ele-king Powerd by DOMMUNE

MOST READ

  1. Cornelius - Refractions | コーネリアス
  2. This Is Lorelei - The Singer in My Band | ディス・イズ・ローレライ
  3. RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI AMBIENT KYOTO - TOKYO -
  4. Dusty - Dusty & Friends / Commodo - Deep Harbour ft. Alfa Mist / Untold - False Vacuum
  5. Rough Trade ──50周年イベント開催を祝し、恵比寿KATAにポップアップが出現
  6. Columns Dennis Bovell デニス・ボーヴェルひさびさの新録は無類のカヴァー集
  7. Columns P-VINE 50th Anniversary Interview Pヴァイン50周年対談
  8. interview with Wendell Harrison 音楽の楽園=デトロイトから、ウェンデル・ハリソンがファラオ・サンダースとサン・ラーの思い出を語る
  9. 鷲巣功
  10. interview with Toshimaru Nakamura 世界を魅了する、類い稀なる電子音響 | ──中村としまる、待望の初期ベスト盤リリースと超ロング・インタヴュー
  11. 別冊ele-king パンク50周年記念号──それは何だったのか、何でありえるのか
  12. ele-king vol.37 ボーズ・オブ・カナダ大研究/サイケ&ドリーミー特集
  13. Lambchop - Punching the Clown | ラムチョップ
  14. Fishmans ——京都でフィッシュマンズ写真展とトークイベントのお知らせ
  15. Open Mike Eagle & Kenny Segal - DOOMED! | オープン・マイク・イーグル、ケニー・シーガル
  16. AMBIENT KYOTO ──2027年春、レイ・ハラカミの展示が決定
  17. Crack Cloud ──カナダのインディ・バンド、クラック・クラウドの来日公演が決定
  18. 未来マニア──エレクトロニック・ミュージック・ガイド
  19. Betty Hammerschlag ——マニア受けしていたZ世代のe-girlシンガーが、実は中年のおじさんだったニュース
  20. R.I.P. Miru Shinoda 追悼:篠田ミル

Home >  Interviews > interview with AO - はじめにダブありき

interview with AO

interview with AO

はじめにダブありき

――AO、インタヴュー

野田 努    Dec 08,2011 UP

 〈ON-U〉というレーベルは、レゲエに関してオーセンティックな価値観を持っているものの、異種交配/雑食性ということに関しても積極的だった。プリンス・ファー・アイやビム・シャーマンといったオーセンティックなアーティストの作品を出しながら、マーク・スチュワートのメタリックなダブを手がけたかと思えばニューヨークのシュガーヒル・ギャングからはタックヘッドを引き抜いて、他方でエイドリアン・シャーウッドはアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのようなインダストリアル系の仕事もこなしている。最近の日本では〈ブラック・スモーカー〉がそうした混交をいとわない活動しているが、このレーベルは2011年にドライ&ヘビーの新作を出している。


AO INOUE
Arrow

ビート

Amazon iTunes

 AOは......通称はAOちゃんは、リスナーにはドライ&ヘビーの元MCとして知られている。10年以上も昔の話だが、ストイシズムの極みとも言えるドライ&ヘビーのステージにおいて、AO、そしてLIKKLE MAIといったシンガーは熱のこもったヴェイブレーションを伝えていた。MAIちゃんはソロとしてのキャリアを積んで久しいが、このたびAOは、まるで世間の意表を突くかのように、初めてのソロ・アルバムを発表する。

 その作品『アロー』におけるAOは、10年前に我々がステージで見ている彼ではない。マイクを握らず、彼は電子機材を操作している。アルバムは全曲インストだ。
 『アロー』はベース・ミュージックと括られるかもしれないが、ダブステップではない。収録された何曲かをオーディオ・アクティヴの大村大助がサポートしているように、アルバムは〈ON-U〉直系のハイブリッディなエレクトロニック・ミュージックを展開する。エイドリアン・シャーウッド流の広義のダブ、アンドリュー・ウェザオールのエレクトロ・ファンク、そしてダンスホールやグライム......そうしたものがミックスされている。

 2011年という年は、リトル・テンポやザ・ヘヴィーマナーズといったこの国の異端的なダブ・バンドが素晴らしいアルバムを発表している。ドライ&ヘビーやオーディオ・アクティヴも復活した。こんどはAO......そう、AOちゃんの出番である。

何にも知らないときにですね、インターセプターに入って、ただひたすらテープを聴いて、ビッグ・ユースとかI・ロイとか、カタカナで起こしていくわけですよ。「これ何だろう、英語にしてったらこういう風になるんだ」とか。アクセントも違うし、まず何言ってんのかわかんないし。

今日はAOちゃんのすべてを語ってもらうってことでお願いします。

AO:はははは!

俺、AOちゃんの踊りは何度も見ているんですけど、音楽活動はドライ&ヘビーが最初だったんですか?

AO:その前に、MIGHTY MASSA――長井(政一)さんがやっていたインターセプター(INTERCEPTOR)というバンドがあったんですね。で、当時は下北沢にZOOっていうクラブがありまして、そこのハコバンみたいなバンドだったんです。で、そのバンドが、アグロヴェーターズとかナイニー・ジ・オブザーヴァーとか、ああいうものばかりをカヴァーするようなバンドだったんですね。

カッコいいですね。

AO:メンバーも面白かったんですよね。ドロップスっていう女性だけのスカバンドの人たちがいたりとか。10数人ぐらいのバンドだったんですけど、たまたま僕そこ誘われて。MAIちゃんがコーラスでいたりとか。メイン・ヴォーカルはカルティヴェーター(Cultivator)でも活躍しているラス・ダッシャー(Ras Dasher)。で、僕はまあトースティングで。

その頃からトースティングなんですね。ちなみに何年ですか?

AO:ええっと、何年ですかねえ......ZOOがSLITSになるあたりですね。

じゃ、93年あたりだね。

AO:で、たまたま誘っていただいて、ライヴも何回かやったんですよね。その頃ちょうど秋本(武士)さんが力武(啓一)さんというギタリストといっしょにオーディオ・アクティヴを飛び出たあとにインターセプターに入ってきて、そこから別に独自のセッションがはじまっていって、で、95年ぐらいにドライ&ヘビーになったんですね。そのままドライ&ヘビーに入ってっていう形ですね。

じゃあドライ&ヘビーは最初からメンバーとして?

AO:そうですね。まあ流動的に、少人数で秋本さんと力武さんがドラムマシーン使ってセッションっていう時期もあったので、そのあたりは自然になっていったっていうのはありますね。

じゃあインターセプターが媒介になって?

AO:そうですね。

AOちゃんはじゃあ最初からレゲエだったんですね?

AO:そうですね。音楽活動は初めからレゲエ・バンドだけですね。いままでずっと。

しかしアグロヴェーターズやナイニー・ジ・オブザーヴァーをカヴァーするっていうのは、当時としては、世界的に見ても少なかったでしょうねぇ(笑)。

AO:たぶんそうだったと思いますね(笑)。長井さんもちょうどその頃、サウンドシステムのスピーカーを作りはじめた頃で、月1本ずつ増えてったりとかっていう状況で。でもまあ、イヴェント自体少なかったですし、ましてや内容の濃いものっていうのはなかったですよね。

取材:野田 努(2011年12月08日)

12345

INTERVIEWS