「You me」と一致するもの

Shobaleader One - ele-king

 べつにゴリラズに刺戟されたわけではない、のだろう。2010年代以降のスクエアプッシャーの作品のなかでいちばんおもしろいアルバムは、「架空のバンド」をコンセプトにした『d'Demonstrator』(2010年)である。その前の年には6弦ベース1本による即興ライヴのアルバムをリリースしていたので、ふむふむその次はバンドか、新しい方向を模索しているなーと当時はわくわくしたものだが、いざリリースしてみたらあまり反応がよくなかったのか、それともすぐに飽きてしまったのか、いずれにせよその後「ショバリーダー・ワン」という名前を耳にすることはなかった……昨年までは。
 近年はロボットのプロデューサーを務めたり独自のソフトウェアを開発したり、国民投票の後にはブレグジットに抗議する新曲を公開したりしていたスクエアプッシャーだけれど、そんな彼がふたたび「ショバリーダー・ワン」という名前を掲げて帰ってきた。

 はい。往年のファンならもうおわかりだろう。「Big Loada」の1曲目である。垂涎とはまさにこのことで、公開されたトラックリストを眺めていると、他にもズラリと往年の名曲たちが並んでいることに驚く。スクエアプッシャー率いるバンドによるスクエアプッシャーのカヴァー集、という感じなのだろうか。
 期待のアルバムは3月8日に日本先行でリリースされる。それにあわせて、4月には来日公演も開催される。正直に言って、楽しみでしかたがない。

STROBE NAZARD / SQUAREPUSHER / COMPANY LASER / ARG NUTION

スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンド、ショバリーダー・ワン
デビュー・アルバム『Elektrac』の日本先行リリース&来日ツアーを発表!
数量限定Tシャツ付セットの販売も決定!

昨年末にワールドツアーが発表され、アルバムの存在をほのめかすトレーラー映像とともに、本格始動が明らかになったショバリーダー・ワン。驚くなかれ、その正体こそ、スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンドである。SQUAREPUSHER(ベース)、ARG NUTION(ギター)、STROBE NAZARD(キーボード)、COMPANY LASER(ドラム)の覆面の凄腕4人で構成された彼らのデビュー・アルバム『Elektrac』は、スクエアプッシャーの数々の名曲たちに生演奏の迫力を加えた驚きの内容。今回の発表に合わせ、ファン垂涎の名曲「Journey To Reedham」の音源が公開された。

Shobaleader One - Journey To Reedham
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=IXtQDsf4gJA
Apple Music: https://apple.co/2k2f9PG
Spotify: https://spoti.fi/2jzvZc0

Shobaleader One - SHBLDR Album Teaser
https://youtu.be/m-cSYexUKRI

本作『Elektrac』は、3月8日(水)に日本先行でリリースされ、国内盤2枚組CD(ブックレット付の特殊パッケージ)には、オリジナルのシースルー・ステッカーが封入される。またスペシャル・フォーマットとして数量限定のTシャツ付セットの販売も決定!


セットTシャツ


CD+Tシャツ・セット


オリジナル・シースルー・ステッカー

------------------------

完売必至の来日ツアー決定!!

さらに、そんな彼らの超絶テクを堪能できる来日ツアーも決定! スクエアプッシャーの初期作品を中心に、ジャズ~フュージョン~ドラムンベース~エレクトロニカを横断する超刺激的なライブは、スクエアプッシャー・ファンならずとも必見! サポートアクトには、昨年のプライマル・スクリームの来日公演でも、メンバー直々の指名でオープニングアクトの大役を果たすなど、世界中のロック~アンダーグラウンド・ヒーロー達に愛される、オルタナ・ガールズ・バンド、にせんねんもんだいが決定。来週1月25日(水)より、Beatink on-line shop “beatkart”にて、全公演のチケット先行販売開始!

SUPPORT ACT
にせんねんもんだい

東京公演
4/12 (WED) 渋谷 O-EAST
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途)
主催: シブヤテレビジョン
INFO: BEATINK 03-5768-1277 [ www.beatink.com ]

● BEATINK WEB SHOP "beatkart":1/25(水)~ [ shop.beatink.com ]
● イープラス最速先行(抽選):1/19(木)21:00 ~ 1/24(火)23:59
● チケットぴあ先行:1/25(水)11:00~1/30(月)11:00
● イープラス・プレオーダー(先着):1/28(土)12:00~2/1(水)18:00"

名古屋公演
4/13 (THU) 名古屋 CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途) ※未就学児童入場不可
INFO: 名古屋クラブクアトロ 052-264-8211 [ https://www.club-quattro.com/ ]

● BEATINK WEB SHOP "beatkart":1/25 (水)~ [ shop.beatink.com ]
● QUATTRO WEB先行:1/28 (土) 12:00~1/30 (月) 18:00 [ https://www.club-quattro.com ]
● 各PG先行:1/28 (土) 12:00~1/30 (月) 18:00

大阪公演
4/14 (FRI) 梅田 CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
前売TICKET ¥6,000 (税込・1ドリンク別途) ※未就学児童入場不可
INFO: SMASH WEST 06-6535-5569 [ https://smash-jpn.com ] [ https://smash-mobile.com ]

● イープラス最速先行受付:1/20 (金) 12:00~1/25 (水) 23:59 [ https://eplus.jp/shobaleader-one/ ]
● QUATTRO WEB先行:1/21~1/23
● イープラス・プレオーダー:1/28~2/1

