「LV」と一致するもの

風薫るお寺イヴェント第5弾 - ele-king

 彼を通して「ポスト・クラシカル」に触れることになったかたも多いかもしれない。デペッシュモードやスモッグのカヴァー・アルバムでも知られるピアノ・ミニマルの重要アクト、シルヴァン・ショヴォが来日! 今回はソロとアンサンブルに加え、Marihiko Hara、ILLUHAのステージを楽しむことができる。千駄木・養源寺などを舞台に絶妙なキュレートを行ってきたILLUHAによる音と空間のイヴェントを、気候もうららかなこの機会にぜひ体験してみよう。

Live at Ennoji/ライブアット圓能寺
Sylvain Chauveau & O 来日ツアー東京公演

特設サイト:https://live-ennoji.tumblr.com/

「妨害なき相互浸透」をテーマに、大田区大森にあるお寺「成田山 圓能寺」にて荘厳な音響空間の中、畳の上で全身に音を感じられるイベント第5弾! 今回はフランスより、人気作曲家Sylvain Chauveauが待望の再来日、東京公演! Sylvainソロ演奏に加え、新たに結成されたコレクティブ「0」もともに公演決定! 京都よりMarihiko Hara、東京よりilluhaと音響界の話題アーティストを交え開催。

■開催・日時・場所■
2013年5月4日(土)開場13:30 開演14:00
入場料:前売 3000円 / 当日 3500円
Facebook内イベントページ:https://www.facebook.com/events/448938585186555/
※限定130席。予約完売時、当日券の販売はいたしません。ご予約はお早めに。
会場:大田区大森 成田山圓能寺

住所:東京都大田区山王1丁目6-30
 JR京浜東北線大森駅北口(山王口)より徒歩3分
ホームページ https://ennoji.or.jp/index.html 
(当イベントについて圓能寺へのお問い合わせはお控えください)
お問い合わせ:kualauk at gmail.com
予約方法:特設サイト内予約フォームよりおねがいします。

This is the 5th live event under the theme "nonobstructive and interpenetrating". The venue, Ennoji Temple at Omori will provide you solemn atmosphere of sound and you will feel it over the entire body on tatami mats.

Performers: Sylvain Chauveau, 0 (Sylvain Chauveau、Joël Merah、Stéphane Garin), illuha, Marihiko Hara. Please Email early as seating is limited to 130.

出演者プロフィール

〈Sylvain Chauveau〉
シルヴァン・ショヴォは、1971年フランス生まれのミュージシャン。 90年代から本格的に音楽活動を始め、2000年頃からフランス期待のミュージシャンとして頭角を現す。これまでTypeやFatCatといったレーベルから、ソロ作品9枚をリリース、世界中でライヴを行うとともに、映画やダンス作品にも楽曲を提供してきた。ピアノ、ギタ−、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、電子音などを自在に用いて繊細に音楽を表現し、近年では自らボーカルを務める。またSylvain Chauveauとしてのソロ名義の他に「Arca」,「O」「ON」 等のプロジェクトでも勢力的に活動する彼の音楽は、エレクトロニカ、音響、 実験音楽、ポストクラシカルなど様々な文脈で語られており、ここ日本でも大きな人気を誇っている。
近作は、flauよりリミックス集『Abstractions』、FatCatよりサウンドトラック集『Simple』、Stephan MatheiuとのコラボレーションによるSmogのカバー・アルバム『Palimpsest』など。
https://www.sylvainchauveau.com/

〈O〉
O(ゼロ)は2004年にJoël Merah(acoustic guitar)、Stéphane Garin(percussion, glockenspiel)、Sylvain Chauveau(glockenspiel,acoustic guitar)によって結成されたアンサンブル。フランス南西部のバイヨンヌ/ベルギーのブリュッセルを中心に活動している。これまでにヨーロッパ各地での様々な音楽祭やホールで公演、自身の作品演奏に限らず、Steve Reich, Morton Feldman, 杉本拓, John Cage, Eric Satie, Gavin Bryarsらの作品も演奏し、アンサンブルの持つ未知なる可能性を追求している。
https://youtu.be/K6Kn6UPC1Nk
https://0sound.tumblr.com/

member profile
ステファヌ・ガリン(Stéphane Garin)
パリ管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、レ・シエクル室内管弦楽団に参加。ピエル・ブーレーズ、デイヴィッド・ロバートソン、レオン・フライシャー、フランソワ=グザヴィエ・ロト、フェサル・カルイ等の指揮のもとに演奏。
パスカル・コムラード、ミッシェル・ドネダ、ドゥニク・ラズロ、ピエル=イブ・マセ、ティエリー・マディオ、マーク ペロンヌ、ドミニク・レペコ等と共演。ヨーロッパやアメリカやアジア等で公演。

ジョエル・メラ(Joël Merah)
2003年度武満徹作曲賞の第1位。
作曲家として東京フィルハーモニー交響楽団やコート・バスク・バイヨンヌ地方の国立音楽院オーケストラ、オイアッソ・ノヴィスやアンサンブル・ケーン、インジ、ロクテゥオル・ア・ヴァン(L'octuor a vent)などのアンサンブル、Opiyo Okach(ダンサー)と様々なアーティストに作品を提供。 これまでにベルナール・リュバ、ベニャ・アチアリ、ドミニク・レペコ、ティエリー・マディオ、ラウル・バルボザ、Michel Etchecopar(ミシェル・エチェコパル)、Saïd Nissia(サイード・ニッシア)と共演している。

〈ILLUHA〉
アメリカ生まれ日本育ちのCoreyFullerとブラジル生まれ日本育ちの伊達ジュリアーノ伯欣はお互いの音楽を通じて2006年に出会い、 2007年にアメリカ北部ベリングハムにある古教会での録音を元に4年の歳月を経て完成された1stアルバム『Shizuku』がN.Y.の12Kより発売。雑誌WIREなどに掲載され1ヶ月で完売となり、幻の1stアルバムとなる。これまでに日本やアメリカ西海岸ツアーを行い、ライブバンドとしての評価が高い。この夏にはライブ盤アルバムの発売が予定されており、7月26日には山口県YCAMにて坂本龍一+TaylorDeupreeと共演する。Coreyは現在日本へ移住し、オーディオエンジニアおよび映像作家、ディレクターとして活動中。TomoyoshiDateはソロ作品やOpitope、Melodiaとしてもリリースを重ねる一方、西洋医学と東洋医学を用いる医師でもあり、自然と文明の関わり方を医療と音楽の側面から考察している。
illuha.com

〈原 摩利彦 / Marihiko Hara〉
音楽家。京都大学教育学部卒業。静けさの中の強さをテーマに、質感を追求した作曲活動を展開している。これまでにアルバム『Credo』(Home Normal)、『FAUNA』(shrine.jp)等をリリース。舞台や映像の音楽も手がけ、ダムタイプ高谷史郎氏のプロジェクトや伊勢谷友介監督『セイジ 陸の魚』のサウンドトラックに参加。「Shiro Takatani : CHROMA concert version」としてSonar Sound Tokyo 2013に出演。音楽を手がけた短編アニメーション『COLUMBOS』(監督:カワイオカムラ)はロカルノ国際映画祭やロッテルダム国際映画祭など海外主要映画祭 にて上映された。2013年4月に新作『Flora』(night cruising / Drone Sweet Drone)を発表。
www.marihikohara.com



opitope RELEASE PARTY

サイト:https://www.super-deluxe.com/room/3398/

opitope(ChiheiHataleyama+TomoyoshiDate)が6年ぶりのニューアルバム『a colony of kuala mute geeks』をWhite Paddy Mountainから発売! アルバム参加アーティストを含めた超豪華なゲスト11人とopitopeが怒濤の5ステージ!

■開催・日時・場所■
2013年5月12日 (日)
Open 17:00 / Start 17:30
Ad:2,000 +1d Door:2,500 +1d
Tokyo @ SuperDeluxe (Nishiazabu)

LIVE
aus, 秋山徹次, 大城真, Carl Stone, Christophe Charles,
Sawako, 杉本佳一, Tamaru, 中村としまる, 安永哲郎, yui onodera,
opitope

17:30~18:00 Sawako + Tamaru + opitope
18:10~18:40 秋山徹次 + 安永哲郎 + opitope
18:50~19:20 大城真 + 中村としまる + opitope
19:40~20:10 aus + 杉本佳一 + .opitope
20:20~20:50 Carl Stone + Christophe Charles + Yui Onodera + opitope

主催者情報
主催:Kualauk Table https://www.kualauktable.com/(Twitter:@kualauk)

共催:flau  https://www.flau.jp/
後援:HIGASHI TOKYO LABORATORY https://www.higashitokyolab.com/


Stephan Mathieu and David Sylvian - ele-king

 『ピープル、ヘル&エンジェルズ』はちょっとヘンなアルバムで、ジミ・ヘンドリクスの新作が出るわけないのに、まさにそうとしか呼べないアルバムがつくられてしまったというものになる。つまり、正式にはリリースされなかったさまざまな音源(1968-1969年の間にビリー・コックスとバディ・マイルズと共にレコーディングされたものがほとんど)から、彼が次にアルバムを出すとしたらこうだったろうという曲をそれ風に並べ、そこにきちんとした哲学があったために、出来上がったものにまったく破綻がなく、本当に新譜のようにして聴けてしまうというものだから。しかも、その印象はジミ・ヘンドリクスにしては少し軽く、あっさりとした印象を拭えないんだけれど、それは彼がファンクのリズムを大胆に取り入れていただろうという視点に基づいてつくられているため、彼の代表作と比べて明らかにリズムの面で聴きやすいことが原因なのである。それこそジミ・ヘンドリクスがスライとPファンクの隙間を埋めたかのようにさえ聴こえてしまうし、それってポピュラー・ミュージックの歴史まで変えてしまう視点ともいえるし......(そもそもファンクの流れではなく、ロックがどうなっていただろうというようなことさえ考えてしまうというか)。

