「KING」と一致するもの

WWW & WWW X Anniversaries - ele-king

 これまで数々のイベントを企画・実現し、日本の音楽シーンに大きな影響を与えてきた、渋谷のライヴ・スペース「WWW」と上階の2号店「WWW X」。今秋、前者はオープン8周年を、後者は2周年を迎える。それら両会場の周年を記念し、特別シリーズの開催が決定した。題して「WWW & WWW X Anniversaries」。現在、6公演が発表されており、スネイル・メイル、D.A.N.、ジェイミー・アイザック、モーゼス・サムニー、イ・ラン、七尾旅人、エラースミスと、目のくらむような強力なアクトが勢ぞろいしている。さらに後日には追加発表もあるとのことで、10月は「WWW」と「WWW X」に入りびたることになりそうだ。詳細は下記よりチェック。

WWW & WWW X Anniversaries 第1弾発表 6公演

●10月6日(土)「SNAIL MAIL」 出演:SNAIL MAIL @ WWW X
●10月8日(月・祝)「TIMELESS #4」 出演:D.A.N. / Guest Act:Jamie Isaac @ WWW X
●10月9日(火) 「Hostess Club Presents Moses Sumney」 出演:Moses Sumney @ WWW X
●10月12日(金)「Emotions」 出演者近日発表 @ WWW & WWW X & WWW β
●10月13日(土)「In&Out」 出演:イ・ラン (from Korea) / 七尾旅人 @ WWW
●10月20日(土/深夜) 「Local X World」 出演:Errorsmith and more @ WWW X


WWW & WWW X Anniversaries
https://www-shibuya.jp/news/009343.php


あまりにも瑞々しいUSローファイ・ロックのニュースター、若干19歳のSNAIL MAIL(スネイル・メイル)。
早くも初来日公演が決定!!

タイトル:WWW & WWW X Anniversaries "SNAIL MAIL"
日程:10月6日(土)
会場:WWW X
出演:SNAIL MAIL
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:前売 ¥5,500 (税込 / ドリンク代別 / オールスタンディング)
一般発売:8/4 (土) 10:00~
e+ / ローソンチケット[L:73611] / チケットぴあ[P:124-356] / iFLYER / WWW店頭

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009277.php


D.A.N.によるレギュラー企画 “TIMELESS” #4の開催が決定。
ゲストは、先日初来日単独公演が発表された、話題のサウス・ロンドン出身24歳の新鋭Jamie Isaac(ジェイミー・アイザック)。
海を越え呼応する同世代のミニマル・メロウネスが2018年の東京で出会う一晩をお見逃し無く。

タイトル:WWW & WWW X Anniversaries “TIMELESS #4”
日程:2018年10月8日(月祝)
会場:WWW X
出演:D.A.N. / Guest Act: Jamie Isaac
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:前売 ¥3,800 (税込 / ドリンク代別 / オールスタンディング)
チケット
■先行予約:8/4(土)12:00~8/12(日)23:59 ※先着
https://eplus.jp/dan-jamie-timeless/
■一般発売:8/18(土)10:00~
e+ / チケットぴあ[P:126-358] / ローソンチケット[L:70429]

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009347.php


その甘美な歌声がデビュー前から話題を呼び、ジェイムス・ブレイクやスフィアン・スティーヴンスのUSツアーのオープニングに抜擢、そして今年3月には第90回アカデミー賞授賞式で映画『君の名前で僕を呼んで』の主題歌「Mystery of Love」をスフィアン・スティーヴンスやセイント・ヴィンセントに並び披露するなどアーティストからも厚い支持を得るカリフォルニア出身SSWモーゼス・サムニー。チケット即ソールドアウトとなった6月のソロセットでの初来日公演に続き、早くもバンドセットでの再来日が決定!

タイトル:Hostess Club Presents Moses Sumney
日程:2018年10月9日(火)
会場:WWW X
出演:Moses Sumney
時間:OPEN 19:00 / START 20:00
料金:¥6,800 (税込 / ドリンク代別 / オールスタンディング)
チケット
■先行予約:8月4日(土)10:00~
ticketboard
■一般発売日 8月18日(土)10:00~

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009348.php


シーンの変化を象徴する様々なジャンルのオルタナティブな新世代アーティストがラインアップされ、多様な「感情(Emotions)」の交わりから「現在(いま)」が浮かび上がるフライデーナイトパーティーシリーズ「Emotions」、第3弾開催決定! 詳細は後日発表!

タイトル:WWW & WWW X Anniversaries "Emotions"
日程:2018年10月12日(金)
会場:WWW・WWW X・WWWβ
詳細後日発表

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009326.php


WWWによるアジアインディロックシーンの交流地点シリーズ「In&Out」
アニバーサリー記念として開催する今回は、その歌声、文章、活動姿勢やインタビューを通しての発言が大きな注目を浴びている韓国ソウルのマルチ・アーティスト "イ・ラン" と、WWWでもこれまで「百人組手」、「兵士A」など衝撃的ライブパフォーマンスで数々の名演を生み出している "七尾旅人" が邂逅!

タイトル:WWW & WWW X Anniversaries "In&Out"
日程:2018年10月13日(土)
会場:WWW
出演:イ・ラン (from Korea) / 七尾旅人
時間:OPEN 18:00 / SATRT 19:00
料金:前売 ¥3,800 / 当日 ¥4,300 (税込 / ドリンク代別 / オールスタンディング)
チケット:
■先行受付 8/4(土)10:00~8/12(日)18:00
e+
■一般発売 8/18(土)10:00~
e+ / ローソンチケット[L:70990] / チケットぴあ[P:126-056] / WWW店頭

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009327.php


フューチャー・クラシックなテクノ意匠! 13年ぶりのアルバムを〈PAN〉より投下、未曾有のアフロ&ダンスホール×ミニマルな大傑作で昨年の年間ベスト・チャートを賑わせたベルリンの異能 ERRORSMITH が満を持してWWW Xへ拡張された第10回記念のLocal X Worldに登場。RAにて枚数限定の早割¥1,300も販売開始。追加発表も乞うご期待!

