「KING」と一致するもの

KANDYTOWN - ele-king

 2019年、クルーとしてのセカンド『ADVISORY』を発表し、新たな一歩を踏み出した KANDYTOWN。来る2月14日、新作EP「LOCAL SERVICE 2」がリリースされる。
 これは、2019年2月に発売されたEP「LOCAL SERVICE」にはじまるシリーズの続編で、昨年の非常事態宣言の時期に公開されたものを再レコーディングした曲と、新曲3曲が収録される。おもなプロデュースを担当したのは Neetz。
 また、4月にはその両作をカップリングしたCD『LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION』もリリースされる。
 どこまでも走りつづける KANDYTOWN、2021年もかっ飛ばしてくれそうだ。

KANDYTOWN
2nd EP「LOCAL SERVICE 2」を2月14日にリリース決定。
本日24時より “One More Dance” 先行配信!
更に4月21日には「LOCAL SERVICE」シリーズ2タイトルを初CD化した
限定生産 2CD EP「LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION」を発売。

国内屈指のヒップホップクルー KANDYTOWN が2月14日に 2nd EP「LOCAL SERVICE 2」をリリースすることが発表となった。本日24時より “One More Dance” の先行配信がスタート。この楽曲は Neetz が手掛けたトラックに IO、Gottz、Holly Q が参加した楽曲。更に Official YouTube Channel には Neetz による収録曲をMIXした「SPOT LOCAL SERVICE 2」が公開されている。

この作品は2020年の4月・5月の Stay Home 期間中に公開された楽曲3曲を再度レコーディングしリアレンジしたものに新曲3曲を収録。楽曲のレコーディングやプロデュースをメンバーの Neetz が担当。海外作家との共作やアレンジャー起用して作られたトラックなど意欲作が並ぶ。

そして、4月21日には、配信リリースされていた2019年2月14日発売の 1st EP「LOCAL SERVICE」と2021年2月14日発売の 2nd EP「LOCAL SERVICE 2」の両作品を2000枚限定で初CD化し1枚にコンパイル。
DISC 1 の「LOCAL SERVICE」は過去に限定でレコードのリリースはあったがCD化は初となる。

●2nd EP「SPOT LOCAL SERVICE 2」YouTube URL
https://youtu.be/MfKYBFHFR34

●2nd EP「LOCAL SERVICE 2」&限定生産2CD EP「LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION」購入URL
https://kandytown.lnk.to/localsevice2

●KANDYTOWN 2nd EP「LOCAL SERVICE 2」作品情報
title:LOCAL SERVICE 2
release date:2021.02.14
price:¥1,400(without tax)
track list
1. Faithful (Lyric: IO, Ryohu, Neetz, Holly Q, DIAN, Music: Neetz)
2. One More Dance (Lyric: IO, Gottz, Holly Q, Music: Neetz)
3. Dripsoul (Lyric: IO, Ryohu, Gottz, Holly Q, Music: Neetz)
4. Sunday Drive (Lyric: Dony Joint, KEIJU, Neetz, MASATO, Music: Ryohu)
5. Coming Home (Lyric: MUD, Gottz, Music: Neetz)
6. Sky (Lyric: BSC, Ryohu, MUD, DIAN, Music : Neetz)

Produced by KANDYTOWN LIFE
Recorded & Mixed by Neetz at Studio 991
Masterd by Joe LaPorta at Stearing Sound 
Sound Produce: Neetz (M-1, 2, 3, 5, 6), Ryohu (M-4)
Additional Arrange: Yaffle (M-2)
Art Direction: IO, Takuya Kamioka

●限定生産2CD EP「LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION」作品情報
title:LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION
release date:2021.04.21
price:¥2,500(without tax)

track list (DISC1)
「LOCAL SERVICE」
1. Prove (Lyric: Gottz, KEIJU, MUD, Music: Neetz)
2. Till I Die (Lyric: Ryohu, MASATO, BSC, Music: Neetz)
3. Explore (Lyric: Gottz, MUD, Holly Q, Music: Neetz)
4. Regency (Lyric: MASATO, Ryohu, KIKUMARU, Music: Neetz)
5. Fluxus (Lyric: Neetz, DIAN, Dony Joint, Music: Neetz)
6. Kapital (Lyric: BSC, KIKUMARU, Dony Joint, DIAN, Ryohu, Music: Neetz)

Produced by KANDYTOWN LIFE
Recorded & Mixed by The Anticipation Illicit Tsuboi at RDS Toritsudai
Masterd by Rick Essig at REM Sound
Sound Produce: Neetz
Additional Arrange: KEM
Art Direction: IO, Takuya Kamioka

track list (DISC2)
「LOCAL SERVICE 2」
1. Faithful (Lyric: IO, Ryohu, Neetz, Holly Q, DIAN, Music: Neetz)
2. One More Dance (Lyric: IO, Gottz, Holly Q, Music: Neetz)
3. Dripsoul (Lyric: IO, Ryohu, Gottz, Holly Q, Music: Neetz)
4. Sunday Drive (Lyric: Dony Joint, KEIJU, Neetz, MASATO, Music: Ryohu)
5. Coming Home (Lyric: MUD, Gottz, Music: Neetz)
6. Sky (Lyric: BSC, Ryohu, MUD, DIAN, Music: Neetz)

Produced by KANDYTOWN LIFE
Recorded & Mixed by Neetz at Studio 991
Masterd by Joe LaPorta at Stearing Sound
Sound Produce: Neetz (M-1, 2, 3, 5, 6), Ryohu (M-4)
Additional Arrange: Yaffle (M-2)
Art Direction: IO, Takuya Kamioka

●KANDYTOWN PROFILE
東京出身のヒップホップ・クルー。
2014年 free mixtape 『KOLD TAPE』
2015年 street album 『BLAKK MOTEL』『Kruise』
2016年 major 1st full album 『KANDYTOWN』
2017年 digital single 『Few Colors』
2018年 digital single 『1TIME4EVER』
2019年 e.p. 『LOCAL SERVICE』, major 2nd full album『ADVISORY』
2020年 Digital single 『PROGRESS』
2021年 2nd EP『LOCAL SERVICE 2』, 2CD EP『LOCAL SERVICE COMPLETE EDITION』

