「OTO」と一致するもの

デンシノオト - ele-king

2014年 年間ベスト・アルバム

PLAID - ele-king

 『セレクティッド・アンビエントワークス 85 -92』やポリゴン・ウィンドウと比肩できうる作品とは、ずばり、『バイツ』(93)だ。いや、AFXよりも評価する人も少なくなかった。『サイロ』の2曲目からいくつかはブラック・ドッグみたいじゃんと言った人もいたように、『バイツ』、そして『スパナーズ』(95)は、オールドスクールIDMのトップ10入り間違いナシのマスターピースなのだ。その2枚の傑作がプラッド名義もしくはプラッドがそのままブラック・ドッグ名義で続いていたら、歴史は変わっていたかもしれない。
 2014年、プラッドは、この名義では10枚目のアルバム『リーチー・プリント』をリリースしている。たしかに彼らは、先にも書いたように、AFXらとともにIDMの起点を作っているが、彼らが92年~93年に高評価されたのは、彼らの音楽には多彩なリズム、たとえばラテン風のリズムなどがあって、それがクラブ・ジャズ系のDJにまで幅広く受けたからだった。そういう意味で、彼らのライヴは穏やかな彼らの作品とはまた違った面白さがある。ぜひ、注目して欲しい。

PLAID - Reachy Prints - Audio/Visual Live in Tokyo
2014年12月19日 (金)
@代官山UNIT

OPEN/START 19:00
ADVANCED TICKETS 4,000yen (tax incl./without drink)

PLAID (WARP / UK) with Benet Walsh

Guest live:
Ametsub (nothings66) / Kyoka (raster-noton) / Eli Walks

今年結成25周年を迎え、通算10枚目のオリジナルアルバム『Reachy Prints』をWARP RECORDSよりリリースしたブリティッシュ・テクノの重鎮にしてエレクトロニカの始祖、PLAID(プラッド)の3年振りとなる来日公演決定!  当日は最新A/V Live Setを披露!!

Advanced tickets now on sale.
Ticket outlets:
LAWSON TICKET (L:73253) https://l-tike.com/
e+ https://eplus.jp/
Peatix https://peatix.com/?lang=ja
Clubberia https://www.clubberia.com/ja/
RA https://jp.residentadvisor.net/
disk union 渋谷 Club Music Shop
disk union 新宿 Club Music Shop
disk union 下北沢 Club Music Shop
disk union 吉祥寺
Technique
UNIT店頭

more info.: UNIT 03-5459-8630 www.unit-tokyo.com
https://www.unit-tokyo.com/schedule/2014/12/19/141219_plaid.php

PLAID (WARP / UK)
ブラック・ドッグ・プロダクションズのメンバーとして活動し、〈WARP RECORDS〉が誇るエレクトロニック・ミュージックのオリジネイターとしてUKテクノの黎明期に数多くの革新的な 作品を発表してきたアンディ・ターナーとエド・ハリスンによるユニット。活動初期からメロディアスでダンサンブルなエレクトロニック・サウンドを展開し、後のエレクトロニカや IDM といったテクノ・シーンにおいて多大な影響を与え、エイフェックス・ツインや残念ながら今年急逝してしまったLFOことマーク・ベルなどと肩を並べる重鎮的存在としても知られる。またこれまでのアルバムでは、ビョークやニコラ・コンテ、そしてアコーディオン奏者コバなど多彩なゲストが参加し話題になる。さらに近年では映像作家ボブ・ ジャロックと「音と映像」をリンクさせた共同作『Greedy Baby』のリリースを始め、マイケル・アリアス監督から直々のオファーで、アカデミー賞の最優秀アニメーション作を受賞した松本太陽の『鉄コン筋クリート』、2年後には長瀬智也主演の『ヘブンズ・ドア』のサントラ担当するなど幅広いジャンルで活動を展開。今年、結成から25周年を迎え5月に10枚目となる最新アルバム『Reachy Prints』をリリース。今回の来日では最新のaudio/visual live setを披露する。

Ametsub (nothings66)
東京を拠点に活動。2013年は山口の野田神社で、霧のインスタレーションを交えながら坂本龍一と即興セッション。TAICOCLUBの渋谷路上イベントにてパフォーマンス。Tim HeckerやBvdubといったアーティストの来日ツアーをサポート。夏にはFLUSSI(イタリア)、STROM(デンマーク)、MIND CAMP(オランダ)といった大型フェスへ招かれる。アルバム「The Nothings of The North」が世界中の幅広いリスナーから大きな評価を獲得し、坂本龍一「2009年のベストディスク」に選出される。スペインのL.E.V. Festivalに招聘され、Apparat, Johann Johannson, Jon Hopkinsらと共演し大きな話題を呼ぶ。最新作「All is Silence」は、新宿タワーレコードでSigur Rosやマイブラなどと並び、洋楽チャート5位に入り込むなど、大きなセールスを記録中。FujiRock Festival '12への出演、ウクライナやベトナム、バルセロナのMiRA FestivalへActressやLoneと共に出演。2014年はTychoの新作をリミックス、Plaidと共にスペイン発、Lapsusのコンピに参加。ActressとThe Bugのツアーをサポート。秋にはArovaneやLoscilらの日本ツアーをサポート。Ovalから即興セッションの指名を受ける。YELLOのボリス・ブランクによるFACT Magazine「10 Favorite Electronic Records」に選出される。
北極圏など、極地への探究に尽きることのない愛情を注ぐバックパッカーでもある。

Kyoka (raster-noton)
坂本龍一のStop Rokkasho企画やchain musicへの参加、Nobuko HoriとのユニットGroopies、Minutemen/The Stoogesのマイク・ワットとのプロジェクトを行う、ベルリン~東京を拠点に活躍するスウィート・カオス・クリエイターKyoka。これまでにベルリンのonpa)))))レーベルからの3枚のミニアルバムを発表後、Alva NotoとByetone率いるドイツのRaster-Notonからレーベル史上初の女性アーティストとして2012年に12インチ『iSH』、2014年には待望のフルアルバム『IS (Is Superpowered)』をリリースする。そのポップとエクスペリメンタルを大胆不敵に融合させた、しなやかなミニマル・グルーブは様々なメディアで高く評価され、Sonar Tokyo 2012、FREEDOMMUNE 0<ZERO>ONE THOUSAND 2013へも出演を果たす。

