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Second Woman

IDMMinimalTechno

Second Woman

LP1

Spectrum Spools

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野田努   Jul 07,2016 UP

 テクノに関して言えば、ぼくには問題点がひとつある。ぼくがもうすでに良いテクノをたくさん知っているということだ。みんなより早く生まれたお陰で、オウテカやベーシック・チャンネルの時代から聴いてきた。IDMというタームが出てきた時代も経験している。ぼくはいまでも日常的にエレクトロニック・ミュージックを聴いているけれど、新作に関しては年々おっくうになってる。すでに自分の日常には、魅力的なテクノがたくさんあるからだ。とはいえ、やはりどうしても飽きる。その多くに関して言えば、高尚なアートなんぞではなく、そして取り立てて言うほどの感情移入もない、ある種の刺激物として消費しているのだから無理もない。それはこの音楽の出自を考えればすぐにわかることだ。
 で、だったら新しいのを聴こうという気になり、本作のように情報としての共有に値する秀作に手を出すハメになる。こちら〈エディションズ・メゴ〉のサブレーベルからリリースされた、BelongのメンバーとTelefon Tel Avivのメンバーのふたりによるプロジェクトで、文句なしに素晴らしい最新エレクトロニカである。
 ミニマルであってミニマルでない。反復されるが不規則で、複数のレイヤーがそれぞれずれていく。単純な快楽主義ではないのだが、彼らはそこを〝聴かせる〟次元にまで押し上げている。オウテカがミニマルをやったと喩えてもいいな。音響体験としてのスリルがあるのだ。

 昔からぼくはエディットが細かいものが好きなので、気が滅入るほどの細かいチョップも心地良く、スラップスティック風に耳を刺激するし、ベーシック・チャンネル以降、マーク・フェル以降にも対応している。
 オウテカの新作も良さそうだし、テクノ(IDM寄りのほう)が盛り上がっているのは確実だ。20年前にエレクトロニカが好きだった人も、いままたこのサブジャンルに注目してもいいかもよ。まあ、ある種の刺激物として。

野田努