ZULI - ele-king

 高い評価を受けたファースト『Terminal』から2年強。近年台頭する新世代のなかでも飛びぬけている感のあるエレクトロニック・プロデューサー、カイロを拠点に活動するズリがフロア・オリエンテッドな新作12インチ「All Caps」を3月12日にリリースする。
 なぜこのタイミングでダンスものを? じつはこれには経緯がありまして……もともとはアルバムの数ヶ月後に発売予定だったそうなのだけれど、なんと機材が盗まれてしまい、録音もおじゃんに。かくして新たにつくりなおされたのがこのEPというわけ。ジャングルやフットワーク、グライムなどから影響を受けた6曲が収録されるそう(“Penicillin Duck” のみ、失われたデータから生き残ったトラックとのこと)。
 レーベルはリー・ギャンブルの〈UIQ〉、マスタリングはラシャド・ベッカー。今年の重要なシングルになりそうな予感。

ZULI
ALL CAPS

Format: 12” / Digital
Label: UIQ
Cat. No: UIQ0012
Release Date: March 12th, 2021
A1 / 01. Tany
A2 / 02. Bassous
A3 / 03. Where Do You Go
B1 / 04. Penicillin Duck
B2 / 05. Keen Demag
B3 / 06. Bro! (Love it)S

Deep Modern Jazz From Japan - ele-king

 ピート・ロックやジェイ・ディー、キング・ブリットなどをフィーチャーした「Beat Generation」シリーズで知られる英〈BBE〉。彼らは日本のジャズのコンピも編んでいて、その第1弾と第2弾は速攻で初回プレスが売り切れてしまったそうだけど、このたび第3弾がリリースされることになった。
「われわれはこのコンピレイションに幅広いスタイルを入れたかった。速弾きのフュージョンで埋め尽くすのはとてもたやすいが、そんなことをしてもおもしろくない。だから、さまざまな異なるスタイルを入れることにしたんだ。ハード・バップ、サンバ、モーダルとかね。松風鉱一と古澤良治郎の “Acoustic Chicken” なんかはフリー・ジャズに接近してる」とは、レーベルのトニー・ヒギンズの弁。
 発売は3月で、CDは2枚組、LPは3枚組となっている。即完するまえに入手しておきたい。

『J-Jazz (和ジャズ)』待望の第3弾が登場!

3/3 on sale
『和ジャズ・ディスク・ガイド』掲載レア盤収録曲多数!

シティ・ポップからニューウェーヴ、ニューエイジに至る様々なジャンルで 近年爆発的な盛り上がりを見せるメイド・イン・ジャパンのミュージック・ ライブラリーの中でも古くから海外で評価の高い、いわゆる「和ジャズ」の激ディープなセレクションでコンパイルし話題となった。

V.A.
J-JAZZ (和ジャズ) VOL.3 - DEEP MODERN JAZZ FROM JAPAN

label : BBE
genre : J-JAZZ / 和ジャズ
format :
 ① CD2 (帯・日本語解説付き国内仕様盤)
 ② CD2 (輸入盤)
 ③ 3LP (輸入盤)
発売予定日 :
 ① 2021.3.3
 ② &③2021.3 上旬予定
価格 :
 ① 定価 ¥3,300+税
 ② 税抜卸価格 ¥2,240 (オープン価格)
 ③ 税抜卸価格 ¥4,080 (オープン価格)

TRACKLIST

●2CD
[DISC 1]
1. Song Of Island - Yasuhiro Kohno (河野康弘) Trio + One
2. Morning Tide - Kohsuke Mine (峰厚介)
3. Kemo Sabe - Masao Nakajima (中島政雄) Quartet
4. Groovy Samba - Hideo Shiraki (白木秀雄) ※CDのみ
5. Song for Hope - Aki Takase (高瀬アキ) Trio
6. Cumorah - Eiji Nakayama (中山英二)
7. Phoebus - Hiroshi Murakami (村上寛) & Dancing Sphinx
8. 1/4 Samba II - Tatsuya Nakamura (中村達也)
[DISC 2]
1. Cumulonimbus - Shigeharu Mukai (向井滋春)
2. Burning Cloud - Ryojiro Furusawa (古澤良治郎) ※CDのみ
3. Planets - Masaru Imada (今田勝) Trio + 1
4. Wolf's Theme - Seiichi Nakamura (中村誠一) ※CDのみ
5. Honey Sanba - Itakura Katsuyuki (板倉克行) Trio
6. Kirisame - Ryusei Tomoyose (友寄隆生) Quartet
7. Black Nile - Hideyasu Terakawa (寺川秀保) Quartet Featuring Hiroshi Fujii (藤井寛)
8. Acoustic Chicken - Koichi Matsukaze (松風鉱一) Trio feat Ryojiro Furusawa (古澤良治郎)

●3LP
A1. Song Of Island - Yasuhiro Kohno (河野康弘) Trio + One
A2. Cumulonimbus - Shigeharu Mukai (向井滋春)
B1. Morning Tide - Kohsuke Mine (峰厚介)
B2. Black Nile - Hideyasu Terakawa (寺川秀保) Quartet Featuring Hiroshi Fujii (藤井寛)
C1. Song for Hope - Aki Takase (高瀬アキ) Trio
C2. Honey Sanba - Itakura Katsuyuki (板倉克行) Trio
C3. Kirisame - Ryusei Tomoyose (友寄隆生) Quartet
D1. Kemo Sabe - Masao Nakajima (中島政雄) Quartet
D2. Phoebus - Hiroshi Murakami (村上寛) & Dancing Sphinx
D3. Planets - Masaru Imada (今田勝) Trio + 1
E1. 1⁄4 Samba II - Tatsuya Nakamura (中村達也)
E2. Cumorah - Eiji Nakayama (中山英二)
F1. Acoustic Chicken - Koichi Matsukaze (松風鉱一) Trio feat Ryojiro Furusawa (古澤良治郎)

