「KING」と一致するもの

 各自やりたいことをやりたいだけやるように、ハイ、解散。......からはじまる林間学校と言えばいいだろうか。この日の〈THREE〉には、ショウの緊張感に並んで自由な雰囲気やくつろぎやすさがあった。

 ゆるいとか締まりがないとかいうことではない。個性も属性もバラバラだけれども、ミュージシャンという制服を着ないという点では一致するような、未知数で、若く、貪欲な表現スタイルを持った面々が集まっている。そういう空気やエネルギーを浴びる場所だというふうにも思えた。到着して重い扉を開けるとバクバクドキンの可愛らしい声が絡みついてくる。ここからLOWPASSまで繋ごうというのだから、おそらく今日のイヴェントに予定調和はない。ジャンルに縛られることもないし、バラバラなファン層が乗り入れているから閉鎖性もない。快適なぼっち観覧が期待できそうだった。やる側同様、聴く側も自由解散スタンスだ。その意味ではクラブのようでもあり、ライヴ・イヴェントに独特の風通しを生んでいたと思う。

 前座のバクバクドキンは初見。ダボ着したTシャツから素足を出し、機材机の向こうで棒立ちをきめる女子二人組だ。DJフミヤが手掛けたという2010年のデビュー作はハルカリなどに比較されていたが、たとえば花澤香菜がCSSをやったらと言えばイメージしてもらえるだろうか、萌えヴォイスと聴きやすくしたバイレファンキ、ポップでキュートな音使い、詩的な飛躍の強い言葉をリフレインするさまには、ちょっと古風ではあるが、「青文字」という言葉が生まれる遥か以前から脈々とつづく、メタで知的な(もちろん無知を装う)女子ポップの一類型が感じられた。

 かなり場慣れた様子もある。ピコピコ、ザワザワ、ララララという擬音や、「改造人間になりたい」「グッピーちょうだい」という"お願い系リフレイン"を散りばめながら、まよいなくわがままでファンシーな世界を立ち上げていく。このイヴェント出演にあたっては、カタコトやLOWPASSの前座ということもあって、彼女たちなりの「ヒップホップ的な」セットリストを意識したという。筆者の前にいた当のB・ボーイたちは、ときどきちょっと小馬鹿にするような身振りで笑いあったりしていたが、あれはたぶんバカにしていたというよりも、照れていたんじゃないだろうか。カワイイ女子から発せられるカワイイ声、そして気のきいたトラック(クラウドラップ風、ネオアコ風、EDM風、さまざまな"風"がコンパクトにまとめられていた)で巧妙にコーティングされた媚態の正体を、まっすぐ見ることができなかった、というような。ということは彼女たちの勝ちかもしれない。MCでは今回のショウについて「あたしたちヒップホップの人たちじゃないから照れくさい」と感想。なるほど余裕綽々である。LOWPASSのライヴで毎度必ずキレて抗議する人がいるが(そしてこの日も鮮やかにキレていたが)、もしあの人が観ておられたなら、バクバクドキンにキレるのもよかったかもしれない。

 カワイさに敬意を表して『アイドルマスター シンデレラガールズ』に興じながら次を待っていると、下津光史は毎度のごとくふらりとステージに姿を現した。どこからかやってきてどこへともなく消えていくという風体。本物の風来坊に見える。ダテでもパロディでもなく、彼の生き方や生活がそのままこのスタイルなのだろうと感じさせる。

 「いい夜だ」と、真意のつかめない表情で夜を祝うのもいつものとおり。下津光史の歌をはじめるためには、まずいい夜が必要なのかもしれない。

 ギターが鳴って歌がはじまると、オーディエンスや場の雰囲気はなんとなく車座のようになっていく。以前〈渋谷7th FLOOR〉で観た折に、開演後オーディエンスが自然にその場に座りはじめたことがあった。そのとき、そうか、下津光史は座って囲んで聴くものなのかもと妙に納得したのを覚えている。観せているのではなくて、文字通り、聴かせているのだ。よってわれわれも体育座りをして、直に弦の軋みを聴きとり、直に言葉を受け取る、本来そういう規模の演奏なのではないか。その彼の辻説法のようなフォーク・スタイルは、四畳半の自意識や社会的抗議をリプリゼントするものというよりは、まさに辻や往来の無意識を拾う艶歌であり民衆歌のように感じられる。それに、"踊ってはいけない"や"セシウム"も、国や特定の対象へ向けたメッセージとしてだけとらえると正確さを欠く。それは生まれてきたからには生きなければいけない、生きよう、という、もっと普遍的で根源的なことを喉とコードを使って歌いきる、ふるえるようなブルーズだ。もちろんどちらがいいとかわるいとか言うのではない。下津にとっての歌や音楽がどのようなものなのか、ライヴを観るととてもよくわかるということだ。シンプルなスタイルだが、それだけ圧倒的な情報量を持っている。

 ショウを作っていくのではなくて、やったことがショウになっていく。その点では、カタコトも油断ならない存在感を放っている。

 紙版『ele-king vol.10』にも登場してもらった謎の男、ドラゴンと仲間たちが繰り広げる、何というのだろう、セッション・アドベンチャーというか(言い方ダサくてすみません)。ヘドバンを決めさせられるラップ・グループ、ラップを聞かされるサイケデリック・ファンク・バンド、何と呼んでも隔靴掻痒、めいめいのやりたいことをやりたいだけやるというようなキメラなフォームの楽曲(セッション)は、ジャンルレスというむずがゆい言葉を遠く置き去りにしていた。
 既視感のなさ、というのはそれだけでものすごく価値のあるものだと思う。よくできたものではなく、何かおもしろいものを見たいという人にはカタコトをおすすめしたい。新しい音楽があるわけではないけれども、既視感もない。見たことのないものをやる男子たちを久しぶりに見た。それは彼らに見たことのないものをやろうという意志があることを示している。

 ラップがあって、メタルがあって、ビートはファンクで、と書くとミクスチャーやラウドといった印象になってしまうが、ジャズのサンプリングなどネタも幅広く、かつ急転直下の展開でスラッシュがはじまったりハードコアになったり、ポップ・パンク調の歌やポスト・パンクやサッドコアまでがぶつ切れにはさまったりする。
 ジャンクという感覚とも違う。人力のMADというか、ラップをやりたい人、ギター・リフをギンギンにきめたい人、シンコペートしたい人、カットアップの構築にかまける人、フリースタイルを披露する人、互いの抑制や調和よりも、それを直列つなぎしたときのエネルギー量を信じるような、痛快にしてスリリングなアンサンブルだ。そうしたところに突如「まだ夏じゃない」という叙情と微量のメランコリーが忍び込んでくるところもにくい。ひとつひとつがまだ発展途上の技量であり未知数でありながら、それがきちんとかたちになっているところもいいなと思う。メンバーのそれぞれが、そのセッション冒険譚の少年主人公のようにも見えてくる。
 
 それも、友情、努力、勝利のカードをひとつずつ裏返しに伏せていくような、悪くて不気味な主人公たちだ。なにせ「夜は墓場でヒップホップ」なのだ。ドラゴンのTシャツには足の切れたいやなチキンが描かれている。福田哲丸は「みんなもっと不安になったほうがイイよ」とMC。"夜の学校"というのは曲名だっただろうか......まさに夜の学校を舞台にした、妖怪たちの宴である。なるほどこの不完全形で異形のヒップホップは、鬼太郎のように片目がなかったり、あるいはその親父のように目だけだったりする、欠損や負のエネルギーを抱えつつもどこかコミカルな妖怪たちのイメージよってしっくりと視覚化される。「俺たちがブライテスト・ホープだぜ」という謎のボースティング(?)が線香の煙のように立ち昇っていった。
 一方で「朝から晩まできみの部屋で遊んでいるよ」というような言語センスも素晴らしい。妖怪シチュエーションにも思えてくるが、繊細な語の選択と配置によって、主体の不鮮明な意図が最大限に気味悪く、かつ詩的に増幅されている。一瞬でビリっと空気を異化する、印象深いフレーズだ。
 ヒップホップのシーンにもインディ・ロックのシーンにも加わりきらない、本当にマージナルな場所から聴こえてくる音として(「マージナル」で連想されるものは、大抵がすでにマージナルな場所にはない)、奇妙な緊張感を湛えるバンドである。アルバムも期待したい。

 さて、ちょっと書きすぎてしまったのと、筆者ではこのシーンの新しい牽引者を語るのに役不足だという理由から、LOWPASSについては詳述できないけれども、彼らがスタイルという点ではこの日最も洗練された存在であり、静かな迫力があったのは間違いない。洒落たセンスのトラックに、日常会話と変わらないトーンでスキルフルなラップが乗る。「USヒップホップを貪欲に吸収」といった紹介がよくなされているけれども、なるほど輸入盤を聴くような抑揚を持つ彼らの音楽は、「ヒップホップだし言葉を聞かなきゃいけない」という筆者のような門外漢のオブセッションをするすると解いてくれる。聴いていればいいんだ、音に身を委ねていればいいんだ、という開放感は、彼らにしてみれば本意ではないかもしれないけれども、少なくとも何も知らずにただ音を楽しみにきた人間を拒まない、特筆すべき性質だと思った。
 耳をこじ開けることばかりが正解ではない。GIVVNの軽く静かなステップを眺めながら、このスマートさはジャンルを超えて散見される、若手の特徴のひとつでもあるように感じられた。押し付けないし、押し付けられない。拒絶することなく個を保つには、あるいはストイシズムにしばられることなく個を確立するには、という全方位にやわらかいぼっちのマナーが、あるいは彼らの生み出す音のなかにも吸収されているものなのかもしれない。

