「K Á R Y Y N」と一致するもの

Cantaro Ihara - ele-king

 いよいよ新作フルレングスの登場だ。70年代以降のソウルやAORなどからの影響をベースにしつつ、現代的な感覚で新たなサウンドを探求するシンガー・ソングライター、イハラカンタロウ。昨年からウェルドン・アーヴィン日本語カヴァーや “つむぐように (Twiny)” といったシングルで注目を集めてきた彼が、ついにセカンド・アルバムを送り出す。メロウかつ上品、どこまでもグルーヴィーなサウンドと練られた日本語詞の融合に期待しよう。

70年代からのソウル〜AORマナーやシティ・ポップの系譜を踏襲したメロウなフィーリング、そして国内外のDJからフックアップされるグルーヴィーなサウンドで注目を集めるイハラカンタロウ待望の最新アルバムがリリース決定!

ジャンルやカテゴリにとらわれない膨大な音楽知識や造形の深さでFM番組やWEBメディアでの海外アーティスト解説やイベント、DJ BARでのミュージックセレクターなどミュージシャンのみならず多方面で活躍するイハラカンタロウが、前作『C』から2年を越える歳月を費やした渾身のフルアルバムをついに完成!

世界的なDJ、プロデューサーとしても知られるジャイルス・ピーターソンのBBCプレイリストにも入るなど海外、国内ラジオ局でのヘヴィ・プレイから即完&争奪戦となったWeldon Irvineによるレア・グルーヴ〜フリー・ソウルクラシック「I Love You」(M7)日本語カバーや、サウスロンドンのプロデューサーedblによるremixも話題となったスタイリッシュ・メロウ・ソウル「つむぐように (Twiny)」(M2)といった先行シングルに加えて、新進気鋭のトランペッター “佐瀬悠輔” が艶やかなホーンを聴かせるオーセンティックなソウルナンバー「Baby So in Love」(M3)、現在進行形のルーツ・ミュージックを体現する“いーはとーゔ”の菊地芳将(Bass)、簗島瞬(Keyboards)らが臨場感溢れるパフォーマンスを披露した極上のグルーヴィー・チューン「アーケードには今朝の秋」(M4)、そして自身のユニット “Bialystocks” でも華々しい活躍を続ける菊池剛(Keyboard)が琴線に触れるメロディーを奏でる「夜の流れ」(M6)など同世代の才能あるミュージシャン達が参加した新たな楽曲も多数収録!

イハラカンタロウ『Portray』ティザー
https://youtu.be/RyE9RtDsohk


[リリース情報]
アーティスト:イハラカンタロウ
タイトル:Portray
フォーマット:CD / LP / Digital
発売日:CD / Digital 2023年4月28日 LP:2023年7月19日
品番:CD PCD-25363 / LP PLP7625
定価:CD ¥2,750(税抜¥2,500)/ LP ¥3,850(税抜¥3,500)
レーベル:P-VINE

[Track List]
01. Overture
02. つむぐように (Twiny)
03. Baby So in Love
04. アーケードには今朝の秋
05. Cue #1
06. 夜の流れ
07. I Love You
08. ありあまる色調
09. You Are Right
10. Cue #2
11. Sway Me

[Musician]
Pf./Key.:菊池剛(Bialystocks)/簗島瞬(いーはとーゔ)
E.Guitar:Tuppin(Nelko)/三輪卓也(アポンタイム)
E.Bass:toyo/菊地芳将(いーはとーゔ)
Drums:小島光季(Auks)/中西和音(ボタニカルな暮らし。/大聖堂)
Tp./F.Hr.:佐瀬悠輔

[特典情報]
タワーレコード限定特典:未発表弾き語り音源収録CD-R

[Pre-order / Streaming / Download]
https://p-vine.lnk.to/1NYBzJ

[イハラカンタロウ]
1992年7月9日生まれ。70年代からのソウル〜AORマナーやシティ・ポップの系譜を踏襲したメロウなフィーリングにグルーヴィーなサウンドで作詞作曲からアレンジ、歌唱、演奏、ミックス、マスタリングまで 手がけるミュージシャン。都内でのライヴ活動を中心にキャリアを積み2020年4月に1stアルバム『C』(配信限定)を発表、“琴線に触れる” メロディ、洗練されたアレンジやコードワークといったソングライティング能力の高さで徐々に注目を集めると、同年12月にはアルバムからの7インチシングル「gypsy/rhapsody」、そして2022年2月には「I Love You/You Are Right」(7インチ/配信)をリリース、さらには12月にサウスロンドンで注目を集めるプロデューサーedblによるリミックスを収録した「つむぐように (Twiny)」(7インチ/配信)をリリースし、数多くのラジオ局でパワープレイとして公開され各方面から高い評価を受ける。またライヴや作品リリースだけでなく、ラジオ番組や音楽メディアで他アーティストの作品や楽曲制作にまつわる解説をしたり、ミュージックセレクターとしてDJ BARへの出演やTPOに合わせたプレイリストの楽曲セレクターなどへのオファーも多く、深い音楽への造詣をもってマルチな活動を行なっている。2023年2月には「I Love You (DJ Mitsu The Beats Remix)」(7インチ/配信)をリリース、春には待望の2ndアルバムのリリースを予定している。

Twitter:https://twitter.com/cantaro_ihara
Instagram:https://www.instagram.com/cantaro_ihara/

interview with Martin Terefe (London Brew) - ele-king

あのレコードを再発明したようなもの、派生的なもの、マイルスに繋がり過ぎるものは絶対に作りたくないと思っていた。それもあって、トランペットは入れないことにしたんだ。

 ジャズの歴史上、もっとも革新的な創造と破壊がおこなわれたアルバムとして記憶されるのが、マイルス・デイヴィスの『ビッチェズ・ブリュー』である。ジャズのエレクトリック化が進みはじめた1970年、ロックやファンクなど異種の音楽を巻き込み、それまでのモダン・ジャズやフリー・ジャズの流れからも逸脱した音楽実験がおこなわれたアルバムである。フュージョンやクロスオーヴァーといった1970年代のジャズの潮流とも異なり、あくまで自由で混沌とした集団的即興演奏がおこなわれたこのアルバムは、以後のミュージシャンにも多大な影響を及ぼし、マイルス・デイヴィスの名作の一枚というのみならず、ジャズを変えた歴史的な一枚という評価を残している。

 そして2020年の初め、『ビッチェズ・ブリュー』が生まれてから50周年を記念し、トリビュート的なプロジェクトがロンドンではじまった。『ロンドン・ブリュー』というこのプロジェクトは、当初はロンドンで記念ライヴをおこなう予定だったが、コロナ・パンデミックによるロックダウンで中止を余儀なくされる。しかし、発案者であるプロデューサーのマーティン・テレフはライヴから形態を変え、ミュージシャンたちによるセッションを録音し、それを編集した形でのリリースへとこぎ着けた。セッションに参加したミュージシャンはシャバカ・ハッチングスヌバイア・ガルシア、テオン・クロスなど、主にサウス・ロンドン周辺のジャズ・シーンで注目を集める面々から、ザ・シネマティック・オーケストラなどで演奏してきたニック・ラム、そしてトム・スキナー、トム・ハーバート、デイヴ・オクムという、ロンドンのジャズ~フリー・インプロヴィゼイション~オルタナ・ロック・シーンを繋ぐ面々(3人はかつてジェイド・フォックスで活動し、現在はオクム=ハーバート=スキナー名義で共演するほか、オクムとハーバートはジ・インヴィジブルでも活動する)。


London Brew
Concord Jazz / ユニバーサル

UK JazzFree JazzDub

Amazon Tower HMV disk union

 こうした面々が集まった『ロンドン・ブリュー』は、単に『ビッチェズ・ブリュー』を再現したりするのではなく、あくまでマイルスたちミュージシャンがおこなった音楽的な実験精神をもとに、自身のアイデアで新しく自由な音楽をクリエイトしていくというもの。そして、パンデミックという閉塞した状況の中、逆にそれがミュージシャンたちの結束や自由な精神を強め、大きなパワーを生み出すことになった。マーティン・テレフェはスウェーデン出身で、幼少期はヴェネズエラで育った音楽プロデューサー。コールドプレイのガイ・ベリーマン、アーハのマグネ・フルホルメル、ミューのヨーナス・ビエーレヨハンとアパラチックというユニットを結成したことで知られるが、一転して『ロンドン・ブリュー』ではシャバカやヌバイアなど多彩なミュージシャンから、DJのベンジーBやエンジニアのディル・ハリスなどスタッフを束ね、それぞれの自由で創造的な表現をまとめ、最終的に一枚のアルバムという形で世に送り出した。そんなマーティン・テレフェに、『ロンドン・ブリュー』のはじまりから話を伺った。

やりたかったのは、マイルスがミュージシャンたちに与えた自由と信頼、そしてレコードの精神を自分たちの音で表現することだった。『ビッチェズ・ブリュー』を再現するというよりも、あの作品におけるマイルスのスピリットを祝福する、という意味合いが強かったんだ。

マーティンさんは『ロンドン・ブリュー』のプロデュースをされているのですが、このプロジェクトはマイルス・デイヴィスの『ビッチェズ・ブリュー』からインスパイアされたものと伺います。どのようにして企画が生まれ、スタートしていったのですか?

