「OTO」と一致するもの

interview with Diamond Version - ele-king


Diamond Version
CI

Mute/p*dis

Minimal TechnoExperimental

p*dis online shop

 今年で設立15周年を迎えたドイツの電子音響レーベル〈ラスター・ノートン〉。美しくもエッジの効いたミニマリズムを基調に、抜群のアイデアと最先端のテクノロジーを融合させた活動は、いまも変わらず現代エクスペリメンタル・ミュージックのひとつの指針であり、それを指向するもの皆の憧れの的である。そんな〈ラスター・ノートン〉を主宰する旧東ドイツ出身のふたり、ミュージシャン/ヴィジュアル・アーティストのカールステン・ニコライ(アルヴァ・ノト)と、ミュージシャン/デザイナーのオラフ・ベンダー(バイトーン)によるユニットがダイアモンド・ヴァージョンである。

 さて、2012年に活動を開始したこのダイアモンド・ヴァージョンだが、何やら動機がものものしい。というか、たのもしい。何でも「ブランド・スローガンや派手な広告、そして滑稽なPRなどのマーケティング合戦の時代に対する反撃」を目的としているというから、元来の〈ラスター・ノートン〉の色からするとじつにお行儀が悪く、また、要所に差しこまれる大味なシンセのメロディや音色など、これまでのふたりの活動には見られなかった下世話さも加味されていて大いに信頼できる(リリースが自身の〈ラスター・ノートン〉からではなく、老舗〈ミュート〉からというのも納得だ!)。これを「ポップ化」と解釈するとじつに収まりが良いのだが、彼らの「ポップ」は一筋縄ではいかない。ミクロレベルにまで細分化された非楽音によるグリッチ&リズムから、織り重なるレイヤーが無限のパターンを作り出す「ずれ美」によるモアレ&ドローンを経て、2000年代後半あたりからメッセージ性を強く含む、重く軋んだインダストリアルなビートが顕著になってきたカールステンたち。そんな彼らが変換する「ポップ」は、じつに論理的で構造的で、さらにすこぶる批評的で……知らず知らずのうちにマーケティング合戦に侵されて、もはや機械化してしまっているわたしたちの認識・判断・行動の装いに鋭いメスを入れ、誇大妄想にさらされたハリボテのような世界の内実をあらわにしてくれる。

 また、彼らのリリース形態も戦略的で、活動開始当初から「EP5枚を発表した後にアルバムをリリースする」と宣言していたが、その言葉どおり、今年いよいよアルバム『CI』をリリースした。モデルでポエトリー・シンガーでもあるレスリー・ウィナー、ペット・ショップ・ボーイズのニール・テナント、〈ラスター・ノートン〉初の女性アーティストとしても話題のベルリン在住の日本人トラックメイカー、Kyokaらのヴォーカル(ラップ?)をフィーチャリングするほか、ライヴでは何度も共演済みのオプトロン奏者・伊藤篤宏も参加という、理路整然としながらもとても肉体的で、実験的というよりもどこか開放的でにぎやかな内容になっている。
 そして、昨年の〈TAICO CLUB'13〉と〈EMAF TOKYO 2013〉出演に伴うジャパン・ツアーに続いて、早くも3度目の来日が決定しているダイアモンド・ヴァージョン。しかも、今回はエンプティセット、Kyoka、まもなく〈ラスター・ノートン〉よりEPをリリースするUENO MASAAKIらも帯同するレーベル・ツアーというから、期待は高まるばかりだ。
 広告文句が垂れ流す──わたしたちのより良い生活を約束する──企業スローガンなんてまったくもって絵空事にしか聞こえないが、ダイアモンド・ヴァージョンが視覚と聴覚を越えて繰り出すハードでダンサブルなテクノロジー攻撃は(一見、無機質で非感情的に見えるが)、間違いなく、わたしたちがより豊かにより人間らしく生き抜くためのひらめきを与えてくれる。

パンク・ロックやインダストリアルの影響はずっとありましたよ。そもそも、私たちは消費社会非難を表現したいんではなく、グローバル化された経済界と私たちの関係性をより強く反映させたいんです。

ダイアモンド・ヴァージョン(以下、DV)のなかで、カールステンさんとオラフさんの明確な役割分担などはあるのですか?

DV:それぞれの具体的な役割分担はありません。すべてのトラックとヴィジュアルを共同作業で行うようにしています。もちろん、それぞれ特定のことにはっきりとしたフォーカスを向けていますが、トラックやヴィジュアルなど、メインの仕事は常にふたりで作業していますよ。

2012年の結成当初から「EPを5枚リリースした後にアルバムを発表する」と宣言されていましたね。ひとつひとつ段階を踏むことにより、私たちリスナーはDVが最終形に向かって「自己生成」していくプロセスを楽しめるように感じました。このようなリリース形態にした意図を教えてください。

DV:そうです。5枚のEPのレコーディングは過程であり、私たちはリスナーにそれを共有してほしいと思いました。すべてのレコーディングが終わるまでにほぼ1年かかり、5枚めのEPがどんなサウンドになるのか、あまりはっきりしていませんでした。私たちはプロジェクトがどのように成長し、どのような方向に発展するのかを見てみたかったんです。これは、DVをオープンな状態にしておくために非常に重要なことでした。

5枚のEPとアルバム『CI』を通して、すべての曲にフックがあり、さまざまな側面をもちながらも統一感のある内容になっていますね。ふたりの間でコンセプト作り、曲作りはどのように行われるのですか?

DV:私たちにとってDVは、違った形の音楽を実験する場所なんです。自分たちのソロ作品とあまり近くない、別のスタイルに関わってみたかったんです。これに挑戦するために作品のモードを多様化させたり変化させたりしてみました。また、ファイル・シェアリング、同時進行レコーディングからライヴ・セッションまで、これまでのコラボレーションとは異なる方法も試してみました。最初にたくさんのスケッチを作り集めて、どのアイデアやトラックが好きか、どれを精巧に作り上げていくか、などはいつも後で決めています。また、アイデアのひとつにヴォーカルとのコラボレーションを除外しないというのがあったんで、私たちは歌詞の内容になるようなトピックや可能性のあるアイデアについて話し合いました。それが、私たちに広告の世界やメディア・カルチャーのすべての形に関心を持たせたんです。私たちは避けようとしても毎日スローガンにさらされています。だから、企業スローガンはレコーディングのアイデアのキーエレメントになりました。

あなたたちが鳴らす音の核をじっくり聴くと、キックの位置からスネアのタイミングひとつにしてもはっきりとした意思があり、意味をもたせているのを感じます。その姿勢、社会に対する強烈な批評性には電子音楽がもつ冷たさというよりも、パンク/ハードコアがもつパワーとエネルギーを感じます。あなたたちのルーツにパンク/ハードコアはあったりするのですか?

DV:はい、パンク・ロックやインダストリアルの影響はずっとありましたよ。私たちのソロ作品ではこのルーツを常に消している一面もありますが、DVはこの古いルーツに再び関わる正しい時期だと判断しました。そもそも、私たちは消費社会非難を表現したいんではなく、グローバル化された経済界と私たちの関係性をより強く反映させたいんです。あなたがどのくらいの割合でこのシステムの一部として構成されているのか、という答えを見つけようとしているんです。ここにパンクとの繋がりは見えますが、私たちはこのシステムのなかで、私たちみんなが演じる二重の役割を非常に意識しています。

アルバム『CI』では、レスリー・ウィナー、ニール・テナント、Kyokaら一筋縄ではいかないヴォーカルをフィーチャリングし、革新的な音を使用しつつも大衆に訴えるポピュラリティを獲得していることに驚きました。最初からヴォーカルを入れようと決めていたのですか?

DV:はい、それもアイデアのひとつでしたよ。私たちはアーティスティックな方向をとり、過去には戻りたくありませんでした。レコーディングだけではなく、ライヴ・パフォーマンスもできるようなコラボレーションを試みようと、はっきりと考えていました。そこで、私たちの音楽スタイルからできるだけ遠い人たちで、可能性のあるコラボレーターの名前をリストアップしていきました。私たちは単に衝突のようなものを引き起こしたのですが、この衝突は私たちの音楽制作の古いパターンすべてを無くすためにとても重要だったんです。

なかでも、とくにレスリー・ウィナーの参加には驚かされました。レスリー・ウィナーといえばブランドの広告塔ともいえる元スーパーモデルであり、80年代にはDVが攻撃の対象とする「ブランド・スローガンや広告の嵐、滑稽なPRなどのマーケティング合戦」の最前線にいた女性だと思うのですが……。彼女に参加してもらった経緯は?

DV:これは有名なシンガーとのコラボレーションというアイデアだけではなく、私たちがファッション世界のアイコンを探していたからなんです。コラボレーターをモデルやファッション業界から探していたところ、友人がレスリーを推薦してくれました。彼女の過去の背景だけでなく、音楽とファッションにおける役割としても完璧な選択でしたし、もちろん、レスリーのユニークな声と私たちのサウンドの相性がとても良かったんです。

レスリー・ウィナー、ニール・テナント、Kyokaら3人のヴォーカリストにどんなことを求めましたか。また彼女たちがDVにもたらしたものは?

DV:DVでは私たちの過去のプロジェクトを壊し、コントラストや緊張を生み出すために、すべてのコラボレーションに対して可能なレベルでオープンでいるというメインのアイデアがあります。だから伊東篤宏、レスリー、ニール、Kyokaたちとのコラボレーションは非常にうれしいことでした。私たちは〈ラスター・ノートン〉のアルヴァ・ノトとバイトーンのアルバムを生み出したかったんではなくて、いつもの道から離れて新しい空間に自分たちを置いてみたかったんです。これはとても挑戦的なアイデアでした。時々、アーティストは新しいものに挑戦するために困難な道を選ぶんです。

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DVのコンセプトは「アンチ・ラスター・ノートン」だったので、〈ミュート〉は正しい場所かもしれないと感じました。また、私たちには常にアーティストとレーベルオーナーの2つの役割があるんで、この役割を無くし、ただレーベルのアーティストになりたいと思ったんです。

2009年にふたりにインタヴューさせていただいたとき、カールステンさんが「ポップ・ミュージックを変換させたものが将来的な音楽像になるのでは」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。まさにDVがそれを体現しているように思います。今もその意見は変わらないですか?

DV:はい。私たちはポップとの関わりを除外したくないと思っていました。実際にこのアイデアの変形をペット・ショップ・ボーイズのニール・テナントとのコラボレーションという選択で提案してみました。

DVの作品は自身のレーベル〈ラスター・ノートン〉ではなく、エレクトリック・ミュージックの老舗〈ミュート〉からのリリースとなっていますね。その経緯を教えてください。

DV:レコーディングをはじめたとき、ダニエル・ミラーに〈ミュート〉からアルバムをリリースしないかとオファーされました。DVのコンセプトは「アンチ・ラスター・ノートン」だったので、〈ミュート〉は正しい場所かもしれないと感じました。また、私たちには常にアーティストとレーベルオーナーのふたつの役割があるんで、この役割を無くし、ただレーベルのアーティストになりたいと思ったんです。

若かりし頃に〈ミュート〉に対する思い入れはありましたか?

DV:もちろん! ファド・ガジェッド、 デペッシュ・モード、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、ライバッハ、スロッビング・グリッスル、ニック・ケイヴなどにはじまり、すべての〈ミュート〉の音楽を聴いています。80年代の中頃は〈ミュート〉をぴったりと追いかけていましたよ。

あなたたちは旧東ドイツ出身ですが、政府による検閲が厳しかった東ドイツ時代に、西側諸国の音楽を自由に耳にすることはできたのですか?

DV:この時期はとても制限されていましたが、私たちは簡単には手に入らない色々な種類の音楽に興味がありました。アンダーグラウンド・ミュージックを聴くことは、私たちにとってとても重要だったんです。ポップ・ミュージックに興味は無く、いつもとても変な音楽を探していました。それを手に入れるためにテープを作ったりレコード交換をしていましたよ。

東ドイツ出身のアーティストで、あなたたちに影響を与えた人がいれば教えてください。

DV:ロックやポップ・ミュージックのジャンルではあまり面白いと思うものはありませんでした。私たちは当時のフリー・ジャズやハプニングなどの芸術運動により大きな興味を持っていて、そのシーンをアーティスティックだと感じていました。大きな影響力のあるバンドは東ドイツにはあまりいなかったんで、私たちは外国の音楽により興味を持っていました。

DVの宣戦布告ともいえる、さまざまな企業の経営理念が次々と無機質に通り過ぎる“Mission Statement”の映像も衝撃的でしたが、女性モデルが登場するコスメティックCMのような“Live Young”、土着的な映像がリズミカルにカットアップされる“Make Believe”など、これまでのあなたたちのイメージを覆す、生身の人間が登場する映像もさらに刺激的でした。DVにおけるヴィジュアル/イメージの取り扱い方について教えてください。

DV:ここではファッション、企業、美、生活様式など、私たちが常にさらされている固定観念──広告のなかの幸福で美しい世界──の上に、トラックの内容を構築するアイデアを見ることができます。あの"Mission Statement"のスローガンがとても過激に聞こえるのは、たんに企業の誇大妄想の結果です。私たちではなく、企業自身がこれらの恐ろしい概念の世界を作り出しているんです。

〈ラスター・ノートン〉の設立当初は、アーティストがレーベルのコンセプトに合わせている印象が強かったのですが、最近ではアーティストの個性が前に出て、逆にレーベルカラーを更新しているように感じます。〈ラスター・ノートン〉設立から15年経ったいまの心境を教えてください。

DV:何年か前から、それぞれのアーティストの個人的なアイデンティティをより打ち出すようにしています。その結果のひとつとして、現在レーベルはよりアーティスティックな多様性を持つようになりました。これはとても意識的なステップでしたね。

〈ラスター・ノートン〉は、グリッチ&リズム〜モアレ&ドローンを経て、2008年のアルヴァ・ノト『Unitxt』、バイトーン『Death of a Typographer』あたりから強いメッセージ性が表面に出てきて、ハードでインダストリアルな方向に向かっているような気がしています。最近、電子音楽界に蔓延しているポスト・インダストリアル的なムードについてどう思いますか?

DV:私たちにとってスタイルはあまり重要ではないんで、次にどうなるのかという質問には答えたくありません。私たちはアーティストにホームを与え、現時点での彼らのそれぞれの方法を信じなければいけません。ジャンルの定義ではなく、個々のクオリティがより重要なんです。私たちはふたつの言葉で言い表せる音楽レーベルにはなりたくないですし、過去、現在、そして、未来のエレクトロニック・ミュージックを反映したいと思っています。

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あの"Mission Statement"のスローガンがとても過激に聞こえるのは、たんに企業の誇大妄想の結果です。私たちではなく、企業自身がこれらの恐ろしい概念の世界を作り出しているんです。

今回〈ラスター・ノートン〉ツアーで大阪、京都、東京を回られますが、ずばり今回のツアーの見どころを教えてください。

DV:日本のフェイヴァリットなクラブのひとつでもあるメトロや、ひさびさにプレイするUNITで、エンプティセット、Kyoka、Ueno Masaakiらと一緒に大きな〈ラスター・ノートン〉ナイトを作り出します。今回はエンプティセットの初来日となるので、これはみんなにとって本当にプレミアですよ!

カールステンさんは、坂本龍一、池田亮司らとのコラボレーションのほか、2002年にワタリウム美術館で開催された『カールステン・ニコライ展』、『横浜トリエンナーレ2011』でのインスタレーション、現在開催中の『札幌国際芸術祭2014』にも映像作品を展示されるなど、日本にもずいぶんと馴染みがあるかと思います。新たに日本で体験したいこと、挑戦したいことなどありますか?

DV:日本はいつも私にインスピレーションを与えてくれる重要な場所です。また、私たちの作品を受け入れてくれてることにとても感謝しています。これがたくさんの自分の作品を日本で最初に見せている理由です。現在は、芸術と音楽の作品両方を結合させたパフォーマティブ・インスタレーションのような、もっと没入型のインスタレーションに集中したいと思っています。

DVの今後の展望をお聞かせください。

DV:DVは可能な限りオープンなプロジェクトとして続けていく予定です。変わったコラボレーション、メディア・フォーマット、パフォーマンスができるさまざまな場所を探したり、通常のツアーバンドのようにならないために、大きなフェスティバルから小さなクラブまで、すぐに対応できる異なるセットアップを発展させていきますよ。

【RASTER-NOTON JAPAN TOUR 2014】

電子音楽レーベルの最高峰、ドイツのRASTER-NOTONが3年振りとなるジャパンツアーを大阪、京都、東京の3都市で開催!

今年6月に待望の1stアルバムをリリースしたRASTER-NOTONのツートップAlva NotoとByetoneのユニット<Diamond Version>をはじめ、初来日となるブリストルの実験インダストリアル・デュオ『Emptyset』、レーベル紅一点のスウィート・カオス・クリエーター『Kyoka』、そして9月にRASTER-NOTONよりEPをリリースする期待の才能『Ueno Masaaki』ら4組がツアーに帯同。また、京都と東京ではAlva NotoとByetoneによる『DJ Alpha & Beta』のDJセットも行われます。絶対にお見逃し無く!!

