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Clifford Jordan - ele-king

Clifford Jordan Quartet - ele-king

Clifford Jordan - ele-king

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枯れ葉 - ele-king

 この映画を観ている間ずっと、僕は古さについて考えていた。ただでさえ大物監督による古き良き映画文化を懐かしむ作品が増えている現在だが、しかし、カウリスマキの新作の「古さ」は何かこう、強い意思を感じさせるものだ。
 そもそも2023年にカウリスマキの新作に出会えたこと自体、多くのファンにとって嬉しい驚きだった。監督は前作『希望のかなた』(2017)発表時に引退宣言をしていたからである。ヨーロッパの隅のフィンランドで庶民たちが登場する小さな映画を作り続けてきたカウリスマキ。アフリカやシリアからの移民を主人公として草の根の助け合いを描いていた『ル・アーヴルの靴みがき』(2011)と『希望のかなた』を最後に監督をやめると宣言したことは、ヨーロッパに広がる移民排斥の動きに対する失意のように僕には感じられたものだ。市民たちの支え合いを素朴に信じること自体、古いものになってしまったということなのかもしれない、と。

 と思っていたら本作を引っさげてあっさりと今年のカンヌ映画祭に登場したカウリスマキが話していたのは、これは自身の〈労働者三部作〉の続きの4作目であるということだった(三部作の4作目というのは矛盾していると冗談を飛ばしながら)。〈労働者三部作〉は彼がまだ気鋭の映画監督だった頃の、『パラダイスの夕暮れ』(1986)、『真夜中の虹』(1988)、『マッチ工場の少女』(1990)の3作のことで、映画作家としての世界的評価を決定づけた作品群だ。その時点で彼の映画は決定的に「古い」もので、過去の映画からの影響をたっぷり取りこんでクラシカルな佇まいをしていた。その様式美のなかで主人公がブルーカラーの人びとだというのが、カウリスマキ作品の絶対的な決まりごとだ。バスター・キートン作品譲りの無表情で彼らは、古典映画の物語をなぞるようにして恋や犯罪や復讐のドラマを生きていた。

 それから30年以上経った現在、カウリスマキの「新しい映画」は何ひとつ変わっていないように見える。隅々まで統制された画面作りとヘルシンキの夜の街をしっとりと見せる照明と色彩、簡潔極まりない構成と80分程度の上映時間、そして、都市の片隅で生きる貧しい者たちの小さな小さなドラマ。とぼけた笑い。愛らしい犬。情緒的な歌謡曲。孤独な労働者の男女が出会い恋をするという物語は『パラダイスの夕暮れ』の反復であり、その、ある種の頑固さを感じることがカウリスマキ映画であったと思い出す。

 いわゆる「ゼロ時間契約」のスーパーマーケットの仕事をクビになったアンサ(アルマ・ポウスティ)と、工場現場で働く酒浸りのホラッパ(ユッシ・ヴァタネン)が出会い、すれ違うというだけの物語。それは意図的に昔ながらのロマンスとして語られていて、ふたりは大衆的なカラオケバーで出会い、はじめのデートでは映画館に行く。ふたりが観る映画がカウリスマキと同時代に注目された盟友ジム・ジャームッシュのゆるいゾンビ映画『デッド・ドント・ダイ』だというのはもちろんジョークだし、映画館の外には20世紀の名画のポスターが貼られている。それらはたしかに古くからの映画マニアがニヤリとしてしまう場面ではあるのだが、では本作がそうした時代からズレた人間たちを慰めるために作られたかといえばそうではない。そうではなくて、『枯れ葉』はカウリスマキが「古さ」の価値を観る者にいま一度手渡そうとする映画なのだ。
 たしかに画面だけではいつの時代の映画かわからないが、間違いなくこの映画は現代のものとして撮られている。(スマートフォンではなく古い機種だが)携帯電話や(まったくそう見えないが)インターネット・カフェが登場し、(テレビやパソコンの画面ではなくラジオが)ロシアのウクライナ侵攻を伝える。そのときアンサは言う――「ひどい戦争」だと。ひどい戦争に対してひどい戦争だと市民が憤る。僕はそんなシンプルさを長らく忘れていた気がする。カウリスマキの作品のように、貧者たちの善き心を頑なに信じぬく映画をしばらく観られていなかったと感じる。アンサとホラッパはそして、労働者をボロボロにし「ひどい戦争」にまみれた世界で、ささやかな愛を見つけていく。彼らの生きる価値は失われていないのだと言い切るように。