マーティン・テレフェ(Martin Terefe、以下MT):『ビッチェズ・ブリュー』の50周年を記念して、ライヴをやろうというアイデアがはじまりだった。もちろん、それを話していたのはパンデミックの前のこと。友人のブルース・ラムコフがこのプロジェクトについて連絡をくれて、マイルス・デイヴィスの息子と甥と一緒にマイルスを祝い、敬意を表するためのアイデアを考えている、と教えてくれたんだ。で、彼らがロンドンにあるエレクトリック・ブリクストンというヴェニューで演奏していたロンドンのミュージシャンたちのパフォーマンスに感動したらしく、彼らにこのプロジェクトのためにバービカン・センターで開かれるイベントで演奏してくれないかと依頼することになった。でも、そこでパンデミックがはじまってしまい、ライヴ・イベントは実現できなくなってしまって。そこで皆と話を続けて、何か代わりにできることがないかアイデアを出してみることにしたんだ。そして、最終的にポール・エプワースのチャーチ・スタジオに3日間だけこもって、その豪華なミュージシャンたちと一緒に音楽を作ることにしたんだよ。


今回取材に応じてくれたプロデューサーのマーティン・テレフェ

個人的にマイルス・デイヴィスと『ビッチェズ・ブリュー』に対してどのような思いがありますか?

MT:私はつねに様々な種類の音楽に夢中だった。南米で育ったから、アメリカの音楽、アメリカのソウル・ミュージック、R&B、ラテン・ミュージックなんかをたくさん聴いて育ってきたんだ。でも、母国であるスウェーデンに戻ってからは、ロック・ギターをたくさん弾くようになった。そして最終的には、マイク・スターンやジョン・スコフィールドのようなギタリストたちにインスパイアされるようになったんだけれど、それらの作品すべてがマイルスと繋がりがあったんだ。私が最初にマイルスの音楽に出会ったのは、彼の初期のアコースティックな作品だった。でも、『ビッチェズ・ブリュー』のアルバムを手にしたとき、「このレコードはロック・レコードだ」と思ったんだよね。それが僕にとっての『ビッチェズ・ブリュー』の経験だったんだ。いい意味で危険を冒したレコードというか、すごく異質に感じた。そして火と怒りに満ちていて、同時に自由も感じられた。すごく自由な音楽だなという印象があったんだ。だから僕にとって『ビッチェズ・ブリュー』は、自由の炎を意味するレコードだと思う。

それを2023年のロンドンでどう表現しようと考えたのでしょう?

MT:私たちはあのレコードを再発明したようなもの、派生的なもの、マイルスに繋がり過ぎるものは絶対に作りたくないと思っていた。それもあって、トランペットは入れないことにしたんだ。しかもトランペットを入れると、トランペット奏者にとってもかなりプレッシャーになるからね。僕たちがやりたかったのは、マイルスがミュージシャンたちに与えた自由と信頼、そしてレコードの精神を自分たちの音で表現することだった。『ビッチェズ・ブリュー』を再現するというよりも、あの作品におけるマイルスのスピリットを祝福する、という意味合いが強かったんだ。だから、このアルバムはいろいろな意味で『ビッチェズ・ブリュー』とは全然違うと思う。このアルバムはパンデミックの時期に制作されたから、皆一緒に演奏できない、他の人に会えないというフラストレーションが溜まっていた直後に小さなスタジオで皆で集まり、さらに自由に演奏し、表現することを楽しむことができた。スタジオには本当に生き生きとした激しい瞬間も、静かで瞑想的な瞬間もあったね。そして、メランコリーなフィーリングが生まれたりもした。サウンドは『ビッチェズ・ブリュー』と違えども、自由を皆で共有しているのはあの作品と繋がる部分なんじゃないかと思う。スタジオに入る前、あらかじめ書かれた音楽はまったく存在しなかった。計画さえなかったし、3日間の完全な即興演奏であの曲の数々が生まれたんだ。当時のマイルスたちがそうであったように、私たちも同じ方法でまったく新しいものを作ったんだよ。

参加ミュージシャンはヌバイア・ガルシア、シャバカ・ハッチングス、テオン・クロスなど、主にサウス・ロンドン周辺のジャズ・シーンで注目を集める面々から、ザ・シネマティック・オーケストラなどで演奏してきたニック・ラム、それからトム・スキナー、トム・ハーバート、デイヴ・オクムというかつてジェイド・フォックスというユニットで活動してきた人たちが中心となっています。人選はどのようにおこなったのですか? トム・スキナー、トム・ハーバート、デイヴ・オクムの3人が中心となっているように思うのですが。

MT:前にも言ったようにそのメンバーは、最初にやる予定だったライヴ・イベントに参加してもらうはずだったミュージシャンたち。ブルースとマイルスの息子のエリン、そしてマイルスの甥でドラマーのヴィンスが見て感動したミュージシャンたちだね。で、パンデミックに入り一緒にプレイできなくなった人、会えない人たちも出てきたから、レコーディングに参加できるミュージシャンを後からまた選ばなければならなかった。決まりに沿って準備するのは大変だったんだ。スタジオに入れる人数は最大15人に絞らなければいけない、とかね。それで、僕と音楽ディレクターのデイヴ・オクムで誰がいいかを話し合い、いろいろな人に声をかけて、今回のアンサンブルを実現したんだ。特に誰が中心っていうのはないよ。12人のアンサンブルで、全員が全曲で演奏しているからね。参加ミュージシャン全員がメイン・ミュージシャン。もしかすると、ヌバイア・ガルシアとシャバカ・ハッチングスのふたりはソロイストとしてとくに目立っているかもしれないけれど、このレコードに参加しているミュージシャン全員がこのプロジェクトに同じくらい不可欠な存在なんだ。

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ヌバイア・ガルシア


シャバカ・ハッチングス

スタジオに入る前、あらかじめ書かれた音楽はまったく存在しなかった。計画さえなかったし、3日間の完全な即興演奏であの曲の数々が生まれたんだ。当時のマイルスたちがそうであったように、私たちも同じ方法でまったく新しいものを作ったんだよ。

ミュージシャンたちは参加するにあたって、どのようなプロジェクトにしていきたい、どのように演奏していきたいなど、述べていたことはありますか?

MT:多くのミュージシャンが、「なぜこんなことをするんだろう? この神話的で画期的なアルバムからどんなインスピレーションを得て、それをどう使う意図なんだろう?」と疑問に思っていた。それは私自身も最初に思ったことだったしね。だから、彼らにはそれを説明する必要があったんだ。でも同時に、ルールは設けず、明確な指示はしなかった。初日はロックダウンで何を経験したか、それを表現した音をひとつだけ演奏してもらうところからはじめ、そこから広げていったんだ。

楽曲自体はマイルス・デイヴィスをカヴァーするのではなく、『ビッチェズ・ブリュー』からのインスピレーションをもとに新たに作曲しているのですが、具体的には何かのテーマを設けて作曲していったのでしょうか? 例えばヌバイア・ガルシアによると、“マイルス・チェイシズ・ニュー・ヴードゥー・イン・ザ・チャーチ” という楽曲は、マイルスがジミ・ヘンドリックスに捧げたとされる “マイルス・ランズ・ザ・ヴードゥー・ダウン” を再解釈したもので、ふたりの音楽の革命家をイメージしてエフェクトを施したと聞きますが。

MT:今回のセッションには歌がなかったから、テーマに関してはちょっと複雑なんだ。丸三日間すべて即興演奏というセッションだったからね。曲はそれらの録音素材を使って後から構成していったんだ。長いセッションを聴いて、その中から何か面白い部分を見つけ、その7分や15分の気に入った部分をミックスしながらトラックを作っていった。そしてその後、タイトルを考えたんだ。で、タイトルを考えているとき、あの曲のヌバイアのサックスは、確かにジミ・ヘンドリックスに似たリアルなフィーリングがあると感じた。だからそのタイトルにしたんだよ。ヌバイアにあの曲のインスピレーションは何だったのかと聞いたのはそのあと。そしたらヌバイアが、“マイルス・ランズ・ザ・ヴードゥー・ダウン” とジミ・ヘンドリックスだって答えたんだ。他のトラックもテーマを設けたわけじゃなかった。1日のセッションで3時間録音したから3日間で合計9時間、とにかく自然に生まれるものをレコーディングしたんだ。ループも何もなく、ただ演奏するのみ。必要なのは、スタートとストップだけだった。最初の曲はなんと元の音源は24分もあったんだよ。自然にでき上がっていったから、レコーディングした曲の長さは様々だったんだ。

現代の音楽は多くの制約が設けられていると思うんだ。TikTokなんかもそうだし、曲が短くあることが強要されている感じがある。そして短い作品だと、ジャンルも限られてきてしまうと思うんだ。でも、このアルバムにはその制約が全くない。

主に作曲や編曲を担当したメンバー、リーダーとなって演奏を引っ張ったメンバーはいますか?