Detroit Report - ele-king

 廃墟、破綻、暴動、モーター・シティ。デトロイトと聞いてテクノ以外に対となる言葉はこんなとこだろう。愛、暖かい光、力強さ。そしてその間にある荒廃。眩しいぐらい前進する言葉が並ぶが、わたしが見たデトロイトは、まさにそれだった。乱反射する輝きに、荒廃する街は少し滲んで見えた。
 「デトロイト市財政破綻」のニュースが流れた直後の、7月31日から8月5日までのあいだデトロイトに滞在した。そんなにすぐに街に何か変化が出るわけではないとわかってはいたが、わたしは少々ナイーヴな時間を成田からデトロイトに到着するまでのあいだ過ごした。到着後、滞在予定のモーテルに向かう車内から外を眺めていると、瞬きをするように目に廃墟が飛び込んでくる。生気がなくなっている街には夏が似合わないな、と思いながら車に揺られた。しかし、この日からの毎日は報道されている「危険な街デトロイト」とはほど遠いものだった。
 水面が輝くデトロイト・リヴァー沿いを家族連れが散歩し、対岸に見えるカナダのウィンザーを眺めながらカップルは穏やかな休日を過ごしている。朝食を食べるダイナーは朝から賑わいを見せ、これから仕事に向かうであろう男性は隣の席に座る知らない青年に「おはよう」を投げかける。わたしはたくさんの人に抱きしめられ、「ようこそデトロイトへ!」と、そう、誇りに満ちた声で何度も歓迎を受けた。失礼かもしれないと思いつつ、わたしは出会った人たちに聞いてみた。「財政破綻で何か変わりそう?」と。「何も変わらない。ここでいつも通りの生活をするのみだよ」誰もがそう答えた。

 最終日の深夜、マイク・バンクスの案内により、この数日のあいだに感じたものと対極にあるデトロイトを見せつけられることになる。「廃墟は美しい」なんて軽い言葉は出ない、車の製造を辞め直視ができないぐらい朽ち果てたフィッシャー・ボディ社のビル。東側にある"リッチな"白人が住むエリア。ここは黒人が車で通ることさえも許されず、警察に見つかれば事情を聞かれる。黒人と白人が住む、ふたつのエリアを分ける光──。
 全体がオレンジ色に光る大きな家が並ぶエリアを通りぬけると、突然やってくる街灯はもちろん、店の明かりも何ひとつない闇の世界。輝く月さえも敵に回したようなこの闇から、あの空が明るく見えるほどの暖かい光はどんな風に見えていたのだろうか。
 4時間ほどかけた深夜のガイド・ツアーを終え、その夜に見たすべての景色を飲み込むようにマイク・バンクスは言った、「ここは素晴らしい人とたくさんの愛がある場所だ」と。それはありきたりだけど、この街には十分な言葉だった。
 綯い交ざる6日間の風景をうまく消化できないまま、数時間後には帰りの飛行機に乗り、きっとこれからもここデトロイトからたくさんの音楽が生まれ続けるのだろうと考えていた。

 さて、デトロイトのネクスト・ジェネレーションといえば、今年自身のレーベル〈Wild Outs〉からファースト・アルバム『The Boat Paty』をリリースしたカイル・ホールがいる。そのカイル・ホールとデトロイトで活動を共にしているジェイ・ダニエルは3年前にDJをはじめた。
 今回、デトロイトのBelle Isle Park で開催された「Backpack Music Festival」でジェイ・ダニエルのDJを聞くことができたが、わたしが見たデトロイトの風景とオーバーラップしたそのストーリーは、美しさと荒さが気持ち良いぐらいに混ざり合っていた。スモーキーなディープ・ハウスで空気を暖めたかと思ったら、乾いたパーカッションのみが青空の下で鳴り響いている。ときにはデトロイト・エレクトロや荒削りのシカゴ・ハウス、そしてそこに追い打ちをかけるようにトライバルなアフロリズムが投下される。縦横無人に行き来しながらも途切れないファンキーなグルーヴの力強さに、現在進行形のデトロイトを感じることができた。

 ジェイ・ダニエルとカイル・ホールはふたりで「Fundamentals」というパーティを定期的に開催している。2年程続いている、"基本"とか"根源"とかの意味をもつこのパーティでは90年代のテクノやハウスも惜しみなくプレイされる。それは客層が10代~20代の若めのパーティということもある。もちろん、この地で生まれた音楽を紹介する意味も込められている。
 ハウス・ミュージックを聴く年齢層が高いデトロイトでは、このようにキッズが集まるパーティは少ない。本来、音楽というものは外側と内側、両者からの受容を繰り返し、その土地の人びとの魂とともに生きながらえているものだ。先人が作り上げたものを次の世代にへ伝えていくという彼らの意識の高さに、デトロイト・テクノやハウスにある種の伝統芸術を見ているような気がした。

 インタヴュー当日、彼は「オススメのレコード屋があるんだ」とデトロイトの街案内もかねて連れて行ってくれた。そこはジェイ・ダニエルが以前働いていたデトロイト西側にある〈Hello Record〉。主にファンク/ジャズ/ソウルを揃えているお店だ。テクノ/ハウスのコーナーはとても少ない。
 途中、彼の友人たちも合流し、その場はアニメや映画の話で盛り上がりを見せていた。ひとり寡言なジェイ・ダニエルに友人は「彼は音楽にしか興味がないのよ」と柔らかい表情で笑った。
 そんなジェイ・ダニエルにとっての初めてのEPがセオ・パリッシュのレーベル〈Sound Signature〉から発売される。その新曲についても話してもらいました。

ジェイ・ダニエル

このデトロイトで、エレクトロニック・ミュージック・シーンを先駆してきたアーティストたちはもう少しデトロイトの音楽シーンに貢献できたんじゃないかなって僕は思うんだ。デトロイトに1ヶ月滞在しても自分たちが観たいと思っているデトロイトのDJを観ることができないことだってあるからね。

デトロイト生まれですか?

ジェイ・ダニエル(JD):ワシントンDCで生まれて、2歳のときに母親とデトロイトに移り住んだ。いま22歳。DJをはじめてから3年かな。高校はメリーランドの高校に通っていたけれど、2009年に再びデトロイトに戻ってきて、後にDJをはじめたんだ。そこから1年後、カイル・ホールに出会ってすぐに打ち解けた。デトロイトにはいいレコードもたくさんあって、いつも何か新しいものが生まれている場所なんだ。

どういう音楽に影響を受けてきましたか?

JD:僕の母親もシンガーなんだ。1993年にカール・クレイグとレコードもリリースしてるよ(なんとあの名曲、"Stars"と"Feel the Fire"で歌っているナオミ・ダニエル!)。彼女の影響は大きかったね。幼少時代にハウス・ミュージック、オルタナティヴ・ミュージックもたくさん聴いていたよ。ジャズもね。WJLBっていう、地元のジャズのラジオ番組なんだけど、それをよく聴いていたよ。いろんな音楽を聴いて育って、折衷してきたものがいま僕のサウンドに反映されているんだ。

いつからDJはじめたのですか?

JD:DJをはじめたのは2010年。それ以前にはDJソフトをラップトップのなかにインストールしていて、「DJ」はかじっていたんだ。そのあとmp3で使っていたけれど、ターンテープルを持ったのは2010年だった。

デトロイトの音楽シーンをどう思っていますか?

JD:このデトロイトで、エレクトロニック・ミュージック・シーンを先駆してきたアーティストたちはもう少しデトロイトの音楽シーンに貢献できたんじゃないかなって僕は思うんだ。デトロイトに1ヶ月滞在しても自分たちが観たいと思っているデトロイトのDJを観ることができないことだってあるからね。ビジネス的なことを考えると、海外でDJをすることが多くなるのは自然なことだとわかっているけれど、ここデトロイトには他の場所にはない音楽のルーツ、基盤が存在するんだ。その基盤をもっと呼び起こしていきたいと、カイル・ホールと僕はここでの活動に力を入れているんだ。

「バックパック・ミュージック・フェスティヴァル」で他のDJたちはCDやPCでプレイをしていたのに対して、あなたが誰よりも若いDJなのにアナログを使ってたのが印象的でした。いつもアナログですか? アナログにこだわる理由があれば教えてください。

JD:そう、いつもレコードでプレイするよ。たまにCDも使うけどね、大抵はレコードだね。ラップトップは壊れたらそれっきりだけど、レコードはレコードをなくさない限りプレイできる。より強く音楽性を感じられるし、フィジカルに音楽と触れ合えるレコードにやっぱり魅力を感じるんだ。ラップトップのテクニカルな面だったり、DJコントローラーのことを気にする必要もない。レコードでしかみつけられない曲もあるしね。アナログがなによりも一番だと僕は思うんだ。

好きなDJや影響を受けたDJは誰ですか?

JD:デリック・メイとセオ・パリッシュ、リック・ウィルハイトかな。僕をはじめ、彼らから影響を受けたDJたちはたくさんいるよ。

デリック・メイとセオ・パリッシュのDJスタイルは違いますが、どちらがあなたのDJスタイルに影響していますか?