Eli Walks
音楽一家に生まれたイーライ・ウォークスは、幼い頃から豊潤なサウンドに刺激を受け続け、すぐに音楽の魅力に取りつかれる。若くして、ギタリスト、作曲家、そしてプロデューサーとして活躍し、早い段階で才能を見出される。2005年までは日本でバンド活動を行っていたが、その後LAに渡米。2006年には本格的にサウンド・デザイン、プログラミング、エンジニアリング、作曲を勉強するため、名門カリフォルニア芸術大学に入学。Monolakeが開発した画期的な音楽ソフトウェア「Ableton Live」に関するレクチャーを行えるまでになるなど、音楽理論を徹底的に吸収。eli walksの原点となる多様なスキルを身につけていく。
再び拠点を日本に移した後、2011年4月に開催された「SonarSound Tokyo」でのサウンド・インスタレーションを皮切りに、Prefuse 73来日公演、Flying Lotus率いるレーベルの名を冠したショーケース・パーティ「BRAINFEEDER2」、オーディオ・ビジュアル・イベント「REPUBLIC」、年末カウントダウンのGOLD PANDA来日公演など、2011年多くのビッグ・イベントに出演。2012年もModeselektorやSNDの来日イベントにて、オーディエンスを圧倒するパフォーマンスを披露。各方面から大きな注目を集める中、満を持して初のオリジナル作品となるデビュー・アルバム『parallel』を<MOTION±>から同年3月にリリース。7月には「FUJI ROCK FESTIVAL ’12」への出演を果たし、錚々たるラインナップと共に、深夜のRED MARQUEEを沸かせた。
常に音楽を作り続け、現在までに400曲以上作曲。磨き続けた類まれなセンスと確かな嗅覚によって創り出されるトラックはいずれも瑞々しい魅力を帯びている。叙情的でアトモスフェリックな旋律と立体的に重なり合う音像。繊細にして大胆、美しくスリリングなエレクトロニック・ダンス・ミュージックを鳴らす、日本発の超大型トラック・メイカー。
現在待望の2ndアルバムを制作中。来年初頭のリリースを予定している。


interview with Ariel Pink - ele-king

 アニマル・コレクティヴが見出したサイケデリック奇人(アニコレに自作音源を渡すところから彼のキャリアははじまる──)にして、とくに〈4AD〉移籍前後の2000年代末からは有無をいわさぬバンド・フォームで現在形インディ・ロック最良の瞬間を紡ぎ出してきたソングライター、アリエル・ピンク。この秋、彼はその「ホーンテッド・グラフィティ」ではなく、自身のソロ名義として初となるフル・アルバム『ポン・ポン』をリリースした。


Ariel Pink - Pom Pom
4AD / ホステス

Indie RockPsychedelicPunk

Tower HMV Amazon iTunes Review

 活動初期──8トラックのカセット・レコーダーで録音された、落ち着きなくスキゾフレニックな楽曲(の断片)群を、おっかなびっくりR.スティーヴィー・ムーアなどと比較しながら追っていた頃からはや10年にもなるだろうか。その途上、〈4AD〉からのリリースとなった2作『ビフォア・トゥデイ』(2010年)『マチュア・シームス』(2012年)は、彼のキャリアに大きな曲り角を築いた。とくに前者は、整ったバンド・アンサンブルやAOR的なロジックによってそれまでの彼の音にポップスとしての肉付けを与え、「またとなく洗練されたキワモノ」として畏怖と喝采とともにシーンに迎えいれられた。かつ、そのことがむしろ、彼と彼の音楽のエキセントリックな佇まいの奥に偏屈さとともにぎちぎちに詰まっていた、サイケデリックやプログレッシヴ・ロック、あるいはパンクのアーカイヴをふとぶとと解放したかにも見えた。その2作が素晴らしかったのは、なにも彼が折からのエイティーズ・ブームに乗ってダサい懐メロをクールに鳴らすアーティストになったからではなくて、彼自身のサイケデリックのアウトプットをいきいきと市場と時代感覚につなげたからだ。

 そして、その2枚の「成功」は、たとえば彼をサン・ローランのキャンペーン・モデルに抜擢するまでに、その存在感をセレブかつアーティに変化させもした。しかし変わったのは存在「感」であって、彼自身はむしろ音同様に、変わらないばかりかそのコアをずん胴のようにぶっとくしている。今作で自身憧れのキム・フォーリーとの共作を果たし、自らの揺るぎないバックボーンを示してみせたのはその象徴ともいえるだろう。

 よって今作は前2作よりは未整理で、しかし『ウォーン・コピー』(2003年)や『ザ・ドルドラムス』(2004年)など初期作品よりはきめ細かい、まさにいまの彼の立ち位置だからこそ放出できる、おいしさ剥き出しのアルバムになっている。この、微分積分では肉薄できず、さりとて天然や薄っぺらなエキセントリックではありえない怪作は、まさに「かえるの王様」のごとく気味わるくキュートで、高貴だ。アイロニーとユーモアが半ばしもつれ、それはそのまま彼の生全体をも照らしだしている。そう、このインタヴューと作品からは、「30代がいちばん楽しい」とうそぶくアリエル・ピンクの人生観と人間論にも触れてほしい。未熟と老いのあいだに、彼は彼一流のつかみどころのなさでもってその完熟ボディを差し出している。

■Ariel Pink / アリエル・ピンク
LA出身のアーティスト、アリエル・ピンクことアリエル・マーカス・ローゼンバーグ。10代の頃から音楽活動をはじめ、アニマル・コレクティヴの〈ポー・トラックス〉などから数多くの音源をリリース。2010年に〈4AD〉より4人組ロック・バンド、アリエル・ピンクス・ホーンテッド・グラフィティ名義で『ビフォー・トゥデイ』を発表。「ピッチフォーク」で9/10点を獲得し、同年の年間ベストではリード・シングル「ラウンド・アンド・ラウンド」が100曲中の1位を獲得、NMEで8/10点を獲得するなど2010年度の国内外年間ベストアルバムを総なめにした。2012年のセカンド・フル『マチュア・シームス』リリースを経て、今年2014年、ソロ名義では初のアルバムとなる『ポン・ポン』を発表し、さらなる期待を集める。

たしかに僕はジェローそのものだけど(笑)。

さっそくですが、“ゴス・ボム(Goth Bomb)”では「なんで書くとカクカクになっちゃうんだろ?」と歌っていますね。それに対して「pom pom」というのは書いてもカクカクにならない言葉や感覚だと思いますし、あなたの音楽自体、カクカクにならない──つまり何かの型にはめられることなくあなた自身の心のかたちを表していると思います。
 それはそうとして「pom pom」とは何でしょう?

アリエル・ピンク(以下AP):おもしろい質問だな(笑)。「pom pom」が何かなんて初めて訊かれたよ。いままでの中でいちばん変な質問(笑)。何だろう……いざ聴かれるとわかんないな(笑)。中国語の文字とか?

そうなんですか(笑)。

AP:なんとなくね。いま感じたのはそれ(笑)。意味はないけど。

今作には制作年代の古い曲が混じっていますか?

AP:入ってないよ。曲の一部には前に思いついたものとかもあるけど、曲自体はすべてだいたい2~3ヶ月で書いてるから。

では、何かしらのコンセプトのもとにまとまりをもって制作されたものでしょうか?

AP:いや、コンセプトはない。僕のこれまでのレコードの中でコンセプトをもとに書かれたものは一枚もないんだ。曲を書いている期間や場所が曲に関係してくるっていうのはあるけど、それはコンセプトではない。作ってレコーディングしていくという過程で曲のコレクションができて、そこからアルバムという固まりを作っていく。それだけがアルバム制作におけるルールなんだ。
 みんなには、それをアルバムというひとつのまとまりとして聴いてもらってもいいし、デジタルで1曲ずつを楽しんでもらってもいい。どう楽しむかはリスナー次第だからね。僕はただ、その楽しみ方のオプションができるだけたくさんできるように、なるだけ多くの時間を費やして最高の作品を作るだけ。みんなが、CD、ヴァイナル、iTunesのどれにおいてもその作品を楽しめるようにね。

“ジェロー(Jell-O)”の、子どもたちと録音された映像が印象的でした。非常に楽しそうですし、子どものなかに混じると、ますますあなたの存在が際立ちます。アリエル・ピンクは父でも母でも叔父でも兄でもなく、大人でも子どもでもない。まるでジェロそのもののようです。ジェロにはシンパシーがありますか?

