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行ったことはないので、詳しいことは知らないけれど、05年に大阪でスタートし、橋下徹によるクラブ粛清を察知したか(紙エレキングVol.4参照)、09年からは東京に拠点を移したディスコトピアというパーティから初のフィジカル・リリース(これまではスターキーやアイコニカをリミックスに起用したBD1982のEP「VHSナイト」など配信オンリー)。オーガナイザーの名前がマット・リン、アム・ライン、ショーと、おそらく日本人ではないようで、これにニューヨークからBD1982が加わって、ベース・ミュージックやテクノなど、センスのいいダンス・ミュージックがまとめてコンパイルされている。このような曲がかかっているパーティが東京にあったんですねー。
オープニングはほぼストリングスだけで構成されたBD1982"サンシャイン"。いかにもオーヴァーチュアーといった雰囲気で、続いてヴィジョニスト(=ワイアーのジャーナリスト、ジョー・マッグス)によるエレクトロとダブステップの交錯点へと導かれる。さらにサヴェージのBD1982によるリミックスを経て、日本からRLPによるハドスン・モーホークへのアンサー風味。ここまではストレートにベース・ミュージックの動向を意識していたものが並び、アイコニカとともにハム+バズを設立したオプティマスからトランス・エレクトロとでもいうような変わった作風へと雪崩れ込む。同じくロンドンからシャイ・ワンは抑制されたメランコリーを窺わせるダーク・ステップとマットリンによるア・トート・ラインは正調デトロイト・テクノ、07年に結成され、昨年はデビュー・アルバム『マイ・ファントムズ』をリリースしているホンコン・イン・ザ・60ズはメイ・ヤウ・カンのヴォーカルをフィーチャーしたボサ・ノバ風ラウンジ・エレクトロ、これをディスコトピア・チームがダブ・ヴァージョンに仕上げている。続いて日本からアワはチルウェイヴ......といっていいのか、ジャズ・ギターをさらりと響かせて、"チューブラー・ベルズ"のイントロダクションを思わせるグリーン・ライズ(マット・リン+ホンコン・イン・ザ・60ズ)と共に洒脱なアーバン・スタイルを披露。06年にデビュー・アルバム『アイ・アム・ノット・トーキング・アバウト・コマーシャル・シット!!!!!』をリリースしているブンことフミタケ・タムラは唐突にジャズ・モードで、ひとり粘っこいリズムを練り上げ、デイダラスに見出されたというLDFDはテキサスからサイケデリック・ステップとも言うべき驚愕のベース・ミュージックを届けてくれる(これだけでも!)、デックス・ピストルズからDJマールは一転して浮き足立ったようなトライバル・ハウス......と、まだまだ続くけれど、ダンス・ミュージックのコンピレイションで、これだけダブステップもテクノもといったようなものはあまりスムーズに聴けないことが多いのに、まったくそのようなことは感じさせず、どこかザックリとした清涼感のようなもので一気にまとめ上げている力量は大したものといえる。DJミックスでもそういうことができるのはローラン・ガルニエぐらいしか思いつかないし、「バリアリック」という言葉の本来的な意味を取り戻した感もある。
ある種のコンピレイション・アルバムには、ネット上のサンプル音源をランダムに聞くだけではわからないトータル性のようなものがきっちりと備わっていて、それがときには時代性というものをはっきりと表していることがある。ちょうど1年前に〈イグジット・ミュージック〉からリリースされたニュー・スクール・オブ・ドラムン・ベースのコンピレイション『モザイク ヴォリウム1』などもそうで、そのような「意志」に出会えることはいわゆるアーティスト・アルバムから感じられるそれとは少し違うものだし、とくにダンス・ミュージックにおいては重要なヴィジョンになりうるものだろう。『ディスコトピア』が1年後にはどう聞こえるか、かなり興味のあるところである。
ちなみに昨2011年に編み出されたコンピレイション・アルバムからベスト3を僕なりに選んでみた。
V.A./Mosaic Volume One (Exit) ハーフ・ステップで統一されたアトモスフェリックなドラムン・ベースは確実に次の時代を射程に置いていた。この優雅さと内に秘められた熱量はまるでダンス・ミュージックがその根本に立ち返ったかのような理想像にさえ思えてしまう。なかでも主催のD-ブリッジはA&R能力の優秀さだけでなく、彼自身の曲があまりにソウルフルに響き渡るため、間をおかずにセカンド・ソロを完成させれば大騒ぎになることは間違いない。 |
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V.A./Invasion of the Mysteron Killer Sounds Vol.1 (Soul Jazz) 人類の魂を浚おうとするエイリアン対ディジタル・デフェンダーズ......とかなんとかいう設定でまとめれたフューチャー・ダンスホール宣言(コミック・ブック付き)。ヴォリウム1はザ・バグことケヴィン・マーティンによるセレクトで、これがあまりにスゴい。ディプロとかウォード21といった知った名前もなくはないけれど、大半が新人のようで、なにがなんだかわからない新機軸ばかり。ヴォリウム2はソウル・ジャズのスチュアート・ベイカーによる歴史的な補足の意味もあるのか、キング・タビーやスライ・ダンバーもエントリーさせつつ、多少は落ち着いた内容になっている。各々2枚組みでCDはアナログ計4枚を2CDにコンパイル。 |