JD:おそらく、セオ・パリッシュのほうかな。ジャズやフュージョンをDJに多く取り込んでいる彼のスタイルに影響を受けていると思う。デリック・メイはもっとテクノ色が強いDJスタイルでビッグ・オーディエンス向けだよね。DJをはじめた当初、自分のスタイルを模索していたときに言われたことは、自分のセンス、音楽性で、自らの手で作り上げてくことでDJのスタイルは確立されるということ。僕のDJスタイルはリズムなんだ。

いつもレコードでプレイするよ。たまにCDも使うけどね、大抵はレコードだね。ラップトップは壊れたらそれっきりだけど、レコードはレコードをなくさない限りプレイできる。より強く音楽性を感じられるし、フィジカルに音楽と触れ合えるレコードにやっぱり魅力を感じるんだ。

新譜について訊かせてください。何故〈Sound Signature〉からリリースすることになったのでしょうか?

JD:ディープ・ハウスにテクノが融合しているトラックだよ。テープでレコーディングしたから独特の音色に仕上がっているんだ。あまり機材を持っていないから持っているものでできる限りのことをしたよ。セオ・パリッシュがデトロイトでDJをしているときに彼に僕の曲を手渡したんだ。その夜彼は僕の曲をプレイしなかったけれど、その後海外でプレイしてとても気に入ってくれて、〈Sound Signature〉からのリリースが決まった。

曲作りにおいてあなたのイマジネーションはどこからきてますか?

JD:どこからかな。過去の経験かな。人はひとりひとりそれぞれの人生を歩んで、それぞれの経験をするよね。アーティストの表現、イマジネーションにはそんなそれぞれが経験してきた良い出来事も、辛い出来事もすべてが糧になってアーティストの表現するものに投影されているんじゃないかな。僕は無口なほうなんだけど、僕が感じることを音楽を通して表現しているんだ。

もうその次の新譜も制作していますか? もし予定があるなら教えてください。

JD:作っているよ。〈Wild Out〉から年内にリリースを予定しているよ。いつも制作には取り組んでいるし、ミックスも手がけている。新しい機材も増やそうとしているんだ。もちろん音楽をつくるときに大事なのは機材を増やすことで音が良くなることよりも、どれだけクリエイティヴに自分のアイディアを作品に投入できるかだと考えているけどね。

ちなみに、どのような機材を使って曲作りをしていますか?

JD:使っている機材は、MPC1000、JUNO106、KORG DW-8000 テープを収録するミキサーをひとつ。 ドラムマシンはMPC、たくさんサンプルが入っているんだ。僕自身ドラムを演奏するんだよ。

これからDJと曲作り、どっちをメインにやっていきたいですか?

JD:もっと曲作りをやっていきたいと思っているよ。作曲をはじめてから自分のDJスタイルも変わってきたんだ。リズムが大事なんだ。いい楽曲があってのDJだから曲作りに力を入れていきたいと考えてるんだ。

デトロイト出身のアーティストは、海外に拠点を移し活動している人もいれば、絶対にデトロイトから離れない人もいますが、制作活動するにおいてデトロイトを拠点にするということは、あなたにとって重要ですか?

JD:制作する場所に関しては、どこに住んでいるかは関係ないと思うんだ。たしかにデトロイトはアーティストにとって、創作するスペースが十分にあるのではないかと感じる。ニューヨークや他のアメリカの都市はアーティストで混み過ぎているからね。とはいってもやっぱりどこに住んでいるかはあまり問題ではないと思う。自分の表現したいこと、クリエイティヴな発想が自分にしっかりある限りね。僕はおそらく、しばらくはデトロイトを拠点にすると思う。もし拠点を移すとすればロンドンかな。アメリカ国内ではないね。

続く

TRANCE - ele-king

 出だしのベタなはじまり方におっ、ついにダニー・ボイルもセル・アウトしたかと思ったが、だんだんとトランスな感じになっていく展開はさすがである。しかし、新作『トランス』は難しい映画である。

 難しいと言っても難解とかじゃなく、おもしろいような、おもしろくないような、どっちなのだろうと判定するのが難しいという意味である。

 『トランス』はダニー・ボイルのデビュー作『シャロウ・グレイブ』と同じく、利己主義者がどんどんと泥沼にハマっていく小洒落たサスペンスなのだが、どうも『シャロウ・グレイブ』のようにシャープでない。『ビーチ』が『トレインスポッティング』のようにシャープじゃなかったように。

 催眠療法というネタを持ってきたところが、物語からシンプルさを奪ってしまったと思う。いや、催眠療法があるから物語にトランス感を生んで、ドラッギーな部分が不安感からくる気持ちよさを生むのだが、無理があると思う。

 催眠で人間をコントロールできないというのは、僕でも知っている一般常識なので。

 でも、世の中変わっているかもしれないですよね。主人公が催眠治療を受ける治療院はアメリカの高級な精神科医の病院みたいで、僕が知っている頃の催眠治療って、中華街の片隅にあるようなうさん臭いところでしたから。

 『トランス』を観て、僕もいまから催眠術の資格とって金持ちになろうかと思った。

 犯罪者も変わっていている。金持ちそうだった。

 ダニー・ボイルの映画はそうやって時代の変化をちゃんと描いていると思う。

 日本の変化は全然気づいてないけどね。『トランス』のオチのひとつが日本ではまだ全然だめなことをダニー・ボイルは知らない。日本で観た人はオチを説明されるまでクエスチョン状態だと思う。

 そのオチが『クライング・ゲーム』と同じで笑った。やっぱダニー・ボイル、イギリスの先輩監督、ニール・ジョーダンに影響受けているのかと思った。

 『クライング・ゲーム』の方は笑いとばすことじゃなく、深刻な問題ですけど。『トランス』は、えっ、そんな細かいことヨーロッパはまだ気にしているの、と思った。

 すいません、観てないと人には何の話かわからないですよね。でも、観たらこのネタは絶対大爆笑すると思う。

 難しいという意味はこういうことなのだ。恋人と観に行ったら、「いろいろ考えさせられるよね。」とオシャレにしゃべることもできそうな映画なのだが、友だちと見に行ったら、「なんかむちゃくちゃ過ぎない」とバカにして終わるような映画、一人で見に行ったら、友だちにどう説明したらいいのか悩む映画。

 ダニー・ボイルらしい映画だけど、もうちょっとシンプルにした方がよくなかったかいと思った。

オン・ザ・ロード - ele-king

 学生時代にアレン・ギンズバーグの詩集を読んでいたら、同級生の友人に笑われたことがある。要するにビート文学をいま読むことに意義はあるのか、ということで、当時そのことに腹が立ったのは図星だったからだろう。いまではいい思い出だ。ポスト・インターネット時代にこの国で生活をしていると、カウンター・カルチャーもビートもはるか遠い世界のことのように思えてくる。

 ジャック・ケルアックの『路上/オン・ザ・ロード』の映画化にいま、喜ぶのは誰なのだろう。......いや、そのような問いは不毛なのかもしれない。「ビート文学の不朽の名作」を、「フランシス・フォード・コッポラが長年の苦難の末に実現した」ものなのだから、それだけでありがたいものなのだろう。が、どうしても気にかかってしまうのは、いまこれが、若者のための映画となり得るかどうかだ。「おっさんたちのノスタルジー」だと若者に言われたら、誰がどんな風に反論するのだろう。

 実際、監督ウォルター・サレス、撮影エリック・ゴーティエの『モーターサイクル・ダイアリーズ』タッグによる風景映像はどこまでも瑞々しく、美しい。そしてその瑞々しさ、美しさがこの映画の最大の魅力であり、最大の問題点であるだろう。主人公サル、すなわちケルアックを『コントロール』でイアン・カーティスを演じたサム・ライリーにやらせるというのも、何だか周到すぎるように思える。絵に描いたような青春映画、ロード・ムーヴィーとして『オン・ザ・ロード』はあり、しかしこれ以外に映画化の着地点が思いつかないという点で、製作総指揮のコッポラは何も間違ってはいないだろう。全編にわたって生命力に満ちたジャズが流れ、インターネットが若者を部屋に閉じ込めてしまうはるか以前の物語が、「路上」に自由を求めた魂たちが活写される。結局このノスタルジックな輝きにどうしても抗えない僕は、同世代の連中に笑われても仕方ないのだろう。(そしてこれは、現在の洋楽受容問題とどこか似ている。)
 映画は断片的なエピソードの積み重ねであった小説を再構築し、サルと破天荒なディーンとの関係を中心に据えることで、一種のブロマンス的側面をかなり前に出しているように見える。ここは今回の映画化では現代的なところで、自由を求めて旅に出るようなことが過去の遺産になったのだとしたら、当時の彼らの青春を観客と近いものにするために、そこにあるきわめて緊密な関係性を見せることは理に適っている。ただそれゆえに、ジャズ文体と言われた即興的な原作の持ち味はここにはあまりなく、ふたりの友情と愛憎の物語に回収されてしまう面もある。

 だから、非常にアンビヴァレントな気持ちで映画を......ふたりの出会いと別れの物語を僕は観ていたのだが、映画の終わりでこの映画化の意義を「耳にする」。3週間でこの小説を書き上げたというケルアックによる、タイプライターの激しい打音。それ自体が、この映画の鼓動になっていくようだった。普遍的、なんて言葉は簡単に使いたくはない。なぜなら、ここにある「自由への渇望」も「路上」も、「魂の開放」も、過去の遺産になってしまった時代にわたしたちは生きているからである。けれども、タイプライターのその音は、おそらくいまもまだどこかで鳴っているものだ。
 いまビート文学を回顧することは、ノスタルジーか、さもなければたんに歴史の確認なのかもしれない。しかしこの映画には、そのことを理解した上で、先達の創作欲求を深くリスペクトする。現代の路上はもはやインターネット上にあるのかもしれない、が、そこから何かを生み出す若い才能はきっと似た目をしている。

