Gold Panda Half of Where You Live よしもとアール・アンド・シー |
子供の頃はインド人と言われ、仕事で海外に繰り返し行っていた頃は、ベトナム人だと間違えられ、僕はあまり日本人であった試しがない。いまだに日本からいちども出たことのない橋元や竹内のような人間からすれば、どうでもいい話だろうが......。
とはいえ、僕も人のことをとやかく言えるほど国際感覚が豊かなわけではない。ゴールド・パンダからインドを見れなかったほど鈍っている。ロンドンもずいぶん長いこと行ってないので、あの町のマルチ文化なところを感覚的に忘れているのだ。"クイッター・ラーガ(いくじなしのラーガ)"なる曲で、ゴールド・パンダ名義でデビューしたダーウィン・シュレッカーのデビュー・アルバム『ラッキー・シャイナー』には、ありがちなエキゾ趣味にならないくらい謙虚に、ごく自然に、彼のインドが注がれている。
こういう音楽を聴いていると、ワールド・ミュージックというカテゴリー自体が、この先無意味になるのではないのかと思えてくる。真っ昼間にレストランから出ただけで金をせびられるほど物騒だったデトロイトにコスプレ・ショップが開店しているような時代なのだ。リアルな話、白い橋元や黒い橋元がウッドワードアヴェニューを闊歩しているのである。
ゴールド・パンダは、そういう意味では、先を行っていた。インドの血を引くエセックス育ちのこの青年は、少年時代に日本製のゲームで遊び、ヒップホップを聴いて、そして、大学在学中に日本語を学び、DJマユリ邸を訪ね、丸尾末広を蒐集していた。ダーウィンのエレクトロニック・ミュージックは、シュトックハウゼンが目指した世界音楽的な方向性を感覚的に具現化している......というのは誇張し過ぎだが、新作『ハーフ・オブ・ホェア・ユー・リヴ』が彼の忙しい演奏旅行(サンパウロ、香港、江ノ島、イギリスなどなど)の賜物であることは事実だ。そこでは、ゴールド・パンダの特徴──透明感のあるメロディと力強いビート、少々ユーモラスな音色──が、さらに輝いている。
この人の音楽は、エレクトロニカの二歩手前、クラブの二歩手前で踏みとどまっているというか、気むずかしさや斜に構えたところがなく、気さくな感じが良い。テクノでもなくアンビエントでもない、しかし踊れるし、聴ける。踊れるといっても、アゲアゲではないし、気持ちが踊れるという感じだ。日本人に好まれるのもわかる。
以下のインタヴューの日本語の質問に対して、彼は英訳を介さずに答えている。
いまは多くの人がエレクトロニック・ミュージックを作っているんだけど、みんなエイブルトンっていうか、エイブルトンみたいに聞こえるものばっかりでしょ。僕は、ラップトップをいじっているよりも、昔の機材を使っているほうが、単純に気持ちが良いんだよ。
■サッチャーが死んだね。(※取材は、サッチャーが死去した翌日の日本時間4月10日におこなわれている)
パンダ:ああ、イエー。飛行機のなかで知ったんだ。
■スミスが再ヒットしたり、『オズの魔法使い』の「魔女が死んだ」って歌が歌われたり、すごいらしいね。
パンダ:彼女は、いろいろなものを破壊したからね。僕は、本気で暴動がまた起きるかもしれないと思っているよ。それはサッチャーが死んだっていうよりも、いまの政治に問題があるからね。
■昨日、新聞からサッチャーに関するコメントを求められて、「彼女ほどミュージシャンから憎まれた首相はいない」というようなことを言ったんだけど。
パンダ:まさに。僕は彼女の政権時代を直接は知らないけど、子供の頃、彼女の政策に怒った人たちの暴動を見たことを憶えている。
■人頭税のとき?