MT:作曲はやはり全員が同じくらい関わっていると言えると思う。完全な曲というものを皆で作ったわけではないけど、即興ででき上がった音楽だから、全員が制作に参加したと言えるんじゃないかな。制作をリードしていたのは、僕とデイヴ・オクムのふたりだったと思う。プロデューサーと音楽ディレクターという役割を担っていたし、バンドでも演奏もしていたし。セッション中に指示を出したりはしていたから。


デイヴ・オクム

例えばどんな指示を?

MT:こんなふうにはじまる曲を演奏してみよう、とか。あとはキーを決めてみたりもしたんだ。


London Brew
Concord Jazz / ユニバーサル

UK JazzFree JazzDub

Amazon Tower HMV disk union

多数のメンバーが参加するビッグ・バンド的な編成で、フリー・ジャズからアヴァンギャルド、ジャズ・ロックやプログレッシヴ・ロックなどが融合した演奏を繰り広げるというのは、歴史を遡れば今から50年以上も前のロンドンで活動したマイク・ウェストブルックのコンサート・バンドや、キース・ティペットキング・クリムゾン、ソフト・マシーン、ニュークリアスなどが参加したセンティピードを思い起こさせるところがあります。こうした先人たちを意識したところはありますか?

MT:意識はしていなかったけど、私はソフト・マシーンやプログレッシヴ・ロック、ジャズ・ロックに実際夢中だった時期があるから、その影響が自然と出てきたのかもしれない。ソフト・マシーンは何年もかけて進化してきたバンドだし、ハイブリッドな音楽として存在しているし。彼らの音楽はジャズでもなくロックでもない。自由で実験的で抽象的なものが許された音楽だから、彼らの音楽が連想されるのは良いことだと思う。

楽曲は生演奏だけではなく、プログラミングやエフェクトなども交え、最終的にはミキシングやポスト・プロダクションを経て完成されています。DJのベンジーB、エンジニアのディル・ハリスも参加しており、マーティンさん自身もギターのほかにプログラミングやミキシングを担当しているようですが、『ロンドン・ブリュー』において演奏以外のプロダクションはどのような働きを担っているのですか? 『ビッチズ・ブリュー』もテオ・マセロのプロダクションが重要な役割を果たしていたように、『ロンドン・ブリュー』におけるあなたの役割も大きいのではと思うのですが。

MT:プログラミングは交えてないけれど、電子的なエフェクトはたくさん使っている。今回はDJであるベンジーBがいてくれたから、あらかじめ録音しておいたギターの断片を、セッションの中で皆にヘッドフォンで聴かせたりもした。私はミックスと編集を担当したけど、私がそれを担当したのは、やはりパンデミックという特殊な状況で、人とコラボレーションするのが容易ではなかったから。それに時間もたくさんあったから、スタジオに行って何時間も何時間も音楽を聴いて、その中から面白いものを選ぶことができたんだ。編集やミックスをはじめたときは、このアルバムがどんな作品になるのか確信が持てなかった。でも、エグゼクティヴ・プロデューサーのブルース・ラムコフは、さっき話したようにマイルスの家族と繋がりがあったから、彼がこのプロジェクト全体をまとめる手助けをしてくれたんだ。ブルースに電話で私のアイデアについて話したとき、彼はとても協力的だった。彼には本当に助けられたよ。


ベンジーB

マイルスがいかに周りのミュージシャンを信頼していたか、そして彼らに多くのスペース、自由に演奏する余白を残していたかを学んだ。彼はとても聴き上手だったんだよ。

このアルバム自体もそうですし、パンデミックがあったからこそ生まれたというような作品も多いみたいですね。

MT:そうだね。もちろん、パンデミック期間中は多くの悲しみと悲劇も起こった。でも同時に、多くの人びとにとって多くの時間と空間が与えられた時期でもあると思うんだ。だからこそ、ある種の再編成と自由が生まれたんだと思う。長い間ほかのミュージシャンたちと一緒に演奏できていない状態で皆が集まったから、突然15人が集まって演奏がはじまったときのエネルギーは本当にすごかった。ほかの人間を身近に感じることができて、そこからすごく大きなパワーが生まれたんだ。

シャバカ・ハッチングスはこのプロジェクトについて、「音楽を作ることが好きなミュージシャンたちが、社会的な力として、また社会的な構成要素として、音楽を作っている。彼らは団結と動きを表現するものを作っている。それが生きているということなんだ。統一があり、運動があり、振動がある」ということを述べています。たんなる音楽活動ではなく、社会活動も見据えての発言かと思いますが、実際に『ロンドン・ブリュー』には社会活動としての意識はあるのでしょうか?

MT:シャバカは今回のセッションが、大きな鍋の中で音楽を皆でかき混ぜながら、キャンプ・ファイヤーの周りに座っているようなとても共同的な感覚だった、と言っていた。実際に皆円形になって演奏していたし、全員がお互いに向き合って顔を合わせながらセッションしたんだ。そこからは確かに団結感のようなものが生まれていたと思う。

『ロンドン・ブリュー』の成り立ちにも関わってくるかと思いますが、コロナによるパンデミックは音楽界にも多大な影響を与え、それまでの演奏形態や音楽制作も変化してきているところがあると思います。そうしたことがあって、先ほどのシャバカの社会活動としての音楽という発言もあるのかなと思いますが、改めて『ロンドン・ブリュー』の持つ意義についてお聞かせください。

MT:現代の音楽は多くの制約が設けられていると思うんだ。TikTokなんかもそうだし、曲が短くあることが強要されている感じがある。そして短い作品だと、ジャンルも限られてきてしまうと思うんだ。でも、このアルバムにはその制約が全くない。ジャズとかロックとか、そういうことを意識せずに自分たちを自由に表現できるのはすごく幸運だったと思う。そしてそれこそが、他のミュージシャンたちと一緒にマイルスのプロセスを研究したことによって得た教訓だったんだ。彼がいかに周りのミュージシャンを信頼していたか、そして彼らに多くのスペース、自由に演奏する余白を残していたかを学んだ。彼はとても聴き上手だったんだよ。だから2023年のいま、このレコードはそれを皆に思い出させる存在になると思う。音楽はこれほどまでに大きくなることができ、それ自体がひとつの宇宙であることに気づかせてくれる作品。リスナーの皆には、そこから得られるとても力強く大きな経験にぜひ触れてほしいね。

shame - ele-king

 そろそろ我々はシェイムへの認識をあらためるべきかもしれない。
 サウス・ロンドンのインディ・コミュニティの魁としてシーンの先頭を突っ走り、道を切り開いてきたシェイム。彼らのパブリック・イメージといえば典型的なイギリスのエクストラな若者。2018年ごろ僕が見たライヴではチャーリー・スティーン(Vo.)は登場時から上裸で、唾を吐き、体に塗りつけ、ステージ上から観客を睨みつけ煽り、我々オーディエンスを極限まで興奮させた。ジョシュ・フィナティ(Ba.)はステージ中を走り回り、足を引っ掛けてひっくり返っていた。
 しかしその荒唐無稽な10代の若者たちのアルバムもついに三作目になった。

 1stアルバム『Songs of Praise』では満ち溢れるエネルギーを余すことなく落とし込み、2ndアルバム『Drunk Tank Pink』は感情的で張り詰めた危うさを感じる挑戦的なアルバムだった。三作目となる『Food for Worms』ではより彼らの成長を感じる。
 歌詞やインタヴューを読むに、今作のテーマは恋愛や自己についてではなく仲間や友人関係についてだ。それは彼ら自身そう言ってるんだし間違いないんだろうが、僕にはチャーリー・スティーンが若さへ別れを告げているように聞こえる。

 前作『Drunk Tank Pink』の転びそうなくらいな複雑さから一転、今作一曲目 “Fingers of Steel” は遠くで響き、静かに迫ってくるようなピアノから始まる。そこにはもう前作のような刺々しさや焦燥感のような若さの灰汁みたいな苦いところは感じられず、春の風に吹かれたような清々しさがある。“Yankees” では1stの “One Rizla” を思い起こすような少し歪んだベースと小気味いいギターのチョーキングが耳に心地良い。これからのシェイムのアンセムになるであろう “Adderall”。これに感動しないなら嘘だろう。緩急の付け方も気持ちいいしブレイクのシンプルだが繊細なドラムも素晴らしいし、やはりスティーンのシャウトは一級品。このアルバムの中でいちばんギターが泣ける音を出している。
 全体としていままでのような体の中を駆け抜けるような疾走感はないが、腹の底から沸き返るようなエネルギーはいままで以上にこもっている。

