Home > Interviews > interview with STRANGE REITARO TRAVEL SWING ORCHESTRA - 酔っぱらい楽団
「誰かのことが忘れられへん」とか、そういう歌詞じゃないですか。ああいうのを聴いてたら、別に悲しいことなかったのに悲しいことあったみたいな気してくるし。でもそれでいいんや、と。山ですれ違ったら「こんにちは」って言う、みたいな。
■ちなみに大阪でいちばんウマいと思うラーメン屋って何だと思う?
安田:ラーメン屋?
■やっぱほら、金龍とか?
手島:金久右衛門(きんぐえもん)とかどうですか。
安田:金久右衛門ね! 金久右衛門、おいしいですね。
■金久右衛門? こってり系なの?
キツネうどん:いやあっさりです。醤油。
■醤油なんだ? 神座(かむくら)よりもウマい?
安田:あ、ちょっと違う。種類が違う。
キツネうどん:神座はたぶん、大阪のひと以外に人気がある。
安田:いや僕味の素好きなんでねー、意外と好きっすよ。案外ね。
■わかりました。バンドとして目指しているところっていうのは何なんですか?
安田:それは、みんなのとこ行きたいですよね。ニューヨークやしイギリスです。
■え、何が(笑)? 何がニューヨーク?
安田:いやこのひとお母さんニューヨークやし、別のメンバーがお父さんイギリスやし。だからニューヨーク行ってイギリス行って、まあ奄美は行ったし。で、八尾行って。
キツネうどん:めっちゃローカルやん(笑)。八尾市っていうところがあるんです。
安田:泉北行って、で、東大阪でやりたいですね。
■ああー。それが目標ですか?
安田:はい。
■やっぱいろんなところでライヴやるっていうのが?
安田:そっか目標か。
■バンドとしての目指すところは? まあちょっと大きな話ですけど。
安田:まあ、イギリス、アメリカ......、八尾、泉北です。で、東大阪。
■で、ライヴをやると? なんでイギリスとアメリカ?
一同:いや、メンバーの......。
■あ、それぞれの実家でやりたいっていう。
安田:いや、実家ではやりたくないですけど。実家ではないですね。
■出身地というか。
安田:でも、それをやるだけのものは欲しいですもんね。普通に行ってはできることなんで。やっぱりそれは満員にしたいじゃないですか。
キツネうどん:どこを?
安田:いやどこでも! イギリスでも、アメリカでも。泉北でも。っていうのはありますね。
奇妙:まあとりあえずエレベーター満員にしよ(笑)。
手島:大体バンド・メンバーで満員ですからね。
■あ、ステージが?
まいこ:エレベーターが。
■あ、エレベーターがね。地元でのお客さんのノリはどうなんですか?
安田:それはもうね、サントウさんがいちばん知ってますよ。
山藤:ええええ?(笑)
■ウケてますか? じゅうぶん人気者になってる?
山藤:みんな......愛してくれてます。
■おおー!
安田:ああー、すごい、すごいいい表現ですね。
奇妙:サントウさんがしゃべるのがいちばんいいな。
安田:うん。何か安心する。
奇妙:逆ですいません、最近出たライヴDVDなかで「これめっちゃ最高に面白かった」っていうのんありますか? だって買いに行きたいやん。ストーンズのスコセッシのやつあるじゃないですか。あれめちゃくちゃおもろいじゃないですか。あれの真似してるもん、最近。
(一同笑)
奇妙:あれの真似を俺と塩見くんでこっそりするっていう(笑)。
塩見:そうなんすよ(笑)。
奇妙:あれ以上のあります?「バーン!」っていう。あれ凄くないですか?
■スコセッシは本人がホント、ロックが好きだしね。
奇妙:スコセッシはほんま、ただのオカマのおっちゃんかと思ってたけど(笑)、あれはほんまに素晴らしいですね。そういうオススメのん教えてほしいです。買いに行きたい。
■じゃあ、みんなのなかで、レコード3枚選ぶとしたら何になる?
一同:うわー......
奇妙:僕でも、『ぼちぼちいこか』と、『この熱い魂を伝えたいんや』と、『フォーティ・リックス』です。
■『ぼちぼちいこか』っていうのは誰の?
奇妙:上田正樹と有山淳司の。
■あ、やっぱり大阪ってことで?
奇妙:あ、ヤバいサム・クック入ってへん。じゃあ、『ぼちぼちいこか』と......。
塩見:これ一晩かかりますよ(笑)。
■ふふふふ(笑)。
安田:これはやめときましょ(笑)。
■キリがない(笑)? でもやっぱ上田正樹さんに対するリスペクトはあるんですね?
奇妙:僕はでもめっちゃ好き。大好きですね。
■それは大阪っていうのが大きいですか?
奇妙:何かたまたま家にカセットテープがあって、10代前半のときにそれが好きで聴いてたんですよね。誰か分からんと聴いてて。「分かるかー!? 分かるかー!?」っていう。「上田正樹とー! 有山淳司!」 めちゃくちゃカッコいい!
■みんなやっぱ聴かされるんですか、それを?
塩見:いやそれはない(笑)。
奇妙:そういうのはないです、別に。でもそれが超カッコいいですね。
■なるほどね。ちなみに――。
奇妙:いかにそのひとがズルかろうと、それは関係ない。チャック・ベリーなんかヒドいもんね。まあインターネット情報ですけど。チャック・ベリーが女とホテルのロビー歩いてるときに、バッて来たキース・リチャーズに「おー!おー!」って言われて、キース・リチャーズを思い切りどついたっていう(笑)。「何声かけてんねん、白人の子どもが」みたいな。白人に並々ならぬ恨みがあるという。金を巻き上げられた、みたいな。
■自分たちと同じくらいの世代のひとたちで好きなのっています?
奇妙:友だちのバンドとかみんな好きです。
安田:みんな好きやんね。
奇妙:何で好きになったかって言ったら、カッコいいから好きになったっていう。って思ったらそっちの話が先になる。だっておもんなかったら好きになれへんもん。
塩見:8月東京でも......。
安田:あ、〈love sofa〉?
奇妙:アラブ・ソファに聞こえた(笑)。
安田:大阪で11年ぐらいやってね。サンデーカミデの歌詞がいいって言ってるひとが10年同じイヴェントをしてて。それを東京でやるんです。
■ああー。それいつですか?
安田:8月18日です。
■それは楽しみですね。あれでしょ、クラブのことを歌ってるやつでしょ?("93年の歌")
安田:そうそうそうそう!
■あれめちゃくちゃいい曲だよね。
安田:それそれそれ。(ワンダフルボーイズと)CDを同じ日に出すんですよ。
取材:野田 努(2012年7月13日)