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The Best 5 Reissue 2014

The Best 5 Reissue 2014

2014年 再発ベスト5!

三田 格   Feb 03,2015 UP

01 Lewis Baloue / Romantic Times / Light In The Attic


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 アメリカでは近年、プライヴェート・プレス(いわゆる私家版)の発掘が進んでいる。文字通り、商業的な流通には乗せず、「仲間内に配って終わり」みたいなやつで、アンビエント・ミュージックだとそれらをまとめた『アイム・ア・センター』が決定的だったりする。そのようなプライヴェート・プレスには、当然、どんなものがあるのか想像もつかなかったりするわけで、昨年、最も話題を集めたのがルイス『ラムール』の再発だった。同作はカナダの大富豪が恋人のために1983年に吹き込んだアシッド・フォークというかなんというかで、これが2013年にEベイでいきなり20万円近くで落札され、それを受けてフリー・デザインやベティ・デイヴィスの再発を手掛けてきたシアトルの〈ライト・イン・ジ・アティック〉が正式に再発。簡単にいえば、あまりの音痴に世界は笑いの渦に巻き込まれた。そして、それで終わりかと思ったら、ルイスには2作目があり、『ロマンティック・タイム』(85)はシンセ-ポップにサウンドも様変わり。またしても切々と歌いかけるトーンには笑いが止まらなかった。後半でちょっと歌が上手くなる曲があって、その時だけ少し白けるものの、全体として見れば、世界を少しばかり平和な気分にしてくれたことは確かでしょう。この騒ぎのさなか、ルイス本人もイタリアの避暑地にいるところを発見され、再発されたレコードを手渡されたらしいのだけど、本人からは「で?」という返事が返ってきただけだったとか。(オリジナルは83年)

02 Tom Dissevelt / Fantasy In Orbit / Sonitron


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 実は『テクノ・ディフィニティヴ』のオープニングにしたかったオランダのパイオニア的シンセサイザー奏者(2年前にはキッド・バルタンとのジョイント・アルバム『ソングス・オブ・ザ・セカンド・ムーン』しか再発されていなかった)。『セカンド・ムーン』がまさにそうだけど、随所にエイフェックス・ツインを思わせる面があり、裏を返していえば、エイフェックス・ツインにはこの種の音楽がまだ黎明期に表現していた「驚き」を表現する素朴さが備わっているとも言える。ミュージック・コンクレートにありがちな生硬さもなく、時期的にまだニュー・エイジのようなスピリチュアリズムに陥るわけでもなく、単純にスペース・エイジの電子版をつくりあげている。インドネシアに演奏旅行に行き、現地で出会った歌姫と結婚し、シュトックハウゼンに興味を持って電子音楽に乗り換え…という彼の人生を映画化して欲しいかも。(オリジナルは63年)。

03 / Psychedelic Sanza 1982 - 1984 / Born Bad Records(Beans)


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 2011年に編集盤『アフリカン・エレクトロニック・ミュージック 1975-1982』が話題を呼んだカメルーンのギタリストによるサンザ(親指ピアノ)の演奏を集めた『アフリカ・サンザ』(82)と『アクワアバ:ミュージック・フォー・サンザ』(84)をパックした2枚組。サンザだけでメディテイティヴな空間を創出したり、ベースを加えてダンサブルな曲調を展開したり。同じカメルーンのマヌ・ディバンゴがエレクトロに走った時期だけにその差が際立つというか、ローカルに徹したことで現在に再生する余地があったという感覚はそれだけで示唆的。「サイデリック」というより「アトモスフェリック」ではないかと。

04 Berto Pisano, Jacques Chaumont / Kill ! / The Omni Recording Corporation


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 イタリア映画のOST盤。どんな映画かぜんぜんわかりませんけど(ジーン・セバーグの遺作らしい)、初期のカーティス・メイフィールドに憂いを含ませたようなスパイ音楽と甘く切ないストリングスのヴァリエイションがたまらない(菊池俊輔作曲『非情のライセンス』っぽいという か)。最後でいきなりドロス・トロイが歌い出す。(オリジナルは72年)。

05 The Topics / Wanted Live! By A Million Girls / Jazzman(P-Vine)


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 国内盤のライナーノーツを読むと、同じモダン・ソウルで同じ時期に同じ名前のグループが存在し、そちらの方が有名らしい。そこまで詳しくはないので、単純にこれだけを聴くと、それこそシティ・ポップスの元ネタみたいなサウンドがぎっしり。マインドデザイン(Mndsgn)が去年、アップしたミックスを聴くと、D/P/Iにジェリー・ペイパー(新)やシャラマー(旧)に混じって佐藤博や間宮貴子の曲もミックスされていて、70年代をどう聴くかということではもう同じなんだなーということがよくわかる。(オリジナルは78年)。

*次点でペレス・プラドーと名前が同じ弟によるイタリアン・ファンクの『ラヴ・チャイルド』(73)かな。レシデンツの5枚組とかウイリアム・オニバーの9枚組は面白そうだけど、さすがに外しました。