 シェイムといえば詩を叫び読み、煽るようなシンギング・スタイルがほとんどだったが、今作からスティーンが実際に歌い始めたのは大きな変化であると思う。陳腐なセリフだがシェイムは一皮むけたのがわかる。前作のように過度に複雑で内省的ではなく、自身の音楽に正直で前向きに、より自然にシェイムのバンド・サウンドを表現できるようになってきているのがわかる素晴らしいアルバムであると思う。

Red Hot + Ra - ele-king

 レッド・ホットといえば、カルチャーをつうじてエイズなどの感染症と闘うことを目的とする、ニューヨーク拠点の非営利組織。ボサノヴァをテーマにした『Red Hot + Rio』やフェラ・クティを称える『Red Hot + Riot』など、これまでたびたびトリビュート企画盤をリリースしてきた。そんな彼らが新たに手がけることになったのが、サン・ラーのトリビュート・アルバム・シリーズ「Red Hot + Ra」だ。
 第一弾は「Nuclear War: A Tribute to Sun Ra: Volume 1」と題され、サン・ラー1982年の楽曲 “Nuclear War” のカヴァーや再解釈が収録される。
 チェルノブイリ以前に発表されたオリジナル曲は、1979年のスリー・マイル島の事故を受け、制御不能の原子力エネルギーにたいする懸念を表明した楽曲で、ポップ・グループやピッグバッグ、マキシマム・ジョイなどを出していたロンドンの〈Y〉から12インチでリリース。サン・ラー評伝の著者によれば、「プロテスト・ラップの最初の実例のひとつ」になった曲だ。
 発売は5月26日。先行シングルとしてLAのジョージア・アン・マルドロウによる “Nuke's Blues” が公開中だが、ほかに〈International Anthem〉から作品を発表している作曲家エンジェル・バット・デイウィッドや、ムーア・マザーもその一員であるフリー・ジャズ・コレクティヴ、イリヴァーシブル・エンタングルメンツなどが参加している。これは見過ごせない1枚だ。

artist: Various
title: Red Hot + Ra: Nuclear War: A Tribute to Sun Ra: Volume 1
label: Red Hot Org
release: 26 May 2023

tracklist:
1. Georgia Anne Muldrow - Nuke's Blues (Feat. Josef Leimberg)
2. Angel Bat Dawid - Part 1 - The Cosmic Bypass
3. Angel Bat Dawid - Part 2 - Nuclear War!
4. Angel Bat Dawid - Part 3 - Kiss Yo Ass Goodbye
5. Malcolm Jiyane Tree-o - We're Not Buying It (Feat. Grandmaster CAP)
6. Irreversible Entanglements - Nuclear War

Laurent Garnier - ele-king

 先日ひさびさの来日を果たし、すばらしいDJセットで踊らせてくれたロラン・ガルニエ。さらに嬉しい知らせの到着だ。
 じつに8年ぶり、2015年の『La Home Box』以来となるアルバムがリリースされる。『33 Tours Et Puis S'en Vont』なるタイトルで彼自身のレーベル〈COD3 QR〉から5月25日にリリース。
 テクノ、ドラムンベース、ヒップホップ、パンクの要素がとりいれられているらしいが、なんと故アラン・ヴェガのヴォーカルもフィーチャーされている。この2年間の最高到達点であると同時に、自身のルーツへと立ち返るアルバムでもあり、「ダンスフロアとテクノへのトリビュート」でもあるとのこと。
 またこの新作の発表と同時にガルニエは、2024年末をもって、ツアーからは一歩退く考えであることを明かしてもいる。「ほこりをかぶった古臭いジュークボックス」になるのを避けるため、というのがその理由だそうだ。とはいえDJをやめるつもりは毛頭ないようで、生涯DJをつづけることを強調してもいる。
 バンドキャンプはこちら

artist: Laurent Garnier
title: 33 Tours Et Puis S'en Vont
label: COD3 QR
release: May 26 2023

tracklist:
01. Tales From The Real World (feat.Alan Watts) (vocal version)
02. Liebe Grüße Aus Cucuron
03. Let The People Faire La Fête
04. Give Me Some Sulfites
05. In Your Phase feat. 22Carbone
06. Granulator Bordelum
07. Reviens la Nuit
08. On the REcorD (part 3)
09. Saturn Drive Triplex (feat. Alan Vega)
10. Sado Miso
11. Closer to You (feat. Scan X)
12. Au Clair De Ta Lune
13. Cinq O'Clock In Le Matin
14. Le Swing Du Pouletto
15. Sake Stars Fever
16. Multiple Tributes [to multiple people, for multiple reasons]
17. ...Et Puis S’en Va!
18. Tales From The Real World (version instumentale)

Masahiro Takahashi - ele-king

 日本出身でトロントを拠点に活動しているアンビエント・ミュージシャン、これまで〈Not Not Fun〉などからリリースを重ねてきたマサヒロ・タカハシが新作を送り出す。UNKNOWN MEの一員としても知られるH.TakahashiやTakaoらが参加。ラウンジ・ミュージックなどを参照した心地いいアルバムに仕上がっている模様。詳細は下記をご確認あれ。

Masahiro Takahashi / Humid Sun

USの老舗〈Not Not Fun〉からリリース経験がある、カナダ・トロント在住の日本人ミュージシャンMasahiro Takahashiが新作LP『Humid Sun』を、カナダの〈Telephone Explosion Records〉よりリリースする。

本作には日本からH.Takahashi、Takao、Yamaan、トロントからJoseph Shabason、Ryan Driverなど、国内外の重要アーティスト8名が参加。アンビエントを下敷きに、エキゾチカ、ラウンジ、ジャズ、バレアリックを横断した内容となっている。

タイトル: Humid Sun
アーティスト:Masahiro Takahashi
レーベル: Telephone Explosion Records
カタログ:TR107
フォーマット: LP&デジタル
発売日:2023/3/31
Bandcamp:https://masahirotakahashi.bandcamp.com/album/humid-sun

Masahiro Takahashi マサヒロ・タカハシ
カナダ・トロント在住のミュージシャン。ギターや鍵盤、ソフトウェアを使い、音響的なアプローチと、親しみやすいメロディのある音楽をつくる。2021年、アメリカのテープシーンを牽引してきた〈Not Not Fun Records〉からカセットアルバム『Flowering Tree, Distant Moon』をリリース(翌年にTelephone Explosion RecordsよりLP化)。これまでにベルギー、カナダ、アメリカなど海外のインディーレーベルにて作品を発表している。

interview with Lex Blondel (Total Refreshment Centre) - ele-king

 サウス・ロンドンのジャズ・シーンで活躍するミュージシャンたちが、その活動拠点とする場所やヴェニューとしてよく挙げるところがある。レーベル活動やイヴェントなどをおこなう〈ジャズ・リフレッシュド〉や〈トータル・リフレッシュメント・センター〉がそれである。〈トータル・リフレッシュメント・センター〉はロンドン北東部のダルストンという町にあるスタジオで、南ロンドンのミュージシャンもよく利用しており、箱側としても彼らの活動をサポートしている。リハーサル・スタジオなどの設備も完備しており、比較的安価な料金で誰でも利用できるという点がポイントで、通常のライヴ営業時間の後にフリーで飛び入り参加できるアフター・アワーズ・セッションがある。このセッションでミュージシャンたちは腕を競い、お互いの技術向上を図り、横の繋がりが生まれていく。こうした環境が南ロンドンのジャズ・シーンが発達していく要因のひとつでもあるのだ。〈トータル・リフレッシュメント・センター〉はレーベル運営もおこない、ヴェルス・トリオやニュー・グラフィック・アンサンブルがアルバムやEPを出し、シカゴからやってきたマカヤ・マクレイヴンがロンドンのミュージシャンたちとセッションを繰り広げたライヴ録音『ホエア・ウィ・カム・フロム』もリリースしている。ほかにサンズ・オブ・ケメットザ・コメット・イズ・カミング、トライフォース、ビンカー・アンド・モーゼスイル・コンシダードなどが録音スタジオとして用いている。

 こうして、およそ10年ほどロンドンの音楽シーンを支えてきた〈トータル・リフレッシュメント・センター〉が、このたび初のレーベル・オムニバス・アルバムを〈ブルーノート〉経由でリリースした。収録には馴染み深いサッカー96はじめ、バイロン・ウォーレン、ジェイク・ロング、マターズ・アンノウン、ツァイトガイスト・フリーダム・エナジー・エクスチェンジ、ニュー・グラフィック、レザヴォアと、サウス・ロンドンのみならず、世界中から新旧の気鋭ミュージシャンが参加する。また、ジャズというスタイルにとらわれることなく、ヒップホップ、ダブ、ソウル、ファンク、ドリルなどさまざまな音楽が融合し、ロンドンらしい折衷的なサウンドを聴かせている点も特徴だ。このアルバムのことを含め、〈トータル・リフレッシュメント・センター〉の設立やこれまでの歩みなどについて、創設者であるレックス・ブロンデルに話を訊いた。

「人」なんだよ。基本的にはそこにあるコミュニティなんだ。同じような考えを持っていたり、異なるスキルを持ったりする人たちと出会うことができる。他のところだと皆自分のスタジオにこもって誰とも出逢わないよね。何の繋がりもないっていうのがよくあるけど、ここは全く逆。

レックスさんはトータル・リフレッシュメント・センター(以下、TRC)の設立者とのことですが、いつ、どのように設立されたのかからお伺いできますか? また、今回の取材には同席できなかったようですが、当初同席予定だったエマさんという人物はどのようなご担当なのですか?