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【大阪公演】

Date:2014年10月2日 (木)
Venue : 大阪 CONPASS
(大阪市中央区東心斎橋1-12-20 心斎橋ダイワビルB1F)
Time:OPEN 18:30 / START 19:00
Ticket:前売 3000円 / 当日 3500円

LIVE:Diamond Version / Emptyset / Kyoka / Ueno Masaaki

Information: CONPASS (06-6243-1666)

Ticket Info:
ローソンチケット (TEL 0570-084-005): [ Lコード 54122]
チケットぴあ(TEL 0570-02-9999):[ Pコード243-732]
e+

【京都公演】

Date:2014年10月3日 (金)
Venue : 京都 METRO
(京都市左京区川端丸太町下ル下堤町82 恵美須ビルBF)
Time:OPEN / START 22:00
Ticket:前売 3000円 / 当日 3500円

Live : Diamond Version / Emptyset / Kyoka / Ueno Masaaki / Psysex

DJ : DJ Alpha & Beta (Alva Noto + Byetone) / Tsukasa / Tatsuya Shimada (night cruising)

Information: METRO (TEL 072-752-4765)

Ticket Information:
ローソンチケット(TEL 0570-084-005):[Lコード 58334]
チケットぴあ: (TEL 0570-02-9999) [ Pコード242-177]
e+

【東京公演】- UNIT 10th anniversary –

Date:2014年10月4日 (土)
Venue : 東京 UNIT
(東京都渋谷区恵比寿西2-34-17 ザ・ハウスビル)
Time:OPEN / START 24:00
Ticket:前売 3500円 / 当日 4000円

Live : Diamond Version / Emptyset / Kyoka / Ueno Masaaki

DJ : DJ Alpha & Beta (Alva Noto + Byetone)

Information : UNIT(TEL 03-5459-8630)

Ticket Information:
e+
ローソンチケット (TEL 0570-084-005): [Lコード 73883]
diskunion 渋谷/新宿/下北沢 Club Music Shop, diskunion 吉祥寺,
DISC SHOP ZERO, JET SET TOKYO, TECHNIQUE, UNIT

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【Diamond Version】

90年代後半よりポスト・テクノ〜音響シーンをリードするドイツの電子音楽レーベルRaster-Notonの主宰者であるAlva Notoことカールステン・ニコライとByetoneことオラフ・ベンダーが結成したユニット、Diamond Version。これまでにイギリスの老舗レーベルMUTEより2012年〜2013年にかけて5枚の12インチ(『EP1』〜『EP5』)をリリースし、バルセロナのソナー、日本のTaicoclub、EMAFなどのフェスティバルや、デペッシュ・モードのツアーサポート公演に出演。ユニークなコンセプトと独自のポップセンスを盛り込んだアグレッシブなインダストリアル・エレクトロサウンドと刺激的なヴィジュアルがシンクロする圧倒的なライブパフォーマンスは世界中から賞賛と注目を集めている。そして2014年6月、ニール・テナント(Pet Shop Boys)、レスリー・ウィナー、Kyoka、伊東篤宏らをゲストに迎えた待望の1stアルバム『CI』をリリース。

https://www.diamondversion.info

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【Emptyset】

2005年にジェイムス・ギンズバーグとポール・ポーガスが結成したプロダクション・プロジェクト。音の物理的性質、電磁気学、建築、画像生成を駆使し、パフォーマンス、インスタレーション、映像といった幅広い分野で活動を行う。構造主義/物質主義的なアートおよびノイズ〜音楽間の領域を考察するアナログメディアの遺産的な性質を特徴とした作品を制作。これまでに、raster-notonから12インチ『Collapsed』(2012年)とフルアルバム『Recur』(2013年)を、またSubtext Recordingsから『Medium』(2012年)をリリース。ロンドンのTate BritainやThe Architecture Foundationでのインスタレーション制作を行い、CTM、Kunsthalle Zurich、Sonic Acts XIV等のフェスティバルに出演。

emptyset.org.uk

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【Kyoka】

坂本龍一のStop Rokkasho企画やchain musicへの参加、Nobuko HoriとのユニットGroopies、Minutemen/The Stoogesのマイク・ワットとのプロジェクトを行う、ベルリン〜東京を拠点に活躍するスウィート・カオス・クリエイターKyoka。これまでにベルリンのonpa)))))レーベルからの3枚のミニアルバムを発表後、Alva NotoとByetone率いるドイツのRaster-Notonからレーベル史上初の女性アーティストとして2012年に12インチ『iSH』、2014年には待望のフルアルバム『IS (Is Superpowered)』をリリースする。そのポップとエクスペリメンタルを大胆不敵に融合させた、しなやかなミニマル・グルーブは様々なメディアで高く評価され、Sonar Tokyo 2012、FREEDOMMUNE 0<ZERO>ONE THOUSAND 2013へも出演を果たす。

www.ufunfunfufu.com

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【Ueno Masaaki】

桐朋学園大学音楽学部作曲科、同研究科修了。作曲、ピアノ、指揮を学ぶ。第76回日本音楽コンクール作曲部門入選。在学中から、コシノジュンコ/伊藤五郎ファッションショーへ選曲/音源提供で参加、NHK大河ドラマ「功名が辻」のサウンドトラック及び劇中曲の指揮、宮本亜門演出「テイクフライト」に副指揮として参加するなど活動を始める。近年では、現代音楽作品やP±H名義でエレクトロニックミュージックを用いたインスタレーション作品を製作/出品し、2013年からは Ueno Masaaki / ΩPROJEKT名義で電子音響作品の発表を開始。2014年9月、ドイツのraster-notonより1st EP 『VORTICES』をリリースする。

https://oooprojekt.com/

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Photo: Szary / Modeselektor
Editing: Julija Goyd

スローイング・スノーの時間を贈ります - ele-king

 スローイング・スノーことロス・トーンズ。90年代のブリストル・サウンドを今日的に蘇生させ、マッシヴ・アタックとジェイムス・ブレイクをつなぐUKの超大型ルーキーとして多くのメディアから注目されてきたその男が、来週末ついに秋冷の東京に降り立つ。
 ele-kingでは3名の方を会場にご招待。以下の応募方法に沿ってご連絡をいただき、ぜひその姿と音を目のあたりにしてほしい。

■応募方法
下記要領でメールにてご応募ください
ご当選の方にのみご連絡を差し上げました(9月25日16:00現在)。
たくさんのご応募ありがとうございました。

締切を9月24日(水)とさせていただきます

件名:Throwing Snowライヴ招待係
本文:お名前、電話番号(緊急ご連絡用)をお書きください
※メッセージ等はご不要です
アドレス:info●ele-king.net 宛て(●を@に変えてお送りください)


■UNIT / root & branch presents
- Special Showcase in Tokyo -
THROWING SNOW (Houndstooth)

Pitchfork, Guardian, Dazed, Fact, Resident Advisor, XLR8Rなど大手メディアが早くからその動きを追いかけ、マッシヴ・アタック~ビヨーク~ジェイムス・ブレイクといったイギリス音楽の系譜に続く超大型ルーキー、全世界が注目する逸材スローイング・スノーの初来日公演決定! これぞ新世代のトリップホップ!

Live: THROWING SNOW (Houndstooth)
Guest Live: agraph, mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote), submerse (Project: Mooncircle)
DJ: Ametsub

2014.09.26 (FRI) @ 代官山 UNIT
Open/ Start 24:00 ¥3,000 (Advance), ¥3,500 (Door)

Information: 03-5459-8630 (UNIT) www.unit-tokyo.com
Supported by P-VINE RECORDS
You must be 20 and over with photo ID.

Ticket Outlets: ぴあ(P: 242-392), ローソン (L: 72714), e+ (eplus.jp), Clubberia (www.clubberia.com/ja/store/), diskunion Club Music Shop (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, DISC SHOP ZERO, JET SET TOKYO and UNIT
*ローソン/e+(8.30 発売)、ぴあ(9.3 発売)

■THROWING SNOW (Houndstooth)
ロンドンを拠点にスローイング・スノーの名前で活動するロス・トーンズ。彼はダブステップ、UKガラージ、ハウスからフォーク、パンク、ハードコア、メタル、そしてレゲエなど様々な音楽を聞いて影響を受けてきた。彼の音楽には心地の良い温かさと、光沢感のある冷たさが共存している。2010年にHo Tepレーベルからデヴュー・シングルをリリースし、その後はゴールド・パンダなどのリミックスを手がけてきた。ジャイルス・ピーターソンやベンジBの強力なサポートもあり、多くのラジオ番組にも出演してきた。 2011年にはDominoやNinja Tuneのような大手レーベルからリミックスの依頼が来るようになった。リリースもSuperやSneaker Social Club、Local Actionなどから続けてきた。2012年には大手音楽サイトのXLR8Rにポッドキャスト用のDJミックスを提供。2013年にはニューヨークで開催されたRed Bull Music Academyへの参加も好評だった。インターネット上でDJのプレイを生中継する人気サイトBoiler Roomにも何度も出演を果たし、ボノボ、アトモス・フォー・ピース、ジョン・ホプキンスなどの前座を務めてきた。またレーベル・オーナーとしても他のアーティストのリリースに協力している。Left Blank(レフト・ブランク)とA Future Without(ア・フューチャー・ウィズアウト)の共同オーナーでもあり、Vessel, Wife, Visionist, Lorca, Memotone, Young Echoなどが駆け出しの頃のリリースを手掛けていた。ヴォーカリストAugustus Ghostとの別プロジェクト、Snow Ghostsもここからリリースもしている。2014年には待望のアルバム『モザイク』に先駆けて『Pathfinder EP』を先にリリース。イギリスの現代のミュージシャンの中で最もユニークなアーティストとの一人としてデヴュー・アルバム『モザイク』は数多くの大手メディアから大絶賛された。
www.facebook.com/throwingsnow www.throwingsnow.co.uk

■agraph
牛尾憲輔のソロ・ユニット。2003年からテクニカル・エンジニア、プロダクション・アシスタントとして電気グルーヴ、石野卓球をはじめ、様々なアーティストの制作、ライブをサポート。ソロ・アーティストとして、2007年に石野卓球のレーベル "PLATIK" よりリリースしたコンビレーション・アルバム『GATHERING TRAXX VOL.1』に参加。2008年12月にソロユニット "agraph" としてデビュー・アルバム『a day, phases』をリリース。石野卓球をして「デビュー作にしてマスターピース」と言わしめたほどクオリティの高いチルアウト・ミュージックとして各方面に評価を得る。2010年11月3日、前作で高く評価された静謐な響きそのままに、より深く緻密に進化したセカンド・アルバム『equal』をリリース。同年のUNDERWORLDの来日公演(10/7 Zepp Tokyo)でオープニング・アクトに抜擢され、翌2011年には国内最大の屋内テクノ・フェスティバル「WIRE11」、2013年には「SonarSound Tokyo 2013」にライブ・アクトとして出演を果たした。一方、2011年以降は "agraph" と並行して、ナカコー(iLL / ex. supercar)、フルカワミキ(ex. supercar)、田渕ひさ子(bloodthirsty butchers / toddle)との新バンド、LAMAのメンバーとしても活動。2014年4月よりスタートしたTVアニメ「ピンポン」では、劇伴を担当。その他、REMIX、アレンジワークをはじめ、CM音楽も多数手掛けるなど多岐にわたる活動を行っている。
www.agraph.jp

■Ametsub
東京を拠点に活動。昨年は山口の野田神社で、霧のインスタレーションを交えながら坂本龍一と即興セッション。TAICOCLUBの渋谷路上イベントにてパフォーマンス。Tim HeckerやBvdubといったアーティストの来日ツアーをサポート。夏にはFLUSSI(イタリア)、STROM(デンマーク)、MIND CAMP(オランダ)といった大型フェスへ招聘される。アルバム『The Nothings of The North』が世界中の幅広いリスナーから大きな評価を獲得し、坂本龍一「2009年のベストディスク」にも選出されるなど、現在のシーンに揺るぎない地位を決定付ける。スペインのL.E.V. Festivalに招かれ、Apparat, Johann Johannson, Jon Hopkinsらと共演し大きな話題を呼ぶ。最新作『All is Silence』は、新宿タワーレコードでSigur Rosやマイブラなどと並び、洋楽チャート5位に入り込むなど、大きなセールスを記録。FujiRock Festival '12への出演も果たし、ウクライナやベトナム、 バルセロナのMiRA FestivalへActressやLoneと共に出演。今年はTychoの新作をリミックス、Plaidと共にスペイン発、Lapsusのコンピに参加。秋にはArovaneやLoscilらの日本ツアーをサポート予定。北極圏など、極地への探究に尽きることのない愛情を注ぐバックパッカーでもある。

■mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote)
兵庫県出身の音楽家、光森貴久によるソロ・プロジェクト。電子音楽レーベルmoph records主宰。これまでにアルバムをソロ/ユニット/ライブ・リミックス盤などで4枚リリース。downy、川本真琴、miaou、smoug等のリミックスの他、YMOのカバー集「YMOREWAKE」、またXperia™アプリ "Movie Creator" やGRAN TURISMO 6に楽曲提供。また、Sound & Recording MagazineにてCubase記事を短期連載やムック本への執筆なども行う。ライブも都内を中心に精力的に活動。SonarSound Tokyo, DOMMUNE, EMAF TOKYOなどにも出演。打楽器奏者Kazuya Matsumotoとのパフォーマンスは電子音楽の域を越えていると評判。海外ツアーも2011上海、北京、2012ベルリン、ロッテルダム、ミュンヘンなどを敢行。最新作はPROGRESSIVE FOrM x mophより ”Hyper Fleeting Vision” をリリース。7月にはそのリリース・パーティを13人の演奏家を迎え行い、成功を収めた。そこで出会った仲間とともに ”THE MERGRIM GROUP” を結成。更なる躍進へ望む。
www.mergrim.net www.mophrec.net

■submerse (Project: Mooncircle)
イギリス出身のsubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで消化し、ビートミュージック、ヒップホップ、エレクトロニカを縦横無尽に横断するユニークなスタイルを持つDJ/ビートメーカーとして知られている。これまでにベルリンの老舗レーベルProject: Mooncircleなどから作品をリリースしSonarSound Tokyo 2013、Boiler Room、Low End Theoryなどに出演。また、英Tru Thoughtsや仏Cascade Recordsなどのヒップホップ・レーベルのリミックス・ワークも手がける。2014年には待望のデビュー・アルバム "Slow Waves" がProject: Mooncircleとflauよりリリースされる。また、Pitchfork, FACT Magazine, XLR8R, BBCといった影響力のあるメディアから高い評価を受ける。
twitter.com/submerse soundcloud.com/submerse facebook.com/submerse submerse.bandcamp.com YouTube.com/djsubmerse

https://www.unit-tokyo.com/schedule/2014/09/26/140926_throwing_snow.php

もっとも艶やかなアンダーグラウンド - ele-king

 グラフィックと音によって独自のカルチャーを作ってきた〈ナイト・スラッグス〉。UKファンキーとグライムをミックスしたサウンドと、ネット世代のデジタルな感覚によって表現された「ストリート」デザインは、UKを中心としながらも世界的な、そしてジャンル横断的なシンパシーを集めています。本誌でも、これまで〈ナイト・スラッグス〉周辺のアーティストのインタヴューや、その特異なグラフィックを取り上げてきました。

 そして2014年9月22日、とうとうレーベル首領のボク・ボクがL-Vis 1990とガール・ユニットを引き連れ日本にやってきます! 同レーベルのアーティストでは、先日東京で行なわれたヘリックスのプレイが記憶に新しいですが、今回も〈ナイト・スラッグス〉のイメージを更新する一夜になることでしょう!

■Red Bull Music Academy presents Night Slugs Label Showcase

日時:9月22日(月)
OPEN/START 23:00
会場:UNIT(代官山)
出演:
〈Night Slugs〉
Bok Bok, L-Vis 1990, Girl Unit
〈Support〉
A TAUT LINE (GREEEN LINEZ / DISKOTOPIA)
1-DRINK
ENDLESS (NEO TOKYO BASS)
FRUITY (SHINKARON/FLIGHT MUZIK)
PENPEN 922 (KOKO MIYAGI + KONIDA)
TOMAD (MALTINE RECORDS)
LICAXXX
BACON(VJ)


料金:前売 2,500円 (税込) / 当日 3,500円 (税込)

チケット情報(8月8日から発売中)
LAWSON[L-code 70667]/e+/DISK UNION[渋谷クラブミュージックショップ/新宿クラブミュージックショップ/下北沢クラブミュージックショップ]/TECHNIQUE/BEAMS RECORDS/JET SET TOKYO/UNIT
* 20歳未満の入場不可。要写真付身分証

〈Red Bull Music Academy〉
https://www.redbullmusicacademy.jp/jp/events/red-bull-music-academy-presents-night-slugs-label-showcase/

〈代官山UNIT〉
https://www.unit-tokyo.com/

■出演アーティスト紹介

Bok Bok(ボク・ボク)
ロンドンを拠点に活動するDJ/プロデューサー、またレーベル、Night Slugs(ナイト・スラッグス)のディレクターとしても知られるBok BokことAlex Sushon(アレックス・スション)。2009年にL-Vis 1990と共にリリースした"Night Slugs EP"にてデビュー。2011年5月には自身のレーベル、Night Slugsから"Southside" EPを発表し、収録曲"Silo Pass"がクラブヒットした。2013年にはLAの姉妹レーベルFade To Mind(フェイド・トゥ・マインド)より鮮烈なデビューを果たしたシンガー、Kelela(ケレラ)のミックステープ"Cut 4 Me"に楽曲を提供。2014年には三年ぶりのソロ作品"Your Charismatic Self"EPを発表し、Kelelaの歌声をフィーチャーしたシングル"Melba's Call"では、スタイリッシュなPVとともに、官能的かつ機械的なその独特の世界観が貫かれている。


L-Vis 1990 (エルヴィス1990)
Brighton出身のDJ/プロデューサー、L-Vis 1990ことJames Connolly (ジェームス・コノリー)。2008 年に"L-Vis 1990 EP"にてデビューし、同年Bok Bokと共にクラブイベント"Night Slugs"をスタートする。翌年にはMad Decent(マッド・ディセント)やSound Pellegrino(サウンド・ペレグリーノ)などの大御所レーベルからも作品をリリースする。2011年に発表したアルバム”Neon Dreams”ではシンセポップを、2013年にDance System名義で発表した"Dance System EP"ではクラシックなシカゴハウスのサウンドを鳴らすなど、レーベルの多岐にわたる音楽性を体現しているアーティストである。


Girl Unit(ガール・ユニット)
ロンドンを中心に活動するDJ/プロデューサー、Girl UnitことPhilip Gamble(フィリップ・ギャンブレ)。 2010年に"I.R.L" EPにてNight Slugs(ナイト・スラッグス)よりデビューし、同年同レーベルより発表したシングル"Wut"がクラブヒット。クラシックな808や909のリズムにラップやグライム、R&Bのトラックをミックスする彼の独創的なスタイルはUSクラブサウンドのポップネスとUKサウンドの伝統を兼ね備えている。2012年にはアナログ機材を使用して作られた6曲入りEP"Club Rez"を発表。2013年に、Hysterics(ヒステリックス)名義で発表した"Club Constructions Vol.5"ではインダストリアルで冷たいダンスビートを披露している。現在自身初のLP作品を製作中である。

LITTLE TEMPO - ele-king

 秋と言えば祭りの季節、祭といえば、カリブ海のリディムを中央線に衝突させて、得意な前向きさを創出したリトル・テンポだ。東京におけるポートベル・ロードと呼ばれる国立経由の、ご機嫌で、いかしたバンドだ。
 そのリトル・テンポがプロデュースする恒例のライブ企画、「ワイワイ祭り」と「レジェンドシリーズ」が合体!『ワイワイレジェンド祭り』と題して開催されることが決定した。リトテンが、親交のあるゲスト・ミュージシャンを招き、絶対ここでしか見ることができない、一夜限りのスペシャル・セッションを繰り広げる!
 
