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Home >  Interviews > interview with Lizzy Bougatsos (Gang Gang Dance) - アート・ロック・エキゾチカの帰還

interview with Lizzy Bougatsos (Gang Gang Dance)

interview with Lizzy Bougatsos (Gang Gang Dance)

アート・ロック・エキゾチカの帰還

――ギャング・ギャング・ダンス、インタヴュー

沢井陽子野田 努    通訳:沢井陽子   Apr 18,2011 UP

Gang Gang Dance
Eye Contact

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 ブラック・ダイスとアニマル・コレクティヴが第一波とするなら、そのあと続いたのがイクセプター、そしてギャング・ギャング・ダンスだった。ゼロ年代のディケイドにおいてニューヨークのアンダーグラウンド・シーンの実験精神とそれに付随するポップが健在であることを世界に訴えた彼らの活動も、すでに10年が過ぎている。アニマル・コレクティヴはチャート・ヒットまで飛ばすようになったし、ずんどこずんどこドラム叩きながらノイズを鳴らしていたギャング・ ギャング・ダンス(GGD)はシャーデーとヒップホップとボアダムスをシェイクするような、彼らのポップを展開した。GGDとは、いわばインディ・ロックにおけるエキゾチカである。
 新作『アイ・コンタクト』は、GGDが国際的な活動をはじめる契機となった前作『セイント・ディンフナ』(2008年)に続くアルバムで、バンドは彼らの異国情緒漂う音をさらに洗練させている。11分にもおよぶ冒頭の曲"グラス・ジャー"の滑り台をゆっくり滑っていくようなトリップが、僕はもっとも気に入っているのだけれど、ホット・チップのアレクシス・テイラーが参加した"ロマンス・レイヤー"のハイブリッディなシンセ・ポップも捨てがたい。全10曲 (日本盤にはボーナス・トラックが加わる)のうち3曲はなかばインタールード的なものなので少なめの曲数だが、逆に言えば1曲1曲が際だっている。"アダルト・ゴス"はキュアがインド・レストランで演奏しているみたいだし、"チャイニーズ・ハイ"はエチオピアに引っ越したティンバランドのようだし......この10年でポップ・ミュージックに投げ込まれた無邪気なワールド(とくにエチオピアン・ミュージック)感覚がブレンドされ、ずいぶん楽しめる内容になっている。
 さて、それではこのへんでニューヨークの沢井陽子さんにバトンタッチします。


上段左:Brian DeGraw  上段中:Lizzi Bougatsos  上段右:Jesse Lee
下段左:Taka  下段右:Josh Diamond

 4月4日の月曜日、ギャング・ギャング・ダンスのリズ・ブガツォスとチャイナ・タウンで待ち合わせた。その日の朝に急遽決まったインタヴューだったが、彼女は快くをOKしてくれた。
 現れた彼女は、遅れたことをすまなさそうに謝ったあと、慣れた手つきで、ドリンクとフードをオーダーする。彼女はこの近くに住んでいて、このカフェにはよく来るらしい。店員とも仲良かった。最近バンドのメンバーが彼女のアパートメントに引っ越して来たというが、つい先ほど、この前でばったり会ったらしい。「この場所は私のシークレットなの。彼に知られないかしら」といたずらっぽく彼女は微笑む。吸い込まれそうな彼女の目を見ながらインタヴューははじまった。


私たちはサウンド的にバンドとは思っていなかったし、まずそんなこと気にもしなかったし、パンク精神で、ただオーストラリアの奇妙なレコードみたいに面白いサウンドを追求してただけ。練習をまったくしなかったし、ショーに私が現れないときもあった(笑)。

震災のことはもちろん知っていますよね? 地震のあと津波があって、多くの街が消えました。次に原発で事故があり、環境が汚染されました。

リズ:ええ、テレビでみたわ。ちょうど、アップデイトを聞きたいと思ってたの。私は日本が大好きだし心から心配に思っている。日本には友だちがいて、彼女は電気が十分に使えないと言っていた。でも南部の友だちは何も知らなかったわ。地震より、原子力の放射性物質の漏洩のほうが心配よね。以前に、コロラドやカリフォルニアでも、そうした漏洩があったけど、そのときの影響は、携帯電話ぐらいの影響だったから。日本に行って何かしたいと思ったけど、私がそこに行っても帰って来れないと思った。私たちは曲をドネートして、つい最近日本へ捧げる曲"Bond"を作ったの。日本でこの曲が演奏できると良いんだけどね。

前作の『セイント・ディンフナ』が2008年のリリースだったからけっこう時間が空きましたね。

リズ:リリースのあとはツアーをたくさんしたわ。たぶん2年ぐらいね。コチェラ、USフェスティヴァル、ツアー、ヨーロッパ・フェスティヴァル、ツアー、、かなりたくさんして、そのあとすぐに砂漠に行ったのよ。カリフォルニアのジョジュア・ツリーってところの近くにある29パームスという砂漠の町にね。そこにスタジオを作って、エンジニアといっしょにずっとレコーディングしていた。新しいアルバムはほとんどをそこで録ったのよ。

なぜ砂漠だったんですか?

リズ:友だちがいて、そこにステイしたの。スタジオを作って1ヶ月半ぐらいいて、ショーをしたりもしたわ。エンジニアがいて、曲を作って、レコーディングして、創作作業が同時にできるのが、とてもうれしかった。

メンバーがよく替わっていると思うのですが、いまのメンバーを紹介して下さい。

リズ:基本的には4人よ。ベース・プレイヤーはいま3人いて、みんな別の場所に住んでいるの。ひとりはスリーピー・ドッグ・ショウ。彼はハイ・ライフというバンドでプレイしていて、元ホワイト・マジックでもプレイしていた。もうひとりは、ティム、彼はアリエル・ピンク・アンド・グラフィティでベースを弾いていて、もうひとりは、インターポールでベースをプレイしている。

いまはどんな風に過ごしているんですか?

リズ:いまはリリース前で忙しい。今日もこのあと8時からインタヴューが入っている。今月末には私の別のバンド"IUD"で台湾に行くの。アルバムがリリースされる5月3日は、ニューヨークでギャング・ギャング・ダンスのショーがあるのよ。

質問:野田 努(2011年4月18日)

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Profile

沢井陽子沢井陽子/Yoko Sawai
ニューヨーク在住20年の音楽ライター/ コーディネーター。レコード・レーベル〈Contact Records〉経営他、音楽イヴェント等を企画。ブルックリン・ベースのロック・バンド、Hard Nips (hardnipsbrooklyn.com) でも活躍。

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