Home > News > コロナ時代だからこそ読みたい刺激的な本
これはコロナ時代だからこそ読みたい1冊だ。いつも紙版エレキングの臨時増刊号(最新号は「コロナが変えた世界」)でご尽力いただいているジャーナリストの土田修氏が、去る12月末、哲学・神学者の稲垣久和氏との共著を刊行している。題して『日本型新自由主義の破綻──アベノミクスとポスト・コロナの時代』。
昨年退いた安倍による政治経済とコロナ・パンデミックはどういう関係にあったのか、「Go To トラベル」は良いのか悪いのか、なぜPCR検査体制ができないのか、などなど、ものすごく旬な話題がつぎつぎと俎上に載せられていく。
あるいは、オリンピック。海外の状況を考えればどう考えたってムリなのに、現政権はいまなお強く開催に固執しているが(日本だけ参加して全競技で金メダルをとるつもりなのだろうか?)、なぜ彼らがこれほど五輪にこだわるのか、それについても本書は一章を割いて論じている。
そしてもちろんタイトルどおり、ネオリベラリズムそれじたいの問題についても、日本と海外、過去と現在を往復しながら再検証されている。
と、そんな感じで考えるヒントがいっぱい詰まっているので、スリーフォード・モッズを聴きながら読みましょう。
新自由主義の病理と政権の欺瞞をアベノミクス、東京五輪、羽田都心ルートなどを例に痛烈批判。デモクラシーを再考させる好著。
稲垣久和+土田修(著)
『日本型新自由主義の破綻──アベノミクスとポスト・コロナの時代』
春秋社
2020/12/22
判型・頁数:四六判・344頁
ISBN:9784393333822
定価:本体1,800円+税
顕わになった新自由主義の病理。東京五輪や羽田都心ルート、さらには新型コロナウイルスをめぐるガバナンスなどを例にとりあげ、経済成長至上主義の代償を描き、国民の眼をあざむく政権中枢を痛烈に批判。デモクラシーの基礎を考えるために必読の一冊。
東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏推薦!
目次
第1章 日本をむしばむ新自由主義
第2章 アベノミクスと新型コロナウイルス拡大
第3章 「東京五輪二〇二〇」の不安
第4章 羽田都心ルートの謎
第5章 克服の道はあるか──ポスト・コロナの経済・政治・社会
終 章 新たな地球環境文明を目ざして
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