 音源は実際に本人が残したものなので、マスクド・マラウダーズのような捏造ではない。しかし、あくまでもコンセプトは仮定でしかないから、本人の作品とはやはり言い切れない。要するに、ある種のエディットである。たいていはある曲がこのような構成であったらいいなーというようなことで再構成されるものがエディットだったりするところを、もっと広い視野に置き換えてみたわけで、最近の映画産業で言えば『バットマン』や『シャーロック・ホームズ』など、オリジナルのストーリーに含まれていた小さな断片を大きく膨らませ、新たな物語として仕上げた「リビルド」と同じかそれに近い。ここへきてジミ・ヘンドリクスのリビルド盤がつくられたのである(PIL『メタル・ボックス』を使いまわしたジャー・ウォッブル『ビトレイアル』などもいまから考えればリビルド盤だった)。

 リビルドを、よく知られた話からもうひとつのストーリーを描き出すこと=2次創作だとヤオイ風に言い換えるならば(ということはハリウッドも最近はヤオイに走っているということか?)、シュテファン・マシューがデヴィッド・シルヴィアンによるトゲトゲしいアブストラクト・アルバム『ブレミッシュ』(03)からヴォーカルを取り去り、起伏の少ないアンビエント・ドローンに変換したものも、リミックス盤というよりはリビルド盤と言った方がいいのかもしれない(10年以上前にリリースされたマシューの2作目『フル・スウィング・エディット』がそもそもモノレイクやヨ・ラ・テンゴらのエディットだけで構成されたアルバムだった)。森のなかに迷い込んだような方向感覚の欠如と微妙な心細さを反復し続けるアンビエント・ドローンは『ワンダーミューデ(=歩き疲れて)』と題され、『汚点』と題されていたオリジナルをより精神的な体験へと抽象化したようなところがある。手法的な意味も含めて、最初は自分で手を加えるつもりだったというシルヴィアンがマシューの手に委ねてしまったのもわかるというか(オリジナルに起用されていたフェネスはマシューのポリシーに基づいて新たにレコーディングし直したそうである)。果てしない残響音とどこまで行っても出口にはたどり着かないない感触。帰り道のわからなくなったナルニア国か、オーバールックホテルの巨大な迷宮か(映画『シャイニング』)。『ワンダーミューデ』はストレートに現在のEUを表しているのかもしれないし、どこかシルヴィアンの心底にしまわれていた不安とその解消というストーリーを『ブレミッシュ』から導き出したものかもしれない。

〈SPF420〉第3回目が開催 - ele-king



 以前、ヴェイパーウェイヴ界隈のフェスティヴァル〈#SPF420 FEST〉の模様を本誌でお伝えしたが、きたる3月20日にその第3回目が開催される。苗場にも幕張にも長野にも行けずとも、お手元の機器がインターネットに接続されてさえいればこのフェスには参加できるので、ご安心を。会場はこちらです。

video chat provided by Tinychat

HTTP://WWW.TINYCHAT.COM/SPF420

 とはいえ、開催時刻には気をつけてほしい。米国東部時で3月20日22:00だが、日本標準時で考えると3月21日(木曜日)12:00である。平日ではあるものの、時間がある方はぜひこの戯れに混ざってみてはいかがだろうか。
 前回の様子は、チャットも込みで、以下の動画を参照していただきたい。

Transmuteo Live @ SPF420FEST2.0 from Transmuteo on Vimeo.

 今回の出演者で注目したいのは、情報デスクVIRTUALでもなくプリズムコープ(PrismCorp)でもなく、元来の名義での登場となるヴェクトロイド。もともとトロ・イ・モアをリミックスしていたように、ヴェクトロイドはそもそもチルウェイヴの潮流のなかで名を拡げていたアーティストだ。おそらく、今回はミューザックの垂れ流しではないだろう。どのようなライヴを披露するのか楽しみである。
 ほかにも、日本のツイッタラーからも愛されている、ジューク/スクリューが得意なDJペイパル。ヴェクトロイドともギャラリーで共演しているマジック・フェイズ。そして、サウンドクラウドにも音源のない、謎のツイッタラー=コーダック・キャメオがなにをするのか気になるところである。
 なお、フライヤーデザインはホワイトバックグラウンドによるもの。

 主宰のひとり、ストレスからプレスキットが届いたので、その言葉をもとに再構成したフェスティヴァルの詳細を以下にご紹介しよう。
 ストレスがこのフェスティヴァルを積極的にプロモーションしたがっているのは明らかで、自分たちの正体を隠したがるヴェイパーウェイヴ連中が、注目を集めた後にどのように振る舞っていくのかがこのイヴェントの一番の見どころともいえる。

 やあ、〈SPF420〉に興味をもってくれてありがとう。

 〈SPF420〉はタイニーチャット(HTTP://WWW.TINYCHAT.COM/SPF420)で開催されるオーディオ/ヴィジュアルのライヴ体験です。 この私=ストレスが、チャズ・アレン(またの名をメタリック・ゴースツ)とともに、きたる3月20日の〈SPF420〉を主宰しています。

 ショーのラインナップは以下のとおりです。

DJペイパル (DJ Paypal)(https://soundcloud.com/dj-paypal
コンタクト・レンズ (Contact Lens)(https://soundcloud.com/contactlens
ヴェクトロイド (Vektroid)(https://soundcloud.com/vektroid
マジック・フェイズ (Magic Fades)(https://soundcloud.com/magicfades
ブラックドアウト (Blackedout)(https://soundcloud.com/blvckedout
コーダック・キャメオ (Kodak Cameo)(https://twitter.com/fumfar

シュガー・C(Sugar C)(https://soundcloud.com/metallicghosts)我らがハウスDJ
トランスミューティオ(Transmuteo)(https://soundcloud.com/transmuteo)アフターパーティー主宰

 フェイスブックのイヴェント・ページもあります。
https://www.facebook.com/events/136903026484461

 前回の〈SPF420〉は2013年1月3日に行われました。ラインナップは、ヴェラコム/トランスミューティオ/プリズム・コープ/ラグジュリー・エリート/クールメモリーズ/インフィニティ?・フリーケンシーズ/メタリック・ゴースツ。
 そのときのいくつかのアーティストの音声は、以下にあります。
https://soundcloud.com/spf420

 以下は、1月3日(第2回目)についての記事です。

"Vaporwave and the observer effect", written by Leor Galil for The Chicago Reader:
https://www.chicagoreader.com/chicago/vaporwave-spf420-chaz-allen-metallic-ghosts-prismcorp-veracom/Content?oid=8831558

"『#SPF420FEST 2.0』から見るヴェイパーウェイヴ @ tinychat.com" written by ele-king.net (グーグル翻訳をおすすめします):
https://www.ele-king.net/review/live/002758/

"#SPF420FEST2.0" written by Jheri Evans for Decoder Magazne:
https://www.secretdecoder.net/2013/01/spf420fest20.html

 観客動員は、135人ものリスナーたちを記録しました。私たちはセルフ・プロモーション以外なにもしていませんが、このイヴェントを拡げていきたいと思っています。私たちの世界を、喜んで併合していきます。

音楽、ドラッグ、会話
XOXO,
SPF420: Roll The Dice ™

HTTP://WWW.TINYCHAT.COM/SPF420


 ストレスのプレスキットでは本誌の記事も紹介されているが、(ヴェイパーウェイヴ連中は散々つかっているというのに)どうやら日本語を読めないらしい。
 
 大麻を意味するスラング「420」に合わせて3月20日開催なのだと思われるが、では4月20日(マリファナ・デイ)にはなにかあるのだろうか?
 どうやら、やはり、ヴェクトロイドは期待を裏切らないらしい。〈ビアー・オン・ザ・ラグ〉から新作のリリースにも期待しよう。

PolySick - ele-king

 ただでさえ平均水準を遥かに下回る生活を送っていた僕は悪いことに昨年頃からユーロラック・モジュラー・シンセ熱に完全に浮かされてしまい、さらなるドロ沼最底辺の生活を絶賛急降下中である......ことが僕がいまレコードを買えない主たる理由である。しかしながら何か書かねばなるまいと自宅にて頭を悩ませているフリをしていた矢先、友人のウォーター(Wouter Vanhaelemeesch)から激しく寄せられていた彼自身のレーベルである〈オーディオマー(audioMER)〉を紹介するに思い至った。
 本誌の特集にて幾度となく僕が企画を提示せど、当然のごとく部数の売り上げへの貢献が皆無であるがゆえ、永久に採用されることがないベルギー、ゲントを中心とするエクスペリメンタル/アヴァン・シーン、その中核で活動するウォーターは非常に才能豊かなイラストレーター/レーベル・オーナー/ミュージシャンである。同郷のヒエロニムス・ボッシュを想起させる奇怪かつ愉快なイラストレーションは彼のレーベルのパッケージングは勿論のこと国内外の様々なアーティストのレコード・カバーで見受けられるであろう。同郷のシルヴェスター・アンファング II(Sylvester Anfang II)やイグナツ(Ignatz)に代表されるようなズブズブ系サイケデリック・ミュージックへの並々ならぬ愛情は〈オーディオマー〉の過去のリリース群や、ここで紹介している彼自身の怨恨系フォークロア・プロジェクト、ウルプフ・ランゼにて存分に伺い知ることができるが、次のリリースは......ポリシック!?

