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Home >  News > Nils Frahm - ──ニルス・フラームが年明けにニュー・アルバムをリリース

Nils Frahm

Nils Frahm

──ニルス・フラームが年明けにニュー・アルバムをリリース

Nov 16,2017 UP

 モダン・クラシカルを牽引する〈Erased Tapes〉の看板、ニルス・フラームがついに、約4年ぶりとなるスタジオ・レコーディング・アルバムを完成させた。今回のレコーディングはなんと、そもそもスタジオを作る(!)ところから始められたのだという。これまでele-kingでも『Screws』『Solo』といった作品を取り上げてきたけれど、どうやら来るべき新作は、従来のアルバム以上に重要な意味を帯びた作品になっている模様。発売は来年1月26日。詳細は下記をご覧あれ。

ニルス・フラームが約4年振りとなるスタジオ・レコーディング・アルバムをリリース。スタジオを作るところから始めた壮大な計画は、自分の理想の音を自由に追求し続けた初めての作品。シンセサイザー/ハーモニウム/パイプオルガン/ピアノ/ヴォーカルなど多くの楽器が織りなす夢のような新世界。

彼のいままでのアルバムでは物語性を伴うものがいくつかありました。『Felt』(2011年)では、自身の古い寝室内のスタジオで夜遅く録音するとき、隣人への配慮からピアノのハンマーに気を使った事で生まれたに独特のピアノの音、続くアルバム『Screws』(2012年)では、親指を怪我したために残りの9本の指での演奏を強いられた事で生まれた繊細なタッチのサウンド。彼の制作してきた作品は何かに制限を受けてきたものが多く、思いついた多くのアイデアを自由に形にすることは行ってきませんでした。ベルリンに建築された自分の理想的なスタジオが完成した事で本当の意味での自由な音作りをする環境が整い、そして制作されたアルバム『All Melody』。今までの作品がすべてここに繋がっておくための準備期間だったのではと思わせるサウンドは、いままで聴き慣れたピアノからシンセサイザー/ハーモニウム/パイプオルガン/竹製の楽器、そして新たに取り入れたヴォーカル。間違いなく彼の今後の音楽活動の分岐点となる最重要作品の完成と言えるでしょう。

[セルフライナーノーツから一部抜粋]
完成までの過程で、どのようなアルバムにおいても何を作り上げたという事だけでなく、もっと重要なことだと思えるのは何ができなかったかを明らかにすることだ。『All Melody』には時間の経過とともに非常に多くのイメージがあり、以前にもずっと沢山ありましたが、私がそれらを制作しようとした事はこれまでありません。いままで見た事も聴いた事もない、少女や少年たちによる人の声を伴った美しいドラムを聴きたかった。彼らはまさにこの世界で歌を唄い、別の場所から来たかのように聴こえるでしょう。私は『All Melody』を演奏するハーモニウムのような音を奏でるシンセサイザーを聴き、それらはシンセサイザーのようなハーモニウムの音色と共に混ざり合います。私のパイプオルガンはドラムマシーンとなり、私のドラムマシンは、息づかいを感じさせるフルートによるオーケストラのように聴こえるでしょう。ピアノはまさに声へと変わり、声は共鳴するストリングスとなります。私自身の中で聴いている音楽は決してレコードとして完成しないでしょう。それは自分のためにしか演奏することができないと思えるのです。このレコードには私が思いついたものを収録し、私が想像できる最良の方法で導き出した音楽について表現しています。
2017年10月 ニルス・フラーム

アーティスト: Nils Frahm (ニルス・フラーム)
タイトル: All Melody (オール・メロディー)
品番: AMIP-0126
価格: 2,400円+税
発売日: 2018年1月26日 (金)
バーコード: 4532813341262
レーベル: Erased Tapes
※ライナーノーツの日本語訳
※ボーナストラック1曲のDLコード収録

トラックリスト:
01. The Whole Universe Wants To Be Touched
02. Sunson
03. A Place
04. My Friend The Forest
05. Human Range
06. Forever Changeless
07. All Melody
08. #2
09. Momentum
10. Fundamental Values
11. Kaleidoscope
12. Harm Hymn

■プロフィール
ドイツのベルリンで活動する作曲家/ピアニスト。Peter Broderickがプロデュースした『The Bells』、友人へのクリスマス・プレゼントとして制作した『Wintermusik』をリリース。その後Efterklamgのレコーディングやツアーに参加。2011年のアルバム『Felt』で高い評価を受け大きな注目を受ける。『Screws』では負傷した親指を使わずゆっくり大事に演奏した作品はピアノ・ファンの枠を越え多くの人に愛される。彼が最も力を入れているグランドピアノ+ローズ+アナログシンセというセットでのライヴ音源を含む『Spaces』をリリース。2015年にはイギリスのBBC PromsによるRoyal Albert Hallでの圧巻のパフォーマンスを披露。2年の歳月をかけて制作したファンクハウス・スタジオでプロデューサーとしても活動する。

国内盤オフィシャルHP
http://www.inpartmaint.com/site/22483/

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