------------------------

スクエアプッシャー率いる超絶技巧バンド、ショバリーダー・ワンのデビュー・アルバム『Elektrac』は、3月8日(水)に日本先行リリース! 国内盤2枚組CD(ブックレット付の特殊パッケージ)には、オリジナルのシースルー・ステッカーと解説書が封入される。iTunesでアルバムを予約すると、公開された「Journey To Reedham」がいちはやくダウンロードできる。

label: Warp Records / Beat Records
artist: Shobaleader One ― ショバリーダー・ワン
title: Elektrac ― エレクトラック

cat no.: BRC-540
release date: 2017/03/8 WED ON SALE(日本先行発売)
初回生産特殊パッケージ
国内盤2CD:オリジナル・シースルー・ステッカー/解説書 封入
定価:¥2,500+税

【ご予約はこちら】
CD
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002134
amazon: https://amzn.asia/e5z41Uv
T-SHIRTS SET
beatkart: https://shop.beatink.com/shopdetail/000000002135
amazon
Sサイズ:https://amzn.asia/bbgvNip
Mサイズ:https://amzn.asia/j4w010R
Lサイズ:https://amzn.asia/37Gwzdt
XLサイズ:https://amzn.asia/6K2McNr

iTunes Store: https://apple.co/2jzwuDa

商品詳細はこちら:
https://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Squarepusher/BRC-540

Tracklisting
Disc 1
01 The Swifty
02 Coopers World
03 Don't Go Plastic
04 Iambic 5 Poetry
05 Squarepusher Theme
Disc 2
01 E8 Boogie
02 Deep Fried Pizza
03 Megazine
04 Delta-V
05 Anstromm Feck 4
06 Journey To Reedham

Dirty Projectors - ele-king

 いやー、これはヤバいでしょ。先日新曲“Little Bubble”を公開したばかりのダーティー・プロジェクターズですが、このたび4年ぶりとなるアルバムのリリースがアナウンスされました。同時に新曲“Up In Hudson”も公開されています。

 セルフタイトルの新作『Dirty Projectors』は海外で2月10日に、日本では2月24日にリリースされます。アルバムにはソランジュやタイヨンダイ・ブラクストンが参加。昨年公開された“Keep Your Name”からして尋常ではなかったけれど、ダーティー・プロジェクターズ、これは一皮向けましたね。いやー、繰り返すけれどこれはヤバいでしょ。
 今年ははやくもザ・エックス・エックスが年間ベスト候補となるような力作をリリースしていますが、すでに公開されている曲を聴くかぎり、ダーティー・プロジェクターズの新作もかなりすごいことになっているのではないでしょうか。いやがうえにも期待が高まります。

進化したダーティー・プロジェクターズ、約4年振りのセルフタイトルの新作をリリース!

2002年に結成。今まで7枚のアルバムをリリースし、Hostess Club Weekenderやフジロック、朝霧ジャムなどの日本のフェスにも数多く出演してきたダーティー・プロジェクターズ。
国内外で絶賛されバンドの最高傑作とも言われる前作『スウィング・ロー・マゼラン』から4年……2012年にツアーを終えた後失恋を経験したデイヴ。心身ともに疲弊し、音楽に対するモチベーションを完全に失ったが、ポール・マッカートニー、カニエ・ウェスト、ソランジュ、ジョアンナ・ニューサムなど様々なアーティストのアレンジや作曲、プロデュースを通して音楽への熱意を取り戻し、新たなダーティー・プロジェクターズのサウンドを発見した。
そしてリリースされる新作ではデイヴ本人が作曲、プロデュースを自ら手がけ、ソランジュやタイヨンダイ・ブラクストンなど豪華ゲストが参加! インディー・ロック、R&B、エレクトロニック、ジャンルの枠を超えた新たな傑作が誕生!

artist: Dirty Projectors / ダーティー・プロジェクターズ
title: Dirty Projectors / ダーティー・プロジェクターズ
label: Domino / ホステス
release date: 2017/02/24

[Tracklist]
01. Keep Your Name
02. Death Spiral
03. Up In Hudson
04. Work Together
05. Little Bubble
06. Winner Take Nothing
07. Ascent Through Clouds
08. Cool Your Heart
09. I See You

※日本盤はボーナストラック、歌詞対訳、ライナーノーツ付(予定)

https://hostess.co.jp/releases/2017/02/HSE-1174.html

宇多田ヒカル × KOHH - ele-king

 宇多田ヒカルが、昨年リリースしたアルバム『Fantôme』収録の“忘却 featuring KOHH”のMVを公開した。KOHHが参加したことで大きな話題を集めた同曲だけど、決して派手なトラックというわけではなかったので、てっきりアルバムの中の1曲として静かに語り継がれていくことになるのだろうと思っていたら、しっかり映像まで作ってくるとは……宇多田、おそるべし。しかもなんと、同ヴィデオの監督を務めているのはヤイエルのVJでもある山田健人なのである。宇多田、おそるべし。


Jeff Mills - ele-king


 いよいよ迫ってきました。昨秋ジェフ・ミルズにジャックされていたele-king編集部ですが、ふたたび彼の周囲が騒がしくなってきています。2月22日にポルト・カサダムジカ交響楽団との新作『Planets』をリリースするジェフ・ミルズですが、それとほぼ同じタイミングで来日公演もおこなわれます。同公演はイタリアの若き指揮者アンドレア・バッティストーニ、そして東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレイションで、2月22日に大阪フェスティバルホール、2月25日に東京Bunkamura オーチャードホールにて開催されます。
 そしてこのたび、公演当日の演目が発表されました。ジェフ・ミルズ自身の新曲に加え、ジョン・アダムス、ドビュッシー、リゲティ、黛敏郎、となかなか挑戦的な名前が並んでおります。以下、湯山玲子さんによる楽曲解説とともに、詳細をご確認ください。

ジェフ・ミルズ×東フィル×バッティストーニ来日公演、演奏演目を発表!

