「KING」と一致するもの

satol (cold dark / madberlin) - ele-king

cold dark : https://www.colddark.info/
madberlin : https://madberlin.com/
soundcloud : https://soundcloud.com/colddarkmadberlin
beatport : https://www.beatport.com/artist/satol/140790

be dead gone


1
Nujabes - Blessing It - Hydeout Production & Tribe

2
Uyama Hiroto - Stratus - Hydeout Production & Tribe

3
Dj Krush - Kemuri - Mo Wax

4
The Blue Herb - 時代は変わる - THA BLUE HERB RECORDINGS

5
Goth Trad - Sublimation - Deep Medi Musik

6
FaltyDL - Regret - Hotflush Recordings

7
Satol - Biocritical - Cold Dark

8
Satol - Impressionable - Cold Dark

9
Satol - You Know Where - Cold Dark

10
Satol - Isla De Pascua - Cold Dark

Summer of Hate in Osaka - ele-king

 大阪で20年以上生活してきたが、この数年で街がもっとも大きく変わったように感じる。ついこのあいだまで、都市部のどこに行っても工事中の箇所ばかりで迷路のように入り組んで歩きにくいことこの上なかったのだが、気がつけば新しいデパートやショッピングモールが次々に完成していた。小奇麗に整備された(しかしまだ工事中の場所も多く、これからも改装が続けられるのだろう)JRの大阪駅の周辺は、いまでは「OSAKA STATION CITY」と呼ぶらしい。

 大阪でクラブの摘発が大々的にはじまったのは、「歩きにくい」と感じていた最中の2010年の末のことだ。西心斎橋の繁華街、通称アメリカ村のクラブが摘発されたことを報じる新聞にはお決まりの騒音や犯罪、ドラッグの問題(単にイメージでしかないものも当然あるだろう)が取り沙汰されていたが、摘発の理由はそのどれでもなく風営法違反であった。はじめの摘発はまさにイヴェントの最中におこなわれ、見せしめのようにしか感じられなかったのが僕としては率直なところだ。
 風俗営業許可において、「客にダンスさせる行為」は3号もしくは4号の営業許可が必要となるが、いずれもダンスフロア面積が66m2以上必要であり(つまり小箱のクラブはこの時点で許可が取れない)、また、これを取得すると24時までの営業となる。そうではなく、バーや居酒屋のように深夜営業の許可を取ると、今度は深夜にダンスをさせるという営業行為ができなくなってしまう。いずれにしても、深夜のクラブ営業......24時以降酒を販売してダンスさせることは法律上規制されることとなってしまう。現行のクラブ・カルチャーと噛み合っていないのは明白だが、事実として法が改正されていない以上、深夜に酒を出して客を踊らせているクラブはいつ摘発されてもおかしくない、ということがその時点で改めて示されたのであった。実際、その摘発をきっかけに次々とクラブが警察に摘発されたり、厳重注意されたりすることが続いた。
 以来、大阪では深夜営業を自粛するクラブが相次ぎ、さらには自主的に営業を中止する店も現れた。当然クラブ・イヴェント自体が減り、大物のDJが海外から来日しても24時でクローズせざるを得なくなり、大阪のクラブ・カルチャーは瀕死も同然となった......。それでも、大阪のDJたちやオーガナイザーたちは涙ぐましくも法に抵触しないように夕方から日付が変わる前ぐらいに終わるイヴェントを地道に続けていたし、さらにはそれまでのクラブ営業の問題点(治安や騒音、ゴミなど)を反省し、より地域と共存できる営業をするべきだという意見も多く挙がっていた。「法改正はすぐに実現しなくても、現行でできることもある」、と。今年のはじめ友人のDJが(もちろん夕方に)開催しているイヴェントに足を運び、ダンス・ミュージックのイヴェントをこの状況下で開いている彼の努力を讃えると、彼は「まあ細々とやるしかないよなあ」と言いつつ、若い世代がやっているエレクトロニック・ミュージックのイヴェントが面白いことを教えてくれた。こんな街でもまだダンス・ミュージックは鳴っているのだとそのときは感じたのだが......NOONの摘発が起こったのはその矢先だった。