 ポリシックと言えば日本でも〈モアムー〉や〈ビッグ・ラヴ〉からのリリースや、アマンダ嬢の100%シルクからのリリースでお馴染みのペラッペラ・ディスコである。エクスペリメンタル・フォークロアのドープネスをひたすら追求してきたレーベルからの突然の危険球。もちろん同郷のクラーク(KRAAK)は古くからコーン(Kohn)等の実験電子音楽を手掛けていて、この地には不思議と水面下におけるボーダレスなシーンの土壌があるのかもしれない......が、ここまでかけ離れてはいない。

 橋元嬢のポリシックの昨年の非常に真面目なレコ評、そのロマンを完全にブチ壊しかねないが、完全に渦中に巻き込まれ、振り回されている僕から見れば、それまでエレクトロやビートと無縁の生活を送っていたミュージシャンの多くが単にどいつもコイツも電子楽器に夢中なのだ。事の発端が果たしてエメラルズにあるのかはいまでは定かではないけれども......故に彼等や僕にとってはベターなアシッド・パターンと4つ打ちですら新鮮であり、何かを間違えながら再構築しているのだ。ポリシックもまたしかり。初期ミー・アミからアイタルへの変遷はそれの最たる成功例ではなかろうか。

 ミー・アミと共に古くから多くのツアーを通じて交流を重ねてきたローブ・ドア(Robedoor)のドラムを叩いていたゲド・ゲングラス(Ged Gengras)は彼等のエレクトロニクスに魅了され、よりモジュラー・シンセに傾倒し、それと暮らしていた僕もそれに夢中になる。気がつくとかつてアイオワの伝説バンド、のラクーン(Raccoo-oo-oon)のメンバーであり、現在はドリップ・ハウス(Drip House)として活動するダレン・ホー(Daren Ho)はNYでコントロールというヒップなシンセ屋をオープンし、消費を加速させる。レコードを買う金は残らない。

 僕はウォーターから送られてきたポリシックのレコードに飛び火するシンセジスの波の強大さを感じずにはいられない。しかし、このウルプフ・ランゼの新作は硬派だ。イグナツなジャック・ローズに代表されるラーガ・フォークロアの系譜にあれど、経験とともに確実に進化している。レーベル・オーナーとして常にオープンな耳を持ちながらもミュージシャンとしてのブレない探求を継続している。それまでの路線を捨ててアッサリとシフトしてしまいがちな印象があるUSシーンと比べ、そのあたりが国民性の違いなのだろうか。

ホロノミックディスプレイが作動した - ele-king



 年明けから間もない2013年1月4日のことだ。日本時間の午後1時すぎに目が覚めて、僕はいつもどおりリヴィングへふらふらと歩き、ノートPCを立ち上げた。ヴェイパーウェイヴ周辺の連中がなにやら興奮してツイートをしているのを見て、貼ってあったURL(https://jp.tinychat.com/spf420)をクリックすると、ヴィデオ・チャットの画面へ飛んだ。ディスプレイに映されたのは日本企業のCM映像。高速で流れていく英文の会話。毒にも薬にもならない浮ついたスローな音楽。僕はおもわず誰もいないリヴィングで声をあげた。なんてこったい! そこは、ヴェイパーウェイヴの連中のフェスティヴァル会場だった。そのときはインフィニティー・フリークェンシーズ(Infinity Frequencies)がプレイをしているらしかった。

 〈#SPF420〉とタグで銘打たれたフェスティヴァルの形式はこうだ。ストレス(STRESS)と名乗る女性が司会として、次の出演者を生の音声会話で紹介する。あらかじめ『YouTube』にアップ済みの出演者紹介の映像を流す。それから出演者が演奏を開始する。プレイ中のVJは出演者みずからがチョイスしているときもあれば、ブラックサンセッツなるアカウントがVJをしていた。演奏が終わると、画面が真っ暗になり、観客はチャットに拍手の意(「CLAP」など)をみんないっせいに打ち込む。そして、ストレスがふたたび司会をはじめ、次の出演者紹介をする。最後までこれの繰り返し。

 集まったチャットの参加者(観客)はこのフェスティヴァルに興奮していたようだ。「ラグジュリー・エリート(Luxury Elite)がいるの? まじ?」などと言っている者もいた。現住国を発表する流れでは、アメリカはもちろん、ヨーロッパやアジアからの者も多かったが、日本と答えたのは僕のみ。しかしまあ、チャットの内容はだいたいがなんの意味も生産性もないやりとりだ。「Lana Del Gay」や「James Vaporro」などと、ミュージシャンの名前を(特に「Gay」で)もじった言葉遊びが多くを占めた。それが高速で行われる。ヴェイパーウェイヴとそこからの波を追いかけつづけている日本のブロガー・ポッセ『Hi-Hi-Whoopee』のアカウントも日本語でチャットに入ってきたが、「会話についていけない」とぼやいて消えてしまった。チャットでやりとりをするには一瞬にして文脈を読んでいかなければならなかった。僕も慣れるには時間を要した。このイヴェントは以前にも行われており、日ごろからチャットに手馴れているユーザーが多かったようだ。司会のストレスは、来場したユーザーのみんなに丁寧な挨拶をしていた。このフェスを開催できたことが心から嬉しかったのだろう。見ていて気分がよくなる雰囲気があった。

 出演者も興味深い。音楽評論家アダム・ハーパーによって「#Vaporwave」というタグが生まれる前から、それにあたる作品を発表していたプリズム・コープ(Prism Corp)ことヴェクトロイド(Vektroid / New Dreams Ltd.など名義多数)やインフィニティ―・フリークェンシーズのほかに、彼らに触発された、いわば第2波といえるアカウントのラグジュリー・エリートや福岡在住を自称するクールメモリーズ(coolmemoryz)(おそらく元「t r a n s m a t 思 い 出」名義)が混合している。そこに、〈アギーレ〉(Aguirre)からのリリースをひかえていたアンビエントやノイズのトランスミュート(Transmuteo)や、〈アムディスクス〉(Amdiscs)からのヴェラコム(VΞRACOM)などニューエイジな装いのメンツも合流している。そして、どうやらこのカオスに貢献していたのは、チャズ・アレンを名乗るビートメイカーであるメタリック・ゴースツ(Metallic Ghosts)のようだ。先のYouTubeのアカウント然り、フェスのアートワークも彼が担当していたと思われる。

 トランスミュートの瞑想的なノイズはすばらしく、熱狂的な歓迎を受けていた。しかし、この日もっともおおきな拍手喝采の言葉で迎えられた大本命は、やはり、ヴェイパーウェイヴで最も有名になってしまったプリズムコープ:ヴェクトロイドだ。ウェブカムの前に彼女/彼ははっきりとその姿を現した。ときどきFBIのマークをVJに出現させハプニングの音を混ぜる茶目っ気をみせながら、まさにホテルのラウンジやプラザのBGMに最適なミューザックのループを延々と披露した。それはつまり、市場において消費者である僕たちが知るかぎりこの世でもっとも退屈で決して家に持ち帰ることのない音楽=ミューザックだが、いまや世界各国の物好きが、それらをインターネットの画面の奥に集積したゴミのような情報のなかから拾い上げ、面白がっている。挙句の果てには、それをグチャグチャに歪め、ズタズタに切り刻み、垂れ流したそのクソに浸りながら深夜にPCの前でハッパをキメるわけだ。現にヴェクトロイドは、ボングを用いてウィードに火をつけて吸引する自らの姿を何回もウェブカムで生中継した。『facebook』では彼女の姉妹ということになっている司会のストレスも別枠で吸引の様子を一瞬だけ映す。情報デスクVIRTUALの曲名にあったとおり、彼女たちはミューザックをウィードブレイク(#WEEDBREAK)のBGMに活用している。自室でひとりPC画面の前でにやつきながらウィードを吸引するヴェクトロイドの姿は、まるで部屋の外のなにかから逃げようとしているようだった。

 この日、ヴェクトロイドは2回出演し、アンカーの際には衣装をレトロなスタイルに変えていた。彼女はなぜか全角英字でチャットに参加する。繰り返されるウィードブレイク。観客にもウィードや酒の摂取を呼びかける。僕は、ログインしたときに「Daniel Lopatin」なるアカウントが参加者のなかにいたことをチャットに書いた。彼らは知っているのだと思ったが「まじ?」「どうせ誰かの偽アカウントだろ」という反応がかえってきた。事実、僕はたしかに見た。ダニエルとヴェクトロイドのあいだには交流があった(註2)ようだし、彼が見ていても不自然な話ではないと思った。やがて観客たちは口々に「ありがとうダニエル」とつぶやきはじめる。ヴェイパーウェイヴがダニエルの「斜陽会社」=〈サンセットコープ〉からはじまったことを誰もが自明に感じていると言えるだろう。

 フェスティヴァルも終幕に近づき、ストレスがアフターパーティーの会場『Turntable.fm』のURLを告げる。同サイトは閲覧を米国ユーザーのみに限っているため、米国外の観客はここでお開きとなった。ストレスは米国外のユーザーへ丁寧に謝罪しつつ、来場者への感謝の意をなんども書き込んだ。やがてジオデジックとして知られる下城貴博がヴェクトロイドへのラヴコールを書き込んだ。ヴェクトロイドは握りこぶしに親指を立て、ニヤリとした笑みで応える。やがて、音楽は止んだ。時計を見ると午後4時をまわっていた。