レックス・ブロンデル(Lex Blondel、以下LB):2012年に友人と一緒にTRCをはじめたんだけど、もともとはロンドン東部のハックニーでレコーディング・スタジオを立ち上げようと思っていたところだった。その直前にスタジオを作るためのスペースを見つけて作業をはじめたんだけど、問題があってかなり急ぎ足で進めなければならなくなったんだ。それで別のスペースを探しはじめた。するとガムトゥリーっていうクレイグス・リストのようなサイトでこの広告を見つけたんだ。そこに「ここ知っているぞ」っていうスペースがあがっていた。
 そこはもともとジャマイカの社交場みたいなところで、イヴェントをやったり、リハーサル・スタジオがあったりして、レゲエの、それも伝説的なレゲエ・ミュージシャンがよく通っていたところ。知っている場所だったこともあって、エキサイトしてすぐに見に行ったら、友人たちとレコーディング・スタジオを作るのに最適なスペースだった。で、すぐに決めたんだ。スペースがとても広かったし、レコーディング・スタジオひとつだけじゃなくて、いろいろな部屋も共用スペースもあったからね。すぐに一緒にやりたい人たちとコンタクトを取ったんだ。スタジオでは、すぐにプロデューサーのキャピトルKに仕事をするために来てもらった。スペースのひとつがミュージック・ヴェニューとして使われていた大きな部屋だったから、すぐにギグをはじめた。サッカー96のダン・リーヴァーズやマックス・ハレットとかは早い時期に来るようになって、ギグをはじめたんだ。アルバムのアートワークを担当しているのはライムンド・ウォンという人物なんだけど、彼もまたライヴの共同企画ですぐに関わることになったんだ。レコーディング・スタジオを持ち、一緒に仕事をしたい人たちに囲まれているという動機だけで、ごくごく有機的な形ではじまったんだ。
 エマ・ウォーレンはTRC出身のジャーナリスト。彼女はもともとクラブ・ナイトで踊ったり、ライヴ・ミュージックを見に来たりする客としてやってきて、すぐに友だちになった。彼女がよく来ていた当時は、会場そのものが政府の審議会によって閉鎖の危機にさらされていた。ムーヴメントとまではいかなくとも、結構大きな流れになって文化を作っていたこともあって、彼女はそれを記録し、その場所のストーリーとそこにいる人びとのストーリーを伝えるための小さなパンフレットみたいなものか、本を作りたいと思っていた。そこで彼女は記録用にと、そこにいる僕たち全員にインタヴューをはじめた。ありがたいことに、そのときTRCはなんとかその場所にとどまることができたんだけど、彼女はその後インタヴューや取材記事を本にまとめた。エマはプロの音楽ジャーナリストで、普段から講演会の仕事や対談なんかもしていて、文化やコミュニティを生み出す空間の例としていつも僕たちのことを話しているんだ。

RCはライヴ・ヴェニューであると同時に、実験的なスタジオ・ラボとしての機能も備えています。それらを含めてこの施設の特徴などを伺えますか?

LB:スタジオは2階建ての大きなジョージアン様式の倉庫で、メインのレコーディング・スタジオがひとつあって、キャピトルKやジョーダン・パリー、ダン・リーヴァーズのような人たちが利用している。そこでプロデューサーとして、バンドのレコーディングやミキシング、アルバムのマスタリングなど、全てをおこなうんだけど、マカヤ・マクレイヴンヌバイア・ガルシアサンズ・オブ・ケメットなんかが長年に渡ってアルバムを作っている。プロダクション・ルームも11室ほどある。6~7年前からの常連のアラバスター・デプルームをはじめ、スナップド・アンクルズというバンドのマイキー・チェスナットなど、様々な人がそれら11のスタジオを使っているんだ。それぞれのスタジオは、基本的に誰かが音楽を書き、プロデュースし、人とコラボレーションする場所。たとえばスナップド・アンクルズのマイキーは、そこで全てのアルバムを制作したし、以前はアートワーク担当だったライムンド・ウォンと一緒にフローティング・ワールド・ピクチャーという新しいバンドを立ち上げた。人びとが出会い、知り合い、そして互いにプロジェクトを作り上げていく例のひとつだね。ライヴ・ヴェニューは、以前は1階に大きな会場があって、そこでいろいろなことをやっていた。いまはもう少し小さなスペースになっていて、そこで試聴会やライヴ・ショーケースなどをおこなうんだけど、高品質の4チャンネル・ステレオを導入している。
 少し調べてみたんだけど、この建物が建てられたのは20世紀初頭のようで、1906年頃だと思う。この建物の全貌は、さっき話したエマ・ウォーレンの著書でも語られている。ちなみにタイトルは『メイク・サム・スペース』。彼女は僕たちのTRCとそれに関わる人びとの物語を語っていて、僕たちの前に存在したジャマイカン・ソーシャル・クラブの人びとの物語も語り、20世紀初頭に製薬会社のバイエルがこの建物を建てたときまで遡っているんだ。そう誰が建てたのか、その人についてまで書いている。すべてを洗いざらい書いているよ。

サウス・ロンドンのジャズ・シーンが注目を集める近年ですが、そうしたシーンにいるアーティストたちの活動拠点のひとつがTRCです。こうしたアーティストたちがTRCで活動するようになったのはどのような理由からですか?

LB:アラバスター・デプルームがいつも言っているように、「人」なんだよ。基本的にはそこにあるコミュニティなんだ。同じような考えを持っていたり、異なるスキルを持ったりする人たちと出会うことができる。たとえばアートワークを作ってくれる人に出会える。TRCではバンドのレコーディング、ミックス、写真撮影、ヴィデオ作成も可能だ。スペースの中で何でもできるっていうのもあるけど、他のところだと、スタジオがあっても皆自分のスタジオにこもって、誰とも出逢わないよね。そこでは他人と何の繋がりもないっていうのがよくあるけど、ここは全く逆。皆がお互いを知っていて、お互いに協力し合い、チャンスを作り出している。
 アラバスター・デプルームとかはその恰好の例さ。彼は7年程前にマンチェスターからやってきて、ロンドンに知り合いがいるわけでもなかった。でもスタジオを構えたらすぐに馴染んでくれて、ヴェニューをやっていた頃に声をかけてくれた。そこから月1回開催するシリーズを一緒にはじめたんだ。彼は毎回新しいミュージシャンを招いて、自分の音楽を一緒に演奏するギグをキュレーションしていた。そのおかげで、一方では新しいミュージシャンと出会い、新しいコラボレーションを生み出すこともできた。もう一方で、商業的にあまり偏らない方法でオーディエンスを開拓することにも繋がった。僕たちはただ彼の音楽が好きで、それを信じていたんだ。僕たちがこれらのイヴェントをやったのは、その音楽が好きだからであって、お金目当てではなかった。もともとカッコイイからやろうぜって感じだったんだ。50人しか来なくてもいい、これはすごくいいからやり続けようってね。5年後には2000人規模にしようなんて考えていなかった。実際にそうはなったけど、当時はそれを目指していなかった。音楽も素晴らしいし、いいなって思うから、とにかくやってみよう、やり続けようという感じだった。自分の心の中から出てくるもので、質が高ければ、それを大事にすればいい。コンサートを開くと、音響エンジニアがいい仕事をしてくれないとか、嫌な思いをしたりすることってあるよね。あそこでは皆自分のやっていることが好きだから、その空間が好きだから、その空間を象徴するものが好きだから、皆一生懸命やってくれる。皆がベストを尽くし、皆がお互いを思いやり、仕事をするんだ。こういう理由があるからこそ、皆来てくれるんだと思う。

RCの歴史の中で、特に印象に残っているギグなどありますか?