 今年の4月5日、老舗のクラブ/カフェであるNOONが21時50分ごろに「客を踊らせていた」事実で警察が押し入り、摘発された。この日のイヴェントは23時過ぎに終わる予定であり、深夜帯でないにもかかわらず、だ。釈然としないが、「より厳密に風営法を摘要した」結果だというのが警察の言い分だそうだ。こうなってくると、もはや営業形態の問題の範疇を超えているように思われてくる。現在のクラブを片っ端から公権力が潰そうとしているように感じられても仕方ないのではないか......。
 「公共圏」がテーマであった紙ele-king5号のミタイタルトライアングルにおいて、三田格が言うように「特殊なところから一般的なところに応用範囲が広がっていくのは目に見えている」こと、まさにそれが起きている。しかしなぜ、そうまでしてクラブを取り締まらなければならないのか? その背景には、クラブが薬物や犯罪の温床であるというような短絡的なイメージの蔓延や、大阪でのここ数年の政治体制の変化や、都市部の再開発など、さまざまな要素が複雑に絡み合っていることだろう。その不透明な不気味さのなか、大阪の夜からはダンス・ミュージックは鳴り止んでしまった。東京や福岡でのクラブ摘発のニュースも記憶に新しいが、いつどこで、大阪で起こったことがはじまってもおかしくはない。そのDJの友人がイヴェントをやっていたクラブが閉店するという話をその後耳にしたが、悔しさはあってももはや驚きはなかった。LCDサウンドシステムがかつて歌ったことを自分の街で経験するとは思っていなかった。が、いまはまさに、大阪は俺を落ち込ませる......そんな気分だ。

 それにしてもあらためて思い知らされて愕然とするのは、クラブ・カルチャーがこの国では文化としてきちんと認められていないという事実だ。経済とは別のところにある価値観は簡単に無視されてしまう。
 個人的なことを書くと、僕自身も大阪のクラブで踊った経験は何度もある。たしかにケンカや酷い酔っ払いを目撃して嫌な思いをしたこともあるが、それ以上にたくさんの音楽やひととの出会いがあった。なかでも最高だったのは、20歳のときに観たオウテカのライヴで、フロントはなんとLFOという豪華さだった。オウテカが登場すると照明はすべて落とされ、真っ暗闇のなか、ビートと金属音が入り乱れ、カオティックに狂ったファンクネスに身体を無理矢理動かされた。そこには本当に純粋に音しかなかった。もちろんあんな強烈な体験は、いまの大阪では絶対にできない。
 ただ、オウテカの名前を出したのは昔を懐かしむためではなくて、彼らがかつてクリミナル・ジャスティスが禁じた「反復的ビート」に対抗して「アンチEP」を出したことに何かしらのヒントがあるのではないかと思うからだ。「俺たちの音に反復的ビートはない」という皮肉めいた反抗心の根底にはもちろん、明確な意思表示がある(※)。
 もういちど大阪の夜のフロアで踊るために、わたしたちにできることはあるだろうか? この気味の悪い夜の静けさの背後にある状況について、関係者や詳しい方々に話を聞きつつ、引き続き考えていきたいと思っている。

(参照:風俗営業許可申請ネットワーク https://www.e-fuei.net/102.html

(※)「反復するビート(Repetitive Beats)」を禁止する法律、クリミナル・ジャスティスに対して、オウテカが『アンチEP』になら、アンドリュー・ウェザオールはRetribution (仕返し)という名義で、堂々と「Repetitive Beats」という題名のシングルを発表した。ドラム・クラブが"キル・ザ・ビル・ミックス"、プライマル・スクリームが"ノー・ユア・ライツ・ミックス"、ウェザオールは"ウェイストランド・イングランド・ミックス(不毛の英国ミックス)"などを手がけている。

Weekend - ele-king

遠くで沈む太陽
昇ってくるブルーでループ
ゆっくり死んでくいつでも
まったく悲しくならない"Come Together"

 当然の話、いかなるインディ・ミュージックも、それがただ単にインディである、というだけの理由で称賛することはできない。それは単に、権威主義に負号を付した形式主義に過ぎないからだ。とはいえ、結果として、そこに一定の傾向があるのも否定しがたい事実だろう。「彼ら」は身を挺して、いまでもポップ・ミュージックの試行錯誤を繰り返している。しかも、誰よりも楽しそうに。先月4日に発売された本誌の紙版『vol.5』で、〈Maltine Records〉を軸とした、この国のインディ・ポップの一場面について書いたが、それは、ゼロ円音楽がいくつかの意味で決してメジャー・レーベル・ミュージックに劣っているわけではないこと、そして、このダウンロード文化が欧米の専売特許ではないことを証明している、そういう話だ。したがって、未練がましく昨年のアルバムを紹介するのはなるべく控えようと思う。もっとも、これに関しては『ele-king』的にもスルーをしてはいけないインディ・ポップだと思うので、どうか大目に見てほしいのだが(発売は半年以上前!)。