パンダ:イエーイエー。僕の親の世代は本当に彼女のことに怒っていたな。とくに炭鉱閉鎖のことは本当に大きな問題だったんだよ。彼女は、音楽家やアーティストにとっての敵だったね。
■なるほど。では、2010年の秋に『ラッキー・シャイナー』をリリースしてから、およそ2年半ぶりのセカンド・アルバムになります。この間、自身のレーベル〈Notown〉からは精力的なリリースを続けていますね。そしてまた、今回のアルバムのコンセプトでもある、世界のいろいろな都市を巡ったようでもあります。この2年半を総括すると、あなたにとってどんな2年半だったのでしょう?
パンダ:この2年で、僕の生活のすべては変わった。
■というと?
パンダ:『ラッキー・シャイナー』を出したことによって、生活のすべてが変わった。ハッピーになったと言うべきなんだろうけど......(笑)。この2年は、とくに1年間は、『ラッキー・シャイナー』のためのツアーにつぐツアー、エンドレスなツアーだったよ。良いことなんだけどね。だって、それで音楽だけでやっていけているわけだし、生活できるんだから。〈Notown〉からは自分以外のアーティストの作品を出したりだとか......僕はアナログ盤が好きだから、自分以外のアーティストの作品をヴァイナルで出せるのがとても嬉しい。
■ロンドンからベルリンには、どうして引っ越したの?
パンダ:彼女がドイツに住んでいるから。ほとんどの人は音楽のためにベルリンに引っ越すんだろうけど、僕はそうじゃなくて、彼女との生活のためだ。
■ベルリンのナイトライフを楽しんでいる感じじゃない?
パンダ:他の国のクラブではfacebookのために自分の写真を撮ったりしているんだけど、ドイツでは撮影禁止なんで、それがなくて良い(笑)。なかでもベルリンは、ナイトクラビングするには最高の街なんだろうね。自由だし、ドラッグもセックスもできるし、安全だし、ドリームクラビングだよね。ただし、僕はナイトクラビングしないんだ。僕は仕事でクラブに行くから、自分の時間があるときは家にいる。だけど、みなさんは行ったほうが良いでしょう(笑)。
■あなたの方向性はいわゆるクラブ・トラックとしてのテクノでもないし、実験音楽でもない。柔軟なスタイルですが、明確なスタイルを持っていないとも言えるますよね。自分の方向性についてはどのように考えていますか?
パンダ:ファースト・アルバムのときはみんなが集まって、ダンスする感じだった。新作はもっとビートが駆り立てるような感覚を意識しているんだ。でもやっぱダンス・ミュージックではないよね(笑)。どうしてなのか正直なところわからないんだけど、僕には自然なことなんだ。家ではハウスやテクノも聴いているのに、どういうわけか、自分が作るとダンス・ミュージック(DJミュージック)にはならない。僕はがクラビングに行かないことが影響しているのかもしれないけど、別にクラビングが嫌いなわけじゃないんだ。テクノやハウスも好きだから、その影響は絶対に出ているとは思うんだけどね。
■たとえば前作の"You"のような、声を派手にチョップしたり、細かいエディットを前面に出すような曲はなくなりましたね。
パンダ:同じことは繰り返したくないからね......と言いつつも、実は"You"みたいな曲を12曲作ろうとトライはした。もしそれがうまくいっていたら、家が買えたかもしれない。きっとヒットしただろう(笑)。
■ハハハハ。
パンダ:でもやっぱ、それはやりたくないというのが正直なところだったんだ。だって、それ("You")はすでにやったことなんだ。いちどやったことを自分で繰り返すことは、自分のなかで意味がない。
■"You"のような曲はライヴでやれば絶対に盛り上がるでしょう。
パンダ:そうだね。みんなクレイジーになるよ。アメリカはとくに酷かったな。
■『ラッキー・シャイナー』を出した直後に取材したとき、あなたは〈ラスターノートン〉が好きだと言っていましたよね。
パンダ:そうだったね。
■だから、アルヴァ・ノトのようなレフトフィールドな方向に行くのかなとも思ったんですよ。そこは考えなかった?