タイトル:WWW & WWW X Anniversaries “Local X World Errorsmith”
日程:2018年10月20日(土)深夜
会場:WWW X
出演:Errorsmith [PAN | from Berlin] - LIVE - / + more
時間:OPEN 23:30 / START 23:30
料金:前売 ¥2,000 / 当日 ¥2,500 / U23 ¥1,500 / Early Bird ¥1,300 *枚数限定
チケット:
8月2日(木)19:00~ 枚数限定 Early Bird発売 @ Resident Advisor

公演詳細:https://www-shibuya.jp/schedule/009325.php

Laraaji - ele-king

 まさに待望といっていいでしょう。70年代にストリートでパフォーマンスをはじめたところからキャリアをスタートし、ブライアン・イーノにその才を見出されたアンビエントの大御所、ララージ。近年のニューエイジ・ブームともリンクしながら、いまなお現役として新作の発表やさまざまなアーティストとのコラボを繰り広げている彼が、ついに来日ツアーを開催します。東京は単独公演、全席座りで2回のロング・セットを披露とのこと。大阪と京都もまわります。この絶好の機会を逃すなかれ。

Laraaji Boiler Room London - Deep Listening Session

[8/30追記]
ララージ待望の来日ツアーに、追加公演が決定しました。9月13日、渋谷WWW X にて開催。7FO、UNIT aa+畠山地平、Chee Shimizu も出演します。詳細は下記をご参照ください!

Laraaji Japan Tour 2018

澄み渡る空、開かれる静域。巨匠 Brian Eno に見出され、近年のニューエイジ/アンビエントの再興により生ける伝説となったNYCのパーカッション奏者/電子音楽家 Laraaji (ララージ)待望の単独初来日ツアー。

9.15 sat WWW Tokyo
9.16 sun Nanko Sunset Hall Osaka
9.17 mon Metro Kyoto

テン年代初頭よりエレクトロニック・ミュージックの新潮流の一つとして拡張を続けるニューエイジ/アンビエントの権化とも言える、ミュージシャン、パーカッション奏者、“笑い瞑想”の施術者でもある Laraaji (ララージ)の東京は単独公演、全席座りで2回のロング・セットを披露、大阪、京都を巡る待望の単独初来日ツアーが決定。そのキャリアは70年代のストリート・パフォーマンスから始まり、Brian Eno に発見されアンビエント・シリーズへ参加以降、Harold Budd、Bill Laswell、John Cale、細野晴臣、Audio Active などとコラボレーションを果たし、近年のニューエイジの再興から発掘音源含む再発で再び注目を集め、後世に影響を与えたオリジネーターとして新世代の音楽家 Blues Control、Sun Araw、Seahawks とのコラボレーション作品、遂には新譜もリリース、各国でのツアーやフェスティバルに出演し、ワールドワイドに活動の幅を広げている。風のようにそよぎ、水のように流れる瑞々しいアルペジオや朗らかなドローン、土のようにほっこりとしたソウルフルなボーカルや温かなアナログ・シンセ、ドラム・マシーン、テープ・サンプリング、瞑想的なアンビエントから時にボーカルも織り交ぜたパーカッシヴなシンセ・ポップ、ヨガのワークショップまでも展開。風、水、空、土といった自然への回帰と神秘さえも感じさせる圧倒的な心地良さと静的空間、情報渦巻く現代のデジタル社会に“癒し”として呼び起こされる懐かしくも新しいサウンドとヴィジョン、ニューエイジの真髄が遂に本邦初公開を迎える。

ツアー詳細:https://www-shibuya.jp/feature/009311.php

■9/15土 東京 単独公演 at Shibuya WWW
Title: Laraaji - Tokyo Premiere Shows -
1st set OPEN 16:00 / START 16:30
2nd set OPEN 19:00 / START 19:30
ADV ¥5,500+1D *各セット150席限定・全席座り / Limited to 150 seats for each set
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:73365] / PIA [P:125-858] / RA / WWW *8/1 (水) 一般発売
LIVE: Laraaji *solo long set
more info: https://www-shibuya.jp/schedule/009310.php

■9/16日 大阪 at Nanko Sunset Hall
Title: brane
OPEN 17:30 / START 18:00
ADV ¥4,800 / DOOR ¥5,500
Ticket Info: TBA
LIVE: Laraaji + more
Visual Installation: COSMIC LAB
info: https://www.newtone-records.com

■9/17月・祝 京都 at Metro
Title: Laraaji Japan Tour in Kyoto supported by 外/Meditations
OPEN 18:30 / START 19:30
ADV ¥4,500 / DOOR ¥5,000
Ticket Info: 公演日・お名前・枚数を(ticket@metro.ne.jp)までお送りください。
LIVE: Laraaji + more
more info: https://www.metro.ne.jp

Laraaji [from NYC]