予告編


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ele-king presents PARAKEET Japan Tour 2013 - ele-king

 いよいよ9月5日(木)から初ジャパン・ツアーがスタートするパラキート(PARAKEET)! UK産ロック・バンド、ヤック(YUCK)のメンバーである日本人ベーシスト、マリコ・ドイと、同じくUKで活動し、今年リリースのデビュー・アルバムが絶賛を浴びている若手注目バンド、ザ・ヒストリー・オブ・アップル・パイ(THE HISTORY OF APPLE PIE)のジェームス・トーマスによって結成されたこのバンドは、ピクシーズ(PIXIES)からディアフーフ(DEERHOOF)、ポルヴォ(POLVO)などにも通じるミラクルでユニークなギター・サウンドがとってもス・テ・キ。ぜひこの目でこの肌でヒリヒリと感じ取って欲しいものです。
 そしてこのツアーにスペシャル・ゲストとしてお付き合いしていただくのがTHE GIRL!! シンプルでキッチュなガレージ・ロックンロール・テイストにニューウェイヴィーなポップ・アプローチが絡まって、これまた超ス・テ・キ。夢のドリーム・マッチですな! そんな二組から来日直前インタヴュー......っちゅーかアンケートに答えていただきました。さぁ、タッチ&ゴーしてそのまま会場にお越し下さい!



PARAKEET

■最初に買った(買ってもらった)レコード(CD)は?

PARAKEETジェームス:ニルヴァーナ(NIRVANA)の『ネヴァーマインド』。

THE GIRL:ザ・モンキーズ(THE MONKEES)のベスト。

■バンドをやろう! というきっかけになったアーティストは?

PARAKEETマリコ:単に音楽が好きだったから。13歳のときにギターを弾きはじめて洋楽への道がどかっと開かれました。それからバンドを組むようになって、そのままズルズルとイギリスまで来てしまいました。

PARAKEETジェームス:10歳のとき、ニルヴァーナの『MTVライヴ&ラウド』を見てから。

THE GIRL:特にこれといったアーティストは最初いなかったけど、ソニック・ユース(SONIC YOUTH)かな。

■最初に結成したバンドの名前は?

PARAKEETジェームス:ミラージュ(MIRAGE)というバンドを弟と、10歳、8歳のときに。父の親友がベースを弾きました。

THE GIRL(日暮愛葉):Seagull Screaming Kiss Her Kiss Her。

THE GIRL(おかもとなおこ):free alud

■それはどんなサウンドでした?

PARAKEETジェームス:最悪。TOTOのコピーを。

THE GIRL(日暮愛葉):いまで言うオルタナティヴ。

THE GIRL(おかもとなおこ):ファンク・ロック。

■初めて人前でライヴをやったときの思い出を。

PARAKEETジェームス:両親がハウス・パーティーをしたときに居間で演奏しました。両親の友だちが見ていて当然奇妙でした。そのときはレディオヘッド(RADIOHEAD)のコピーをしました。

THE GIRL(日暮愛葉):ギターウルフとジャッキー&ザ・セドリックスが対バンだったことです。

THE GIRL(おかもとなおこ):機材トラブルばかりだった。

■PARAKEET/THE GIRL結成のいきさつを。

PARAKEETマリコ:レヴェルロード(LEVELLOAD)というバンドをやっていて、アルバムを出してからその後解散しました。それでそのときドラムを叩いていたジェームスとツー・ピースでパラキートの原型ができあがって、曲を作りはじめたときにヤックへの参加のオファーがありました。ツー・ピースも面白かったんですが、ギター・バンドもやっぱり好きなので、浮気をした訳です。パラキートがはじまった頃はトランザム(TRANS AM)の赤ちゃんみたいな感じで、ベース・リフとドラムの絡みがタイトな楽曲ばっかりで、それが今回のEPの軸みたいになってます。
 いまの形になったのはBO NINGENのコウヘイ君と1枚目のシングルにギターを付けてもらうようになってから。他の曲はわたしがギターを弾いたりして、楽曲上スリー・ピースになりました。

THE GIRL:日暮はLOVES.を経て、おかもとも男性とばかり組んでいたのでガールズ・バンドをやってみたくなったのです。

■PARAKEET/THE GIRLをはじめるにあたりコンセプトなどありましたか?

PARAKEETジェームス:ふたりだけでとてもうるさい感じで......だったんですが、何か足りない、何か完成されてないと思い、BO NINGENのコウヘイとしばらくいっしょにやって、去年はジョンといっしょに、そしていまはトムがギターを弾くようになりました。

THE GIRL:特に無いけど、華奢な女の子が芯のあるソリッドな音を出すということをやりたかったかも?

■PARAKEET/THE GIRLの長所や武器みたいなものを教えてください。

PARAKEETジェームス:音を作ることにしても、その他すべてのことに関しても、自分たちでコントロールできるので、すごく満足している。そういうところです。

THE GIRL:かっこいいこと、信じてることをちゃんと表現できているところ。あと曲の短さです。

■逆に短所・マイナス点は?

PARAKEETジェームス:いまの段階でパラキートはサイド・プロジェクトと見られていて、そのためにあまりちゃんとしたバンドとは認識されていないところです。そして他の自分たちのバンドを優先しなくちゃいけなくって、自分たちが好きなだけ時間を費やせていないところです。次にアルバムをリリースするときにはその状況が変わっていればいいと思います。

THE GIRL:とくにありません。

■現在いいなぁ〜と思えるアーティスト/バンドはいますか?

PARAKEETマリコ:コロコロ変わります。最近はマック・デマルコ(Mac DeMarco)です。いまいちばん会いたくて、彼のセカンドをずっと聴いています。きっとそのうち会うと思いますが、そのとき何を話そうかぼんやり考えています。とりあえず彼の化粧をわたしがするという感じでいこうかな。しかしながら、自分のなかでずっとヒーローでいる人は作家の方が強いかもしれません。それを考えたら松本隆さんがヒーロー的な存在かもしれないです。バンド・マンとしても、あと詩人としても尊敬しています。いま、彼の本『風街詩人』を読んでいて、面白くて、たまりません。

PARAKEETジェームス:ロンドンに拠点を置いているバンドのなかでもザ・ホラーズ(THE HORRORS)は、素晴らしいレーベル(〈XL〉)に所属して、自分たちのスタジオも持っている。彼らはそこで自分たちの好きなように曲を書いてレコーディングしていて、そういう環境があるというのはいいなあと思います。

THE GIRL:バンドであることも大切だけれど、そのなかでどれだけ自由にオリジナルを表現できるかが重要だから、ソニック・ユースやザ・キルズ(THE KILLS)、ザ・ホワイト・ストライプス(THE WHITE STRIPES)、ドーター(DAUGHTER)などの秀逸なバンドが支えになってます。

■そうはなりたくないけど、アイドル的アーティストはいますか?

PARAKEETジェームス:たぶんほとんどのバンド......。

THE GIRL:マドンナ(なれるならなってみたいけど)。

■お互いの音楽性についてどのような点が魅力だと思いますか?

PARAKEETマリコ:シンプルで即効性のある楽曲と、脱力ボーカルがいいなと思いました。

PARAKEETジェームス:オンラインで聴いてみていいなと思いました。いっしょにツアーできることを楽しみにしています。

THE GIRL:COOL でありつづけているところです。

■それぞれの国で活動したいとは思いませんか? だとしたらその理由は?

PARAKEETマリコ:日本はやっぱり生まれ育った場所だし、なんでもかんでも直接自分に入ってくる。そのへんは創造性やらも掻き立てられるし、反面プレッシャーも倍に感じる。日本は何においてもやりやすいようにすべてが上手に整った国だと思うので、バンド活動もやりやすいかなと思います。

PARAKEETジェームス:日本大好きです。日本はイギリスよりもとってもリラックスしていて、友好的だと思います。

THE GIRL:いつでもどこの国でもやってみたいとは思ってます。

■それぞれの国で活動する際、注意すべき点、素敵だと思える点をお互いに教えてあげてください。

PARAKEETマリコ:イギリスは不便な面が多いぶん、人間がゆるいのです。だから平均や常識から外れないことをしろというプレッシャーがなく、個性が生かせる国ではないかと思います。日本に比べて、変わった人が多いというか、個人差があるのが歓迎されていると思います。ハコの環境やら質やら、そんなのは日本のハコの細やかさとかと比べると雲泥の差ですが、とりあえずみな遊び上手なので、お客さんも楽しんでいるということが日本に比べてわかりやすいかなと思います。

PARAKEETジェームス:あんまりいいところはないです。イギリス、特にロンドンはライヴをするには最悪なところです。一般的に待遇も悪いし、ギャラも低い。まあ例外もあって、UKには数カ所素晴らしいハコもありますが。しかし他のヨーロッパの国の方が断然いいです。

THE GIRL:素敵なことしか思いつかない。素敵なバンドとライヴすることです。

■このツアーでいちばん楽しみにしていることは何ですか?

PARAKEETマリコ:THE GIRLをはじめ、たくさんのバンドと共演することで、また新しい音楽や人間に会えることです。

PARAKEETジェームス:マリコと4年前に別のバンドでツアーをしたことがあって、そのときが自分にとって人生で最高の時間でした。だから今回も楽しみで待てないです。日本の文化も、人も食べ物も大好きです。そして日本のハコも最高です。機材もいいし、待遇もすごくいい。まったくイギリスとは逆です。

THE GIRL:パラキートをいろんな角度から見られることと、ツアーそのものが楽しみ。

■では心配していることは?