 さて、本稿の主人公であるウィークエンドは、90年代のリアル・タイマーとして、あの時代の遺産を引き継ごうとする。メンバーの泉水マサチェリー(@masacherry)、MC転校生、MCモニカは、90年代をほぼきっかりとティーンとして過ごし、20代を折り返したゼロ年代の後期から活動を本格化させている。あるいは遅咲きの部類かもしれないが、そのポップ・センスにはまだフレッシュな輝きが宿っている。活動拠点は世田谷、ということだが、音楽的には、ファンクやディスコのカラフルなミックスで、あまり好きな表現方法ではないが(ウェブ上で接触できる音源が少ないので仕方がない)、"スチャダラパー×フィッシュマンズ×□□□(クチロロ)"となるだろう。ヒップホップ、ブレイクビーツ、レゲエ・ポップ、チープ・ディスコ、J-POP、アイドル・ポップ、そこにおセンチなメロディ、それを乗せる歌とラップがラフに、だがしっかりと撹拌/混合される。端的に言って、センスを感じる。レコード中毒者特有の、ヒップでドープでポップな、「製作者である以前にマニア・リスナーだ!」というあのセンスだ(彼らのmyspaceで過去曲を参照のこと。"また夏が来る"は再音源化希望!)。

 とはいえ、90年代的な雑食趣味が、ポスト・ゼロ年代の焼け野原において、そのまま素朴に復権されるほど単純な時代でないこともたしかだろう(そのためには細分化/複雑化しすぎている)。実際、ツイッターにおける書き込みを見ていると、トラック・メイクなど、グループの根幹を担う泉水は、チルウェイブにもさしたる関心はないようだし、ベタともいえるポップ・メロディに対して、今なお大きな信頼を寄せている。その点からすれば、ウィークエンドを単に保守的なポップスと一蹴することも、あるいは不可能ではないだろう。だが、自分の出自とは関係のないトレンドよりも、自らの音楽体験に忠実であろうとする泉水の態度を、私は好ましく思う。とくに、この世代のミュージシャンがファンク/ディスコに対してこれほどまでに執着を見せる点は興味深い(これまた山下達郎の影響?)。なお、それは前作にあたる総括盤『Pet Sounds』(2011)においてより顕著で、サマー・ポップのお約束をひとつひとつ消化しながら("PINK"はクラシック!→https://www.myspace.com/music/player?sid=80086212&ac=now)、ディスコの軽薄さを思う存分に満喫するその姿は、奇しくもベッドルーム・ディスコによる共犯的なナイーヴィティを愛したチルウェイブに対するコインの表裏のようだった。

いつだって僕らこんな風に
錯覚ばかりのデイバイデイ
くりかえされるこんなミュージックに
またあの夏を感じているのさ "夏をくりかえす~Playback Summer, ENDLESS~"

 そして、昨年発表されたのが本作、『LEISURE』である。その開放的なタイトルを裏切るように、これまで描いてきた恋、夏、海、女子というクリシェの無根拠なアッパーさを捨てて、彼らはある種のダウナーさを選んでいる。少年期の延長を断念せざるを得ないような憂いが漂い、そのせいかメロディは甘さ控えめの微糖仕様となり、サウンド・プロダクションには砂糖やミルクの代わりに、なにかケミカルなものが混入されている。そう、スケベなヒップホップ・ディスコから、バッド・トリップ上等の、ドラッギーなヒップホップ・ダブへ。ファンク・ギターとスクラッチがビンビンに跳ねるヘビーなアシッド・ファンク、"Come Together"はその変化の象徴だ。
 また、夏休みの最終日が持つ焦燥感を無限にリピートするようなサマー・ディスコ、"夏をくりかえす"。そして、元フィッシュマンズの柏原譲(アルバムのマスタリングにも携わっている!)がベースを弾くスペイシーなメランコリック・ダブ、"オトナのビート"は本作最高のチル・アウトで、さらにはすぐに彼のものとわかるの浮遊感が心地いい、トーフビーツによる半覚せい的なティーン・ポップ、"SKIRT"は、彼らのポップ・ポテンシャルをまざまざと見せつける。情感に富む詩作も良いが、それをそのままでは聴かせない、どこか茶化したような3人の声色、キャラ立ちまくりのマイク・リレーがまた良い。言わばそのどれもが、遠ざかる思春期への悪あがきとして花咲いているのだ。

 おそらくは、と留保して言えば、彼らには現行のシーンに対する不満があり、おそらくは相応の野心もあるはずで、それはかつてゴールデン・エイジを築いた優れたポップ・ミュージックが、いまやマーケットのニッチ・ゾーンに追いやられ、言わばセミ・ポピュラーの領域に甘んじてしまうことへの憤りのようでもある(本作にはフラストレーションが通底している)。だからこそ、(悪く言えば)未練のようなその頑固な愛情が、彼らの音楽を歴史に繋ぎ止めようとしているのだろうし、過去への敬意は尽きないのだろう。とはいえ、彼らの先輩格に当たる□□□がたどり着けた場所と、たどり着けなった場所とを思うと、いまの時代は彼らに冷徹に振る舞うかもしれない。だが、そんな悲観に先回りした上でも、これは応援したくなる存在だ。更新されるべき現在と、引き継がれるべき過去とがあるのなら、いっそどちらも背負ってしまえ。こんなに遅れて取り上げておいてなんだが......今後の展開に期待したい。グッド・ラック!(いま現在、最新のプロジェクトはこちらを参照。→https://www.youtube.com/watch?v=NoUolfbyn5E