2月に大阪・東京で開催されるジェフ・ミルズと東京フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーション・コンサートの演奏曲目が明らかにされた。
同公演では2月22日にリリースされるジェフが初めてオーケストラのために書きおろした新作“Planets”の世界初披露が既にアナウンスされている。この新作に加え、公演テーマである「体感・宇宙・時間」を大いに感じさせてくれ以下の4曲が追加発表された。

“Short Ride in a Fast Machine”(ジョン・アダムス)
テクノの得意分野であるミニマルに、クラシックの世界でアプローチを続けている近代作曲家、ジョン・アダムスの作品。オーケストラにおけるミニマル・ミュージックの音響が堪能できる。リズム感覚、速度など演奏者にとっては難易度が高いと言われるこの難曲を指揮者のバッディストーニがどう対峙するかが注目される。

“月の光”(ドビュッシー)
印象派ならではの浮遊感と映像的な美しさに溢れた、誰もが一度は耳にしたことがあるピアノの名曲。今公演ではオーケストラ編曲ヴァージョンで披露。

“ポエム・サンフォニック(100台のメトロノームのための)”(リゲティ)
作年の公演では4分33秒間無音が続くジョン・ケージ“4分33秒”が披露され大いに話題となった。爆クラ! presentsならではの「問題作」実演コーナーは今回も健在。演奏されるのはハンガリーの作曲家リゲティ・ジェルジュの100台のメトロノームを使った「問題作」。

“BUGAKU(舞楽)より第二部”(黛敏郎)
声明や雅楽など、日本の伝統的音楽の響きとテクスチャーを交響曲に意欲的に取り組んだ黛敏郎の代表的作品のひとつ。イタリアの若き天才指揮者バッティストーニと、デトロイト・テクノDJのジェフ・ミルズふたりの感性が、日本の音楽が持つ独特のタイム感や響きをどう捉えていくか。本公演のハイライトともいうべき作品だ。

ジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×バッティストーニ。3者のスリリングなコラボレーションは2月22日(水)に国内屈指の音響空間でもある大阪・フェスティバルホールで、東京公演は2月25日(土)に渋谷・Bunkamura オーチャードホールで開催される。

【公演概要】
『爆クラ! presents ジェフ・ミルズ×東京フィルハーモニー交響楽団×バッティストーニ クラシック体感系Ⅱ -宇宙と時間編』

大阪公演(会場:フェスティバルホール)
日時:2017年2月22日(水) 18:00開場/19:00開演

東京公演(会場:Bunkamura オーチャードホール)
日時:2017年2月25日(土) 17:30開場/18:00開演

チケット価格(税込/大阪・東京共通):SS席8,800円/S席7,800円/A席6,800円

出演(大阪・東京共通):
DJ:ジェフ・ミルズ
指揮:アンドレア・バッティストーニ/オーケストラ:東京フィルハーモニー交響楽団/ナビゲーター:湯山玲子

演奏予定曲目(順不同):
※ Planets / ジェフ・ミルズ
※ Short Ride in a Fast Machine / ジョン・アダムス
※ 月の光 / ドビュッシー
※ ポエム・サンフォニック(100台のメトロノームのための) / リゲティ
※ BUGAKU(舞楽)より第二部 / 黛敏郎

【公演オフィシャルサイト】
www.promax.co.jp/bakucla/02
【ジェフ・ミルズ / CD『Planets』】
https://www.umaa.net/what/planets.html
【ジェフ・ミルズ / “Planets”Playlist】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLOvRZEHpi-uYHbnM_tIam0QKs_ameLSlt




Sleaford Mods - ele-king

 インターネット時代の悪夢に情報拡散というのがあって、たとえばレーベルが情報を送ると、そこに書かれたテキストをコピペして(つまり、咀嚼も吟味もされずに)いち早く情報を垂れ流すだけのネットメディは多々ある。そしてそれが、だぁーーーっと拡散される様は、イーノのレヴューでも書いたポスト真実社会そのもの。で、今回、ビートインクから送られてきたスリーフォード・モッズの新作情報のキャッチが「混乱の時代を迎えるイギリスで、今熱狂的な支持を集める奇跡の中年パンク・バンド、スリーフォード・モッズ」。アンダーワールドを中年テクノとは呼ばないように、イーノを老年アンビエントとは呼ばないように、ローリング・ストーンズを老人ロックとは呼ばないように、エレキングではスリーフォード・モッズを中年パンクとは呼ばない。
 スリーフォード・モッズが前作から〈ラフトレード〉移籍のあいだにあったことのひとつを言えば、メンバーのひとりはジェレミー・コービン支援のために労働党員となった。が、ブレグジット以降の党首選をめぐり彼の口汚いツイートが党から問題視され、投票権を失い、それに彼がさらに口汚く反撃を加えたことが話題になった(こういう話はブレイディみかこにこそして欲しいが)。
 ブレグジット以降、混迷の時代を迎えているというのは日本もまったく同じで、BBCの1年を振り返るという番組では、ブレグジットやトランプ勝利は、好むと好まざると関わらず、40年続いたレーガン/サッチャーの新自由主義=規制緩和によって自由貿易をうながし経済を活性化させるという政策に終止符を打たせた、という話があった。なるほどなーと思いながら見ていたわけだが、その是非は他にまかせつつ、こうした問題提起があって、他方では、たとえば『THE QUETUS』にはオルタ右翼(https://thequietus.com/articles/21378-trump-alt-right-fascist-bellends-60s-counterculture) などという論説まで掲載され、文中ではただの実業家にすぎなかった60代中道リベラルが責められたりと(笑)、むしろ、だからこそ、(まさにイーノには見えていなかったこのリアリズム)にずっと生きているスリーフォード・モッズが何をやるのか──、がっかりするかもしれないし興奮するかもしれないけれど、好むと好まざると関わらず、彼らの今回の新作に関して言えば、「注目すべき」という言葉が安っぽい宣伝文句にはならないのはたしかでしょう。
 ちなみに、3月の日本公開されるケン・ローチの素晴らしい映画、『ダニエル・ブレイク』のプロモーションに力を貸したのは、ジェレミー・コービンとスリーフォード・モッズ。だいたいこの興味深い音楽性とこのファッション・センス──頭でっかちの説教クサイ政治音楽ではないことはご覧の通りで、スリーフォード・モッズは希望以外の何モノでもないんですよ、悪いけど。
 アルバム『イングリッシュ・タパス』は3月3日にリリース。

