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Paul White

Paul White

Paul White & The Purple Brain

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三田 格   Jul 26,2010 UP

 09年にワン・ハンディッドから2枚のアルバム(『サウンズ・フロム・ザ・スカイライツ』『ザ・ストレンジ・ドリームス・オブ・ポール・ホワイト』)をリリースした後、ヘリオセントリクスやナチュラル・ヨーグルト・バンドなどを抱える〈ストーンズ・スロウ〉のサブ・レーベルに移って3作目。とりあえずジャケット・オブ・ジ・イヤーでしょう。アナログで買えばよかった......(ちなみにアナログは、やはり〈ストーンズ・スロウ〉からギルティ・シンプスンのヴォーカルをフィーチャーした「アンシエント・トレジャー」の12インチがプラスされた3枚組仕様)。

 急にサイケデリック色が濃くなった......といいたいところだけど、60~70年代のソウル及びファンクの再発レーベルでもある〈ナウ-アゲイン〉の趣旨に沿って「セイント・ミカエルの音源にシンセサイザーとパーカッション、そして、ヴォーカルをプラスした」という説明がインナーには記してあり、とはいえ、〈サブリミナル・サウンズ〉からリリースされたセイント・ミカエル『マインド・オブ・ファイアー』をネットで試聴してみると(http://www.discogs.com/St-Mikael-Mind-Of-Fire/release/1892583)、オリジナルはけっこう凄まじいロック演奏なので、どこがどうしてこうなるのか......(仕上がりはいわゆるモンド調ヒップホップになりまくり)。そう、適度な間合いで奇妙な音がこれでもかと盛り込まれ、初期ピンク・フロイドや13thフロアー・エレヴェイターズをヒップホップ・サウンドで聴いているような磁場にあっさりと引き込まれる。あるいは"マーセン・シグナルズ"でも"ダンス・シーン"でも変わった音が楽しいなーという範疇なのに"フライ・ウイズ・ミー"になってくるとリズムだけでどうかしてくるし、"オルガン・セラピー"はテリー・ライリーをヒップホップにしてしまったようだし......。先行シングル「マイ・ギター・ホエールズ」は意外に地味な感じながら、前作も前々作ももっとストレートな音作りだったので、きっとドラッグを覚えたに......いや。

 ドクター・アクタゴンがデ・ラ・ソウル『3フィート・ハイ・アンド・ライジング』をリミックスしたような......といえば、このアルバムもヒップ・ホップの文脈で捕まえることはけして不可能ではないだろうけれど、やはり僕としてはエメラルズエリアル・ピンクのシット・アンド・ギグルズなど、ここのところのサイケデリック・カルチャーの潮流のなかにグサッと位置づけたい(ま、ヒップホップ・ファンが聴くわけもないか)。

三田 格