The Caretaker - ele-king

 80年代後半に広く手法として定着したサンプリングは部分から新たな全体を目指したり、再構築することが主な目的だった。言葉を代えていえば、それは「捨てる」ことから始まる作業だったともいえる。ナップスターの登場と前後して、90年代後半にはじまったサンプリングは「捨てる」ことよりも「足す」ことに目新しさがあり、元の曲を違う角度から聴かせる側面を持っていた。マッシュ・アップもそのヴァリエイションといえ、意外な面白さを引き出した例は無数にある。ここでいう「面白さ」とは、つまり、批評性ともいえ、なかではやはり、V/Vm(ヴォリウム・ヴァーサス・マス)が際立って意表をつく発想を展開し続けた。ライオネル・リッチーのラヴ・バラッドにノイズを重ね合わせることで時代遅れのサウンドプロダクションは不明瞭なものとなり、頭の中でアップ・トゥ・デイトされたヴァージョンを想像させてみたり、なかなか次の作品を出さないエイフェックス・ツインの新作を先取りした『ヘルプエイフェックスツイン/3.0』(02)ではリチャード・D・ジェームスが過去にやってきたこととやりそうなことを掛け合わせた全11曲が架空のベスト盤のようにして並べられた。どちらもいじられているのは記憶であり、サンプリングはそれを有効にするための手段として機能している。過去のものを現在に活かすというよりは、捏造記憶を作り出し、過去そのものをサルベージしていくという感じだろうか。

 V/Vmことジム・カービイは、しかし、02年に同一のタイトルで2種類の異なる内容で構成された『時々、いいことがある(Sometimes, Good Things Happen)』をリリースした後、ポップ・ミュージックの神話性に限界を見たのか、わりとストレートにヨーロッパの伝統へと立ち返っていく。インダストリアル・ミュージックの原型だと考えられるショスターコビッチの再構築がその分岐点に当たり、シャープで攻撃的だった作風は陰を潜め、以後は悲愴感あふれる作品が洪水のように続くことになる(何よりもヴィジュアルがどんどん重苦しくなっていく)。それこそ、フランコ政権のダメージからスペインが立ち直った象徴として絶賛されたペドロ・アルモドバルが、初期の軽妙洒脱なコメディから、最近は重苦しいヨーロッパの悲劇を扱うようになっていくのと同じコースに乗ったといっていいだろう。アルモドバル監督の最新作『私の、生きる肌』もそれこそギリシア悲劇とどこも変わるところはなかったし、カービイが訴えかける強烈な悲愴感も、そのような悲劇性にエクスタシーを与える以外の何物でもない。

 リリース量が下降線を辿っているV/Vmの名義に変わって、このところカービイが力を注いできたのがレイランド・カービイ(裏アンビエントP240)の名義で量産される枯れたアンビエント・ミュージックと、V/Vm以前から現在に至るまでコンスタントにリリースが続いているケアテイカーのそれだろう。30年代のSP盤と降霊会をおこなうためのホーンテッド・ボールルーム(詳しくは→https://kol.coldfront.net/thekolwiki/index.php/The_Haunted_Ballroom。アンディ・ウェザオールが題材にした『ホーンテッド・ダンスホール』はこのパロディでしょう)の喧騒を元に独特のアンビエント・ミュージックを作り出してきたケアテイカーは悪趣味なイギリス人たちの心をがっちりと掴んだようで、まさにカルト的な人気を誇り、昨年、英ファクト誌が選ぶアンビエント・アルバムのベスト20に『ア・ステアウェイ・トゥ・ザ・スターズ』(01)も選ばれたほどである(https://www.factmag.com/2011/07/19/20-best-ambient/)。悪趣味なイギリス人たちは、そして、ボビー・ビューソレイユやメインも入れてしまうし......

 ケアテイカーの名義では7作目にあたる『ペイシェンス(忍耐)』は、グラント・ジー監督によるドキュメンタリーのサウンドトラック・アルバムで、2004年に交通事故で急逝したドイツの作家、W・G・ゼーバルドを題材にしたものだという(読んだことはない。文章に写真やイラストが組み合わさった独特のフォームで知られているとか。主要作はすべて白水社で訳出)。だからというか、全体にモーンフルで、様々なニュアンスを持った擦過音(やシンセサイザー?)の向こうから微かにピアノの音が聴こえてくるという手法はこれまでとまったく同じ。どこにもクレジットはなく、確かめようがないのだけれど、どれもサンプリングされているのは、おそらく30年代のSP盤なのだろう。ラフマニノフの嬰ハ単調のような曲ばかりよく集めたというか、考えようによっては失われたものを表すノイズと、記憶に関係付けられたピアノのマッシュ・アップと言えないこともない。そして、これがまたピアノしか使われていないせいか、ポスト・クラシカルに聴こえてくるところもマジックではある。インダストリアル・ミュージックがゼロ年代に入って形を変えたものがポスト・クラシカルだと位置づけている僕としては、あまりにも符号が合い過ぎて鼻白んでしまうぐらいなんだけど。