Reginald Omas Mamode IV - ele-king

 80年代のノイズと90年代のアンビエントがドローンという手法を使うことによって同じようなものになってしまったのと同様、ビートダウンという発想もヒップホップとハウスをそれほど差のないものにしつつある。ドローンとしてまとめられたことでノイズから悪意や反社会性、アンビエントから快楽主義が欠落してしまったように、ビートダウンにもヒップホップに期待されるダイナミズムやハウスに特有の多幸感は消え去り、溜めの多いリズムはジャズとの親和性を促している。その最良の成果としてリージナルド・オマース・メイモード4世のデビュー・アルバムを聴いてみよう。

 13年に「ドゥー・ユー?」でデビューしたROM4世はモー・カラーズ周辺の人脈で、サウス・ロンドンからアル・ドブスン・ジュニア、テンダーロニアス、ジーン・バッサらと並ぶポッセのひとりとして認知され、モー・カラーズのアルバムでもそうだったけれど、リーダーが変わるだけで彼らのアルバムは大体同じメンバーによって録音されてきた。モー・カラーズはモーリシャス共和国に由来するセガというリズムを取り入れていたので特徴が見えやすかったけれど、他はそれに習いつつも、それよりは独自のフュージョン・センスを前に出してきた面が強い。ROM4世にも決定的なエスニシティが存在するわけではなく、そこは音楽史との戦いがものを言っているという感じで、モー・カラーズよりは豊かにジャズ色が滲み出る。ポッセのなかではビートダウンが呼び込む「間」を最も有効に活用している才能と言える。

 パーカッションで引っ張る曲とベースで聴かせる曲が前半は交互に並べられている。インタールードを挟んでそれらが拮抗しはじめ、スリリングでありながらビートダウン本来のチル・アウト性は手放さない。音の隙間に身を乗り出しながらも基本的には安穏とした気分を保つことができる。この手の気分ならいくらでも味わったことはあるけれど、花でも取り替えるような気分で音楽も変えたいといったところだろうか。昔の音楽で間に合わないところがあるとしたら、やはり感情が現代的ではないという点につきてしまう。新しい音楽に期待したいのは音楽的な完成度よりも現代ならではの複雑な感情というやつである。ROM4世は確実にそれには応えてくれる。

 ビートダウンの起源はいくらでも遡れるかもしれない。が、この数年のこととしてはやはりデトロイトであり、〈アンダーグラウンド・レジスタンス〉からニック・スピードの名義でデビューしたニコラス・マーセル・スピードの感覚を普遍化する必要があるだろう。彼が〈マホガニー・ミュージック〉からリリースした『ザ・ビート・ダウン』(13)がタイトルも含めて一種のマニフェストにしか思えず、そこにはJ・ディラ以下、デトロイト産のヒップホップをエディット化し続けた流れが延々と横たわっている。『ザ・ビート・ダウン』はディアンジェロに負う部分も少なからずではあるだろうけれど、これをハウスという文脈に落とし込んだのはやはりコッタムやフローティング・ポインツといったロンドンの屈折を待ってからになる。エディット狂が高じて誘発されてきたシーンはアメリカへの執着を何度も燃え上がらせながら繰り返されてきたものであり、ビートダウンも当初は80年代のレア・グルーヴと存在意義を異にするものではなかったのだろう。わかりやすくいえば、いま、起きていることはUKブラック・リヴァイヴァルなのである(FKAツウィッグス以下、数え上げるのも面倒くさいほどヒップスターR&Bは膨張し続けている)。2016年にグローバル化したブラックライヴズマターがこれと結びつき、2016年はアフロ・パンク・フェスティヴァルの開催へと繋がっていった。ビートダウンがそうした動きのサウンド的な核になったことは明らかだろう。

 ROM4世やモー・カラーズはサウンドの面白いところだけをいただいたという言い方もできるかもしれない。それを言ったらドイツでもビートダウン以降のサウンドは大きな展開を見せているし、しかし、それにしてはでき上がったサウンドがユニークに過ぎるところがある。ROM4世やアル・ドブスン・ジュニアが叩き込むパーカッション・サウンドはどうしたって「次の一歩」という気がしてしまうのである。