 わずかながら変わったと思う部分もある。とくにアル中のホラッパに酒に溺れる男とは付き合えないとアンサがきっぱり言うくだりは、一見ダンディな佇まいのカウリスマキ作品に対する自己批評とも取れる――彼の映画では寡黙な男たちが酒を吞み交わしてきた。これまでも『浮き雲』(1996)でアル中のシェフが登場するなど酒の悪しき側面は描かれることはあったし、ブルーカラーにとって数少ない癒しだからこそアルコールが大きな社会問題であることも意識されていたはずだ。けれども意思の強い女性として描かれているアンサがそれを宣言することで、古めかしい男性性に対する戒めがより明確になっている。カウリスマキ映画の定番の生演奏の場面も、ニューウェーヴ調のインディ・ポップを鳴らす若い姉妹デュオであるマウステテュトットが登場する。格好つける男たちの愛らしさを滲ませてきたカウリスマキが、現代の女性たちの格好よさを自分なりに捕まえようとしているのは作家としての新たな挑戦だと受け止められるだろう。

 とはいえ、プロレタリアのためのプロレタリアの映画を作るという芯の部分は変わらない。若さゆえか「ここではないどこか」を夢見ていた〈労働者三部作〉とは違って地に足をつけて生きていくことをここでは讃えているが、それも『浮き雲』以降の成熟のなかでずっと追求してきたことだ。それに『枯れ葉』はこれまでカウリスマキが何度も言及してきたチャールズ・チャップリン『街の灯』(1931)をとくに強く連想させる作品で、90年以上前の映画が立ち上げていたまっすぐな人間愛を現代のために取り戻そうとしている。心地いいノスタルジアではなく、庶民を痛めつける世界への抵抗として「古さ」を持ち出すこと。カウリスマキは本作について、「愛を求める心、連帯、希望、そして他人や自然といったすべての生きるものと死んだものへの敬意」を「語るに足ること」だと話している。映画はいまなお、暗闇を照らす光なのだから。

予告編

MILFORD GRAVES/DON PULLEN - ele-king

MILFORD GRAVES - ele-king

12月のジャズ - ele-king

 年末になるとリリースも減ってくるので、今月は少し前に発表されたものから紹介したい。


Daniel Ögren
Fastingen -92

Sing A Song Fighter / Mr Bongo

 ダニエル・エグレンというスウェーデンのギタリストの『ファスティンゲン92』というアルバムで、UKの〈ミスター・ボンゴ〉から秋口にリリースされたのだが、もともとはスウェーデンの〈シング・ア・ソング・ファイター〉というレーベルから2020年にリリースされていたもので、正確にはリイシューとなる。ダニエル・エグレンはジャズやロック系のギタリストで、ソフト・サイケやフォーク・ロックなどを演奏するディナ・オゴンというバンドや、スウェーデン、エストニア、デンマークの混成ポップ・バンドであるマニエックで演奏するほか、ジョエル・ニルス・ダネルの匿名グループであるスヴェン・ワンダーでもギターを弾いている。ソロ・アルバムは2011年の『ラポニア』から定期的にリリースしており、ジャズからフォーク、カントリー、サイケ、スウェーデンの民謡などが入り混じった独特の世界を見せる。

 『ファスティンゲン92』でダニエル・エグレンはギター、ギター・シンセ、ベース、ピアノ、シンセ、パーカッション、クラヴィネットを演奏し、ヴォーカルもとるなどマルチ・プレイヤーぶりを見せ、まわりをディナ・オゴンやマニエックのメンバーがサポートする。“アナレナ” をはじめバレアリックでレイドバックしたムードに包まれた作品集で、クルアンビンあたりに共通したものを感じさせる。ディナ・オゴンのアンナ・アーンルンドがスウェーデン語で歌う “イダギ” は、フォーク・ソング調の作品ながらエフェクトを交えてコズミックなムードも醸し出し、ステレオラブやゼロ7あたりを彷彿とさせるところもある。エレクトロな中に独特のエキゾティックなムードを湛えた “クリスティンハム・バイ・ナイト(フォー・クリストファー)” など、スウェーデンの電子音楽の始祖で、1970年代に宇宙をテーマにしたアンドロメダ・オール・スターズを率いたラルフ・ルンドステンを思い起こさせるアルバムだ。