 ポスト・クラシカルも、そして、ぜんぜん息が衰えない。アタラクシア、ディクタフォン、タバコニスツ、ソープ&スキンと今年に入ってからも新顔はどんどん増えていく。スフィアン・スティーヴンスが新たに結成したS / S / S (アンチコン)やクラークも新作では作風に取り入れ、デビュー・アルバムが大変な評判を呼んだベルザーリン・カルテットも4年ぶりにセカンド・アルバムをリリース。ケアテイカーのようなアート志向とは違って、スノッブな要素もそれなりに持ち込んだトーマス・ブッカーは、優しく奏でられる弦楽器に奇妙なSEを散りばめることで、トリップ・ミュージックとしても機能できる余地をふんだんに残している(ビートルズ"ア・デイ・イン・ザ・ライフ"のエンディングをザ・KLF『チル・アウト』に混合させたと思って)。完成度ではやはりファーストだろうか。方法論的な変化はなく、ヨーロッパの悲劇があっさりと高貴な恍惚感へと昇華されていく。いささか情緒過多になった分、トリップ度はアップしているので、あとは好みとか気分の問題でしょう。

 放射能に消費税、本も売れないし、CDもダメで、夢も希望もないんだから、暗い音楽を聴くしかありませんなー。

YAMADAtheGIANT (STTH / Mesopelagic) - ele-king

Chart


1
Sai - Flash Back - Pan Records

2
Warren Suicide - Moving Close (Apparat Remix) - Shitkatapult

3
Private Taste - First - Automatic

4
Hartmut Kiss - Water Games (Eelke Klejin Remix) - Definition

5
Dapayk & Padberg - Fluffy Cloud - Stil Vor Talent

6
Kresy - Lords of Percussion - HVN011

7
Jerome Moussion - Artman - Resyonator

8
ITSNOTOVER - Late at Night - Itsnotover

9
Roland Klinkenberg - Down South - Dieb Audio

10
Fumikazu kobayashi - Drink Psychedelic Session - Groove Life Records

1982年 東京生まれ DJ . Producer
ターンテーブル・サンプラー・シンセサイザー・エフェクター・ミキサー・マイクをこよなく愛し、それらを駆使して日常を即興的にドラマティックなSOUNDに創り上げていき、聴くものを不思議と暖かく包み込む。
スペースの入り口 イメージの裏返し スパイスの使い所 バランスの心地よさ オリジナルを純粋に追求する音楽家。又、その音楽への柔軟な姿勢から、様々な音楽家とのコラボレーションを得意とする。最近ではLOVE ME TENDERのサックスのACKKYやOPSBのギターのPONCHIとフルートのYOSHIHARU YOSHIDA等とLIVEや楽曲を製作中。
2009年12月にMary Joy RecordingsからリリースされたMEISOの1st Album『夜の盗賊』に『1994』をCHELOOKとして提供。
2010年にLIONZ OF ZIONのMUZONOとのユニットCHELOOKとして1st ALBUM『SHIFT』をHOLE AND HOLLANDからリリース。
DJとしてはBONOBO「CHILL "EM ALL」をYO.ANと主催、KOARA「ROMEO」、SECOBAR「SUPER X」のRESIDENT DJ, LIVEで活動。AGEHA、DOMMUNEや地方からメディア、大箱小箱まで型にはまらない安定したプレイで注目を集めている。
2011年HOLE AND HOLLANDから発売された記憶にも新しい V.A『RIDE MUSIC』の収録曲「ALL SET TO GO」のALTZ REMIXと自身によるREMIXを12インチでリリース決定!!!!!

https://www.hole-and-holland.com
https://soundcloud.com/fushiming

schedule
5/14 スケボー音楽クラブ@DOMMUNE
6/2 BUENA SUERTE Anniversary! @ AGEHA

RIDE MUSIC EP Release Tour↓
6/8 SUPER X@渋谷SECOBAR
6/16 SUPER X@仙台PANGAEA
6/29 SUPER X @ 神戸TROOP CAFE
6/30 THIRD CULTURE @ 静岡EIGHT & TEN
7/14 @西麻布新世界