 今回のゲスト陣は、リトテンのリーダー土生"TICO"剛がハナレグミのアルバム「だれそかれそ」に参加したことが縁でハナレグミの出演が決定。
 また、そのハナレグミも参加したカヴァー・アルバム『青春レゲエ・パート2』を7月にリリースしたTico & icchieの市原"icchie"大資(exデタミネーションズ)も出演。レジェンドとして、80年代、伝説的なイベント「東京ソイソース」で活躍したexトマトスの松竹谷清も参加。
 さらにレゲエ Sax奏者、西内徹を迎えて、豪華3管編成のライブ・アレンジでお披露目する!
 まさに歌って踊って楽しい、純度100%の音楽祭りとなること請け合いだ。毎度々オーディエンスを、ノッティングヒル・カーニヴァル的享楽と金魚すくい、ええじゃないか的馬鹿騒ぎへとビッグバンさせる、その最高のグルーヴに包まれる至福の時を、是非この機会に体感してほしい!!

LITTLE TEMPO 『ワイワイレジェンド祭り』
"リトル・テンポのワイワイ祭りとレジェンドシリーズが合体! 消費増税反対!"

出演: LITTLE TEMPO 
https://www.littletempo.com/jp/top.html

ゲスト:
ハナレグミ (Vocal, Guitar) https://www.laughin.co.jp/hanare/
松竹谷清 (Vocal, Guitar) https://d.hatena.ne.jp/matsutakeya/
市原"icchie"大資 (Trombone) https://www.busrecords.net/icchie/i_top.html
西内徹 (Tenor Sax, Flute) https://ja-jp.facebook.com/techaaan.sax

渋谷クラブクアトロ https://www.club-quattro.com/shibuya/
9月18日(木)  開場:18:30 / 開演:19:30

料金:
前売り券:¥3,800 / 当日券:¥4,300
*整理番号付/ドリンク別

チケット販売中:
・チケットぴあ:Tel: 0570-02-9999 [Pコード:239-545]
・ローソンチケット:Tel: 0570-084-003 [Lコード:78462]
・e+(イープラス): https://eplus.jp

お問合せ:渋谷クラブクアトロ
・Tel: 03-3477-8750
https://www.club-quattro.com/shibuya/

企画制作:Sunshine Records
協力:P-Vine Records


■LITTLE TEMPO
スティールパンの光の音! 太陽の様なサウンド! 夏を呼び込むダブ・パラダイス! 
レゲエを軸に据え、ライブ現場で鍛えながら独自の音楽を営み続ける気さくで愛すべき9人の野郎共。スティールパン、ペダル・スティール・ギターのきらめくメロディ、絡むサックスと鍵盤はメロウかつフリーキーに、そして多幸感をエスカレートさせる重低音リディム・セクション、それらを四次元に実体化するダブワイズの炸裂! 最高のグルーヴでオーディエンスをええじゃないか的馬鹿騒ぎ大宴会へとビッグバンさせる事はもうご存じの通り。そんなフェスには欠かせないお馴染みのバンド、リトル・テンポ。
メンバー公認による初のベストアルバム3枚組『Golden Deluxe』が只今発売中!
https://www.littletempo.com/jp/top.html

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■ハナレグミ
永積 崇(1974年11月27日、東京生まれ)。

高校2年の頃よりアコースティック・ギターで弾き語りをはじめる。1997年、SUPER BUTTER DOG でメジャー・デビュー。
2002年5月、”永積タカシ”名義で、はっぴいえんどのトリビュート・アルバム『HAPPY END PARADE?tribute toはっぴいえんど?』に参加。同年、夏よりバンドと併行して、ハナレグミ名義でひっそりとソロ活動をスタート。同年10月、1stシングル『家族の風景』、11月には1stアルバム『音タイム』をリリース。 ギター片手に単身、全国のライヴ・ハウスを廻る。
2004年、2ndアルバム『日々のあわ』をリリース。全国ツアーはNHKホールを含む全公演がソールドアウト。
2005年、完全自宅録音による3rdアルバム『帰ってから、歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。』をリリース。夏にはSUPER BUTTER DOGの代表曲をタイトルにした竹中直人氏監督映画「サヨナラCOLOR」が公開となり、エンディング・テーマとして忌野清志郎氏とのデュエットも披露している他、サントラも担当する。 同年9月、初のベスト・アルバムをリリース。その10日後の9月24日に東京・小金井公園にてワンマン・フリー・ライヴ『hana-uta fes.』を開催。台風の影響による大雨から一時は開催自体が危ぶまれたものの、なんと2万人もの観衆が会場に集結。予想以上の大成功を納めた。
2009年、シングル「光と影」・アルバム『あいのわ』をリリース。4年半ぶりとなる全国ツアーでは12公演を遂行し、ファイナルの日本武道館では約1万人の観客を圧倒するステージを披露した。
2010年3月「TOUR あいのわ「タカシにはその器はないんじゃないかしら…」と母は言ったのであった。@日本武道館」をリリース。10月には全国Zeppツアーを遂行。
2011年は、FUJI ROCK FESTIVAL’11/GREEN STAGEをはじめ、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2011 in EZOへは大トリとして出演、ARABAKI ROCK FEST.11では初日のトリとして多彩なゲストを迎えセッションを披露するなど各地の観衆を魅了した。9月に5thアルバム「オアシス」をリリース、2012年1月からは全国ツアー「TOUR オアシス」を開催。 現在、サントリー「角ハイボール」のCMソングとして、ハナレグミによる「ウイスキーが、お好きでしょ」がオンエア。
2013年5月には、時代を越えて歌い継がれる12の名曲を、多彩なゲストミュージシャンを迎えてレコーディングしたハナレグミにとって初となる待望のカバーアルバム『だれそかれそ』をリリース。
2014年1月29日には、茂木欣一(スカパラ/FISHMANS)、加藤隆志(スカパラ/LOSALIOS)、柏原譲(FISHMANS/Polaris/OTOUTA)の3人によるバンドSo many tearsと各地180分を超える熱演を繰り広げた伝説のツアーのライブ盤、ハナレグミ・So many tears『どこまでいくの実況録音145分』をリリース。
その深く温かい声と抜群の歌唱力を持って多くのファンから熱い支持を得ている。
https://www.laughin.co.jp/hanare/

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■松竹谷清 
1957年、北海道・札幌市生まれ。80年代から90年代初頭に掛けて”TOMATOS”のリーダーとして活躍。メンバーには、じゃがたらのNABE CHANG(Bass)、EBBY(Guitar)やミュート・ビートの松永孝義(Bass)、今井秀行(Drums)らが在籍。TOMATOSは、80年代にじゃがたら、ミュート・ビート、S-KENと共にTokyo Soy Souceというライブ・イベントを企画、シリーズ化して、それまでの日本のロックとはまた違った新たな音楽シーンを作った。彼らの活動がベースにあった上で、後にリトル・テンポやフィッシュマンズが生まれたといっても過言ではない。又88年には、スカの創始者ローランド・アルフォンの初来日公演 "Roland Alphonso meets Mute Beat"でサポート・ギタリストとして参加、後世に語り継がれる感動のライブとなった。その後、ローランド・アルフォンとは2枚のアルバム『ROLAND ALPHONSO meets GOOD BAITES with ピアニカ前田 at WACKIES NEW JERSEY』、『Summer Place』を一緒に作り、リリースした。
近年は、"吾妻光良&The Swinging Boppers"、“西内徹バンド”、“松永孝義”のアルバム等に参加。その天真爛漫な存在感、ブラック・ミュージックの粋なエッセンスを日本語に置き換えた唄は、キャリアと共により味わい深さを増している。
https://d.hatena.ne.jp/matsutakeya/

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■市原大資 (icchie)
1990年代から関西で音楽のキャリアをスタート。京都のFUNKバンド"UNIT-4"、大阪のオーセンティックSKAバンド "DETERMINATIONS"のトランペッター、DUBバンド"BUSH OF GHOSTS"のリーダーを経てソロ活動を開始。また、キーボード奏者YOSSYとのYOSSY LITTLE NOISE WEAVERも始動。RICO RODRIGUEZ、EDDIE TANTAN HORNTON、Cool Wise Man、U-ROY 、STRANGER COLE、LITTLE TEMPO、PRINCE BUSTER、DENNIS BOVEL、mama!milk、ハナレグミ、CARAVANなど多くの音楽家と共演、サポート。
https://www.busrecords.net/icchie/i_top.html

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■西内徹
レゲエのフィールドを中心に数多くのライブ、レコーディング・セッションに参加しているサキソフォン&フルート奏者。2012年リリースのファースト・アルバム「西内徹バンド」につづき、今年はそのダブ盤、「西内徹DUB」をリリース。合言葉は「やまんです!」
https://ja-jp.facebook.com/techaaan.sax

 スローイング・スノーがついに初来日公演を行う。

 スローイング・スノーことロス・トーンズ。90年代のブリストル・サウンドを今日的に蘇生させるにとどまらず、自らもレーベル運営を行ってその新しい価値観を提示し、他のフックアップにも余念ないこの男は、まさにいまUKのクラブ・カルチャーの突端を走ろうとしている才能のひとつだ。
 Pitchfork、Guardian、Dazed、Fact、Resident Advisor、XLR8Rなど大手メディアが早くからその動きを追いかけ、マッシヴ・アタックとジェイムス・ブレイクをつなぐUKの超大型ルーキーとして注目してきたその姿を、われわれはついに初来日公演でうかがうことができる。新世代のトリップホップが列島に木霊する瞬間を見逃すことなかれ!

■UNIT / root & branch presents
- Special Showcase in Tokyo -
THROWING SNOW (Houndstooth)

Pitchfork, Guardian, Dazed, Fact, Resident Advisor, XLR8Rなど大手メディアが早くからその動きを追いかけ、マッシヴ・アタック~ビヨーク~ジェイムス・ブレイクといったイギリス音楽の系譜に続く超大型ルーキー、全世界が注目する逸材スローイング・スノーの初来日公演決定! これぞ新世代のトリップホップ!

Live: THROWING SNOW (Houndstooth)
Guest Live: agraph, mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote), submerse (Project: Mooncircle)
DJ: Ametsub

2014.09.26 (FRI) @ 代官山 UNIT
Open/ Start 24:00 ¥3,000 (Advance), ¥3,500 (Door)
Information: 03-5459-8630 (UNIT) www.unit-tokyo.com
Supported by P-VINE RECORDS
You must be 20 and over with photo ID.

Ticket Outlets: ぴあ(P: 242-392), ローソン (L: 72714), e+ (eplus.jp), Clubberia (www.clubberia.com/ja/store/), diskunion Club Music Shop (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, DISC SHOP ZERO, JET SET TOKYO and UNIT
*ローソン/e+(8.30 発売)、ぴあ(9.3 発売)

■THROWING SNOW (Houndstooth)
ロンドンを拠点にスローイング・スノーの名前で活動するロス・トーンズ。彼はダブステップ、UKガラージ、ハウスからフォーク、パンク、ハードコア、メタル、そしてレゲエなど様々な音楽を聞いて影響を受けてきた。彼の音楽には心地の良い温かさと、光沢感のある冷たさが共存している。2010年にHo Tepレーベルからデヴュー・シングルをリリースし、その後はゴールド・パンダなどのリミックスを手がけてきた。ジャイルス・ピーターソンやベンジBの強力なサポートもあり、多くのラジオ番組にも出演してきた。 2011年にはDominoやNinja Tuneのような大手レーベルからリミックスの依頼が来るようになった。リリースもSuperやSneaker Social Club、Local Actionなどから続けてきた。2012年には大手音楽サイトのXLR8Rにポッドキャスト用のDJミックスを提供。2013年にはニューヨークで開催されたRed Bull Music Academyへの参加も好評だった。インターネット上でDJのプレイを生中継する人気サイトBoiler Roomにも何度も出演を果たし、ボノボ、アトモス・フォー・ピース、ジョン・ホプキンスなどの前座を務めてきた。またレーベル・オーナーとしても他のアーティストのリリースに協力している。Left Blank(レフト・ブランク)とA Future Without(ア・フューチャー・ウィズアウト)の共同オーナーでもあり、Vessel, Wife, Visionist, Lorca, Memotone, Young Echoなどが駆け出しの頃のリリースを手掛けていた。ヴォーカリストAugustus Ghostとの別プロジェクト、Snow Ghostsもここか
らリリースもしている。2014年には待望のアルバム『モザイク』に先駆けて『Pathfinder EP』を先にリリース。イギリスの現代のミュージシャンの中で最もユニークなアーティストとの一人としてデヴュー・アルバム『モザイク』は数多くの大手メディアから大絶賛された。
www.facebook.com/throwingsnow www.throwingsnow.co.uk

■agraph
牛尾憲輔のソロ・ユニット。2003年からテクニカル・エンジニア、プロダクション・アシスタントとして電気グルーヴ、石野卓球をはじめ、様々なアーティストの制作、ライブをサポート。ソロ・アーティストとして、2007年に石野卓球のレーベル "PLATIK" よりリリースしたコンビレーション・アルバム『GATHERING TRAXX VOL.1』に参加。2008年12月にソロユニット "agraph" としてデビュー・アルバム『a day, phases』をリリース。石野卓球をして「デビュー作にしてマスターピース」と言わしめたほどクオリティの高いチルアウト・ミュージックとして各方面に評価を得る。2010年11月3日、前作で高く評価された静謐な響きそのままに、より深く緻密に進化したセカンド・アルバム『equal』をリリース。同年のUNDERWORLDの来日公演(10/7 Zepp Tokyo)でオープニング・アクトに抜擢され、翌2011年には国内最大の屋内テクノ・フェスティバル「WIRE11」、2013年には「SonarSound Tokyo 2013」にライブ・アクトとして出演を果たした。一方、2011年以降は "agraph" と並行して、ナカコー(iLL / ex. supercar)、フルカワミキ(ex. supercar)、田渕ひさ子(bloodthirsty butchers / toddle)との新バンド、LAMAのメンバーとしても活動。2014年4月よりスタートしたTVアニメ「ピンポン」では、劇伴を担当。その他、REMIX、アレンジワークをはじめ、CM音楽も多数手掛けるなど多岐にわたる活動を行っている。
www.agraph.jp

■Ametsub
東京を拠点に活動。昨年は山口の野田神社で、霧のインスタレーションを交えながら坂本龍一と即興セッション。TAICOCLUBの渋谷路上イベントにてパフォーマンス。Tim HeckerやBvdubといったアーティストの来日ツアーをサポート。夏にはFLUSSI(イタリア)、STROM(デンマーク)、MIND CAMP(オランダ)といった大型フェスへ招聘される。アルバム『The Nothings of The North』が世界中の幅広いリスナーから大きな評価を獲得し、坂本龍一「2009年のベストディスク」にも選出されるなど、現在のシーンに揺るぎない地位を決定付ける。スペインのL.E.V. Festivalに招かれ、Apparat, Johann Johannson, Jon Hopkinsらと共演し大きな話題を呼ぶ。最新作『All is Silence』は、新宿タワーレコードでSigur Rosやマイブラなどと並び、洋楽チャート5位に入り込むなど、大きなセールスを記録。FujiRock Festival '12への出演も果たし、ウクライナやベトナム、 バルセロナのMiRA FestivalへActressやLoneと共に出演。今年はTychoの新作をリミックス、Plaidと共にスペイン発、Lapsusのコンピに参加。秋にはArovaneやLoscilらの日本ツアーをサポート予定。北極圏など、極地への探究に尽きることのない愛情を注ぐバックパッカーでもある。

■mergrim (moph records, PROGRESSIVE FOrM, liquidnote)
兵庫県出身の音楽家、光森貴久によるソロ・プロジェクト。電子音楽レーベルmoph records主宰。これまでにアルバムをソロ/ユニット/ライブ・リミックス盤などで4枚リリース。downy、川本真琴、miaou、smoug等のリミックスの他、YMOのカバー集「YMOREWAKE」、またXperia™アプリ "Movie Creator" やGRAN TURISMO 6に楽曲提供。また、Sound & Recording MagazineにてCubase記事を短期連載やムック本への執筆なども行う。ライブも都内を中心に精力的に活動。SonarSound Tokyo, DOMMUNE, EMAF TOKYOなどにも出演。打楽器奏者Kazuya Matsumotoとのパフォーマンスは電子音楽の域を越えていると評判。海外ツアーも2011上海、北京、2012ベルリン、ロッテルダム、ミュンヘンなどを敢行。最新作はPROGRESSIVE FOrM x mophより ”Hyper Fleeting Vision” をリリース。7月にはそのリリース・パーティを13人の演奏家を迎え行い、成功を収めた。そこで出会った仲間とともに ”THE MERGRIM GROUP” を結成。更なる躍進へ望む。
www.mergrim.net www.mophrec.net

■submerse (Project: Mooncircle)
イギリス出身のsubmerseは超個人的な影響を独自のセンスで消化し、ビートミュージック、ヒップホップ、エレクトロニカを縦横無尽に横断するユニークなスタイルを持つDJ/ビートメーカーとして知られている。これまでにベルリンの老舗レーベルProject: Mooncircleなどから作品をリリースしSonarSound Tokyo 2013、Boiler Room、Low End Theoryなどに出演。また、英Tru Thoughtsや仏Cascade Recordsなどのヒップホップ・レーベルのリミックス・ワークも手がける。2014年には待望のデビュー・アルバム "Slow Waves" がProject: Mooncircleとflauよりリリースされる。また、Pitchfork, FACT Magazine, XLR8R, BBCといった影響力のあるメディアから高い評価を受ける。
twitter.com/submerse soundcloud.com/submerse facebook.com/submerse submerse.bandcamp.com YouTube.com/djsubmerse

https://www.unit-tokyo.com/schedule/2014/09/26/140926_throwing_snow.php




 パリス・ヒルトンやケイト・モスらが通うセレブなリゾートというよりも、最近は篠田真理子や大島優子が魅せられた休息の島と呼ぶほうが通りがいいだろうか。地中海に浮かぶ、スペイン領のリゾート・アイランド、イビザ島。風と光が戯れ、秘密のビーチに美しいチリンギート(海の家)が佇む最後の楽園。しかし、この島の名をさらに忘れがたいものとして印象づけているのは、あちこちに華やかに構えられたクラブや、そこで昼と言わず夜と言わず繰り広げられているパーティである。

 今回、現地体験レポ―トを届けてくれたのは、“ネオ・ドゥーワップ・バンド”として夢と幻想のオールディーズ空間を演出し、ポップスとサイケデリックの可能性をスタイリッシュに追求する注目グループ、JINTANA&EMERALDSのJINTANA氏。軽快な文章をたどっていると、彼がどのような音楽を追求しているのかということとともに、かの島の明媚な風景や、そこに深く根づいたダンス・カルチャーとクラブでの喜びがいきいきと伝わってくる。

 それでは8月のスペシャル・コラム、JINTANAのイビザ来訪記をお楽しみあれ。ベッドルームや通勤電車でこの画面を眺めている人にも、願わくはひとたびのヴァカンス・ムードを。 (編集部)