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V.A./Portable Shrines Magic Sound Theatre Vol.1 (Translinguisticother) シアトルからドローンやサイケデリック・ロックを中心に実験的なUSアンダーグラウンドの全貌をまとめた意欲的コンピレイション。全18組。ブラザー・レイヴンが入っていたので、思わず手が伸びてしまいましたが、プリンス・ラマ(レイマ?)やナイトビーツからマスター・ミュージシャンズ・オブ・ブッカケなど新人から中堅までいいテンションで曲が出揃っている。ギリシャでやたらと実験音楽が活発になっているのと同じく、経済があそこまでダウンしているというのに音楽に関しては疲れを知らない子どものようです、現在のUSは。 |
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Magnum - Evolution - Jamie |
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Lyn Collins - Think (about it) - Polydor |
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Uptown Funk Empire - Walkin Like the Ginger - Soulab |
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James Blood Ulmer - Pleasure Contol - CBS |
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Mandrill - Can you Get It (Suzie Caesar) - Arista |
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Patrice Rushen - The Hump - Prestige |
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Defunkt - I Tried To Live Alone - Hunnibal |
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Lee Dorsey - Yes We Can (part 1.) - Polydor |
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Bill Summers - Straight To The Bank - Prestige |
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Wally Badarou - Chief Inspector - Island |
僕はこう見えてもせっかちなほうなのですが、松村正人さんがとてものんびり屋さんなので、いつもハラハラしています。「なんで君はそんなにのんびり屋なんだ?」「いや、私は南の生まれなんで」「南の生まれならみんなそうなのか」......。
以下、目次です。どうぞ、みなさん、よろしくお願いします!
ele-king Vol.4 DOMMUNE BOOKS 0007
Flashback 2011◎野田努
Camera Eye 2011 大森克己/吉野英理香/山本精一/塩田正幸/小原泰広
〈EKジャーナル〉
磯部涼『プロジェクトFUKUSHIMA!』◎水越真紀
僕と革2~NY編◎Shing02
ラース・フォン・トリアー『メランコリア』◎三田格
大阪のクラブシーン◎DJ TUTTLE
〈特集〉2011パート1
2011◎松村正人/菊池良助
座談会:木津毅×田中宗一郎×野田努×橋元優歩×松村正人×三田格
2011エレキング-ランキング100◎飯島直樹/磯部涼/加藤綾一/木津毅/九龍ジョー/竹内正太郎/田中宗一郎/南波一海/野田努/野中モモ/橋元優歩/二木信/松村正人/水越真紀/三田格
オウガ・ユー・アスホール インタヴュー◎水越真紀/菊池良助
〈コラム〉頭でわかる2011◎三田格
コード9 インタヴュー◎野田努/小原泰広
続・坂本慎太郎◎松村正人/小原泰広
〈音楽の論点〉
岡村詩野/橋元優歩/竹内正太郎/新田啓子/鮎川ぱて/吉本秀純/塚本謙
往復書簡:実験一旦停止!◎松村正人×三田格
ラップ・ミュージック鼎談◎磯部涼×上神彰子×二木信
〈フラッシュバック・ザ・ワールド〉
LA編◎バルーチャ・ハシム
NY女子会◎沢井陽子+ニコ ・ザ・スーザン+マリコ・ニップス+ナッシー+ハルミ
ロンドン編◎ジョー・マグス
パリ編◎山田蓉子
ベルリン編◎浅沼優子