本名エドワード・ラリー・ゴードン・ジュニア、1943年生まれのアメリカ人。ツィターによる瞑想的な演奏と共に、ニューエイジ/アンビエント・ミュージックの生ける伝説として知られる。70年代にストリート・パフォーマンスをはじめ、ワシントン・スクエア公園で演奏していた Laraaji を見かけた Brian Eno に声をかけられたことから、1980年リリースの名作、アンビエント・シリーズ第3弾『Ambient 3: Day of Radiance』に参加し、脚光をあびる。その他の代表作には、神々しい弦の反響と反復を繰り返す『Celestial Vibration』、電子モードのツィターが天空のドローンを描く『Essence / Universe』、大胆なボーカルとともに深く拡張していく Audio Active とのダブ作『The Way Out Is The Way In』などがあり、また Harold Budd、Brian Eno、Bill Laswell、John Cale、細野晴臣などとのコラボレーションやライブ音源含め、これまでに多数の作品を発表している。近年は〈All Saints〉から新作『Bring On The Sun』やコンピレーション『Celestial Music 1978 - 2011』に加え、Blues Control (〈RVNG Intl.〉より)や Sun Araw、最新作ではSeahwks とのコラボレーション、また〈Leaving Records〉からの発掘音源など、近年のニューエイジ/アンビエントのリヴァイヴァルも相交わり新旧共に活発なリリースとライブを展開中。音楽と平行して笑い瞑想のワークショップも行っている。

https://laraaji.blogspot.com

Laraaji - Celestial Music 1978 - 2011 [All Saints RE2013]
https://laraajimusic.bandcamp.com/album/celestial-music-1978-2011

■9/13木 追加公演 at WWW X

Title: Balearic Park - Laraaji - *FLOOR LIVE
OPEN / START 19:00
ADV ¥3,300 / DOOR ¥3,800 / U23 ¥2,800
Ticket Outlet: e+ / Lawson [L:71297] / PIA [P:127-579] / RA / WWW *8/22 (水) 一般発売

Laraaji [from NYC]
7FO [EM Records / RVNG Intl.]
UNIT aa (YoshidaDaikiti & KyuRi) + Chihei Hatakeyama [White Paddy Mountain]
Chee Shimizu [Organic Music / 17853 Records]

ニューエイジの権化 Laraaji 追加公演! 都市型アンビエント・イベント《Balearic Park》 WWW X 初開催のフロア・ライヴに登場。国内からは昨年NYの〈RVNG Intl.〉からアルバムを発表、間もなく〈EM Records〉よりリリースされるニューエイジ・ダブな最新作『竜のぬけがら』で更なる反響を呼ぶ大阪の電子音楽家 7FO、古典から電子音楽まで様々なフィールドで活躍するシタール奏者 YoshidaDaikiti とタブラ奏者 KyuRi による UNIT aa に数々の作品を残すアンビエント/ドローン作家、レーベル〈White Paddy Mountain〉主宰の Chihei Hatakeyama 参加のスペシャル・セッション、そしてディスク・ガイド、再発、コンピレーションの監修等、日本含め様々なオブスキュアを世界へ広める東京屈指のディガー Chee Shimizu (Organic Music) がDJ出演。今回は Laraaji のチターを始め、ギター、シタール、タブラ等の生楽器を主体としたフロア・ライブをフィーチャー、Gigi Masin、Suzanne Kraft、Andras、Visible Cloaks に続く《Balearic Park》の新境地をお見逃しなく。

https://www-shibuya.jp/schedule/009420.php

Tony Allen × Jeff Mills - ele-king

 これは事件です。2016年の末、パリのジャズ・クラブにて共演を果たしたトニー・アレンとジェフ・ミルズの両巨頭ですが、その奇蹟のようなコラボがついにレコードへと結実。9月28日に10インチとしてリリースされます。しかも、レーベルは〈ブルー・ノート〉。このデトロイト・テクノの伝説とアフロビートの伝説との邂逅を逃す手はありません。先行公開されている収録曲“The Seed”を聴きながら、首を長くして待ちましょう。

artist: Tony Allen & Jeff Mills
title: Tomorrow Comes The Harvest
label: Blue Note
format: 10"
release: September 28th
EAN / JAN: 0602567786306

[tracklist]
A1. Locked And Loaded
A2. Altitudes
B1. On The Run
B2. The Seed

Amazon
disk union
HMV

Likkle Mai - ele-king

 リクル・マイは、日本のレゲエ・シンガーとして国際舞台でもっとも評価されているひとりで、強いてたとえるなら日本のマーシャ・グリフィスと言えるような素晴らしいアーティストだ。彼女は、世界中の誰もがルーツ・レゲエは時代遅れだと認識していた90年代に真っ直ぐなルーツ・レゲエをやって世界を驚かせたバンド、ドライ&ヘヴィーのヴォーカリストとして登場した。バンドを脱退した後もソロ活動を続けているわけだが、すでに『Roots Candy』や『Dub Is The Universe』、『mairation』など魅力的な作品を残している。2014年には3・11への彼女なりのアンサーとして、レゲエと民謡を融和させた『きたぐにのはる』も話題になった。
 リクル・マイはいつだってレゲエをベースにしながら、人生や社会に関して、シンプルで力強い言葉をソウフルな声で歌う。彼女の音楽はいつだって大らかで、なおかつプロテスト・ミュージックで、いつだって人を元気にさせる。去る7月18日に、4年ぶりのミニアルバム『Rise Up』がリリースされた。ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬が参加し、彼女の盟友でもあるブリストルのロブ・スミスが1曲、ミックスしている。リクル・マイらしい、ポジティヴなヴァイブレーションのじつに溌剌とした作品だが、なによりもすごいのは、長年続けてきている人が持ち得る感情の深みが見えること。ぜひぜひチェックして欲しい。
 また、リクル・マイは精力的なライヴ活動もしている。10月からは「Likkle Mai Rise Up TOUR 2018」も予定されているので、近場の人はぜひ! 彼女のライヴは最高なんで。詳しくはリクル・マイのホームページをご覧ください。