PARAKEETマリコ:楽しすぎて二日酔いですかね。

PARAKEETジェームス:Gejigeji(ゲジゲジ)。

THE GIRL:ホテルでよく眠れるか、パラキートのメンバーに日本食のおいしいところを紹介できるか。

■お互いに一言お願いします。

PARAKEETマリコ:飲みましょう!

PARAKEETジェームス:ハローーーー!!

THE GIRL:パラキートみたいなかっこいいバンドとツアーできることがほんとうに光栄です。パラキートにもTHE GIRLの良さを見てもらいたい、そしていっしょにおいしいものを食べて飲みたいです。

■最後にファンにひと言お願いします。

PARAKEETジェームス:ハローーーー!!

PARAKEETマリコ:飲みましょう!

THE GIRL:おかもとなおこと二人組になった新生THE GIRLとイギリスのパラキートとの初日本ツアーなのでスペシャルなライヴをお見せできると思います。ぜひ皆さん足を運んでいただいて楽しんでほしいです! 新生THE GIRLは新曲満載です! お楽しみに!


THE GIRL

ele-king presents
PARAKEET Japan Tour 2013
special guest : THE GIRL

詳細はこちらです!
https://www.ele-king.net/event/003112/

■9/5 (木) 渋谷O-nest (03-3462-4420)
PARAKEET / THE GIRL
special guest : uri gagarn
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:205-168)
ローソンチケット(Lコード:74729)
e+

■9/6 (金) 名古屋APOLLO THEATER (052-261-5308)
PARAKEET / THE GIRL
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 19:00 start 19:30
チケットぴあ(Pコード:205-387)
ローソンチケット(Lコード:42027)
e+

■9/7 (土) 心斎橋CONPASS (06-6243-1666)
PARAKEET / THE GIRL
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:205-168)
ローソンチケット(Lコード:56704)
e+

■9/8 (日)「BON VOYAGE ! 〜渡る渡船は音楽ばかり〜」
尾道JOHN burger & cafe(0848-25-2688)、 福本渡船渡場沖船上
PARAKEET / THE GIRL / NAGAN SERVER with 韻シスト BAND / ウサギバニーボーイ他
adv ¥3,500 door ¥4,000 (渡船1day pass付 / +1drink)
open / start 12:00
ローソンチケット(Lコード:66873)*7/6よりチケット発売
主催:二◯一四(にせんじゅうよん)
共催:Buono!Musica!実行委員会
後援:尾道市、世羅町、尾道観光協会、世羅町観光協会、ひろしまジン大学、三原テレビ放送、中国放送
協力:福本渡船、ユニオン音楽事務所
INFO : 二◯一四(にせんじゅうよん)080-4559-6880
www.bon-voyage.jp

【追加公演】
9/10 (火) 渋谷O-nest (03-3462-4420)
PARAKEET / toddle / TADZIO (この日のTHE GIRLの出演はございません)
adv ¥3,800 door ¥4,300 (+1drink)
open 18:30 start 19:00
チケットぴあ(Pコード:209-089)
ローソンチケット(Lコード:71161)
e+

*尾道公演を除く各公演のチケット予約は希望公演前日までevent@ele-king.netでも受け付けております。お名前・電話番号・希望枚数をメールにてお知らせください。当日、会場受付にて予約(前売り)料金でのご精算/ご入場とさせていただきます。

主催・制作:ele-king / P-VINE RECORDS
協力:シブヤテレビジョン ジェイルハウス 二◯一四(にせんじゅうよん)
TOTAL INFO:ele-king 03-5766-1335
event@ele-king.net
www.ele-king.net


interview with Jackson and His Computerband - ele-king


Jackson and His Computerband
Glow

Warp Records /ビート

Amazon iTunes

 最近のおすすめは?

 「う~ん......ジャクソン・アンド・ヒズ・コンピューターバンドかな。知ってる?」

 森は生きているを観ながら、ダークスターのジェームス・ヤングは僕にそう言った。え~、さすがにそれは意外っすね~......しかし、なるほど、ジャクソンの8年ぶりの新作『グロウ』(Lなので「白熱」とか「幸福感」の意)を聴いて腑に落ちた。〈ウォープ〉のレーベルメイトというだけでなく、両者には古楽(バロック音楽)へのアプローチがある。ジェームスはディーズ・ニュー・ピューリタンズの新作も褒めていたし。
 フレンチ・エレクトロとくればアゲでダンスのサウンド......というわけでもなく、『グロウ』は落ち着き払っている。耳をすましていると、楽器の音が無音のなかから静かに立ち上がってくるのがわかる。とはいえ、やっぱりアゲなサウンドにもなったりするが、そこからいきなりプログレのような展開を見せたりもする。それらがあまり不自然じゃないのは、ジャクソンの音楽に、ちゃんと通奏しているムードがあるからだろう。ダンスそのものというより、ダンスへの予感だ。多彩な色をサウンド・パレットに用意していながら、闇雲に絵の具をキャンヴァスに乗せて訳の分からない画を描いてしまうことなく、最終的にはエレクトロとして仕上げている。
 ダンスへの予感。それは少々体力を要する場面もあるけども、シンフォニックで聴きごたえがあり、随所でチルウェイヴも吸収されている。リヴィング・ルームでも流していて苦しくない。僕はそういう音楽が好きだ。

いまだにEDMが何なのかわかってないんだよね(笑)。そういうのを聞くと、いつも90年代を思い出すんだ。90年代のある時期、4ヶ月ごとくらいに毎回新しい名前が出て来てた。トランスコアとかアシッドトランス、それが出て来たと思ったらハードテクノと呼ばれるようになったり、プログレッシブ・ハウスにトライバル・テクノに...(笑)。

日本の好きなところと違和感のあるところを教えてください。日本に以前きたことがあれば、そのときとの違いも教えてください。

ジャクソン:日本のグラフィック・カルチャーが好きなんだ。看板とか、すごく魅力的だと思う。伝統とモダンが混ざり合ってるところも好きだね。違和感があるところは......違和感とは言えないけど、フランス語とは全然違うから、言語はやっぱり変な感じがする。予測出来ない未知のものって感じ(笑)。あとは、味覚でビックリすることもある。もしかしたら、日本人もフランス料理を食べて、え? と思うことがあるのかもしれないけど、俺にとっては、寿司とか焼き鳥は大丈夫なんだけど、たまにまるで革命かのように驚かされる食べ物もある(笑)。何かは覚えてないけど。日本食を食べる時は、それを口にするまでに本当にファーストステップから始めないといけない時があるね(笑)。あと、これも違和感じゃなくてビックリのほうだけど、トイレのシャワーは驚いたよ(笑)。前回と今回の違いは...まだ特には感じてない。まだ着いて2日だからね。

前作から今作をリリースするまでの8年間、あなたはエレクトロのシーンをどのように見てきましたか?

ジャクソン:いろいろな進化を見て来たよ。パリではSound PellegrinoやMarbelの人たちと一緒にスペースをシェアしてるんだけど、彼らは最新のものが大好きだから刺激になった。彼らが新しいものを俺に聴かせてきたりして。俺は色んなものを吸収しようと思ってるし、素晴らしい創造力を持っている作品なら全てに興味があるし、発見が好きなんだ。でも同時に、そういうトレンドをベースにレコードを作ったりはしない。その時その時の新しいものとか、そういうのにあまり興味がないんだ。だから、とくにシーンを追ってきたわけではないんだよ。

では、なんとなくでもいいので、この8年でエレクトロのシーンはどのように変化したと思いますか?

ジャクソン:うーん、プロダクションや、音のクオリティのなかに進化した部分があると思う。でも、やっぱり基盤は変わらないと思うんだよね。ヒップホップやドラムンベースと同じさ。同じものがリピートしてる。音楽自体というより、どうやってそれを使うか、取入れるかっていうほうが変化してるんじゃないかな。でもいまの時代、みんなプロデューサーになれるし、かなり簡単にトラックが作れる。だからたくさんのアイディアを見ることができて面白くもあるよね。本当に多くの人たちがトラックを作ってる。前に比べて、かなりの人たちがエレクトロ・ミュージックを作ってるっていう人口の爆発も変化のひとつだと思うよ。敢えて言うなら、メインの変化は音楽そのものよりそこだと思う。

前作から今作をリリースするまでの8年間、ライヴ・ショーなどを行っていたと思いますが、ライヴからレコーディングに与える影響や、レコーディングからライヴに与える影響などあれば教えてください。

ジャクソン:そうだな......もちろん影響はし合ってると思う。ステージにいると、実際オーディエンスとコンタクトをとることになるから、その音へのみんなのリアクションがわかる。それはやっぱり自分の曲作りに影響してると思うよ。でも今回のレコードでは、ライヴとレコーディングがふたつ同時進行って感じだったんだ。スタジオではこれ、ツアーではこれ、という感じにわけて考えるんじゃなくて、ライヴで実際にパフォーマンスできる、ステージで即興が出来るリアルサウンドを意識して作ったから。オーデェンスがサウンドと同時にそれをプレイしてる俺の動きも楽しめるっていうのも大切な要素だった。レコーディングとライヴは、なるだけ近くしたいと思ってる。リアルタイムで音楽を作るっていう方向性を心がけてるんだ。『スマッシュ』では、ちょっとインスタントさが足りなかったからね。

『グロウ』では、それが達成できたと思いますか?