 正直に言えば、このフェスティヴァルが終わった瞬間、僕はおおきな虚無感と倦怠感が心の奥底からこみ上げてきた。なにせ、結局のところただのチャットにすぎない。音楽なぞ、ほとんどミューザックの垂れ流しである(註3)。ただただ退屈を空回りするだけであった。部屋を1歩でも出れば、現実がしっかりと待っている。窓の外はいつのまにか夕方だった。日本ならまだ日中だが、米国時間では深夜に、こんなくだらないことを「世界中の孤独なティーンがベッドルームで行っている」(Tomad)(註4)のだ。しかも、ウィードと酒をあおりながら。
 後日、ダラー・ジェネラル=司会のストレスは、ヴェクトロイドの言葉を最後に引用しながら、こんな挨拶を『facebook』に残している。

 とにかく、本当にありがとうと、今夜のイヴェントに来てくれた美しい人々に言いたいです。きみらみんな本気で超最高だよ。タイニーチャットにに来てくれた一人ひとりの力添えなしにSPF420が成功することはなかったでしょう。(出演者への挨拶。斎藤により中略)
 我々は100を突破しました! 134人の参加者が集まったよ、みんな! (135のときにキャプチャーできればよかったけど、ああもう)

 またすぐにみなさんとインターネットで会えることを願っています、
 SPF420: SPF420: Welcome To The Workplace.™
(日本語訳:斎藤)
#SPF420FEST 2.0: WELCOME TO THE NEW ERA:
https://www.facebook.com/events/...


 おおきな喜びが伝わってくる文面だが、彼らにはディスプレイの外へ出てくるつもりがないようにも読める(註5)。はたして、彼らの指す「The Workplace.™」とは、ベッドルーマーにとって逃げ場となる仮想空間なのだろう。無職であることがうかがわれるようなツイートを何度もしているヴェクトロイドが自らへの最大の皮肉として言っているようにも思える。
 だが一方で、ヴェクトロイドはときおり現実空間のパーティーに出演しており、2月に入ってからもマジック・フェイズ(Magic Fades)とともにギャラリーでパフォーマンスをしている。さらに、〈トライアングル〉の主宰バラム・アキャブがヴェクトロイドとのスプリットで7インチをリリースする旨を発表したばかりだ。

 はたして、ヴェイパーウェイヴァーは現実において「仕事場™」を拡張することができるだろうか。
 日本ではプラモミリオンセラーズで知られる鈴木周二がventla名義でヴェイパーウェイヴに触発された作品を発表しつづけており、§✝§(サス)やジオデジックはライヴ(註6)でその地平を切り開こうとしている。それはまた、べつの機会に......。

今日、我々とともに新たな世界へ加わりましょう......よりよい明日のために。

Prism Corp. International
We Know Who You're Working For.™
(日本語訳:斎藤)
札幌コンテンポラリー | BEER ON THE RUG:
https://beerontherug.bandcamp.com/album/-

空はあなたに従います。。。
安全に走行
悔なし

Farewell,
New Dreams Ltd.

(原文ママ)
PrismCorp™ Virtual Enterprises | New Dreams Ltd.:
https://newdreamsltd.tumblr.com/post/38483741858

 2012年、ヴェクトロイドはウェイパーウェイヴのベッドルーマーを引き連れ、「よりよい明日」のための「新たな世界」を目指して飛行した。それが情報デスクVIRTUALであり、セイクリッド・タペストリーではついに空を(下に)従えることに成功したのだ。

 そして2013年、ホロノミックディスプレイが作動した


(註1)
特別編集号 2012 ソーシャルカルチャーネ申1oo The Bible』より。アルバート・レッドワインは『ザ・ニューヨーク・タイムズ』からもインタヴューを受けている

(註2)
昨年の11月末にはヴェクトロイドがOPN(=ダニエル・ロパーティン)に謝罪のメールを送ったとツイートし、同日にOPNも「ヴェイパーされた」とツイートしている

(註3)
なお、このフェスティヴァルの音源や映像の一部が『facebook』のイヴェントページからチェックできる

(註4)
紙『ele-king vol.8』の「キャッチ&リリース」より。ちなみに、トマドが主宰する〈マルチネ〉はシーパンクのイメージを模したダウンロード・ページや、限定Tシャツをリリースしたtofubeatsも情報デスクVIRTUALをお気に入りにあげている

(註5)
対照的に、アダム・ハーパーによってヴェイパーウェイヴの文脈でも語られてしまったファティマ・アル・カディリは、積極的にイヴェントへ出演している。その様子は工藤キキが本サイトでも伝えている

(註6)
サスは音楽的にはウィッチハウスやシンセウェイヴに近いがウェイパーウェイヴの意匠をまとったライヴを行っており、ジオデジックはヴェイパーウェイヴのイヴェントを開催したいとツイートしている

以上-----------------------------------------------

My Bloody Fuckin' Valentine Mixtape - ele-king

 1937年にリチャード・ロジャース&ロレンツ・ハートが作曲した"マイ・ファニー・ヴァレンタイン"は、チェット・ベイカーやフランク・シナトラからエルヴィス・コステロにいたるまで、幅広く歌われています。また、ザ・ビートルズは「僕が64歳になってもヴァレンタインにチョコをくれる?」と歌いました。
 というわけで、ヴァレンタインに乗りましょう。好きな人に捧げたい、ヴァレンタイン用DJミックステープ! 読んでくださっているみなさんも、どうぞリストをお送りください!


■木津 毅

1 尾崎紀世彦 - ラブ・ミー・トゥナイト
2 Rhye - The Fall
3 Antony and the Johnsons - Crazy in Love
4 Kylie Minogue - The One
5 Pet Shop Boys - Love Comes Quickly
6 Matmos - Semen Song For James Bidgood
7 Gayngs - Cry
8 Perfume Genius - Hood
9 The National - Slow Show
10 Wilco - On and On and On

■斎藤辰也(パブリック娘。)

1 Taken By Trees - My Boy
2 トクマルシューゴ - Decorate
3 Emitt Rhodes - Fresh As A Daisy
4 Knock Note Alien - 雪をとかして
5 Hot Chip - We're Looking For A Lot Of Love
6 AJICO - メリーゴーランド
7 Enon - Kanon
8 About Group - Plastic Man
9 About Group - Married To The Sea (b)
10 Syreeta - Cause We've Ended As Lovers

シークレット
11 The Beach Boys - Time To Get Alone (Acapella)

■中里 友

1 Outkast - Happy Valentine's Day
2 R.Kelly - Step In The Name Of Love(Remix)
3 D'Angelo - Lady (Remix) feat. AZ
4 Drake - Best I Ever Had
5 Breakbot - Baby I'm Yours
6 Best Coast & Wavves - Got Something For You
7 clammbon - sweet swinging
8 s.l.a.c.k. - I Can Take It (Bitchになった気分だぜ)
9 前野健太 - 病 (Yah! My Blues)
10 奇妙礼太郎 - オー・シャンゼリゼ

■野田 努

1 Carl Craig - Goodbye World
2 Chet Baker - My Funny Valentine
3 Beach House - Zebra
4 Ramones - Needles And Pins
5 The Velvet Underground and Nico - I'll Be Your Mirror
6 Scritti Politti - The Sweetest Girl
7 Massive Attack - Protection
8 Marcia Griffiths - The First Time I Saw Your Love
9 The Simths - I Want The One I Can't Have
10 RCサクセション - よごれた顔でこんにちわ
11 The Stylistics - You Make Me Feel Brand New
12 Nina Simone - My Baby Just Cares For Me
13 The Beatles - Here There and Everywhere
14 The Righteous Brothers ? You've Lost That Lovin' Feelin'
15 The Slits- Love and Romance

■橋元優歩

1 Baths - Apologetic Shoulder Blades
2 Airiel - Sugar Crystals
3 Clap Your Hands Say Yeah ? Let the Cool Goddess Rust Away
4 Atlas Sound - Shelia
5 Daedelus - LA Nocturn
6 Grouper - Heavy Water / I'd Rather Be Sleeping
7 Evangelicals - Midnight Vignette
8 Cloud Nothings - Strummin Whadya Wanna Know
9 Me Succeeds - The Screws Holding It Together
10 Our Brother The Native - Well Bred
11 How To Dress Well - Date of Birth
12 Twinsistermoon - Ghost That Was Your Life
13 Rehanna - S & M
14 Sleep ∞ Over - Romantic Streams
15 Jesse Harris - Pixote
16 Candy Claws - In The Deep Time

■DJ MAAR

1 The xx - Sun set
2 Herbert - I miss you
3 Francis Harris - Plays I play
4 Jesse Ware - Swan song
5 Frank Ocean - Thinking about you
6 Lil' Louis - Do you love me
7 Stevie Wonder - As
8 Grace Jones - La vie en rose
9 Edith Piaf - Hymne a l'mour
10 Louis Armstrong - What a wonderful world

■松村正人

A面

1 Barry White's Love Unlimited Orchestra - Love's Theme
2 Dan Penn - The Dark End Of The Street
3 Kevin Ayers - When Your Parents Go To Sleep
4 Red Crayola With Art & Language - If She Loves You
5 Frank Zappa - Harder Than Your Husband
6 Mayo Thompson - Fortune
7 Frank Zappa - Keep It Greasy
8 ゆらゆら帝国 - 貫通