https://likklemai.com/2/live-schedule/



LIKKLE MAI
Rise Up

Hanx Records/MK STARLINER
Amazon

 『NYタイムス』の記事で、坂本龍一がよく行く日本食レストランの話があった。彼はその店の音楽が嫌いで、普通なら何も言わないでそこを立ち去るのだが、そのレストランは彼のお気に入りなので、音楽の選曲を担当させてくれないかと申し出た、という。ふんふんと頷きながらこの記事を読み進めていくと、同時に『CODA』が紹介されていた。


https://coda.mubi.com

 2014年6月、咽喉癌の段階3と診断された彼は、7月10日に公表し、治療に専念することにした。Alejandro González Iñárritu監督から突然電話があったのは、何ラウンドかの化学治療を終えた翌年の春のことだった。坂本龍一は、明日もし可能ならLAに来てくれないか、と言われた。起きたばかりでボーとしていたこともあり、休養期間にも関わらず、イエスと答えていた。20代から仕事をし、こんなに長く休んだのは初めてで、仕事をしないことが悪に感じていた頃だった。生命の危険を経験したことで、彼の創造力のモチベーションが上がり、音への追求が果てしなくはじまった。

 という、彼が癌治療をはじめてからの、休養期間に撮影されたドキュメンタリーだ。彼のミュージシャンとして、そしてひとりの人間として、音への情熱、社会に貢献する姿勢、癌後の人生についてなどが、彼の作品や昔の映像を合わせながら綴られている。彼のひと言ひと言に頷き、作品の美しさに体が震え、人間味溢れるキャラクターに親近感を覚えた。

 彼は2011年、津波の被害にあった福島に赴き、原子力反対の運動に積極的に参加し、津波の後に生き残ったピアノで、疎開している人達のためにコンサートを開き、現地のアイコンとなった。ピアノを弾き、災害の後に残ったこれこそが、自然の調律になっている、と彼は思ったと言う。物は自然のままが真の姿なわけだが、現代に生きる私たちは、それを忘れがちだ。

 雨の降る音、鳥が飛び交う音、木がそよぐ音など、自然の音に反応し、北極に行って水の音を録音したり、大雨の降る日に外に出てバケツを頭から被り音を感じたり、シンバルを持ち込んで、バイオリンの弦をあてたり、コーヒーカップで円を描くように音を出したり、理想の音を求め続ける姿が描かれる。

 彼の昔のバンド、テクノ・ポップのイエロー・マジック・オーケストラのライヴ映像や、若かりし日々の坂本さんのインタヴューや音楽、そして俳優としての姿──『戦場のメリークリスマス』や『ラストエンペラー』の映像(ベスト・オリジナル・スコア賞を受賞)ばかりか、昔の東京の映像なども盛り込まれている。時代背景からも様々な想いを馳せることができる映画だ。

 この映画は、威厳としたリンカン・センター(https://www.lincolncenter.org)で見るのが筋かと思ったが(NYは7月末から公開で2映画館のみ)、坂本さんの家にも近い、こじんまりしたシネマ・ヴィレッジ(https://www.cinemavillage.com/)で観賞した。ゆるい雰囲気で、広告もほとんどなく、売り切れにもならず、何気に心地よい。『CODA』のおかげで新しい映画館も発見できた。

 小説家とは何を考え、どのように前に進むのか――デビュー20周年を迎える小説家・古川日出男。そのキャリアの節々で、雑誌でのインタヴューやトークイベントなど様々な場面で対話を繰り広げてきた批評家・佐々木敦。このふたりがこれまでに繰り広げた数々の対話を集成したインタビュー集を刊行します。

 ふたりはこれまで「作家と批評家」という関係に留まらず、様々な形でコラボレートしてきました。その対話は毎回、小説という営為、ひいては創作という行為の原理へと迫る深く濃密なものとなっていきます。

 作品ごとに「アスリート的」とも言われる集中力で臨みながら、通常の作家の数倍におよぶ大量の作品を世に出し続け、そして絶えず自己更新を重ねてきた20年。
 古川作品の背景を知る助けとなるだけでなく、小説家とはどのように小説を書き始め、どのように書き継ぎ、どのように書き終え、そしてどのように次の作品に向かうのか。そうした創作の舞台裏に、長期にわたって迫っていった貴重で壮絶なドキュメントであり、「創作」という行為に興味のある方すべてに読んでほしい一冊です。