AP:はは。おもしろいコメントだね。たしかに僕はジェローそのものだけど(笑)。この質問、何を答えたらいいのかな(笑)。ジェローはゼラチンで、ビル・コスビーがCMのキャラクターで……彼らは新しいマスコットが必要なんだろうな。ビル・コスビーに対してちょっとした論議があったから、今度は僕を起用すれば安心かも(笑)。いや、ダメだろうな。僕も問題になりそう。日本とアメリカはちがうかもしれないけど、アメリカでは僕はあまり好かれてないから(笑)。

そうなんですか? ジェローにシンパシーはあります?
AP:あるよ。その理由は、キム・フォーリーが食べてるから。歯がポロポロとれてしまうかもしれないから、彼は柔らかい食べ物を食べないといけないんだ。人生の最期には、ジェローばっかり食べてるかもしれないね。実際そうなるかはわかんないけど。

キムはまさに天才。大先輩だし、心から尊敬してるよ。彼のことはアートみたいに保存したほうがいいと思う。最近の世の中、あまり人を尊敬して評価するってことが減ってきているけど、僕はそれくらい彼を尊敬してるんだ。

いま、キムの名前が出ましたね。たとえばランナウェイズには、背後に仕掛け人としてのプロデューサーがいて、それによって商品として仕立てられた女の子たち、というイメージもあったと思います。あなたは「ポップ」という概念についてさまざまな意見と感情をお持ちの方だと思うのですが、キム・フォーリーはその意味ではあなたにとってどのような存在ですか?

AP:キムはまさに天才。大先輩だし、心から尊敬してるよ。彼はいろいろなことを乗り切って、いまだに彼なりのやり方で生き抜いてる。ちがう時代に創られたアートを見ているようだよ。神殿みたいな。彼のことはそういうアートみたいに保存したほうがいいと思う。最近の世の中、あまり人を尊敬して評価するってことが減ってきているけど、僕はそれくらい彼を尊敬してるんだ。

ランナウェイズとキムに関しては?

AP:商品っていうのはその通りだと思う。世の中の多くは商品、製品だからね。人間みなそうさ。両親がセックスして作られるもの。だから製品なんだし、しかも消費されるものだからね。みんな一生生きるわけじゃない。希望や夢を持った商品。それでいいんじゃない?

ランナウェイズには特別リスペクトする気持ちがあるのですか? パティ・スミスは嫌い(と、前回のインタヴューで答えてくださいました)で、ランナウェイズは好きという理由をおうかがいしたいです。

AP:好きだよ。ランナウェイズはいい。彼女たちって、女だけど好きなんだよね(笑)。

女だとダメなんですか(笑)。

AP:僕が女嫌いっていうのは周知の事実さ(笑)。

わたしも女性なんですが……。

AP:そうなの!? じゃあもうこれ以上話せないね、ははは。

パティ・スミスも女性だから嫌いなんですか?

AP:パティ・スミスは好きじゃない。これは逆に、彼女が男っぽすぎるから。僕は男も嫌いなんだ(笑)。彼女は男性的すぎるんだよね。ずっとキッチンにいたほうがいいと思う。お茶を入れてさ。もうたくさんいいレコードを出してるから、今度はたくさんのおいしいパウンドケーキを作って、僕にジェローを作るべきだね(笑)。ウケるな(笑)。

ランウェイズに対するリスペクトに関してはどうでしょう?

AP:もちろん尊敬してるよ。ランナウェイズは……彼女たちを尊敬してるかって質問はお門違い。なぜなら、僕は人生の中で出会うすべての人をリスペクトしてるし、パティだって嫌いだけど尊敬はしてる。ただ、彼女の作品を好きで聴くかって言われたら答えがノーだけどね。それはただの一人の人間の意見であって、彼女が一生懸命活動していることに関してはもちろん尊敬の念がある。子どもを産む人もリスペクトするし、しかもそれはもっと大変なことだろうしね。
 ランナウェイズは出産をしているメンバーもそうでないメンバーもいるけど、彼女たちを尊敬しているのは、やっぱりキムの存在。彼に才能があるのと、やっぱりLAのプロデューサーが関わっていると、この街(LA)との深い繋がりを感じることができるんだ。ローカルな感じがいい。僕が好きな感じにプロデュースされてるから好き。パティはニューヨークだろ? ニューヨークのプロデューサーたちはあまり好きじゃないんだ。でもラモーンズは超好きだけど。やっぱりそこも、ビーチ・ボーイズの影響があるからかな。

60年代、70年代、80年代、それぞれのキム・フォーリーの仕事の中で好きなものを挙げてもらえないでしょうか?

AP:"モーター・ボート(Motor Boat)"や60年代の"ザ・トリップ(The Trip)"なんかが好きだけど……答えられないよ。たくさんありすぎるし、僕が好きなのは、キムが書く音楽だけじゃなくて、彼の生き方や人生すべてだからね。
 彼はレーベルや業界のアウトサイダーだから。最初はかなりインサイダーな立場だったけど、彼はそこから自分自身になろうとしてきた。ストリートで才能があると思う人間を見つけて、その人のために曲を書いたり。しかも、彼はそこからヒットを作り出してきた。最近は、ヒットを作ろうとすることや成功を目指すことがよくないともされているけど、キムには成功したいという熱意がつねにあったんだ。その熱意がないと、成功ははじまらない。それを知っておかないと、人間どこにも進めないと思うんだ。失敗があるからこそ成功もあるわけで。みんな、それを乗り越えないとね。

彼になくて自分にあるものは何だと思いますか? 何かひとつ挙げるとすれば。

AP:時間。僕には時間がある。いや、わからないね。僕も今夜死ぬかもしれないし、キムといっしょにこの世を去るかもしれない。彼に残された時間は短いけど、キムはまったく仕事量を減らしてないんだ。病床で未だに活動してるよ。人が休めといってもきかないんだ。そこも彼の好きなところだし、影響されてる。

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30代を満喫してる。10代の後、20代を飛ばして30代に入りたかったくらいさ。


Ariel Pink - Pom Pom
4AD / ホステス

Indie RockPsychedelicPunk

Tower HMV Amazon iTunes Review

以前インタヴューで誕生日を数えないとおっしゃっていましたが、あなたの感覚ですと、あなたはいまいくつくらいなのでしょう?

AP:何だって? 年齢は誰にだって言ってるけど(笑)。ネットで見てみなよ。wikipediaとか、そこらじゅうに載ってるから隠せない。マネージャーもいないから、何かを隠して良いイメージを作るとか、そういうことはできないんだよな。もしできるんだったら、もっと前からやってたけど。もしそうしてたら、批判されることなく素晴らしい愉快な人間で通ってただろうね(笑)。

実年齢関係なく、あなたの感覚では何歳ですか?

AP:無限。不変だよ。

そうきましたか(笑)。

AP:実際は36だけど(笑)。君は?