最近、使用頻度の多い12インチをジャンルレスでチョイス。


1
Alexander Robotnick - Dance Boy Dance - Yellow

2
Tito Puento - Oye Como Va (Bongo Mix) - Mr Bongo

3
Slope - Your Time Is Up - Sonar Kollektiv

4
Ras - Do You Dance (Dixless Main Vinyl Mix) - Sonar Kollektiv

5
Kimiko Kasai - Ww Can Fall In Love - CBS/SONY Inc

6
Teaspoon & The Waves - Friday Night Special - Sofrito

7
Dave Angel - Philly Bluntz - Island

8
ALTZ - Altz Heavy Edit Version Ep - HOLE AND HOLLAND

9
The Braxtons - The Boss(Masters At Work Dub) - Atlantic

10
Kitty Winter - Feel It - Spinning Wheel

DUBBY - ele-king

Chart


1
VSP Projekt - S.T. - Melodia

2
Per Tjernberg - They Call Me - Rub-A-Dub Records

3
Chateau - Breakers - Private

4
Degas, Weiser, Rodach - Xlame - veraBra Records

5
 Rumuncho Matta - Ecoute... - Cryonic Inc.

6
Joan Bibiloni - Vieja en el Tiempo

7
Katamaran - Cafe Florian - Plane

8
Pat Metheny - Secret Story - Geffin

9
Gasper Lawal - Abiosunni - Hot Records

10
10. Mario Negrao - Madeira Em Pe - Coomusa

[Electronic, House, Dubstep] #10 - ele-king

夜間照明に神々しく浮かび上がる燃えるようなオレンジとゴールドの軍団、それがぼくらだった。 ジョナサン・バーチャル『ウルトラニッポン』(2000)

 4月30日、味の素スタジアム、ゴール裏の興奮が忘れられない。あのとき......、高原直泰が走り、高木俊幸の蹴ったボールがゴール左上のネットに突き刺ささったときから、何かが変わってしまった......そして、気分良く、GWの合間に今年に入って買ったレコードを数枚聴ききながら、書いた。


1.James Blake - Love What Happened Here | R & S Records


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 2011年のプレスだが、日本に入ってきたのは今年の春先。ハイプに踊らされた人以外は、ブレイクに入った理由は"CMYK"にあるわけだから、いちおう誰もが期待するシングルだったと思う(実際、各レコード店で好セールスだったそうです)。A面の"Love What Happened Here"は、まあまあ良いが、あくまで「まあまあ」。サンプル・ネタを使った"CMYK"スタイルの曲というは、ジェームス・ブレイクにとっては久しぶりで、大人びたフュージョンを取り入れ、ガラージ風のビートに混ぜるアイデアも悪くはない。が、A面の曲にしては少し地味かな。家計簿をみるにつけ、買わなくても良かったなとも思った。

2.Burial + Four Tet - Nova | Text Records

 同じように、買わなくても良かったかもな思ったのがこの12インチ。「Kindred EP」を聴いたときはさすがだと思って、「これは売り切れる前にゲットしておかないと!」と燃えたのだが、収録曲は前作の延長で、ハウシーなブリアルといったところ。昔ならこういうトラックも、DJフレンドリーとか言って褒められたのだが、いまでは多くのDJがレコード買ってないし、どうでもいいか。いずれにせよ、「モス」の震えには遠くおよばない。

3.Burial - Kindred EP | Hyperdub


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 これは実は、ビートから出ている日本盤のCDの解説を書いているので、買わなくてもいいものの、曲の素晴らしさにヴァイナルでも欲しいと思い、買った。収録されている3曲すべてが良い。デムダイク・ステアのような、いま流行のダーク・アンビエントとも共振している。とはいえ、ガラージ風のビートを入れている"Kindred"にはインダストリアルな感覚、そしてスクリューまでもが注入されている。

4.Airhead - Wait/South Congress | R & S Records


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 10インチ。"Wait"は、R&Bサンプルのダウンテンポで、マウント・キンビーが好きな人なら絶対に好きだし、ボーズ・オブ・カナダ・リヴァイヴァルともリンクしている。要するに、サイケデリック・ロックのエクスペリエンスがある。新鮮さで言えば、ブリアルの「Kindred EP」を凌いでいる。"South Congress"はダビーな展開で、ちょっとそのドラマチックなテイストが自分にはまああまあだが、それでもこれは買って良かったと思う。

5.Claro Intelecto - Second Blood EP | Delsin


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 かつては〈Ai〉(ゼロ年代初頭のUKのデトロイト・フォロワーのレーベル)で、ここ数年は〈モダン・ラヴ〉から作品を出しているクラロ・インテレクトロのオランダは〈デルシン〉からのニュー・シングル。「なんでこれ買ったんだっけ?」と、取り置きしていたお店のスタッフに問いつめたほど、理由を忘れている。魔が差したのだろうか......。同時リリースされているアルバム『リフォーム・クラブ』を買う前に聴いておきたかったと、そういうことか。中途半端なBPM(遅くもなく、速くもない)による"Second Blood"は、カール・クレイグ風であり、アンディ・ストット風でもある。"Heart"のメランコリーも悪いくはないが、特筆すべき感じはない。家計簿を見ると、これも買わなくても良かった1枚。でも、アルバムはちょっと気になっている。