 今回は、7月30日の発売に先駆けて、佐々木敦による熱い前書きを公開します。

小説家の、苛烈なる饒舌 ―まえがきにかえて―
佐々木敦

 小説家はそもそもの最初から、そして常にいつも、饒舌だった。
 しかしそれは、こちらの話を封じ篭めようとするような、問う側と答える側の関係性においてやみくもにイニシアチブを取ろうとするような、よくある防御的な意味での攻撃的な饒舌ではない。自分語りへとナルシスティックに閉じていくようなものでもない。むろん単なる話し好き、おしゃべりとも全然違う。私が前のめりに、時にはやや不用意に投げかける問いに対して、ほとんどの場合、即答と言ってよい言葉を能弁に返しながら、そこにはいわゆる当意即妙さとはまるで異なる考え深さと、ある紛れもない繊細さがうかがえた。そこには情熱と誠実がともに宿っていた。
 古川日出男との対話は、初対面の時からずっと変わらず、そうだった。ここには収録されていない、いちばんはじめのインタビューは、今は存在しないカルチャー誌のごく小さな記事のための取材だったが、その時のことをよく覚えていると言うと嘘になるけれど、言葉を交わした瞬間の、打てば響く、響き合うような感触は、今も肌で思い出すことが出来る。しかしその時は、まさかそれからこれほどの長きにわたって何度も問いと答えを継続してゆくことになるとは、そればかりか、インタビューや対談以外のさまざまな試み、小説家と批評家という組み合わせを大きく逸脱する試みを幾つも一緒にやっていくことになるとは、もちろん考えてもみなかった。気づけば十年を超える時が過ぎており、われわれの対話はこうして一冊の書物になるほど蓄積されていた。古川さんの小説家としての二〇年を記念して編まれたのが、本書である。
 こんな言い方も芸がないが、われわれは要するに馬が合ったのだと思う。更に芸なく言えば、話せば話すほど、少なくとも私の方は、古川さんと自分はどこか非常によく似たところがある、と思うようになった。とはいっても、われわれは表面的には、たぶんまったく似ていない。また、これだけ長い付き合いになっても、いわゆる「友人」とは呼べない。理由なく会ったりしたことはこれまでに一度もない。私的な話だってほとんどしたことがない。だから「友人」ではないのだが、しかしわれわれは「同志」なのだ、何の同志か。「世界」と「小説」のかかわりをめぐる、それぞれの孤独な、けっして終わりの訪れることのない闘いにおける同志なのだ、と私は勝手に思っている。そして小説家と批評家が、そのような意味での「同志」になるということは、滅多にあることではない。
 この後に続くページから始まる、私と古川日出男の、ひとつひとつが大変ヴォリューミーな対話たちを再読、通読してみて、いささか驚いたことは、われわれが何度も何度も同じ話ばかりしているということだった。幾つかのキーワード、幾つかの問題意識が、繰り返し出て来る。正直言って、これほど一貫性、反復性があるとは思っていなかった。古川さんへのインタビュー、古川さんとの対話は、いつも完全なインプロヴィゼーションだ。私の場合、それは彼に限らないことだけど、古川日出男が相手の際は特にそうだ。機会によって、お互いのコンディションだってまちまちだし、毎回毎回どんな話になるのかあらかじめの決め事は一切なしに臨んでいるのだが、いつのまにか、いや、すぐさま、問いと答えの応酬は過剰な熱を帯び、速度と強度をいや増していき、そして必ず気づいてみると、その時々の対話のテーマから大きく離陸し、「小説」と「世界」をめぐる原理的な話題に突入している。その時その場に賭けようとすればするほど、アクチュアルであろうとすればするほど、そうなる。
 私にとって、古川さんとの対話は、ほとんど音楽のセッションみたいなものだ。もちろん私も古川さんもミュージシャンではないが、多分にミュージシャン的な気質があると思う。二人で話していると、そういう部分が急激に突出してくる。だから毎回終わってみるとひどく疲れているのだが、それは心地良い疲労である。良い汗をかいた、という感じだ。古川さんと話していると、互いが互いを相手に話しているだけではなく、ともに同じ方向を向いて猛烈に思考しながら語っているという感覚に陥ることがある。それがつまり、同志ということの意味だ。
 小説家と批評家との継続的な言葉のやりとりの歴史、そのひとつの区切りとして本書は立ち現れるわけだが、もちろんわれわれの対話はこれで終わりではないだろう。今後もおそらく何度となく古川日出男と私は話すことになるのだろう。そしてわれわれはやはり同じようなことを問題にし続けることになるはずだ。なぜならそれこそが真に重要なことであるからだ。「世界」と「小説」のかかわりについて、われわれが考えてきたこと、われわれが考えていることが、どのようなことであるのかは、二人の尋常ならぬ饒舌を読んで確かめていただきたい。


【内容】

■目次

小説家の、苛烈なる饒舌 ―まえがきにかえて― 佐々木敦

第一章 ルーツなき作家の誕生と再生の記録 二〇〇七年
第二章 朗読をめぐって 二〇〇八年
第三章 『聖家族』をめぐって 二〇〇八年
第四章 「対談」という「未知との遭遇」 二〇〇九年
第五章 全部小説のためにやっている 二〇一〇年
第六章 不可逆的な出来事の後に 二〇一三年
第七章 歴史を物語る声 二〇一四年
第八章 「三」をめぐる三時間 二〇一五年
第九章 エクストリームなミライへ 二〇一八年

あとがきにかえて

古川日出男 略年譜

作品紹介

【プロフィール】
古川日出男(ふるかわ・ひでお)
小説家。1966年福島県生まれ。
1998年、長篇小説『13』でデビュー。第4作となる『アラビアの夜の種族』(2001年)で日本推理作家協会賞と日本SF大賞をダブル受賞。『LOVE』(2005年)で三島由紀夫賞、『女たち三百人の裏切りの書』(2015年)で野間文芸新人賞と読売文学賞をダブル受賞。2016年刊行の池澤夏樹=個人編集「日本文学全集」第9巻『平家物語』の現代語全訳を手がけた。
文学の音声化としての朗読活動も行なっており、文芸誌「新潮」で朗読CD、文芸誌「早稲田文学」で朗読DVD『聖家族 voice edition』、宮沢賢治の詩を朗読したCDブック『春の先の春へ 震災への鎮魂歌』(2012年)などを発表。
他ジャンルの表現者とのコラボレーションも多く、これまでに音楽家、美術家、漫画家、舞踊家等との共演・共作を多数行なっているほか、2014年には蜷川幸雄演出の舞台のために戯曲『冬眠する熊に添い寝してごらん』を書き下ろした。
2011年の東日本大震災の後、自ら脚本・演出を手がける朗読劇「銀河鉄道の夜」の上演や、言葉と表現をテーマにワークショップなどを行なう「ただようまなびや 文学の学校」の主宰など、集団的な活動にも取り組み文学の表現を探究している。