■JINTANA プレ・コメント

 ネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSのJINTANAです。
 今回、イビザについての旅行記を書かせていただくことになりました。
 夏の一日を楽しく過ごすリゾート・エッセイとして、また、ちょっとしたイビザ・ガイドとしての情報も盛り込んでみましたので、イビザに旅行される方もご活用いただければと思います。
 それから、Jintana&EmeraldsのサイトがOPENしました。この紀行文といっしょに楽しんでいただくためのJ&E楽曲MIXをサイトにUPしたので、ぜひ音と文でチルアウトなひとときを楽しんでいただけたらと思います。
Jintanaandemeralds.com

 あなたの素敵なエキゾ体験になることを願って。

JINTANAプロフィール
Paisley ParksやBTBも所属するハマの音楽集団〈Pan Pacific Playa〉(PPP)のスティール・ギタリスト。同じく〈PPP〉のKashifや一十三十一、Crystal、カミカオル、あべまみとともにネオ・ドゥーワップバンドJINTANA&EMERALDSとして『Destiny』をP-VINEよりリリース。オールディーズとチルアウト・ミュージックが融合したスウィート&ドリーミーなサウンドがTiny Mix Tapeなど海外メディアも含め各地で高い評価を得る。この夏は〈JIN ROCK FES〉や〈りんご音楽祭〉などさまざまなフェスに出演予定。



■「悔しさとともに、ヨコハマの夜は更けていく」

 ある夏のはじまる前の夜、僕は横浜の飲み屋街、野毛で〈PPP〉のリーダーである脳くんや〈PPP〉の若手のケントらと飲んでいた。〈PPP〉とはPan Pacific Playaという音楽クルーで、LUVRAW&BTBとしても知られるBTBくんやPEISLEY PARKSなどが所属するヨコハマの音楽クルーだ。僕たちは定期的に野毛で、本人らからすると大変に有意義な、他人からするとまったく不毛な飲みをしているのだが、そんないつものノリで蒸し暑い夜に飲んでいた。僕はJINTANA&EMERALDSのファースト・アルバム『DISTINY』をリリースした直後で、ちょっとした達成感とともに心地よくほろ酔いしていたわけだが、そんなところに脳くんが一言を放った。
 「でもさ、JINTANA&EMERALDSにおいてさ、JINTANAのスチール・ギターの音、まだまだぜんぜん行けるよね」
 「え?」
 「いやさ、JINTANAのスチール・ギターはそのヤバさの片鱗の最初の1ページを見せたに過ぎない感じじゃん? まだまだいけるはずなのになー。おかしいなぁ。せっかくスチール・ギターと出会ったのにね~」
 と言って脳くんはニヤニヤしている。いつも彼はこうなのだ。家庭教師のように、ほどよく人を悔しがらせ挑発する。本当に人の扱いがうまい男だ。ぼくはとぼけて「そうかなー? すでにけっこういい線いってんじゃない? あ、焼きベーコン追加ね!」とか言いながらも、心のなかではワナワナしていた。脳くんよ、まさにそのとおりなのである。僕の中でも、僕の理想のスチール・ギター像に対して、いまはせいぜい10%達成というレベルなのである。

 僕はもともとバンド畑のギタリストだったが、ダンス・ミュージック・クルーの〈PPP〉に10年ほど前に誘われて加入した。トラックメイカーと楽器奏者が共存するこのクルーでの活動のなかで、僕はダンス・ミュージック……それも「シンセのビヨビヨした音色でオーディエンスを飛ばし異世界にいざなう」という音楽の側面に魅せられていった。そして、楽器奏者として僕がたどり着いたのはスチール・ギターという音色だった。この、音色だけで涼感を醸し出し、音階がシームレスだからこそ異空間へトリップさせてしまう楽器を、ダンス・ミュージック/チルアウト・ミュージックという耳のセンスで捉えたら気持ちよすぎてヤバいことになるのではないか? という発想でやりはじめたのだ。いわば、レイドバック空間へ旅立つための装置としての楽器、という役割である。だが、たしかに脳くんの言うようにそのレベルまでまだまだ達していないことは否定できない。そこは2枚めのアルバム以降の大きなチャレンジだと思っていたところであった。
 僕は、そんな部分を指摘された悔しい気持ちを隠しながら「あ、焼きベーコン追加ね!」とか言って、その夜は更けていったのであった。

■「伊勢参りならぬ、イビザチルアウト参り」

 数時間後、人々が通勤に向かう朝の京浜東北線の中で、ひとりほろ酔いの僕がいた。朝日を反射しまぶしい横浜のビル群を見ながら、僕はひとりつぶやいた。「やはり、チルアウトを極めねば……!」。おそらく朝7時のサラリーマンでごった返す車両の中で、チルアウトについて思索しているのは確実に僕ひとりであったであろう。そんなとき、車窓の向こうに旅行会社の看板をみつけて突然閃いた。「夏だ! 旅だ! 島だ! ってかぁ……、あ、 そうか、イビザ・・・! イビザに何かヒントがあるかも……!」イビザとはダンス・ミュージックが盛んな島として知られ、最近ではEDMのイメージも強いが、一方でそれをクールダウンさえるための音楽、すなわちチルアウト・ミュージックの発信地として広く認識されている。イビザのビーチにある〈カフェ・デル・マー〉は、夕陽が沈むタイミングに合わせてそうした音を用いたDJが聴けるという。それはそれは素晴らしい、波と光と音の完全なる融合を魅せる場としてこの世のものとは思えない美しさがあると伝え聞いている。

 僕は江戸時代の「伊勢参り」の気持ちで、イビザにチルアウトを追求する旅にでるのも一興という思いに駆られた。さっそく検索してみると、ヨーロッパまで行ってしまえば、そこからは意外な安さだと知って驚いた。ロンドンからだと片道約2万円だった。あまりに遠い桃源郷に思えていたイビザが、急にリアリティのあるものに思えてきた。2ヵ月後、僕はホクホクした面持ちでイビザの空港に降り立っていた……。

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■「パーティは空港からはじまっていた!」

 おそらく、イビザ空港は、世界中でもっとも「期待感」に満ち溢れた空港であろう。
 飛行機のタラップから降りてくる時点で「ヒャッホーっ」というノリで、みんなちょっと小走りである。イミグレの列に並ぶと、僕の前には「HEN」と書いた揃いのTシャツの15人くらいの女性がいた。先頭にはウェディング・ドレスのヴェールをかぶっている笑顔満開の女性がいる。HENというのは、おそらくバチェラー・パーティ的な意味合いのようで、映画『ハングオーバー』みたいなことをしにきているのであろう。無事に帰って結婚できることを祈らずにおられない。


浜辺で踊る人々を描いてみた

 イビザは空港が市街地から近い点も魅力で、タクシー15分で島の中心部であるエイビッサに到着した。僕が泊まったホテルは〈PPP〉と縁のある名前だったために選んだ「IBIZA PLAYA HOTEL」。ちょっとしたプールもあったりする、海辺の庶民派大型ホテルだった。なぜかホテル全体がチューイング・ガムのようにやたら甘い匂いがするのだが、それもイビザと思って気にせず部屋に入ると、窓の外で爆音でダンス・ミュージックが響き渡っていた。外を見ると300人くらいの人が浜辺にDJブースを出して踊りまくっていた。とはいえ、みんなサンダル履きだったり変なTシャツをきていたりして、どうも僕のような観光客ではなく、近所のおじさんおばさんたちがひと踊りしてから寝るべえ的なノリに見える。このダンスの生活への根づき方をみても、この島は、すみからすみまでダンス・ミュージックなんだなと直感した。そんな爆音が鳴り響く一方で、ホテルの廊下には「夜は踊らず静かにね♪ イエーイ!」という可愛いイラストが貼ってあり、そのスペイン的な無邪気さに僕は明日からの日々へ期待感と不安感を抱かずにおられなかった。

■「ダンス・ミュージックを中心点にする世界でも珍しい島」

 翌日、僕は街に出た。強い日差しとヤシの木というエイビッサの雑多な街並みは、ヨーロッパというよりアジア的な喧騒に満ちていた。繁華街にたどり着くと、そこには一風変わった光景があった。日本で言うと宝くじ屋のようなノリで、小さなブースで何かを売っている。よくみるとそれはクラブの入場券であり、どの店も大きな看板にその日のパーティ名や出演するDJの名を書いていた。「今日はどのパーティが面白いの?」と僕は訊くと、チケット売りたちは「今日はスティーヴ・アオキのAOKI’S PLAY HOUSEだ!」とか「水曜日ならこのパーティがいちばん素晴らしい!!」などなど口々に自分の持論を展開する。それは心からパーティの楽しさを語っているようでとても和やかな空気だ。まぶしい日差しの中、小さなテーブルを囲んでパーティについて楽しく語るという仕事を目の当たりにして、なんと幸せな光景だろうと思った。


イビザの街の様子も描いてみた

 街の中にはそういったチケット売りのほか、クラブ直営のファッション・ブティックやAVICIIなどの写真がデカデカと貼られているパーティ告知の巨大看板など、どこもかしこもダンス・ミュージック一色だ。たとえばアメリカであればgoogleが産業構造の真ん中にあるようなイメージがあったりするが、イビザの場合、産業の中心は完全にクラブである。クラブが真ん中にあり、そこに遊びにきている旅行者がいて、その周りにホテルやレストランがあり、彼らが買い物をするショップが並ぶ。深夜にクラブを行き来する人のために「クラブ・バス」というバスが走る。こんな島は世界中を見渡してもなかなかないだろう。雰囲気としては〈フジロック〉の日の越後湯沢の空気感が365日続いている街というところだろうか。ここまでピュアにダンス・ミュージックを愛する人たちが集まって、それを中心にすえて街が形づくられているという文化のありように驚いた。

■“パーティ・アイランド”イビザの新名所〈USHUAIA〉

 イビザには世界的に有名な老舗クラブの〈PACHA(パチャ)〉,泡パーティが開催される〈Amnesia(アムネシア)〉などさまざまなクラブがあるが、チケット売りは俺も行きたくてたまらない! という顔をしながら「いまいちばんイケているのは〈USHUAIA(ウシュアイア)〉だ」と言い切った。
 僕は眉毛がつながったスペイン男子の過剰な真顔に説得力を感じ、〈ウシュアイア〉に行くことにした。のどかな町をバスに揺られ〈ウシュアイア〉があるプラヤ・デン・ボッサというビーチについた。そこは他にも〈SPACE〉など巨大クラブが並んでいる、いわば海に面した円山町のようなクラブ・ストリートである。


目が合った瞬間、強烈なハイタッチをされた

 〈ウシュアイア〉に入ると、そこは未体験の空間であった。クラブというよりはクラブ付ホテルで、ホテルの中庭に巨大なダンス・フロアがあり、それを取り囲むようにDJブースとホテルのベランダがそびえている構造だ。そして足元には大きなプールと、足だけが浸かれる小さなプールがあり、とても涼しい雰囲気に溢れている。ここはバレアリックなパーティ世界に24時間浸りきって楽しむことのできる滞在型のクラブだったのだ。
 クラブにやってきている人々の情熱も素晴らしい。とてもグラマラスなボディにピンクやグリーンの鮮やかな水着を着て、その上に金のネックレスやバングルなどをするというファッションの女性が何人か目につく。これは〈ウシュアイア〉流のパーティ・ファッションなのだろう。彼女らには、とても艶やかではあるがエロティックではない、むしろ人生や若さを最大限楽しみきろうとする健康的なエナジーがほとばしっていた。


車椅子のアイコンも踊っているのが可愛い

 さて、この日は元スウェディッシュ・ハウス・マフィア(Swedish house mafia)として知られるAXWELL Λ INGROSSOによるレギュラー・パーティ〈Departures(デパーチャーズ)〉のオープニング・パーティだった。日本より日が落ちるのがずっと遅いイビザだが、21時ごろになってやっと夕闇が落ちてくると、ステージがレーザーなどさまざまな演出で光り輝きだす。フロアも最高潮になりフロアを囲む客室のベランダでもみんなが踊りまくる! この場所は、ダンスを愛する人々がもっともっと楽しいパーティをしたい! という気持ちに忠実に従ってたどり着いた、ひとつの究極形だと思った。頭上には青空から夕景までの美しいグラデーション、足元には涼しいプール、四方には世界から集まってきたパーティ・ピープルの笑顔という最高のシチュエーションに、僕は心の底からの気持ちよさに酔いしれ、両手を広げて、この瞬間にこの場所にいる幸せに浸りきった。

 イビザ、そこは弾けるようなパーティ感と、とろけるようなチルアウト感、そしてそれをつなぐピュアな音楽への情熱に溢れている。

 次回は、JINTANAが〈カフェ・デル・マー〉に訪れ波と太陽と音が調和した瞬間を味わう編をお届けします。
「JINTANA イビザ紀行~究極のチルアウトを求めて~ 後編」では、JINTANAによるイビザ体験を元にした楽曲も公開予定です。お楽しみに!


P-VINE BOOKSのIBIZAガイドはとても役にたった!

 15年間NYに住んでいるが、今年ほど涼しいNYの夏はない。原稿を書いているのが8月20日だから、これから新たな熱波が来るのかもしれない。しかし、現時点で、野外コンサートに野外映画、ビーチ、BBQ、車で小旅行などしても「夏だー」という感じがない。地下鉄もオフィスも店もホテルも、冷房効き過ぎで、夏でも長袖が手放せないし、先週の今年最後のサマースクリーンは、スカーフをぐるぐる巻いたり、ブランケットを被ったりしている人が多数いた。

 サマー・スクリーンは、 ブルックリンのウィリアムスバーグ/グリーンポイントにある大きな公園、マッカレン・パークで開催される『L・マガジン』主催の野外映画である。過去にも何度もレポートしている

 映画の前には毎回、ショーペーパーがキュレートするバンドが演奏。彼らがピックするこれから来そうなバンドが、見れるので、毎年通っている。と言っても今年見たのは、ショーン・レノンのバンド、ザ・ゴースト・オフ・サバー・トゥース・タイガーだけだった。その他はこちら
 クリネックス・ガール・ワンダーは、インディ・ポップ世代には懐かしいが(90年代後期)、最近はNYポップ・フェストも復活し、エイラーズ・セットのアルバムが再リリースされるなど、インディ・ポップも盛り返している模様。ラットキングは去年も出演していたし、これから来るバンドと言うよりは、彼らの友だちのバンド(20代前半から40代中盤の中堅まで)を安全にブックしているように思えた。

 映画と謳っているが、野外ピクニックを楽しむ感じなので(公園内ではアルコールもOK)、映画自体は重要でないかもしれないが「あれ、この映画去年もやってなかった?」と言う回が何度かあった。

 ライセンスの問題なのかネタ切れなのか、オーディエンスは毎年変わっているからよいのか、などと思い何回か通った後、最後の回の盛り上がりが凄かった。毎年最後の週の映画はオーディエンスが投票で選ぶのだが、今年はスパイス・ガールズの映画『スパイス・ワールド』が選ばれた。いつもは映画がはじまってもおしゃべりが止まらない観客が、この映画がはじまると、「ひゅー!!! わー!!!」と言う大歓声。ただでさえ、映画の音が、後ろから前から横から立体的に聞こえるのだが、歌がはじまるともっとすごい。さらに3D、と思っていたら、なんとオーディエンスが一緒に歌っているのである、しかも大合唱。さらに映画のクライマックス、スパイス・ガールズがステージに駆けつけ、いざ、曲がはじまるシーンでは、座っていたオーディエンスが立って、歌いながら踊りはじめた! 先週、先々週見た映画『ヘザーズ』や『ビッグリボウスキー』でも、クライマックスや決めのシーンではヤジが飛んでいたが、実際に立って踊りだしたのは、サマースクリーン史上(著者の記憶では)この映画が初めて。映画の前にプレイしたバンド(今回は、ガーディアン・エイリアンのアレックスのソロ・プロジェクトのアース・イーターとDJドッグ・ディックと言うインディ通好み!)よりも何倍も盛り上がっていた。恐るべきスパイス・ガールズ世代。映画の前にはスパイス・ガールズ・コスチューム・コンテストまで行う気合の入れよう。オーガナイザーも観客も、スパイス・ガールズを聞いて育った世代なのね。


photos by Amanda Hatfield

 野外ライヴと言えば、前回レポートしたダム・ダム・ガールズと同じ場所、プロスペクト・パークで行われたセレブレイト・ブルックリンで、今年最後のショーを見た。最後を飾ったのは、アニー・クラークのプロジェクト、セント・ヴィンセント。元イーノンのトーコさんがバンドに参加しているということもあり、期待して見に行った。
https://www.brooklynvegan.com/archives/2014/08/st_vincent_clos.html

 公園内では、家族でBBQしている人や、ピクニックしている人などたくさんいるが、それを横目に見ながら、目的地のバンド・シェルへ(いつも通り)。最後ということと、天気が良かったこともあり、バンドシェル内はあっという間に人数制限超え。このショーにお昼の12時から並んでいる人もいたとか(ドア・オープンが6時のフリーショー)。非常口の柵に集まりぎゅうぎゅうになってみる人、公園の周りを走る一般道路からバンドを見る人など、シェルに入れない人続出。なかには見るのを諦め、道路に勝手にブランケットを引いて飲み会を始める輩もいた。

 ライヴは、ピンク色の3段の階段をステージのセンターに配置し、シルバーヘアに、白のトップに黒のタイト・ミニスカートにハイヒールのアニーと、バンドメンバー(キーボード2人とドラム)の合計4人。10センチはあると思われるハイヒールで飄々とステージを練り歩き、階段の上に登ってそこでプレイしたり、バンドメンバーと絡み、ヘビーメタル・ギターテク、ギクシャク動くロボテック・ダンスをみると、魂を乗っ取られた(もしくは乗っ取った)妖精に見えてくる。ダムダム・ガールズが感情を剥き出しにする「痛さ」だったら、セント・ヴィンセントは「超絶」だ。が、その仮面の下の本性はまだ見えない。人工的で、妖艶で何にでも化けそう。パフォーマンス は有無も言わさず圧倒的に素晴らしく、曲が終わる度に「オー!!!」と感嘆の嵐、思わず拍手せずにはいられない。新曲中心に、新旧ミックスしたセットで、アンコールにも悠々と答え、轟ギター・ノイズで最後を飾った後、時計を見ると10:28 pm。最終音出し時間10:30pmのところ、完璧主義でもこれは凄くない?