LB:たくさんあるけど、少しメインストリームに近いところに進出できたことがあって、物事がうまく行って、人も仕事も蒔いた種が育っている感じがすることがあったんだ。ジャイルス・ピーターソンと一緒にスペースで何度かイヴェントをやったんだけど、基本的には僕がバンドをブッキングした。その日はザ・コメット・イズ・カミングが来てくれたんだけど、まだ彼らがブレイクする前だったね。ライターやDJにも来てもらったよ。それは当時の僕たちにとって大きな出来事であり、ちょっとしたステップ・アップのようなものだった。たぶん、2016年か2017年のことだったはず。
 ここまで来るのにたくさんのステップがあった。大きな一歩のように聞こえるかもしれないけど、それ以外で言うと最初のイヴェントだね。サッカー96、スナップド・アンクルズ、そして今日まで実際にスタジオにいるような人たちっていう、お気に入りのミュージシャンに演奏してもらった。当時の彼らは超人気者ではなかったけど、同じような意識の仲間たちが集まって、素晴らしい時間を過ごすことができて、誰かに頼ることなく、自分たちのやりたいことを自分たちでできるって気づけるきっかけになった。また、スペースは少し狭くなってはいたんだけど、シード・アンサンブルやジョー・アーモン・ジョーンズのような人たちが本当に好きで見に来てくれる、そんなオーディエンスが集った黄金時代もあったね。本当に美しい時期だった。マイシャのギグもそうだね、話をはじめたらきりがないし、本当にたくさんあったから選べないね。
 黄金期に関してはけっこうずっとあったと思う。それぞれの時期にそれぞれの素晴らしいところがあったからね。特にジャズ・シーンを語るなら、その前はジャズというよりポスト・パンクに近いものだった。そのムーヴメントについて言うのならば、僕たちは2015年頃から関わっていたかな。2015年から2017年はTRCの中でジャズが飛躍的に成長した時期だ。テオン・クロスやジョー・アーモン・ジョーンズ、ヌバイア・ガルシア、ジェシー・カーマイケルといった人たちと初めてライヴをしたんだよ。誰も知らなかったロンドンの若いジャズ・シーンだね。僕たちは2015年頃から彼らと仕事をはじめて、何年も一緒に仕事をしてきた。でも、何かが動いているな、このシーンが本当に遠くまで届くものだなと確信したのは、2017年のことだったと思う。200人くらいのライヴだったものが、500人とか毎週来てくれるようになったんだ。その頃からレーベルとの契約が決まっていき、ローリング・ストーン誌に大きな記事が掲載されるようになり、注目されるようになった。だから僕にとっての黄金期は、いまに繋がっているすべてのことなんだ。彼らとのこうしたムーヴメントを一緒に生み出してきたこともそうだけど、誰よりも先に僕たちがその音楽に興奮できたことそのものかな。それが僕にとっての黄金期だろうね。

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シャバカ・ハッチングスの誕生日に、〈ブルーノート〉のドン・ウォズが来たことがきっかけだった。たしかジャイルス・ピーターソンが彼を連れてきてくれたんだけど、中を案内して自分たちの活動を説明しスタジオで作った作品を聴かせたら気に入ってくれたんだ。1970年代のデトロイトにあった音楽を作っていた空間を思い出したって言っていた。

スタジオ運営と並行して、ヴェルス・トリオ、ニュー・グラフィック・アンサンブルマカヤ・マクレイヴンなどの作品リリースもおこなっていますね。こうしたレーベル運営のディレクションはどのようにおこなっているのですか?

LB:いろいろなやり方でやってきたんだよね。ヴェルス・トリオは全部自分たちでやったね。これらのリリースにおける僕の役割は基本的にA&R、つまりミュージシャンや楽曲のアイデアを現実のものにすること。プロデューサー、ミックス・エンジニア、マスタリング、クールなアートワークの発掘、ヴィデオの作成、ディストリビューションなどで、様々な人と仕事をしてきた。
 僕の仕事は基本的にTRCにミュージシャンやバンドを迎え入れて、その音楽で最高の結果を出すために周りにいる人たちと協力すること。もうひとつ、1年半前に出た作品があって、ダン・リーヴァーズとアラバスター・デプルームのもの。彼らはやはり長年に渡って一緒に仕事をしてきた仲間。いざアルバムを作るとなると、スペースにスタジオがあるから、半年間ノンストップで自分たちのものを作れる。スタジオに入って3日間で全部レコーディングするというようなことはそんなにない。スタジオで一気に録音するよりも、2日間くらいかけて録音したものを分解して、オーヴァー・ダブして再レコーディングするなど、プロセスが長い。いろいろなやり方があるんだ、それぞれアーティストによって違うけど。
 いままた取り組んでいるプロジェクトで、今月レコーディングするニュー・リージェンシー・オーケストラという20人編成のバンド、アフロ・キューバン・ジャズ・オーケストラがあるんだけど、それはまた全く違うプロセスだね。チャートを作って、リハーサルをして、セクションごとに全てのミュージシャンを録音して、それを編集して、リミックスする必要があるんだ。どのプロジェクトも、実現する方法が違う。

こうしたレーベル活動の一環として、今回コンピレーション・アルバムの『トランスミッションズ・フロム・トータル・リフレッシュメント・センター』をリリースします。このアルバムをリリースする主旨や目的について伺えますか?

LB:シャバカ・ハッチングスの誕生日に、TRCに〈ブルーノート〉のドン・ウォズが来たことがきっかけだった。たしかジャイルス・ピーターソンが彼を連れてきてくれたんだけど、中を案内して、自分たちの活動を説明し、スタジオで作った作品を聴かせたら気に入ってくれたんだ。1970年代のデトロイトにあった音楽を作っていた空間を思い出したって言っていた。話していく中で彼は、「君たちはいい仕事をしているようだから、一緒にアルバムを作ろう」と言ってくれたんだ。彼は僕たちがやりたいことを何でもできるように自由にやっていいよって言ってくれた。それから新型コロナウイルスが起こり、ロックダウンが起こったことで、どうしたいかを考える時間がかなりあったんだ。
 基本的には長年にわたるヴァラエティ溢れる折衷的なタイプの音楽、そして様々なタイプのサウンドを持つバンドを紹介したかった。それが実現できたと思う。7つのトラックは、一度は一緒に仕事をしたことのある人たちによるもので、どれも全く違うものだ。サッカー96とラッパーのキーラン・ブースは初めて一緒に仕事をしたんだけれど、彼らにとってコラボレーションという要素がとても大きいんだよね。僕が彼らを互いに紹介し、ちょっとうまくいくかもしれないってなった。レザヴォアはシカゴ出身だけど、彼らがロンドンに来たときに一緒に仕事をしたことがあった。じつは僕らが企画したボイラー・ルームのセッションのために来てくれたんだ。で、それが終わってからこのアルバムのためにトラックをレコーディングしようということになった。チャールズ・トリヴァーの “プライト” という曲のカヴァーを提案した。彼らはスタジオに来たとき、技術的にできないんじゃないか、トラッキングが非常に難しいという疑念を抱いていたんだけど、スタジオに入ると基本的に一回目を完璧なピッチでこなした。結局彼らはそれを取り上げて分解し、全く異なるヴァージョンに仕上げた。なぜなら、彼らは自分たちのスタイルを入れたかったからだ。ミュージシャンやバンドがコラボレーションする中で、その場で何かを再現してしまう、信じられないような光景を目撃できた。4、5時間かけて曲を書き換えて、新しい作品に仕上げたんだからね。
 このアルバムは、スタジオでのサウンドもそうだけれど、僕たちと繋がりのある人たちや過去にたくさん一緒に仕事をしたことのある人たちにも参加してもらって、スタジオに入ってもらって、僕たちのごちゃ混ぜのこのスタイルをうまく見せられていると思う。


サッカー96とキーラン・ブース

スタジオはもうひとつの楽器のようなものだと思うんだ。僕たちのスタジオに人が集まる理由は、音にこだわりがあって、その前後でエンジニアがクリエイティヴなサウンドを作ってくれるからだと思う。

録音に参加したアーティストはどのような観点から選んだのですか? バイロン・ウォーレンのようなジャズ・シーンのヴェテランから、サッカー69のようなジャズや他の音楽をまたぐ活動をする新しいアーティスト、ニュー・グラフィックのようなジャズの中でもクラブ・ミュージック、ストリート・ミュージックに近いタイプのアーティストと、いろいろな種類のアーティストが参加しているのですが。

LB:先ほども言ったけど、折衷主義であることが大きいね。ここ数年は、このシーンの中の特定の若いミュージシャンにしか脚光があたってこなかった。もちろん、それはとてもいいことだと思うよ。それがきっかけとなって、新しい世代のミュージシャンが、こんなことができるんだ、こんな新しいジャズの見方があるんだと、刺激を受けるようになったからね。また、チャーチ・オブ・サウンドというライヴ・イヴェントも開催している。僕たちはジャズの大ファンだけど、若い世代だけを通してジャズに親しんだ訳ではない。僕たちはずっとジャズを聴いてきたジャズ・ファンだから、新しいシーンが爆発する前からそのシーンを知っていたんだ。バイロン・ウォーレンのように、知識の宝庫で本当に優秀な作曲家もいる。彼らはひと通りやりつくしてきたし、伝説的な存在で、その音楽は本当に素晴らしいけど、彼らのことを知らない人たちに彼らを改めて紹介しなければならないと思っている。
 どのバンドにも言えることだけど、トラックを依頼したり、アルバムを作ったりするときって、「彼らなら素晴らしい仕事をしてくれるだろう」という大きな信頼があるんだ。だから端的に言うと、それが基準だったと言えるかもしれない。この人たちは素晴らしい音楽を作るだけでなく、何かを構想し、素晴らしいものを作り上げることができるんだと。あとは機会を与えるということでもあるよね。誰もが知っているような有名アーティストを起用することもできたし、露出という点で各バンドの利益にもなるし、そこが繋がるっていうのも素晴らしい。バイロン・ウォーレンなんてある意味伝説的な存在だから、アルバム5枚作りたいくらいだ。とても意味のあることだと思うし、彼がアルバムに参加してくれて本当に嬉しい。基準は基本的に素晴らしい音楽を作るために信頼できる人たち、それだね。


バイロン・ウォーレン

まさにジェントリフィケーションだね。だから場所に関しては、僕たちは永遠にはあそこにいられないとはわかっている。残念ながら300万ポンドは持っていないから、誰か持っている人がいれば教えて欲しいね。

メルボルン出身のジギー・ツァイトガイストによるツァイトガイスト・フリーダム・エナジー・エクスチェンジ、シガゴのレザヴォアなど、ロンドン以外のアーティストも参加しています。マカヤ・マクレイヴンのときもそうでしたが、TRCがロンドンに限定することなく、より広い視野で世界中のアーティストたちの活動の受け皿になっている事を示していると思います。こうした点についてはどのようにお考えですか?

