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DJ BISON (SEMINISHUKEI / FOOT CLUB / THE INVADERS )はダイナミックにチェックするべきDJだ。
家で遊んでいれば、全く知らない素晴らしい音源からどうでもよい面白い音源まで自分のワードで面白く紹介してくれる。DJでは、なかば未知の領域か大胆に取り出して来たような音源をPLAYしたかと思えば、丁寧にストーリーを繋げていく。
現在少し更新が止まっているが、BISONが最新のヒップホップを紡ぐ、ばっちりと誰に対しても提出できるミックス日記のような「DJ BISON MIXSHOW」を一度聴いて頂ければ、その魅力の片鱗は伝わるはずだ。
そんなDJ BISONのMIXと言葉とともにベイエリアの最重要アーティストのひとりを紹介したい。
SHAHEED AKBAR a.k.a "The Jacka"
8.12.77 ~ 2.2.2015 mob in peace
TEXT : DJ BISON with COTTON DOPE
──サンフランシスコ ベイエリアのフッドを代表するラッパー、Dominic“THE Jacka" NEWTONがカリフォルニアのイーストオークランドで殺害される。享年37歳──(2015年2月12日)
その少し前にASAP YAMSが死んでいる(2015年1月18日 )。国内のメディアはそればかりを取り上げていて、海外のメディアを見に行かないと情報がまるで入ってこなかったように記憶している。
海を渡ったアメリカでは、all coastで彼の死を偲んでいた。西はE-40,東はCORMEGA、東西のアンダーグラウンドのキングと言えるこのふたりが一早く反応していた。これだけで、どれだけのアーティストから “The Jacka" というラッパーがリスペクトされていたのかが伝わるだろう。
ベイエリアのヒップホップの偉大なる代表者。
“The Jacka"
そんな彼は何者なのか。
一言で表すならば「ベイエリアのラップヒーロー」だ。
──RAP HERO。この言い回しは海外のメディアがJACKAを評する時には必ずと言っていい程でてくる言葉だ──
その短くはないキャリアのなかでリリースした作品のどれもが高いクウォリティを誇っている。
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●2001: Jacka of the Mob Figaz
●2005: The Jack Artist
●2006: Jack of All Trades
●2008: The Street Album (U.S. R&B #80[7])
●2009: Tear Gas (U.S. #93[8])
●2010: Broad Daylight
●2011: Flight Risk (U.S. R&B #70)
●2011: We Mafia
●2011: The Indictment
●2012: The Verdict
●2012: The Sentence
●2013: The Appeal
●2013: Murder Weapon (TBA)[9]
●2014: What Happened To The World (Street Album)
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ディスコグラフィーを見ると2010年以降のソロ作品のリリースの多さに驚かされるが、それだけにとどまらず、リリースしているMIXTAPE、客演仕事まで入れると到底数え切れないほどのworks量。そして数に比例して質を落とす事無く“The Jacka " はラップヒーローとして完璧な仕事をこなす。
哀愁漂うtrackにのせ歌うように囁くように淡々とラップするそのスタイルはベイエリアの空気を東海岸まで運ぶかのようだ。良く 「冬に聞くNYスタイルは最高」という言葉を聞くが、そう思っている人は是非聞いていただきたい。The Jackaはやばい。
亡くなってなおリリースされ続ける自身の作品、客演作品の数にはおどろかされる。7月にも、Tina - Blanco featuring Messy Marv, Husalah, & The Jackaなんてヴィデオが公開されている。 (https://youtu.be/7PvPe5b-tyQ)
現在のヒップホップはフリーダウンロードのミックステープが中心になっている。そのなかで、ギャングスタ・ラップとカテゴリーされるアーティストの作品はi-Tunesでひっそりとリリースされている作品が多く、その作品を知る機会は決して多くはない。
本物の良質なベイエリアのラップが聴きたかったら“The Jacka"。
そして、彼がやっていたレーベル〈The Artist Records〉とそれに所属するアーティスト達はどれも素晴らしい作品を現在進行形で作り続けている。
ベイエリアのシーンをに興味を持ったのであれば、The Jackaとそのフッドの音楽を覗いてみて欲しい。ここにはヒップホップの現在のまた違う姿が存在する。
文:DJ BISON