ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. interview with Larry Heard 社会にはつねに問題がある、だから私は音楽に美を吹き込む | ラリー・ハード、来日直前インタヴュー
  2. The Jesus And Mary Chain - Glasgow Eyes | ジーザス・アンド・メリー・チェイン
  3. 橋元優歩
  4. Beyoncé - Cowboy Carter | ビヨンセ
  5. interview with Keiji Haino 灰野敬二 インタヴュー抜粋シリーズ 第2回
  6. CAN ——お次はバンドの後期、1977年のライヴをパッケージ!
  7. interview with Martin Terefe (London Brew) 『ビッチェズ・ブリュー』50周年を祝福するセッション | シャバカ・ハッチングス、ヌバイア・ガルシアら12名による白熱の再解釈
  8. Free Soul ──コンピ・シリーズ30周年を記念し30種類のTシャツが発売
  9. interview with Keiji Haino 灰野敬二 インタヴュー抜粋シリーズ 第1回  | 「エレクトリック・ピュアランドと水谷孝」そして「ダムハウス」について
  10. Columns ♯5:いまブルース・スプリングスティーンを聴く
  11. claire rousay ──近年のアンビエントにおける注目株のひとり、クレア・ラウジーの新作は〈スリル・ジョッキー〉から
  12. 壊れかけのテープレコーダーズ - 楽園から遠く離れて | HALF-BROKEN TAPERECORDS
  13. まだ名前のない、日本のポスト・クラウド・ラップの現在地 -
  14. Larry Heard ——シカゴ・ディープ・ハウスの伝説、ラリー・ハード13年ぶりに来日
  15. Jlin - Akoma | ジェイリン
  16. tofubeats ──ハウスに振り切ったEP「NOBODY」がリリース
  17. 『成功したオタク』 -
  18. interview with agraph その“グラフ”は、ミニマル・ミュージックをひらいていく  | アグラフ、牛尾憲輔、電気グルーヴ
  19. Bingo Fury - Bats Feet For A Widow | ビンゴ・フューリー
  20. ソルトバーン -

Home >  News > OH91 Asia Tour 2017 - ——グライムのプレミア・ヤングが来日ツアーを敢行

OH91 Asia Tour 2017

OH91 Asia Tour 2017

——グライムのプレミア・ヤングが来日ツアーを敢行

Mar 01,2017 UP

 OH91——。この謎めいた記号は特定の化学物質を表すものではない。インドの国際電話番号「+91」でも、コーランの91章(スーラ)にならって「The Sun」を意味しているのでもなく、その太陽よりも高い位置で輝く今日のグライム・シーンで暗躍するひとりのプロデューサーを指している。OH91(オーナインワン)、名だたるプレイヤーたちと同じく、彼もまたイングランドのブリストルからやってきた。
 SkeptaやWiley、Stormzyらに代表されるMCたちの力作が続くここ最近のシーンにおいて、OH91はラップトップとCDJを駆使し、グライムとトラップの低音域化学反応を試み、クラクラするようなビートを熱心に発明してきた。このページの最後にあるプロフィールが言うように、彼は「グライムのプレミア・ヤング」であり、オーディエンスだけではなく、Sir SpiroやSpookyといった強者プロデューサー/DJたちからも注目を集める人物のひとりだ。
 そんなOH91が初の来日ツアーを敢行、3月3日に大阪、4日には東京にやってくる。両日とも、プレイするべき音を熟知しているDJたちが出るので、彼らと若き才能が衝突する火花散る夜を楽しんでほしい。

【公演情報】
【大阪】
【HILLRAISER Vol.2 ft.OH91】

2017年3月3日金曜日
会場:SocoreFactory
開演:19:00
料金:2000円+1D
出演:
OH91
young animal
CE$
satinko
ECIV_TAKIZUMI

【東京】
【PLAYGROUND】

2017年3月4日 土曜日
会場:Forestlimit
開演:23:00
料金:2000円+1D
出演:
OH91
Sivarider
DADDY VEDA
SHORTIE
Sakana
Shirakosound
dekishi

【プロフィール】
OH91(White Peach、Coyote Records)from Bristol

ブリストルの緊密な音楽コミュニティにおける重要人物、OH91(オーナインワン)。その超新星のごとき登場は2011年。以降、Kahn&Neek、Boofy、Lemzly Dale、Hi5Ghost、そしてJokerといったブリストルの同志たちや、良友のRoyal-Tとともに、過去6年にわたって自身のプロダクション・スキルに磨きをかけつつ、その周りで発展を遂げる膨大な音からも恩恵を受けてきた。彼の成長に真っ先に目をつけたブリストル拠点のインディペンデント・レーベル〈Durkle Disco〉と〈Subdepth Records〉からの一連のリリースに続き、2013年に〈Coyote Records〉から会心の単独デビュー作を発表。

その曲名は“Stealth”。このハードでサグいクラブ・チューンの照準はフロアへ直に向けられ、グライムのアイコンでありベテランのSpookyからは、リミックスという形で支持を得る。ファーストによって、広大なシーンの多くが彼のポテンシャルへ目を向けた。Royal-TのRinse FM内の番組で披露したライヴ・ミックスや、スリップストリームなクラブ・ブッキングの主催によって箔がつき、この1曲よって、彼はグライムのプレミア・ヤング・ビートメイカーとしての地位を確実なものとした。

そして2014年、よりヘヴィーでトリッピーなビートの“Goon Mode”は〈White Peach〉に見出され、4曲入りサンプラー「Peach Bits Vol.1」の1曲として12インチでリリースされた。その一方、シーンで暗躍し、OH91はMCたちのプロダクションにも目を向けはじめていた。今日に至るまで、ロンドンへ定期的に訪れ、Sir SpyroやGrandmixxerのような影響力のある人物の注目を浴びながら、KwamやMIKといったMCたちと楽曲を制作、そして後者との楽曲はFamily TreeのMCであるEgoとのフィーチャリング曲 “New Ting”として、彼のアルバム/ミックステープである『Ghostwriter』に収録されている。以来、先ほどのSir SpiroとはLil Nastyの2014年のシングル“I’m Heavy”でタッグを組んだ。

“New Ting”のバックドラックに、OH91は偶然にもRapidのクラシック・ナンバー“Xtra”の音を使用した。そしてレーベル・メイトのChemistと2014年の終わりに〈Coyote Records〉へ凱旋を果たしたのも同曲によってである。2曲入りの何も印刷されていない真っ白なラベルのレコードでリリースされると(この作品はレーベルの「WHT」シリーズの1目でもある)、リミックス曲“Xtra91”は10日も経たずに売り切れてしまった。

マンチェスターで産声をあげたばかりのインディペンデント・レーベル〈Trapped Audio〉からのリリースや、〈White Peach〉への凱旋作でもあるEP「Shanks」など、2016年もOH91は堅実に作品の発表を続けた。その一方で、〈Coyote Records〉のショー・ケースの担うひとりとして、Boiler RoomとFabricへ初出演。優れたDJとしての経歴にそのデビューは刻まれた。

2017年、MCを主体としたより多くのトラックのリリースと、3月には初のアジア・ツアーを予定。年を追う毎に、OH91は着実に前進していくのである。

Releases Info:
https://www.discogs.com/artist/3557160-OH91

Boiler room:

https://www.youtube.com/watch?v=&t=816s

Fabricmix:

NEWS