LB:僕たちは多くの国際的なアーティストがロンドンに来て演奏するときの拠点としてとても重要な役割を担っている。(レザヴォアやマカヤ・マクレイヴンなどが所属するシカゴのレーベルの)〈インターナショナル・アンセム〉の皆は、基本的にロンドンにいるときはリハーサルのためにスタジオでレコーディングしたり、純粋に遊んだり、スタジオで一緒に時間を過ごすんだ。ジギー・ツァイトガイストはいまはベルリンに拠点を置いているけど、TRCはロンドンにあるから、ライヴをしに来るときもここに来てリハーサルをする。つねにコラボレーションの機会があるし、アーティストたちは、新しいバンドが結成されたり、新しいプロジェクトやレコーディングがおこなわれたりする可能性があることに価値を見出しているんだろうね。
 これらのことはすべて、アーティストとして非常に価値のあることだし、それ以上に人びとが利用できるネットワークがあるんだと思う。というのも、このスタジオで何かが作られると、結構興味を持ってもらえるんだ。10年前からやっているから、このスタジオから面白いものが生まれるということを皆知っているんだ。でもその先にあるのは、「入ってきてくれたら、皆友だちになれる」という考え方だと思う。つまり、「たまり場」という要素がとても重要なんだ。シンプルにリハーサル、レコーディング、コラボレーションができる可能性があることだよね。


ツァイトガイスト・フリーダム・エナジー・エクスチェンジ

スウェーデンとエリトリアをルーツに持つミリアム・ソロモンをフィーチャーしたマターズ・アンノウンというグループが参加していますが、これはどのようなグループなのですか?

LB:マターズ・アンノウンは、ヌビアン・ツイストというバンドのトランペット奏者であるジョニー・エンサーが率いるバンドで、彼の新しいプロジェクト。〈ニュー・ソイル〉というレーベルからアルバムをリリースしているよ。ロックダウンの直後に、僕たちのスペースでミュージック・ヴィデオを撮影したことがきっかけで知り合ったんだ。セッティングのためにバンド・リーダーのジョニーがかなりの頻度で電話をかけてくるうちに、すぐに仲良くなった。彼らと一緒にさっき話したチャーチ・オブ・サウンドというライヴ・イヴェントをやったんだけど、僕は最初から彼らの音楽の大ファンで、かなり大々的なサポーターだったこともあって、けっこうライヴに出しているんだ。
 入っているミュージシャンは皆すごいよ。ミリアム・ソロモンは今回スポット的にフィーチャーされているけど、彼女はここロンドンで様々なバンドと一緒にやっている。彼らの他の作品をチェックするといいよ。アルバムを出していて、それもとてもいいんだ。

マイシャのジェイク・ロングが “クレッセント(シティ・スワンプ・ダブ)” という曲をやっています。マイシャのようなアフロ・ジャズとは異なり、重厚なダブ・サウンドを聴かせてくれるのですが、このようにエレクトリックなダブ・ミックスを収録したのは、TRCがたんにライヴの生演奏だけではなく、スタジオのポスト・プロダクションにおいてもアーティストたちの活動をサポートしていることを示す一例なのでしょうか?

LB:もちろん。ダブの要素はスタジオ・プロデューサーのキャピトルKが得意とするところ。全体のダブ要素、全体のミックスとダブの要素は、かなりスタジオでやっていることだ。スタジオはもうひとつの楽器のようなものだと思うんだ。僕たちのスタジオに人が集まる理由は、音にこだわりがあって、その前後でエンジニアがクリエイティヴなサウンドを作ってくれるからだと思う。それが大きな理由だと思うけど、それ以外に長年に渡ってライヴで演奏される音楽の種類や参加しているバンドの影響からダブの要素もあるのかもしれないね。空間とプロダクションが関連づけられているっていうのもあるかもしれない。
 スタジオにいるプロデューサーはよく、1980年代初頭のアナログ機器が手頃な価格で手に入り、しかも本当に良いものだったころの夢のホームスタジオのようなセットアップだと言うんだ。いま、スタジオは確実に進化していると思う。24トラックのオープン・リール・テープ・マシンがあって、あらゆる種類のアート・ボードやシンセサイザーなどがあるんだ。すべてが完全にアナログで、80年代のポスト・パンクやダブ、エレクトロニック・ミュージックで使われていた機材があるっていうことがいいんだろうね。そうしたものを使うと、そこに音の個性が出るんだ。アコースティック・バンドをレコーディングして、スタジオに入ってミックスすると、機材やプロデューサーのスキルによって、まったく違うものができあがる。だからこそ、音を形作るにあたってスタジオが大きな役割を果たすと思うんだ。

最後に、今後TRCをどのように発展させていきたいかお聞かせください。

LB:いまいるビルが永遠に使えるかどうかはわからない。こんなに長くいられたっていうのだけでも恵まれている。注目されている地域にあるとても古いビルなんだ。地価が上がって誰かが建物を買い取り、壊して、新しいマンションを建てちゃうって、ロンドンではよくあることだからね。まさにジェントリフィケーションだね。だから場所に関しては、僕たちは永遠にはあそこにいられないとはわかっている。残念ながら300万ポンドは持っていないから、誰か持っている人がいれば教えて欲しいね。
 そこで、次のステップとして、TRCのデジタル・フットプリントのようなドキュメントを作りたいと考えている。できる限りレコーディングを続けながら、この空間を多くの人に見てもらうためにドキュメンタリー風に記録して、音の背後にあるものをヴィジュアル的に示すようなコンテンツをオンラインで作成する、ということだ。そしてその先には、コンサートをしたり、デジタル・コンテンツを持ってなるべくいろいろなところに行って、コラボレーションも生み出したいね。レーベルについては、一緒に仕事をしたいバンドや、進行中のプロジェクトがたくさんあるから、まだまだ続くだろうね。
 今年はとにかく、ドキュメントを作り、TV番組のようなイメージで、コンテンツのようなものを作っていこうと思っている。ライヴを収録したり、ライヴ・バンドにインタヴューしたり、観客をデジタル空間に招待して、あそこにいる人たち、彼らが何をしているのか、どうやっているのか、舞台裏をたくさん紹介するつもりだよ。

Jungle - ele-king

 ジョシュ・ロイド=ワトスンとトム・マクファーランドからなるロンドンのエレクトロニック・ダンス・デュオ、ジャングル。総ストリーム数が約10億にものぼり、大型フェスではヘッドライナーを任されるほどの人気を誇る彼らが、4枚目のアルバム『Volcano』を8月11日にリリースする。
 多様な歌声をとりいれることが狙いだったというその新作には、ルーツ・マヌーヴァなどのゲストが参加。現在、ブルックリンのヒップホップ・グループ、フラットブッシュ・ゾンビーズのエリック・ジ・アーキテクトをフィーチャーした新曲 “Candle Flame” が公開中だ。「愛や人間関係における浮き沈み」をテーマにしているという同曲、MVも印象的なので視聴しておきたい。

ノエル・ギャラガー、ジャミロクワイ、ジャスティン・ティンバーレイクら大物ミュージシャンがこぞって大絶賛!!
極上のフューチャー・ディスコ・ユニット、ジャングルが帰還!
ニューアルバム『VOLCANO』8月11日リリース決定!

Radio 1【HOTTEST RECORD】選出の新曲「CANDLE FLAME FEAT. ERICK THE ARCHITECT」が先行解禁!
日本限定で数量限定トートバッグセットと日本語帯付きLPも同時発売!