パンダ:実験的な方向性は考えたよ。ただ、自分がやるアヴァンギャルドよりも他の人がやったアヴァンギャルドのほうが好きなんだと思う。僕も実験的な曲を作っているんだけど、リリースするくらいにそれが良い曲かと言われたら、わからないな。まだ自分で確信できないんだ。将来的には、ぜひやってみたいことなんだけど。
■自分の方向性で悩んだことはない?
パンダ:あるよ。ただ、今回のアルバムは、自然に生まれたもので、そして、方向性ということで言えば、結局、『ラッキー・シャイナー』以前に戻ったんだ。機材がラップトップの前に戻った。それによって自由さを取り戻したと思っているんだ。"You"や"マレッジ"のような曲があまりにも受けたんで、ああいう曲からのプレッシャーがあったんだけど、そこを乗り越えたときに、何でも作って良いんだと思えるようになった。
■アルバムに1曲、"S950"という、とても美しい曲があるよね。この曲の題名はアカイのサンプラーから取られています。何故?
パンダ:それは、その機械ひとつだけでできた曲だから。なんか、もっと綺麗で雰囲気のある曲名にすることもできたんだけど、たとえば"江ノ島"のような曲名にすることもできたんだけど、あえてそれを止めた。"S950"という機材の名前を知らない人にとっては、謎めいた記号だし、それにこの機材はUKの初期のジャングルやヒップホップで使われてきた名機でもある。だから、すごくUKっぽい機材なんだ。とにかく、特定のイメージを与えるような曲名は避けたかったんだ。
■何故、そういう古い機材を使ったの?
パンダ:制限があるほうが好きなんだ。『ラッキー・シャイナー』の頃から、他にも多くの人がエレクトロニック・ミュージックを作っているんだけど、みんなエイブルトンっていうか、エイブルトンみたいに聞こえるものばっかりでしょ。ラップトップかエイブルトンみたいな......、だから......
■エイブルトンを使いたくなかった?
パンダ:そう。マックスMSPは使ったけどね。あとドラムのためにトリガーもね。でも、やっぱラップトップをいじっているよりも、昔の機材を使っているほうが、単純に気持ちが良いんだよ。楽しいしさ。パソコンの画面を見ながらアレンジするのって、僕は好きじゃないんだ。
■なるほど。ちょっとさっきも話に出たけど、"ウィ・ワーク・ナイツ"という曲のように、ビートもあるし、ハウスやテクノからも影響もあると思うんだけど、ゴールド・パンダはクラブ・ミュージックに近いようでいて、どこかで距離を置いているのは何故でしょうか?
パンダ:そもそも自分の音楽をクラブ・ミュージックだとは思っていないよ。クラブ・シーンの人が僕を受け入れてくれるのであれば、すごく嬉しいけどね。だけど、......ジシンナイネ。
■はははは。
パンダ:クラブニジシンガニイ。技術的に自分にはクラブ・ミュージックは無理だと思ってしまっているんだよね。とくにハウス・ミュージックはすごく機能的でしょ。ダンスのための決まりごともあるだろうし、DJのための作り方もあるだろうし。僕にはクラブの才能がないんじゃないのかな。
■はははは。
パンダ:誰かとコラボしたらできるかもね。
■その中途半端さがあなたの魅力かなと思うんだけど。
パンダ:それって良い意味?
■もちろん。
パンダ:良かった。
[[SplitPage]]都市のポジティヴなところを描きたかったっていうのがある。都市って、良くないところ、悪いところもあるでしょう。だけど、その反対に良いところもあるから。僕は都市で育ったから、都市からいっぱい影響を受けているんだ。
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■よくフォー・テットなんかと比較されるじゃない。それって自分ではどう?
パンダ:似ているところはあると思う。
■彼も、ものすごくクラブではないけど、ハンパにクラブっぽいというか。
パンダ:音楽性はまったく別モノだと思っているよ。
■彼のバックボーンには、もっとジャズがあるもんね。
パンダ:それに僕は、自分なりの道を見つけてきているような気がするので。たしかに僕は、以前はフォー・テットにものすごく興味があった。最近では、彼は神様みたいになってしまったけどね。まあそれはそれでクールなことだと思うけど。
■ベルリンのレーベルで〈Pan〉って知ってる?