Greg Foat & Eero Koivistoinen
Feathers

Jazzaggression

 スウェーデンの隣国フィンランドも昔からジャズが根付いている国だが、そんなフィンランド・ジャズ界の大御所サックス奏者のイーロ・コイヴィストイネンと、ロンドンのピアニストのグレッグ・フォートが共演した『フェザーズ』。グレッグ・フォートと言えば、ブラック・ミディのドラマーのモーガン・シンプソンと共演した『サイコシンセシス』(2022年)が最近でも印象深いが、今年もココロコのドラマーのアヨ・サラウと共演した『インターステラー・ファンタジー』ほか数枚のアルバムをリリースするなど、精力的に活動している。ザ・グレッグ・フォート・グループのファースト・アルバムはスウェーデンでも録音するなど、昔から北欧のジャズ・シーンとも縁が深く、2021年にはフィンランドのドラマーのアレクシ・ヘイノラ、ベーシストのティーム・オーケルブロムなどのミュージシャンと共演した『ゴーン・トゥ・ザ・キャッツ』をリリースしてきた実績もあり、今回のイーロ・コイヴィストイネンとの共演も極めて自然な流れと言える。リリース元の〈ジャズアグレッション〉はノルウェーのレーベルで、これまでも『ゴーン・トゥ・ザ・キャッツ』はじめフォートの作品をいくつか制作してきたところだ。

 一方、イーロ・コイヴィストイネンは1960年代にハード・バップやモードから出発し、フリー・ジャズからジャズ・ファンクと時代によって幅広く演奏してきたプレーヤーである。数年前のレコーディングにはアレクシ・ヘイノラが参加していたこともあり、今回のグレッグ・フォートとの共演が実現したのだろう。『フェザーズ』にはそのアレクシ・ヘイノラやティーム・オーケルブロムも参加している。クールなフェンダー・ローズが光る “インコンシークエンシャル・ナラティヴ” など、全体的には1970年代のジャズ・ファンクやフュージョン的なムードを感じさせる作品が多い。いろいろなタイプのジャズを演奏するグレッグ・フォートだが、今回のアルバムはそこにフォーカスしているようだ。“ライディング・ザ・ブリーズ” はスペイシーなムードのシンセを用い、ハウスやテクノなどとの親和性も見せるエレクトリック・ジャズ。ほかにロニー・リストン・スミス張りのアンビエントな世界観を見せる “フェザーズ” などいろいろなナンバーが並ぶが、イーロ・コイヴィストイネンのエモーショナルなテナー・サックスはどんな展開でもしっかりと存在感を示し、大ヴェテランならではのいぶし銀のようなプレイを聴かせる。


Hailu Mergia
Pioneer Works Swing (Live)

Awesome Tapes From Africa / Pioneer Works Press

 エチオピアのキーボード奏者のハイル・メルギアは、ムラトゥ・アスタトゥケと並ぶエチオ・ジャズの最重要人物だが、アスタトゥケに比べてファンク寄りのミュージシャンであり、ジャズ・ファンク・バンドのザ・ワリアスを結成した。1977年の『チェ・ベレウ』など、レア・グルーヴの文脈で再評価されて世界に広まったミュージシャンである。アメリカのワシントンDCに移住して、1990年代は音楽活動を停止してタクシー運転手をしていた時期もあったが、そうした再評価によって復活し、2018年に20数年ぶりの新録となる『ララ・ベル』をリリースした。『ララ・ベル』をリリースしたのはアフリカ音楽のリイシューやカセット・テープなどのレコード化で知られる〈アウェイサム・テープス・フロム・アフリカ〉で、『チェ・ベレウ』はじめ多くのメルギアの音源をリリースしている。今回は〈パイオニア・ワークス〉という教育や実験を支援する出版社と組み、2016年にブルックリンでおこなわれた〈パイオニア・ワークス〉主催のコンサートに出演したメルギアのライヴ音源をリリースした。