マーキュリー賞にもノミネートされたデビュー・アルバム『JUNGLE』が、UKで9ヶ月に渡ってチャートインを記録する超ロング・セラーとなり、総ストリーミング数は10億以上、今や大型フェスのヘッドライナーも務めるフューチャー・ディスコ・ユニット、ジャングルが、8月11日に最新アルバム『VOLCANO』をリリース決定! アルバムからRadio 1【HOTTEST RECORD】にも選ばれた先行シングル「Candle Flame (feat. Erick the Architect)」を解禁した。

Jungle - Candle Flame (Ft. Erick The Architect) (Official Video)
https://youtu.be/esqRBsVumrw

デビュー以来、ノエル・ギャラガー、ジャミロクワイ、ジャスティン・ティンバーレイクら大物ミュージシャンが賞賛し、ダフト・パンク不在のダンス・ミュージックにおいて、今やシーンを牽引する存在にまで成長を遂げたジャングル。前作『Loving In Stereo』は、全英チャート初登場3位を記録し、米ビルボードのダンス・アルバム・チャートでは見事1位を記録。ビリー・アイリッシュのアリーナ公演にもゲストとして出演し、テイラー・スフィフトのリミックスも手掛けるなど、ポップ・ミュージックのファンからも注目を集める存在となった。そんな飛躍を遂げた前作以来、4枚目のスタジオ・アルバムが今作『VOLCANO』だ。時代を超えたディスコ、ソウル、ヒップホップの要素を、ジャングルらしい未来志向のプロダクションで見事にまとめ上げた新曲「Candle Flame」は、彼らのライブセットで披露した瞬間にオーディエンスの心を奪うであろう、大胆かつ情熱的なエネルギーを放つトラックだ。

俺たちは「Candle Flame」をすごく誇りに思ってる。パーソナルで親しみやすく、愛や人間関係における浮き沈みを、詩的で真に迫る方法で探求したかったんだ。エリック・ザ・アーキテクトと一緒に仕事をするのは本当に楽しかったよ。彼のユニークな視点と才能が、この曲にさらなる深みと豊かさを加えた。「Candle Flame」は、俺たちがバンドとして支持するもの、すなわち創造性や情熱、そしてファンの心を動かす音楽を作るというコミットメントをすべて表しています。この曲をみんなに聴いてもらうのが待ち遠しいよ。この曲が聴く人すべてに喜びとインスピレーションをもたらすことを願っている。
- Jungle

『VOLCANO』を駆け抜ける自由奔放なエネルギーが、本作がいかに自然に完成したかを物語っている。ジョシュ・ロイドとトム・マクファーランドは、レコーディングに入る前のツアー中にLAのAirbnbで大部分の曲を書いたという。その後ロンドンに戻り、二人のお気に入りという【Metropolis Studios】のStudio Bでアルバムは完成した。今回二人が求めたのは、より多種多様な歌声をアルバムに取り入れること。先行シングルに参加したラッパー、エリック・ザ・アーキテクト (フラットブッシュ・ゾンビーズ) 以外にも、前作収録曲「Romeo」やFKJとのコラボでも知られるバス (Bas)、UKを代表するMC、ルーツ・マヌーヴァ、コンプトン出身のアーティスト/プロデューサー、チャンネル・トレス、ロンドンの気鋭シンガーソングライター、JNRウィリアムズらがアルバムにフィーチャーされている。

『VOLCANO』のジャケットは、デビュー作から続くミニマルな美学を継承し、ユニット名のロゴを中心に添えつつ、アルバムのサウンド・スタイルを反映させた夏を感じさせる明るく鮮やかな背景となっている。

ジャングルは、8月26日にはロンドンの人気音楽フェスティバル『All Points East』にヘッドライナーとして出演し、その後には北米/ヨーロッパ・ツアーを行う予定。トータルで20万人近いオーディエンスに向けて最新セットを披露する。

ジャングルの最新アルバム『VOLCANO』は8月11日(金)にCD、LP、デジタル/ストリーミング配信で世界同時リリース! 国内盤CDにはボーナストラックが追加収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(スプラッター・オレンジ/クリア・ヴァイナル)、BEATINK限定盤(オレンジ/ホワイト・ツートーン・ヴァイナル)、日本語帯付き仕様盤(歌詞対訳・解説書付)で発売される。さらに、国内盤CDと各種日本語帯付き仕様盤LPは、日本限定のトートバッグセットでも発売される。

label: BEAT RECORDS / CAIOLA RECORDS
artist: JUNGLE
title: VOLCANO
release: 2023.08.11 FRI ON SALE

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13338

Tracklist
01. Us Against The World
02. Holding On
03. Candle Flame (Feat. Erick the Architect)
04. Dominoes
05. I've Been In Love (Feat. Channel Tres)
06. Back On 74
07. You Ain't No Celebrity (Feat. Roots Manuva)
08. Coming Back
09. Don't Play (Feat. Mood Talk)
10. Every Night
11. Problemz
12. Good At Breaking Hearts (Feat. JNR Williams & 33.3)
13. Palm Trees
14. Pretty Little Thing (Feat. Bas)
+ (Bonus track)

輸入盤LP

BEATINK.COM限定LP

インディー限定LP

Tribe Original Metal Lapel Pin - ele-king

 70年代スピリチュアル・ジャズを代表するデトロイトのレーベル、〈Tribe〉。豪華ボックスセットの発売に続いて、〈Pヴァイン〉のVINYL GOES AROUNDより新たなアイテムの登場です。今回はレーベル・ロゴがあしらわれた金属製のおしゃれなピンバッジ。金・銀・赤・緑の4ヴァージョンがあります。例によって限定品とのことなので、欲しい方はお早めに!

70年代ジャズを語る上では超重要なレーベル、TRIBEのオフィシャル・ピンバッジが登場!

1972年のデトロイトで発足したレーベル、TRIBE。ウェンデル・ハリソンとフィル・ラネリンが中心となり設立され、人種差別などのアフリカ系アメリカ人達が直面していた問題と戦いながら、生活や社会がより良くなるよう、音楽やメディア、イベントなどを通してメッセージを発信。その活動はHIP HOPやテクノなど、90年代以降のクラブ・ミュージック文脈で高く評価されました。VINYL GOES AROUNDではそのレーベル・ロゴのオフィシャル・ピンバッジを販売します。一本の矢を挟んで外側に向いた2つの顔が並ぶフォルムの、細かな部分までが表現された金属製ピンバッジ。これはまさにTRIBEの哲学が宿ったと言えるプロダクトです。

今回も超限定ですのでお早めにお買い求めください。

https://vga.p-vine.jp/tribe/vga-1037/

TRIBE ORIGINAL METAL LAPEL PIN

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1200円 (With Tax ¥1,320)

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1200円 (With Tax ¥1,320)

※ピンバッジの発送について
現在、COVID‑19の影響で日本国外への発送に制限があります。
小さなピンバッジですが、一つでも送料が高くなってしまいますので、他の商品と合わせたご購入をお勧めいたします。
※1万円以上のお買い上げで日本国内は送料が無料になります。
※ご注文頂いた商品は、発送準備が整い次第発送します。
※限定品につき無くなり次第終了となりますのでご了承ください。
※日本国外への発送は船便と航空便が選べます。
※船便は荷物の追跡ができません。また到着までに2ヶ月以上かかることがあります。紛失・破損の補償も致しかねますのでご了承ください。
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Optimo Music - ele-king

 昨年は日本の実験的な音楽のコンピレーションを手がけていた〈オプティモ〉の創設者JDトゥウィッチだが、今度はアナーコ・パンクの伝説クリス・ロウとタッグを組み、まさにアナーコ・パンクのコンピを編纂している。題して『Cease & Resist - Sonic Subversion & Anarcho Punk In The UK 1979​-​86』、クラスやチャンバワンバ、ポイズン・ガールズ、オランダのジ・エックスなど18曲を収録。2LP使用で、詳細なライナーノートやエッセイなどを含む6ページのポスターが付属するとのこと。
 すべての収益はスコットランドの海軍基地ゲートで反核の運動を実践しているファスレーン・ピース・キャンプ、およびスコットランド核軍縮キャンペーン(Scottish CND)に寄付される。リリースは5月12日だが、一部のヴァイナルは4月7日に先行販売されるようなので、バンドキャンプをチェックしておきましょう。

artist: Various
title: Cease & Resist - Sonic Subversion & Anarcho Punk In The UK 1979​-​86
label: Optimo Music
release: May 12th 2023

tracklist:
01. Zounds - Can't Cheat Karma
02. Honey Bane - Girl On The Run
03. Crass - Bloody Revolutions
04. Annie Anxiety - Hello Horror
05. Flux Of Pink Indians - Tube Disasters
06. Andy T - Death Is Big Business
07. Poison Girls - Underbitch
08. Alternative - Anti-Christ
09. The Cravats - Rub Me Out
10. The Apostles - Mob Violence (unreleased original studio version)
11. Lack Of Knowledge - We're Looking For People
12. The Hit Parade - Here's What You Find In Any Prison
13. Hagar The Womb - Idolisation
14. Alternative TV - The Force Is Blind
15. Chumbawamba - Revolution
16. The Ex - Ay Carmela
17. D&V - Conscious (Pilot)
18. The Mob - No Doves Fly Here (unreleased original studio version)

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