ジャクソン:近づけたとは思う。このアルバムを完成させることが出来たし、いまはコンピューターバンドも存在する。だから、いまはその方向性への扉を開けたって感じかな。これをステップにもっとリアルタイムな音楽を作っていけたらと思ってるんだ。

前作から今作をリリースするまでの8年間、あなたを支えていた音楽があれば教えてください。

ジャクソン:ありすぎて選べないよ(苦笑)。本当に色んな音楽を聴いてたから。

では、このレコードを作るにあたって影響や刺激を受けた、またはパワーをもらった音楽はありますか?

ジャクソン:音楽というより、レコード作りに関して刺激や影響を受けるのは俺の場合は経験なんだ。俺はサウンドを特定するっていうプロセスを避けてるから、自分の意識に自然と従って音楽が出来るって感じでね。だから、自分でもそのうちのどの経験が実際に影響してるのかわからないんだ。何に近づきたいとか、そういうのはあまり考えたことがない。全てが勝手に起こるんだよ。動物的本能みたいなプロセスなんだ(笑)。

もともと、子どもの頃にハービー・ハンコックの曲で電子楽器の音を聞いたとのことですが、そこからジャズへいかなかったのは、当時どういう音楽をつくるかのイメージがすでにあったのでしょうか?

ジャクソン:10代の自分にかなりのインパクトを与えたレコードのなかの1枚が『ヘッド・ハンターズ』だった。これは、俺にとって本当に驚きのフュージョンだったんだ。エレクトロサウンドを使ってるけど、すごくファンキーで変わってて......美しいサウンドと型破りなサウンドの間を行く作品だった。普通の心地いいサウンドを聴いてるかと思ったら、いきなり超ビッグなサウンドが鳴りはじめたり。ワイルドになったり、すごくエレクトロになったり。それがすごくテクノっぽく聴こえたり。それでもファンクへの愛はキープされたまま。そこに魅力を感じた。

そういったたくさんの要素が混ざった音楽を作りたいというヴィジョンは10代の頃から持っていたのでしょうか?

ジャクソン:そうだね。でも、みんな10代のときは自分が好きな音楽をいかに上手くリメイクできるかに執着するけど、それは実際不可能(笑)。俺は、自分のアイドルをコピーしようと思ったことは一度もない。どうせできなくて、フラストレーションが溜まりまくってしまうから(笑)。でも、彼らをそうさせているエッセンスや、彼らの作品の何を自分が好きなのかは理解しようとしてた。他の人間にはなれないから、ヒーローをコピーしようとしたことは一度もないね。それを理解した上で、自分が自分なりの作品を作れればいいと思う。

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トラップ・ミュージックが急激につまらなくなったと思った時期はあったな。すごく面白かったけど、それが長続きしなかった。6ヶ月くらいですぐに形式的になってしまって。トレンドになりすぎたんだと思う。

あなたはジャクソン名義で1995年に〈パンプキン〉からハウス/テクノのミュージシャンとしてデビューしていますね。レイヴ・カルチャー(セカンド・サマー・オブ・ラヴ)への憧憬はいまもありますか?

ジャクソン:もちろん。俺のライヴ・ショーをプロデュースしてくれてる人がいるんだけど、彼は昔フリーパーティなんかをオーガナイズしてたんだ。すごくアクティヴでドリーミーな時代。俺がMCやDJをフォローしてた時代だね。だから、彼といるといまでもその時代が周りにある感じがする。俺は、いまだにテクノ・ラヴァーだよ。

フランスを代表するテクノのDJ=ローラン・ガルニエと、今年の9月に共演を果たしますね。彼からあなたに受け継がれたもの、また、あなたが発展させたものはなんでしょう?

ジャクソン:そうなの? 共演するなんて知らなかった(笑)。彼は、俺にテクノを発掘させた世代のアーティストのひとり。15歳くらいのときに彼のDJを見に行ったのを覚えてるよ。それに、彼は俺の音楽を初めてラジオでプレイしてくれたDJなんだ。だから、俺にとっては本当に大きな存在。学ぶというよりは、感謝することの方が多いね。俺にとっては、シンボルとして大きな存在だから。あと、2年前にManu le Malinと2、3回ショーをやったんだけど、彼は確実に俺のハードコア・テクノ・ヒーロー。彼と共演できるなんて最高だった。彼に、このトラック聴いたことある? とか聞いてみたり、このトラックをイントロでかけるべきだよ! なんて興奮して盛り上がっちゃって(笑)。彼は、覚えてくれてるんだな、みたいな感じで笑ってたけどね(笑)。だから、ローランと共演できるんだとしたら、それは本当に楽しみだよ。

90年代には「Sense Juice EP」のようなハウス・トラックを作っていましたが、『スマッシュ』ではオーケストラを取り入れた壮大なエレクトロへと作風を変えています。そこにはどのような経緯があったのでしょうか?

ジャクソン:さっきも少し話したけど、高校のとき、自分自身がどんなサウンドを融合したいかを考えてたんだ。で、ある時点で軽やかなものとファンキーなもの、そしてアグレッシヴなものをブレンドしたいなと思った。それが自分が組み合わせてみたい要素だと思ったんだ。で、俺はウェンディ・カルロスのファンだったから、彼女の要素も取入れてみたくなって。シネマ音楽というか、そういう音楽のスコアを入れるのは、ヒップホップでもよく取入れられてるしね。当時はあまりエレクトロでは御馴染みではなかったけど。

イギリスではダブステップの隆盛が起き、それはアメリカでスクリレックスなどのブロステップ(EDM)にとなり、レイヴに発展しています。ボーイズ・ノイズは「EDM」というタームについてネガティヴですが、あなたはどのようにお考えでしょうか?

ジャクソン:いまだにEDMが何なのかわかってないんだよね(笑)。そういうのを聞くと、いつも90年代を思い出すんだ。90年代のある時期、4ヶ月ごとくらいに毎回新しい名前が出て来てた。トランスコアとかアシッドトランス、それが出て来たと思ったらハードテクノと呼ばれるようになったり、プログレッシブ・ハウスにトライバル・テクノに......(笑)。あれはおかしかったな(笑)。当時はみんなデトロイトにハマって影響を受けてたから、ヨーロッパでは名前を付けたりしてみんながそういった音楽を色々分類しようとしてた。でも実際デトロイトDJのショーを見に行くと、彼らの殆どがその1セットの中で本当に色んな音楽をかけまくってたね。ハードなアシッド・トラックとか、ヴォーカル・ハウスとか、ガレージとか。テレンス・パーカーとかポール・ジョンソン、デリック・メイたちは、アシッドやガレージ、とにかく全てを行き来してたよ。アンダーグランド・レジスタンスもそう。彼ら自身は、名前なんて全然気にしてなかったんだ。長くなったけどつまりは(笑)、EDMなんてその分類の単なるひとつってことさ(笑)。俺はあまり気にしてない。何が最近起こってるのか、そもそも俺はあまり把握できてないしね。

ダフト・パンクの新作でのノスタルジアについてはどのようにお考えでしょうか?

ジャクソン:彼らは、毎回じゃないけどそれをよくやるよね。『ホームワーク』を聴いたら、彼らがオールドスクールの音楽を再解釈したトラックがいくつかあることがわかる。最新の作品では、彼らは大々的にそれをやってると思うんだ。70年代に既に作られたような音楽を再解釈してる。それでもモダンなディテールも入ってるんだ。面白いのは、ファースト・レコードをリリースしたとき、彼らはノン・テクノ・リスナーたちに向けてテクノをプレイしていたけど、いまはその逆をやってること。エレクトロ・キッズたちにディスコを聴かせてる。それだけじゃないけど、作品でみんなを教育してる感じがするね。『ホームワーク』は、ロック・オーディエンスやそれまでにテクノを全然聴いたことのない人の注目を得たけど、今回もそれと同じ。ジョルジオ・モロダーが誰かを全然知らない人が新しいダフト・パンクの作品を買ってるからね。そういう意味では、彼らの前と同じプロセスがリバースされてるんじゃないかな。

1曲目はビートルズ風のテイストがありながら、サーフポップ風にも展開します。他にも霊妙なオーケストラや、ハードなテクノもあります。あなたの曲の展開は、曲自身がそれを望んでいるのか、あるいはあなたが操っているのか、見解をお聞かせください。

ジャクソン:さっきも言ったように、曲の展開は、幸運な偶然や自意識の流れを活かした結果がそうなる。でも操った部分も少しはあるよ。60年代のポップの要素をブレンドして、それを他のものに見せかけたかったんだ。その形式を取入れて、それを壊して他のものにする、みたいな。その見解や内容を変えたかった。ちょっとしたゴーストのような存在のリファレンスだね。薄く存在してるけど、ハッキリとはしてない。あとは、そういったサウンドに対するちょっとしたオマージュとしても取入れてもいるんだ。

いまUKではハウスが流行っているときいています。〈キツネ〉や〈ビコーズ・レーベル〉も以前より落ち着いていますが、あなたから見たフランスのシーンはいかがでしょうか?

ジャクソン:どうだろうね。『DJ Mag』っていうイギリスの有名な雑誌に記事が載ってたけど、それにはフランスのシーンがいまアツいって書いてあった。たくさんの新しい才能やレーベルが出て来てるから。UKでハウスが流行ってるっていうのは、多分ディスクロージャーとかその辺のハウスサウンドのことだよね?いつだってサイクルがあるから、いま何が流行って流行ってないかはよくわからないな。

『DJ Mag』が言ってる、フランスのミュージック・シーンがいまアツいというのには同意しますか?