B面

1 The Bryan Ferry Orchestra - Slave To Love
2 林直人 & MA-BOU - Can't Help Falling In Love
3 ZZ Top - Over You
4 Aaron Neville - My True Story
5 勝新太郎 - ヒゲ
6 Serge Gainsbourg - 手切れ(Je suis venu te dire que je m'en vais)
7 割礼 - こめんね女の子
8 Leonard Cohen - Hallelujah
9 Prince - I Wish U Heaven

vol.6 『Journey』 - ele-king

 

 明けましておめでとうございます。と言ってもいまさらですね。年が明け、早くもひと月が過ぎました。本来ならこの記事も1月中に載せたかったのですが、あーだこーだしているうちに月をまたいでしまい、この挨拶の部分も書き直すことになってしまいました。

 それはともかく、今年は次世代ゲーム機の発表が予想されている他、〈Valve〉のSteam BoxやOuya、〈Nvidia〉のProject Shieldなどなど、新しいコンセプトのゲーム機も続々と発表されており、業界の転換期が近く訪れるのではと個人的に思っております。

 さて新年1発目のレビューなのですが、当初は年末企画での予告どおり、『Dishonored』について書こうかと思っていました。しかし正月に遊んだ『Journey』が何かと考えさせられる作品だったので、急遽こちらのレヴューを行いたいと思います。

 『Journey』(邦題『風ノ旅ビト』)は昨年PlayStation 3専用ソフトとして発売されたアクション・ゲーム。開発の〈thatgamecompany〉においては、PlayStation 3での3作めのリリース(『Flow』『Flower』に次ぐ)となり、前評判から発売後まで一貫して非常に高い評価を集め、また数多くの受賞を果たしている作品です。

 本作をはじめ〈thatgamecompany〉の作品は、どれも大作志向とは正反対のミニマルで雰囲気重視の作風で、その点では多分にインディーズ的と言えます。しかし一方でソニーと独占契約を結び、大資本のバックアップ下で作品を作ってきたという点では、他のインディーズ・スタジオとは違う特殊な立ち位置にあるとも言えましょう。

 
初期作の『Flow』はPCでもこちらで遊ぶことができる。

 そんな傑作と呼び名の高い『Journey』ですが、しかし僕は元来天邪鬼なところがあって、あまりにも周りで絶賛されているのが逆に鼻について、発売当時はやる気が起きませんでした。それから1年近くが経過してさすがに話題になることも少なくなってきたので、こっそりやってみたのですが、まぁやっぱりすごい作品でした。

 ただ僕は世間の評価軸とは違う部分で考えさせられた点がひとつあり、それはインディーズ・ゲームのなかでもとりわけアート・ゲームと呼ばれる作品との関係性についてです。

 インディーズとひと口に言ってもそのなかにはさまざまな系統があり、いままでの連載でご紹介した『Fez』や『Hotline Miami』は、古典ゲームへの懐古主義的な側面を強く持っていました。そしてこれとはまた別の思想で作られているゲームのなかに、アート・ゲームと分類されるものがあるのです。

 数々のアート・ゲームをリリースしつづけているベルギーのゲーム・スタジオ〈Tale of Tales〉や、また昨年『Dear Esther』で注目を集めた〈the chinese room〉等がその中心的な存在と言え、彼らの作品はメジャー・ゲームや一般的なインディーズ・ゲームともまた違った肌触りがあります。

 
〈Tale of Tales〉は最も勢力的なスタジオ、ジャンルを牽引している。画像は最新作の『Bientôt l’été』。

 しかし現状アート・ゲームの定義は曖昧にされがちで、世間では雰囲気重視でミステリアスな作風のゲームはなんでもかんでもアート・ゲームと呼んでいるような一面があるのも確か。

 この大雑把な括りで言えば、今回の『Journey』もアート・ゲームに分類されて不思議ではありませんし、〈Tale of Tales〉の作品や『Dear Esther』と類似する点も多々あります。しかし実際に遊んでみるとコアの部分ではむしろ真逆の性質を持っている作品だと気づきました。

 『Journey』のこの絶妙な立ち位置を大変興味深く感じたとともに、本作を比較対象としていけば、曖昧な定義のままにされがちなアート・ゲームについてもわかりやすい説明づけができるのではないか。これが今回のレヴューを書こうと思った動機です。

 そんなわけで今回は名目上は『Journey』のレヴューですが、これ自体についてはすでに語り尽くされている感もあるので、むしろ『Journey』を引き合いにしてアート・ゲームとは何か、その特性と問題点、今後どうなるべきかを中心的に書いていきたいと思います。

■旅という名の原始体験

 とは言え、まずはたたき台となる『Journey』についての解説からはじめましょう。本作は見た目もゲーム性もとてもシンプルで、プレイヤーは旅人に扮し前進しつづける。言ってしまえばそれだけの作品です。

 しかしその旅路はとてもディテールが深くかつ美しく描かれており、例えば上り坂や下り坂などといった地形の微妙な変化に細かく対応する移動感、そしてその移動感を乗りこなして新たな土地に到達し、その光景に見入るカタルシスという、まさに旅とか探検とか登山などの体験性と面白さを、そのままゲームとして再現しています。

 
美しい背景に見入りつつ、ひたすら前に進む。その体験は作品のタイトル通り、まさに“旅”だ。

 また本作を評価する上で欠かせないのが、いっさいの言語的説明に頼っていないという点。次に向かうべきところはどこかという目下の課題から、そもそも主人公は何を目的で旅をし、この世界は何なのかといった大局的な話にいたるまでのすべてを、プレイヤーは目の前の情景から察する他ありません。

 しかしここでのプレイヤーへの誘導が本作はとてもうまい。次に向かうべきところを自然とプレイヤーに感じさせつつ、安易な説明を省くことで、プレイヤーが能動的に目標を発見できたと感じさせることに成功しています。物語についても同様で、あえてミステリアスにすることで、プレイヤーに自主的に想像させ、自らの意志と力でゲームの世界に参加し、旅をしていると感じさせることができています。

  本作のオンライン機能もこの延長線上にあり、プレイヤーはゲーム中、同じエリアにいる他のプレイヤーと出会うことがありますが、ここでもシグナルを発する以外の意思伝達手段が設けられていません。しかしそれによって性別や国の違いなどさまざまな現実のしがらみをシャットアウトし、いまここにともにいる旅人同士の一期一会な関係に素直に感じ入ることができるようになっています。

 
ゲーム中に出会う他の旅人は、同じタイミングで同じ場所を遊んでいるどこかの国の誰かだ。

 まとめると、『Journey』は旅という行為を原始体験と呼べるレベルにまで抽出・再現した作品で、その原始性の純度の高さは、時代や特定の文化圏に左右されない普遍性を備えるまでにいたっていると言っても過言ではありません。だからこそ国内外問わず高い評価を集めたのでしょう。

[[SplitPage]]

■アート・ゲームか否かは攻略性の有無にあり

 さて、ひと通り『Journey』の特徴について解説し終えたところで、改めて考えてみましょう。『Journey』はアート・ゲームなのか否か。答えはノーです。理由は簡単で、作品の面白さの根幹がゲームとしての「攻略性」に頼って設計されているからです。

 先ほども説明した、環境に細かく左右される移動感、言語説明が省かれた不明瞭な目標は、プレイヤーにとっては攻略すべき課題なのです。このふたつはスキルの習熟と謎解きと言い換えることもできるでしょう。

 環境と移動感の対応を学び、状況に応じて最適な操作をすることで、より素早くスムーズに移動できる気持ちよさ。周りの光景の因果関係を突き止めて適切な操作をすることで、新たな道が開けたり、秘密の部屋を発見できる気持ちよさ。本作のゲーム的な構造を分解すると、以上のふたつの掛け合わせで成り立っていると考えられます。

 
どこかに隠されていて、手に入れると飛行距離を伸ばせる光のオーブは、本作の攻略性を象徴している。

 詳しくは後述しますが、これらふたつの要素について、難易度はきわめて低く保ちながらも、攻略できたときの気持ちよさを最大限にプレイヤーに感じさせているところに、本作の尋常じゃないセンスと革新性がある。しかしいまここで考えたいのは、攻略性を軸にゲームの面白さや感動を形作っているという構造が、本作とアート・ゲームの違いを考える上での重要なポイントになるということです。

 ここで『Journey』からいったん離れ、今度は『Dear Esther』という作品について触れてみましょう。冒頭でも挙げたとおり、本作は明らかにアート・ゲーム側の作品ですが、ゲームの目的がひたすら前に進むのみという点では『Journey』にとても似た作風でもあります。

『Dear Esther』はもともとは『Half-Life 2』のMODとして開発された。
今回は触れないがMOD界にも実験的で魅力的な作品は多い。

 しかしながら『Dear Esther』が『Journey』と異なるのは、操作に習熟していったり謎を解いていくような要素、つまり攻略性がないということです。そしてこのゲームとしての攻略性のなさこそが、『Dear Esther』に限らず、アート・ゲームと呼ばれるもの全体の構造的な特徴とも言えるのです。

 僕のこの定義のひとつの根拠となっているのが、一昨年行われた“NOTGAMES FEST
”という小さなゲーム・エキスポ。インディーズ・ゲーム界ではあちこちでローカルなパーティをやっており、このNOTGAMES FESTもそのうちのひとつなのですが、注目すべきはトレイラーの冒頭に出てくるこの一文。「Can interactive media express ideas without competition goals winning or losing?」(インタラクティヴ・メディアは、そのアイディアを競争やゴールや勝ち負けなしで表現できるのか?)。