6.Disclosure - Tenderly / Flow | Make Mine


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E王 UKガラージがいま復活しているんじゃないのか? そう思わせる7インチ。男のふたり組で、リズムの組み方は最新型。ジェームス・ブレイクの次を狙っているようでもあるが、よりネオソウル風でもあり、こちらのほうがビートは面白そうだ。2年前に〈もしもし〉からデビューして、通算3枚目になるが、メジャーに行くんじゃないかな。いずれにしても、アルバムが楽しみだ。

7.Tam Tam - Dry Ride | Mao/Jet Set


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 タム・タムは、新人とは思えない演奏力、そしてエネルギーを持っている。エゴラッピンをよりレゲエ寄りにした感じで、楽しく、そして力強さもある。プロデューサーはハカセサン。魅力的な声を持った女性ヴォーカリストが力いっぱい歌い、B面ではON-U風のダブ・ヴァージョンを聴かせる。アルバムも出来もよかったし、次こそライヴを見たい。

8.Slava - Soft Control | Software Records


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 いやはや......、三田格がチルウェイヴをけなしているお陰で、今年に入ってさらにまたチルウェイヴ系は売れている。〈メキシカン・サマー〉傘下の〈ソフトウェア〉(OPN主宰)は、この流れを逃すまいと今年に入って4枚の12インチ・シングルのリリースを続けている。なかでもひときわ目を引くデザインのスラヴァの「ソフト・コントロール」は、ドリーミーであると同時にトリッキーで、ビートに工夫がある。ちょっとハイプ・ウィリアムスを思い出すが、ハウシーで、セクシャルで、そして80年代的なテイストはない。

Jesse Ruins, Mop Of Head, Teeth - ele-king

 4月27日、この日は久しぶりのオールナイトのイヴェントにそなえ、夕方に起床。野田さんとの打ち合わせを終えた後、急いでタワーレコード新宿店に向かい、タワーレコード新宿で行われた、平賀さち枝さんの公開レコーディングに参加。最後までいたかったのだが、時間が来たので再度渋谷に移動。小雨が降るなか、渋谷から代々木公園に向かい、突き当たりの通りを右に曲がったところに本日のお目当ての会場、〈UNDER DEER LOUNGE〉はティースのメンバーが意気揚々と談笑をしていて、主催者やイヴェント・スタッフが忙しなく事前の打ち合わせをしいるのが見えた。200人くらいは入るであろう会場の内装はとてもお洒落で、会場スタッフの多田さんにお話を伺ったところ、普段はジャズやファンク、R&Bなどのアーティストをブッキングしているとのこと。「でもジャンルに縛られないで、気軽にいろんな方が来れる空間になればと思ってます」と多田さんは語る。本日は「STYLE BAND TOKYO」と「TOKYO INDIE」というふたつのイベヴェントが合同で企画したもので、アーティストやDJを見る限り、ダンス系のアクトが多いため、これは面白い空間になりそうだなあと期待が膨らむ。少しくつろいでいるとティースのメンバーが僕のところにやって来たので挨拶をして、いくつか気になっていた質問をしてみた。


さっそくですが、日本に来るのは初めてですか?

TEETH:うん、ずっと来たかったから私たち自身すごくエキサイトしてるよ。

すでに大阪や名古屋をツアーしてきて、本日が東京ですが、日本のシーンにはどういう印象を持ちましたか?

TEETH:私たちみんなジェシー・ルインズが大好きなんだよね。あと大阪のHappyってバンドも良かったし、あと、あの名前が凄く長い......えーっと......

Psysalia Psysalis Psycheですか?

TEETH:そう! Psysalia Psysalis Psyche! 彼らも良いよね! 私がすごく思ったのはイギリスのインディから影響を受けてるイメージがあって、ジョイ・ディヴィジョンとかザ・リバティーンズとか、音楽だけじゃなくって、ファッションからも影響を受けてる印象があるかな。

STYLE BAND TOKYOやTOKYO INDIEはこれまでいろんなアーティストを海外から招聘してるんですが、こういうイヴェントについてはどう思いますか?

TEETH:面白いと思うよ、東京は本当にエネルギッシュだし、今回はバンドにとっても良いチャンスや経験になると思うね。

Bichesのブレイクが「いまのイギリスのシーンには何もない」とSXSWで僕と話している時に言っていたのですが、TEETHの方々は現在のイギリスのシーンについてはどう考えていますか?

TEETH:実は私たちも去年アメリカに拠点を移したんだよね。私たちの場合はそこまでネガティヴなものじゃないんだけど、実際イギリスのバンドがアメリカや他の国に移るケースは増えていて、元々いた場所に属さなくなってきてはいると思う。

それは単純にアメリカのシーンや、他の場所に新しい価値を見いだしているからなんでしょうか?