Les Gracies - ele-king

 ミュージック・コンクレートや現代音楽にグルーヴを持ち込んでクラブ・ミュージックとして聴かせる発想には飽き飽きしていたというか、初期のDPIやOPNに顕著だった初期衝動を超えるような展開はなく、とくにアカデミックの側がストリートも知ってますよというサインを放っているようなものになってくると、そうした記号性だけでげんなりとしてしまって。踊らない人たちのための踊れないクラブ・ミュージックというジャンルもそれなりに需要はあるのでしょうが、どうも僕には意味がなさ過ぎて。「意味がない」が褒め言葉になるような人たちのことですけど。

 初期衝動を超えるような展開。そんなものを待っていたわけではなかった。しかし、聴いてみたらレ・グレイシー(グレイシー家?)がそうだった。ディープ・ハウスのアフリカン・サイエンシィーズとサウンド・アートのアイヒアユー(iHEARu)が組んだアブストラクト・ハウスというのか、なんというのか。彼らが4年間のコラボレイトによって生み出した全7曲は最後まで現代音楽にもダンス・ミュージックにも偏らず、スリリングな定義を歩み続けていく。試行錯誤の後が見える曲は1曲もないので、最初から天才を発揮したのでなければ、初期の音源はばっさり切り捨ててしまったのだろう。と、推測したくなるぐらい「完成形」と呼びたくなるフォームがしっかりと出来上がっている。

 アフリカン・サイエンシィーズことエリック・ダグラス・ポーターはディープ・ハウスの王道を歩みながらもサード・アルバムは〈パン〉からリリースしていた。そこにはすでに野心が認められた。ヴァクラのサイケデリック・ハウス・ミュージックをアルバムにまとめて世に出したファイアークラッカーもきっと次を求めていたのだろう。この結びつきだけでも充分である。また20年に及ぶフィールド・レコーディングのキャリアをガエル・セガレン(Gaël Segalen)の名義で『ランジュ・ル・サージュ(L'Ange Le Sage)』としてまとめたばかりのアイヒアユーも新鮮な経験を求めていた時期なのだろう。「命は雑音に満ちている」という考え方をしているのか、『ランジュ・ル・サージュ』自体が非常にグルーヴを感じさせるフィールド・レコーディングなので(ジェフ・ミルズがフィールド・レコーディングをやったらこんな感じか→https://www.youtube.com/watch?v=hlwM8GinaOg)、アフリカン・サイエンシィーズのビート・メイキングも無理にダンス・カルチャーと結びつける必要はなかったに違いない。どこからどこまでがどっちの資質に寄るものなのか、それさえも判然としないところがこのコラボレイションの良さである。男女という組み合わせもどこかで功を奏しているのだろう。


 それにしてもキレいな音がたくさん使われている(とくにスティール・パンを多用した「パン」)。そのせいで、ワールド・ミュージックのように聴こえる瞬間も多々ある。「永遠をキャプチャーするためにはワイルドでマッドにやるしかない」と彼らは言う。この過剰さは、しかし、都会から生まれるものだろう(ここまで読んで気になった人はなんとかして“ジ・エントリー・ダンス”を聴いて欲しい)。都会こそが戦争に代わるリチュアルを必要としている。スピのつかないリチュアルを。


この世界の片隅に - ele-king

昨日の世界と普通

 『この世界の片隅に』は、広島を、原爆を描かないがためにつくりあげられた物語だった。
 原作者であるこうの史代はその理由を以下のように述べている。「戦争を描くには、空襲や食糧難などで、いつ自分が死ぬかわからないヒヤヒヤした状態、死と隣り合わせの日常を体感できるような街じゃないといけないので、戦災があった街であれば、広島以外のどこでもいいと思って、いろいろ構想を練っていたんですけれど、あるとき、呉にしたらいいんじゃないのかなと」(福間良明ら編『複数の「ヒロシマ」』2012年)。
 私たちがこの映画と対峙するとき、日づけが更新されるたびに「8月6日」へと進んでいくことを否応なく意識してしまう。しかし、作品内の登場人物たちはそのことを「知らない」。そしてその日はあっけなく訪れる。あまりに「普通」に続く日常の中、確かに「死と隣り合わせ」の瞬間に度々遭遇するが、この作品自体のハイライトが「8月6日」に置かれていないのは明白である。こうのが原作で描いたように、「きのこ雲」はまるで積乱雲、「かなとこ雲」のように表現されている。
 映画『この世界の片隅に』は絵画を趣味にもつ「普通」の主人公、浦野(北条)すずを中心に、戦時下の市井の暮らしを描いた作品である。戦中戦後の呉の姿を映し出す本作は、声高な「反戦」を唱えるものではなく、むしろ人々の日常描写に重点が置かれる。当初63の公開館数からスタートしながら快進撃を続け、2017年の1月には観客動員は75万人を突破した。