佐々木敦(ささき・あつし)
1964年生まれ。批評家。HEADZ主宰。小説、音楽、映画、舞台芸術、アートなど、複数ジャンルを貫通する批評活動を行う。
『「批評」とは何か』『「4分33秒」論』『批評時空間』『あなたは今、この文章を読んでいる。』『シチュエーションズ』『未知との遭遇』『即興の解体/懐胎』『ニッポンの思想』『テクノイズ・マテリアリズム』『ゴダール・レッスン』など著書多数。

「小説家」の二〇年 「小説」の一〇〇〇年/ササキアツシによるフルカワヒデオ
古川日出男 佐々木敦(著)
2018/7/30
本体2,500円+税
ISBN: 978-4909483-03-4

Yves Tumor - ele-king

 イヴ・テューマー? イヴ・テューモア? いまだ正しい発音がわかりませんが、さまざまな名義でチルウェイヴやらハウスやらを試みてきたショーン・ボウイが Yves Tumor 名義で2016年に〈PAN〉からリリースした『Serpent Music』は、なんとも形容しがたいそのサウンドをもって新たな時代の息吹を感じさせてくれる、たいへん優れたアルバムでした(『IDM definitive』をお持ちの方は278頁を参照)。その彼が昨年〈Warp〉と契約したことは大きな話題となりましたけれども(紙エレ21号をお持ちの方は43頁を参照)、ついに新曲がお披露目です。これはもしかしたら、近いうちにアルバムも出るのかもしれませんね。ただただ楽しみです。

YVES TUMOR
〈WARP〉が新たに契約した奇才、イヴ・トゥモア
ニュー・シングル「NOID」を公開

ベルリンの前衛レーベル〈Pan〉よりリリースしたデビュー・アルバム『Serpent Music』で、ソウル・ミュージックの新たな形を提示したイヴ・トゥモアが、〈Warp〉移籍後初となるシングル「Noid」をリリース!

Yves Tumor - Noid
https://youtu.be/Edthfw5Pbxk

『Serpent Music』が、アルカやブライアン・イーノらと並んで、Pitchforkの【The 20 Best Experimental Albums of 2016】に選出されるなど、最高級の評価を獲得し、注目を集めたにも関わらず、まだまだ謎の多いイヴ・トゥモア。昨年行われた貴重なインタビューの中でも「多くの人は私の存在が何なのか困惑してると思う。けどそれでいい」と自ら語っている。

それでも今回の新曲リリースは、ますます新たな展開に期待させる素晴らしい内容となっている。

label: WARP RECORDS
artist: Yves Tumor
title: Noid

iTunes: https://apple.co/2OgBkBL
Apple Music: https://apple.co/2LoC4XP
Spotify: https://spoti.fi/2uRYfLr

DJ HOLIDAY - ele-king

 今年アルバムを出したハードコア・バンド、ストラグル・フォー・プライドの今里といえば、ここ1~2年はDJ HOLIDAY名義で、かなり精力的にDJとして活動しています。もっぱらレゲエをよくプレイしているそうですが、そんな彼が、〈アリワ〉音源のミックスCDを出しました。
 〈アリワ〉はUKレゲエにおける重要レーベルのひとつで、その主宰者であるマッド・プロフェッサーは、UKダブにおける重鎮であると同時にラヴァーズ・ロックのプロデューサーの第一人者でもあります。
 で、ラヴァーズ・ロックというのは、UKにおいて生まれ80年代に発展した、文字通りラヴリーでメロウなレゲエのスタイル。恋人とのひとときのための音楽です。日本でもずっと人気ジャンルとして聴かれ続けています。もちろんele-kingも大好きです。
 そんな甘々なジャンルの音源をDJ HOLIDAYが選曲し、ミックスしたのが『ARIWA tunes from my girlfriend’s console stereo』。すごくいいですよ。オススメです!


DJ HOLIDAY
ARIWA's tunes from my girlfriend's console stereo.

ARIWA/OCTAVE-LAB
Amazon

ウインド・リバー - ele-king

 『スリー・ビルボード』を観た人間の評価を分けるのはおそらくラストで示される独特の倫理だと思うのだが、そこに至る大きな前提として「いまのアメリカでは警察が、ひいては法が役に立たない」ということがあるのではないか。とくに田舎町では。娘がレイプされ殺されたというはっきりとした暴力があり、しかし法はそれに対して無力を示すばかり。そのとき個人や特定のコミュニティによる私刑は下されるべきなのか、どうか。そこで問われるのはアメリカ的正義なるものがあるとして、誰の手によって誰のために行使されるのかということだ。
 西部劇は言うに及ばず、アメリカ映画はフロンティアにおけるある種の無法状態を繰り返し取り上げてきた。法治国家たるアメリカのエッジでは必ず法が無効化される場合があり、そこでルールが根本から問い直されるのである。クリント・イーストウッド『グラン・トリノ』(08)は当然アメリカ的正義を体現してきた人間が己の限界を吐露するものだったろうし、あるいは近年ではデブラ・グラニク『ウィンターズ・ボーン』(10)には目を見張るものがあった。ミズーリの山奥に住むヒルビリーたちの間には警察も手出しできない独自の掟が存在し、コミュニティに属する者たちはそこから外れることが許されない。だが、その掟から否応なく零れ落ちてしまう少女が現れたとき、コミュニティのルールが根幹から問い質されるのである。そこでは「法」でも「掟」でもない倫理が再考されていると言える。