 要するにゲームをゲームたらしめる重要な要素である攻略性、これを用いずにゲームというかインタラクティヴ・メディアを成立させられるのか、というわけですね。もちろんこの発言はあくまでもNOTGAMES FEST内での提言に過ぎませんが、実際さまざまなゲームを遊んでみても、この線引きは有効だと感じています。

 そう考えると『Journey』という作品は、アート・ゲームと類される作品が否定しているゲームの攻略性、またそこから生じる感動を機軸にしている点においては、じつはアート・ゲームとは対極的な作品とも言えるのです。

■アート・ゲームは純粋体験を追い求める

 アート・ゲームについて、もっと詳しく掘り下げていきましょう。僕が個人的にこのジャンルを興味深く思っているのは、ゲームの攻略性を否定しようとしているところが、翻って純粋な没入感や体験性そのものへの追求に繋がっているからです。

 一方で観客自らが参加し、そこで得られる体験を至上とする点や、あるいは単純にアートという名称を使っているところからは、インタラクティヴ・アートとの類似性も指摘できるでしょう。しかしアート・ゲームがインタラクティヴ・アートの文脈ともまた異なるのは、母体となっているゲームが持つ攻略性以外の要素を、逆に深く引き継いだ上で体験性を構築している点にあるのです。

 これは同時にかつてのマルチメディア作品との違いとも言えます。ゲームには過去にも純粋芸術に近づいたジャンルがあり、90年代に当時のマルチメディア・ブームに乗る形で現れた、多分に実験的でゲーム性が極端に乏しいゲーム、つまりはマルチメディア作品と呼ばれていたものがそれです。

 日本では恐らく〈シナジー幾何学〉の『GADGET』がもっとも有名で、ゲーム的な駆け引きがいっさい無いまま架空世界をさまよう内容は、現代のアート・ゲームの性質に似ている。また先程のNOTGAMES FESTにも『Ceromony of Innocence』という当時のマルチメディア作品そのものが出展されており、現代のアート・ゲームの下敷きになっているのは明らかです。


上から『GADGET』及び『Ceremony of Innocence』。『GADGET』の方は近年iPhone、iPad向けに復刻された。

 90年代のマルチメディア作品の流れは、以降のゲーム市場の成熟と淘汰のなかでいったん途絶してしまいます。それから時は流れ、今度は07年あたりに台頭しはじめたインディーズ・ゲームの流れから現代のアート・ゲームが生まれてきたわけですが、重要なのはこの間に体験性や没入感に関わる表現手法は驚くほど進化し、アート・ゲームも当然その進化の上に立っているということですね。

 もともとこの進化はメジャー・ゲームが牽引してきたものですが、一方でメジャー・ゲームはマス向けの商品として成立するために、没入感を磨く以外にも、正しく攻略性であるとかゲームとして遊べる要素も同時に作品に込めていかなければなりません。もちろんマス向けであるがゆえに、表現内容そのものもある範囲で規定されてしまう。

 またときにゲームとして遊べるようにするために、かえって没入感が阻害されてしまうようなケースもままあり、そうでなくとも近年のメジャー・ゲームは没入感や体験性というものに対して挑戦的な作品が減ってきているという事実があります。

 アート・ゲームは、そんなメジャー・ゲームが築いてきた手法を継承しつつも、メジャー・ゲームでは掘り起こせていない体験性や没入感を、それに特化して追求できる、それができる可能性を持ったジャンルだというところに魅力があるのです。

[[SplitPage]]

■アートと言えば何でもあり、なわけはない

 しかしながらこれは多分に理想論的な話であって、実際にアート・ゲームを名乗る作品のすべてがユニークな体験を生み出せているわけではありません。ハッキリ言ってしまえば、ほとんどの作品は完成度が低いのです。

 とくに説明不足、要素不足で後はあなたの方で想像してください、というパターンがとても多いのですが、これは僕から言わせれば投げっぱなし。想像力に委ねること自体には意義がありますが、それは決して作品側の不足を鑑賞者に埋め合わせさせるようなものであってはなりません。このバランスはじつに難しいのですが、ほとんどの作品が踏み誤っているのが実情です。

 また上記の煙に巻くような内容に、アート・ゲーム特有の攻略性のなさが加わると、本当に何の取りとめもない体験になってしまうし、他にも操作性が劣悪だったりとか、アートに関係なくゲームの基礎がなってないことも多いのが悲しい。

 完成度の低さはインディーズ全般の問題ではあるのですが、とりわけアート・ゲームに酷さが目立つのは、おそらく「アート」であることが逃げ口上になっている部分があるからでしょう。現代のアート・ゲームの直接的なはしりである〈Tale of Tales〉の『the Graveyard.』からしてそもそもそういう作品でした。

 08年初頭というインディーズがちょうど台頭しつつあるときに出てきた『the Graveyard.』は、老婆を操作して教会前のベンチに座らせて、BGMを聴き終えたら来た道を戻る、たったそれだけの内容です。当時は「これでゲームって言っちゃうの!?」みたいな感じで一部で議論を呼びましたし、それもあって後続のアート・ゲームの呼び水になった部分はあると思います。しかし素直に作品として見ると、やはり圧倒的に要素が足りない。

 
『the Graveyard.』は、製品版では老婆がランダムで死ぬ要素が追加されている。うーん......

 そういう事情もあり、期待感とは裏腹に現時点で僕が本当に良いと思えているアート・ゲームは、同じく〈Tale of Tales〉の『The Path』と、前半でも名前を挙げた『Dear Esther』の2作のみ。

 『The Path』は赤ずきんをモチーフにした作品で、『the Graveyard.』の翌年09年にリリースされました。アート・ゲームのお約束どおり、いっさいの攻略性がない代わりに、プレイヤーが触れたものに応じて結末が変わるという、分岐というか双方向的な変化を楽しむシステムになっていています。ヴォリュームも必要十分に備えており、『The Graveyard』の反省も活かされていて、アート・ゲームのもっとも典型的かつお手本的な良作と言えます。

『The Path』数あるTale of Talesの作品のなかでも最高傑作だ。
6人の赤ずきんの物語が不気味なホラータッチで描かれている。

 また『Dear Esther』のほうは前項でも触れたとおり、ただただ歩くだけの作品で、『The Path』の双方向的な面白さもありません。しかしモデリングやオブジェクトの配置のセンスが抜群に良く、さらに砂埃のエフェクトや風の音響等の繊細な表現が加わることによる環境の実在感は、ただ歩いているだけなのにゲームの世界に深く没入させてくれます。

 
単純なテクノロジーで『Dear Esther』より高度なグラフィックスのゲームは数多くあるが、実在感という点で匹敵するものはない。

 これはまさに『Half-Life 2』が示したグラフィックスと演出の向上による深い没入感と同一線上にある表現で、そこからさらにいっさいのゲーム性を廃し、純粋に没入するためだけの作品に仕上げたという点では、アート・ゲームの理念にいちばん忠実な作品とも言えるでしょう。

 これらの2作はいままでの僕のなかでは理想的なアート・ゲームという評価でした。しかし今回感じたのは、じつはこれらすらも『Journey』には及んでいないということです。ここにアート・ゲームとしての今後の課題が見出せるかと思います。

 ■『Journey』というベストアンサー

 再び『Journey』に話を戻しましょう。本作をアート・ゲームと比較して改めて感じるのは、プロダクトとしてまったく隙がないということ。無駄が無く最小限の要素が完璧に機能していて、またそれらすべては気持ち良さの表現という方向性で一貫している。

 とくにアート・ゲームとの分かれめになっている攻略性がすばらしく機能していて、攻略していく行為が本当に気持ち良い。しかも本作は難易度は低く抑えているにも関わらず、攻略したときの気持ちよさを最大限に描けているのは革新的とさえ言ってもいいでしょう。

 いままでの常識では、課題の難易度と攻略したときの気持ちよさは比例関係にあるとするのが普通でした。難しい課題を乗り越えたときほど、達成感や気持ちよさも高まるもの。しかしこの関係は一歩誤ると、難易度が必要以上に高くてストレスが溜まったり、攻略に精いっぱいでかえって没入感を削いでしまうことが起こり得ます。逆に難易度が低いと攻略行為が単なる作業と化してしまい、これまた没入感を削いでしまう。

 とりわけ『Half-Life 2』の登場以降、没入感や体験性重視のゲームは戦場を主な表現の舞台にしてきたわけですが、戦場の極限状態をプレイヤーに体験させる上で、どうしてもこのジレンマがつきまとってきました。そして今日にいたるも根本的打開策は見出せておらず、この問題は半ば放置されつつあります。

 一方で、そもそもこうした攻略性と体験の衝突を忌諱して、アート・ゲームは攻略性を捨て、それでも成立する純粋体験の確立を目指しているのですが、そこにもいろいろと問題がある、ということを前項までで書いてきました。

 『Journey』の攻略性はこれら既存の問題点をすべて乗り越えた上に成り立っています。そしてそれを成立させているのは、攻略性そのもののデザインのセンスが圧倒的に良いことももちろんあるのですが、卓越した演出力による部分も相当大きい。

 グラフィックスから音響まで一級品で、絵作りの方向性はインディーズ的ですが、完成度は他とは比較にならないぐらい高い。そしてこれらが、課題をクリアしたときや迫る脅威をダイナミックに演出していて、実際以上に物事を大きく感じさせることに成功しています。

 
先に進むために橋を架ける。やることは簡単だが、その結果は壮麗に演出される。

 この、かつてはゲーム・デザインで表現していた感動を演出で代替するという考え方は、没入感や体験性重視のゲームの基本ではありますが、これほどうまくいっている作品はいままで遊んだことがありませんでした。そして本作のこのアプローチと成果は、攻略性を捨てて純粋体験を追い求めていたアート・ゲームの界隈にとっては、痛烈なカウンターになっているのではないでしょうか。

