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The Haxan Cloak

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The Haxan Cloak

Excavation

Tri Angle

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倉本諒   Aug 27,2013 UP

 一昨日のイヴェントの際、友人がフロアをガン無視したアヴァンDJっぷりを発揮するなか、殊のほかひどかったのはコレであった。いやしかしまったく気づかなかった。いつの間にハクサン・クロークはここまでヒップな存在になっていたのか。やはりここで改めてUKの暗黒オブスキュア・ミュージック・レーベル、〈オーロラ・ボレアリス(Aurora Borealis)〉の実力を再認識させられている。

 ドゥーム・メタルやワンマン・ブラックメタルが絶賛ドローン化していた2004年頃産声をあげたこのレーベルは同郷の〈ブラッケスト・レインボー(Blackest Rainbow)〉と並び、時代へ一石を投じるサウンドの発掘に貢献してきたのだ。とりわけ文字通り多くのリスナーの耳に極端に響くエクストリーム・ミュージックからの精鋭的なリリースという点においては、なんせ最初のリリースが〈インテグリティ(Integrity)〉であるオーロラ・ボレアリスは常に最速であった。モス(Moss)、KTL、シルヴェスター・アンファン(Silvester Anfang)、ヘヴィ・ウィングド(Heavy Winged)、ラセファル(L'Acephale)、ブリアル・ヘックス(Burial Hex)、どれも僕にとっては感慨深いバンドばかりだ。

 ハクサン・クローク(魔女のマント)ことボビー・ケリックがセルフ・タイトルのファースト・アルバムを最初に聴いたとき、僕は同レーベルのデッド・ライヴン・コイアー(Dead Raven Choir)を洗練させたようなバンドといった程度の認識であったが、つづく即完売したEP、オブサーヴァトリー(Observatory)を一聴して吹き飛ばされた。ヴァイオリンやチェロやパーカッションの生音レコーディングで大切に創りあげたダーク・アンビエントとゴスな旋律が整然とつづく曲構成。そこでダレることなく展開される彼のオリジナリティーは、このEPでの明快なシーケンスの下、完全に昇華されたと言えよう。

『エクスカヴェイション(Excavation)』は、これまで以上に電子音のザラつきをフィーチャーし、ジェイムス・プロトキン(James Plotkin)のソロ・ワークやミック・ハリス(Mick Harris)のスコーン(Scorn)を彷彿させ、彼の音楽的嗜好の背景にあるものを強く感じ取らせる。素晴らしいアルバムだ。脈々と流れる暗黒音響派のDNAと、〈Tri Angle(トライ・アングル)〉からのリリースが意味するウィッチ・ハウス・ムーヴメント、そしてニューエイジ・インダストリアル、それらの納得のゆく着地点。そういった意味でも2013年度の重要な一枚といえる。あえてこのアルバムに対してはインダストリアルを唱えるよりも、松村さんリスペクトでドゥーム・エレクトロニカ(byスタジオボイス)と呼びたい。

倉本諒