〈アケタズ・ディスク〉からのリリースで知られる河野康弘トリオが86年にリリースした激レア中の激レアのプライヴェート・プレスのアルバムのタイトル曲 “Song Of Island” から、サックス奏者、峰厚介の『Mine』〈スリー・ブラインド・マイス〉と同年にリリースされた〈フィリップス〉からの『First』の一曲目を飾る “Morning Tide”、『祭の幻想』と双璧を成す、白木秀雄の人気盤『プレイズ・ボッサ・ノバ』からニコラ・コンテら海外著名DJもピックアップする「Groovy Samba」、中島政雄のファースト・リーダー・アルバムからドナルド・ベイリーのドラムが冴えるスリリング・ジャズ “Kemo Sabe”、高瀬アキの1981年ベルリン録音にして、森山威男、井野信義とのトリオでの名演 “Song for Hope”、“Aya's Samba” が人気のジャズ・ベーシスト中山英二の78年録音 “Cumorah”、杉本喜代志、峰厚介、本田竹曠など錚々たる面子が揃った名ドラマー村上寛の78年作『Dancing Sphonx』のタイトル曲、沖縄のジャズマン、友寄隆生による “Kirisame”、Katsu の活動名で知られる板倉克行の激レア盤『密林ダンス』(邦題)よりタイトル曲、島根のジャズ・スポット DIG でのライヴ録音を収めたサックス奏者の寺川秀保によるウェイン・ショーター “Black Nile”、『Earth Mother』リイシューも話題を呼んだ日本のエリック・ドルフィーこと松風鉱一による中央大学427教室での録音『AT THE ROOM 427』から古澤良治郎オリジナル “Acoustic Chicken” など。今回もグラミー賞ノミニーのカーヴェリーによるリ・マスタリングによる初リイシュー/カルト曲てんこ盛り!

Bibio - ele-king

 やっぱりこのころから独特の音響だ。2006年に〈Mush〉からリリースされたビビオのセカンド『Hand Cranked(手まわし)』が、デラックス・エディションとなって15年ぶりに蘇る。レーベルは現在ビビオの所属する〈Warp〉で、おなじく〈Mush〉から出ていたファースト『Fi』(2005年)の復刻(2015年)につづくリイシュー企画となる。
 ぜんまい仕掛けのおもちゃのような「手まわし装置」が奏でるロウファイ・サウンドにインスパイアされた同作は、不完全であることの魅力を引き出そうとしている。最新作『Sleep On The Wing』もそうだったけど、つまり、いまのビビオのスタイルにつながるたいせつな原点のひとつというわけだ。
 デラックス・エディションには、今回初のCD化となる5曲が追加収録され、ビビオ本人によるライナーノーツが付属するとのこと。彼自身が同作をどう思っているのか確認できるのも楽しみだ。
 フォークトロニカの至極の1枚を、いまあらためて。

BIBIO
〈WARP〉との契約のきっかけにもなった〈MUSH〉期の名盤
『HAND CRANKED』が、初CD化音源5曲を追加した
デラックス・エディションとして
セルフライナーノーツ付の紙ジャケット仕様で再発決定!

聴く者の記憶や、心に浮かぶ情景に寄り添う心温まるサウンドで、幅広い音楽ファンから支持を集め、国内外のアーティストからも賞賛を集めるビビオの2006年にリリースした2ndアルバム『Hand Cranked』が、3月19日(金)にデラックス・エディションで再発決定! 現在では2010年代の〈Warp〉を代表するアーティストの一人と言っても過言ではないビビオだが、デビュー・アルバム『Fi』から3rdアルバム『Vignetting The Compost』までは、USのインディー・レーベル〈Mush〉から作品をリリースしている。今回再発が決定した2ndアルバム『Hand Cranked』は、2006年にリリースされ、当時からビビオを絶賛していたボーズ・オブ・カナダやクラークも所属した〈Warp〉との契約へとつながった作品である。

今回のデラックス・エディションには、今回初めてCD化となる “Madame Grotesque” “Cantaloup Carousel (1999)” “Firework Owl” “Odd Lips” “The Last Bicycle” の5曲が追加収録され、ビビオ本人によるセルフライナーノーツ付の紙ジャケット仕様となる。

当時持っていたのは、本当に最低限のレコーディング機材だった。手頃なマイクが数本、カセットレコーダー、音声レコーダー、MDレコーダー、手頃なサンプラー、手頃なギター数本、そしてiMacが1台。

デビューアルバム『Fi』に収録された楽曲のいくつかで用いたサンプリングやアレンジの粗削りな手法は、1998年に初めて採用したものだ。それらのトラックを制作した後に思い出したのは、ぜんまい仕掛けの玩具や、メリーゴーラウンドもしくは回転木馬の模型のこと、それから幼い頃に観ていた70年代の子供向けテレビ番組のことで、番組ではそうした玩具や模型が生き生きと動いていた。ループ音源を単純に重ねたサウンドは、いびつで不完全な周期に従っていて、そこには機械的な性質が活かされているだけでなく、有機的で人間味のある質感(その要因の一端は、自分で弾いたギターのサンプリングを手動で起動していたことと、クオンタイズすなわち機械によるタイミングの補正を行わなかったことにある)も表現されていた。そしてクランクを手で回す(hand cranked)装置というアイデアから生まれたささやかな発想が、このアルバムのテーマになった。そうした装置が生み出す素朴なローファイサウンドを再現し、簡素で不完全であることの魅力を引き出したいと思っていたんだ。

──Stephen Wilkinson

本作を聴けば、キラキラ輝くモザイク模様の音像の彼方に広がる光りに包まれた絶対的な安心感、幼少の頃の記憶へと皆を誘うローファイで心に響くメロディーラインはもちろん、サンプリングされた自然音、テクスチャー、カラー、そしてノイズ、そのすべてを通して、ビビオの独特な音世界が、当時すでに完成されていたことがわかるファン必携の一枚。

label: BEAT RECORDS / WARP RECORDS
artist: BIBIO
title: Hand Cranked (Deluxe Edition)
release date: 2021/03/19 FRI ON SALE