 演奏はメルギアのキーボード、アコーディオン、メロディカ、ヴォーカルのほか、ベースとドラムスによるトリオというシンプルな編成。『ララ・ベル』や2020年リリースの『イエネ・ミルチャ』など近年のアルバム収録曲から、1985年にカセット・テープでリリースされた音源の楽曲などまでやっている。メロディカを演奏する “ティジア” はエチオピア特有の音階を持つメルギアならではのエチオ・ジャズ。もともとアメリカのファンクやジャズに影響を受けたメルギアだが、“ベレウ・ベドゥバイ” に見られるようにエチオピア民謡などと結びつくことにより、独自の発展を遂げていったことが彼の演奏を聴くとよくわかる。


Blaque Dynamite
Stop Calling Me

Dolfin

 ブラック・ダイナマイトことマイク・ミッチェルは、アメリカのダラス出身で現在28才のジャズ・ドラマー。若い頃から天才ドラマーとの呼び声高かった彼は、エリカ・バドゥ、ノラ・ジョーンズ、ロイ・ハーグローヴらを輩出したブッカー・T・ハイ・スクールに進み、在学中に大御所のスタンリー・クラークのバンドに抜擢される。その後グレッグ・スピロ率いるスピリット・フィンガーズやDJのベン・ヒクソンらが参加するグループのラッヘなどで活動し、エリカ・バドゥほか、ハービー・ハンコック、クリスチャン・スコット、デリック・ホッジ、カマシ・ワシントンといった面々と共演してきた。2015年にラッヘがバックを務めたブラック・ダイナマイト名義でのソロ・アルバム『Wi-fi』を皮切りに、『キリング・バグズ』(2017年)、『タイム・アウト』(2020年)とリリースを続けてきた。同じテキサス出身のロバート・グラスパーがそうであるように、ブラック・ダイナマイトもジャズのほかにヒップホップ、R&B、ファンク、ソウル、ゴスペルなどの要素を併せ持つブラック・ミュージックのアーティストである。

 今回リリースした『ストップ・コーリング・ミー』は通算4枚目のアルバムで、ダラスのほか、ロサンゼルス、ニューヨークなどでレコーディングをおこなっている。ベン・ヒクソンはじめラッヘのメンバーが演奏に参加しており、ブラック・ダイナマイトはドラムやパーカッション以外にもピアノやヴォーカルをとり、またベン・ヒクソンのプロダクションによるエレクトリックなアプローチやプログラミングも取り入れ、ジャズだけでなく多方向から聴くことができるアルバムだ。例えば “パッション” はベン・ヒクソンがアディショナル・プロダクションをおこなうハウス調のナンバーで、ここでのブラック・ダイナマイトは完全にシンガーに徹している。“ブルー・ウィッグ” や “スクラフ” など、ハウス、フットワーク、ゴム、ベース・ミュージック系の作品がある一方、ブラジル音楽を取り入れた “サンバ” と幅広いアプローチを感じさせる。ドラマーとしてのブラック・ダイナマイトを聴くのであれば、ジョー・ザヴィヌル作曲でウェザー・リポートやマイルス・デイヴィスが演奏した “ダイレクションズ” のカヴァーだろう。ブラック・ダイナマイト自身が歌詞をつけ、新たにヴォーカル曲として生まれ変わっているのだが、まるでウェザー・リポートとファンカデリックが共演したような強烈なジャズ・ロックとなっている。ここでのブラック・ダイナマイトの演奏は往年のトニー・ウィリアムスやビリー・コブハムあたりを彷彿とさせるもので、スペース・オペラ風の曲調をドラマティックに彩っている。