 『ボーダーライン』(15)の脚本で名を挙げたテイラー・シェリダンが、『最後の追跡』(16)の脚本に続く初監督作として撮りあげた『ウインド・リバー』。『ボーダーライン』ではメキシコ国境地帯を、『最後の追跡』ではテキサスの田舎町を舞台にして、無法状態のなかでこそ立ち上がる倫理を探っていたシェリダンは、〈フロンティア3部作〉とする連作のラストとなる本作でもまったくもってその路線を踏襲している。今回の舞台はワイオミング州の極寒地帯であり、ネイティヴ・アメリカンの保留地だ。そこで暴行を受け逃走中に死亡したネイティヴ・アメリカンの少女が発見されるところから物語は始まる。しかも、この保留地では似たような犯罪が繰り返されていることが次第に明らかになってくる。
 体裁としてはクライム・サスペンスになっており、ベテランの白人ハンターであるコリー(ジェレミー・レナー)と若手のFBI捜査官ジェーン(エリザベス・オルセン)が事件を追っていく過程が中心になるのだが、ここでもFBIという「法」を体現する人物が明らかに経験不足であるものとして描かれる。つまり、この土地ではアメリカ全体のコンセンサスを得た正義など通用するわけがないということで、そしてこの映画においてもまた私刑がどこまで認められるかが重要な問いとして立ち上がってくる。シェリダンはどうも、この3部作で法を超越した裁きの可能性を探っているようなのである。たとえば米墨の境界をモチーフとして取り上げているという点で『ボーダーライン』の横に並べられるであろうドキュメンタリー『カルテル・ランド』(15、キャスリン・ビグローが製作総指揮を務めている)では自警団が過剰に暴力化する様が容赦なく映されていたが、シェリダンも私刑の危険性をもちろん承知だろう。それでもなお、だからと言って「法」が守るべき人間を守れていないではないかという怒りが収まらないようなのだ。(ただしその意味では、ジェーンが曲がりなりも成長していく様が同時に描かれていることからは、「法」にも変わる余地があるとしているようにも思えるが。)

 そもそも、ネイティヴ・アメリカンたちが住む土地としてこのような厳しい土地を与えたこと自体が「アメリカ最大の失敗」だとシェリダンは糾弾している。そして、ひとが住めるような土地ではないところでは「法」は通用しなくなり、若い女性の多くがレイプされるような「掟」が幅をきかせることになる、と。だからこそ西部劇をはじめとするアメリカ映画の伝統を持ちこんで、正義の本質を問いかける。『ウインド・リバー』にはある種のカタルシスがあるが、それは監督の「法」の無能に対する苛立ちの表れであり、素直に受け止めるのが躊躇われるほど重いものだ。そして、ハリウッドが現在「多様性」への取り組みをアピールするために称揚するようなマイノリティではない、本当に弱い立場の人間にこそアメリカの正義があるとする。いま、田舎を舞台にしたアメリカ映画に説得力と重大さが備わっていることを証明する一作である。『ウインド・リバー』の画面を覆い尽くす真っ白な雪を染める血の赤さを、わたしたちはもっとしっかりと見たほうがいいだろう。
 なお音楽を担当しているのは、様々な映画作品で活躍を見せるニック・ケイヴとウォーレン・エリスのコンビ。この厳格な映画にきわめて抑制された叙情をもたらしている。

予告編

Andy Stott - ele-king

 緊急速報です。デムダイク・ステアと並ぶ〈モダン・ラヴ〉の看板アーティスト、10年代のテクノ~インダストリアルの潮流を決定づけた異才、アンディ・ストットが2年半ぶりに来日、一夜限りのライヴ・セットを披露することが決定しました。前回はデムダイク・ステアのマイルズ・ウィテカーとのユニットであるミリー&アンドレアとしての来日でしたので、ソロ名義としては3年半ぶりの来日となります(最新作『Too Many Voices』発表後としては初の来日)。今回はいったいどんなサウンドをぶちかましてくれるのか。ブリストルからは実験的ベース・ミュージックを展開する〈Livity Sound〉のアススが、日本からは Ultrafog と Romy Mats が参加。8月24日はUNITに集結しましょう。

イギリス・マンチェスターを拠点とする超優良レーベル〈Modern Love〉の看板アーティスト、Andy Stott の約2年半振りの来日公演が決定!

伝説の Basic Channel を源流とするミニマル~ダブ・テクノの可能性を拡張させながら、インダストリアル~ドローンの荒野を開拓する唯一無二の存在として、圧倒的なクオリティーとポテンシャルの高いベース・ミュージックでクラブ・ミュージックの枠を越えたファンを獲得している。2012年に発表された『Luxuary Problems』は Pitchfork、Resident Advisor、Fact Magazine、Spin などのレヴューで軒並み高得点を獲得、続く2014年作の『Faith In Strangers』も Resident Advisor の年間ベスト・アルバムのトップに選出されたのを筆頭に、Fact Magazine やミュージック・マガジンでも年間アルバムにチャートイン、世界中で新たなファンを増殖させた。2016年にリリースされた通算4作目となる『Too Many Voices』では、前作で展開されたゴシック~ニューウェイヴ・テイストを継承しながら洗練されたフューチャリスティックな鋭利なグライム・ビートで未開の新境地へと到達している。

常にその特異なサウンドスケイプとプロダクションを進化・深化させながらトレンドをアップデートする稀有なアーティスト、Andy Stott の最新ライヴ・セットをご堪能あれ!

更にイギリス・ブリストル出身でダブステップの興隆と共にシーンに登場、あの〈Livity Sound〉の中核として知られる Asusu がDJとして参戦。〈solitude solutions〉や〈angoisse〉などの新興レーベルからのリリースで知られる音楽家 Ultrafog のライヴ・セット、Asusu、Bartellow、Imre Kiss、S Olbricht などの新鋭を招聘してきたパーティー《解体新書》のレジデントDJである Romy Mats というドープな布陣でカッティング・エッジなエレクトリック・ミュージックを縦横無尽に網羅する一夜になることでしょう!