国内盤CD
ボーナストラック追加収録/解説書封入
BRC-664 ¥2,200+税

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11683

TRACKLISTING
01. The Cranking House
02. Cherry Go Round
03. Quantock
04. Black Country Blue
05. Marram
06. Aberriw
07. Zoopraxiphone
08. Dyfi
09. Ffwrnais
10. Woodington
11. Above The Rooftops
12. Snowbow
13. Maroon Lagoon
14. Overgrown
Bonus Tracks
15. Madame Grotesque
16. Cantaloup Carousel (1999)
17. Firework Owl
18. Odd Lips
19. The Last Bicycle

Sleaford Mods - ele-king

 最新作『Spare Ribs』がUKチャートの4位を獲得したスリーフォード・モッズ(アナログ盤のチャートでは1位)。そのことからも彼らの人気っぷりがうかがえるが……そう、イギリスでは『ガーディアン』がジェイソンに「好きなTV番組は?」「好きな小説は?」「好きな食べ物は?」と尋ねる記事まで出るくらいのスターなのだ。他のメディアでも彼らは大人気である。
 さて、アルバムから3本目となるMVが発売日の少しまえに公開されていたのを報じそびれていたので、紹介します。曲は “Nudge It”。レーベルメイトにあたるメルボルンのバンド、アミル・アンド・ザ・スニッファーズのヴォーカリスト、エイミー・テイラーが客演している。

 この曲で歌われているのは階級制度にたいする不満と、もうひとつ、労働者階級のことをわかったつもりになって語る、労働者階級じゃないひとたちへのフラストレイションだ。「想像してみてくれ。自分に限られたオプションしか残されていなくて、今週どうやってやり切るかもわからない。住みたくもないジメジメしたアパートの窓から外を見ると、気取った奴らが写真撮影してるんだ。“クールな建物じゃん。俺らは君らの痛みがわかるよ” ってね」と、ジェイソン・ウィリアムソンはコメントしている。
 スリーフォード・モッズは、リアルだ。

最新作『Spare Ribs』から新曲「Nudge It」MV公開!

スリーフォード・モッズの最新アルバム『Spare Ribs』は、2021年1月15日(金)世界同時リリース。日本流通盤CDには解説書が封入される。アナログ盤は、通常のブラック・ヴァイナルに加え、数量限定クリア・グリーン・ヴァイナルが同時発売。各店にて予約受付中。

label: BEAT RECORDS / ROUGH TRADE
artist: Sleaford Mods
title: Spare Ribs
release date: 2021/01/15 FRI ON SALE

国内使用盤CD
 RT0197CDJP ¥2,000+税
CD 輸入盤
 RT0197CD ¥1,900+tax
LP 限定盤
 RT0197LPE (Clear Green Vinyl) ¥2,600+tax
LP 輸入盤
 RT0197LP ¥2,600+tax

BEATINK.COM:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11535

Bicep - ele-king

 こいつはめでたい。先日リリースされたバイセップのニュー・アルバム『Isles』が、なんと、UKチャートの2位にランクインしている。そう、彼らはUKでは1万人規模の公演を即完させるビッグなグループなのだ。

 そのバイセップの新作が「島」をテーマにしているところは興味深い。タイトルの「島々」とは、彼らの故郷たるアイルランド島と、現在拠点を置くグレイトブリテン島を指しており、そこには複雑な感情が込められている。ベルファスト生まれのデュオにとってイングランドはべつの島であり、べつの国なのだ。
 かつて地元にシャインというクラブがあったこと、そこでロラン・ガルニエがDJをしたこと、同郷の先輩デヴィッド・ホルムズがシュガー・スウィートというクラブをやっていたこと──それらが彼らにとっていかに大きなことだったか、ふたりは「アイリッシュ・タイムズ」紙に語っている。緊迫した宗教問題を背景に持つ北アイルランドにおいて、特定のコミュニティに属さないクラブという場へ足を運ぶことは、ある種の解放でもあったと。
 また同紙で彼らは現在のコロナ禍についても、じぶんたちが2009年の金融危機のときに出てきたことを振り返りながら語っている。いわく、アーティストは互いに助けあい、互いに親切であらねばならない、と。この、クラブが満足に役割を果たせない時代において、バイセップのダンス・ミュージックがチャートの上位に食いこんだことは、とても大きな意味をはらんでいるだろう。

 2月26日にはオンラインでのライヴ配信が予定されている。下記よりチェック。

UKチャート初登場2位獲得!
ディスクロージャーに続く新世代UKダンス・アクトの大器、
バイセップの最新作『Isles』は現在発売中!
2月26日には貴重なオンライン・ライブ配信も開催!

UKダンス・ミュージックの新たな大器、ここに登場 - ele-king

近未来的な音色は我々の耳と脳を揺さぶるだろう - MUSIC MAGAZINE

次代のスタジアム級ダンス・アクトがルーツを見つめ表現力を格段に向上 - bounce

UKガラージからIDMまで内包、多様に広がるダンス音楽 - Pen

ブログからスタジアムへ──フリー・シェア時代のバイセップ成功物語 - Mikiki

逆境に立ち向かうためのダンス・ミュージック - Mikiki

北アイルランドのベルファスト出身でロンドンを拠点に活動するマット・マクブライアーとアンディ・ファーガソンから成るユニット、バイセップ。UKで1万人規模の公演を即完させる人気を誇る、今最も注目を集める彼らの最新作『Isles』がUKチャート初登場2位を獲得! 伝説のブログ "FeelMyBicep" から始まった彼らのキャリアだが、今やディスクロージャーに続く、新世代UKダンス・アクトの中心であり、名実ともにアンダーワールドやケミカル・ブラザーズといったスタジアム級のアーティストにも肩を並べるであろうトップ・アーティストとして世に認められる形となった。

Bicep - Isles
https://bicep.lnk.to/isles

本日より、代官山 蔦屋書店にてバイセップとブラック・カントリー・ニュー・ロード(Black Country, New Road)のアルバムリリースを記念し、〈Ninja Tune〉コーナーが登場! 両作品の新作展示に加えて、今週末からは〈Ninja Tune〉のレーベルグッズが店頭に並ぶ予定となっている。