 私は広島駅から呉線に乗りつぎ、呉の街でこの映画を見た。
 呉駅から徒歩15分程度、呉で唯一の映画館であるポポロシアターは、ありし日の吉祥寺バウスシアターに似た雰囲気を持っていた。この映画館は古いショッピングセンターの最上階に位置し、この日も10時の開店と同時に多くの人々が詰めかけ、捥り(もぎり)を待つ列は階段の方まで続いた。その時は10時20分の回のみだった『この世界の片隅に』は、ほぼ満員に近い入りで、「シアター 1」の中では朝食代わりだろうホットドッグとポップコーンの香りが充満していた。
 終演後、呉の街を散策した。登り切ると海に開けるあの坂を往復し、境川のうえに幾重にもつらなる橋を何度も歩いていたら疲れてしまって、駅近くの喫茶店で珈琲を注文して、しばらく帰りの電車を待つことにした。するとマスターに話しかけられた。
 「お客さん、どこから来たん?」
 「いまは東京なんですけど、18のときまでは広島でした」
 「そうなん、ええねぇ、ここらへんももう若い人はみな、出てくばっかりじゃけぇ」
 すずは、19歳になる直前に、路面電車と国鉄を乗り継ぎ、江波からここ呉へ嫁いできた。しばらくののち、初恋の人らしき水原晢が重巡洋艦「青葉」より「入湯上陸」し、すずの嫁ぎ先である北条家を訪れたとき、晢から次のような言葉を残される。
 「普通じゃのう、おまえはほんまに普通じゃ」
 「この世界でずっと、おまえは普通で、まともでおってくれ」
 「笑うてわしを思い出してくれ、それができんなら忘れてくれ」
 晢は貧乏な家で育ち、兄が溺死してしまったがゆえに「普通」に海軍兵学校へ志願した。
 しかし、全て当たり前な選択を重ねた上でいま、「普通」とはかけ離れた状況にいる。飯を炊き、風呂を沸かす「普通」のすずに、晢が思いを託していることを観客は容易に理解する。
 この映画全編を通して、すずの日常と思いを象る「普通」が徹底される。それは、こうの史代による漫画原作を映画化するにあたってより強調された点であり、追加されたふたつのセリフからも明らかである。
 ひとつめは、すずと夫の北条周作が、畑のある丘から戦艦「大和」を見下ろすシーン。すずは「大和」を見るや否や興奮気味に、つぎの言葉を発する(直後に坂から落下する)。
 「2700人も! あんなところでそんなに毎日ごはんつくっとるん? 洗濯も……」
 原作にこのセリフはない。周作に「東洋一の軍港で生まれた世界一の軍艦」と評される「大和」にすずは、確かに驚きの表情を見せるが、なぜその見栄え、大きさなどに圧倒されたのかについて理由は明示されない。映画では先のセリフ、すなわち普通の暮らしが、「東洋一の軍港で生まれた世界一の軍艦」にまで引き延ばされていることを、すずの共感によって示している。
 ふたつめは、米軍機の撒いた「伝単」(宣伝ビラ)を、すずが揉んで落とし紙にしようとする場面である。すずの夫である周作は、「伝単」をとっておくとまた憲兵さんに怒られるのではないかとすずに問いかける。すずは、
 「なんでも使うて暮らしつづけるんが、うちらのたたかいですけん」
と返す。印象に残るシーンだが、実はこのセリフも映画化にあたって追加されている。原作では「無駄がない」という言葉が当てられているだけだが、映画では「たたかい」であるとすずに明言させる。戦時下における暮らしこそがすずにとっての「たたかい」であり、それはこのシーンに連なる、女性たちのみで8月15日の「玉音放送」を聞く場面(「そんなん覚悟の上じゃないんかね」「最後のひとりまで戦うんじゃなかったんかね」「いまここへ五人もおるのに」「まだ左手も両足も残っとるのに」)への布石となっている。

 そもそも『この世界の片隅に』というタイトルは、1965年に山代巴の編んだ『この世界の片隅で』(岩波書店)にちなんでいる。原作者であるこうのの別作品、『夕凪の街 桜の国』は、大田洋子の二編の小説(『桜の国』(1940年)『夕凪の街と人と』(1955年))にその名を重ねていた。漫画『夕凪の街 桜の国』と大田によるそれは、同じ広島市中心部に戦後30年ほどにわたり存在したバラック住居群、相生通りを主題にしているものの、まったく別個のものとして描かれている。
 『この世界の片隅で』は文沢隆一による「相生通り」をはじめに、編著者の言葉を借りれば戦後広島に生きる「棄民政策の作り出した花」のひとつひとつを描き出すルポルタージュ集である。けれども、こうのの『この世界の片隅に』はこの著作とも内容上のつながりを持っていない。広島に残る被差別部落を生きる人々の「片隅」での「闘い」、様々な被爆者のあいだで培われてきた「闘い」の芽をもって、山代巴はこの本を「この世界の片隅で」と名づけた。ここに「普通」という補助線を引けば、時代設定はもちろんのこと、その主体、「闘い/たたかい」の性質、そもそもの「普通」への距離のいずれの点においても、両作品を同じ位相に位置付けるのは不可能に近い。
 しかし「普通」それ自体が定義しがたいように、日々の「闘い/たたかい」にそれぞれ優劣をつけることもまた困難である。すずが暮らしたその日々が、単なる平穏な日常でないことは自明だ。それでもすずが、「普通」であることを「たたかおう」としたという(あくまでも「虚構」の世界の中の)事実は、確固たるものとして存在する。
 すずの青春期にほぼあてはまる「戦争」の時間が、単なる加害/被害の二項対立で整理できるものではない、ということについては広く議論がなされてきた。もちろんそれは、実際に戦地へ出向く男性、(周作の言葉を借りれば)「男のいない家」を守る女性のどちらかが加害者であり、もしくは被害者である、という話でもない。思想史家の藤原辰史による数々の仕事が明らかにしてきたように、意図の有無を問わず、加害者性と被害者性は、市井の暮らしの「普通」から侵入をはかる。加害と被害はともに、決して単数では存在しえない。
 無数の空襲が、日本のみで行われてきたものではないこと。すずが感じたように「よそもの」として扱われた人々が、他に多勢存在していることを、私たちは知っている。だからと言って、すずがそれでも求めた「普通」を論駁しうる言葉を私は知らない。記憶は無数にうかび、ひとつの記憶がその全てを包括することなど不可能である。一面的な正しさ、もしくはただひとつのみの歴史は、容易に「暴力」へと変貌する(曇天の中を浮かぶ米軍機に向け、すずがつぶやいた言葉を引けば、「そんとな暴力に屈するもんかいね」)。繰り返すがそれが虚構であることは承知のうえで、すずの「普通」に捧げた記憶が存在しうることを、否定はできないのだ。