この日のセットリストは以下:
 Rattlesnake
 Digital Witness
 Cruel
 Marrow
 Every Tear Disappears
 I Prefer Your Love
 Actor Out Of Work
 Surgeon
 Cheerleader
 Prince Johnny
 Birth In Reverse
 Regret
 Huey Newton
 Bring Me Your Loves

 Strange Mercy
 Year Of The Tiger
 Your Lips Are Red




photos by Amanda Hatfield

 テクニックといいパフォーマンスといい、彼女の才能は際立っている。 「ソロアーティストの良いところは、いろんなミュージシャンとコラボレートできること」と言う彼女は、2012年にデヴィッド・バーンとの共演作品『ラブ・ディス・ジャイアント』をリリースし、ニルバーナが表彰されたロックン・ロール・ホール・オブ・フェイムでは、ジョーン・ジェット、キム・ゴードン、ロードらと一緒にヴォーカルを取り、セレブレイト・ブルックリンでプレイした次の週では、ポートランディアでお馴染みのフレッド・アーミセン率いる、レイト・ナイト・ウィズ・セス・メイヤーズのTVショーのハウス・バンド、8Gバンドでリーダーも務めるなど、さまざまなミュージシャンと積極的に共演している。

 最近このコラムは、女性ミュージシャンのレヴューが多いが、ブルックリンではTHE MEN,、HONEY、THE JOHNNYなど男性(混合)バンドも、新しくて面白いバンドがたくさんいる。彼らも機会があれば紹介していくつもりだ。

8/20/2014
Yoko Sawai

 70年代生まれの私たちにとって、女子小学生の遊びといえば、リカちゃん人形をはじめとする着せ替え人形が定番でした。しかし現代の女児たちは、着せ替え遊びにあまり関心がなさそうです。長女が4~5歳の頃に夫からリカちゃん人形を買い与えられたとき、高いドレスをねだられないようにあわてて古着をリメイクしてリアルクローズな人形服をこしらえ、今後のリクエストに応えるべく裁縫材料を購入したものです。しかし彼女がリカちゃんで遊んだのはほんの一時期。落書きされた哀れなリカちゃんは、ビニールケースの中に無造作に突っ込まれたままです。

「もう着せ替え人形では遊ばないの?」
「友だち誰も遊んでないしー。みんな『アイカツ!』とかゲームとかのほうが好きだしー」

 たしかに娯楽が山ほどある現代において、服を着せたり脱がせたりするだけの遊びは退屈にちがいありません。というか、自分自身もなんでそんな退屈な作業をしていたのか、よくわからなくなってきました。狭い家で地味なお下がりを着るしかなかった当時の庶民女児の一人として、リカちゃんになにがしかの夢を託していたのでしょうか。一方、リカちゃんのドレスとさして変わらない値段でひらひらワンピースを買ってもらえるファストファッション時代の現代女児は、わざわざ着せ替え人形で夢を見る必要はなさそうです。事実、リカちゃん人形の売上は、ピーク時に比べて半分以下に下がっていると聞きました(ITmediaニュース)。

 そんな我が家に、なぜかやってきたのが、「起業家バービー」と「大統領バービー」。


左が「起業家バービー」、右が「大統領バービー」

私が「仕事つらい……」と愚痴っていたら、夫が「起業すれば?」と誕生日プレゼントとして注文してくれたのです。

  「起業家バービー(Entrepreneur Barbie)」は、今年6月にマテル社から発売された、バービーがいろいろな職業に挑戦する「Barbie I Can Be…」シリーズの最新作。髪色と肌の色が異なる4種類のラインナップで、アクセサリー小物はスマホにタブレット端末、ブリーフケースと、「おうちサロン」レベルではなさそうな本格的なキャリアウーマン風です。

 「Barbie I Can Be…」シリーズではこのほか、コンピュータ・エンジニア、歯科医、獣医、パイロット、ライフガード、レーサー、サッカー選手、スキー選手、女子アナ、北極レスキュー隊などに扮したバービーが発売されています。「大統領バービー」(U.S.A. President Barbie)もその一つ。ガチャピンにひけをとらないチャレンジぶりですが、同シリーズに限らずバービーの職業人としての歴史は意外にも長く、1960年代の時点で宇宙飛行士、会社役員、地理教師に、1970年代にはダウンヒル・スキーヤー、外科医にもなっています。フェミニズムがカルト思想扱いされている日本に住んでいる身からすると、うらやましいほどのポリティカルコレクトネス。

 そんなバービーですが、本国ではときに厳しいバッシングにさらされてきたのも事実。いわく、バービーで遊んでいた少女ほど、自分の身体イメージに自信が持てず、小学生の頃からダイエットに励む傾向にある。人種偏見を助長する。ジェンダーに対する固定的なイメージを植え付ける。「ご心配なくお母さんお父さん。バービーで遊んでもあなたの娘さんは拒食症になったり人種差別をしたり生涯年収が減ったりはしませんよ」──そんな保護者へのメッセージが、起業家バービーには込められていそうです。起業家バービーの発売に合わせて、公式サイトで実在の女性起業家10名をフィーチャーするBarbie Celebrates Women Entrepreneurs特設ページを設けているのも、フェミニズムを標準装備している保護者へのアピールの一つなのでしょう。またバービーオフィシャルのTumblr「THE BARBIE PROJECT」でも、少女手作りのバービーハウスやお手製メキシコ民族風衣装などのクリエイティヴな遊びの数々が紹介され、娘の知的発達を阻害したくない親心をくすぐってくれます。

 ところが、今年3月にオレゴン州立大学の研究者らが発表した調査は、こうした試みに水を差すようなものでした。バービーで遊ぶ女の子は、男の子よりも将来の職業の選択肢を少なくとらえており、それは従来のバービーで遊ぶ子もお医者さんバービーで遊ぶ子も変わらなかったそうです。職業の選択肢の数が男の子と変わらなかった女の子は、『トイ・ストーリー』のミセス・ポテトヘッドで遊んでいたグループだけ。


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ジェンダーフリーを推進する
じゃがいも「ミセス・ポテトヘッド」

 女子がセクシーであるべしという価値観を内面化してしまうと、必然的に職業の選択肢が減ってしまうということなのでしょうか。ごつくなったり忙しすぎて髭が生えそうな仕事は避けたいでしょうし……。それでも、建前ではあってもコンピュータ・エンジニアが女の子の職業として提示される環境は、率直に言ってうらやましいなと感じています。私は子どもの頃プログラミングや数学が大好きでしたが、女の自分がそれらを活かした道に進めるなんて夢にも思いませんでした。ロールモデルの代わりに与えられたのは、「女がそんなことに興味を持っても何にもならないのに」という、やはり性別ゆえに大学進学を諦めざるをえなかった母親の複雑そうな顔だけ。大人になってみて、女向けとされる仕事は若さや容姿が必須でキャリアを積みづらい職も少なくないことを実感しました。このことが男女間の格差を生んでいる一因であるようにも思われます。ロールモデル、超重要。

 ともあれ、バービーを一目見た長女は、執拗にねだりはじめました。

「リカちゃんでぜんぜん遊んでないじゃない。バービーならいいの?」
「バービーは背が高くてかっこいいからいいの。化粧が濃いのはちょっとイヤだけど。リカちゃんは……かわいい系かな」
「ピンクはもう嫌いになったって言ってなかったっけ。この人たち、どピンクですけど」
「(パステル)ピンクは子どもっぽいもん。でもこのピンクはかっこいいと思う」

 そういえばバービーたちのチェリーピンク×黒の取り合わせ、長女の最近のファッションに似ています。黒ジャージ下にチェリーピンクのトップスという、私からすると不思議なコーディネートは、「強そう」という理由でお気に入りらしい。

 彼女は2体のバービーを両手に持ち、着せ替えはせず(そもそも着替えは付いていないのですが)それぞれの声をアテレコしてごっこ遊びをはじめました。完全に起業家と大統領になりきっています。すごい、ロールモデルになっている。私は子どもの頃、リカちゃんをロールモデルとしてとらえたことはありませんでした。正直、どんな人なのかすらよくわかっていなかったのです。しかしリカちゃんだって時代に合わせた展開をしているはず。調べてみると……


リカちゃん
おしゃべりスマートハウス
ゆったりさん

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 リカちゃんハウスがスマートハウスになっていました。そっち方面に進化していたのか。小物類も、洗濯乾燥機、ルンバ風のロボット掃除機、電動自動車と、最新家電事情を反映しています。しかしこれ、女児は喜ぶのでしょうか。電動自転車で双子の送り迎えもラクラク! 太陽光発電なら電気代もオトクだし、洗濯乾燥機とルンバがあれば夫が非協力的でもどうにかなるワ~って、それ家事育児と仕事を一人で担うお母さんの願望なのでは? よくよくスマートハウスの商品写真を見てみると、台所でお菓子作りをしているお母さん&リカちゃんに、ダイニング・テーブルで新聞を読んでいるお父さんと、家は最新型でもジェンダー観は昭和のままです。写真まんがでは、リカちゃんのドジっ子ぶりも昭和風。あらたにおともだちに加わったキャラの将来の夢は、「ヘアスタイリスト」「トップモデル」「アイドル」「トリマー」「へアメイクアップアーティスト」と、ファッション系で占められています。夢に何を選ぼうが自由とはいえ、偏りすぎというか、リアル女児の夢ももう少しばらけているように思います。これでは起業家リカちゃんや大統領リカちゃんはもちろん、SEリカちゃんも地方議員リカちゃんも生まれそうにありません。家電をきわめてカツマーリカちゃんになれば、意識高いバービー勢に対抗できるかもしれませんが……。

 とはいえ、かの小保方さんがなぜあの論文とあのノートであの地位まで上り詰めたのか、と考えたときに、6歳児ですら嫌がるパステルピンクを積極的に取り入れ、昭和のドジっ子のような実験ノートの取り方をし、理詰めではなくうるうるの瞳で訴えるといった「リカちゃん好きの女児のまま大人になった感」が、大きく介在しているであろうことを思わずにはいられないのです。エライおじさんたちの判断力を奪うほどのピュアな女児力(プリンセス細胞!)。科学の世界だから問題になっただけで、文化系業界や実業界ならあのまま成功し続けただろう、とも感じます。日本の女の子が好きな道で成功するには、リカちゃんをロールモデルにするのが結果正解なのかも。そんなことをぐるぐる考えていたら、ごっこ遊び継続中の娘からこんな声が。

「私ね、29歳で大統領って言ったけど……あれはウソなの」
「実は私も、社長じゃないの」

 虚言癖バービーになっていました。まあそうですよね。身の回りに女性社長も、女性大統領もいないもの。『OECDジェンダー白書――今こそ男女格差解消に向けた取り組みを!』によれば、日本は子育てをしながら働く女性の、男性との給与格差が先進国で最大(男性の39%)なのだそうです。残業ができないために出産前までの職種に戻ることが難しく、パートタイム派遣に就いている私も、格差を構成する母たちの一人。そんな日本の母たちの姿を見ている女児が、人形だけでアメリカンドリームを抱けるはずもなく。やっぱり自分が起業するしかない……のかも。

interview with Ike Yard - ele-king

ダーク・アンビエントがもっとも盛んなのは、これといった特定の場所というよりも、おそらく僕たちの脳内だ。「ダークネスに対する大衆の欲望を甘く見るな」という台詞は、2012年のUKで話題になった。

 アイク・ヤードは、今日のゴシック/インダストリアル・リヴァイヴァルにおいて、人気レーベルの〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉あたりを中心に再評価されているベテラン、NYを拠点とするステュワート・アーガブライトのプロジェクトで、彼は他にもヒップホップ・プロジェクトのデスコメット・クルー、ダーク・アンビエント/インダストリアルのブラック・レイン、退廃的なシンセポップのドミナトリックス……などでの活動でも知られている。ちなみにデスコメット・クルーにはアフロ・フューチャリズムの先駆者、故ラメルジーも関わっていた。

 アイク・ヤードの復活はタイミングも良かった。ブリアルとコード9という、コンセプト的にも音響的にも今日のゴシック/インダストリアル・リヴァイヴァルないしはウィッチ・ハウスにもインスピレーションを与えたUKダブステップからの暗黒郷の使者が、『ピッチフォーク』がべた褒めしたお陰だろうか、ジャンルを越えた幅広いシーンで注目を集めた時期と重なった。世代的にも若い頃は(日本でいうサンリオ文庫世代)、J.G.バラードやフィリップ・K・ディック、ウィリアム・S・バロウズらの小説から影響を受けているアイク・ヤードにとって、時代は巡ってきたのである。


Ike Yard
Remixed [ボーナストラック4曲(DLコード)付き]

melting bot / Desire Records

IndustrialMinimalTechnoNoiseExperimental

Amazon iTunes

 先日リリースされた『Remixed』は、この1〜2年で、〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉から12インチとして発表されたリミックス・ヴァージョンを中心に収録したもので、リミキサー陣にはいま旬な人たちばかりがいる──テクノの側からも大々的に再評価されているレジス(Regis)、〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉からはトロピック・オブ・キャンサー、〈トライアングル〉とヤング・エコーを往復するヴェッセル……、インダストリアル・ミニマルのパウェル、〈ヘッスル・オーディオ〉のバンドシェル、フレンチ・ダーク・エレクトロのアルノー・レボティーニ(ブラック・ストロボ)も参加。さらに日本盤では、コールド・ネーム、ジェシー・ルインズ、hanaliなど、日本人プロデューサーのリミックスがダウンロードできるカードが付いている。
 
 7月18日から3日間にわたって新潟県マウンテンパーク津南にて繰り広げられる野外フェスティヴァル「rural 2014」にて来日ライヴを披露するアイク・ヤードが話してくれた。

初めてレイム(Raime)を聴いて好きになったときに〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉に音源を送った。すぐに仲良くなって2010年にロンドンで会ったよ。実はまだいろいろリリースのプランがあって、いま進んでいるところだ。

80年代初頭のポストパンク時代に活動をしていたアイク・ヤードが、2010年『Nord』で復活した理由を教えてください。

ステュワート・アーガブライト:2010年の『Nord』は、2006年の再発『コレクション!1980-82 』からの自然な流れで、またやれるんじゃないかと思って再結成した。アイク・ヤードは2003年と2004年にあったデスコメット・クルーの再発と再結成に続いたカタチだ。
 両方に言えることだけど、再結成してどうなるかはまったくわからなかったし、再結成すること自体がまったく予想していなかった。幸運にもまた連絡を取り合ってこうやって作品を作れているし、やるたびにどんどん良くなっているよ。

『Nord』が出てからというもの、アイク・ヤード的なものへの共感はますます顕在化しています。昨今では、ディストピアをコンセプトにするエレクトロニック・ミュージックはさらに広がって、アイク・ヤードが本格的に再評価されました。

SA:そうだね。アイク・ヤードのサウンドは世代をまたいで広がり続けている。いま聴いてもユニークだし、グループとしての音の相互作用、サンプルなしの完全なライヴもできる。1982年には4つのシンセサイザーからひとつに絞った。再結成したときはコンピュータ、デジタルとアナログ機材を組み合わせた。『Nord』は再結成後の最初の1年をかけて作ったんだけど、ミックスでは日本での旅やヨーロッパで受けたインスピレーションが反映されている。

ブラック・レイン名義の作品も2年ほど前に〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉から再発されました。

SA:初めてレイム(Raime)を聴いて好きになったときに〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉に音源を送った。すぐに仲良くなって2010年にロンドンで会ったよ。実はまだいろいろリリースのプランがあって、いま進んでいるところだ。

今回の『Remixed』は、〈Desire Records〉と〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉との共同リリースになっていますが、このアイデアも〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉からだったのでしょうか?

SA:レジス(Regis)のエディットが入っている最初のEP「Regis / Monoton Versions 」は〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉との共同リリースで、その後は〈Desire Records〉からだ。
 レジスとの作業は完璧でお互い上手く意見を出し合えた。スタジオを一晩借りて、そこにカール(・レジス)が来て、ずっと遊んでいるような感じだった。3枚のEPにあるリミックス・ヴァージョンを1枚にするのは、とても意味があったと思う。他のリミックスも良かった。新しい発見がたくさんあった。レジスが"Loss"をリマスターしたときは、新しいリミックスかと思うくらい、まったく違った響きがあったよ。
 2012年のブラック・レインでの初めてのヨーロッパ・ツアーは、スイスのルツェルンでレイム、ベルリンでダルハウス、ロンドンでの〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉のショーケースはレイム、レジス、プルーリエントのドム、ラッセル・ハスウェル、トーマス・コナー、ブラック・レインと勢揃いの最高のナイトだった。

ちなみに、2006年には、あなたは〈ソウル・ジャズ〉の『New York Noise Vol.3』の編集を担当していますよね。

SA:〈ソウル・ジャズ〉は素晴らしいレーベルだ。ニューヨーカーとしてあの仕事はとても意味があった。まずは欲しいトラックのリストを上げて、何曲かは難しかったから他を探したり、もっと面白くなうように工夫した。ボリス・ポリスバンドを探していたら、ブラック・レインのオリジナル・メンバーがいたホールの向かいに住んでいたことがわかったが、そのときはすでに亡くなっていた。あのコンピの選曲は、当時の幅広いニューヨーク・サウンドをリスナーに提示している。

UKのダブステップのDJ/プロデューサーのコード9は、かつて、「アイク・ヤードこそ最初のダブステップ・バンドだ」と言ってましたが、ご存じでしたか?

SA:もちろん。コード9はニューヨークの東南にある小さなクラブに彼のショーを見に行ったときにコンタクトをとった。そのときにいろいろやりとりしたんだが、彼の発言は、どこかで「アイク・ヤードは20年前にダブステップをやっていた」から「アイク・ヤードは最初のダブステップ・バンド」に変わっていた。『Öst』のEPの引用はそうなっている。自分としては、当時の4人のグループがダブステップ的なライヴをできたんじゃないかってことで彼の言葉を解釈してる。

コード9やブリアルを聴いた感想を教えてください。

SA:ふたつとも好きだ。とくにコード9 & スペース・エイプの最初のリリースが気に入っている。最初のブリアルに関しては、聴き逃すは難しいんじゃないかな。ものすごくバズっていたからね。

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レジスはタフだ。彼はまた上昇している。ニーチェが呼ぶ「超人」のように働いている。自分は、テクノと密接な関係にある。やっている音楽はミニマル・ミュージックでもある。

ダブステップ以降のアンダーグラウンドの動きと、あなたはどのようにして接触を持ったのですか?

SA:アイク・ヤードのリミックスが出たときに、シーンからフレッシュなサウンドとして受け取ってもらえたことが大きい。あと、ここ数年のインダストリアル・テクノ・リヴァイヴァルと偶然にも繋がった。僕たちのほかとは違った音、リズム、ビートが面白かったんだろう。

ヴェッセルも作品を出している〈トライアングル〉、ないしは〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉など、新世代のどんなところにあなたは共感を覚えますか?