わたしは32です。

AP:日本って独身の女性がたくさんいるだろ? 来日したときに感じたんだ。すっごい変な感じがした。日本って、僕の中ではいちばんおかしな場所なんだ。文化って意味でね。日本の女性って、果たしてパーティーにいったりバーにいったりして男性と知り合ったり惹かれ合ったりすることがあるのかな? って思った。道で女性同士で固まって、高い声でいっしょに笑い合ったりしてるのは見かけたんだけど、一方で男性側は一人でヘッドフォンを付けて一人で歩いてる。どうやって男女出会って結婚するんだろう? って思ったね。結婚が想像できなかったんだ。2005年の話だから、いまはちょっと変わってるかな? みんなデヴィッド・ボウイみたいな派手な格好をしてたのを覚えてるよ。とくに大阪。髪型もいろいろだし、超デヴィッドだった(笑)。クールだったね。

たしかに、固まって行動することはアメリカより多いかもしれませんね。飲み屋も個室が多いし。

AP:じつは似てる人が多いなと思った。みんな個性的に見えるけど、同時に同じようにも見えるんだ。日本を批判してるわけじゃけっしてないよ。僕だって変だし。でも僕はどんな格好したとしても、人から何を言われるかは気にしない。でも日本では、みんなが人からの判断を恐れているように感じたんだ。クジャクみたいにいろいろな表現はできるけど、何かを気にしてる、みたいな。32歳で日本がそういう状況なら、いまみたいにこうやって電話で話してる相手とデートしてみるのもいいかもね(笑)。空港で待っててくれる? ははは。その前に来日が実現しないとね。日本にはまたぜひ行きたいと思ってるんだ。


日本って独身の女性がたくさんいるだろ? 来日したときに感じたんだ。すっごい変な感じがした。日本って、僕の中ではいちばんおかしな場所なんだ。文化って意味でね。1

“ピクチャー・ミー・ゴーン”はとても美しい曲ですね。MVも、人生後半の苦さとともに、若さのもつ永遠性を抒情的に表現する素晴らしいものでした。ここで歌われている題材は、年齢など外部的な要素からすれば、いちばんあなたの「等身大」ともいえるものですが、あなたは自分が老い、また死ぬことについてどのようなヴィジョンをもっていますか?

AP:おもしろい意見だね。僕自身は、年を取って、もうすぐ死ぬかもしれない父親のアングルでこの曲を書いたんだ。彼には息子がいて、でも自分が死んでしまうと、息子は彼の背景を知らないままになってしまう。だから、彼がどういうふうな人生を歩んできたのかを息子に伝えるメッセージを残すんだ。ヴィデオやYouTube、iCloudにアクセスしたりダウンロードしてそれを見ることができるって伝えてる。息子が興味を持つ年齢になったら、父親のことを知れるようにね。いまの時代って家族アルバムがないだろ? だから、インターネットやコンピューターにアクセスして、そこで歴史をしるしかないんだ。

自分自身が老いること、死ぬことに関してはどう思いますか?

AP:ぜんぜん怖くもないし、歳をとることはいいことだと思う。ここ2年の自分を見ても、よりよい選択ができるようになっていると思うし、いま起こっている何かは、その先の何かにつながっていると思うから。次や先の何かの道しるべなんだよ。

20代に戻りたい、と思うことは?

AP:まったくないね。30代を満喫してる。10代の後、20代を飛ばして30代に入りたかったくらいさ。

グランジと呼ばれた音楽にはどのような感想がありますか? 詞にカート・コバーンが出てきますね。

AP:どうだろう……いくつか好きなのもある。サウンド・ガーデンの初期の作品とか。あと、メルヴィンズもよかったな。ビッグ・ビジネスも好き。グランジっていうムーヴメント自体には……どうだろう……。

グランジをわりと聴いたりはします?

AP:聴かないね。てか、僕は音楽を聴かないから。

カート・コバーンに関しては?

AP:彼は好きじゃなかったけど、亡くなってから好きになった。ひどいと思うかもしれないけど、彼はヘビメタの命を奪ったからね。それにはがっかりだったんだ。僕はヘビメタが大好きだったから。カード・コバーンは長髪の人間全員をズタズタにしたんだよ(笑)。

では、スパークスは意識しますか?

AP:イエス。彼らの音楽には影響されてるよ。アレンジがララララララ(ドミソドソミドの音程で歌う)みたいな感じで……これ、どう説明していいかわからないけど、とにかく彼らはジャンルとジャンルの間にいるような存在だと思うんだ。パワーポップやサイケでありながら、エクスペリメンタル・バンドでもありコメディ・バンドでもある。そこが好きなんだよね。

曲作りのときに意識したりは?

AP:いや、それはないね。曲を書くときに他のバンドやアーティストのことを頭に置きながら書くことはまずないから。できてみて、あ、コレ聴いたことあるなっていうパターンはあるけど。

アニマル・コレクティヴはエイヴィ・テアとパンダ・ベアという色の異なる柱によって成り立っていますが、その両者ではどちらにより音楽的なシンパシーを感じますか?

AP:どちらとも言えない。彼らは彼らで個性的なことをやってるから、つながりを感じることはないね。あるとしても、2人とはそれぞれちがうつながり方をしてるし、どちらがっていうのはないよ。

そのつながり方とは? それぞれの何に対してつながりを感じますか?

AP:エイヴィは、人にはわからないテリトリーがある。彼にはチャレンジ精神があって、ソングライティングに対してもリスクを取るんだ。未知のテリトリーに入るんだよ。ソングライティングや方向性で、いろいろと挑戦するんだ。パンダ・ベアには彼の特徴的なスタイルがあるし、彼の音楽は感情に訴える。そこかな。

なるほど! ありがとうございました。

AP:ありがとう! いい一日を!

 第一回ではアンビエント・ミュージックの「在り方」が、人体における呼吸の「在り方」と同じであるという話をした。今回は「音」そのもののなかに呼吸的な音が含まれているという話をしたい。

 僕はとくに音楽の作品化のプロセスにおいて、いつも「耳で追う音」というものを意識して音楽を作っている。これは10年以上前に〈spekk〉のオーナー杉本直人さんから頂いた、いまも僕の音楽に多大な影響を及ぼしている言霊である。音楽における「耳で追う音」、それは瞑想における呼気の音の役割を持っている。

 瞑想やヨーガにおける最終的な到達点は、あらゆる雑念や苦悩の原因である思考を止滅することにある。平静、人間は「思考」が生み出す幻の中に生きている。すなわち過去を憂うことと未来を案じることという思考時間の長さが、自己の内部に苦悩という実在しない幻を作り出している。思考がなければ、人間は現在のみに生きることを実現し、あらゆる苦悩から解放され、ただただ「現在」の驚きと喜びのなかに生きることができる。瞑想や芸術、あるいは武道やスポーツなどの、種の保存とは無縁の「文化」と呼ばれるあらゆる活動において、思考の止滅は究極の集中状態として求められるべきものであると同時に、それを実現した瞬間に、人間は最大限の能力を発揮する。俗に言う「ゾーン」に入るというやつだ。

 しかし、僕のような未熟な輩は常にそんな状態にあることはできない。瞑想やヨーガといった東洋的な文化においては、思考を止滅した状態に至るための方法として、呼気の音に全ての意識を注ぐことで、あらゆる感覚や記憶の時間軸を「現在」という瞬間に収束させていくという方法論を用いることで思考の止滅を志すことが多い。こういった呼気の音のような音がアンビエント・ミュージックにはあり、僕はその音を、とくに作曲・編集の段階において、「耳で追う音」として意識し、どこにその音があるのかということに気を配っている。音楽に耳を傾け、すべての雑念から解放され、その音楽の世界に埋没するためには、瞑想の入り口としての呼気の音のような役割を担う音が重要なのだ。

