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森は生きている『グッド・ナイト』のアナログ盤におけるまさかの展開

森は生きている『グッド・ナイト』のアナログ盤におけるまさかの展開

Apr 19,2016 UP

 森は生きているの、結局最後のスタジオ録音盤となった『グッド・ナイト』は最後にはならなかった。『グッド・ナイト』はこの度ミックスし直され、音も多少加わり、歌もパートによって多少変えられ、アートワークも変わり(裏ジャケが表に来ている)、つまり生まれ変わってアナログ盤としてリリースされる。言わば『グッド・ナイト』の別ヴァージョン。
 それは、本来ならこうだった、こうあるはずだったものに戻されているらしい……しかし、音楽において本来ならこうあるはずだったものなどない。大局的にみれば、すべてはそのときのすべての諸条件によって決定されるもので、結局のところ、このバンドが解散したのも、自らの幻をどこまでも追い求めてしまったからなのだろう。森は生きているには、最初から儚い感覚があった。
 が、そうした彼ら(首謀者は岡田+増村)だからこそ創出されたサウンドが森は生きているの魅力だった。このアナログ盤はその極みかもしれない(噂によれば、解散直前のライヴが素晴らしかったというのだけれど、いつか聴ける日が来るのだろうか……)。
 ソフト・ロックというジャンル用語は、ハード・ロック全盛の70年代における、ある種のイロニーも含まれていたかもしれないし、「ハード」に対立する「ソフト」だった。ところがソフト・ロックの内側の「ハード」を見たときに夢はさらに広がり、それを2010年代の日本で森は生きているという名前のバンドが演奏し、録音した。その夢をさらに完璧にするために、彼らは手を加えた。目が覚めないうちにやるしかなかった。2枚組アナログ盤ヴァージョンの『グッド・ナイト』、ぜひ聴いて欲しい。

森は生きている
グッド・ナイト [Analog]

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