〈no ele-king〉
平賀さち枝◎磯部涼/小原泰広
〈論考〉
刀根康尚 メールインタヴュー◎粉川哲夫
〈TAL-KING1〉
渋谷慶一郎◎松村正人/鈴木心
〈連載コラム〉
キャッチ&リリース◎tomad
私の好きな◎牛尾憲輔(agraph)
二木ジャーナル◎二木信
編年体ノイズ正史◎T・美川
ピーポー&メー◎戸川純/フェミニャン
水玉対談◎こだま和史×水越真紀
〈カルチャーコラム〉
EKかっとあっぷあっぷ◎五所純子/三田格/樋口泰人/岡澤浩太郎/小濱亮介/プルサーマル・フジコ/佐々木彩
〈TAL-KING2〉
アルヴァ・ノト◎松村正人/小原泰広
〈TAL-KING3〉
KILLER-BONG◎二木信/小原泰広
〈特集〉2011パート2
マイプライベートチャート2011◎
EY∃/飯島直樹/ECD/石原洋/小山田圭吾/加藤綾一/木津毅/九龍ジョー/CUZ ME PAIN/1945 a.k.a. KURANAKA/GOTH-TRAD/Yusaku Shigeyasu/CE$/竹内正太郎/野田努/田中宗一郎/DJ TUTTLE/tofubeats/ナカコー/野中モモ/DJ NOBU/橋元優歩/浜崎(TRASMUNDO)/PUNPEE/二木信/Makkotron/三田格/mochilon/YO!HEY!!/DJ YOGURT
表紙オモテ◎宇川直宏
表紙ウラ◎高橋恭司
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ISEHARA KAIDO BOYS(SOLO WORKS)
OIWAKE MOST EP(DEMO)
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年末年始に来日したDerrick May。今回はDerrickが今までにプレイした曲を特集してみました。
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A DRUMMER FROM DETROIT
DRUMS #1
FIT SOUND(US)
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社会派なんてクソ食らえ
"自己嫌悪"(キミドリ、1993)
言葉を持つポップ・ミュージックが、政治的であること、社会的であることは、はたして素晴らしいことなのだろうか。この不毛な議論は結論を分け続けている。が、数でいえば否定派の圧勝であろう。好きな音楽を聴いているあいだくらい、現実を取り囲むうんざりするようなトラブルの数々を、私たちはきっと忘れたいのだ。現実は現実であり、音楽(あるいは広義の文学)は虚構である、という分別が、この手の議論の結末に求められるもっとも凡庸な態度である。冒頭に引いた、この国のラップ・ミュージックにおける初期のクラシックは、いまでもその簡潔なパンチラインで虚構から社会を排除してみせる(残るのは自意識のみ、だ)。が、ときが流れ、キミドリ(あるいは、フィッシュマンズ)が自意識を選んだ代わりに直面していた実存不安をどうにかしのげるようになってくると、状況が変わってくるのは必然でもあった。そうした文化的切断にいらだち、9.11を視界に捉えつつ、虚構と現実をつなぐ関係性の回路を見出そうとしたのが、先の十年でもあったのだろう。そこで、社会派は決してクソではなかった。
ところで、欧米において、ヒップホップはそうした回路を最初から保持してきたジャンルである。それはいわゆるコンシャス・ラップにとどまらない。必ずしも「訴え」という形を取らなくとも、吐き出すようなライムと威嚇的なビートを併せ持つ描写は、見捨てられた世界からのルポルタージュであり、告発であり、悪意であり、SOSでもあった(もちろん、商業ベースに乗る段階ではいくらかの誇張を含むエンターテインメントでもあったわけだが)。ときにそれは、作家と類似した環境で十代を過ごす子供たちに向けた啓蒙でさえ、あった。とは言え、こういった考えは時代遅れになりつつある。『Take Care』(Drake、2011)が放つゴージャスな憂鬱さは、ヒップホップに関心を持つアメリカの社会学者に衝撃を与えたことだろう。いま、この音楽が写し出すものはなんなのか。保守批評誌『ローリング・ストーン』はあらためてこう整理する。優れたヒップホップとは、パーティ・スターターであり、精神を向上させるものであり、意識さえ変えるものであると。
さて、では本作はどうか。2011年の末に放り込まれた、コモンのフルレンスである。かつて、ギル・スコット・ヘロンがポリティカル・ラップの指針として残した「The Revolution Will Not Be Televised」を引用したこともある、いわゆる社会派としても知られるこのラッパーは、例えばドレイクの超然としたアンビエンスが席巻を続けるいまのシーンにおいて、あくまでも自らであることに徹している。ほとんど全曲を、活動初期からのパートナーであるNo I.D.がプロデュースし、客演には気心の知れたナズやジョン・レジェンドらが参加しているのみである。丁寧なバンド演奏に、粛々とリズムを刻むマシン・ビート、そこにもはや古典的とも言える、ソウルやピアノ・バラードのサンプリング・ループが調和される......それは、ヒップホップに慣れ親しんだ人の前ではなんら新鮮さを持ちえないだろう。「俳優ではなくラッパーであったことを思い出させるだけのアルバム」なんて皮肉の評もあるが、コモンは飽きることなく真摯にラップし続けている。「俺は普通の人たちに向けてラップしている 俺の名前は"スバ抜けてる"って意味だぜ 俺はヒップホップにとってのオバマだ」("Sweet"、筆者訳)