 その音というのはどういう音で、どのような意味を持っているのか。

 呼吸という弛緩と収縮の反復行為は身体と精神をつなぐ生命活動でもある。とくに「吸気」は身体と、「呼気」は精神との関わりが深い。音楽においては、定常状態の音が変化することによって、それが認識される。それと同様に、呼吸という「生理現象」が「行為」として随意的に変換されることによって、心身に対する「呼吸」の機能や意味に新たなものが付与される。吸気においては腹式呼吸という物理的な拡張によって諸臓器の位置および機能の定常状態に変化がもたらされる。呼気においては吸気によってもたらされた受動的な空気の流れに随意的な気道収縮による制御を加えることによって、そこに音を生じさせる。そのことが、呼吸と精神を連結させるトリガーになっている。

 この呼気音は、刻々と変化する気道粘膜という特殊な生体環境のなかで、随意的な収縮が加わって起こるものであり、その音は精神と呼吸との密接な関係性を内包した複雑な「揺らぎ」を伴って変化し続ける。この揺らぎの存在によって、人間はその音に意識を向け続けることが可能になる。音楽における「耳で追う音」も、この呼気音のごとく、「揺らぎ」を携えて常に変化し続ける音でなければならない。自分自身で詳しく解析したことはないが、この揺らぎは「1/fゆらぎ」と呼ばれる自然界に多く観察される揺らぎと同じものだろうと思っている。興味深いことは手作りのものがこの「1/fゆらぎ」を内包していて、それを機械で裁断すればするほどそのゆらぎが失われていくということだ。

 東洋思想では陰陽のバランスで物事を考えるが、とくに「芸術」という概念が生まれ定着した時期と、産業革命による近代化の時期とが同期しているということは偶然なことではない。産業革命は人間と機械との共存の歴史の黎明であり、同時に「芸術」の黎明でもあった。無論のこと議会制との関連性もあるが、それ以上に「芸術」という概念が創出された背景には、多くの人びとが産業革命によって農業を捨て、二次産業、三次産業へと生活を変えたことに対するアンチテーゼとしての役割を芸術が担いはじめたと僕は考えている。

 機械化や産業化、大量生産というものは、それが進めば進むほど製造物もその売り場も街も、どんどんと均質化されていくという法則を持つ。近年はこの日本においても、同じ店、同じ服、同じ食べ物がどこへ行っても売られるようになってきている。このことは生物学的には実に危機的なことであり、「多様性」という生物にとってもっとも重要とされる「揺らぎ」が喪失されて来ているということなのだ。近代化以降、とくにある種の変性意識に捕われることなく創作をしてきた芸術家たちは、それが意識的であれ無意識的であれ、本能的にその危惧を抱き、行き過ぎた機械化によって失われつつある「揺らぎ」を作品の中に内包させることで、社会における陰陽のバランスを取り戻して来た。

 無論のこと僕は機械や文明を全て否定するような懐古主義者ではない。しかし、現代は身体や精神はおろか、地球環境までもが明らかな悲鳴をあげ始めている。

 文明による自然の摂理からの逸脱は、人間の生体リズムを調節する自律神経を乱す。アレルギー疾患も含め、現代病と呼ばれるほとんどの病は根本的には自律神経失調症であり、その病の治療にはそのほとんどが症状を取るだけの「対症療法」である西洋医学は無力に近い。現代病というものは人間の心身のリズムと、自然のリズムとのズレから生じるものであり、その根本治療には自然の力を用いる漢方薬や食事・芸術のような、自然のリズムを取り戻す医療にしかできないのだ。

 僕は医療においても音楽においても、人間が生活の中で美しさや美味しさを感じる能力というものを非常に重要視している。化学肥料を用いない有機栽培の野菜や、F1でない種子(在来種)から作られる野菜がおいしいと感じること、デジタル機器よりもアナログ機器の方が音が良いと感じるということはとても不思議なことであると共にとても重要なことだ。人類は化学肥料を使わないだけで何故おいしいのか。ということの意味をもっと真剣に考えなければならない時に来ている。

 欲求や快楽には良いものと悪いものがあり、それを識別するには「落ち着き」が重要であると多くの先人が語っているが、食べ物や芸術の背景に、機械や大量生産があることを感じ取る能力を人間は備えているのだ。もちろん、文明や機械は人間の生活に不可欠なのだが、その規模の問題は現在の人類が直面している最大の問題と言って良いだろう。人類は身体感覚や美意識を介して、それを考えていかなければならない。機械化をすればするほど、資本家の利益が増え、労働賃金が下がるというのが資本主義の悪い点でもある。その是正は消費者の身体感覚に根ざした能動的な選択以外に手段はない。

 ジョン・ケージがニューヨークの大通り沿いに住んでいて、「車の騒音も音楽のように楽しい」と言っていた話はよくされる話だが、果たしていまの車のエンジンの騒音を聴いてもそう感じるのかどうか。ということをいまは亡きジョン・ケージ先生に聞いてみたいと、ずっと思っている。少なくとも僕の耳には、いまの無機質なブレのないエンジン音は音楽には聴こえない。彼が音楽として聴いていたエンジン音は、いまのエンジンとは違う。エンジン技術の黎明期、エンジン音に宿る技術者たちの思いも違っただろうし、いまほど機械化されていなかったものには、より多くのブレ(揺らぎ)が潜在していた。僕が勤めていた病院の当直室にはふたつの新旧の換気扇があって、ひとつはボロくて止まったり動いたり変な音を立てたりするのだが、新しい方は常に一定で何か無味乾燥な音に聞こえるので、僕はいつも新しい換気扇を消して、古くてぼろい換気扇の変化を楽しんでいた。

 機械化や産業化の加速はその燃料を供給している消費者が変わらなければ止められない。農業自体が自然破壊のはじまりだが、後先を顧みずに、化学肥料を散蒔き、遺伝子を組み替え、いまや我々の多くは子孫を残せない均一化されたF1種子の作物を食べて生きている。行き過ぎた文明が作り出すものは、すでに人間の感覚や身体がはっきりと感じ取れるほどにまで変化してしまった。これはそれを作り出した企業の責任ではなく、それを消費している消費者に責任があるのだ。医療においても西洋医学と共に東洋医学という叡智が適正利用されるには、国や医者に何を訴えても徒労に終る。医療を利用する側の能動的な医療の選択があれば、医療は必然的に変わっていく。

 アンビエント・ミュージックにおける「呼気の音」は、そういった人間社会が失っていく「揺らぎ」を携えた音であればあるほどそのリアリティを増していく。古今東西、人間は芸術の中にリアリティを求めてきた。「呼気の音」は、その音楽世界に辿り着くための道しるべでありながら、芸術の使命を携えた音なのだ。そういった音が、ヒーリング・ミュージックにはない。バックグラウンドに流していていても気にならないことは同じなのだが、いざじっくり聴いても耳で追う「呼気の音」になりうる「揺らぎ」すなわちリアリティがないために、思考の時間軸を縮めることが実現出来ず、辿り着く世界が異なってくるのだ。もちろんそれは意識を注がずに背後で流れていても、音楽に宿るリアリティの違いを人間は本能的に感じることができる。そこが両者の決定的な違いであると僕は思っている。