 『Journey』は攻略性の有無という点でアート・ゲームとは決定的に違うと書いてきましたが、逆に言うとその点以外はとてもアート・ゲーム的なアプローチを取っている作品です。それがかえって現状のアート・ゲームの問題点を浮き彫りにしているし、いっぽうアート・ゲーム側からすれば『Journey』から学び取れることは多大でしょう。

 たとえば『Dear Esther』なら、『Journey』のような攻略性を入れろとは言いませんが、少なくとも地形によって変化する移動感は、そのまま取り入れるだけでもかなりプラスになるはず。坂や階段、ぬかるんでいたり草が生い茂っていたりと、現実で起こり得る移動感を克明に描写することは作品のテーマに沿っているし、とくに『Dear Eshter』は一人称視点ですから、これによる没入感の向上は『Journey』以上のものになれる期待も持てるはずです。

■まとめ

 『Journey』自体は紛うことなき傑作。PlayStation 3を持っている人なら誰もが遊ぶべき価値ある作品です。そのいっぽうで『Jouney』以外のアート・ゲームの作品、とくに『The Path』や『Dear Esther』にも触れてみてほしいのが僕の正直な気持ちです。総合力では『Journey』には及んでいませんが、それぞれユニークな体験をさせてくれる作品であることには変わりありません。

 正直に言って、『Journey』は見かけはインディーズみたいだけど、予算も開発体制もまるで違うはずなので、それを考慮すると『Journey』と他のアート・ゲームを比較するのはフェアじゃない気もするし、越えられない壁は確実にあると思う。

 しかしいざ市場に出ると、こういった生まれの差はまったく関係なく同じ土俵で評価されるのが海外のゲーム業界の面白いところでもあります。つまり究極的には感動させたもの勝ちの世界であり、感動させるのに必ずしも大規模な開発リソースが必要なわけではありません。

 今後のアート・ゲームは『Journey』から見習える部分は見習い、よりいっそう表現内容を突き詰め完成度を上げていってほしいし、そのいっぽうで『Journey』に物怖じしないユニークな作品を作り続けてほしいです。

abkn set japan tour 2013 - ele-king

 電子音楽好きのみなさん、こんにちわ。2月は素晴らしい4人による魅惑的なライヴが九州、関西、東海、関東の11カ所で見られます。NHKことマツナガ・コーヘイはさておき、Kyokaは昨年、ベルリンの〈ラスター・ノートン〉からグリッチ・ハウスめいたシングルを出している注目の女性プロデューサーで、もうすぐ同レーベルからのアルバムも控えている。
 AOKI Takamasaは若いながらもNHKと同様、この道すでに10年のベテランで、高木正勝とのSilicomでも知られている。〈ラスター・ノートン〉や〈op.disc〉、〈プログレッシヴ・フォーム〉や〈コモンズ〉といった主要レーベルからソロ作品も多数出している才人。
 そして、Bunは〈コモンズ〉やオリーヴ・オイルのレーベルからの作品、最近ではLAのロウ・エンド・セオリーとの繋がりでも知られるビートメイカーで、つい先日はロシアのレーベル〈リトモ・スポルティーボ〉から新作『Minimalism』を発表したばかり(近々レヴューでも取り上げる予定)。
 4人ともに、幸か不幸か日本よりも海外での評価が高い......が、この先、おそらく日本でも盛り上がることと予測されている。エレクトロニック・ミュージック好きは、ぜひ、この機会に彼らの音楽を体験して欲しいですね。紙エレキングの次号でも彼らに取材を試みるつもりです。
 ツアーを控えた彼らにコメントを寄せてもらいました。

4人が知り合った経緯を教えてください。

NHK:Aoki君のことは〈Raster Noton〉を通して知っていて、偶然ベルリンのテーゲル空港で見かけた所をナンパしました。Kyokaちゃんも〈Raster Noton〉繋がりで、ANBBのリキッドルームの楽屋で会いました。BunさんはAoki君経由でSNDのWWW公演で紹介してもらいました。筈。

Kyoka:Aokiさんは、ベルリンに引っ越された際に、坂本(龍一)さんから噂で聞き、他の友人からもブログが王子さまのような人がベルリンに引っ越して来た、と、噂で聞き、どんな人だろう(王子って何??!)と思い、myspaceでfriend申請した数日後に偶然〈ベルクハイン〉で会いました。お会いしてみたら、「あ! これは王子だ!」と納得しました。おかげさまで、上品でいることの大切さを学びました。Kouhei(NHK)さんは、ANBBの楽屋で、いろんな人が混ざってお話してる中でちょっとお話ししました。その後、Mark Fellの来日の際、初めてきちんとお話しました。それから随分後に、Kouheiさんのイベントに一緒に出させていただきました。想像よりも、気さくで話しやすいし、話も直球なので、仲良くなれそうな人だと思いました。Bunさんは近藤テツさんから、「Bunさんはヤバい人だ」と言う単語をお聞きしていて、何がどうなのか、気になっていました。そしたら、上記のKouheiさんイベントの際、「他にこのイベント、誰が出たらいいかな?」と聞かれたので、「まだ実は良く知らないんですが、Bunさんいかがですか?」と言ってみて、それで結果的に、イベントとご飯をご一緒させていただきました。まだまだ奥が深そうなので、ツアーでご一緒できるのを楽しみにしてます。

Bun:Aokiさんは、僕が青木さんのtumblrをフォローして知り合いました。そこで僕の音楽を知ってもらって、すぐに連絡をもらっていまに至ります。普通に青木さんの音楽のファンなので、一緒に曲を作ったり、今回ツアー出来るのはとても光栄です。Kouheiさんは、一昨年のANBB(alva noto+blixa bargeld)の日本のツアーの時にライヴを聴いたのが初めての出会いです。3D眼鏡をかけて、BPMが鬼のように変化し続けるライヴで強烈な印象を受けたのを覚えています。その後青木さんを通して紹介してもらいました。Kyokaさんときちんと話したのは、昨年Kouheiさんが企画した都内のイベントで一緒にライヴをしたときです。このツアーのアイデアも、そのイベントの後みんなでご飯を食べている時に決まりました。どんなライヴが聴けるのか、楽しみです。

Aoki:Kouhei君は、ベルリンに引っ越してからKouhei君の名前はいろんなミュージシャンから聞いてたけどなかなか会うチャンスがなかくて、でもある日テーゲル空港のカウンターでコウヘイ君が声をかけてくれたのがきっかけで知り合いました。同じ飛行機でした。ほんで音楽聴かせてもらったらもうめちゃめちゃツボで、人柄も真っすぐでめちゃめちゃ気が合いました。〈Raster Noton〉のレーベル・メイトです。Kyokaちゃんは、たしかベルリンに引っ越してからonpa))))のハブさんから紹介してもらった気がするなー。それか坂本さんに紹介してもらったんやったっけなー。ウチからKyokaちゃんの家が近くて、僕がそのときプリンタを持ってなかったので彼女の家にVISA申請用の書類をプリントさせてもらいに行ったり、お世話になりました。そのお礼と言ってはなんですが、Kyokaちゃんにモニタースピーカのこととか僕なりのキックの鳴らし方とかお伝えしたのを覚えてます。それからちょくちょくパーティで会うようになりました。〈Raster Noton〉のレーベル・メイトです。Bunさんは、一昨年に僕のtumblrのページをBunさんがフォローしてくれて、それでBunさんの写真なんか良いなーと思って見てたら音楽もアップされてたからそれを聴いたらもうめっちゃ気に入って、速攻で音楽購入してメッセージも送って、それからの知り合いです。一昨年ぐらいから一緒に作品を作ってるんですけど、僕の作業がトロ過ぎてまだ4曲しかできてないです。

今回は10カ所をまわるわけですが、今回のツアーの目的はなんでしょうか?

NHK:楽しそうだし。

Kyoka:楽しそうだったので。

Bun:僕らも楽しみますし、遊びにきてくれた方も楽しんで貰えればと思います。

Aoki:4人で思いっきり遊ぶため。

みなさんのやっているようなジャンルは、欧州のシーンに比べて日本ではまだ盛り上がりにかけていると思いますか?

NHK:凄く思います。

Kyoka:盛り上がりに欠ける欠けないというか、盛り上がっている人や場は日本にもあるかな、と思います。ただ、欧州に比べると、まだまだマイナー競技なのかな? と、思うことがあります。

Bun:欧州のシーンに関してはあまり分からないですが、海外のものをありがたがって聞いていた雰囲気はだんだんなくなって来ていると感じています。

Aoki:日本では日本の規模に応じた盛り上がりがあるようにも思いますが、ダンス・ミュージックに対する人気と需要はやっぱりヨーロッパのほうが多い気がします。地球上で相撲の人気が一番高いのが日本であるみたいに、ヨーロッパではやっぱりそこで生まれたダンス・ミュージックの文化に対する人気は揺るぎないものがあるように思います。

4人に共通するところと、まったく違っているところを教えてください。

NHK:共通点は音楽作ってるところ。違うところは......違う人間なので......むーーー、違う所だらけなんじゃないかしら......、普通の答え過ぎてすいません......。

Kyoka:わかりませんが、
強いて 共通点→自分の嗅覚で動ける(?)
強いて 違い→経験と思考(?)
でしょうか?