ジャクソン:ダイナミックな何かがあるとは思う。世界中でパフォーマンスしてるフレンチ・エレクトロ・アーティストのグループがいるし、彼らは成功してるしね。でも、フランスだけが特別ってわけじゃないからな......いまの時代、素晴らしい才能は世界のどこからでも発掘されてるし。

ここ最近で、もっともすばらしかった音楽と、もっともひどいと感じた音楽をおしえてください。

ジャクソン:音楽というか、俺が大好きなアーティストがいるんだ。ロサンゼルスのアーティストのジョン・マウス。ひどいと感じたのは......嫌いなわけじゃないんだけど、トラップ・ミュージックが急激につまらなくなったと思った時期はあったな。すごく面白かったけど、それが長続きしなかった。6ヶ月くらいですぐに形式的になってしまって。トレンドになりすぎたんだと思う。でもさっきも言ったように、俺は全てのフォーマットに常に惹かれてるから、その音楽自体があまり好きじゃなくても、それを人がどう聴いてるかに興味をもったり、どんな人がそれを好きなのか、何故好きなのかにはいつだって興味がある。それがどう彼らのライヴに影響するのか、とかね。だから、関心が全くなくなったわけではないんだ。

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俺はただ、〈ワープ〉というレーベルが大好きなだけ。彼らと良い関係が持てればそれでいいんだ。彼らはクールな作品をたくさんリリーすしてるからね。

"G.I. Jane"という曲は映画「G.I. Jane」からの影響でしょうか?

ジャクソン:あの映画自体はちょっと安っぽいけど、基本的にG.I.Janeはジェンダーに対する全ての問題に対するアイコンだと思うんだよね。そこからも影響を受けてるけど、同時にパロディでもある。支配とか服従とか、ジェンダー問題ではお決まりの強い女性の居場所とか、そういうことに対するパロディ。でも、愛の宣言の曲でもあるんだ。

あなたのオーケストラサウンドはホラーめいています。あなた自身の恐怖を表しているとすれば、なにに恐怖することがあるのでしょうか?

ジャクソン:恐怖を表してるわけじゃない。怖いものはあまりないよ(笑)。

そういうサウンドを使って、恐怖ではない自分のフィーリングを表現しようとするのは何故?

ジャクソン:自分でもわからない(笑)。ただ、なんか楽しいと思うんだよね。ホラー映画って、なんとなく楽しい要素がない?俺は好きなんだ。例えば、俺は70年代~80年代のイタリアのホラームービーのジャッロが好き。60年代の監督のMario Bavaの大ファンなんだよ。あの血の虜になったような感じとか、ダサいバイオレンスとかが好きなんだよね。」

オーケストラサウンドはなにから影響を受けたものですか? 好きなクラシックの作家はいますか?

ジャクソン:影響されてはいると思う。映画を見るときはいつもインスパイアされているから。クラシックの作家は、Anna Meredithっていうすごくクールなアーティストがいるんだよ。まだ若いんだけど、彼女は本当に面白いオーケストラの作品を作ってるんだ。

新曲"Vista"で歌っているのは前作に引き続き母親Paula Mooreですよね。お母さんはフォークシンガーですが、あなたの音楽をどのように評価していますか?

ジャクソン:いや、今回歌ってるのは母親じゃなくて、これもまたAnnaなんだけど、Anna Jeanっていうフランス人のアーティストが歌ってくれてるんだ。母親は、俺の音楽を気に入ってくれてるよ。

新しいアルバムはもう聴かれたんですか? また一緒に共演することはあるのでしょうか?

ジャクソン:いや、アルバムはまだ聴かせてないんだ。共演は...あるかもね。今回はしなかったけど、またやってもいいな、とは思う。でも、家族と仕事するのってやっぱりなんかちょっと(笑)。でも彼女は本当にクールなミュージシャンなんだ。

いまでもクラブに遊びにでかけますか?

ジャクソン:もちろん(笑)! 環境がそうだから、行かざるを得ないしね。ツアー中もクラブに行くし。

週何回くらい行ってます(笑)?

ジャクソン:わからない(笑)。機会があればいってるから。成り行きでそうなっちゃうこともある。一杯飲むつもりで行ったら、5時間後にはパーティにいたり(笑)。あれ、どうやってここに来たんだろう?みたいな(笑)。

自分のエモーションを音楽で表現するとき、実際のエモーションと曲のあいだに齟齬が生まれることはありますか? 

ジャクソン:あるある。だから面白いんだ。マルセル・デュシャンがクリエイティヴ・プロセスについて書いてる本があるんだけど、計画されず、プログラムされずに出て来たものが、それが良いものであっても悪いものであってもそのアーティストの価値を表すっていうセオリーが書かれてる。計画されていないクレイジーなものが加わることで、作品にその価値が与えられるんだ。だから俺は、自分が作ったものに対して迷いや驚きを感じる時は、逆に嬉しいんだよね。

また、自分のエモーションを音楽で発表するときに、気恥ずかしさはありませんか?

ジャクソン:もちろんあるよ(笑)。それは仕方がない。自分の感情を音楽で表現しようとする限りは。

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実は俺レコードを持ってないんだよ。何度も引っ越ししたり、色んな所に行ってるから、その度にいつもレコードを処分しないといけなくなって。いまはデジタルで保存できるしね。

先日、あなたのレーベルメイトでもあるダークスターにあなたの音楽をおすすめされました。『Vice』マガジンの紹介で〈WARP〉と契約し、8年前の前作からすでに〈WARP〉でのリリースでしたが、あなた自身、意外なレーベルと契約しているとは思いませんか? 

ジャクソン:ダークスターに? それは嬉しいね。〈ワープ〉は本当にたくさんの種類の音楽を扱ってるから、彼らがどんな音楽をリリースしようとしてるのかを無理矢理理解したり、分析したりしようとは思わない。俺はただ、〈ワープ〉というレーベルが大好きなだけ。彼らと良い関係が持てればそれでいいんだ。彼らはクールな作品をたくさんリリーすしてるからね。俺が〈ワープ〉っぽいレコードを作ったとは思わないけど、同時に、それが彼らが求めてることだとも思うし。

〈WARP〉で好きなアーティストやリリースを教えてください。

ジャクソン:ハドソン・モホークとラスティ。あとは、ダークスターも好きだし、オウテカも。それに新しいボーズ・オブ・カナダの作品も最高だったね。俺はとにかくワープの作品のファンなんだ。言い出したらきりがないよ。

あなたのレコードを棚にしまうとき、両隣は誰のレコードになるでしょうか?

ジャクソン:面白い質問だな。でもびっくりことに、実は俺レコードを持ってないんだよ。何度も引っ越ししたり、色んな所に行ってるから、その度にいつもレコードを処分しないといけなくなって。いまはデジタルで保存できるしね。でも持ってたとしたら......わからないな。分類するのってどうせつまらないし(笑)。

もしあなたから「コンピューター・バンド」がなくなったら、どんな楽器でどんな音楽をつくりますか?

ジャクソン:やっぱりピアノかな。ピアノはベスト。色んなことが出来るから。あとはダブルベースも使うかも。あの楽器は面白いからね。どんな音楽かはわからないけど、使うならそのふたつ。アコースティックで大きな役割を果たす楽器だからね。あとピアノは、身体が全部入るあの大きさが好きなんだ(笑)。

仮に、世界を強者と弱者に大別できるとします。あなたはどちらですか? 理由も教えてください。

ジャクソン:おいおい、自分が弱いなんて言ったらおわりだよ(笑)。強いか弱いか、そんなふうには機能しない。強いと言ってる人たちは、守り方や隠し方、対処の仕方を知らないんだよ。だから、彼らの方が所詮弱かったりもする。強さをわざと増やそうしてるからね。弱さと強さはいつだってバランスがとれてるんだ。精神的強さもあれば、身体的強さもあるわけだし。

情勢的なことも含め、フランスという国についてあなたが思うことを教えてください。

ジャクソン:正直、情勢のことはあまり考えない。実は、俺テレビを持ってないんだ。もう10年くらい。新聞も読まないし、ラジオも聴かない。だから、情報社会から離れてるんだよね。でも街に出れば人と話すから、国が大変な時期にいることはわかってはいる。でも自分の国は好きだよ。

では情勢と関係なく、フランスのいいところと、ださいところを教えてください。

ジャクソン:好きなのはワイン、女性、食(笑)。ダサいのは...わからないな。ステレオタイプ的なものは言いたくないし。他のものを見つけようとしても......ドイツにも住んでたし、イギリス人や日本人も見てるけど、やっぱり国というより人によるよね。

古いレコードを好んで聴きますか? また、それはなんのレコードでしょうか?レコードを持ってないとおっしゃってましたので、デジタルでも。

ジャクソン:フィリップ・グラス、ジェームズ・ブラウン、ウェンディ・カルロスの作品はよく聴いてるよ。

vol.53:サマー・エスケープ - ele-king

 ニューヨークは過ごしやすい涼しい日が続き、このまま秋突入かと思える。平日は、サマーステージ(@セントラルパーク)、ウォームアップ(@モマPS1)、リバー・ロックス(@ハドソン・リバー・ピア84)、セレブレート・ブルックリン(@プロスペクト・パーク)、サマースクリーン(@マカレンパーク)などの野外コンサートへ通っているが、週末は、ニュージャージー、コネチカット、プロヴィデンス、フィラデルフィアと、ニューヨークからの遠征を試みた。