ANDREAS DORAU JAPAN TOUR 2014 - ele-king

 アンドレアス・ドーラウといえば、「フレート・フォン・ユーピター」の大ヒットで知られる、ノイエ・ドイッチェ・ヴェレのファンはもとより、80年代エレポップ愛好家にとっては忘れられないティーンエイジ・ポップ・アーティストである。『クラウトロック大全』によれば、いまもしっかりと活動を続けていて、多作とは言えないが、アルバムも出している。一時期ドイツ国内ではアイドル並みの人気だったそうだが、本人は商業主義に迎合することなくポップを忘れずに、試行錯誤を繰り返しながら、現在に至っている。
 出演する日本人のミュージシャン/DJのメンツも面白い。なんと、DE DE MOUSE、JINTANA & EMERALDSのライヴもあるし、この機会に、ドイツの電気仕掛けのティーンエイジ・ポップを、ぜひ、体験して欲しい。

■12月19日(金) 新宿 LOFT open/start 23:30
LIVE:アンドレアス・ドーラウ / DE DE MOUSE(VJ:rokapenis) / CHERRYBOY FUNCTION
DJ:CMJK / peechboy
LOUNGE DJ:永田一直 / 梶本聡 / 37A / 李ペリー
ALIVE PAINTING:中山晃子

■12月20日(土)15:00~22:00
BASEMENT MONSTAR王子 / 東京都
LIVE:アンドレアス・ドーラウ / JINTANA & EMERALDS / BTB / Omodaka
DJ:COMPUMA / Sammie(SOUCHI MEGANE) / 来夢来人

■12月22日(月) 大阪 北堀江 club vijon open/start 17:30~22:00
北堀江CLUB vijon / 大阪府
LIVE:アンドレアス・ドーラウ / AUTORA / aSymMedley
set change BGM selection:shop MECANO
LOUNGE LIVE:909state
LOUNGE DJ:hitch / otooto22

オフィシャルサイト:https://otooto22.com/dorau
問い合わせ先:ichbinad@gmail.com


 2014年は本当にたくさんのアーティストが日本にやってきましたが、最後にここ一番のビッグ・ネームがやってきます。年末にはUKダブの重鎮であり、数々のラヴァーズ・ロックのアンセムを世に送り込んで来たマッド・プロフェッサーが来日決定。今回の来日でマッド教授がプレイするのは今回だけなので、お見逃しなく。

 サウンド・スラッガーは2008年に代々木公演でスタートしたベース・カルチャーを体現したパーティで、「低音」をキーワードに、ダブ、ジャングル、ダブステップ、フットワークなどなど様々なジャンルを紹介してきたイベントです。数年前にスター・ラウンジに会場を移し、今回は代官山ユニットで開催です。

 当日はユニット内の3つの各フロアにサウンドシステムを追加し、日本からはPART2STYLE SOUND、1945 a.k.a KURANAKA、LEF!!!CREW!!といった日本のベース・カルチャーを語る上でかかせないメンツがマッド教授をお出迎え。

 もちろん、当日はアーティストのセッションやサウンド・クラッシュも開催決定。メイン・フロアで行なわれるEASS SPECIAL SESSIONでは、DJブースがなんとダンス・フロアに設置され、3組のDJたちはこの日のために用意された特製ヘッドフォンで現場に望みます。

 一体当日は何が起こるのか? 合い言葉は……
Let the bassline thump you in your chest (貴様の胸に低音をかませ)!!

SOUND SLUGGER feat. MAD PROFESSOR (LONDON, UK) 
日程 2014年12月26日
会場 代官山UNIT
開場 / 開演 23:00
料金 3.500円(advance)/ 4,000円(Door)
Information: 03-5459-8630 (UNIT)  www.unit-tokyo.com
イベント特設サイト  https://part2style.wix.com/ss1226

前売りチケット:
ぴあ (P: 249-779), ローソン (L: 73139), e+ (eplus.jp), disk union CLUB MUSIC SHOP (渋谷, 新宿, 下北沢), disk union (吉祥寺), TECHNIQUE, GLOCAL RECORDS, DISC SHOP ZERO, JET SET TOKYO, DUB STORE RECORD MART, 新宿ドゥースラー and UNIT

出演
Room1 @UNIT + EASTAUDIO SOUNDSYSTEM
MAD PROFESSOR (ARIWA UK)
PART2STYLE SOUND
1945 a.k.a KURANAKA
Reggaelation Independance
KEN2D SPECIAL feat. JA-GE&RUMI
LEF!!! CREW!!!
-EASS SPECIAL SESSION-
feat. BIM ONE PRODUCTION × HABANERO POSSE × SKYFISH

Room2 @UNICE + Nichi Soundsystem
Booty Tune
Broken Haze + Kan Takahiko
XLII (XXX$$$)
Nichi
SHINKARON
ExcaliBoys
Trekkie Trax
-JUNGLE Clash-
HAYATO 6GO vs JUNGLE ROCK vs TAKARADA MICHINOBU

Room3 @SALOON + STONEDVIBES SOUNDSYSTEM
DJ DRAGON (Dubway from BANGKOK)
SP the Stonedvibes
DX (Soi Productions)
DON (Duusraa)
VΔR$VS(GOODWEATHER)
MIDNIGHT ROCK vs Myojin Crew
Portal + JAQWA
International SOUND
-dub fi dub-
feat. MIDNIGHT ROCK × Myojin Crew × PART2STYLE SOUND  × SP THE STONEDVIBES and ???

Food 虎子食堂 / 新宿ドゥースラー

MAD PROFESSOR  (ARIWA SOUNDS, UK)  

 泣く子も黙るダブ・サイエンティスト、マッド・プロフェッサーは1979年にレーベル&スタジオ「アリワ」設立以来、UKレゲエ・ダブ・シーンの第一人者として、四半世紀以上に渡り最前線で活躍を続ける世界屈指のプロデューサー/アーティストである。彼の影響力は全てのダンス・ミュージックに及んでいると言っても過言ではない。その信者達は音楽ジャンルや国境を問わず、常にマッド教授の手腕を求め続けている。なかでもマッシヴ・アタックのセカンド・アルバムを全編ダブ・ミックスした『No Protection』は余りにも有名である。伝説のリズム・ユニット、スライ&ロビーとホーン・プレイヤー、ディーン・フレーザーをフィーチャーして制作された『The Dub Revolutionaries』は、2005年度グラミー賞にノミネイトされ話題となった。まだまだ快進撃中、止まることを知らないマッド教授である。ここ近年だけでも、伝説的なベテラン・シンガー、マックス・ロメオ、レゲエDJの始祖ユー・ロイ、レゲエ界の生き神様リー・ペリーに見出されたラヴァーズ・ロックの女王スーザン・カドガン、UKダンスホール・レゲエのベテラン・アーティスト、マッカBのニュー・アルバムをプロデュースしている。 自身のアルバムも『Bitter Sweet Dub』『Audio Illusions of Dub』『Roots of Dubstep』『Dubbing with Anansi』などをコンスタントにリリース。プロデュース作品は、リー・ペリーの手に依る金字塔アルバム『Heart of The Congos』で知られるThe CongosのCedric Mytonとのコラボ・アルバム『Cedric Congo meets Mad Professor』、カリスマ的ラスタ・シンガー LucianoとのDub Showcase『Deliverance』を制作、相変わらずのワーカホリックぶりを発揮している。最新テクノロジーと超絶ミキシング・テクニックを駆使して行われる、超重低音を轟かせる圧巻のダブ・ショーで存分にブッ飛ばされて下さい。