期間:2月1日~2月18日
https://store.tsite.jp/daikanyama/

また、彼らは2回目となるオンライン・ライブ配信、"Bicep Global Livestream”を日本時間の2月26日19:30より公開する予定となっている。配信では過去作に収録されている曲のリメイク版や、最新作『Isles』に収録された楽曲のエクステンデッド・バージョンなどが披露される予定。前回同様、スクエアプッシャーのアートワークやビデオを手がける Black Box Echo によるビジュアルを楽しむこともできる。

日時:2月26日(金) 19:30~ (日本時間)
チケット:https://bit.ly/35C5WIn

更に、リリースを記念して現在彼らのアートワークからのインスピレーションを得た "Isle Album Filter" がインスタグラムで公開中!
https://www.instagram.com/ar/1259988877720444/

2年に及ぶ制作期間を費やした『Isles』は、2017年のデビュー・アルバム『Bicep』から表現力を発展させ、さらにベルファストで過ごした若き日から10年前にロンドンに移るまでの間に彼ら自身の人生と音楽活動に影響を与えてきたサウンド、経験、感動をより深く追求しており、その期間に彼らが触れてきた音楽の幅広さが、アルバムの極めて多彩な音を形成している。ふたりとも、ヒンディー語の歌声が遠くの建物の屋上から聞こえてくることや、ブルガリア語の合唱曲の断片が通りすがりの車から耳に届いてくることや、ケバブ屋で流れるトルコのポップ・ソングの曲名がわかるかもしれないとわずかに期待しながら Shazam を起動することが楽しかったと述べる。一方で、故郷を離れて過ごす時間は、自分たちが島を渡り今の場所にたどりついたことについて、より深く考える機会にもなったという。

待望の最新作『Isles』は発売中! 国内盤CD、輸入盤CD/LP、カセットテープ、デジタルで発売され、国内盤CDには解説が封入、ボーナストラックが収録される。また、輸入盤LPは通常のブラックに加えて、限定のピクチャー盤、さらには国内盤CDと同内容のボーナストラックが収録された3枚組のデラックス盤が発売されている。

label: Ninja Tune / Beat Records
artist: Bicep
title: Isles
release: 2021/01/22

国内盤CD、輸入盤CD、輸入盤LP(ブラック)、限定盤LP(ピクチャー盤)、カセットテープ商品ページ:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11475

3枚組デラックス盤商品ページ:
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=11477

tracklist:
01. Atlas
02. Cazenove
03. Apricots
04. Saku (feat. Clara La San)
05. Lido
06. X (feat. Clara La San)
07. Rever (feat. Julia Kent)
08. Sundial
09. Fir
10. Hawk (feat. machìna)
11. Light (Bonus Track)
12. Siena (Bonus Track)
13. Meli (I) [Bonus Track]

Loota - ele-king

 2015年。韓国のラッパー、キース・エイプの “It G Ma” にフィーチャーされ、翌年にはフランク・オーシャン『Blonde』に参加、近年は Tohji とのコラボもおこなうなど、着々とその存在を知らしめてきた埼玉出身のラッパー Loota が2年ぶりの新作シングル「Sheep / Melting Ice」を発表している。耳に残るフロウとパリのプロデューサー、サム・ティバによるトラックとが描き出す、寂しげな風景に注目だ。

Loota による2年ぶりの新譜「Sheep / Melting Ice」がリリース。プロデュースは Sam Tiba、MVは Mall Boyz の Yaona Sui が担当。

盟友 KOHH らと参加した “It G Ma” で世界に轟かせ、Frank Ocean 『Blonde』の制作に参加するなどグローバルな活躍で注目され続けているラッパー、Loota。近年では Sebastian、Surkin といったヨーロッパ圏のプロデューサーとの協業や、Tohji ら若手アーティストとのコラボレーションなど、さらにその活動の幅を広げ続けている。

本作は、2019年2月に 2nd album 『Gradation』のリリースから2年ぶりとなるスプリット・シングル。プロデューサーとして両曲に Sam Tiba を起用し、独自のフローと内省的なリリックが冬に合う印象的なリリースとなった。

リリースと共に公開される “Melting Ice” MVは Mall Boyz の Yaona Sui が、アートワークはスイスのデザインチーム ARMES を率いる Philippe Cuendet が担当しており、曲の持つ寂しさや肌寒い情景を見事にビジュアルに落とし込んでいる。

これまでも静かに、しかし確かな作品を発表し続けてきた Loota。国境と世代を超えたそのクリエイティビティが遺憾無く発揮されている今作を、耳や目の肥えたリスナーは是非一度聞いてみて欲しい。

“Melting Ice” MV
https://youtu.be/epI4kW8e6kI

各種配信サービスにてリリース
https://linkco.re/gBQUfc0A

◆商品情報
アーティスト:Loota
タイトル:Sheep / Melting Ice
リリース日:2021年1月29日

◆About Loota

Loota

盟友 KOHH らと参加した “It G Ma” で世界に轟かせ、Frank Ocean 『Blonde』の制作に参加するなどグローバルな活躍で注目され続けているラッパー。

近年では Sebastian、Surkin といったヨーロッパ圏のプロデューサーとの協業や、Tohji ら若手アーティストとのコラボレーションなど、さらにその活動の幅を広げ続けている。

Instagram:https://www.instagram.com/supadupaloo/
Twitter:https://twitter.com/_Loota_
Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCv5ca0LVoMsLSs1MQjJEb_A

Teno Afrika - ele-king

 近年話題を集める南アフリカ産ハウス・ミュージックのアマピアノ。その新たな才能、21歳のテノ・アフリカが初のアルバムをリリース、日本盤が3月19日に発売されることとなった。独特の雰囲気を醸しながらも、哀愁漂うメロディが小気味良いリズムと溶け合い、非常に聴きやすい1作に仕上がっています。ぜひチェックを。

いま世界を席巻する “アマピアーノ” の最終兵器
しなやかに跳ねるビート、アフリカンなメロディーのシンセ
新しくも癖になる新感覚ビートサウンド

南アフリカで生まれたエレクトロニック・ミュージックの新たなムーブメント “アマピアーノ”。ここ5年間でアンダーグランドから全国的なメインストリームへと進化してきたサウンドの流れに加わった21歳の Lutendo Raduvha によるプロジェクト Teno Afrika。穏やかなドラム、ベース、パーカッションの上にオルガンのソロが響き渡り “アマピアーノ” を初めて聴くリスナーにも入りやすい洗練された作品となっている。今回は DJ Sumbody と Cassper Nyovest のコラボレーションや、Focalistic のリリカルなドリブルから “プレトリアのマラドーナ” と呼ばれるようになった Kwaito の影響を受けたアマピアーノをフィーチャー。ディ・バカルディの特徴であるオフテンポに近いストライドの楽曲など多岐にわたる才能を見せる。

