Home > News > The Earth as Your Co-writer - ──作曲者は地球!? ブライアン・イーノらによる提案、気候問題への対処に向け音楽にできること(&ホット・チップとのコラボ曲も)
昨秋リリースされた最新作『FOREVERANDEVERNOMORE』(最近そのインスト版『FOREVER VOICELESS』も発売)がそうだったように、近年のブライアン・イーノの最大の関心事は気候変動~環境問題にある。なにか音楽家たちがこの問題とうまく向き合う方法はないものか……気候問題にとりくんでいる組織を、音楽産業が支援できるようにするための慈善団体「EarthPercent」の設立はその第一歩だったわけだが、準備が整ったのだろう、いよいよ本格的に動き出したようだ。
それは、楽曲のクレジットに「地球」を加えること──。シンプルながら興味深い実験だろう。著作権のロイヤリティの一部を環境問題にとりくむアクティヴィズムに活かすためのアイディアで、ソングライターとして「地球」を記載すると印税の1パーセント以上が「EarthPercent」に渡る、という仕組み。ようは音楽から得られる利益を、自然を回復させたり政策を変えさせたりするための資金に転用しましょう、という着想である。目標は、2030年までに1億ドル調達すること。
すでにジェイコブ・コリア―、元ヴァンパイア・ウィークエンドのロスタム、マウント・キンビーといったミュージシャンたちがこの活動に参加しており、今後クレジットに「地球」を加えていくという。
なお〈EarthPercent〉からは2月に、イーノとホット・チップ、ゴッデス(サヴェージズのフェイ・ミルトン)によるコラボ・シングル “Line In The Sand” が、植物由来のバイオプラスティックでつくられたレコードでリリースされているのだが、今回の発表とほぼおなじタイミングでその収録曲2曲がストリーミングでも解禁されている。試聴・購入はこちらから。