PART2STYLE SOUND

 日本人にしてヨーロッパのシーンをリードするベースミュージック・クルー!! PART2STYLE SOUND!!! ダンスホール・レゲエのサウンドシステム・スタイルを軸に、ジャングル、グライム、ダブステップ、トラップ等 ベース・ミュージック全般を幅広くプレイ。独自のセンスでチョイスし録られたスペシャル・ダブプレートや、エクスクルーシブな楽曲によるプレイも 特徴のひとつである。2011年より、海外のシーンを焦点にサウンドとしての活動を開始、ヨーロッパにおける数々の最重要ダンスはもちろん、世界最大のベース・ミュージック・フェス【OUTLOOK FESTIVAL】やヨーロッパのレゲエ・フェスで1位2位を争う【ROTOTOM SUNSPLASH】、【UPRISING REGGAE FESTIVAL】等ビッグ・フェスティバルでの活躍がきっかけとなり、ヨーロッパ・シーンで最も注目をあびる存在のひとつとなっている。【JAHTARI】、【MAFFI】、【DREAD SQUAD】等ヨーロッパ・レーベルからのリリースに続き、2012年秋に自身にて立ち上げた新レーベル”FUTURE RAGGA”の楽曲は、ヨーロッパ各地で話題沸騰、数々のビッグ・サウンドやラジオでヘビープレイされている。2013年には、日本初のGRIMEプロデューサー オンライン サウンド・クラッシュ【War Dub Japan Cup 2013】に、MaL × Nisi-p名義で参加。見事優勝を勝ち取り、国内においてもその存在感を示した。 毎月第1,3月曜20:00~21:00のPART2STYLE RADIO (BLOCK.FM)も必聴!!


つながった世界──僕のじゃがたら物語 - ele-king

80年代の日本を疾駆した、伝説のバンド、じゃがたら……。そのリアルかつ予見的な言葉と態度、圧倒的なパフォーマンスでバンドを導いた江戸アケミ亡き後も、音楽はいまだ若い世代にも聴き継がれ、デモに繰り出す人たちのなかに、都会でもんもんと暮らしている人たちに語り継がれている。

じゃがたらは、音楽的には、アフロビート、ファンク、ダブの異種交配に特徴を持っている。その音楽面において重要な役割を果たしていたのは、ギタリストのOTOだった。彼がバンドのダブのセンスを注ぎ、ワールド・ミュージック的ヴィジョンをもたらしたとも言えるだろう。

本書は、OTOが赤裸々に語る、彼の自叙伝であり、じゃがたらの物語であり、そして、じゃがたらを経て、元ゼルダのヴォーカリスト、サヨコとのサヨコオトナラでの活動、東京を離れ、熊本の山で、農作業をやりながらほぼ自給自足の暮らしている彼からのメッセージだ。

vol.66 Death of Williamsburg──RIP Death by Audio - ele-king

 「ウイリアムズバーグは死んだ」と言われて数年経つ。2014年のはじめもこの話題のレポートをした

 2013年に、モンスター・アイランド、ゼブロン、285 ケントがクローズしたときに「もう終わり」と言われ、スターバックス、アーバン・アウト・フィッターズ、Jクルーなどのコーポレート会社が現れて、2014年末にとうとうというか、最愛のDIY会場、デス・バイ・オーディオ、そしてグラスランズが追い打ちをかけるようにクローズする。
 11月22日にクローズするデス・バイ・オーディオは、2週間前あたりから毎回スペシャル・ゲストが出演している。レ・サヴィ・ファヴ、ディア・フーフ、ウッズ、スクリーミング・フィメールズ、テッド・レオ、スピーディ・オーティズ、ダーティ・オン・パーパス、パーケット・コーツ、ジェフ・ザ・ブラッドフッド、タイ・シーガル、ダン・ディーコン、ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャーズなど。11月18日から11月22日までは、 あっと驚くシークレット・ラインナップになっているので、毎日のように「昨日のゲスト誰だった?」が合い言葉になっている。これも、ミュージシャンのデス・バイ・オーディオに対する愛。ちなみに昨日18日のゲストはフューチャー・アイランド。1週間前はアイスランド・エアウエイブスに出演していたな。

 デス・バイ・オーディオは、DIYバンドを平等に扱い、良い音楽を評価し、ツアーバンドを受け入れ、安いアルコールを売り、7年間生き延びてきた会場である。会場の壁中、アーティストによるペインティングが定期的に変わり、会場の別部屋ではギターペダルを売る店があり(ア・プレイス・トゥ・バリー・ストレンジャーズのメンバーによる)、来るといつも何かがある、ミーティングの場所だった。この一角には、グラスランズ、285ケントがあり、よくこの3会場を行き来したものだった。

 その他にもデス・バイ・オーディオに関してたくさんの記事が出回っている。
https://www.imposemagazine.com/features/death-by-audio-tribute
https://landladyband.tumblr.com/post/102964618834/death-by-audio-is-closing-and-what-happened-next-may

 これはグラスランズでのお葬式パーティ。
https://freewilliamsburg.com/dance-party-funeral-for-williamsburg-coming-to-glasslands/

 噂によると、この一角はVICEのビルが入ることになっているらしいが、詳細は定かではない。ウイリアムスバーグが終わったなら、次はどこか……だが、ブシュウィックは既にハイプがピークに達しているし、ベッドスタイも地価がどんどん上がっている。NYを諦め違う都市に引っ越す人もいれば、ブルッリンとクイーンズとの境目のリッジウッドに移動する人もいる。ギャラリーの場所を探していた知り合いによると、いまではマンハッタンのローワーサイドの方がウィリアムスバーグより安かった、とのこと。

 著者も、使っていたスタジオが立ち退きになったり、家を追い出されそうになったりで、ウィリアムスバーグから遠のきそうな勢いだ。とは言っても、これに対して諦めや文句を言う気にはなれない。困難が立ちはだかってこそ強くなっていくものもあるから。
 イーストビレッジがだめならウィリアムスバーグなど、いままでもアーティストはそうした危機を乗り越えるように、場所を変えて、面白い文化を形成してきた。事実、ウイリアムスバーグの住人も文句を言いつつも、次のアイデアを考えはじめている。ここNYには、何かを表現したい人、何かを変えたい人、何かをしたい人、熱意のある人たちが集まっている。いろんな悪巧みが、ビジネスになったり、イベントになったり、いまだからこそ出来る何かがあるのだろう。
 事実、グリーンポイントには新しい会場、AvivとGood Roomがオープン(11/19情報)、ブシュウィックには、多くのDIY会場が散らばっている。こういった会場は1~2年サイクルで変わるので、頻繁にチェックしなくてはならないが、リースの問題もあり、DBAのように長く続かせるにはかなりの根気が必要だろう。ミュージシャン/オーディエンスからのサポートが重要なのは言うまでもない。