もっとも、コモンは生粋の社会派ラッパーというわけではない。より正確に言えば、少なくとも、その社会性は新聞の紙面上に広がる類のものに限らなかった、ということである。自分と社会を不可避につなぎ、関連づける、逃れられないもの――すなわち、政治、人種、歴史、信仰、教育、ストリート・ライフ、そしてヒップホップそれ自体について、相応にラップし、ときには愛を語り、同業者をディスり、またあるいは人生論のような前向きな抽象性を好んだ、というわけだ。が、やや伝統的に過ぎるのか、極めて紳士的な本作の評価は割れている。『ローリング・ストーン』誌曰く、「彼の掲げる誇りや、慰めの言葉は、感化されるにはあまりにも予定調和だ」が、『ボストン・グローブ』紙は「"Sweet"や、Nasと向かい合った"Ghetto Dreams"は、コモンのヴァースにまだまだパワーがあることを証明している」とした上で、「ベスト・トラックとなるのは、彼の代名詞とも言える作風の2曲、すなわち、愛の超越性に寄せられた感動的な抒情詩である"Cloth"か、あるいは失恋の後悔を綴った"Lovin' I Lost"である」と称している。
私も、大筋では素晴らしい作品だと思う。優れたヒップホップの条件をほぼ満たしているし、優美なピアノ・ループが完璧にキマる"Celebrate"には、誰しもが魅せられるだろう。個人的にもこれがベストだ、が......コモンがあらためて示したヒップホップに対する愛情に、何となく素直に拍手できない自分もいる。『The Dreamer / The Believer』は、ヒップホップに対してやや忠誠を誓い過ぎているかもしれない。
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B-Lines Delight Profile
北の片田舎からリアルなBass Musicの現場を作り出すべく2011年発進。Dubstep,Jungle,UK House,Reggae,Dub...これらBassをキーワードに持つジャンルをB-Line数珠繋ぎ。Bassの鳴りを、Bassのグルーヴを、Bassのバイブスを体感するBass Music Party、それがB-Lines Delight。 Dj's&Mc's DD Black/DJ END/Sivarider/Ryoichi Ueno/Negatins/Rebel Aoyama/Tat'scha/Medopink/MC J-Gold
https://b-linesdelight.blogspot.com/
Sivarider - Soundkilla - Dubplate | |
Tayo Meets Acid Rockers ft Pupajim - Vampayaa(RSD remix) - SCRUB A DUB | |
Zinc - Sprung - Rinse | |
Jack Beats - End of Love(kutz Remix) - Deconstruction | |
Kutz - G742 - Biscuit Fuctory Records | |
DUBKASM feat. Christine Miller - There's A Love(RSD remix) - SUFFERAH'S CHOICE | |
RSD - Jubilation Dub - ZATTAI-MU | |
TRC - Oo Aa Ee (Royal -T <3 Garage Remix)- Butters | |
Splurt - The Return VIP (Mega Refix ) - Oil Gang | |
Pampidoo - Synthesizer Voice (Goth-Trad Remix) - Greensleeves | |
V.I.V.E.K - Spread Love - deep medi musik | |
Pinch - Swish - deep medi musik | |
LURKA - Return : Stabiliser - Box Clever | |
COMMODO - Uprising : Saracen - DEEP MEDI MUSIK | |
Pangaea - Hex - Hemlock Recordings | |
Mosca - Bax - Numbers | |
Altered Natives - Earthlings - EYE4EYE RECORDINGS | |
Lee'Scratch'Perry vs Digital Mystikz - The Way You Should(Mala Remix) - ON U Sound | |
Jo - R Type(T.Williams Refix) - Free mp3 | |
Boddika - Elektron - Swamp81 |