アーティスト:Teno Afrika
アーティストフリガナ:テノ・アフリカ
タイトル:Amapiano Selections
タイトルフリガナ:アマピアーノ・セレクションズ
発売日:2021年3月19日
フォーマット :国内CD/輸入LP
レーベル名:Awesome Tapes From Africa
販売元:株式会社インパートメント
■国内流通盤CDのみボーナストラックのDLコード付き

オフィシャルHP
https://www.inpartmaint.com/site/31210/

Dance System & Mark Broom - ele-king

 これはおもしろい組み合わせのコラボだ。〈Night Slugs〉主宰者のエルヴィス(L-Vis 1990)が、テクノのヴェテラン、マーク・ブルームと手を組んでいる。両者によるシングル「Back To Business EP」は “Never Ever” と “Back To Business” の2曲を収録、いずれもハードめのダンス・トラックに仕上がっている。
 マーク・ブルームは、古くからベイビー・フォードや現プラッドのエド&アンディと交流し、〈GPR〉からシングルもリリース、プラッドのふたりとはリピート(Repeat)としても活動していた。
 なお今回のコラボは、昨年エルヴィスが同じくダンス・システム名義で発表した、ハドソン・モホークハーバートなどとの共作曲オンリーのカセット『Where's The Party At?』の延長線上にある。試聴はこちらから。

Dance System がテクノ・シーンのレジェンド Mark Broom とのコラボレーションEPを自身のレーベル〈System Records〉からリリース!

Dance System aka L-Vis 1990 がイギリスのテクノ・シーンのレジェンド Mark Broom とのコラボレーションEP「Back To Business EP」を自身のレーベル〈System Records〉からリリースした。
本EPは昨年11月にリリースされた全曲コラボレーション曲のミックステープ『Where’s The Party At?』に続く作品である。
前作の『Where’s The Party At?』は Hudson Mohawke、India Jordan、A-Trak、DJ Deeon、Sally C、Herbert、UNIIQU3 などのアーティストが参加し、ダンス・ミュージック・シーンで大いに好評を博した。イギリス BBC Radio1 のホストDJである Annie Mac 曰く「これは完璧な作品よ。唯一の問題点は、どのトラックを再生すれば良いのかわからないことぐらいね」。また、FACT Magazine では「これこそ正に本物のパーティーミュージックだ」と評された。
〈System Records〉の「ダンス・ミュージックは常に楽しいものであり、ジャンルの定義や冷笑への恐怖に縛られていない」という精神は、今回の Mark Broom と Dance System のコラボレーションEPにもよく反映されている。
今回のコラボレーションに際して Dance System は「Mark Broom は僕のヒーローだよ! 僕は彼と一緒にこのEPをリリースできることに非常に興奮しているんだ。“Never Ever” はディスコとテクノを魅力的にミックスした1曲、そして『Back to Business』はハードでダークなテクノファンクだ」。
それに応じるように Mark Broom は 「私は以前から Dance System の作品を支持しており、今回のコラボレーションで彼と一緒に仕事ができたことは本当に光栄なことだ。私たち2人の良い部分が上手く組み合わさり、ファンキーでヒップな曲を作れたと思う」と述べている。

アーティスト:Dance System & Mark Broom
タイトル:Back To Business EP
レーベル:System Records
リリース日:2021年1月28日
配信URL: https://system.promo/business

01) Dance System & Mark Broom – Never Ever
02) Dance System & Mark Broom – Back To Business

Mouse On Mars - ele-king

 マウス・オン・マーズが2月26日に新作『AAI』をリリースする。ビッグなゲストを多数招いた『Dimensional People』以来3年ぶりのアルバムだ。
 タイトルは「アナキック・アーティフィシャル・インテリジェンス」の略だそうで、すなわちA.I.シリーズのさらなる解放と拡張……というわけではなく、作曲ツールとしてガチのAIを使用していることに由来するみたい。なんでもこの新作のために、AI技術者やプログラマーたちと新たなソフトウェアまで制作したそうで。すごいです。
 現在シングルとして “The Latent Space” と “Artificial Authentic” の2曲が公開中。どちらもドラム部分と上モノの応酬がとんでもないことに。これはアルバム、かなり期待できそうじゃない?

Mouse On Mars『AAI』
マウス・オン・マーズ『AAI(Anarchic Artificial Intelligence)』

企画番号:THRILL-JP 53 / HEADZ 250(原盤番号:THRILL 537)
価格:2,100円+税
発売日:2021年2月26日(金)※(海外発売:2021年2月26日)
フォーマット:CD / Digital(デジタル配信も同時リリース)
バーコード:4582561393624

01. Engineering Systems 00:22
 エンジニアリング・システムズ
02. The Latent Space 06:26
 ※2020年10月29日リリースの海外での1stシングル(配信のみ)
 ザ・レイタント・スペース
03. Speech And Ambulation 07:06
 スピーチ・アンド・アムビュレイション
04. Thousand To One 05:31
 サウザンド・トゥ・ワン
05. Walking And Talking 06:19
 ウォーキング・アンド・トーキング
06. Youmachine 04:08
 ユーマシーン
07. Doublekeyrock 02:25
 ダブルキーロック
08. Machine Rights 01:42
 マシーン・ライツ
09. Go Tick 04:20
 ゴー・ティク
10. The Fear Of Machines 01:43
 ザ・フィア・オブ・マシーンズ
11. Artificial Authentic 03:35
 ※2021年1月13日リリースの海外での2ndシングル(配信のみ)
 アーティフィシャル・オーセンティク
12. Machine Perspective 00:43
 マシーン・パースペクティヴ
13. Cut That Fishernet 05:31
 カッツ・ザット・フィッシャーネット
14. Tools Use Tools 00:31
 トゥールズ・ユーズ・トゥールズ
15. Loose Tools 01:02
 ルース・トゥールズ
16. Seven Months 02:31
 セヴン・マンスス
17. Paymig 00:47
 ペイミグ
18. Borrow Signs 01:50
 バロウ・サインズ
19. New Definitions 04:15
 ニュー・ディフィニションズ
20. New Life Always Announces Itself Through Sound 01:16
 ニュー・ライフ・オールウェイズ・アナウンシズ・イットセルフ・スルー・サウンド
21. How Will They Talk 05:54
 ハウ・ウィル・ゼイ・トーク

