ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. R.I.P. Tom Verlaine 追悼:トム・ヴァーレイン (news)
  2. Boys Age - Music For Micro Fishing (review)
  3. interview with Young Fathers 日本はもっとヤング・ファーザーズを聴くべき | アロイシャス・マサコイ (interviews)
  4. Columns ギラ・バンド、ガールズ・バンド、そして音楽的不快感 (columns)
  5. Loraine James - Building Something Beautiful For Me (review)
  6. Ben Frost - Broken Spectre | ベン・フロスト (review)
  7. Thomas Bangalter ——元ダフト・パンクのトーマ・バンガルテルのソロ・アルバムが面白そうだ (news)
  8. Sun Ra ——生涯をかけて作り上げた寓話を生きたジャズ・アーティスト、サン・ラー。その評伝『宇宙こそ帰る場所』刊行に寄せて (news)
  9. R.I.P. Yukihiro Takahashi 追悼:高橋幸宏 (news)
  10. Columns 高橋幸宏 音楽の歴史 (columns)
  11. R.I.P. Terry Hall 追悼:テリー・ホール (news)
  12. Sama' Abdulhadi ──テクノは越境する。パレスチナのDJ、サマ・アブドゥルハーディーに注目しよう (news)
  13. Jeff Mills ——社会は階層化され、垂直にビルというビルが伸びるこの世界で、いまなぜジェフ・ミルズが『メトロポリス』を更新したのか (news)
  14. Marcel Dettmann - Fear Of Programming | マルセル・デットマン (review)
  15. 坂本龍一 - 12 (review)
  16. The Drums - Summertime! (review)
  17. LEX ──「若者の政治離れ」なんて言ったのはだれだ? エレキング注目の若きラッパーが5枚目のアルバムをリリース (news)
  18. Personal Trainer - Big Love Blanket | パーソナル・トレイナー、ウィレム・シュミット (review)
  19. イニシェリン島の精霊 - (review)
  20. Aaron Dilloway ——USのノイズ伝説、アーロン・ディロウェイが10年振りの来日 (news)

Home >  Regulars >  What's in My Playlist > 3 久しぶりにCDを買った。

What's in My Playlist

What's in My Playlist

3 久しぶりにCDを買った。

小山田米呂 Mar 18,2021 UP

 先日久しぶりにCDを買いました。

 自分でCD買ったのは中学1年生のときのThe Strypes以来。Blue Collar Jane。懐かしい。 雑貨屋さんで良さげな音楽がかかっていて、売ってるものも可愛いし、いい店だなと思いながら見ているとCDが売っていてどうやら店内でかかっているのもそのCD。手に取ってみる と自作で小さい字でタイトルと曲名とアーティスト名がプリントされたシールが貼ってあるだけ。情報量の少なさが俄然興味をそそる。お店の方の話を聞くと店員さんの同居人が作っ たそう。ミステリアスで益々気になる。

1. Tomoya Ino - Phantasmagoria

 帰ってきて、埃のかぶったCD読み込むやつを探し出しダウンロード。17曲入りで全部良い。適当に買ったのにこんなに良いのってくらい良い。

 ほとんどインスト曲だけどギターの曲、ピアノの曲、padぽいシンセのアンビエントなどなど、バラエティ豊かだけど雑多で無く、派手すぎず地味すぎず、ちょうど良い。基本Lo-fiだけど飽きてきた頃にカオティックなノイズが出てきたり。こういうオールラウンドな“ちょうど良さ”を見つける感覚って貴重。

 残念ながら僕の買ったアルバムはネットには上がっておらず、アルバムの中の数曲が soundcloudとBandcampで聴けるようです。

 ネット上になかった僕のお気に入りの''Good morning''という曲はSteve Hiett, The Durutti Columnライクなメロディアスなギターの曲。ヴィニよりもバレアリック、チルアウト、 Lo-fi寄りなのが現代っぽい。

 最近僕はこういうまだほとんど世に知られていない音楽やミステリアスなアーティストに心惹かれる気持ちをより大切に思っていて。検索すればわりとマイナーなアーティストでもインタヴューの1、2本は出てくるし、TwitterやらInstagramで本人のつぶやきや私生活が見れる人もいるからネット上に情報が少ない人って好奇心をくすぐられる。 いままで貴重で興味深いものだったアーティストの私生活が、インターネットの発達とSNSの普及によって価値が薄れていってるのは社会全体でもあるんじゃないか。

2. Daft Punk

 さらばDaft Punk、the most enigmatic superstars in pop。いまさらダフト・パンクについてレヴューすることもないのですが、いざ解散すると言われると彼らについて話したくなる。僕は小学生のときipodに入れてもらってよく聴いていたので、たぶん僕のダンス・ミュージックの原体験はDaft Punk。自分がダンス好きって気付く前にポップ・ミュージックとしてDaft Punkを聴いてた人、若い世代だと多いのではないのでしょうか。

 久しぶりに“One More Time”なんか聴いたら、月並みですが、本当に体が勝手に踊り出す。“One More Time”の歌詞なんか気にしたことなかったけど、「We're gonna celeblate, don't stop dancing」ってダンス・ミュージックの歌詞としてこれ以上ないんじゃないかとちょっと感動。幼少期の記憶と結びついてる空っていうのもあるけど、開放と祝祭性の濃度が高すぎてパソコンの前で聴いてるだけなのにお腹がくすぐったくなる。

3. Zongamin - O! Versions

 カナダ・モントリオールの〈Multi Culti〉から2018年リリースの「O!」のリワーク版、「O! Versions」。 Mukai Susumuさんという日本生まれイギリス在住のアーティスト。Funk、Disco、House、Post Punkなど要素が多くて形容しがたいけど、怪しくオリエンタルな雰囲気で統一されて いる。自身で手掛けているジャケットのイラストも変で良い。

 KEXPでのFloating Pointsのライヴ映像でベースひいてたり意外なところで見かける。Mukai さんがメンバーのVanishing Twinというサイケバンドも◎。

4. ​Heisei No Oto - Japanese Left-field Pop From The CD Age (1989-1996)​- Various Artists

 アムステルダム、〈MUSIC FROM MEMORY〉から日本が最高潮で微妙な時代の珍妙なポップス。 僕はこの時代の邦楽全然聴いていないし、生まれてもいないので時代感もいまいちわからないのでJ-popというよりどこか近くの別の国の音楽に聞こえる。僕と同世代には新しいジャンルの音楽かも。

 細野晴臣アレンジの井上陽水「Pi Po Pa」は’90年NTTのイメージソングだったらしいですが、電話ランデブーって笑。いかにもバブリーな語感でウケる。
 シティポップ旋風もそろそろ下火かなと思ってたけどまだまだ掘り下げるようです。 そのうち“うっせぇわ”や“夜に駆ける”がどこかの国でヴァイナルとして再発されることでしょう。

Profile

小山田米呂/Milo Oyamada小山田米呂/Milo Oyamada
2000年生まれ。東京在住。文筆、作曲、音楽活動をしている。

COLUMNS