ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Cremation Lily - Dreams Drenched in Static (review)
  2. Adrian Sherwood ——エイドリアン・シャーウッドが女性ダブ・アーティストのコンピレーションをリリースする (news)
  3. リコリス・ピザ - (review)
  4. interview with Shintaro Sakamoto 坂本慎太郎、新作『物語のように』について語る (interviews)
  5. Vladislav Delay ——ロシア占領下の18世紀フィンランドを主題にしたヴラディスラヴ・ディレイの新作は、〈Planet Mu〉からリリース (news)
  6. P.E. - The Leather Lemon (review)
  7. Autechre ──オウテカが未発表ライヴ音源集をリリース、計8時間弱 (news)
  8. The Ephemeron Loop - Psychonautic Escapism (review)
  9. There are many many alternatives. 道なら腐るほどある 第5回 反誕生日会主義 (columns)
  10. interview with Kikagaku Moyo 無国籍ロウファイ・サイケデリア (interviews)
  11. Spiritualized - Everything Was Beautiful (review)
  12. edbl ──トム・ミッシュ以降を担う新世代、エドブラックの日本デビュー作がクリア・レッド・ヴァイナルでリリース (news)
  13. Nicolás Jaar, Other People ──ニコラス・ジャーが20世紀後半のポーランドの前衛/実験音楽をコンパイル (news)
  14. Jeff Mills ──早くもジェフ・ミルズの新作がリリース (news)
  15. Ghostly Kisses - Heaven, Wait (review)
  16. 7g classic's ——元RCサクセションのgee2woによる新プロジェクト始動 (news)
  17. Cate Le Bon - Pompeii (review)
  18. FEBB ──幻の3rdアルバムがリリース (news)
  19. Funkadelic - Maggot Brain (review)
  20. Lucrecia Dalt ──コロンビア出身ベルリン拠点のプロデューサー、ルクレシア・ダルトによるホラー映画のサントラ (news)

Home >  Reviews >  Album Reviews > Shit and Shine- Everybody’s A Fuckin'

Shit and Shine

ElectronicJunkKrautrock

Shit and Shine

Everybody’s A Fuckin'

Expert (Editions Mego)

Tower HMV Amazon

倉本諒   Sep 29,2015 UP
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 “ポスト・エヴリシング”を体現するクレイグ・クローズによる輝やかしいクソ・バンドの数えるのもバカらしいクソのような膨大な音源の最新作は〈メゴ〉から。てか、このバンドこそ『別冊ele-king ポストロック・バトルフィールド』で書くべきであった。

 じつは自分の以前のバンドで2011年の〈SXSW〉で対バンしていて、そのときは狭いスペースをドラム・キットで埋め尽くしてギャーギャーやっていた。そのときの様子はこちら。

 グノド(GNOD)と並び、ネオ・クラウトとでも形容できようこのスタイル。バカバカしくも形骸化したロックンロールはバットホール・サーファーズの正統継承者である。実際僕が観たこのライヴに限らずバットホールのパーカッショニストであるキング・コーヒーはしばしばこのバンドに参加しているようだ。バットホールのロカスト・アボーション・テクニシャンを進化させたサウンドがシット&シャインであると言っても過言ではない。クレイグいわく、シット&シャインのライヴとは「オレンジアンプの壁で覆われたノイズ・オペラ、顔面青塗りウサギとドラマーで埋め尽くされるステージさ。その内の半分のメンバーは自分らが何を演奏するのかわかっていないし、二度といっしょにやりたくないと思っているのさ!」なるほど。

 さて、このように$&$の実態と音源はかなり異なる。この音源や近年クレイグがものすごいペースでリリースする胡散臭いディスコ12インチやアゲないテクノ・アルバムは完全なジョークであれど、ヒップなDJの多くがレコード・バッグにしのばせてフロアを沸かせているのだ。『エヴリバディーズ・ア・ファッキン・エキスパート』では、これまでのサンプリング主体の音作りは鳴りを潜め、全編通してプリミティヴなシンセサウンドが目立つ。単に新たな機材を購入しただけなのかもしれないが、これまで以上にミニマルな“ポスト何でも”サウンドを堪能できるであろう。ワンコ・ジャケもナイス。



倉本諒