 その一方で、確かにこの作品自体とそれを取り巻く言葉に危うさが感じられなくもない。ひとつにそれは、アーカイブ調査へのやや過度に見える信頼である。緻密な時代考証と街の風景、軍艦の描きこみや機銃掃射の「リアル」な音への恐怖感など、細部にわたる描写のきめ細やかさは確かにこの映画の魅力だ。この点に関し、監督の片渕須直は『ユリイカ』(2016年11月号)のインタビューで、ある意味で「無垢」な印象を吐露している。少々長いが以下にて引用する。
 「ただ同時に『この世界の片隅に』の巻末に参考文献がありますけど、いろんなアーカイブや資料も参照されていますよね。それが大事だと思っているんです。やっぱり僕らは直接戦争を体験していないから[……]もちろん『戦争中って本当はこうだったんだよ』という体験者のオーラル・ヒストリーも大事なんですけど、それは結局そのひとのイメージや記憶の世界ですよね。そうじゃなくてもっと客観的にその時代をとらえ直すには、たとえばその当時に撮られた写真であるとか、当時その日に書かれた日記であるとかが重要になってきます。[……]日記には戦後にいろんな知識が入ってきて記憶が改まってしまう前の言葉が綴られている。それから当時出ていた雑誌の記事とか新聞とか公文書とか、そういうものから七◯年ちょっと前の世界というのを読み取って構成できるようになりたいと思ったんです。このやり方は戦時中を体験したひとがいなくなったとしても有効なままでしょうから[……]」
 ここで抜け落ちているのは、その歴史資料を見つめる側の視点である。確かに記憶や証言はうつろいゆくものであるが、かといって資料を眺めるひとの視座がいつの時代も固定されているとは限らない。さらに資料の変化とともにそれを収蔵するアーカイブ自体も変遷するものであり、そもそも書かれたもの全てが「正しい」わけではない。原作の巻末(上巻・中巻)にこうのが記す「間違えていたら教えてください いまのうちに」という文言はだから、ひとえにその言葉通りの意味と自負の念を表すものである一方、揺らぎももつ。1作目の『仁義なき戦い』のように、人が死ぬ場面はワン・カットで捉えきれるものではないのと同じく、ただ単に歴史的に正統な人々の生も、認識しきれるものではないだろう。
 細部をどれほど描き切れているかは、こうした類の映画の価値を決めうる重要な要素である。けれどもそればかりが魅力というわけでもない。とりわけ映画がフィクションの世界と観客の現実のはざまにある「第四の壁」を超えるように感じさせるのは、日常生活にちりばめられたユーモアに出くわすときだ。たとえば、すずがヤミへ買い物に行くシーンで、高騰する砂糖の価格に驚愕したすずは、以下のような感想を抱く。
 「いまにお砂糖が百五十円くらいになって」
 「キャラメルやなんか百円でも買えんくなって」
 「靴下だって三足買うたら千円になる時代が来やせんかね」
 「そんな国で生きてけるんかね」
 ポポロシアターに幾度もこだました笑いの源、その観客こそが「そんな国」で「生きて」いる。だから笑える。「普通」であることにしがみつくすずの姿は、歴史のフォルダに押し込まれるものではなくて、不意にいまの「普通」に重なる瞬間を見せる。ここに多くの観客がひきこまれる。「普通」に笑えているいまこの瞬間に、それが正しいものか否か、本当にかつてそこにあったものかどうかは、後景に退いていく。
 むやみに厭世気分を惹起するのではなく、無垢のまますずの姿を肯定することとも遠く離れて、『この世界の片隅に』には現代にまで通じる「普通」を問いかけるものがある。それはきっと、片手に握られたユーモアによってこそ、対峙しうるものにちがいない。


予告編


FKA Twigs × Oneohtrix Point Never - ele-king

 去る1月11日、FKAツイッグスが新曲“Trust In Me”を公開した。同曲はNikeのキャンペーンのためのクリップ「do you believe in more?」にてフィーチャーされており、FKAツイッグスはそのヴィデオの監督も務めている。
 『FACT』によれば、この“Trust In Me”はダニエル・ロパティン(とジョセフ・ウィリアムズ)との共作だそうで、たしかに昨年ツイッグスとOPNは互いにコラボをほのめかす動画をインスタグラムに投稿していたけれど、これがそのトラックなのだろうか? まだ他にもふたりのコラボしたトラックがあるのか、もしかしてアルバムまで一緒に作っているのか……どんどん妄想が膨らみますが、とりあえずは続報を待ちましょう。