 非常階段赤痢など、着々とリイシューを進めている〈Alchemy Records〉。新たにたまげたブツが2タイトルも送り出されている。
 ひとつはザ・スターリンのライヴ音源で、1981年4月、京都磔磔におけるイヴェント、《Answer 81》にて録音されたもの。これまで一度も正式リリースされていない、初期メンバーによる演奏が収められている。
 そしてもうひとつ、おなじイヴェントでレコーディングされたライヴ盤。非常階段、アウシュビッツ、ほぶらきんによるパフォーマンスを収録、こちらもレアな音源のようだ。
 いずれもCDはすでに発売中、LPは来年3月20日リリースとのこと(後者のLPは非常階段のみ収録)。曲目など詳細は下記よりご確認を。

1981年4月に京都磔磔で実現した、非常階段とスターリンの初共演となった伝説のライブイベント“Answer 81”の未発表含む貴重な音源がCD&アナログでリリース!

1981年4月京都磔磔にて実現した、非常階段とザ・スターリンの初共演となった伝説的ライブイベント“Answer 81”。当日の熱気と緊張感溢れる雰囲気を味わえる貴重な音源がCD&アナログでリリース決定!

Vol.1に収録の非常階段は狂気的な演奏でキングオブノイズたる所以を早くも発揮しており、それに応えるかのように共演のアウシュビッツ、ほぶらきんも流石のパフォーマンスを披露。
また、Vol.2に収録されている同日のザ・スターリンのライブ音源はこれまで一度もリリースされておらず、これまでブート盤でしか聴くことの出来なかった最初期のバージョンなども収録された非常に貴重な音源となっている。

P-VINEとJOJO広重氏がタッグを組んで20タイトル以上に及ぶ再発リリースを実現させてきた「Alchemy Records Essential Collection」、その集大成が今ここに。

【ザ・スターリン】
ザ・スターリンが非常階段らと共演した1981年京都磔磔でのイベント“Answer 81"での未発表ライブ音源がまさかの発掘リリース!
JOJO広重氏が保管していた膨大なテープの中から発見され、ミチロウ、シンタロウ、金子あつし、イヌイジュンという初期メンバーによる過激な演奏と生々しい緊張感に溢れたライブが40年以上の時を超えてついに陽の目を見る。
「電動コケシ」「解剖室」「撲殺」など初期の代表曲が飛び交う全15曲収録。

今作の曲名はマスターテープに残されていたトラックリストを参照しており、「血の海Want You」と書かれた4曲目はミチロウ氏のデビュー25周年記念BOXセットのタイトルとしても知られる「飢餓々々帰郷」で、スターリン単独名義の音源としてはライブも含めて過去一度も公式にリリースされていない。また、13曲目「お前まじかだ(ブタのケツ)」は前身バンドである自閉体の曲をアレンジしたもので、過去にブート盤にのみ収録されていたものの、こちらも今回が史上初のオフィシャルリリースとなる。

【非常階段+アウシュビッツ+ほぶらきん】
言わずと知れた"キングオブノイズ"こと非常階段、1981年に京都磔磔にて行われたイベント"Answer 81"でのライブ音源がついに単独作品としてリリース!
初期のドロドロとした阿鼻叫喚、地獄絵図のサウンドがCD&アナログで蘇る!

CD限定ボーナストラックとして、当日の共演バンドでJOJO広重氏とともにアルケミー・レコードを立ち上げることになる林直人氏のバンド「アウシュビッツ」、
そして当時の関西インディーズを語るうえでは外すことのできない伝説的カルトバンド「ほぶらきん」のライブ音源も収録!
アウシュビッツは今回が初出しの音源、ほぶらきんは以前ボックスセットに収録された音源とは別のマスターテープが発見されたことで音質が格段に向上!関西インディーズシーンの歴史が垣間見える必携の1枚。


【ザ・スターリンリリース情報】
アーティスト:ザ・スターリン
タイトル:Answer 81 1981.4.19. Vol.2
CD/LP/DIGITAL 
CD Release Date:2023.12.6 / LP Release:2024.3.20
品番:CD/ALPCD-17, LP/ALPLP-21
定価:CD/¥2,750(税抜¥2,500), LP/¥4,378(税抜¥3,980)
レーベル:P-VINE
協力:遠藤ミチロウオフィス
写真:地引雄一

【Track List】
01. 豚に真珠
02. 猟奇ハンター
03. GASS
04. 血の海 Want You (飢餓々々帰郷)
05. コルホーズの玉ネギ畑
06. Bird
07. 電動コケシ
08. アーチスト
09. サル
10. 解剖室
11. 冷蔵庫
12. Light My Fire
13. お前まじかだ (ブタのケツ)
14. 暗いネ落ち込んだ (欲情)
15. 撲殺
※LP SIDE A:1~7 SIDE B:8~15


【非常階段+アウシュビッツ+ほぶらきんリリース情報】
アーティスト:非常階段+アウシュビッツ+ほぶらきん
タイトル:Answer 81 1981.4.19. Vol.1
CD/LP/DIGITAL ※LPには非常階段のみ収録
CD Release Date:2023.12.6 / LP Release:2024.3.20
品番:CD/ALPCD-16, LP/ALPLP-20
定価:CD/¥2,750(税抜¥2,500), LP/¥4,378(税抜¥3,980)
レーベル:P-VINE

【Track List】
01. 非常階段 / Live at Kyoto TakuTaku,19th April 1981
02. Auschwitz / I'm disease
03. Auschwitz / High
04. Auschwitz / Slow
05. ほぶらきん / 魚売り
06. ほぶらきん / アックンチャ
07. ほぶらきん / ゴースン
08. ほぶらきん / とんがりとしき
09. ほぶらきん / いけいけブッチャー
10. ほぶらきん / ペリカンガール
※LPは1曲目のみをAB面に分けて収録

Mighty Ryeders "Help Us Spread The Message"の謎の巻 - ele-king

 マイアミの小さなレーベルからリリースされたMighty Ryeders "Help Us Spread The Message"は謎多きアルバムであります。オリジナル盤はプロモ盤しかないとか、「Evil Vibrations」が曲の途中でスロー・ダウンする盤もあるなど口コミで多くの逸話を残し、そもそもの希少性もあって今日(こんにち)までミステリアスな入手最難関アイテムに君臨し続けています。
 その不明瞭な部分をVINYL GOES AROUNDチームで検証し、2023年12月20日に発売された本作CDのライナーノーツに執筆/掲載させて頂きました。
 ここではその一部とオリジナル盤と呼ばれる4種類のヴァージョンの音質についても検証した動画を公開します。

□ジャケット

・ファースト・プレスのプロモ盤は表面に「PROMOTIONAL NOT FOR SALE」の印刷。

・ファースト・プレスは張り合わせ式で、セカンド・プレスのジャケットはワンピース。

・ファースト・プレスとセカンド・プレスではレーベルのロゴマークとタイトルのHelp Us部分の網点の質感の印刷が違う(ファースト・プレスの方が印刷が細かい)。

ファースト・プレスプロモ盤ファースト・プレスプロモ盤

ファースト・プレス市販盤ファースト・プレス市販盤

セカンド・プレスセカンド・プレス FULLERSOUND盤

セカンド・プレス・スローダウン盤セカンド・プレス・スローダウン盤

□マトリックスと盤

・ファースト・プレスのプロモ盤と市販盤ではB面のマトリックスの筆跡が違う(音質も若干違う)。

・セカンド・プレスのマトリックスの横に「FULLERSOUND」という刻印の入っているものと入っていないものが2種類あり、入っていないものは「Evil Vibrations」のピッチが後半でスローダウンする。

ファースト・プレスプロモ盤ファースト・プレスプロモ盤

ファースト・プレス市販盤ファースト・プレス市販盤

セカンド・プレスセカンド・プレス FULLERSOUND盤

セカンド・プレス・スローダウン盤セカンド・プレス・スローダウン盤

□音質の分析

やはりファースト・プレスの2枚が優れている。プロモ盤と市販盤ではB面のマトリックスが異なり、音質も若干違う(どちらかに優越をつけ難い)。セカンド・プレスのFULLERSOUND盤の音質は初回リリースに近いが若干レベルが低い。スローダウン盤の音質はさらに少しこもっているように思われる。

動画

さらに詳しい詳細はこちらのライナーノーツをご参照ください。

マイティ・ライダース
マイティ・ライダース
ヘルプ・アス・スプレッド・ザ・メッセージ

PCD-94170

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