※ Track 21 …日本盤のみのボーナス・トラック

Andi Toma - Instruments, Electronics, Production
Jan St. Werner - Instruments, Electronics, Production
Dodo NKishi - Drums & Percussion
Louis Chude-Sokei - Text & Voice
Yağmur Uçkunkaya - Voice
Tunde Alibaba - Percussion
Drumno - Drums
Eric D. Clarke - Loose Tool
Nicolas Gorges, Yağmur Uçkunkaya, Florian Dohmann, Rany Keddo, Derek Tingle - AI
Zino Mikorey - Mastering(Zino Mikorey Mastering)
Kitaro Beeh - Vinyl Cut
Casey Reas - Computer Graphics
Rupert Smyth Studio - Art Direction
Paraverse Studios Berlin 2020

https://www.mouseonmars.com/

あのポップでキャッチーなエレクトロニック・サウンドが戻って来た。
常に革新的なサウンドを追求しながらも、人懐っこさを失わず、ダンス・ミュージックとしても秀逸で、圧等的なオリジナリティを更新し続けるマウス・オン・マーズの最新作。

マウス・オン・マーズは(2011年より)ドイツのベルリンを拠点とした、ヤン・エスティー(St.)・ヴァーナーとアンディ・トーマの電子音楽デュオ(以前はヤンはケルン、アンディはデュッセルドルフを拠点としていた)で、1993年の結成以来、実験性とポップさを持ち合わせた、常に刺激的なエレクトリック・サウンドを追求してきた(近年、海外ではIDMにカテゴライズされることが多いが、それに留まらない多彩な音楽性を持ち合わせている)。

ジャスティン・ヴァーノン(ボン・イヴェール)、アーロン&ブライス・デスナー(ザ・ナショナル)、ザック・コンドン(ベイルート)、サム・アミドン他が参加した(生楽器や生演奏をフィーチャーし)壮大で重層的な2018年のThrill Jockey帰還作『ディメンショナル・ピープル』以来、約3年振りとなる新作アルバムは、AI(人工知能)技術を大胆に導入し(作曲ツールとしても活用)、アルバム・タイトルそのものが『AAI(Anarchic Artificial Intelligence)』となった。

ライブではドラム&ヴォーカルとして欠かせない存在であったドド・ンキシがドラム・パーカッションで復帰して(前作には未参加)、作家・学者・(英語)教授であるボストン大学アフリカン・アメリカン学部長Louis Chude-Sokei(ルイス・チュデ=ソキ)の言葉(彼のテキストをベースにした)や声を大々的にフィーチャーし、新進気鋭のコンピュータ・プログラマー集団(AI技術集団のBirds on MarsのNicolas Gorges、Yağmur Uçkunkaya, Florian Dohmannの3人と、元SoundcloudプログラマーのRany KeddoとDerek Tingle)と共に、またしても独創的で革新的な、最先端なサウンドを創り上げた。

ヤンとアンディは、Birds on Mars、Rany Keddo(ラニー・ケド)、Derek Tingle(デレク・ティングル)と共同で、スピーチをモデリングすることができる特注のソフトウェアを制作し、Louis Chude-SokeiやYağmur Uçkunkaya(ヤムア・ウツコンカヤ)のテキストや声を入力し、シンセサイザーのようにコントロールして、演奏できるようにした。ナレーションとして聞えるものも実際はAIが話しているものだったりする。

タイトルや、コンセプト、制作方法から難解な作品を想像されがちであるが、意外にも近年では最もポップで、フュー_チャリティックなダンスフロアーの高揚感を期待せずにはいられない、ユーザー・フレンドリーな内容となっており、サウンドだけでも十二分に楽しめる作品に仕上がっている。
まず、海外で先行シングルとなった「The Latent Space」と「Artificial Authentic」を聴いて欲しい。

本作のアートワークは、電子アートとヴィジュアル・デザインのためのプログラミング言語Processing(プロセシング)の開発者であるCasey Reas(ケイシー・リース)が担当している。
(ICCでも展示を行っているCaseyはマウス・オン・マーズの二人が参加したザ・ナショナルの2017年作『Sleep Well Beast』収録曲の4曲のMVの監督をしている。Caseyはザ・ナショナル結成前の Scott Devendorf、Matt Berningerとバンドも組んでいた)

マスタリングは、Nils Frahmの2020年の『All Encores』や2018年の『All Melody』、Penguin Cafeの2019年の『Handfuls Of Night』等のErased Tapes作品のマスタリングも手掛けているZino Mikorey(Zino Mikorey Mastering)が担当している。

◎ 全世界同時発売
◎ 日本盤のみ完全未発表のボーナス・トラック1曲収録


Mouse on Mars, the Berlin-based duo of Jan St. Werner and Andi Toma, approach electronic music with an inexhaustible curiosity and unparalleled ingenuity. Operating in their unique orbit within dance music’s nebulous echosystem, the duo’s hyper-detailed productions are inventive, groundbreaking but always possessing a signature joyful experimentation. A genre-less embrace of cutting-edge technologies have ensured that each Mouse on Mars release sounds strikingly modern, a fact made more remarkable when one reflects on the duo’s 25 years of making music. New album AAI (Anarchic Artificial Intelligence) takes Toma and Werner’s fascination with technology and undogmatic exploration a quantum leap further. Collaborating with writer and scholar Louis Chude-Sokei, a collective of computer programmers and longtime Mouse On Mars collaborator/percussionist Dodo NKishi, the duo explores artificial intelligence as both a narrative framework and compositional tool, summoning their most explicitly science-fiction work to date.

