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Home >  Interviews > interview with DJ Kentaro - 平成24年のダンス・フィーヴァー

interview with DJ Kentaro

interview with DJ Kentaro

平成24年のダンス・フィーヴァー

――DJケンタロウ、ロング・インタヴュー

野田 努    Jun 28,2012 UP

オレもいま、デジタルの恩恵っていうのは受けてDJ演ってる。取り敢えず海外でツアーできて、自分の曲もすぐ掛けれて。例えば、「あ、今日はレゲエっぽいのいこう」、「今日はテクノ掛けてみよう」とかってパッとプレイリスト作ったり。ある意味、その場で〈ビートポート〉で買ったり。もうイヴェントの1時間前まで仕込めるわけですよ。だから、そういう便利さっていうのはあったけど。


DJ Kentaro
Contrast

Ninja Tune/ビート

Amazon iTunes

■はははは。ところでさ、DJ KENTAROみたいな人とかさ、クラッシュさんみたいな人、あるいはゴス・トラッドとかさ、日本人のDJっていうのは、海外と日本を往復しているわけだよね。その落差みたいなものをより......なかなか僕も最近海外に出る機会がなくなっちゃったんだけど。昔、1990年代は、そういう落差ってあんまり感じなかったんだけど。

DJ KENTARO:どういう落差ですか?

■いや、もう文化的な。ユース・カルチャーのあり方の。欧米との格差みたいなもの。いまの日本のポップ音楽は90年代よりも内部に閉じている感じでしょう。内需も大切だけど、どんどん国際化していってる外国とは逆行しているというか。

DJ KENTARO:あぁ、ありますね。それに、やっぱり、クラブに関して言えば、向こうって、逆に、夜の選択肢が少ないっていうか。飲み屋とか無いし。クラブでしか酒飲めないから。みんな来るんですよ、クラブに。オヤジからオバちゃんから、若者はもちろん。
 何でかって言うと、酒飲みたいときに、バーが空いてるところもあるけど、バーは午前1時に閉まる。1時以降飲みたい時はクラブに行くしか無い。けど、日本って選択肢があって。飲み屋、カラオケ、ボーリング、クラブって。クラブなんて選択肢の1個に過ぎなくて。いくらでも酒飲んだり遊んだりできるから、けど、法律の関係もあって、向こうではクラブでしか酒が飲めないから。やっぱりいつでも来るんすよね。
 で、社交場にもなってて。みんなとくにその日のゲストに興味が無いから。取り敢えず飲んで。「あ、なんか演ってんな」、「お! いまの曲カッケェ」ぐらいで。けど、それで良いと思うんですよ、クラブって。で、(出演者側も)だんだん新しいファンをキャッチしたりとか。お客がいちばん楽しんでるっていう状況が目に見えるっていうか。オレの方、別に見てないヤツもいるし。フロアの真んなか見て踊ってる。それこそ自分が楽しんでる状況。日本はもう少し音楽的に真摯だから、やっぱりステージしっかり見て、ちゃんと聴いてる。それの良いところもあると思うんですけど。真摯過ぎて「ウァァァ」って感じにならない。

■やっぱり、日本人ってコミュニケーション下手じゃない。外国の人に比べて圧倒的に。

DJ KENTARO:まぁ、英語を喋れないですからね。

■コミュニケーション能力っていうかさ。苦手だし。だから、どっちかって言うと人と会うよりはさ。

DJ KENTARO:家でパソコンしてるほうが。

■ 自分のベッドの上でパソコンしてるほうが楽だとは思うんだよ、たしかに(笑)。僕も若い頃は、電話出るのも抵抗あった人間だったから。でも、人間っていうのは、当然、ひとりでは生きていけないものであって。

DJ KENTARO:そういう集いの場みたいな。

■ そうそう。だからなおさら、クラブ・カルチャーに頑張ってもらいたいなっていう気がしてね。今回のアルバムっていうのは、日本がもしいま、欧米みたいにすっごくダンスが盛り上がってたら、違った内容になってたかもしれないよね。それはない?

DJ KENTARO:そう、ですね。けど、一応、このアルバムを〈ニンジャ・チューン〉、UKから出すっていうことは、やっぱり意識しました。日本語の曲も、ホントは「入れないでくれ」っていう風に言われて。

■ あぁ、そうなんだ。

DJ KENTARO:向こうも「日本語の曲出してもしょうがない。意味ないから」っていうのもあって。ファースト(『ENTER』)でもあったんですけど、今回も「1曲だけは入れさせてくれ」って言って。「わかった」って。だから、この曲("FIRE IS ON")っていうのは外人は皆飛ばすコーナーだ、と......ってぐらい言ってくるんですよ、やっぱり。

■厳しいねぇ(笑)。

DJ KENTARO:「日本語の曲なんか入れるくらいなら、女ヴォーカル入れてよ」みたいな。「英語のヴォーカル入れようよ」みたいな。

■けど、日本語の曲を入れたかったっていうのは、やっぱり日本人に聴いてもらいたかったっていうことだよね。

DJ KENTARO:そうですそうです、はい。だから、これ、日本先行で出てるのもあるんですけど、日本人の人もにも聴いて欲しいっていうのはデカいし。もちろん、これはイギリスでもアメリカでも流れるし。やっぱり、クラッシュさんの曲とかファイヤー・ボールの曲とか、日本の人に聞いて欲しいし。

■ファイヤー・ボール。有名な横浜のダンスホール・クルーじゃないですか。

DJ KENTARO:そうっすね。

■これは意外な感じがしたんだけど。

DJ KENTARO:あ、ホントですか。

■いや、僕が単に勉強不足なのかもしれないけど。変な話、DJクラッシュとファイヤー・ボールが一緒に演るっていうことは、あんまり無いでしょう?