宇多田ヒカル × PUNPEE - ele-king

 あれはもう6年前のことになるのか……。3. 11直後に放送されたDOMMUNEで、PUNPEEが宇多田ヒカルを回したのを覚えているリスナーも多いだろう。Bボーイたちの間に宇多田ヒカルの名を広めたのはPUNPEEである、と言っても過言ではない。
 そんなPUNPEEをリミキサーに起用するのだから、宇多田もまたひとりのディープな音楽ファンなのだ。海外では、すでに名声を獲得したビッグ・アーティストがおもしろいことをやっている若手をフックアップしていく文化が根づいているが、昨年のKOHHの起用からもうかがえるように、いま宇多田は日本でもそういう流れをしっかり作っていこうとしているのではないだろうか。
 配信されるやいなや全米iTunesで2位にランクインした「光 –Ray Of Hope MIX–」(REMIXED BY PUNPEE)。要チェックです。

宇多田ヒカル 配信リリース
「光 –Ray Of Hope MIX–」(REMIXED BY PUNPEE)
全米iTunesで日本人アーティスト最高位となる2位にランクインの快挙!!
日本を含む9ヶ国で1位獲得
ほか26ヶ国・地域でベスト100入り

 昨年発売したアルバム『Fantôme』のセールスも好調な宇多田ヒカル。2017年第1弾のリリースは1月12日(木)発売のゲームソフト『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』のテーマソングとなっている「光 –Ray Of Hope MIX–」(REMIXED BY PUNPEE)を配信! この楽曲はゲームソフト『KINGDOM HEARTS』のテーマソング「光」を、大の宇多田ヒカル・ファンでもあり、様々なアーティストのプロデュースを手がけるPUNPEEがREMIX。
 昨年末からゲームのトレーラーや、宇多田ヒカルのネット・イベント「30代はほどほど。」で披露されるやいなや、リリースの要望が殺到! 満を持して本日(1月11日)より全世界で配信販売がスタートされ、たちまち全世界のチャートを席捲、日本をはじめ全9ヶ国で1位を獲得のほか、26ヶ国・地域でベスト100入り、さらに全米のiTunes総合ページでは日本人アーティスト最高位となる2位にランクインの快挙! アルバム『Fantôme』の全米iTunes最高位3位を越える勢いで売れています!

 いよいよゲームソフト『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』も1月12日に発売! ゲームもテーマソングとともに世界を駆け巡ります! 引き続きご注目ください!

▼PUNPEE(パンピー)
'06年Libra主催【UMB】東京代表。トラックメイカーとしてもRhymester、般若、Seeda、TOWA TEI、tofubeats、後藤正文等、Hip Hopアーティストを中心にトラック、REMIXを提供。
2009年Akai主催によるサンプラー・バトル【MPC Gold Fingaz Kitchen】優勝など、良い言い方だと幅広く活躍中、悪い言い方だと何だかよくわからなく活動中。
2009年、自身のグループPSGでの1stアルバム『David』、ソロとしてもMIX CD『Mixxed business』や、2012年には作品集MIX『Movie On The Sunday Anthology』を発表。
その他にもRedbullのTVCM、TBS系「水曜日のダウンタウン」のOPほか、断れない性格ゆえに色々活動(中)。 P

PUNPEE オフィシャルサイト
https://www.summit2011.net/punpee/


▼『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』について
『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』は、
「キングダム ハーツIII」へ繋がる以下の3作品を収録したスペシャル・パッケージです。

① 完全新作のプレイアブル作品
「キングダム ハーツ0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ-」
② 新規HD映像作品
「キングダム ハーツχ バック カバー」
③ HDリマスター作品
「キングダム ハーツ ドリーム ドロップ ディスタンスHD」
キングダム ハーツ シリーズのいまだ語られていない物語を、プレイステーション4でお楽しみいただけます。

2017年1月12日発売 

『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』OFFICIAL HP
https://www.square-enix.co.jp/kingdom/khhd_fcp/

『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』最新トレーラー
https://youtu.be/J3SHrNEtL1k

========================
配信リリース

「光 –Ray Of Hope MIX–」(REMIXED BY PUNPEE)
ゲームソフト『キングダム ハーツ HD2.8 ファイナル チャプター プロローグ』テーマソング
配信日:2017年1月11日
収録内容:
1:「光 –Ray Of Hope MIX–」
2:「Simple And Clean –Ray Of Hope MIX–」
3:「光 -P’s CLUB MIX-」
4:「Simple And Clean -P’s CLUB MIX-」

※iTunes
https://po.st/it_utada_hikarimix

------------------------
NEW ALBUM『Fantôme』
2016年9月28日(水)発売
品番:TYCT-60101 (SHM-CD)
税抜価格:3,000円

01. 道 (サントリー天然水CMソング)
02. 俺の彼女
03. 花束を君に(NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」主題歌)
04. 二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎 (レコチョクTVCM)
05. 人魚 (「大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち」テーマソング)
06. ともだち with 小袋成彬
07. 真夏の通り雨  (日本テレビ「NEWS ZERO」テーマ曲)
08. 荒野の狼
09. 忘却 featuring KOHH
10. 人生最高の日
11. 桜流し(「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」テーマソング)

▼iTunes『Fantôme』DLページ
https://po.st/itfantome
▼レコチョク「宇多田ヒカルスペシャルページ」
https://po.st/recouhsp
========================
【宇多田ヒカル オフィシャルサイト】
www.utadahikaru.jp
========================
【お問い合わせ】
ユニバーサルミュージック合同会社/Virgin Music
TEL:03-6406-3045 FAX:03-6406-3130
========================

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316