 ニュージャージーは、マクロバイオティックのコンファレンス。大学、ブティック時代の知り合いが、デザートシェフをしていて、遊びにこないかと誘って頂いた。「マクロバイオティックとは」の講義を受けたり、エクササイズ、クッキングクラスなど、至れり尽くせりの授業を体験する。コンファレンスの会場のホテル以外にそこには何もなく、ひたすら勉強のみ。ニュージャージーと言えば、ヨ・ラ・テンゴが毎年11月にハヌカショーをしていたマックスウェルズという老舗の音楽会場が7月末にクローズ。CBGBがクローズした時ぐらいのショックだが、ニューヨークの図書館が、22,000枚のレコードの在庫を一斉放出(1枚1ドル!)するなど、ひとつの時代が終わった空虚感。

 コネチカットは、スピーク・イージー・ドールハウスという劇団の夏イヴェントに参加した。テーマはサーカスで、主催者のシンシア(トリコロールの水着の女の子)のコネチカットの別荘にはメリーゴーラウンドが回り、湖がすぐ横にある。キャンプに来るのは劇団に属するアーティストがほとんどで、日中は、湖で泳ぐ人、絵を書く人、アコーディオンを弾く人、フラフープなど、自分のやりたい事をする。著者は知り合いのアーティスに誘って頂いたのだが、自然と戯れ、行動をともにしていると、最初はよそよそしかった人も、キャンプが終わる頃には、大きな家族のようになっていた。さすがアーティスト、と思ったのは、料理でも、メイクでも、音楽でもなんでも器用にこなす事。ひとつの発想がどんどん転換して、形が作られていく。

 プロヴィデンスはバンドのツアー。ウーリー・フェアという3日間のアート・コミュニティのイヴェントに参加した。
https://woolytown.com/wooly-town-events/wooly-townfair-2013/

 フェスは、スティール・ヤードという一角で行われ、人びとが仮装し、カラフルな風船が飛び、木からぶら下がったブランコがあり、露店が並んでいる。Tシャツを印刷してくれたり、アンティーク機械でコーヒーを淹れてくれるダンディがいたり、ファンタジーの世界。ヒッピーのコミュニティに紛れ込んだようである。ダウンタイムの昼はビーチでまったりし、夜はライトニングボルトのメンバー宅でキャンプ・ファイアーをする。
 ライトニングボルトのDVD「パワー・オブ・サラダ」を監修したピーター・グランツhttps://imaginarycompany.org)にも会い、近況報告をうける。ピーターがアート・ディレクションをする、ラベンダー・ダイアモンドのベッキーとのプロジェクト「ウィ・キャン・ドゥ・イット」が興味深い。豪華なゲストも登場している。ライトニング・ボルトのブライアン・ギブソンがやっているバークレイズ・バーンヤード・クリッターズと言い、最近はアニメーションが面白そうだ。

 ニューヨークの話題としては、3年ぶりに復活したAa (ビッグAリトルa)を見に、この夏最後のサマー・スクリーンに行った。
 トッド・Pがキュレートする共演バンドは、ラットキング、アモン・デューンズ、チョタ・マドル。ラットキングは、ヒップホップ・アーティスト男の子3人組、XLのアーティスト。
 XLといえば、キング・クルールの新作も待ち遠しい。ターンテーブルの男子はバックパックを背負ったまま演奏していた。下ろす暇はなかったのか(暗くて写真とれず)?

 ビッグ・エー・リトル・エーAaは、ライトニング・ボルトや、ブラック・ダイス辺りのノイズ、エクスペリメンタル系バンドが活発だった頃(2006〜9?)によく見ていた。ドラム3人、シンセひとりというラインナップは当時は珍しかったが、今回は、メンバーひとりを除いて総変わりしていた。曲も新しかったが、Aa音はそのままで、メンバーが変わっても、音は受け継がれていた。周りを見るとラットキングの若いオーディエンスと変わって、ぐっと年配になっていた。その後見た映画は「ネヴァー・エンディング・ストーリー」。懐かしい。夏の終わりだ。

 カフェで働いていた頃は、昼も夜も週末も関係なく、ニューヨークから遠征することなどほとんどなかった。周りの音楽関係者が、週末はアップステートに、夏はヨーロッパへなどいろんな所に行っているのを見ていたが、実際自分がそれを体験すると、オンとオフを切り替えることができて良い。頭がリセットされ、いろんなヒントが見えるようだ。

 来週は、フェミニスト・アートガレージ・ポップ・パンク・バンドのプリティ・グリーンズから招待を受け(メンバーのふたりがグリーンという名字を名乗る)、フィラデルフィアへ遠征予定。みなさんの夏はいかがでしたか?

Synth-pop, Rock & Roll, Electronica, Juke, etc. - ele-king

Inga Copeland - Don't Look Back, That's Not Where You're Going
World Music


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「Don't Look Back, You're Not Going That Way.(振り返らないで、あなたはそっちではない)」、いかにもアメリカが好みそうな自己啓発的な言葉で、沢井陽子さんによれば、この言葉がポスターになったり、ブログのキャッチになったり、本になったりと、いろんなところに出てくるそうだ。インガ・コープランドは、そのパロディを彼女のセカンド・シングルの題名にしている......といっても、この12インチには例によってアーティスト名も曲目もレーベル名も記されていない。表面のレーベル面には、ナイキを着てニコっと笑った彼女の写真が印刷されていて、裏側は真っ白。ちなみにナイキは、彼女のトレードマークでもある。
 Discogsを調べると今回の3曲のうち2曲はDVA、1曲はMartynがプロデュースしているらしい。ディーン・ブラントではない。ベース系からのふたりが参加している。レーベルの〈World Music〉は、ブラントとコープランドのふたりによる。1曲目の"So Far So Clean"はアウトキャストの"So Fresh, So Clean"のもじりで、「いまのところとってもクリーン」なる題名は悪ふざけだろう。シニシズムは相変わらずで、しかし音的にはスタイリッシュになっている。

Synth-pop

Jamie Isaac - I Will Be Cold Soon
House Anxiety Records


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 デビュー・アルバムのリリースが待たれるキング・クルーの初期作品を出していたレーベルから、冷たい心を持った新人が登場。簡単に言えば、ザ・XX、ジェイムズ・ブレイクの次はこれだろう、そう思わせるものがある。まだ聴いてない人は、"Softly Draining Seas"をチェックしてみて。

E王

Electronic Blues

Americo - Americo graffiti PEDAL


 アメリコは、50年代のロックンロール(ないしはフィル・スペクター)×70年代の少女漫画(ないしは乙女のロマンス)×70年代歌謡曲×ポストパンクという、なかば超越的なバンドだ。坂本慎太郎作品やオウガ・ユー・アスホール作品で知られる中村宗一郎をエンジニアに迎えての12インチで、全6曲。アートワークも楽曲も(そして録音も)アメリコの美学が貫かれている。ヴォーカルの大谷由美子さんは、80年代はクララ・サーカス(日本でザ・レインコーツにもっとも近かったバンド)なるガールズ・ポップ・バンドをやっていた人。

Rock & RollDream Pop

DJ まほうつかい - All those moments will be lost in time EP HEADZ


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 クラスターのレデリウスを彷彿させる素朴なピアノ演奏ではじまる、。DJまほうつかいこと西島大介の4曲入り......というか4ヴァージョン入り。本人の生演奏によるピアノをまずはdetuneがリミックス、自分でもリミックス、そして京都メトロでのライヴ演奏が入っている。エレクトロニカ調のもの、クラウトロック調のもの、少しお茶目で、それぞれに味がある。西島大介といえば可愛らしい画風で知られる漫画家だが、これは漫画家が余興でやったものではない。僕は最初の2と3のヴァージョンが良いと思ったが、もっともシリアスなライヴ演奏が最高かもしれない。

Modern ClassicalAmbient

DJ Rashad - I Don't Give A Fuck Hyperdub


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 これだけファック、ファック言ってる曲はラジオではかけられないが、海賊ラジオやネットでは大丈夫なのか。DJラシャドの「ローリン」は今年前半の最高のシングルだった。"アイ・ドント・ギヴ・ア・ファック"は前作のソウルフルなな路線とは打って変わって、残忍で、好戦的で、不吉で、緊張が走る。声ネタを使ったDJスピンとの"Brighter Dayz"ではジャングル、フレッシュムーンとの"Everybody"でも声ネタを使った、そして頭がいかれたジャングル、DJメニーとの"Way I Feel"はパラノイアックで不穏なR&Bを披露する。楽しんでいるのだろが、しかし......やはり恐るべき音楽だ。

Juke, Footwork

11月はすぐそこ! - ele-king

 踊りたい人間と、ちゃんと音楽を聴きたい人間とをともに満足させてくれるエレクトロニック・ミュージックのお祭り〈エレクトラグライド〉が、今年も開催される。昨日、出演アーティスト情報の第一弾が発表となった。ジェイムス・ブレイク、チック・チック・チック、エイドリアン・シャーウッド&ピンチ、ファクトリー・フロア、マシーンドラム。ベテランから新人枠までいずれ劣らぬ存在感を放っており、この後二弾、三弾とつづく情報解禁がさらに楽しみになる。
 そこで勝手にele-king的第二弾大予測を開始する!
 まずはソフィア・コッポラ監督の新作映画にも抜擢され、〈ワープ〉からの新譜も控えてステージをひとつ上げた感あるOPN(Oneohtrixpointnever)。来い! そしてパフォーマンス・スタイルにおいても随一のインパクトを誇り、イクエ・モリとのコラボなどを経ていまやