「KING」と一致するもの

「tofubeatsのいい顔」号こと『ele-king vol.11』、おかげさまで好調に売れております!すでにAmazonの方では現在入荷待ちの状況となっており、まだご購入前の皆さまにはご迷惑をおかけしております。申し訳ございません。

そこで急遽「ANYWHERE STORE」での販売を行うことにいたしました!

みなさまもうご存じですよね、ele-kingの時限ショップ「ANYWHERE STORE」。いうなればイキのいい商品を新鮮なうちにお買い上げいただく不定期開催ネット・バザール! 今回こちらで『ele-king vol.11』をお買い上げいただくか、本ショップの会員様登録をしていただいた方のなかから抽選で5名様に、tofubeats直筆サイン入りソノシート『lost decade』(非売品!)をプレゼントいたします! 下記応募要項をご覧の上、ぜひふるってご応募くださいませ。

■tofubeats直筆サイン入りソノシート『lost decade』読者プレゼント

ご応募いただけるのは、ele-king vol.11をすでにお買い上げの方、
もしくは今回「ANYWHERE STORE」にてお買い上げいただける方のみです。

「ANYWHERE STORE」のメルマガ会員登録を行っていただき、
今回の号の
[1] おもしろいと感じた記事、
[2] ご感想
を添えてください。

詳細はコチラから!

※当選のご連絡はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。


ele-king vol.11  - ele-king

〈インタビュー〉はJポップ・シーン未来の革命児tofubeats
第一特集 ディストピア世界で笑おう
対談、コラム、徹底ディスクガイド、ブックガイド !!
☆宇川直宏×tomad

※電子書籍版へのアクセスキーがついています

ele-king presents
of Montreal Japan Tour 2014
- ele-king

【of Montreal】

 〈TAICOCLUB'13〉での圧倒的パフォーマンスに続き、待望の5年ぶり単独来日公演が決定! 1996年にジョージア州アセンズにて結成され、その後作品を発表するごとにミラクルを連発。いまやチャートにも食い込む人気バンドに成長したof Montreal(オブモン!)ですが、まだまだ彼等のポップ道は続くわけでして! 最新アルバム『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』では、2週間メンバーと寝食をともにしながら生まれた心身燃えたぎるピチピチの音魂が爆発! それはまるでオブモンの原点に戻ったかのような究極のバンド・サウンドで、無邪気な子ども心とユーモアの奥に、しっかりとアーティスティックで辛辣なメッセージが抱えこまれています。全世界の空に向けて放たれるこのメロディー、このハーモニーは、どこまでもいつまでも私たちに笑顔と感動を与えてくれる! そして定評あるそのライヴ・パフォーマンスは、まさに完璧なエンターテイメント・ショー! 本国アメリカではアイドルのコンサートに通じる黄色い奇声が飛び交っているとか。はてさてどんな衣装で出てくるのか? 衣装替えはあるのか? 裸になるのか? メイクは? 風船は? 紙吹雪は? 水とかクリームのぶちまけは勘弁してほしい。馬は絶対ムリ!! ......なにやら準備がかなり大変そうですが、その爆笑&感涙のポップ・ワールドにぜひぜひご期待下さい!



ライヴとの連動シリーズ、「Beckon You !!」スタート!!!!
作品を購入→ライヴに行ったら会場でキャッシュ・バックしちゃいます!!


注目の新世代アーティストを中心に作品とライヴを連動させちゃうのがこの「Beckon You !!(来て来て〜おいでおいで〜の意)」シリーズ。
10/2リリース、オブ・モントリオール『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』貼付のステッカーを公演当日にお持ちください。その場で500円をキャッシュバック致します。もちろん前売り券でも当日券でもオッケーです!


ele-king presents
of Montreal Japan Tour 2014

1/28(火) 渋谷TSUTAYA O-WEST (03-5784-7088)
of Montreal / ELEKIBASS
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:P:213-275)
ローソンチケット(Lコード:77039)
e+

ELEKIBASS

2013年秋に7度目のアメリカツアーを、USインディーを代表するレーベル〈K〉所属のバンド、LAKEのソングライター/マルチプレイヤーのAshley Erikssonと行い、そのツアー会場限定のシングルでもあったアメリカのエレファント6/アップルズ・イン・ステレオのロバートシュナイダー提供曲「Garden Party」が収録されたニューミニアルバム「Home Party Garden Party」が2014年1月22日に発売された、60年代後半のブリティッシュロック、ブルース調のリズム、ミュージックホールメロディー、そして風変わりなサイケデリックさの要素をあわせ持つバンド、ELEKIBASS。

1/29(水) 東心斎橋CONPASS (06-6243-1666)
of Montreal / Foodie
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-331)
ローソンチケット(Lコード:58283)
e+

Foodie

マキ ; Vo, B, Gt, Track (ex mummy the peepshow, Sentinels)
サーヤ ; Gt, Syn, Cho (ex リトルフジコ, サンキュー)
ハルロヲ ; Gt, Sampler, Cho (manchester school≡, BRONxxx)

2012年1月結成。大阪を拠点に活動中のポップバンド。同年9月、ネットレーベル"ano(t)raks"が発表したコンピレーションアルバム"Soon V.A."に参加。2013年2月配信の"Upwards And Onwards V.A."、11月配信の"B.D.V.A."にも参加している。
https://anotraks.bandcamp.com/
2013年9月、アメリカ西海岸ツアーを敢行。ロサンゼルスとサンフランシスコでライブを行う。同年11月、ロサンゼルスのLolipop Recordsより1st EP"Chopstick Chick"がカセットにてリリースされた。
https://lolipoprecords.com/


1/30(木) 名古屋APOLLO BASE (052-261-5308)
of Montreal / tigerMos
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 19:00 start 19:30
チケットぴあ(Pコード:213-270)
ローソンチケット(Lコード:43272)
e+

tigerMos

2012年名古屋にて結成。
Yusuke Ikeda(ex.LEGO WORKS)荒木正比呂(レミ街/fredricson)を中心としたユニット。
2013年より本格的にライブ開始。バンド編成にてフェス、エレクトロ、アコースティック等数多くのイベントに出演、話題を呼ぶ。それぞれの共通ルーツであるフォーク、エレクトロニックミュージックを抜群のセンスでブレンドした食欲旺盛なサウンドを作りだしている。
https://tigermos.tumblr.com

*追加公演決定!!!!!!

1/31(金) 渋谷TSUTAYA O-nest (03-3462-4420)
of Montreal / flight egg
adv 5,000yen door 5,500yen (without drink)
open 18:00 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:213-279)
ローソンチケット(Lコード:77043)
e+
(チケット発売12/28〜)

flight egg

2005年、高校入学の年の夏に同級生同士で結成。
2008年、現在の編成(2gt,ba&vo,dr)になる。
東京を中心に活動中。
https://flightegg.com/

*各公演のチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をメールにてお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。


主催・制作:ele-king / P-VINE RECORDS
協力:シブヤテレビジョン ジェイルハウス スペースシャワーネットワーク 
TOTAL INFO:ele-king / P-VINE RECORDS 03-5784-1256
event@ele-king.net
www.ele-king.net


オブ・モントリオール
『ロウジー・ウィズ・シルヴィアンブライアー』


PCD-93758
定価2,415yen
Release:2013.10.2
解説:清水祐也

Amazon

1. Fugitive Air
2. Obsidian Currents
3. Belle Glade Missionaries
4. Sirens of Your Toxic Spirit
5. Colossus
6. Triumph of Disintegration
7. Amphidian Days
8. She Ain't Speakin' Now
9. Hegira Émigré
10. Raindrop in My Skull
11. Imbecile Rages
12. Jigsaw Puzzle (Bonus Track)

目印はtofubeatsのいい顔 - ele-king

 さあ! 新刊本日発売です!!
 昨日DOMMUNEで「ele-king TV」を観てくださった方は、宇川直宏氏も太鼓判を押す今号の中身をチラ見していただけたはず。
 Vol.11は、「ディストピア世界で笑おう」をテーマに、インターネットを活躍の舞台とし、音楽~アート~ファッションにまたがって広がりを見せている様々なインディ・ムーヴメントを探索する号です。目印はtofubeatsの「いい顔の表紙」だッ!
 ぜひぜひ書店、レコ店、Amazonでお探しください!
 大好評につきAmazon品切れ中! こちらのページよりお買い求めいただけます!

特集 ディストピア世界で笑おう
ユートピアの対義語であるこの言葉を肯定的にとらえ、テクノロジーを逆手にとった、インターネット・パンクともいえるまだ誰も語っていない最新動向を探ります!

成功は最高の復讐――
Jポップを変える! 表紙&巻頭インタヴューはJポップ・シーン未来の革命児tofubeats(トーフビーツ)ロングインタヴュー!

第一特集 ディストピア世界で笑おう

対談、コラム、徹底ディスクガイド、ブックガイド !!
☆宇川直宏×tomad
☆飯田一史×海猫沢めろん
☆ディストピア・ディスクガイド 40
☆ウルトラ・デーモン
☆特別インタヴュー Oneohtrix Point Never

第二特集 ポップ↔アート↔ミュージック

インタヴュー
☆オノ・ヨーコ
☆卯城竜太(Chim↑Pom)
☆蓮沼執太

巻頭フォトギャラリー
☆塩田正幸

特別対談
☆保坂和志×湯浅学

第三特集
アナザー・ワールド・トリップ!
新世代ワールド・ミュージックを概観&濃縮レヴュー

大好評連載中!

☆ブレイディみかこ 
「アナーキー・イン・ザ・UK 外伝」
第二回 ロイヤル・ベビーとハックニー・ベビー

☆金田淳子 
「光と闇がそなわり最強に見えるレヴューV2 ~どうやってベストセラーだって証拠だよ!~」
第二回 70年後の君へ 『進撃の巨人 Before the fall』

☆人気の連載陣
西村ツチカ、磯部涼、山本精一、二木信、tomad


interview with Austra - ele-king

 ケイティとマヤ。アウストラにおいてはふたりの女性が曲作りとバンド自体のコアを成している。男女比1:2で6人の男女が絡まるアーティスト写真には艶っぽい魅力があるが、もともとギャラクシーというライオットガール・バンドに在籍していたという彼女らは、どちらかといえば硬派、ゴリゴリの女系グループである("ホーム"のMVにおいては、ライアン・ウォンシアクが女装させられている)。そのことは、彼女たちの音楽を理解する上で大事な要素のひとつだ。バンド名も「光の女神」に由来しているくらいである。


Austra
Olympia

Domino / ホステス

Amazon iTunes

 先月セカンド・アルバムを発表したエレクトロポップ・バンド、アウストラは、トロントで結成され、そもそもはケイティとマヤがベースにドリアンを迎えるかたちの3人組としてスタートしている。2011年のデビュー・アルバム『フィール・イット・ブレイク』で脚光を浴び、活動の幅をワールド・ワイドに広げた。
 折しも同郷のグライムスがブレイクするタイミングであり、クラシック・ミュージックの高度な専門教育をバックボーンに持つような女性トラック・メイカーたちが、奔放に斬新にポップ・ソングをデザインし、どんどんと存在感を増していった時期だ。ジュリア・ホルターやジュリアナ・バーウィックのようにハイカルチャーへと突き抜けるような個性もあれば、ゾラ・ジーザスなどのようにゴシックな世界観やオペラ的な方法を展開するウイッチたち、マリア・ミネルヴァやローレル・ヘイローなど秀才型のIDM、そしてグライムスやグラッサーなどウィスパリングなドリーム・ポップなどなどが競い咲くシーンのなかで、アウストラのデビュー作はゾラ・ジーザス寄りのグライムスとでもいうべき象限に浮上してきた作品だった。ダークウェイヴのムードにも合流し、サイケデリックなジャケットのイメージも相俟って、わりととんがった女性ユニット/バンドとして存在感を放っていたように記憶している。

 セカンド・アルバムは装いも新たにリリースされた。ファーストの性格を良く言って「実験的」、悪く言って「生硬」だとするならば、今作は両者がするっと取れたグラマラスなポップ・アルバムになっている。これは、バンドにとって歓迎すべき変化ではないかと思う。エイティーズ・マナーなディスコ・ナンバーを中心にプロダクションも格段に洗練され、愛聴できる曲が増えた。バック・コーラスとキーボードを加えた6人編成となったことで安定感とダイナミズムも生まれている。確実にステージを上げ、良質なポップスとしてキリっとした輪郭が備わったと言えるだろう。それに、総じてのびのびと制作されているように見える。『フィール・イット・ブレイク』において奇妙なピアノやヴォーカリゼーションとなってポップスの枠を逸脱していこうとするケイティの情熱。その勢いを削ぐことなく、かつ曲の理性として働いているマヤのドラミング。それらがやっとしっくりと自らを収めるべきフォームに収まったという印象だ。この変化はジャケットのアートワークにも象徴的に表れている。

 一方で彼女たちのストレートでこそあれスマートではない表現欲求も減速していない。「彼女をあたためる代わりに/わたしたちは火を起こす/火そのものになる」("ファイア")......聴く者に効率よく快楽を与えるよりは、自らが快となり楽となること自体に意義を見出す、そう読み替えたくなるような熱源の思考が、彼女の風変わりなフレージングによく表れている。その熱はたとえばミューズに捧げられ("アニー(オー・ミューズ、ユー)")、あるいはアウストラ――光の女神へと捧げられているのだろう。思いは過剰にあふれて楽曲に凹凸を作ってしまう。ジョルジオ・モロダーからシカゴ・ハウスまで意識されているようだが、どこかそうした凹凸のためにダンス・ミュージックとしてはビートがおぼこくなるのが感じられるだろう。それが彼女たちの音楽の特質であり愛すべきところでもある。
 また、エレクトロ・ポップ・アルバムという性格を持ちつつも、トム・エルムハースト(ファックト・アップなど)をプロデューサーに起用したり、何かといえば生楽器とバンド編成にこだわるところなどは、彼女たちのロック・バンドとして出自やそれへの矜持とともに、火や光へ寄せる彼女ら独特の敬意の示し方を表しているのかもしれない。

 今回メール・インタヴューに応じてくれたのはマヤ・ポステップスキー。当初ケイティに宛てた質問だったこともあり回答を得られなかった質問が多いのは少し悔やまれる。

ティーンエイジャーのときはスパイス・ガールズにハマっていたの。それがわたしのポップ・カルチャーにおけるいちばんの冒険だったかも。でもすぐに飽きちゃった。あ、あとアンジェリーナ・ジョリーが大好きだったわ。

子どものころはポップスにあまり興味がなかったのですか?

マヤ:あったわよ、毎日ウォークマンで聴いてたわ。当時のわたしの持ち物のなかでいちばん重要な財産だったわ。いまでも持ってるけど少し壊れちゃった。わたしのお気に入りの音楽は、両親がディナー・パーティーを開くときにお父さんが作ってたミックス・テープで、ティナ・ターナー、ブライアン・フェリー、デヴィッド・ボウイ、クイーン、グレース・ジョーンズ、レッド・ツェッペリン、ロキシー・ミュージックとか入ってたわ。未だにどのアーティストも大好きだし、わたしの音楽性は彼らから強く影響されているわ。

テレビやポップ・カルチャー全般への興味はどうでしょう?

マヤ:小さいころ長時間テレビを観ることを禁止されてたの。でもピングーにかなりハマっていたわ。いまでも朝食の時間にたまに見るのよ。ティーンエイジャーのときはスパイス・ガールズにハマっていたの。それがわたしのポップ・カルチャーにおけるいちばんの冒険だったかも。でもすぐに飽きちゃった。あ、あとアンジェリーナ・ジョリーが大好きだったわ。

学校で専門に音楽教育を受けておられるのですか? 学校ではどのような分野を修められたのか、どのような学校生活を送られたのか、教えてください。

マヤ:小さいころからずっと音楽を演奏していたわ。4歳からピアノをはじめて、ずっと勉強しながらテストを受けたりコンペに出てたわ。
パーカッションと出会ったのは9歳のときで、美術学校に通っていて専攻を決めなきゃいけなかったの。ダンスも演劇もアートも好きじゃなかったから、そのときはまったくパーカッションがなんなのかわからないまま消去法で選んだの。けれど、自分のドラム・スティックをもらった瞬間に完全に心を奪われたわ。それからオーケストラでパーカッションを演奏したいと真剣に思いはじめてきて、すごい勉強してトロント大学に入ったの。そこでパーカッションの学士をとったのよ。
学校ではクラシック・パーカッションを学んだわ、それでオーケストラに入りたかったの。でも他にも世界のパーカッションを勉強したわ、バリのガムランや和太鼓、ガーナのドラムやダンスもね。とくに和太鼓がいちばんわたしに影響を与えたわ。いまだに好きだし、ドラムの演奏の仕方やドラムの音についての考え方が本当に変わったの。

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フェミニストだからとか必ずしも政治的であるからという理由では音楽はつくらないけど、そういう考えはいつでもわたしたちのなかにあるし、内面の深いところの一部なのよ。

クラシックの素養があり、先鋭的なエレクトロニック・ミュージックを制作する宅録型の女性アーティストがとても活躍していますね。 ジュリア・ホルターやマリア・ミネルヴァ、ゾラ・ジーザス、ジュリアナ・バーウィックなどのアーティストをどう思いますか?

マヤ:彼女たちがいてくれて本当に幸せに思うわ! とても大切で美しい音楽を作っているに違いないわ。ジャンルやスタイルをミックスすることに興味を持っていて、かつ才能に溢れている若いアーティストがたくさんいて本当にすばらしいことだと思うわ。そのほうがおもしろいでしょ!

『オリンピア』は前作に比べてもかなり明確にダンス・アルバムとして仕上がっていると思います。ダンス・ミュージックとの出会いは、いつごろ何を通してだったのでしょう? また、参照点としてはジョルジオ・モロダーが体現したようなディスコ・ミュージックが挙げられるかと思いますが、そのように一種のレイドバックに向かうのはなぜなのでしょうか?

マヤ:小さいときからずっとディスコ、ダンス・ミュージックが聴いてきたわ。完全にハマってて、毎週末新譜を自分のためにご褒美で買ってた。毎回エレクトロニックのセクションにいて、そこのお店のお兄さんが、10歳くらいのわたしがプロディジーやケミカル・ブラザーズを買ってるのを見てクールだと思ってたらしいのよね。変な音や激しいドラム音が大好きだったの。友だちの家でテレビゲームしているときに爆音で流すのが最高だったわ。

あなたはギャラクシーというライオットガール・バンドにいたそうですが、クラシック音楽とライオットガール文化という振れ幅に驚きました。「運命」という言葉や戦いの象徴があなたの曲ではよく使われていたり、「たくましく前に進む」というような雰囲気があなたの曲にはありますが、これは一貫性のあるテーマなのですか?

マヤ:わたしたちは長い間音楽をつくることに飢えていたんだと思う。わたしたちの音楽を作ることに対するエネルギーや興奮は尽きないように感じるの。すべての曲やプロジェクトがわたしにとってはエネルギーの爆発のようだし、よりたくさんの作品を作ることに夢中なのよ。ライオットガールの戦う精神はいつでもわたしたちのやることの一部だし、わたしたちってフェミニストなの。フェミニストだからとか必ずしも政治的であるからという理由では音楽はつくらないけど、そういう考えはいつでもわたしたちのなかにあるし、内面の深いところの一部なのよ。

前作『フィール・イット・ブレイク』には"ザ・ビースト"などじっくりとピアノを聴かせる弾き語りが収録されていたりとかなり個性的で、あなたの音楽遍歴をよりダイレクトに表すものだったかと思います。前作と今作とでは人々の反応も少し違うのではないかと思いますが、いかがでしょう?

マヤ:わたしが思うに、みんなまだそれに慣れようとしているところなんじゃないかしら。『オリンピア』はヒット曲満載っていうレコードではないの。より瞑想的だし、たくさんの感情や音が混在しているのよ。ソングライティングや音楽的美学の成長を聴いてもらうためにみんながこのアルバムを何回も聴く忍耐力を持っていてくれればいいんだけど。わたしたちはアルバムが厳選された質のよいものになるように、できるだけたくさんのアナログでアコースティックな楽器を使って、すべての音をおもいやりがあって特別なものにするようにしたのよ。

あなたはご自身について、よりどちらの性質が強いと捉えていますか? ヴォーカリスト? トラックメイカー? それとも?

マヤ:このバンドでは、わたしは自分のことをどちらかというとプロデューサーやビートメイカ―だと捉えてる。ケイティはすばらしいソングライターだし、わたしとドリアンに楽器のチョイスを通してこのバンドの美学を作り上げさせてくれるの。わたしはキーボードのパートを書いて曲のアレンジを形づくる手伝いもするけど、リズム・セクションを請け負って、それぞれの曲に命や魂を吹き込むのが楽しいのよ。

vol.55:素晴らしき新生ディアハンター - ele-king

 ディアハンターは、ジョージア州、アトランタのバンドなのだが、何かとニューヨークのイメージがある。ニューヨークでレコーディングしたり、レコード・レーベルがニューヨークだからだろうが、その第二の故郷で9月の半ば、3日連続ショー(全てソールドアウト)をおこなった。
 ジョージア州に縁のある著者なので、軽い気持ちで、1日目(ミュージック・ホール・オブ・ウィリアムスバーグ)を見にいったが、余りにも印象に残ったので、最終日(ウエブスター・ホールも見にいった。
 1日目はノイズ/エクスペリメンタル、最終日は歌もの中心で、最新アルバム「モノマニア」だけでなく昔のアルバム、EPからのヒット曲をミックスした。バンドの多様性がうかがえる。ブラッドフォード・コックスは、1日目はパンク少年、3日目はヒョウ柄のワンピース(黒髪ウイッグ付き)。以前は、ジョーイ・ラモーンの格好で登場したり、指に包帯を巻いたり、彼のコスプレも期待を裏切らない。
 ディアハンターから想像できるプレゼンテーション(ライトショー、ノイズフリーク)他に、驚いたのは超自然なバンド演奏。メンバー・チェンジを経て5人組になったのだが、レコードをそのまま演奏するのではなく、曲と曲との転換、繋がり、間、フェイドアウト/インなどで全ての曲に新しい命が吹き込まれていた。
 ほとんどMCはない。毎日セットは違うが、バンド演奏力のタイトさは極まっている。ブラッドフォードの、フリーキーなヴォーカルと対象に、ギタリストのロッケットがヴォーカルを取る"デザイヤー・ラインズ"では、バンドの温度を良い具合に下げ、"モノマニア"のノイズ・フリークが続いた後に来る"トワイライト・アット・カーボンレイク"のドラマチックな導入など、全体バランスも美しい。後半は、ブラッドフォードが観客にギターを渡し、ステージで居眠りしたり、被っていたウィッグをとってみたり(!)、ショーの間は、目と耳をフル回転させられっぱなしだった。
 ショーの終盤、ブラッドフォードは、ソールドアウトの会場を見回すと、故郷アトランタでは受け入れられなかったが、ニューヨークのみんながサポートしてくれたからいまがあると、観客ひとりひとりへ感謝を表し、拍手喝采を誘った。

photo via Brooklyn Vegan

 ブラッドフォードは、パンクだ、予測不可能だと言われる。自分たちを、インディ・バンドではないと言ったり、モリッシーへの感情をぶつけたり現在の社会経済状況への不満などを言及している。それでも、故郷のアトランタで、黙々と音楽を作る、彼のモンクな生活のほうが容易に想像出来てしまう。彼は究極にデリケートで、手助けが音楽だ。ショーのバックステージには、子供のような、はつらつとした彼の顔があった。「このアルバムで若返った」と言う、彼の言葉通りだった。

 知り合いが、ファーザー(元グレイトフル・デッドのメンバー)のショーを9日連続で、キャピタル・シアターに見にいくと興奮していたのを思い出した。彼らは9日間、1度も同じ曲を演奏しない。「9日も同じバンドを見に行くの?」と訝しがったが、今回のショーを見て、彼の言ってる意味がわかった気がする。裏切られたり、予想に反したりもするが、毎日でも見たいと思わせる中毒性を持っている。日本には12月に行くそうだ。新生ディアハンターに期待して良いと思う。





以下、3日間のセットリスト

Deerhunter at Music Hall of Williamsburg - 9/17/13 Setlist: (via)
Earthquake
Neon Junkyard
Don't Cry
Revival
Desire Lines
Blue Agent
The Missing
Hazel St.
Helicopter
T.H.M.
Nothing Ever Happened
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
Encore:
Cover Me (Slowly)
Agoraphobia
Fluorescent Grey
--
Deerhuneter at Webster Hall - 9/18/13 Setlist: (via)
Sailing
Cryptograms
Lake Somerset
Desire Lines
Dream Captain
Never Stops
Little Kids
T.H.M.
The Missing
Spring Hall Convert
Saved By Old Times
Revival
Helicopter
Nothing Ever Happened
Encore:
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
--
Deerhunter at Webster Hall - 9/19/13 Setlist:
Octet
Neon Junkyard
Don't Cry
Revival
Like New
Desire Lines
Hazel St.
T.H.M.
Rainwater Cassette Exchange
The Missing
Helicopter
Sleepwalking
Back to the Middle
Monomania
Twilight at Carbon Lake
Encore:
Cover Me (Slowly)
Agoraphobia
He Would Have Laughed


https://www.brooklynvegan.com/archives/2013/09/deerhunter_play_11.html

interview with Primal - ele-king

草食系代表でも遊ぼう本当は誰かと居たい男
欲をいえばGender Free だがなりたくないSex Machine
かなりイカれた本心矛盾を暴露してDis覚悟
女装して闊歩するなら悪と戦えクソハーコー
巷で言う正義は薄れ今まで信じたものは捨て
暴かれる勝手気ままのGame 俺はゲイなのに男ぶってる"性の容疑者"

コツコツ働いて有意義なものに投資をするぜ
負けたくねぇぜProletariat
中流階級とはバチバチのブス
後づけ管理職は似合わないPass
哀愁漂わせるが職人通 "Proletariat"

 9月8日、渋谷でプライマルのライヴを観た。MCバトル〈罵倒〉のショーケースだった。小一時間前にステージにいたのは、若きラップ・スター、KOHHとLIL KOHHとやんちゃな仲間たちだった。LIL KOHHはバットを持って登場した。KOHHは、豪奢なブランドに身を包み、腕のタトゥーをのぞかせ、人を食ったような身振りで、軽やかに何度もこうくり返した。「他人は気にしない生き方/適当な男♪」。僕はその刹那的な人生観、怖いもの知らずの態度に恐怖と不安と羨望を感じた。文句なしにスワッグだった。時代は変わった。歳もとった。プライマルは彼らと180度違うライヴをやった。迷いを振りはらうように、カラカラになった喉を酷使しながら、曲間も絶え間なく必死の形相でフリースタイルを続けた。その姿は、素晴らしくイルだった。


PRIMAL
プロレタリアート

Pヴァイン

Amazon (通常盤) Amazon (初回特典ミックスCD付き限定盤) iTunes Review

 プライマルの6年ぶりとなる最新作のタイトルは『Proletariat』だ。80年代の日本のパンクかオルタナ・ロックのプロテストを思わせる。ECDを連想する人もいるだろう。それはある意味で間違いではない。プライマルは性と家族と労働、憂国について赤裸々にラップしている。労働者の心情を歌っている。大胆で、勇敢な性の告白をしている。そして、頑強なニッポンの男性社会の矛盾を捨て身で暴露している。20代にワイルドサイドのど真ん中を闊歩し奔放に生きたラッパーは、いま30代中盤となり、どう生きるかを模索している。新たなワイルドサイドを歩くのか? ワイルドサイドとは別の道を探すのか? いくつもの問いがあふれ出しては、彷徨っている。そのことばの放浪が、プライマルのフロウの核心ではないかと思う。プライマルはアクセルとブレーキをせわしなく交互にかけ、ぐるりと迂回しながら、見えない目的地を目指して道なき道をガタガタと進んでいるようだ。停止と急発進をくり返し、たったいま自分が吐き出したことばを次のラインで否定し、さらにその次のラインで肯定してみせたりする。脳内で延々とループする矛盾と逡巡が、オン・ビートとオフ・ビートの狭間でグルーヴを生み出し、独特のリズムを前進させる。目的地を定めないがゆえのリズムのダイナミズムがある。MSCとして精力的に活動していた00年代前半から中盤、そして前作『眠る男』のころに比べれば、殺気立ったラップは鳴りを潜めているように思う。MSCのファースト・アルバムにして、歴史的傑作である『Matador』に、プライマルは"支離滅裂"という名曲を残しているが、いまだ彼は正気と狂気のど真ん中を歩いている。

 『Proletariat』には、多くのトラックメイカーやラッパーらが参加している。盟友のDJ BAKUをはじめ、T.TANAKA、O9、HIROnyc、OMSB、Rhythm Jones、MALIK、DJ TAIKI、DJ MARTIN、琥珀、SKE、The Anticipation Illicit Tsuboi、そして先日他界したMAKI THE MAGIC。スクラッチでOMORO、ビートボクサーの太華、MASTER、Sharleeもいる。ジャズ・ヒップホップ・バンド、WATASHIとの曲もある。PONY、MESS(メシア・ザ・フライ)、SATELLITE、そしてTABOO1と漢とRUMIとの"岐路"がラストを飾る。

 目の前に、純朴な佇まいをしたイルなラッパーがいる。プライマルは、いま何と闘っているのだろうか。一時間半じっくり語ってもらった。

いちばんの闘い、苦しみっていうのは、孤独感が芽生えたことですね。

アルバムを聴いて、プライマルさんがいま何と闘っているのかということに興味がわいたんです。今日は、そのあたりのことを訊きたいと思ってやってきました。

プライマル:そうですね。具体的な、目に見える敵っていうのはもう無数にあり過ぎて、否定できないですよね。で、自分のなかの悪っていうか、ダメなところをどう抹殺するかっていうよりも、ホスピスじゃないですけど、どう癌を良くするかっていう、ある意味そういう諦め的な部分もあるとは思うんですよね。

ファースト『眠る男』から6年経ったじゃないですか。病んだり、いろいろ道草もしたり、大変だったっていう話も聞いてて(笑)。

プライマル:ははははは。

どういう6年でした?

プライマル:うーん、まあ、1枚目のアルバムのときからずっと抱えてた自分の闇っていうんですかね、性癖とか。そういうものを清算できない自分が口惜しくて、そういうのを曝け出すことによって、外からの救いを求めてるのかもしれないですね。何か言ってもらいたいっていうのもある。いちばんの闘い、苦しみっていうのは、孤独感が芽生えたことですね。

でも、結婚もされて、お子さんも生まれたんですよね。

プライマル:そうですね。そういう部分ではやる気になるんですけど、でも、根本的なところで孤独っていうのを思い知らされましたね。

最近はMSCも再始動しそうな気配がありますけど、MSCとしてのグループの活動はここ5、6年は順風満帆とは言えなかったじゃないですか。そういうことも影響してますか?

プライマル:そういうのもありますよね。逆にそれを知ることによって、人との繋がりは大事なんだなと思い知らされました。だから、いまどん底ってわけではないですけど、どん底にいたほうが上がりやすいんじゃないかなって。

どん底を実感したのはどんなときですか?

プライマル:単純にお金とかでもありますし、ラッパーとしてスターダムというか、そういうのを目指してやってたのに、辞めるか辞めないかのところまで落ち込んだ辛さですよね。

MSCは00年代中盤までに一時代を築いたと思うんですよ。その後のラップ・シーンにも大きな影響を与えたし、実際MSCを聴いてラップを聴きはじめたとか、ラップをはじめたっていう人は本当に多いじゃないですか。アンダーグラウンドのヒップホップが、これからスターダムに上がって行く準備期間というか、そういう希望がまだ持てた時代だと思うんですよね。でも、いま、あの世代のラッパーで厳しい現実にぶち当たってる人が多いのも事実じゃないですか。

プライマル:うんうんうん、そうですね。

わかりやすい形での成り上がりはなかったというか、そういう現実があるじゃないですか。プライマルさんは、そのあたりについてどういう感想を持ってますか?

プライマル:新宿STREET LIFE』を作ってる時点でその未来はかなり見えてましたね。けっきょく自分たちで何かを作って行かなきゃいけないんですけど、あまりにもいろんな人が関わってきて、イニシアチブもすごいグジャグジャになったりして、ただの商品として扱われてるのがすごいイヤだった。だから、いずれネタが切れた瞬間に、使えない商品にされるんだろうなあっていうか、必然的にそうなったと思うんですよね。漢がソロ(『導―みちしるべ―』)を出した時点で、商品化されてなくなるな、みたいな感じはしたんですよね。でも、俺もあいつに影響受けてるんで、真似する感じで自分のソロを出して。でも、そこであまり金銭的に芳しくなかったりしました。

......ギャラがなかった?

プライマル:いや、なかったわけじゃないんですよ。それだけ最初にお金かけてくれて、面倒も見てくれたんで、一概にはそうは言いたくないんです。ただ、レーベルが自分の未来まで、俺を養ってくれるっていうのは幻想でしたよね。自分でやんなきゃいけない部分を疎かにしてたっていうことですよね。だから、いまゼロからはじめるために、漢だったら、鎖(鎖グループ。漢が主宰のインディ・レーベル)をやってるんじゃないですか。TABOO1は昔からブレないっていうか、自分のスタンスを維持しつつ、作品を作っていくっていう部分ではいちばんクレバーだと思うんですけどね。自分にとってゼロからやるっていうのが、今回のアルバムなんですよ。

MSCはとくに代表作の『Matador』と『新宿STREET LIFE』で、世の中や社会や内面のダークサイドをラップして、あれだけ売れて、評価されて、支持を得たことに、多くの音楽ファンが興奮したと思うんですよね。

プライマル:なるほどね。いまもそういうラップする人はたくさんいるし、どんどんがんばってくださいって思うんですよ。生き方は人それぞれだと思いますし。でも、自分はまあ、そういうラップに共感はありますけど、ちょっと生き方を変えなきゃいけないと思ってますね。真面目に......っていうか、前向きに働かなきゃいけない。

MSCのメンバーが『Matador』や『新宿STREET LIFE』を出したころのハードなライフスタイルやあの時期にやっていた表現を、30代、40代とリアルに続けていくのはなかなかシビアじゃないですか。

プライマル:そうですね。でも、できる人もいるんじゃないですか。俺はできなかったっていうだけの話ですね。そういう気合いはなかった。

今回のアルバムにはそのあたりの葛藤もかなり表現されてると感じたんですよね。

プライマル:うーん、葛藤はかなりあったと思いますね。自分が昔作った歌詞に対しての責任ってわけじゃないですけど、そういうのを全部捨てていく感じで作ってると思うんで。

昔書いた歌詞のリアリズムから自分が遠ざかっているというか、変わったという部分で、ということですか?

プライマル:そこはありますね。今回いっしょにやってるフィーチャリングのラッパーにもテーマがわかりづらいとかってけっこう反発されて。俺のイメージっていうのがあると思うんですけど、それと違くねーか、みたいに言われて。でも、ごまかすって言うか相手をだまして(笑)、いや、まぁ、こんな感じで、ってやってもらいましたね。

ははは。

プライマル:PONYとの曲があるじゃないですか。

"Proletariat"ですよね。プライマルさんとPONYはテーマをちゃんと共有して曲を作ってる感じがしましたよ。

プライマル:PONYに関しては受け入れてくれる感じだったんですよ。

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日本ではブルジョア的なイメージが好きな人は、頑張れば自然にブルジョアになっていくと思うんです。ただ、自分は人を使うこととかがやり辛かったりするという意味で、プロレタリアート気質だなって思うんです。それだったら、そのなかでの勝ち方を探さないと負けちゃうと思うんですよ。人間の尊厳も考えた上で勝ち方を探したい。

プロレタリアートは労働者って意味ですよね。このタイトルにしようと思ったのはなぜですか? むちゃくちゃ直球じゃないですか。

プライマル:はははは。言い方が難しいんですけど、日本にはもちろん貧富の差はあると思うんですけど、どちらかと言うと、"意識階級"なのかなって思うんですよ。

意識階級?

プライマル:日本ではブルジョア的なイメージが好きな人は、頑張れば自然にブルジョアになっていくと思うんです。ただ、自分は人を使うこととかがやり辛かったりするという意味で、プロレタリアート気質だなって思うんです。それだったら、そのなかでの勝ち方を探さないと負けちゃうと思うんですよ。人間の尊厳も考えた上で勝ち方を探したい。だから、その部分で自分はかなり共産的だと思いますね。

1曲目の"MY HOME"のフックで、いきなり「コミュニスト」というリリックが出てきますよね。

プライマル:そうですね。サビは、コミュニストになるのか、自分の家族を選ぶのかっていうことをラップしてるんですよ。その曲のなかでマイホーム主義って言葉も使ってるんですけど、家族との生活を優先させて、革命をできないやつという意味で自分はマイホーム主義者だと思うんですよ。

でもプライマルさんは、自分がラッパーとして成功したり、家族が幸せに暮らせるだけでは満足できないというか、社会の幸せやより良い理想の国や社会のあり方についてどうしても考えちゃう人だと思うんですよ。

プライマル:別に政治家になるとかではないんですけど、そういうのはありますね。逆にそういうトピックしかないから、つまんない人はつまんないと思う。まあ、バランスを取って、人が気になるようなところ探してやってる感じではあるんですけどね。ただ、どうなんすかね、ラップとしてはそういうのはやっぱり無いほうがいいと思うんですけどね。

でも、そこがプライマルさんの個性のひとつだと思うんですけど。

プライマル:ただ、(キエる)マキュウとかとやると、「そういうのはあんまり面白くない」ってクリ(CQ)さんがはっきり言ってきてくれたりもしたんで。

それこそMAKI THE MAGICさんは自分の政治思想を強く持っていた人だと思いますけど、音楽には反映させないというのを、信念にしていたところがありましたよね。

プライマル:そうですね。ラッパーとしてそういうところはすごい影響されてますね。でも、俺の場合、出ちゃってますけど。

MAKIさんとはどういう関係だったんですか? 前作の"SHADOW"と"My Way"はマキさんのトラックですし、今作でも"武闘宣言2.0"を作ってますよね。

プライマル:『新宿STREET LIFE』ではじめて仕事させてもらって、MAKIさんの作った"矛盾"っていう曲のヴァースを褒めてくれていたという話を人伝てに聞いて、嬉しかったですね。『新宿STREET LIFE』に関していえば、俺はプロデュースはまったくしていないアルバムなんですよ。漢と〈ライブラ〉の社長と目崎くん(『Proletariat』のデザイナーのDirty MezA)がコンセプト考えて、トラックを決めて、という感じで。だから、俺の政治的な部分は反映されていないですね。だから、二木くんは逆に良いんじゃないですか、ははははは。

いやいやいや、そんなことないですよ(笑)。プライマルさんのソロも僕は大好きですよ。MAKIさんとはけっこう密な関係だったんですか?

プライマル:そうですね。マキュウの飲み会とかイヴェントにちょくちょく顔出すようになって、「このトラック、どう?」みたいなことを言われるようになって。

けっこう飲んだりはしてたんですか?

プライマル:かなり飲んでましたね。ある時期は月イチぐらいのペースで飲んでましたね。ソロをちょこちょこ作りはじめるのと、同時進行で「SS」っていうグループもやろうぜ、みたいな話にもなってて。

「SS」って何ですか?

プライマル:「シークレット・サービス」ってことなんですけど(笑)。まあ、ナチスの親衛隊とか、は冗談ですがいろんな意味があったんです。

はははは。プライマルさんがMAKIさんと波長というか、ヴァイブスが合ったポイントはどこだったんですか?

プライマル:なんですかね、やっぱ優しかったですね。気さくっていうか、受け入れてくれるっていうか、フツーに楽しかったですね、MAKIさんといっしょにいるのが......。

MAKIさんは、上の世代で早い段階でMSCを評価して、トラックも提供した人でしたよね。

プライマル:そうですよね。もちろん、〈ライブラ〉の人たちと仲良いというのもあって、そういう流れもあったと思うんですけど、運命的に出会った感じですかね。

"子供とママと家庭"っていう曲がありますけど、家族ができたのはやっぱり大きいんじゃないですか?

プライマル:回帰した感じですよね。自分の家族は家によくいたんで、昔は家がイヤでしたね。でも、親父が10代の終わりごろに亡くなって、引きずってた部分はあったんですけど、20代は好き勝手に生きて。でも、自分が家庭を持ったことで、また家族を意識するようになったんじゃないですかね。

それにしても、"子供とママと家庭"というタイトルもまた直球ですね(笑)。

プライマル:へへへへへ。俺、歌謡曲とかフォークが好きなんで、そういう感じで行きたいっていうのはあったんですよね。歌謡曲やフォーク系の人のリリックってかっこいいじゃないですか。今回は誰にも文句言われないし(笑)。

フォーク系というと、たとえば岡林信康とか?

プライマル:あー、そこまで濃くないと思いますね。吉田拓郎とか。

泉谷しげるとかは?

プライマル:泉谷しげるとかも好きですね。でも、やっぱり、女々しいっていうか、昔のアイドルの曲も好きですね。松田聖子とか好きですね。

松田聖子!? へー、それはやっぱり歌詞の部分?

プライマル:歌詞も好きなんですけど、なんか共感がありますね。俺は昔からあまり男臭い歌詞が書けないんですよね。

"性の容疑者"のリリックの内容は衝撃的ですよね。

プライマル:そうですね。

これは実体験というか、ゲイになりきってラップしているということですか?

プライマル:いや、もう......俺はゲイだから、といったら勘違いされるので、バイみたいになっちゃって。

それはプライマルさん自身が?

プライマル:そうですね。

え!?

プライマル:はい。だけど、二丁目にいるようなゲイにもなりたくねぇなっていうのもあって。

自分がゲイっぽいって感じるときがあるんですか。

プライマル:「ゲイっぽいって感じる」っていうか、まあ、男遊びとかしちゃいましたよ(笑)。

マジっすか(笑)。それは書いてもいいですか?

プライマル:いいっすよ。だって、この曲はそういう歌詞ですから。

僕はこの曲はフィクションかメタファーだと思ってたんですよ。

プライマル:いや、フィクションは書かないすね。だから、この曲はディスられる覚悟で作ったんですけど。

最近はフランク・オーシャンがカミング・アウトしたり、アメリカでは変化もありますけど、とくにヒップホップはゲイに厳しい文化ですよね。この曲を発表するのには、迷いもかなりあったんじゃないですか?

プライマル:そうですね。だから、ちょっとどうなるかはわかりません。

漢さんはなんか言ってました?

プライマル:この曲に関してはわからないですけど、そういう話はしたりするんで、「しょうがねーヤツだなー」みたいな感じなんじゃないすか。

そのおおらかな感じがMC漢らしくてすごくいいですね(笑)

プライマル:いや、でも、そこまでは優しく言われてないですけど(笑)。

挑戦的というか、攻めの曲ですね。

プライマル:リスクはあるんですけど、やっぱり攻めないとダメだなというのはありますよね。

リスクも大きいですけど、得るものも大きいと思います。反響はありました?

プライマル:みんな、この曲に関しては訊きたがってますね。だけど、まあ遠慮して訊いてこない人もいるし。

じゃあ、もう少し詳しく訊いてもいいですか(笑)?

プライマル:ははは。まあ、たいしたことではないんですけど......小っちゃいころから自分が男臭い部分に向き合うのを避けてたんですよ。ぜんぜん大事にしてこなかったんですけど、突如、逃げてきたその部分に感情的に囚われて、自分が見知らぬ人っていうんですか、そういうところに行ってしまう感じがあって。

自分のなかの見知らぬ人という意味ですか?

プライマル:そうですね。それって要はビッチじゃないですか。

それは、男に対してビッチだってことですか?

プライマル:そうですね。そういうのを訂正しないと自分がダメになるなぁって思って。

「容疑者」と付けたのはなぜですか?

プライマル:人と俺が繋がってる世界のなかで違反者であるっていう意味ですね。同性愛は否定しないですけど、ただ、性に奔放だから、"性の容疑者"なんです。自分のその部分は完全には否定できないんですけど、避けられない弱さでもあると思うんですよ。その部分をあえて出したかった。この曲に対してのアンサー・ソングもじつは作ったんですよ。"M男の運命"っていう曲があったんです。

"M男の運命"がもし収録されたとしたら、プライマルさんの自分の性に対しての考えが、リスナーに対してもう少し明確にわかりやすく伝わりましたか?

プライマル:わかりやすいってわけじゃないですけど、「こいつは、そういうヤツなんだ」みたいのはもう少し伝わったと思います。まあ、でも、そこまでは言う必要はねぇかなと思いましたし、その曲を入れて自己肯定になってしまうのも逆に良くないと思ったんで、入れませんでしたね。まあ家庭もありますし、自分の子供が曲を聴いて食らって、「はぁ!?」とかなっちゃうのもあれなんで。"M男の運命"を入れなかったから、謎になっちゃったのかもしれないですね。

なるほどー。

プライマル:でも、"性の容疑者"はどうしても入れたかったですね。アルバムは、"血"と"性の容疑者"、"御江戸のエリア"とかが最初に完成して、そこから改善策を探っていくっていう感じで曲を作ってたんですよね。最低のライン、最低のヴァイブスです、っていうところから、ちょっと頑張ってみます、みたいな感じでアルバムを作っていったんですよ。

"性の容疑者"を作ったのは結婚する前ですか?

プライマル:結婚してましたね。

そう考えると、"性の容疑者"から"子供とママと家庭"、 "Proletariat"、それから最後の "岐路"まで一貫した流れがありますね。

プライマル:どうしようもないですけどね、ほんと。奥さん、子供には申し訳ない。

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漢が一時期いっつもライヴで言うセリフがあったんですよ。「勉強ができなくてもいいから普通でいてくれって親によく言われた」って。「俺に言ってんなぁ」ってその言葉がやけに響いちゃって。

闘いっていう意味ではほんとにいろんな側面の闘いがありますね。性、家族、労働、あと憂国もありますよね。

プライマル:"性の容疑者"の闘いがいちばん最大かもしれないですね。そこが起点で、どうバランス良く生きて行けるかっていう闘いがあるんで。働くことはできるようになった、だけど、なにかフツーじゃないぞ、みたいな。二丁目にいるような人たちを全否定するつもりはないんですよ。ただ、自分はそうはなりたいと思わなかったですね。

それはどうしてですか?

プライマル:もちろん二丁目だけじゃないと思うんですけど、人間愛で行けばそういう方向性も間違ってはいないと思うんですよ。ただ、政治や闘争っていう部分で、まったく意見ができなくなると思ったんですよ。そういう選択を迫られたときに、自分はそうじゃないようにやるしかないと考えましたね。もちろん、簡単に人を判断するのは良くないと思いますけど、自分はだから、そういう意味でもプロレタリアートなんだと思いましたね。

ああ、なるほど。それは男性社会のなかで闘いたいということですかね。

プライマル:いや、いまのはちょっとテキトーに言い過ぎたところもありますね。まあ、一般的な考えのところで頑張りたいって思ったんですよ。でも、それだけじゃ、やっぱり変わっていかない世界がすごく見えた6年でもありましたね。

「変えたい」というのは、個人的なものですか? それとも社会的なものですか? 両方ですか?

プライマル:すごい個人的なものですね、変わって行きたいっていうのは。社会はどこにでも存在しているし、けっきょくどこのコミュニティに入り込むかだと思うんですよ。それを自分で作るほど、自分はデカくないですし。最低限、家庭をなんとか成立させて、子供がでかくなれば、その後自由にやるんでもいいのかもしれないんですけどね。なにを言いたいのか、まったくわかんなくなってきましたね。ぐちゃぐちゃになってきました(笑)。

いや、大丈夫です。一貫してますよ。

プライマル:漢が一時期いっつもライヴで言うセリフがあったんですよ。「勉強ができなくてもいいから普通でいてくれって親によく言われた」って。「俺に言ってんなぁ」ってその言葉がやけに響いちゃって。そういう部分じゃないですかね。

MSCのなかでTABOO1さんは正統派のBボーイという感じがするんですけど、プライマルさん、漢さん、O2さんってかなりイルというか、変態的な側面が強いじゃないですか。変わり者って言ったらあれですけど、なんでそんなメンツが集まったんですかね。

プライマル:間違いないですね。でも、なんで集まっちゃったのかはまったくわからないですね(笑)。

はははは。

プライマル:でもイルは役立たないですよ、社会で。ほんとに(笑)。ただの自分勝手な人だと思うんすよね。

いやいや、でも、イルなラッパーが新しい価値とスタイルを生み出して、イルであってもいいんだって思えるラッパーとか人とか社会を作るんじゃないですか。

プライマル:ああ、なるほど。そういうのは、まあわかりますけど、あんまり自己肯定したくないすよね。でも、そう考える時点でけっこうイルですよね。

そうですね(笑)。

プライマル:ふふふふふ。あと、本読んだりするのも好きですけど、それだけだと不安になりますね。働けば、安いけど、お金をもらえる充実感があるじゃないですか。でも、そこで満足しちゃって安住しちゃうのがプロレタリアート的な考えですよね。自分はそういう気質だなって思って、タイトルにしたんですよ。でも、やっぱりそれだけじゃダメなんですよね。

ということは、労働者であるというところに100%プライドを持ちたいわけではないんですね?

プライマル:そうではないですね。働いて頑張ってる人には申し訳ないんですけど、その意味で軽く使ってしまっているかもしれないですね。

となると、プライマルさんはどうありたいと思いますか?

プライマル:世間が許さないかもしれないですけど、ラッパーとしていまのやり方で裾野を広げていって、お金も貯めて、表現者でありつつ、投資もできるようになりたいですね。やっぱり「脱プロ」は目指したいですね。

脱プロ?

プライマル:"Proletariat"のポニーのリリックで「脱プロレタリアート」ってあるじゃないですか。脱プロはやっぱ目指すべき道だとは思うんですよね。でも、ブルジョアになりたいのかと言ったら、それも違う気もする。そもそも日本でのブルジョアの概念は難しいと思うんですよね。別に社長だったら全員がブルジョアでもないわけですし。だから、自分自身まだまだ矛盾していて、思想が完成してないと思うんですよ。

ラップで経済的自立することは脱プロですか?

プライマル:それができたら、ひとつの脱プロだと思いますよ。そうはなりたいですよね。

じゃあ、僕はそこを少し勘違いしてました。労働者である自分に誇りを持つ、という側面もかなりあると思ってたので。

プライマル:ぶっちゃけそういうふうに言われると思いましたね。「また、プロレタリアートとかそういう言葉を軽く使ってんだ」って。

いやいやいや、そうは思ってないです。

プライマル:でも、学生運動やってた人は悲壮感が強いですよね。絶対に闘うっていう決意があるじゃないですか。プロレタリアートから抜け出すこともなく闘い続けるんだっていう。俺はそこまでは行ってませんっていうアンサー・ソングが1曲目の"MY HOME"なんです。

なるほど。ところで、MSCは、O2さんは沖縄にいていなかったですけど、先日恵比寿の〈KATA〉で久々にライヴをして、9月20日の〈KAIKOO〉でもライヴしますよね。再始動と考えていいんですか?

プライマル:まだ再始動っていうほどではないですね。完璧に決まってはいないですけど、けっきょくMSCの繋がりが深いんで。それだけ繋がりが強いから、ひとりでも欠けると崩れていったんでしょうし。でも、新宿でやってる以上、MSCをやらなきゃ意味ないっていうのはすごいありますよね。そのために新宿に住んでる。そこで家庭もできて、子供も生まれた。それで『眠る男』と今回のアルバムの違いっていうのも出てきたと思うんですよ。最近ネットで見たら、「プライマルのリリックから画が見えない」みたいなことは書かれちゃってましたけど(笑)。いちおう褒めてはくれてるんですけど、前よりは下がってるな、みたいなことを書かれて。

どの曲ですか?

プライマル:"大久保ストリート"って曲ですね。歌舞伎町にいるキャッチの方とか新宿の街にいるヘンなヤツのこととか、まぁそれは自分かもしれませんが、そういうのを描写して画が見えるっていうのはわかるんですけど、俺は別にいまそこには絡んでいないし希望していないんですよね。無機質な大久保通りが、いまの俺の現実なんで。通勤のためにチャリンコで、ただ通う道なんです。そういう現実をラップしてるから、「画が見えない」って書かれたのかなって、強引に考えてみましたね。

でも、その解釈は当たってると思います。MSCにセンセーショナルなラップを求めるリスナーは多いでしょうし、新宿の夜の街、危険な新宿を描くのがMSCというのは、みんなどうしても頭にありますから。

プライマル:そうですよね。でもいまはそっちよりも、どっちかって言うと、新宿区民としてやってますよって感じですね。

そういう形で新宿の地域に根づきはじめてるということですよね。

プライマル:結果的にそうなっていったらいいですけどね。でも、そのなかにもまた矛盾がありますよね。

Wake Up 仕事精出す Entertainerの夢を追うけど
その前に世間に演じてる俺をみな
"おむつがとれるまで"

禁断の多数決
アラビアの禁断の多数決

AWDR/LR2

Amazon

 ○○の禁断の多数決......おもしろい。場所ごとに毎度リセットされるバンド/音楽です、というふうにもとれるし、○○という場所で行われる多数決(しかも禁断の)、というふうに奇妙に政治性あるいは物語性を帯びてくるようにも感じられる。はたして「アラビアの」禁断の多数決とは何なのか、どういうことなのか。
 00年代USインディ・ロックの記憶を煮凝らせた素晴らしいデビュー作『はじめにアイがあった』から1年。禁断の多数決セカンド・アルバム『アラビアの禁断の多数決』の情報が解禁されたが、トレイラーを見ても謎は深まるばかりなのだった。さあ、あなたは何を感じたでしょう......何を感じるよう誘導されたのでしょう......それともアラビアの魔法の向こうにはもしかして何もないのでしょうか。

「禁断の多数決」のセカンド・アルバム『アラビアの禁断の多数決』。
国内初ライヴ。そして『アラビアの禁断の多数決』のトレイラーが公開。



■禁断の多数決 『アラビアの禁断の多数決』

DDCB-12062
Released by AWDR/LR2
2013.11.20 on sale
2,500 Yen (Tax in)

1.魔法に呼ばれて
2.トゥナイト、トゥナイト
3.真夏のボーイフレンド
4.今夜はブギウギナイト
5.リング・ア・ベル
6.ココアムステルダム
7.くるくるスピン大会
8.踊れや踊れ
9.勝手にマハラジャ
10.Crazy
11.フライデイ・ナッツ
12.渚をスローモーションで走るも夢の中
13.バンクーバー
14.アイヌランド

■「禁断の多数決」のセカンド・シーズン。

デビュー・アルバム『はじめにアイがあった』が話題になった「禁断の多数決」待望のセカンド・アルバムが遂に登場。
膨大な情報量が詰まったメンバーそれぞれの脳内ハードディスクから無限に生まれるアイデア。それをベースに試行錯誤を繰り返し、ようやく形になりつつあるものを初のスタジオ録音、豪華サポート陣にもお手伝いしてもらいながら、(前作よりも)環境を大幅にパワーアップさせ、バンドの持つ理想のサウンドに近づけることに成功した。
弦楽四重奏やホーン隊まで取り入れた壮大なオープニング曲"魔法に呼ばれて"。代表曲"透明感"の延長線上にありつつも確かな進化を感じさせるニュー・アンセム"トゥナイト、トゥナイト""真夏のボーイフレンド"。中央フリーウェイを走っているようなシティ・ポップ風の"リング・ア・ベル"。ミニマルな和太鼓のリズムを導入したお祭りとインディ・サイケのメランコリィな出会い"踊れや踊れ"。フィドルやティンホイッスルを導入した禁断風アイリッシュ・ダンス・サウンド"アイヌランド"。50曲を超えるデモの中から選りすぐられた全14曲。無邪気なほどポップなサウンドの中にも奇天烈な遊び心や霧のかかったサイケデリックが多分に含まれている。
たぐい稀な才能を持ち合わせた「禁断の多数決」2013年作の金字塔『アラビアの禁断の多数決』。

※2013年12月12日渋谷WWWにて日本国内初となるライブ『宇田川の禁断の多数決』も決定。

■『宇田川の禁断の多数決』詳細

タイトル: 宇田川の禁断の多数決
日程: 2013年12月12日(木)
会場: 渋谷WWW
時間: OPEN 18:30 / START 19:30
出演: 禁断の多数決 <https://kindan.tumblr.com
料金: 前売¥2,500 / 当日¥3,000(ドリンク代別)
前売: 【オフィシャル先行】
受付日時: 9/25(水)19:00~29(日) 23:59 <先着先行>
先行詳細: https://kindan.tumblr.com
【一般】
ぴあ[P:211-587] / ローソンチケット[L:74605] / e+ にて10/12(土)より発売
お問合せ:WWW 03-5458-7685

■禁断の多数決 プロフィール

尾苗愛、ローラーガール、シノザキサトシ、はましたまさし、ほうのきかずなり、処女ブラジルの6人組。
2011年より動画サイトにて自作のミュージックビデオやグラフィックなどを次々に公開。
2012年10月にデビュー・アルバム『はじめにアイがあった』を発売。
2013年11月にセカンド・アルバム『アラビアの禁断の多数決』を発売予定。
2013年12月12日に日本国内初ライヴを予定。
https://kindan.tumblr.com/


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