SA:新しいリリースはチェックしている。いま誰が面白いのかもね。彼らは知っているし、彼らのやっていることをリスペクトしてる。エヴィアン・クライストを出している〈トライアングル〉のロビンから連絡が来て、レッドブル・アカデミーのスタジオでエヴィアンと1日中セッションしたこともある。
 〈ブラッケスト・エヴァー・ブラック〉はブラック・レインの『Dark Pool』のリリース後にとても仲良くなった。パウェルはブラック・レインの最初のライヴで一緒になって友だちになった。トーマス・コナーとファクションもいた。〈RVNG Intl.〉のマットのリリース『FRKWYS』の第5弾にもコラボレーションで参加したよ。

『Remixed』のリミキサーの選定はあなたがやったのですか? 

SA:だいたいの部分は僕がやったね。リミックスのアイデアは〈Desire Records〉と企画して、好きなアーティストを並べて決めた。

リミキサーのメンツは、みな顔見知りなのですか?

SA:ほとんど会ったことがある。ない人はEメールでやりとりしている。日本のリミキサー陣はまだ話したことはない。あとイントラ・ムロスとレボティ二。ブラック・ストロボはとても好きだ。2003年のDJヘルの再発で、ドミナトリックス(Dominatrix)の「The Dominatrix Sleeps Tonight」では本当に良いリミックスをしてくれた。

レジスやパウェル、アルノー・レボティーニ(ブラック・ストロボ)のような……、クラブ・カルチャーから来ている音楽のどんなところが好きですか?

SA:時間があるときはできるだけ多くのアーティストを聴くようにしている。クラブの世界は、いま起きている新しいことがアーティストやDJのあいだで回転しているんだ。実際、同じように聴こえるものばかりだし、面白いと思えるモノはたいしてないんだが……。そう考えると、次々と押し寄せる流行の波のなかで生き抜いているレジスはタフだ。彼はまた上昇している。ニーチェが呼ぶ「超人」のように働いている。
 僕は、テクノと密接な関係にある。やっている音楽はミニマル・ミュージックでもある。他のアーティストを見つけるのも、コラボレーションするのも楽しい。新曲でヴォーカルを何曲か録って、アイク・ヤードのマイケルと僕とでザ・セイタン・クリエーチャーと“Sparkle"を共作した。そのときのサミュエル・ケリッジのリミックスはキラーだよ。〈Styles Upon Styles〉からリリースされている。音楽もビートもすごいと思ったから、JBLAのEPもリリースした。自分まわりの友だちと2012年にブリュッセルでジャムして作ったやつで(〈Desire Records〉から現在リリース)、〈L.I.E.S.〉のボス、ロン・モアリとスヴェンガリーゴーストとベーカーのリミックスもある! 最後に収録されているオルファン・スウォーズとのコラボでは、彼らが曲を作って僕が詞を書いた。クラブ・ミュージックと完全に呼べるものは、来年には発表できると思うよ。

とくに印象に残っているギグについて教えてください。

SA:6月にグローバル・ビーツ・フェスティヴァルで見たDrakha Brakha (ウクライナ語で「押す引く」)は良すぎるくらい良かった。キエフのアーティストで、エスノなヴォーカルやヴァイブレーション、オーガニックなサウンド、チェロ、パーカッションが入っている。彼らは自分たちの音楽を「エスノ・カオス」と呼んでいた。
 毎年夏に都市型のフリー・フェスティヴァルがあるが、自分にとってはとても良い経験だ。いつでも発見がある。レジス、ファクトリー・フロア、ヴェッセル、スヴェンガリーゴースト、シャドーラスト、ピート・スワンソン、ヴェロニカ・ヴァシカ……なんかとのクラブ・ナイトを僕もやりたい。

ダーク・アンビエント、インダストリアル・サウンドがもっとも盛り上がっている都市はどこでしょう?

SA:ダーク・アンビエントは、これまでにも多くの秀作がある。アイク・ヤードの4人目のメンバーでもあるフレッド(アイク・ヤードのリミックスEP第2弾でもレコンビナントとして参加)の曲は素晴らしく、『Strom Of Drone』というコンピレーションに収録されいたと思う。
 ドリフトしているドローンが好きだ。たとえば、アトム・ハートの、『Cool Memories』に収録されている曲、トーマス・コナーの『Gobi』と『Nunatak』、プルーリエント、シェイプド・ノイズ、クセナキス、大田高充の作品には深い味わいがある。
 ウィリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』に触発されたブラック・レインの『Night City Tokyo』(1994)は、自分たちがイメージする浮遊した世界観をより正確に鮮明に描いていると思う。つまり、ダーク・アンビエントがもっとも盛んなのは、これといった特定の場所というよりも、おそらく僕たちの脳内だ。「ダークネスに対する大衆の欲望を甘く見るな」という台詞は、2012年のUKで話題になった。

東欧には行かれましたか? 

SA:おそらく東ヨーロッパは次のアルバムのタイミングで回るだろう。母親がウクライナのカルパティア人なんだ。コサックがあったところだ。で、僕の父親はドイツ人。母親方が石炭採鉱のファミリーで、ウェスト・ヴァージニアにいて、沿岸部に移り住んでいった。ウクライナ、キエフ、プラハ、ブタペスト、イスタンブールは是非行ってみたい。

日本流通盤には、コールド・ネーム、ジェシー・ルインズ、hanaliなど、日本人プロデューサーのリミックスがダウンロードできます。とくにあなたが気に入ったのは誰のリミックスですか?

SA:コールド・ネームしかまだ聴けてないけど、とても気にっている。

こう何10年もあなたがディストピア・コンセプトにこだわっている理由はなんでしょう?

SA:「ダーク」と考えらている事象を掘り下げるなら、あの頃はストリートが「ダーク」だったかもしれない。1978年のニューヨークは人種問題で荒れていた。その影響もあってダークだったと言えるけど、実際はそんなにダークではなかった。
 1981年にアイク・ヤードのメンバーに「もし電源が落ちて真っ暗になっても、僕たちはそこでも演奏し続ける方法を見つけよう」と伝えた。そのとき得た回答は、自分がロマンティックになることだった。
 自分たちには陰陽がある。暗闇の光を常に持っている。もっともダークだったストリートにおけるそのセンスは、やがて世渡り上手でいるための有効な手段となった。僕は、近未来のディストピアのなかで前向きに生きることを夢見ていなたわけではなかった。シド・ミードは、未来とは、1984年までの『時計仕掛けのオレンジ』、『ブレードランナー』、『エイリアン』、『ターミネーター』と同じように、世界をエンタテイメント化していると認識していた。
 ジョージ・ブッシュの政権に突入したとき、どのように彼がイラク戦争をはじめるか、その口実にアメリカの関心は高まった。彼の親父はサダム・フセインからの脅しを受けていた。が、当時のディストピアは、時代に反応したものではなかった。ヒストリー・チャンネルは『ザ・ダーク・エイジ』や『バーバリアンズ』といったシリーズをはじめたが、母親のウクライナと父親のドイツの血が入っている僕にとって、自分たちがバーバリアンであると信じていた。バーバリアンから来ているオリジナルのゴスに関して言えば、僕にドイツ人の血が流れているか定かではないけど、ドイツにいるときその何かを感じたことはある。自然環境、場所、そしてミステリーの狭間でね。
 2005年から2009年にかけてのディストピアについても言おう。ブラック・レインのベーシストのボーンズと再結成前のスワンズのノーマン・ウェストバーグは、ペイガニズム、アミニズム、ブーディカといったイングランド教、ドルイド教、その他クリスチャンにさせようとするすべての勢力に反した歌詞を根幹とした。新しい「ローマ」がどこで、それが誰であるかを見つけなければならない。そしてそれがいつ崩壊するのかも。

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1981年にアイク・ヤードのメンバーに「もしも電源が落ちて真っ暗になっても、僕たちはそこでも演奏し続ける方法を見つけよう」と伝えた。そのとき得た回答は、自分がロマンティックになることだった。

80年代初頭、あなたはニューヨークとベルリンを往復しましたが、あれから30年後の現在、ニューヨークとベルリンはどのように変わったのでしょうか?

SA:83年の春にベルリンに来たとき、デヴィッド・ボウイとブライアン・イーノによる『ロウ』や『ヒーローズ』の匂いが漂っていた。その2枚は自分にとってとてつもない大きな作品だったから、ワクワクしていたものさ。
 アイク・ヤードのその当時の友だちはマラリア!で、彼女たちは78年に自分が組んだザ・フュータンツのメンバー、マーティン・フィッシャーの友だちでもあった。マラリア!とは、リエゾン・ダンジェルーズ (ベアテ・バルテルはマラリア!の古き友人)と一緒に79年にニューヨークに来たときに出会ったんだ。
 クロイツベルクではリエゾン・ダンジェルーズのクリスロ・ハースのスタジオで何週間か泊まったこともあったよ。まだ彼が使っていたオーバーハイムのシンセサイザーは自分のラックに残っている。
 当時のベルリンは、ブリクサとアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンが全盛期でね。初めて行ったときは幸運にも友だちがいろいろ案内してくれた。マラリア!のスーザン・クーンケがドレスデン・ストリートにあるスタジオで泊まらせてくれたり、ある日みんなで泳ぎに出かけようてなったときにイギー・ポップの彼女、エスターがすぐ上に住んでいることがわかったり……。78年から89年のナイト・クラビングは日記として出したいくらい良いストーリーがたくさんある。 そのときの古き良き西ベルリンは好きだった。いまのベルリンも好きだけどね。 83年以来、何回かニューヨークとベルリンを行き来してる。アイク・ヤードは8月25日にベルリンのコントートでライヴの予定があるよ。
 ニューヨークももちろん変わった。人生において80年代初期の「超」と言える文化的な爆発の一端は、いまでも人種問題に大きな跡を残してる。いまでも面白いやつらが来たり出たりしてるし、これまでもそうだった。女性はとくにすごい……まあ、これもいつだってそうか。音楽もどんどん目まぐるしく展開されて前に進む。
 〈L.I.E.S.〉をやっているロン・モアリは、近所のレコード屋によくいた。リチャード・ヘルとは向かいの14番地の道ばたで偶然会ったりする。
 しかし、ときが経つと、近所に誰がいるとか、状況がわからなくなってくるものだ。友だちも引っ越したり、家族を持ったりする。僕はイースト・ヴィレッジの北部にあるナイスなアパートに住んでいる。隔離されていて、とても静かだから仕事がしやすい。2012年のツアーではヨーロッパの20都市くらい回って、そのときはいろんな場所に住んだり、仕事もしてるが、ニューヨークがずっと僕の拠点だ。

最近のあなたにインスピレーションを与えた小説、映画などがあったら教えてください。

SA:以前も話したけど、僕のルーツは、J.G.バラード、P.K.ディック、ウィリアム・ギブソンだ。ワシントンDC郊外の高校に在籍していた多感な少年時代には、ウィリアム・バロウズの影響も大きかった。あとスタンリー・キューブリックだな。ドミナトリックスをやっていた頃の話だけど、1984年にワーナーにで会ったルビー・メリヤに「ソルジャー役で映画に出てみないか」と誘われたことがあった。フューチャリスティックな映画だったら良かったが、現代の戦争映画で自分が役を演じているという姿が想像つかなかった。が、しかし、その後、彼女は『フルメタル・ジャケット』のキャスティングをしていたってことがわかった(笑)。
 日本の映画では怪談モノが好きだし、黒澤明、今村昌平、若松孝二、鉄男、石井岳龍、森本晃司、大友克洋、アキラ、ネオ・トーキョー、川尻善昭『走る男』……なんかも好きだ。いまはK.W.ジーターとパオロ・バチガルピが気に入っている。
 ブラック・レインのアルバムでは、ふたつのサイエンス・フィクションが元になっていて、K.W.ジーター(P.K.ディックの弟子で、スター・トレックも含む多くの続編小説を生んだ作家)の『ブレード・ランナー2 :エッジ・オブ・ヒューマン』(1996)の小説。もうひとつはパオロ・バチガルピの『ザ・ウィンド・アップ・ガール』(2010)からのエミコの世界に出て来る新人類。
 いまちょうど著者のエヴァン・カルダー・ウィリアムスと、「今」を多次元のリアリティと様々な渦巻く陰謀を論じる新しい本と音楽のプロジェクトを書いている。
 もうひとつの本も進行中で、2000年頃から10年以上かけてロンドンのカルチャー・サイト、ディセンサスを取り入れてる。このスタイルの情報に基づいた書き方は、イニス・モード(意味を探さしたり、断定しないで大まかにスキャニングする)とジョン・ブラナー(『Stand On Zanzibar』、『Shockwave Rider』、『The Sheep Look Up』)に呼ばれている。ブラナーの『Stand On...』は、とくにウィリアム・ギブソンに影響を与えているようにも見えるね。

アイク・ヤードないしはあなた自身の今後の活動について話してください。

SA:早くアイク・ヤードの新しいEPを終わらせたい。新しい4曲はいまの自分たちを表している。そしてアルバムを終わらせること。『Nord』以降はメンバーが離ればなれで、みんな忙しいからなかなか進まなかった。
 次のアルバムは『Rejoy』と呼んでいる。日本の広告、日本語、英語を混ぜ合わせた言語で、アイク・ヤードにとっての新境地だ。ある楽曲では過去に作った歌詞も使われている。ケニーや僕のヴォーカルだけではなく、いろんなヴォーカルとも作業してる。アイク・ヤードのモードを変えてくれるかもしれない。
 また、新しいアルバムでは、ふたりの女性ヴォーカルがいる。日本のライヴの後、3人目ともレコーディングをする。そのなかのひとりは、エリカ・ベレという92年のブードゥー・プロジェクトで一緒になった人だ(日本ではヴィデオ・ドラッグ・シリーズの一部『ヴィデオ・ブードゥー』として知られている)。エリカは、昔はマドンナとも共演しているし、元々はダンサーだった。最初のリハーサルはマイケル・ギラ (スワンズ)と一緒でビックリしたね。
 新しいアルバムができた後は(EPは上手くいけば今年の終わりに〈Desire Records〉から、アルバムは来年以降)、「Night After Night」の再発にリミックスを付けて出そうかと思っている。ライヴ・アルバムもやりたい。
 あとは初期のブラック・レイン、ドミナトリックス、デスコメット・クルーのリリースも考えたい。サウンドトラックのコンピレーションも出るかもしれない。新しいテクノロジーを使いながら、新しいバンドも次のイヴェント、ホリゾンでやろうかとも思ってる。いまは何よりも日本でのライヴが楽しみだ。


※野外フェスティヴァル「rural 2014」にてアイク・ヤード、待望の初来日ライヴ! (レジスも同時出演!)

■rural 2014

7月19日(土)午前10時開場/正午開演
7月21日(月・祝日)正午終演/午後3時閉場 [2泊3日]
※7月18日(金)午後9時開場/午後10時開演 から前夜祭開催(入場料 2,000円 別途必要)

【会場】
マウンテンパーク津南(住所:新潟県津南町上郷上田甲1745-1)
https://www.manpaku.com/page_tour/index.html

【料金】
前売 3日通し券 12,000円
*販売期間:2014年5月16日(金)〜7月18日(金)
*オンライン販売:clubberia / Resident Advisor / disk union 及び rural website ( https://www.rural-jp.com/tickets/
*店頭販売:disk union(渋谷/新宿/下北沢/町田/吉祥寺/柏/千葉)/ テクニーク
*規定枚数に達しましたら当日券(15,000円)の販売はございません。

駐車料金(1台)2,000円
*当日エントランスでお支払いただきます。

テント料金(1張)2,000円
*当日エントランスでお支払いただきます。タープにもテント代金が必要になります。

前夜祭入場料(1人)2,000円
*当日エントランスでお支払いただきます。前夜祭だけのご参加はできません。



【出演】
〈OPEN AIR STAGE〉
Abdulla Rashim(Prologue/Northern Electronics/ARR) [LIVE]
AOKI takamasa(Raster-Noton/op.disc) [LIVE]
Benjamin Fehr(catenaccio records) [DJ]
Black Rain(ブラッケスト・エヴァー・ブラック) [LIVE]
Claudio PRC(Prologue) [DJ]
DJ NOBU(Future Terror/Bitta) [DJ]
DJ Skirt(Horizontal Ground/Semantica) [DJ]
Gonno(WC/Merkur/International Feel) [DJ]
Hubble(Sleep is commercial/Archipel) [LIVE]
Ike Yard(Desire) [LIVE]
Plaster(Stroboscopic Artefacts/Touchin'Bass/Kvitnu) [LIVE&DJ]
Positive Centre (Our Circula Sound) [LIVE]
REGIS(Downwards/Jealous God) [LIVE]
Samuel Kerridge(Downwards/Horizontal Ground) [LIVE]
Shawn O'Sullivan(Avian/L.I.E.S/The Corner) [DJ]

〈INDOOR STAGE〉
Abdulla Rashim(Prologue/Northern Electronics/ARR) [DJ]
AIDA(Copernicus/Factory) [DJ]
Ametsub [DJ]
asyl cahier(LSI Dream/FOULE) [DJ]
BOB ROGUE(Wiggle Room/Real Grooves) [LIVE]
BRUNA(VETA/A1S) [DJ]
Chris SSG(mnml ssg) [DJ]
circus(FANG/torus) [DJ]
David Dicembre(RA Japan) [DJ]
DJ YAZI(Black Terror/Twin Peaks) [DJ]
ENA(7even/Samurai Horo) [DJ]
GATE(from Nagoya) [LIVE]
Haruka(Future Terror/Twin Peaks) [DJ]
Kakiuchi(invisible/tanze) [DJ]
KOBA(form.) [DJ]
KO UMEHARA(-kikyu-) [DJ]
Matsusaka Daisuke(off-Tone) [DJ]
Naoki(addictedloop/from Niigata) [DJ]
NEHAN(FANG) [DJ]
'NOV' [DJ]
OCCA(SYNC/from Sapporo) [DJ]
OZMZO aka Sammy [DJ]
Qmico(olso/FOULE) [DJ]
raudica [LIVE]
sali (Nocturne/FOULE) [DJ]
SECO aka hiro3254(addictedloop) [DJ]
shimano(manosu) [DJ]
TAKAHASHI(VETA) [DJ]
Tasoko(from Okinawa) [DJ]
Tatsuoki(Broad/FBWC) [DJ]
TEANT(m.o.p.h delight/illU PHOTO) [DJ]
Wata Igarashi(DRONE) [Live&DJ Hybrid set]

< PRE PARTY >
Hubble (Sleep is commercial/Archipel) [DJ]
Benjamin Fehr (catenaccio records) [DJ]
kohei (tresur) [DJ]
KO-JAX [DJ]
NAO (addictedloop) [DJ]
YOSHIKI (op.disc/HiBRiDa) [DJ]