TEETH:イギリスのシーンというよりか、問題はレーベルにあると私は思っていて、イギリスのレーヴベルってインディ、インディ、しすぎてるっていうか、難しいんだけど、アメリカのレーベはイギリスまで縛られていないし、シーン自体も解放的なのは否めないかな。

でも細かい部分にフォーカスすればたくさん良いバンドやアーティストもいますよね。

TEETH:それは間違いなくそうで、それがひとつのシーンとしてうまくまとまれなくて、いまは難しい状況が続いてるんじゃないかな。

TEETHの方々が現在共感できるバンドとやアーティストはいますか?

TEETH:(僕のメモ帳を奪って必死に書き出す) Gross Magic 、Astrid Monroe 、Unicorn Kid 、Curtis Vodka 、Bottoms 、Extreme Animals
 ......あたりかな。イギリスだったら以前一緒にやったFactory Floorとか最高だね。ユウキはBo Ningenとも知り合いなんでしょう? 私はギターのコウヘイと仲が良いし、彼らも好きだよ!

最後にTEETHのバンド名の由来を教えて貰っていいですか?

TEETH:ノーリーズンだよ(笑)

ありがとうございます、ライヴ楽しみにしてます!


 会場の準備も整いはじめ、オープンの時間になり、お客さんも入ってきた。夜中の1時少し前、いちばん最初のアクト、ジェシー・ルインズが登場する。演奏がはじめる前、ジェシー・ルインズのメンバーも認めていたが、正直な感想を言うと、演奏を含め、ライヴ・パフォーマンス自体にはまだ未完な部分がたくさん垣間見れたライヴだったように思える。それでもメロディーセンスは間違いなくたしかなもので、エフェクトを抑えたヴォーカルも効果的で、かつシンセサイザーの音のなかに顔を覗かせる甘いヴォーカルが素敵だ。
 サウンド自体もどこかノスタルジーを感じさせるラインが至るところに散りばめられ、ドリーミーでかつロマンスに溢れている。会場も息を飲んで彼らを見つめる様子がとても印象的だった。ジェシー・ルインズはアメリカで僕が現地のリスナーに質問されたり、いろんなところで注目されているのも事実で、今後いろんな方法をライヴで試して、形にしていって欲しいと強く思った。

 ジェシー・ルインズが終わり、転換DJが会場を盛り上げるなか、次に登場したのは2年連続でFUJI ROCK出演を決めたモップ・オブ・ヘッド。小刻みにグルーヴを創出するギターとドラムが会場に鳴り響き、それに加わるようにシンセサイザーの重いビートが押寄せる。展開の速い演奏に僕はすっかり踊らされ、とても興奮した。会場全体も熱気に包まれていく。
 バンドの基盤にはダブステップやドラムンベースをからの影響もうかがえるが、ロックやポップなどいろんな角度からのアプローチも面白い。サウンドだけでなく、ブラーの「Song 2」のギターのリフを曲の途中に入れたり、遊び心のある。とにかく、彼らのエネルギッシュなパフォーマンスには好感が持てた。
 というわけで、この日のベスト・アクトはモップ・オブ・ヘッド。彼らの言葉によれば「人間が限界の状況で奏でるループが生み出す歪み、そこから生まれる快感」を追求すべく、ライヴではPCに頼らない演奏をする。今後が楽しみなアーティストだ。

 本日のトリ、ティースが会場に現れる。モップ・オブ・ヘッドの上をいく爆音ビート。そしてエフェクトをかけまくったヴェロニカの攻撃的なヴォーカルが炸裂し、ストロボが会場をより一層刺激的な風景に変貌させる。メンバーの衣装もタイツやチャイナドレスなど奇抜で、どこかスライ・ベルズを彷彿とさせた。
 インタヴュー後に彼らのパフォーマンスについて触れたとき、ヴォーカルのヴェロニカは「どんな会場でも楽しいステージになればそれでいい」と言っていたのを思い出した。ライヴ終盤、オーディエンスをたくさんステージに上げて楽しそうに歌う彼女を見て何か僕まで嬉しくなった。

 今回のような、人気のある〈もしもしレコーズ〉からのバンドと日本のバンドとの共演は、海外のインディ好きな子たちと日本のオルタナティヴなシーンとが出会う場所になる。未来を感じる素晴らしい企画だと思うので、「STYLE BAND TOKYO」や「TOKYO INDIE」にはこれからもどんどんやって欲しい。
 この日のオーディエンスは若い層が大半を占めていた。外国人も目立っているなか、最終的にみんなで盛上がった。その様子がとても微笑ましかった。すべての演奏が終わり、落ち着きを取り戻す会場で、僕は、Craft SpellsやBeach Fossilsなどが出演していたSXSWでの一夜を思い出していた。その日の渋谷でのライヴは、僕をあの広大な場所に連れ戻し、不完全のまま終わってしまったあのときを埋めてくれた。それぐらい興奮した夜だった。

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