パンダ:イエー。
■似てない?
パンダ:ミー? ああ、アイドンノー。
■〈Pan〉もエクスペリメンタルだけど、ポップだし。
パンダ:オッケー。
■で、ダンス・ミュージックだけどクラブじゃないじゃない。
パンダ:イエー、ライ。アイシー。言われてみるとわかる。自分じゃそういう風に、外から見ないからね。そして、たしかに僕は〈Pan〉のいくつかの作品は好きだよ。ザッツグッレーベル。
■彼女のお母さんに自分の音楽をなんて紹介する?
パンダ:エレクトロニック・ミュージックをやっています。コンピュータで音楽を作ってます。
■それはどんな種類ですか?
パンダ:アイセイ、ダンス、イエー。
■ハハハハ。
パンダ:実際は違っているけど、年を取った人には説明しにくいので。だから、ダンスって言うことにしている。自分ではそうは思っていないんだけど。
■今回のアルバムを象徴する曲を選ぶとしたら、何になりますかね? "ジャンク・シティII"や"アン・イングリッシュ・ハウス"でしょうか?
パンダ:"ジャンク・シティII"だね。
■その理由は?
パンダ:前のアルバムとはぜんぜん違う。新しいものって感じがする。他にも、"マイ・ファーザー・イン・ホンコン 1961"や"アン・イングリッシュ・ハウス"や"江の島"や"ザ・モースト・リヴァブル・シティ"も気に入っている。自分が作りたかった曲を作れたという意味で、満足している曲だよ。いまは、『ラッキー・シャイナー』を作り終えたときよりもハッピーだよ。自分が気に入っている分、ファンの人がどう思うかはちょっと心配だけど。
■何故?
パンダ:自分でも気に入っているから、それがどこまで受け入れてもらえるか心配なんだよ。だけど、今回のアルバムは人にどう思われようが、かまわない。僕が好きだから。『ラッキー・シャイナー』の評判が良かったから、それとは違った音楽になってしまったし、ちょっとビビっているんだよね。
■『ハーフ・オブ・ホェア・ユー・リヴ』には、とても魅力的なメロディがあるし、リズムだって良いし、大丈夫でしょう。
パンダ:ホント?
■ホント。
パンダ:おー、サンクス!
■『ラッキー・シャイナー』の派手さはないかもしれないけど、『ハーフ・オブ・ホェア・ユー・リヴ』は繰り返し聴くことになるアルバムだよ。
パンダ:『ラッキー・シャイナー』との比較で言うと、新作のほうが、さらにアルバムっぽいと思う。ストーリー性もあるし、すべての曲に共通感覚がある。繋がりがあって、アルバムらしいアルバムだと思うね。
■都市をコンセプトにしようと思ったのはどうしてですか?
パンダ:ずっとツアーだらけで、都市をめぐるってこと以外のことしかしていなかったんで。
■ツアーだらけって、どのぐらいツアーしていたの?
パンダ:1年、毎週末ライヴだった。エレクトロニック・ミュージックがバンドと違うのは、クラブナイトでもライヴができてしまうことだよね。ステージがなくてもブッキングされてるから、毎週末ライヴだった。『ラッキー・シャイナー』以前は、やりたくない仕事をやりながら音楽をやっていたんだけど、『ラッキー・シャイナー』以後は、ホントにそれだけになってしまった......仕事として音楽をやっているからね、いまは。
■毎週末ライヴやっていると発狂したくなる?
パンダ:イエー(笑)。だからこそ、新しい作品を作る必要があったんだ。
■しかし、『ラッキー・シャイナー』1枚で世界を回ったっていうのもすごいよね。
パンダ:イエー。喜ぶべきことなんだろうね。
■DJをやればいいじゃない?