〈ruralとは…?〉
2009年にはじまった「rural」は、アーティストを選び抜く審美眼と自由な雰囲気作りによって、コアな音楽好きの間で徐々に認知度を上げ、2011年&2012年には「クラベリア」にて2年連続でフェスTOP20にランクイン。これまでにBasic Channel / Rhythm & Sound の Mark Ernestusをはじめ、DJ Pete aka Substance、Cio D'Or、Hubble、Milton Bradley、Brando Lupi、NESS、RØDHÅD、Claudio PRC、Cezar、Dino Sabatini、Sleeparchive、TR-101、Vladislav Delayなどテクノ、ミニマル、ダブ界のアンダーグラウンドなアーティストを来日させ、毎年来場者から賞賛を集めている野外パーティです。小規模・少人数でイベントを開催させることで、そのアンダーグラウンド・ポリシーを守り続けています。
https://www.rural-jp.com

interview with Kyle Hall - ele-king

 最初のEPが出た2007年から、あるいはそれ以前から、大きな注目を集めていたカイル・ホールの初来日がやっと実現する。16歳でオマー・Sのレーベル〈FXHE〉から(14歳のときに作った曲で)登場し、翌年には自身のレーベル〈Wild Oats〉を設立。昨年には満を持してファースト・アルバム『The Boat Party』をリリースして高い評価を得た。そのサウンドには、デトロイトという特殊な音楽文化を持つ街で育まれたタフさと、若さと、希望が詰まっている。

 現在22歳の彼は、地元であるデトロイト市内を拠点に、世界を飛び回る人気DJとして、レーベル・オーナーとして、そしてプロデューサーとして、誰もが夢見るような生活を送っている……かのように見えるが、実はそれ故のストレスや悩みを抱えているようだ。
 今回、「せっかくの初来日だから」とインタヴューを申し込んだところ、実はいちど断られた。ここ最近はほとんど取材を受けていないという。二度目の懇願によって渋々承諾してくれたものの、当初はあまり乗り気ではなかった。話しているうちに、その理由が明らかになり、最終的には期待していた以上に深い対話が出来たと思う。そして彼の、いい意味での真面目さと成熟さが表れていると思う。本邦初の、1万字を超えるロング・インタヴューをじっくりお楽しみ下さい。


■KYLE HALL Asia Tour

2014年7月11日(金)
22:00〜
@代官山AIR

料金:3500円(フライヤー持参)、3000円(AIRメンバーズ)、2500円(23歳以下)、2000円(23時まで)

出演:
【MAIN】Kyle Hall(Wild Oats/from Detroit)、DJ Nobu(FUTURE TERROR/Bitta)、sauce81 ­Live­, You Forgot(Ugly.)
【LOUNGE】ya’man(THE OATH/Neon Lights)、Naoki Shinohara(Soul People)、Ryokei(How High?)、Hisacid(Tokyo Wasted)
【NoMad】O.O.C a.k.a Naoki Nishida(Jazzy Sport/O.O.C)、T.Seki(Sounds of Blackness)、Oibon(Champ)、mo2(smile village)、Masato Nakajima(Champ)


みんながオルタナティヴなサブカルチャーに属したがっていて、そのオピニオン・リーダー的なメディアの言いなりになっている。新しいサブカルチャーを創り出すために過去の歴史の解釈まで曲げられてしまっているようにさえ思う。インターネットは自分の意見を持っている人には素晴らしい道具だけど、ただのフォロワーには悪影響を及ぼすものだ。

日本語でのインタヴューは初めてなので、まず基本的なことから聞かせて下さい。

カイル・ホール(KH):あまりに基本的過ぎることは聞かないで欲しいな。最近あまりインタヴューを受けないようにしているんだけど、それはもう何度も何度も同じことを言い続けている気がするからなんだ。正直、「僕の言うことよりも、僕の音楽を聴いて下さい」って思う(笑)。それ以上に、あまり言うことはないよ。〈Wild Oats〉というレーベルをやっているから、それをチェックして下さい、くらいかな(笑)。

なるほど。わかりました。では、基本的な質問はやめましょう。私が聞いてみたいと思っていたことを、まず聞かせて下さい。音楽を作ることと、DJをすることは違う表現方法です。今回、あなたにとって初来日になりますから、日本のオーディエンスはあなたの作品は聴いているけど、DJプレイは聴いたことがないわけです。ですから、みんな「DJとしてのカイル・ホールはどうなのか?」ということに注目していると思います。ご自分ではどう思われますか? あなたにとって制作とDJの違いは? あなたの作品はDJとしてのあなたをも代弁していると思いますか?

KH:その答えは……ノーだね。僕の作る音楽は、そのときどきの自分を表現しているので、DJをしているときの自分とは必ずしも重ならない。DJをするときは、自分がかけたいと思うレコード、僕はアナログ・レコードをプレイするので、それをレコード・バッグに詰めるところからはじまっている。持っているレコードを全部詰められるわけではないので、そこには制限があって、そのときの自分の気分、どちらかというと自己満足のために選んだレコードを持っていく。自己満足というのは、自分だけを楽しませるという意味ではなくて、自分が思う、その状況に最適であろうと考えるレコードを選ぶということ。その判断には、僕が考えるそれぞれのオーディエンスの趣向や、期待を考慮する。
 DJプレイというのは会話みたいなもので、まず僕がいくつか自分が聴きたいと思う曲をかけてみて、お客さんの反応を見る。そうすると、ダンスフロアにいる人たちの耳がどこにあるのか、ということが少しわかる。途中でフロアを離れる人もいれば、入って来る人もいるから、それを繰り返しながら状況を掴んでいく。でも、人はみんな違うし、土地によっても違いがあるから、なかなか難しい。人によって、そのパーティに期待してくるものも違う。特定のものを聴きたくて来る人もいれば、オープンに違ったものを受け入れる人もいる。そのDJの芸術性を評価しに来る人もいれば、DJが誰だかよく知らずにただ踊りに来ている人もいる。こういったいろんな人たちと自分の相互作用が、その夜のエネルギーとなるから、予想がつかないよね。

ラインナップや、出演順によっても受け取り方が変わりますよね。

KH:そうそう。例えば、前のDJがものすごく速いテンポだとか、大音量とかでプレイしていたら、その後に出るDJの印象がまた変わる。DJにもいろいろいるしね。例えば、「俺はみんなと一緒にパーティしに来たんだ」と言うDJもいるけど、必ずしもお客さんが楽しむ音楽で自分が楽しめるわけではないから、妥協を強いられることもある。でも僕にとっては妥協をする方が難しいから、それならお客さんをそこまで盛り上げなくても、自分がかけたい音楽をかけようと思うこともある。

DJはエンターテイナーというだけではないですもんね。

KH:そう! エンターテイナーとアーティストは違うと思う。そしてアーティストの方が、お客さんとの接点を見つけるのに時間と努力を要するよね。その接点がなかなか見つからないと、「僕が音楽スノッブ過ぎるのかな?」と自問することもあるけど、僕が本当にいいと思ってかけたものに反応してもらえることもある。逆に、自分はそんなに好きじゃないけど、きっとお客さんには受けるだろうと思ってかけたら、全然ダメだったり(笑)。本当に優れたアーティストは、お客さんを自分の世界に引き込んで、その良さを知ってもらうことが出来るんだろうけど。

個人的には、DJ本人が本当に好きでかけたいものをかけることがもっとも重要だと思いますけどね。

KH:僕もとても重要だと思う。でも、誰もがそういう風にやっているわけじゃない。よく、「これは(フロアで)機能する」という曲をかける人がいる。それってただのツールということだよね。でも、そういったツールをかけることで、次にかける本当に思い入れのある曲を引き立たせるというテクニックもある。そういう風に、最適なコンテクスト(背景/文脈)を準備するということもDJの醍醐味だと思う。

それを踏まえて聞きたいんですが、だとすると、あなたがまったく知らない場所、例えばまだ行ったことのない日本でプレイする際には、どのような準備をするんですか? すでにあなたはヨーロッパ各地でたくさんプレイしていますし、アメリカでもしていますよね。でも日本はそのどちらとも違います。

KH:そうだね、僕もそういう印象を持っているよ。ユニークな場所だってね。たしかに、ヨーロッパはどの国でやるにしてもだいたい状況を把握している。例えばロンドンは、ほぼ自分の好き勝手にやっても大丈夫なんだ(笑)。でもイタリアとか、その地域によっても、もう少しベーシックなところを押さえないといけないな、とか。
 日本については、僕が知っている限りでは、かなりアーティスティックにやっても受け入れてもらえるところだと認識している。でも、RAのドキュメンタリー(Real Scenes: Tokyo)を観て、もしかしたらもっと制限されているのかな、とも思ったり。実はもっとニッチに細分化されていて、僕に期待されていることと僕が実際にやりたいことはかけ離れている可能性もあるのかな、とも思う。

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本当に頭がおかしくなりそうになるよ。だって、僕がどんなにクリエイティヴに面白いことをやっても、必ず「デトロイト版の」とか「デトロイト・サウンド」って言われちゃうんだから! セオ・パリッシュがどうのとか、必ず他の誰かとの比較で書かれる。

日本のオーディエンスはあなたにどんな期待をしていると思いますか?

KH:わからないよ! 僕のレコードの印象かな? あとは、デトロイトのレガシー(遺産)との連続性を期待されているということはいろんなところで感じるよ。過去20年間、デトロイトの他のDJたちがやってきたこと。オンラインで僕の記事を見ても、だいたいそれと比較されている。

それは嫌ですか?

KH:嫌だよ! 僕が作る音楽はすべて、他の誰かのフィルターを通して語られるんだ。例えば、僕が〈Hyperdub〉から曲を出すと、「〈Hyperdub〉からのデトロイト・サウンド」と言われる。「カイル・ホールがたまたま〈Hyperdub〉から曲を出しました」とはならないんだよ。ただのアートなのに、たくさんの先入観があるんだ。日本についても、そこがちょっと怖いな。僕個人を、いろんな冠を付けずにそのまま受け入れてくれたらいいんだけど……本当に頭がおかしくなりそうになるよ。いつも何らかの「箱」に入れられて。

そうですか! そんなに苦しんでいたとは。

KH:だって、僕がどんなにクリエイティヴに、面白いことをやっても、必ず「デトロイト版の」とか「デトロイト・サウンド」って言われちゃうんだから! セオ・パリッシュがどうのとか、必ず他の誰かとの比較で書かれる。

たしかに私も書きました……(苦笑)。

KH:つねに先に誰かがやったことと比較されて、僕はいちばんになれないんだ。聴く前からこういうものだって決めつけているから、その枠の外、他のコンテクストで捉えられない。何も先入観を持たずに、ただ音を聴いてくれたらって思うよ。

たしかにそれは嫌かもしれません。でも、まったく何の先入観も持たずに音楽を聴くというのは無理ですよね。あなたの作品を手に取っている、聴こうとしているという時点で、すでに何かの情報を参考にして興味を持っているわけですから。

KH:それはそうだ。だから、先入観をまったく持たないで欲しいとは言わない。何らかの期待や楽しみを持って聴いてくれるのは構わないけど、決めつけて欲しくないんだ。多くの場合、曲を聴く前の段階ですでに何らかのパッケージに入れられてしまっているから。曲そのものよりも、それについての情報で評価/判断している。
 僕は、いまの、人びとのカルチャーについての情報の受け取り方全般に問題があると思っている。メディアでそれを発信している人たちが、そのカルチャーをあまり理解していないと感じるから。個人的に新しい音楽を発見したり、出会ったりするんじゃなくて、そういうところから与えられた情報のみで判断してしまっている。

鋭い指摘です。でも、例えば私の場合は、他のデトロイトのアーティストなどから、あなたの曲やDJプレイを聴く前にあなたのことを聞いていたので、それで興味を持ちました。デトロイトの先輩たちから、とてもかわいがられている若者という印象だったので、それがそれほどあなたの重荷になっているとは意外でした。

KH:それもおとぎ話だよ!! 実際はそんなにイイ話ではないんだ。もちろん、自分の周りにいる人たちや育った環境をありがたく思う面もあるけど、それには良い面と悪い面がある。ビター・スゥートというかね。僕が先輩たちにかわいがられて育てられたというのは、メディアで書かれていること。ある時点では、僕より年上のデトロイトのDJは全員僕の師匠ってことになっていたんじゃないかと思うよ(笑)。たしかに交流はあったかもしれないけど、たぶん僕の年齢のせいだろうね……たしかに親切にしてくれた人もいっぱいいたけど、すべてを彼らに教わったわけじゃない。実際はどちらかというとその逆で、僕は孤独なことが多かった。ひとりで試行錯誤しながら音楽の作り方も学んでいった。いつも誰かと一緒にスタジオに入って教えてもらっていた、なんてことはないんだ。僕はインターネット世代だから、自分で調べていたよ。
 たしかに、90年代などはみんな音楽仲間がいて、一緒に機材や情報をシェアして音楽を作っていたのかもしれないけど、僕の世代は違う。そういう環境ではなかった。僕は13歳だったからね。まわりにそんな仲間はいなかった。リック・ウィルハイトのレコード屋(Vibes New & Rare)に行って話をしたりはしていたけど、それ以外のレコード屋の多くは無くなってしまったし、デトロイトのアーティストはほとんどいつもヨーロッパに出払ってしまっていて、地元にいない。オマー・Sは例外で、たしかに彼はいろんなことを教えてくれた。ディストリビューションのこととか、ビジネスのことも。僕の音楽もオープンな耳で聴いてくれた。彼は、僕を手助けしてくれたけど、他の人についてはそんなに……(笑)。僕の音楽は、まわりからの影響よりも、内面から生まれている部分が大きいんだ。いまだに多くの人が、僕を12歳みたいに思っているようだけど、もう立派な大人だよ! もう22歳なんだから!

22歳ですか……(!)。先ほど、DJをする際に、たくさんのレコードを持って行くことは出来ないので制限があると言っていましたよね。レコードでDJすることは、いわばオールドスクールな方法で、新しいテクノロジーを使えば、もっと多くの曲を持ち込んだりすることも可能です。しかも若いのに、どうしてレコードという不便なフォーマットを選んでいるんですか?

KH:逆にそれは僕が不思議に思うことなんだけど、DJに関するテクノロジーの進化って、利便性を高める方向に進んでいる。例えば、ピアノ奏者に、「なぜいまだにピアノを使って演奏してるの?」と聞く人は誰もいない。本物のピアノの音がいいからに決まってる! 僕はレコードの音が好きなのと、レコードでDJすることは楽器を弾くみたいに楽しめるから。CDやUSBなどのレコードからリップした(録音した)デジタル音源も使うけど、リップするとそのときの録音状態に左右されるから、レコードそのものとは音が違う。僕は違う針を使ってみたりして何パターンか録ったりするよ。レコードの方が目に見えて、手に触れるから愛着が湧く。ピッチコントローラーひとつを触っても、レコードだと何か生のものを触っているという感触が得られるけど、デジタルだと実感が湧かないというか、ヴァーチャルな感覚だよね。変な感じ。でもレコードにもいろいろあって、同じ曲でもプレスによって聴こえ方が全然違ったりする。例えば、〈Rush Hour〉が出してる古いシカゴのリプレスは、コンプレスされ過ぎていて全然音が良くない。リリースしている人たちの好みに変えられている。人によってどこをいいと思うかは違うからね。文化的背景によっても違うかもしれない。それまで聴いてきたレコードとか。
 ヨーロッパとアメリカの違いは、僕にとっては興味深いよ。アメリカのブラック・ミュージックとヨーロッパの人たちがアメリカの音を真似して作っている音楽とか! 彼らが考えるアメリカ音楽のいいところと僕らの聴き方は違っている。その交流があって、お互いが影響を受けたりしている。
 カール・クレイグの音楽なんかは、そのいい例だと思う。彼の音楽的な変化は、明らかにヨーロッパからの反響を反映していると思うな。ヨーロッパのレコードは、凄くヴォリュームとパンチがあるけど、それはクラブの環境がそういう風に設定されているから、そういう音が映えるんだと思う。でもアメリカに戻って来ると、それほど強烈じゃなくてもいいというか、みんなもっと音楽の内容を聴いているという感じがする。だから、しょっちゅう行き来していると混乱してしまう。ヨーロッパでやるときは、音を大きくし過ぎてしまう傾向があるな、僕は。

そうですね、そういう違いは面白いですよね。私個人の印象では、ヨーロッパでは機能的な踊りやすいダンス・ミュージックが好まれ、そうではない異質なものに対しては許容範囲が狭い。それと比較すると、日本のオーディエンスはとても許容範囲が広いと思いますし、予期していない音楽が聴こえてきても、その良さを受け入れようとします。だから、結論としては、カイル君は自分のやりたいように、好きなものを思いっきりプレイすればいいと思いますよ!

KH:そうか。わかった(笑)。でも、その一方で「日本人に受ける」とされている曲もいくつかあるんだよ。「日本でこれをかければ間違いない」ってね! それが本当かどうかは僕にはまだわからないけど、クリーンなキーボード・サウンドやベースラインが入っているような曲は、日本の人は好きなのかなと思う。ハウス/ブラック・ダンス・ミュージックにおいて、だけどね。黒人のDJが来ると、それが「純正の」サウンドなんだと期待するようなもの。

それはたしかにあるかもしれませんね……少し話は変わりますが、私があなたについてとくに面白く興味深いと思っているのは、UKの同世代のアーティストたち、例えばファンキンイーヴンとのコラボをしたり、ベース・ミュージック・シーンと交流があって〈Hyperdub〉からもリリースをしているところです。いわゆる、「デトロイト・シーン」だけでなく、ロンドンの地元のシーンにも入り込んでいる。そういう人がデトロイトから出てきたことはかつてなかったんじゃないでしょうか。

KH:そうだね、「デトロイト」ってひとつの軍隊でもあるかのようだからね(笑)。でも、あなた自身が言うように、それでも僕はデトロイト組からは抜け出せてない。

いや、それはそんなに悲観しなくても、まったく違うバックグラウンドを持った他のシーンに同士を見つけて、一緒に音楽をやっているということは素晴らしいじゃないですか。

KH:うん、UKに関してはとくに、それほどバックグラウンドの違いを感じないんだ。同じようなものを聴いて育ってきて、同じようなものを好んでいると思う。僕がロンドンで交流のある人たちは、僕と音楽の聴き方がとても似ている。ファンクやソウルといったブラック・ミュージックがずっと聴かれてきた土壌があるからだろうね。
 でも、〈Hyperdub〉とファンキンイーヴンは全然別の繋がり方で、〈Hyperdub〉は2008〜2009年頃に僕の出した曲を聴いて向こうからアプローチしてきたんだ。僕の音楽は、UKでいちばん反響があったし、実際にいちばん売れた。最初は、リミックスを依頼されたところから親交がはじまったんだ。ヨーロッパでいちばん、僕を歓迎してくれた人たちだった。

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僕の場合は17歳でこういう環境に放り込まれたから、何もわかっていなかったよね。まわりと比べると、年齢の割には音楽的な理解なども成熟している方だとは思うけど、気持ちの面ではまったく成熟していなかった。

私の印象では、多くのデトロイト・ファンたちが、あなたが次なるムーディーマンかオマー・Sのような作品を出すことを期待していたのに対して、あなたは凄くユニークで風変わりなリリースで世に出てきた。とても実験的なリズムでした。それが、UKのポスト・ダブステップのシーンにおいて、よりしっくりと馴染んだんじゃないですか?