Bun:共通するところは音楽を作っているところ。違っているところは、有りすぎるのかもしれませんが、そこがまた凄く刺激的です。

Aoki:共通点も全く違ってる部分も、多分これからもっと知り合うことで知っていけると思います。最大の共通点はダンス・ミュージックを作っているところでしょうか。

エレクトロニカやIDMという言葉で呼ばれるのが嫌な理由を教えてください。

NHK:基本カテゴライズ大概全部嫌い。強いて言えばエレクトロニカって響きが嫌い、ニカって......何さ......、IDMってインテリジェンス・ダンス・ミュージック、 マイチ意味分からんから嫌。

Kyoka:嫌かどうかわかりません。たぶん、音楽ファンとかではないため、ジャンルの区分に人一倍疎いです。

Bun:僕のやっている音楽は、そもそもそう呼ばれないかも知れません。また、僕はほとんどそういう物を聞いてこなかったので、あまり違いがわかりません。ただ、最近いろんな方に良い物を教えてもらって、まだ知らない面白い音楽がこんなにも有るのかと、興奮しています。

Aoki:嫌というよりは、いま鳴ってる音楽を音楽として、思考や思い込みや決まりやルールやセオリーなども忘れてあるがままを感じて受け取ってもらえれば嬉しいというのが自分の根本にあります。音楽のジャンル分けや分類は、音楽を売ったり分析したりするには便利かもしれないですが、作ってる人間としてはその場にいるオーディエンスが踊ってくれればそれで問題ないことが多いので、ジャンル分け自体にあまり興味がないです。ただ「テクノ」はすべての音楽を「dance」っていう普遍的なくくりで吸収するもの凄く自由で問答無用な引力があるように思うので、「テクノやね」って言ってもらえると、僕個人としてはめちゃめちゃ嬉しいです。

今回のツアーの見所、聴き所を、自分たちで言うのも照れくさいでしょうが、言って下さい。

NHK:ノリノリでアゲアゲで且つストレートにへそ曲がりな感じ。

Kyoka:冷静に覚醒のスイッチを押して遊ぶ感じを、みなさんにもやっていただけたら、広く楽しんでいただけるかも?と思います。

Bun:それこそジャンルなどにはまらないツアーになると思います。

Aoki:見るところはその地方のそれぞれの自然とか町並みとか文化とか会場の雰囲気とかその場にいるオーディエンスのみなさんでしょうか。聴きどころはそれぞれのリズム感と、音の鳴らし方とか、オーディエンスの反応とか。


abkn set japan tour 2013

abkn set japan tour 2013

2月 / February

1日 (金) 別府
会場 : Copper ravens
URL : https://ameblo.jp/copper-ravens
Open : 19:30

2日 (土) 日田 (大分県)
会場 : Kobamori 跡
Open : 19:00

3日 (日) 博多
会場 : Black out
URL : https://www.facebook.com/events/456064464452153
Open : 20:00

4日 (月) 博多 (トークショウ)
会場:紺屋2023
URL :https://konya2023.travelers-project.info
Open:20:00

8日 (金) 京都
会場 : Club Metro
URL : https://www.metro.ne.jp/schedule/2013/02/08/index.html
Open : 21:00

9日 (土) 岐阜
会場 : Emeralda
URL : https://emeralda.jp
Open : 22:00

10日 (日) 大阪
会場 : Nu things
URL : https://nu-things.com

15日 (金) 四日市
会場 : Advantage
住所 : https://yck514.wix.com/3345
Open : 21:00

16日 (土) 東京
会場 : WWW
URL  : https://www-shibuya.jp
Open : 23:30

18日 (月) 横浜
会場 : Galaxy
URL  : https://www.yokohama-galaxy.com 
Open : 18:30

19日(火)東京 (予定)
会場 : Dommune
URL : https://dommune.com


https://nhkweb.info/Feb.htm

DRUM & BASS x DUBSTEP WARZ 2013 - ele-king

 BIG BAD BASS 2013!! 今年初のDBS 〈DRUM & BASS x DUBSTEP WARS〉は世界最強のVALVE SOUND SYSTEMを保有し、20年以上のキャリアに培われた独自の重低音でドラム&ベースをリードする巨人、ディリンジャが5年ぶりに帰還! 
 一方のダブステップは昨年〈TEMPA〉からデビュー・アルバムを発表し、ディープ&ドープなサウンドで衝撃を与えたJ・ケンゾーが待望の初来日! WARNING!!!

DRUM & BASS x DUBSTEP WARZ 2013
2013.02.16 (SAT) at UNIT
feat. DILLINJA x J:KENZO
with: ENA, KEN, Helktram, TETSUJI TANAKA('93~'04 dnb 3decks set)

open/start 23:30

早割/2,013yen (枚数限定)予約開始日 1/13(日)11:00~1/18 11:00(金)まで
adv.3,150yen door.3,500yen

DILLINJA (Valve Recordings, UK)
DILLINJA (Valve Recordings, UK) 90年、16才で独自のサウンドシステムを編み出して以来、重低音にこだわったブレイクビーツの制作を開始。93~95年には"Deadly Deep Subs"、"Gangsta"(TRINITY名義)、"The Angels Fell"等でシーンに名声を博し、GOLDIEのアルバム『TIMELESS』に参加。Metalheadz、Prototype、V等から数多くの作品をリリース、CAPONE、D-TYPE等の変名を持つ。97年にはLEMON Dと共にレーベル、Valve Recordings及びPainを設立(後にTest Recordings、Beatzも増設)、"Violent Killa"、"Acid Track"を発表。01年、FFRRから1st.アルバム『DILLINJA PRESENTS CYBOTRON』を発表、以後LEMON Dとの合同名義を含め『BIG BAD BASS』(02年)、『THE KILLA-HERTZ』(03年)、『MY SOUND 1993-2004』(04年)の各アルバムと"Grimey"、"Twist 'Em Out" 、"Fast Car"、"This Is A Warning"等々のシングルを大ヒットさせる。近年も"Back To Detroit" (CAPONE名義)、"Time For You"を発表、ニューアルバムが待たれている。また彼はパワー出力96kW、サブウーファー52発からなる自己のVALVE SOUND SYSTEMを保有する、まさにキング・オブ・ベースである。
https://www.vlvmusic.com/
https://www.facebook.com/dillinjavalve
https://twitter.com/Dillinjavalve

J:KENZO (Tempa / Rinse FM / Artikal Music UK, UK)
J:KENZO (Tempa / Rinse FM / Artikal Music UK, UK) ジャングル、ヒップホップ、ダブ等を聞き育ち、実験的なドラム&ベース・トラックを創作していたJ:KENZOは、06年1月のDMZパーティーでダブステップに開眼して以来、ダブステップにフォーカスし、07年に自己のSoul Shakerzから作品を発表。08年の"Tekno Bass"が注目されて以降、Argon、2nd. Drop、Dub Policeといった人気レーベルからリリースを重ね、トップDJ、YOUNGSTAの支持を受け、ダブステップの名門レーベル、Tempaと契約。そして"Ruffhouse"(11年)、"Invaderz"(12年)でトップ・プロデューサーに躍り出て、シーンのトップ3DJ=YOUNGSTA、HATCHA、N-TYPEは勿論、LAURENT GARNIERからも支持を得る。また盟友MOSAIXとレーベルArtikalを立ち上げ、一躍シーンの台風の目となる。そして12年9月、Tempaからの1st.アルバム『J:KENZO』を発表、UKベース・ミュージックの真髄を遺憾なく発揮する。今まさに旬のプロデューサー、待望の来日!
https://www.tempa.co.uk/
https://www.facebook.com/pages/JKENZO/115497756739
https://twitter.com/JKenzo
https://soundcloud.com/jkenzo

Ticket outlets:1/19(SAT)発売!
PIA (0570-02-9999/P-code: 191-202)、 LAWSON (L-code: 76819)
e+ (UNIT携帯サイトから購入できます)
clubberia/ https://www.clubberia.com/store/
渋谷/disk union CLUB MUSIC SHOP (3476-2627)、
TECHNIQUE (5458-4143)、GANBAN (3477-5701)
代官山/UNIT (5459-8630)、Bonjour Records (5458-6020)
原宿/GLOCAL RECORDS (090-3807-2073)
下北沢/DISC SHOP ZERO (5432-6129)、JET SET TOKYO (5452-2262)、
disk union CLUB MUSIC SHOP(5738-2971)
新宿/disk union CLUB MUSIC SHOP (5919-2422)、
Dub Store Record Mart(3364-5251)
吉祥寺/Jar-Beat Record (0422-42-4877)、disk union (0422-20-8062)
町田/disk union (042-720-7240)
千葉/disk union (043-224-6372)

UNIT
Za HOUSE BLD. 1-34-17 EBISU-NISHI, SHIBUYA-KU, TOKYO
tel.03-5459-8630
www.unit-tokyo.com

Chart - DISC SHOP ZERO 2013.01 - ele-king

2012年のZERO店頭"コレ誰"高確率チャート

店頭で長居してくれているコアな音楽ファンが、店頭に流れている音楽に「コレ誰ですか?」と反応して購入してくれるというのは、レコ屋の醍醐味のひとつ。今回はそんな「コレ誰?」率の高かった2012年リリースのアルバムを紹介。コチラに、下に紹介した作品から数曲ずつ"目隠し"で試聴できるようにしましたので、音から触れてみて気になる作品があったら購入してください。アルバム全体でまた違う表情を見せる作品も多いので、あくまでも"きっかけ"として、どうぞ。


1

2

3

4

5

6

7

8

9

10
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59