 スターバックスが隣に位置するウイリアムスバーグのカフェでこれを書いているのだが、人が次から次へと入っている。黙々とコンピュータに向かう人、ミーティングをしている人、リラックスして本を読んでいる人、がっつりご飯を食べている人、外の庭で煙草を吸っている人、水曜日の朝がこんな感じなのである。お客さんは男率70%、30~50代。ここ1年でまわりにはおしゃれな床屋やカフェ、本格的な日本定食屋、オーガニック・スーパーマーケットがオープンして、風景はがらりと変わった。外に出てスターバックスの前を通ると店内は混んでいる。あらためてウィリアムスバーグの散策をはじめてみる。さよなら、そしてまた新しい時代のウイリアムスバーグへ。

https://www.entertainment4every1.net/shows/

https://www.theglasslands.com

Hyperdub - ele-king

 思えば、2014年は、1月におこなわれた〈ハイパーダブ〉のショーケースにはじまたのだった。ジュークの世界に足を踏み入れたコード9がシカゴのDJラシャドを引き連れて来日した記念すべきイベント(最初で最後の、DJラシャドの来日となってしまったけれど)。
 あれから11ヶ月。レーベル誕生から10周年を記念する4部作のコンピレーションのリリースを経て、コード9はこの年の末、再度来日する。
 またしても強力なメンチだ。ハウス・レジェンドからブロークン・ビーツの魔術師へと変貌を遂げたキング・ブリットことフロストン・パラダイム。シカゴ・ジュークの使者、DJスピン。新作アルバム『ウェイト・ティル・ナイト』をリリースしたばかりのアンダーグラウンド・ディーバ、クーリー・G(アントールド曰く「DJも激ドープ」)。
 そして、D.J.フルトノやフルーティといったジュークDJも出演、ダンサーも登場。日本代表ウィージー、レペゼン・シカゴのライトバルブのフットワークが生で見れる! 
 まあ、2014年を締めるには、最高のメンツのイベントですな……存分に踊って、2015年を迎えましょう! Let me show your footwork!

じゃがたらから、森へ - ele-king

 80年代というディケイドは、破壊的なまでに日本を変えた。いま昔の写真を見てみると、60年代も70年代も、まあ、人びとの暮らしは、そんなに大きく変わっていないように思える。が、80年代後半になると家や、部屋や、持ち物や、街並みや生活が、何か根底から生まりかわりはじめ、90年代にはすっかり別の惑星だ。その、残忍なまでの変化のなかを日本のアンダーグラウンド・ミュージックがどのように考え、行動し、そして、どのように生き、死んだのかを思うとき、じゃがたらというバンドは外せない。言うまでもなかろう、80年代のポストパンク時代、もっともインパクトのあったバンドのひとつだ。

 そして、畑仕事の男の姿がでーーんと表紙に写っている本書。じゃがたらのギタリストだったOTOが自身の半生を語った、ele-king booksの11月26日発売の新刊、『つながった世界─僕のじゃがたら物語』である。「僕はじゃがたらというバンドでギターを弾いて、そして今、僕は森を歩き、田植えをしている……」、序文でOTOがそう語るように、本書では、じゃがたら時代の多くのエピソード、江戸アケミとの死別、その後のソロ活動およびサヨコトオトナラでの活動、そして熊本に移住してからの農作業に励む現在が赤裸々に描かれている。あー、たいへんなことはあれど、人生とはこんなにも自由。農的な暮らしがいろいろなところで語られている現在だからこそ、ぜひ、読んでいただきたい。これはひとつの生き方であり、OTOにとっての「じゃがたら物語」である。

今の僕は、ミュージシャンとしてさらなる進化を遂げるために、あえてギターを弾かない生活を送っているけれど、日々「じゃがたらの音楽って素晴らしいな」って思っている。お茶の剪定作業をしていときも、田植えをしているときも、森の手入れをしているときも、散歩しているときも、僕の周りには、いつだってじゃがたらの音楽が鳴り響いているから。──本書より

80年代を疾駆した伝説のバンド、じゃがたら。
そのギタリストOTOが語る過去、そして、ほぼ自給自足のいまのくらし。

 80年代の日本を疾駆した、伝説のバンド、じゃがたら……。そのリアルかつ予見的な言葉、態度、そして圧倒的なパフォーマンスによってバンドを導いたカリスマ、江戸アケミ亡き後も、彼らの音楽はずっと聴き継がれ、語り継がれている。
 じゃがたらは、音楽的にはアフロビート、ファンク、ダブの異種交配に特徴を持っている。その音楽面において重要な役割を果たしていたのは、ギタリストのOTOだった。彼がバンドのダブのセンスを注ぎ、ワールド・ミュージック的ヴィジョンをもたらしたとも言えるだろう。

 本書はOTOが赤裸々に語る、彼の自叙伝であり、じゃがたらの物語である。そして、いまは東京を離れ、熊本の山で農業をやりながら、ほぼ自給自足の暮らしをしている彼からのメッセージだ。

 世間を騒がせたじゃがたらのファンをはじめ、オルタナティヴなライフスタイルを模索している人にも必読の一冊。

■じゃがたら
80年代に活躍したファンク・ロック・バンド。1979年にデビューし、フロントマンの江戸アケミが、ステージ上で蛇やニワトリを生で食べ、放尿、脱糞などを行ない、マスコミから“キワモノバンド”として注目される。こうしたイメージを吹っ切るかのようにレコーディングに専念し、1982年に1stアルバム『南蛮渡来』をリリース。ジャパニーズ・ファンクの傑作として高く評価された。1989年にアルバム『それから』でメジャー・デビューを果たしたが、翌1990年にアケミが自宅バスルームで溺死。永久保存という形で活動にピリオドを打った。


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■つながった世界──僕のじゃがたら物語

OTO+こだまたけひろ 著

本体2,200+税
四六判 256ページ
2014年11月26日発売
ISBN:978-4-907276-24-9

■目次

1
古い記憶
ギターを弾く
ラジオを聴く
吉田拓郎にハマる
キャロル、シュガー・ベイブからミュージカルにATG
MARIA 023


じゃがたら
『南蛮渡来』のレコーディング
ザッパ的に言えば日本なんて
バビロンから抜け出せ
アケミの分裂
君と踊りあかそう日の出を見るまで
新生じゃがたら
JBよりもフェラ・クティ
エンジニアの役割
「OTOは俺を殺す気か」
『ロビンソンの庭』の混沌
リズムセックス
〝あの娘〟の意味
アケミの言葉
メジャー・デビュー
東京ソイソース、アケミとの乖離
もういい加減にやめたい
苛立ち
つながった世界
中産階級ハーレム
脳みそはそよ風に溶けて
寿町フリーコンサート
じゃがたら最後の曲
アケミの死
ビブラストーン、雷蔵、Tangosへ
思い出深いソロ・ワークス
近田さん
陣野俊史『じゃがたら』
どっちの暮らしがリアルなんだ?


9・11
9・11後のアクション
サヨコオトナラ始動
自然のリバーブ
キョンキョンの朗読
音楽の新しい機能性
森へ
土と平和の祭典
あがた森魚さん
三つのグナ
踊るんだけど心は静か
中野のおっちゃん
鮎川さん、こだまさん
じゃがたらお春1979LIVE
ラビと出会う
グラウンディングの意味
モリノコエ
新たな音楽を求めて
3・11
それから
いずみ村の話
農園の日常
正木さんの「あなた」
みんなで「カンダナ」を歌えたら
結婚
今日もここまで来たのさ

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