KH:それはあると思う。僕が彼らにとって面白いことをやっていたというだけでなく、彼ら自身も僕がUKの〈Thirdear〉、〈Warp〉、〈Ninja Tune〉といったレーベルでリミックスを手がけりトラックを提供したことで余計にハイプ化していったところもあると思うよ。自分自身はそこまでベース・ミュージックに傾倒しているとは思わないけど、ウエスト・ロンドンの音楽には大きな影響を受けていると思う。ディーゴの〈2000 Black〉とか。それが、いまのベース・ミュージックにも反映されているんだろうけど、その部分を認識している人は少ないかもしれないね。僕がブロークンビーツのレコードをかけても、彼ら(UKのお客さん)は誰も知らないんだもん(笑)! DJやアーティストは知っているかもしれないけど、オーディエンスは本当に知らない。

それは彼らが若いからじゃないですか? あなた自身の若いのに、何でそんなに知っているの(笑)?

KH:それはおかしいよ。誰だって、僕と同じくらい知ってていいはずさ。だってインターネットがあるじゃない! 知らない方がおかしいと思うけどな!

でもあなたは、明らかにロンドンのクラブで遊んでいる20代前半のキッズたちよりも古い音楽を知っていますよね。

KH:それはそうかも。ときどき違う言語を喋っているような気分になるよ(笑)。たしかに、僕の音楽の善し悪しの判断に、それが新しいものかどうかということは考慮されない。自分が楽しめるかどうか、というだけ。ジャンルや時代はあまり意識しない。音楽を知りはじめの頃は、ある程度それを参考にしなければいけない時期もあるけど、インターネットですぐに辿ることが出来るし、レコードを買うことも出来る。
 いまは、サブカルチャーが主流の時代だと思うんだよね。みんながオルタナティヴなサブカルチャーに属したがっていて、そのオピニオン・リーダー的なメディアの言いなりになっている。新しいサブカルチャーを創り出すために過去の歴史の解釈まで曲げられてしまっているようにさえ思う。そういう意味で、インターネットは、自分の意見を持っている人には素晴らしい道具だけど、ただのフォロワーには悪影響を及ぼすものだと思うな。

おっしゃる通りです。それに、クラブにはパーティ好きと音楽好きの二種類のお客さんがいると思うんです。パーティ好きの子たちも、本人たちは音楽が好きだと思っています。だからしょっちゅう遊びに行くんだけど、レーベルやアーティストの名前くらいは知っていても、それ以上にその音楽的ルーツを遡ったりはしない。

KH:そうそう! それもあるよね。そして、そういう子たちは、自分の好きなレーベルやプロモーターが薦める音楽をそのまま「良い音楽」だとして鵜呑みにする。そうやって好みが形成されているんじゃないかな。でも、それはある程度は人間の持つ性質で、まわりに認めてもらいたい、自分の居場所を見つけたいという欲求から来ているんだろうと思う。僕もそういう部分はあるし。人間の営みのあらゆるレヴェルで現れてくること。音楽の趣味に留まらず、自分のアイデンティティそのものだよね。
 「黒人の男性はどうあるべきか」とか、「ロンドンの白人の若者は遊びに行くときにどんな格好をしているべきか」とか(笑)。自分が属したいと思う集団と、自分も似たような格好になってくるもの。誰だって、みんなに愛されたいんだから! 愛されたいけど、個性的でもありたい、というジレンマだよね。

おっしゃる通りです! これだけ正直にいろいろ話してもらえて嬉しいですよ。でも、いろいろとフラストレーションを抱えているようでちょっと驚きました(笑)。

KH:ものすごくフラストレーションを抱えているよ!! もともと気分屋なところもあるのかもしれないけど、僕は嘘がつけない性格なんだ。とても調子が良くてすべてが上手くいっていると思うときもあるけど、その裏側が見えてしまったりすることもある。いろんなことを知れば知るほど、複雑な気持ちになるというかさ。

基本的に音楽メディアやクラブ・ミュージック産業そのものに、活動していくなかでフラストレーションを感じますか?

KH:そうだね、つねに葛藤を感じるからフラストレーションがあるんだと思う。僕はもともと、ツアーをして回ることが好きな方ではなくて、クラブにいてそこで入って来る情報には疲れてしまうことが多い。自分の目的を惑わせるというのかな。僕は、自分自身の核となる目的意識を持っている。でもその一方で、ある程度は流れに身をまかせたい自分もいる。日々の出会いを受け入れて生きていくこと。それだけで幸せに生きていける人もいるけど、自分のなかで達成したい欲求、自分のユニークな部分を発揮して達成したいこともある。そういう自分の内面から沸き上がって来ることと、周囲の人びとや出来事から受ける刺激やエネルギーで成し遂げられることもある。それが自分以外の人を幸せにすることもある。
 僕はつねにこのふたつの側面の葛藤を感じているんだよね。実際に外国に行ってツアーをして、いろんな人と交流すると音楽の聴き方や受け取り方も変化してくる。まわりを楽しませたいという気持ちから、無意識に自分を変えているところがある。でも、家に帰って来ると、「あんなことやこんなこともやらなければ!』と思う。家に戻って来ると、ツアー中とはまた価値観がガラリと変わるからなんだ。凄く変な感覚だよ。二重生活を送っているみたいな。音楽的にもね。
 自分でも、クラブに出かけたり外国に行ったりする前と比べて、自分の音楽が凄く変わったと思う。ただひとりで音楽を作ってリリースしていた頃と比べるとね。それは、おそらく僕が自分自身のことを知る前の早い時期から、こうした極端な変化にさらされたことも関係していると思う。自分が何者なのかを知るのって、時間がかかることだと思うんだ。一生それがわからないまま生きていく人もいると思うし。僕の場合は、17歳でこういう環境に放り込まれたから、何もわかっていなかったよね。まわりと比べると、年齢の割には音楽的な理解なども成熟している方だとは思うけど、気持ちの面ではまったく成熟していなかった。

私なんて22歳でも自分が誰だかなんてわかってなかったですよ! 17歳でデトロイトに住みながら、しょっちゅうヨーロッパのツアーをしていろんな人に会って……という体験をするのは消化するのが大変だったでしょうね。

KH:そうなんだ! 消化しきれなくて、そういう二面性が出来上がってしまう。海の向こうにいるときの自分と家にいるときの自分。自分が求めている以上の範囲の人付き合いをしなくてはいけないから、逆に感覚が麻痺してくる。DJがどうのこうのという以前に、人としてさ。ヨーロッパでは、自分が喋りたいとも思わない人と喋りたいとも思わないことを喋らないといけない、あるいは自分自身が望んでいる以上に、周囲を楽しませないといけない、という気分になるんだ。

家(地元)に居た方が落ち着きますか?

KH:イエスでありノーだね。落ち着く部分もあるけど、やはりここから脱出したいと感じることもある。地理的に、もっと気候のいいところがいいなと思ったりもする。例えば、LAに行ったりすると、もっと気候がいいから人も明るい。デトロイトにはデトロイト特有の、人間関係のめんどくささがある。ちょっと変な部分がね。

それほど大きいコミュニティではないですもんね、何となく想像はつきます。

KH:そう、あまり人が多くないからね。それにいまは、新しく移り住んできた人たちとずっとここに住んできた人たちとの間の摩擦があるし、単純に黒人と白人との間の摩擦もあるし、人と人が凄く分離されていると感じる。例えばレストランに食事に行くと、僕が黒人だからサービスがあまり良くないと感じることがある。他の町では感じないのに。ミッドタウンにいると、理由もなく警察に車を止められたり……ニューヨークではこんなことは起こらないのに。ニューヨークではみんな自分のことに忙しくて、価値観や美学もそれぞれにあり過ぎて、お互いをかまっていられない。競争が激しいから誰に対しても最高のサービスを提供しないと生き残れない。でもデトロイトでは人が少ないせいで、余計にお互いのことを干渉して、摩擦が起きている。黒人同士の変な摩擦も感じるよ。過去の歴史のせいで、埋め込まれてしまって消えない敵対心が残っていると思う。

どこか別の場所へ引っ越そうとは思ったことはありますか?

KH:いや、長期的に引っ越そうと思ったことはないな。

とくに、デトロイト・シーンとつねに関連づけられることが嫌だったら、どこか別の町に引っ越してしまうのが手っ取り早いのでは(笑)?

KH:あはは、そこまで嫌がっているわけではないよ! そういう意味で距離を置きたいという意味ではないんだ! 僕はデトロイト出身だからって自分のやっていることを判断されたくない、他のデトロイトのアーティストたちの副産物みたいな扱いをされたくないというだけで、デトロイトとの関係性を否定するつもりはないよ。ここに住んでいることの利点もあるんだ。良いところも、そして悪いところも。まず、ここに家を買ったから、ここが地元だし去るつもりはない。

22歳で家を買ったんですか!

KH:コンドミニアムだけどね。デトロイトのダウンタウンに。いまの状況を考えると、それが得策だと思ったし、それにここが僕の地元だから、自分の力で変えていきたいという気持ちもある。僕とジェイ・ダニエルでやっているパーティなんかも、僕ら自身がここで楽しめることをやりたいと思ってやっている。生活のためにならヨーロッパのギグだけこなしていればいいんだけど、地元の環境も変えていきたいからなんだよ。自分たちの居場所を確認する作業でもあるかな。

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僕は「白人みたいな喋り方をする」と言われて、壁を感じた。自分の居場所を探すのに苦労したんだよね。そういうときに人はどうするかというと、自分の好きなことに没頭するようになる。僕の場合は、それが音楽だった。

以前、あなたのアルバム『Boat Party』の日本版CDにライナーノーツを書かせてもらったんですが、あなたがデトロイトの希望であると書いて締めくくったんです。もしかしたら、若さを強調されることも自分では嫌かもしれませんが、その若さで完全にDIYでレーベルをやって、音楽を制作して、しかもジェイ・ダニエルやMガンといった地元の同世代の若い子たちをそこから紹介している。率直に凄いと思いますよ!

KH:たまたま僕の場合は他より少し若いときにはじめたというだけで、やっていることはそれほど珍しいことじゃないんじゃないかなぁ。

その若さで、自分がやりたいことの方向性が定まっていて、しかも実行に移しているというだけで本当に凄いと思います! 自分が16歳の頃なんて音楽のことすら大して知りませんでしたよ。

KH:それはもしかしたら、僕の場合は「何も考えずに適当に生きる」というオプションがなかったからかもしれないな。僕の場合はすべてが目の前で選択を迫ってくるような環境だったから、ぼんやりとしている余裕はなかったというか。僕は姉がいるんだけど、ひとりっ子みたいな育ち方をしたんだ。だから、退屈だったら自分で遊びを考えなければいけなかった。僕は単純に、他のアーティストとプレイしているだけでもいい、という選択肢があることを知らなかった(笑)。何か変化を起こしたければ、自分でやるしかないと思い込んでいたんだ。子供の頃から、「もっとこうなればいいな」と思うことがたくさんあったし、その変化への欲求が原動力になると思っていた。デトロイトは、他の多くの町よりも嫌なところ、過酷なところが目につきやすい町だからね。年上の人と付き合うことが多かったことも影響しているかな。もっと若いときに、リック・ウィルハイトのレコード屋に通っていたことはすでに話したけど、僕の交友関係や情報源になっていたのは、僕の両親くらいの年齢の人が多かった。
 デトロイトでは、自分の社会的・文化的な立ち位置によって、かなりの部分の人格が決まる。例えばどんな喋り方をするか、どうして僕の好むような音楽を好きになったか、ということもだいたい説明がつく。例えばデトロイト市内の人口はほとんどが黒人で、ほとんどの子供は市内の公立学校に行く。でも、公立学校は問題を抱えているところが多い。僕の場合は平均的か、もしかしたら平均よりも恵まれた環境で両親にもちゃんとケアしてもらって育って来た。僕は市内ではなく郊外の学校に入れてもらったから、より広い視野を持てたと思う。エレクトロニック・ミュージックについて知ったのも、郊外の白人学校に通っている友だちからだった。彼らは黒人だったけど、白人ばかりの学校に行っていたんだ。
 だからかなり早い時期から、自分は何者なのか、ということを意識させられ続けていたと思う。まわりは白人の子ばかりで、僕が住んでいたデトロイト市内は「危険なところ」という見方をしていることを知ったり、例えば僕はカトリックの学校に行ったから、市内によくいる、結婚していない両親のあいだに生まれた子は地獄に行くって教えられたり……こういうことが子供にとっては重いプレッシャーになる。だから、郊外の学校から市内の自分の家に戻ると、自分がエイリアンに感じるんだ。逆にまわりの黒人の子供たちがどんなことをやっているかわからなくなるから。
 僕はその後、高校は市内の学校、Detroit School of Artsに進学した。公立だけど良い学校とされている。でも、やはり公立だから、そこに来ている子たちは僕とは違った育ち方をしていたりする。ものの見方も違うし、人との付き合い方も違った。僕は「白人みたいな喋り方をする」と言われて、壁を感じた。自分の居場所を探すのに苦労したんだよね。そういうときに人はどうするかというと、自分の好きなことに没頭するようになる。僕の場合は、それが音楽だった。僕の母はシンガーで、音楽をやっている友だちがたくさんいた。そのなかでもとくに仲が良かったのがDJレイボーンという人で、彼が僕にレコードでのDJの仕方を教えてくれた。それが僕の楽しみになって、音楽を通じて仲間が見つかった。

私個人も似たような体験をしたので良くわかります! 私の経験から言うと、ハイスクールで負け組だった子の方が、その後活躍しますよね!

KH:ははは。そうかもしれない。自分のことに集中出来るからかもね。ハイスクールの頃から恵まれていて、そのまま調子良くいく人もいるけどね! まあ僕の場合はそうではなかった。僕は同年代の子にはそれほど共感できなかったから、上の世代の人たちに音楽のことを教えてもらって、こういう好みになっているんだと思う。

自分に置き換えて考えると、15〜16歳の音楽に興味を持っている子が自分の近くにいたら、喜んで何でも教えてあげちゃうと思うんですよね。やはりリック・ウィルハイトのような年上の人たちからかわいがられたでしょう?

KH:リックは本当にそうだったね。彼は音楽の知識を人に伝えるのが大好きなんだ。単純にレコードの話をするのが好きだしね。そうじゃない人もたくさんいるよ。教えたくない、話さないって人も! まだお前には早いとか、もっと努力しないと得られないものだとか、そういう風な態度の人もね。デトロイトのダンス・ミュージックのシーンは、若者に解放されたものではなかった。どこへ行っても、いつも僕が最年少だった。若い人たちにとって魅力があるものではなかったとも言える。お母さんと同じ年の人たちとつるみたくない、とかね(笑)。
 人気のあるダンス系のミュージシャンは、ヨーロッパにファン基盤があって、地元にはあまりない。地元の若者たちにその魅力を伝える方法すらなかったと言える。世代間の隔たりは大きいと思うね。僕が高校に行っていたときも、「こんなのゲイの音楽だ」とか、「年寄りの音楽だ」、「何だこのゴミみたいな音楽」って言われていたもん。

そんな(笑)! でもいまは、あなたやジェイ・ダニエルが一緒にパーティをやったりしているじゃないですか? 少しは若い子たち、あなたと同世代の子たちも興味を持ちはじめたと思いますか?

KH:うん! いまはまったく状況が変わったと思う。僕自身も、自分がこの世界に足を踏み入れたときよりもずっと楽観的だよ。僕は自分の経験を、なるべく多くの人とシェアしたいと思っているから、僕が「いい」と言えば、僕のことを好きでいてくれる人が興味を持ってくれるんじゃないかと思う。僕がやっていることに興味を持って聴いてくれる若い子もいるし、実際にパーティにも来てくれるよ。
 僕らがMotor City Wineというバーでパーティをやりはじめたときは、年齢制限の問題があった。アメリカで若い子がダンス・ミュージックに興味を持たない理由のひとつが、この年齢制限だと思う。ほとんどの州では21歳以上じゃないとクラブに入れないから。飲酒が21歳からだからね。
 でもいまは、僕がある種前の世代といまの世代の架け橋になっているのかな、と思う。年上の人たちに聞いてもたぶん若い子のシーンは知らないと思うけど(笑)、確実に出来てきていると思うよ。だから、僕は希望を持っている。音楽を作っている子がたくさんいるし、これから大きくなってくると思う。僕より若い子もいっぱいるし、もともとこういう音楽に興味があってデトロイトに移り住んで来ている若い子もいる。

素晴らしい! それは嬉しいですね。このインタヴューがあなたのDJツアーの宣伝になるかは疑問ですが(笑)、インタヴューとしてはとてもいい内容になったと思います。ありがとうございます。

KH:DJの宣伝のためのインタヴューなんて、意味がないよ! 僕は逆にこういう話が出来て良かったと思っている。ありがとう!

あなたのDJを楽しむに当たって日本のお客さんには、先入観なしに、自然な反応を素直に出してくれたらいいですね。

KH:そうだね、そうしてもらえるのがいちばんありがたい。

最後に何か今後のプロジェクトなどの告知はありますか?

KH:あまり先に情報は出さない主義だけど……近々、〈Wild Oats〉から、必ずしもデトロイト出身ではない若いアーティストを紹介していくので、注目していて下さい。いい音楽を用意していますから!



■KYLE HALL Asia Tour

2014年7月11日(金)
22:00〜
@代官山AIR

料金:3500円(フライヤー持参)、3000円(AIRメンバーズ)、2500円(23歳以下)、2000円(23時まで)

出演:
【MAIN】Kyle Hall(Wild Oats/from Detroit)、DJ Nobu(FUTURE TERROR/Bitta)、sauce81 ­Live­, You Forgot(Ugly.)
【LOUNGE】ya’man(THE OATH/Neon Lights)、Naoki Shinohara(Soul People)、Ryokei(How High?)、Hisacid(Tokyo Wasted)
【NoMad】O.O.C a.k.a Naoki Nishida(Jazzy Sport/O.O.C)、T.Seki(Sounds of Blackness)、Oibon(Champ)、mo2(smile village)、Masato Nakajima(Champ)

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