パンダ:DJもやったほうが良いとも思う。他の人の音楽をかけることで成り立つわけだからね。でも......、やらないね、たぶん(笑)。ゴールド・パンダ名義でライヴをやればお金をもらえるけど、DJではいちからのスタートになってしまうから、お金ももらえないんじゃないかな......。ドイツだとDJするのに50ユーロ払わなければならないのって知ってる?
■なにそれ?
パンダ:新しいロウ。
■あー、それ聞いた。それはクラブが払うんじゃないの?
パンダ:だったんだけど、いまの新しい法律では、DJが払うんだ。しかもハードドライヴもチェックされて、そのなかに何曲入っているかまでチェックされて。
■ひでーな。
パンダ:もしかしたら100万曲入っているかもしれないでしょ。そこまで調べるんだよ。現実離れしている。反対派の人も多いよ。
■"江ノ島"という曲が入ったのは?
パンダ:最近、リョウ君(注:仲良しの日本人)と一緒に行ったんだよね。
■リョウ君の実家には泊まった?
パンダ:昨日、一泊した(笑)。
■リョウ君のお母さんに「ただいまー」って(笑)。
パンダ:タダイマー(笑)。
■ハハハハ。
パンダ:江ノ島は前から好きだったけど、最近行ったときがホントに楽しかった。写真もいっぱい撮った。
■ツアーで都市ばかりまわっていたから都市がコンセプトになったという話だけど、さらに突っ込むと、最終的にアルバムは都市の何を描いているの?
パンダ:都市のポジティヴなところを描きたかったっていうのがある。都市って、良くないところ、悪いところもあるでしょう。だけど、その反対に良いところもあるから。僕は都市で育ったから、都市からいっぱい影響を受けているんだ。
■エセックス・ボーイだからね。
パンダ:そうそう(笑)。"アン・イングリッシュ・ハウス"っていう曲は、UKのことを歌っているんじゃないんだよね。これは、ベルリンにある僕の家のことなんだ。僕はドイツに住んでいるんだけど、家のなかはイギリスなんだ。つねに紅茶を飲んでいるしね。
■"ジャンク・シティ"はどこの街?
パンダ:その曲だけが架空の都市だね。昔の、90年代の、僕が空想するトーキョーだよ。快楽的で、ちょっと頽廃した都市だ。ハハハハ。
■そうだよね、90年代の渋谷なんか、マジックマシュルームがセンター街の入口で売られていたくらいフリーキーだったからね。
パンダ:あー、イエー。
■クレイジーだったね(笑)。
パンダ:僕はその時代のトーキョーを見れなかったから、空想したんだ。
■アートワークが面白いよね。結晶みたいなデザインでしょ。
パンダ:幾何学的だけど、実は都市のデザインなんだ。さらにヴァイナルはもっと凝ったアートワークだよ。コンクリートの灰色で、いろいろな都市の場面が見えるようになっているんだよ。
■『ハーフ・オブ・ホェア・ユー・リヴ(あなたが生きている場所の半分)』というタイトルの意味は?
パンダ:長く温めていたタイトルなんだ。さっきも言ったように、都市の全体ではなく、都市の良いところに焦点を当てているアルバムだし。街の真実を見極めようってアルバムじゃないんだ。
■何で?
パンダ:僕は、街の良いところしか見ずに、そして街を去って空港に行く、来る日も来る日も(笑)。
■いちばん良い思いをした街は?
パンダ:イチバンイイオモイ......シアトル!
■意外な。
パンダ:あと、ポートランド。
■へー。
パンダ:レコード店が25軒くらいあるんだよ。
■それは良いね。貧乏なミュージシャンばっか住んでいるんでしょ?
パンダ:イエー、イッツファニー。僕は、自分をものすごくイギリス人だと思っているから、アメリカなんか大嫌いで、行ったら絶対に嫌な思いをするんだろうなと思っていたんだ。で、実際に行ったら、大好きになった。サイコウデシタ(笑)。