AAI compiles some the most immediate and gripping music in Mouse on Mars’ extensive catalogue. Emerging from a primordial ooze of rolling bass and skittering electronics, hypnotic polyrhythms and pulsing synthesizers propel the listener across the record’s expanse. Hidden in the duo’s hyper-detailed productions is a kind of meta-narrative. Working with AI tech collective Birds on Mars and former Soundcloud programmers Rany Keddo and Derek Tingle, the duo collaborated on the creation of bespoke software capable of modelling speech. What appears to be Louis Chude-Sokei narrating through the story is in fact the AI speaking. Text and voice from Chude-Sokei and DJ/producer Yağmur Uçkunkaya were fed into the software as a model, allowing Toma and Werner to control parameters like speed or mood, thereby creating a kind of speech instrument they could control and play as they would a synthesizer. The album’s narrative is quite literally mirrored in the music - the sound of an artificial intelligence growing, learning and speaking. Artwork was provided by the inventor of the computer graphics language Processing, Casey Reas, a further exploration of technology’s application in the context of art.

In Chude-Sokei’s text, as machine learning advances, robots begin to develop language, conscience, empathy - “anarchic” and unpredictable qualities. Drawing parallels between the evolution of human and machine, AAI uses technology as a lens to examine deep philosophical questions. The question of how we use technology and world resources feels particularly poignant and timely as we head into 2021. AAI posits that we must embrace AI and technology as a collaborator to break out of our current cultural and moral stagnation, and to ensure our survival as a species. As Werner explains: “AI is capable of developing qualities that we attach to humans, like empathy, imperfection and distraction, which are a big part of creativity. We need to get past the old paranoia that fears machines as the other, as competitors who will do things faster or better, because that just keeps us stuck in our selfishness, fear and xenophobia. Machines can open up new concepts of life, and expand our definitions of being human.”

ベルリンを拠点に活動しているヤン・エスティー・ヴァーナーとアンディ・トーマのデュオ、マウス・オン・マーズは、尽きることのない好奇心と比類のない創造力で、エレクトロニック・ミュージックにアプローチしている。
ダンス・ミュージックの漠然とした残響(エコー・)システムの範囲内で、唯一無二な軌道で活動している彼らデュオの、非常にきめ細かいプロダクションは、独創的で、革新的でありながらも、常に楽しそうな実験性を有しているのが特徴となっている。ジャンルレスな最先端のテクノロジーを積極的に取り込むことで、マウス・オン・マーズの各リリース作品のサウンドは際立って現代的なものとなっており、デュオの音楽制作の25年間を振りかえってみると、この事実は更に注目に値するものとなっている。ニュー・アルバム『AAI』(Anarchic Artificial Intelligence:アナーキク・アーティフィシャル・インテリジェンス:無秩序な人工知能)は、トーマとヴァーナーのテクノロジーへの強い興味と教養にとらわれない調査を、なお一層、飛躍的に前進させる。作家であり、学者であるLouis Chude-Sokei(ルイス・チュデ=ソキ)、コンピュータ・プログラマー集団、長年のマウス・オン・マーズのコラボレーターでパーカッショニストのドド・ンキシとのコラボーレーションにより、デュオはAI(人工知能)を物語の構想(フレームワーク)として、また作曲ツールとして、これまでで最も明確なSF作品を呼び集めながら、探求している。

『AAI』はマウス・オン・マーズの豊富なカタログの中で、最も即時的で、とても面白い(人を魅了する)音楽をコンパイルしている。
とどろくような低音と素早く軽快に動いているエレクトロニクスの根源的な分泌物から生まれた、催眠術のようなポリリズム、パルシング・シンセサイザーが、リスナーをレコードの範囲を超えたところに駆り立てる。デュオの非常にきめ細かいプロダクションの中には、ある種のメタ・ナラティヴ(歴史的な意味、経験、または知識の物語)が隠されている。AI技術集団のBirds on Mars(Nicolas Gorges、Yağmur Uçkunkaya、Florian Dohmann)、元SoundcloudプログラマーのRany KeddoとDerek Tingleと協力して、デュオは、スピーチをモデリングすることができる特注のソフトウェアを共同制作した。Louis Chude-Sokeiが物語を終始ナレーションしているように思えるのは、実際にはAIが話しているものである。Chude-SokeiとDJ/プロデューサーのYağmur Uçkunkaya(ヤムア・ウツコンカヤ)のテキストと声がモデルとしてソフトウウェアに入力され、トーマとヴァーナーが速度やムードのようなパラメーターをコントロールすることが可能になり、それによって彼らがシンセサイザーのように制御して、演奏することが出来る音声楽器のようなものが作成された。アルバムの物語は、まさに文字通り、人工知能が成長し、学習し、話すというサウンド(音)が、音楽に反映されている。アートワークは、コンピュータ・グラフィックス言語「Processing」の発明者であるCasey Reas(ケイシー・リース )によって提供されており、アートの文脈におけるテクノロジーの活用の更なる探求となっている。

Chude-Sokeiのテキストでは、機械学習が進歩するにつれて、ロボットが言語、自制心、共感、つまり「無秩序」で予測不可能な資質を発達させ始める。人間と機械の進化の間での類似点を引用しながら、『AAI』はテクノロジーをレンズとして、難解な哲学的な問題を検討する。私たちがテクノロジーと世界の資源をどのように使用するかの問題は、2021年に向けて、とりわけ切実で、時宜を得ているように感じる。『AAI』は、現在の文化的で道徳的な停滞を打破し、種(人類)としての生存を確保するために、AIとテクノロジーを協力者として受け入れなければならないと、結論を下している。ヴァーナーが説明しているように、「AIは、共感、不完全さ、気晴らしのような、人間に付随している資質を開発することが出来、創造性の大きな部分を占めている。私たちは、機械を別のものとして、物事をより速く、またはより良くする競争相手として恐れる、古い被害妄想を克服する必要がある。なぜなら私たちがずっと、身勝手さ(利己主義)、恐怖、外国人恐怖症(外国人排斥)で行き詰まったままでいることになるからだ。機械は人生の新たな概念を解放し、人間であることの私たちの定義を拡大することが出来る。」

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