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Home >  Interviews > intervew with Derrick May - ――13年振りのミックスCDを発表した
デリック・メイ、インタヴュー

intervew with Derrick May

intervew with Derrick May

――13年振りのミックスCDを発表した
デリック・メイ、インタヴュー

浅沼優子 、 野田 努    photo by Yasuhiro Ohara   Feb 01,2010 UP

Heart Beat Presents
Mixed By Derrick May× Air

Heart Beat

Amazonで購入する

 ハウスのミックスCDと言われてとくに興味も湧かないような人でも、デリック・メイの13年振りのそれと知れば振り向くかもしれない。実際、都内のレコード店に行くとどこも力を入れて店頭展開している。われわれ世代にとっての最高のDJによる久しぶりの公式のミックスCDなのだから当然といえば当然だ。

 僕にはこのミックスCDが期待以上に面白かった。女の笑い声からはじめるところもいいし、彼が----この一流のDJが、ピッチが多少合っていない箇所もそのままさらけ出した、実に生でヒューマンなミックスをしているところがとくに良かった。CDということもあってか、宇川直宏が言うところの"絶倫スタイル"は影を潜めているかもしれないが、彼のエレガントさ、未来的な響きとトライバルな展開との往復は健在である。

 また、デトロイト・テクノならではの----というかデリック・メイならではの最初の3曲のかけ方----動物的だが上品で、力強くもデリケートな展開(そしてまるで手を引っ張るように、なかば強引に「オレの世界に連れていくぜ!」って感じ)がいまでも充分に魅力的なことも良かった。これ、彼のDJを何度も経験している人は知っている。とにかくデリック・メイは最初のはじまり方がホントにうまい。あれで人は魔法をかけられたように幸福な気になって、まんまと騙されるのだ。

人間らしく聴こえるものを作るために人が金を払う時代がくる。そんなソフトウェアを人間が買うなんて、悲しすぎると思わないか? 最悪だな! この世の終わりだ! どのみち、俺がやっていることは今後そう長くは続かないと思う。

元気ですか?

元気だぜー。

今回は13年振りの2枚目の公式のミックスCDとなるわけですが、この2枚とも日本のレーベルからのリリースになりました。ある意味、あなたと日本との関係を物語っているようにも思うのですけど。

え? 13年前? ホントにそんな昔か? オーマイゴッド! 俺が日本をどれほど特別に思っているかはもうよく知ってるだろ! 俺は日本が大好きなんだよ。日本の仕事は喜んでやるさ。それはビジネス的な観点でなく、俺は日本を第二の故郷みたいに思っているからだ。なぜだかわからないが、日本はデトロイトと深いつながりを持っている。なぜこれほどまでに日本とデトロイトが親密になったのかはわからない。特定のシーンが特定の場所と特別な関係を持つケースは他にもある。例えば、もともとイギリスの植民地だった東南アジアの国ではサシャやディグウィードが人気だとか。日本の場合は、クラブ〈ゴールド〉の頃からニューヨークとの深い繋がりがあった。その後〈イエロー〉ができて、より幅広い音楽が聴かれるようになった。それがあのクラブの本当にクールだったところだ。そのなかでデトロイトの音楽も紹介されるようになり、俺たちに扉を開いてくれた。

浅沼:新宿〈リキッドルーム〉もデトロイト音楽を紹介したという点では重要だったと思いますけど、どうですか?

たしかに。俺が初めて日本に行ったときは東京も地方も小さいクラブでやったのを覚えてるが、2回目は〈リキッドルーム〉だったな。その後4~5年は続けて〈リキッドルーム〉でやったと思う。〈イエロー〉でやったのはだいぶ後になってからだ。新宿の〈リキッドルーム〉が閉店してしまってからじゃないかな? いずれにせよ、そういう過去があるからいまがある。現在のデトロイトと日本の関係が築かれたんだ。これは俺に限ったことじゃない。デトロイトの連中はみんなそう感じているはずだ。

質問:野田 努/通訳:浅沼優子(2010年2月01日)

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Profile

浅沼優子浅沼優子/Yuko Asanuma
フリーランス音楽ライター/通訳/翻訳家。複数の雑誌、ウェブサイトに執筆している他、歌詞の対訳や書籍の翻訳や映像作品の字幕制作なども手がける。ポリシーは「徹底現場主義」。現場で鍛えた耳と足腰には自信アリ。ディープでグルーヴィーな音楽はだいたい好き。2009年8月に東京からベルリンに拠点を移し、アーティストのマネージメントやブッキングも行っている。

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