UNIT / root & branch presets UBIK
8.24 fri @ 代官山 UNIT
live: Andy Stott (Modern Love, UK), Ultrafog
djs: Asusu (Impasse / Livity Sound, UK), Romy Mats (解体新書 / N.O.S.) and More to be announced!!

Open / Start 23:30
¥3,000 (Advance) plus 1 Drink Charged @Door
Ticket Outlets (Now on Sale): PIA (123-868), LAWSON (70299), e+ (eplus.jp), diskunion CLUB MUSIC SHOP (渋谷, 新宿, 下北沢), diskunion 吉祥寺, TECHNIQUE, JET SET TOKYO, clubberia, RA Japan and UNIT
Information: 03-5459-8630 (UNIT)
www.unit-tokyo.com


■ Andy Stott (Modern Love, UK)

Basic Channel を源流とするミニマル~ダブ・テクノの無限の可能性を現在も拡張させ続けている超優良レーベル〈Modern Love〉を代表する最重要アーティストが Andy Stott である。〈Modern Love〉から2005年に「Ceramics」「Demon In The Attic EP」「Replace EP」の3作品をリリース。ハード・テクノをスクリューしたようなノイジーなドローン、ロウビート、圧倒的な音響感のエクスペリメンタル・ビーツは一躍シーンの寵児として注目された。2006年、ファースト・アルバム『Merciless』をリリース。2008年、これまでリリースされたEPをまとめたコンピレーション・アルバム『Unknown Exception』をリリース。2011年、12インチ2枚組『We Stay Together』『Passed Me By』の2作品をリリース、これら2作品をCDにまとめた『We Stay Together / Passed Me By』もリリース。これらの作品で展開されたオリジナリティーに溢れるアヴァンギャルドかつエクスペリメンタルなダブ・テクノ・サウンドは、数多の Basic Channel のフォロワーを明らかに凌駕する新しいサウンドの斬新さに溢れている。2012年、約1年振りとなるアルバム『Luxury Problems』をリリース。Pitchfork、Resident Advisor、FACT magazine、Rolling Stone、SPIN などレヴューでは軒並み高得点を獲得、現在最もポテンシャルの高いベース・ミュージックを奏でるアーティストとしてクラブ・ミュージックを越えたファンを獲得する事となった。2014年には Demdike Stare の Miles とのプロジェクト、Millie & Andrea 名義でアルバム『Drop The Vowels』をリリース、そして2年ぶりとなるアルバム『Faith In Strangers』を発表、この作品は Resident Advisor の年間アルバム・チャートで首位を獲得、Fact Magazine の年間アルバム・チャート4位、ミュージック・マガジン誌のテクノ/ハウス/ブレイクビーツ部門の年間ベスト・アルバム2位と世界各国で大きな注目を集め、幅広いリスナー層を増殖させ続けている。2016年、通算4作目となる『Too Many Voices』では、前作で展開されたゴシック~ニューウェイヴ・テイストを継承しながら洗練されたフューチャリスティックな鋭利なグライム・ビートで未開の新境地へと到達している。

■ Asusu (Impasse / Livity Sound)

本名、Craig Stennett。ダブステップの興隆とともにシーンに登場して以降、刺激に満ちたダンス・ミュージックの新たな在り方を提案し続けるプロデューサー。UKガラージ、ジャングル、ミニマル・テクノといった要素が混然一体となったカテゴリー不可能なサウンドを武器に、Peverelist と Kowton と共に〈Livity Sound〉の中心的存在として、2010年代のダンス・ミュージックに新たな地平を切り開いた。2011年に発表した「Velez」はスマッシュ・ヒットを記録。タメの効いたミニマルなジャングル・トラックがジャンルの垣根を超えて、多様なDJたちにプレイされることになった。2015年には自身のレーベル〈Impasse〉をスタート。第1弾として発表された「Serra」には、サウンドシステム映えのする強烈な重低音を備えたテクノ・トラックを収録。Asusu の音楽観を見事に体現してみせた。近年も〈Timedance〉や〈Dial〉といった尖ったレーベルにも楽曲を提供するなど、革新的なダンス・ミュージックの可能性を模索し続けている。2017年より東京を拠点に活動中。

■ Ultrafog

Kouhei Fukuzumi によるプロジェクト。
〈Solitude Solutions〉、〈Angoisse〉からカセットを発表。
今年1月に行ったNYCでのツアーでは DJ Python、Patricia、Bookworks などと共演、〈RVNG Intl.〉が運営する Commend でのライブも行った。
今年5月には Huerco S. の来日公演をサポート。

■ Romy Mats (解体新書 / N.O.S.)

1994年、東京生まれ。世界中のアンダーグラウンドから日本へと伝わるダンス・ミュージック/電子音楽を独自の視点で紹介するパーティー《解体新書》を主宰。2018年には東京のレーベル兼レイヴプラットフォーム〈N.O.S.〉の一員としても活動をしている。本名名義の Hiromi Matsubara(松原裕海)でフリーランスのライター/エディターとして活動し、2014年からは、国内では老舗のエレクトロニック・ミュージック・メディア『HigherFrequency』で編集長を務めている。ライターやジャーナリストとしてダンス・ミュージックに接している経験をDJとしてのトラック・セレクトにも活かし、伝統と革新、都市と楽園、調和と混沌などをテーマに、幅広い視野で文脈を超えたミックスに臨んでいる。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443