ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Mark Turner - We Raise Them To Lift Their Heads | マーク・ターナー
  2. DREAMING IN THE NIGHTMARE 第2回 ずっと夜でいたいのに――Boiler Roomをめぐるあれこれ
  3. Sharp Pins - Radio DDR | シャープ・ピンズ、カイ・スレーター
  4. interview with Mark Pritchard トム・ヨークとの共作を完成させたマーク・プリチャードに話を聞く
  5. Big Hands - Thauma | ビッグ・ハンズ
  6. Adrian Sherwood ──エイドリアン・シャーウッドがソロ名義では13年ぶりとなる新作を発表
  7. interview with aya 口のなかのミミズの意味 | 新作を発表したアヤに話を訊く
  8. interview with IR::Indigenous Resistance 「ダブ」とは、タフなこの世界の美しきB面 | ウガンダのインディジェナス・レジスタンス(IR)、本邦初インタヴュー
  9. 別冊ele-king 渡辺信一郎のめくるめく世界
  10. Khadija Al Hanafi - !OK! | ハディージャ・アル・ハナフィ
  11. 青葉市子 - Luminescent Creatures
  12. Columns 4月のジャズ Jazz in April 2025
  13. interview with Nate Chinen アリス・コルトレーンは20年前とはまったく違う意味を備えた存在になっている | 『変わりゆくものを奏でる』著者ネイト・チネン、インタヴュー(後編)
  14. DJ Koze - Music Can Hear Us | DJコッツェ
  15. Eli Keszler - Icons  | イーライ・ケスラー
  16. Bon Iver - SABLE, fABLE | ボン・イヴェール、ジャスティン・ヴァーノン
  17. interview with Nate Chinen カマシ・ワシントンの登場が歴史的な瞬間だったことは否定しようがない | 『変わりゆくものを奏でる』著者ネイト・チネン、インタヴュー(前編)
  18. Sherelle - With A Vengeance | シュレル
  19. Columns Nala Sinephro ナラ・シネフロの奏でるジャズはアンビエントとしての魅力も放っている
  20. DREAMING IN THE NIGHTMARE 第1回 悪夢のような世界で夢を見つづけること、あるいはデイヴィッド・リンチの思い出

Home >  News > Fennesz - ──フェネス、5年半ぶりのニュー・アルバムが登場

Fennesz

Fennesz

──フェネス、5年半ぶりのニュー・アルバムが登場

photo by Carsten Nicolai   Oct 24,2024 UP

 今年5月に新曲 “Sognato di Domani” を発表し、ニュー・アルバム『Mosaic』の予告をしていたオーストリアのギタリスト、フェネス。前作『Agora』以来5年半ぶりとなるその新作がついにリリースされることになった(件の “Sognato di Domani” は未収録)。どうやらこれまででもっとも内省的な作品に仕上がっている模様。CD盤は12月4日に日本先行発売、日本独自リリースとなるLPは来年2月19日の発売を予定している。ちなみに、今回プレスショットを撮影しているのはアルヴァ・ノトことカールステン・ニコライです。

ギターとコンピューターで無二のエレクトロニック・サウンドを創出するフェネスことクリスチャン・フェネス、約5年半ぶりのニュー・アルバム。おそろしいほど精緻に構築された音像が途方もなく美しい無比の傑作。LPは日本独自リリース

これはフェネスのこれまででもっとも内省的なアルバムである。2023年末に作曲・録音され、2024年夏に完成した。フェネスはこの4年間で3つ目となる新しいスタジオ・スペースを開設した。さしあたっての構想はなく、今回は厳格な作業ルーティーンでゼロからスタートした。朝早く起きて正午まで作業をし、ひと休みしてまた夕方まで仕事をした。最初はアイデアを集め、実験し、即興で演奏するだけ。その後、作曲、ミキシング、修正。しかし、タイトルは早くから決まっていた。『モザイク』だ。それは、要素をひとつずつ配置して全体像を構築するという、ピクセルが一瞬でそれを行うようになる以前の、旧式の画像作成技術を反映したものだった。

『モザイク』は、その名前が示す通り、繊細かつ複雑なアルバムで、音の断片をつなぎ合わせて広大で没入感のあるものにしている。まるで忘れられた記憶を復元するかのように、あるいは、音のモニュメントを構築するかのように、フェネスは細心の注意を払い、ほとんど瞑想のようなプロセスでこの作品を一層一層、組み立てた。

『モザイク』は、多様な影響と、リスナーによって探求される複数の可能性を備えた、映画的で非常に魅力的で美しいスコアである。

『モザイク』でフェネスは、彼が単なるミュージシャンではなく、音の建築家であることをふたたび証明した。たとえ一瞬であっても、エーテルに溶け込む前に、われわれが生息するための世界を作り上げている。科学と夢が出会い、精密さと詩が出会い、音そのものがわれわれを再発見へと誘う古代の言語となるアルバムだ。まさに珠玉だ!

https://www.fennesz.com

《リリース情報》
ARTIST: FENNESZ
アーティスト:フェネス
Title: Mosaic
タイトル:モザイク
【CD】
商品番号:PCD-25436
価格:定価:¥2,750(税抜¥¥2,500)
発売日:2024年12月4日(水)
解説付
日本盤のみのボーナス・トラック1曲収録
日本先行発売
【LP】
商品番号:PLP-7516
価格:定価:¥4,500(税抜¥4,091)
発売日:2025年2月19日(水)
日本独自企画
初回生産限定盤

収録曲
1. Heliconia
2. Love and the Framed Insects
3. Personare
4. A Man Outside
5. Patterning Heart
6. Goniorizon
7. Reversio*
*Bonus Track for CD Only

NEWS