DJ KENTARO:たしかに。同じアルバムに、っていうのは。

■それはどういう狙いがあったんですか?

DJ KENTARO:やっぱり〈レゲエ祭〉(横浜レゲエ祭)とかも出させてもらったり。ファイヤー・ボールのアルバムとか、DVD(『FB THE MUSIC VIDEO』)のDVJスクラッチ・リミックスみたいなのやったり。一応、仲良くさせてもらってて。

■ あぁ、そうなんだ。でも、前からレゲエとかもやってるもんね。

DJ KENTARO:で、マイティ・クラウンとかとも仲良くさせてもらってて。彼らの音楽も好きだし。オレ、メンバーのチョーゼン・リーさんのアレンジとかもやってて。その流れで「オレの曲にも参加してくださいよ」「あ、イイよイイよ」ってなって。で、今回アルバムのタイミングでやったんで。オレがやりたかったことがやっとできた。〈ニンジャ・チューン〉のアルバムに入れたっていうこともすごい意義深いし。日本語の曲なのに〈ニンジャ・チューン〉、UKから出して、欧米でも売られてっていうのもありますね。

■シーンが細分化してるじゃない? そこをクロスオーヴァーさせたいっていう意図はあったの?

DJ KENTARO:ありましたね。来月演るイヴェント(BASSCAMP 2012| 2012年6月30日)もなんですけど、ベース・ミュージックがテーマなんですけど、ハウスのDJの女のコとか、ドラムンベースのアキさん、マコトさんみたいな第一線でやってる人、クラッシュさん、オレ、マイティ・クラウン、ファイヤー・ボールとか、みんな。ぜんぜん違うシーンの人たちが集まって。バトルっぽくもしたいんですけど、バトルっていうのもポジティヴな感じ。みんな刺激しあって、「すげぇカッコイイじゃないっすか」みたいなことが、お互い生まれて。いま、日本だけじゃなくて、世界中、スゴい細分化して戦いの場に立たされてるっていうか。どこもそうなんすけど、いろんなジャンル。イギリスとフランスの関係......わかんないけど、すっごいヒドいらしいし......。

■ ハハハ(笑)。でも、イギリスもさ、広い音楽業界っていうレヴェルで見ると、いまは細分化じゃなくて、むしろ混合っていうか、交じり合ってて。エラいなぁって思うのは、多少センスは悪かったかもしれないけど、レディオヘッドみたいな、ああいう大物、スタジアム・ロック・バンドが、あんなマイナーな人たちにリミックスさせたりとか。ビョークは、まぁ昔からやってるけど。

DJ KENTARO:ですよね。

■J-POPの誰かがケンタロウやゴス・トラッドやオリーブ・オイルにリミックスを頼むなんてことはないわけでしょう。イギリスは、口悪いわりに、そこの所はしっかりしてる(笑)

DJ KENTARO:口は悪いっすよぉ......超上から目線(苦笑)。

■上から目線(笑)! メチャクチャ上から目線だよね(笑)。でも、オレね、イギリス人で「スゲェなぁ」って思うところはね、自分たちの文化に誇りを持ってるでしょ。それはスゴいと思う。

DJ KENTARO:ビートルズって言われたらかなわないっすよ(笑)。

■そうなんだよね。それはもう、ホントに悔しくてさ(笑)。

DJ KENTARO:だから、まぁ......しょうがない(笑)。

■しょうがない(笑)。

DJ KENTARO:スイマセーンって感じで(笑)。

■ でも、ケンタロウとかさ、ゴス・トラッドもそうだし、最近はまた日本からも出てるじゃないですか、少ないとはいえ。インターナショナルな舞台へ。

DJ KENTARO:ま、一応、頑張ってはいる。でも、差別野郎はいますよ。それはいますよ、向こうにいっぱい。会った瞬間、「ジャップか」みたいな。税関でもそうだし、イミグレ(ーション)。で、Oビザ見せた途端に「お、人間国宝ぉ」とかって。コロッと態度変えるんですよ、ビザ見せた途端に。「なんだ、お前、そんな言葉知ってんの?」って。

■なるほどね。わかりました。じゃぁ、そんな感じで。ありがとうございました。

※6/30(土)アルバム・リリース・パーティ「NIXON presents BASSCAMP 2012」が開催!!
アルバム参加面子をはじめ、DJケンタロウと共鳴しあう強力なゲスト・ラインアップに加え、メインステージ を演出する壮大なLEDショウと共に伝説の一夜を作り上げる!

NIXON presentsBASSCAMP 2012
2012.06.30(土)@新木場ageHa
OPEN 22:00 ADV ¥3,300 / DOOR ¥4,000
TICKET IS NOW ON SALE! >>> http://bit.ly/Kmz88Y
詳細はコチラ!>>>http://www.beatink.com/Labels/Ninja-Tune/DJ-KENTARO/topics/120620.html

翌7/1(日)には大阪Jouleでも開催!!>>>http://club-joule.jp/venue/flyer/107064



取材:野田 努(2012年6月28日)

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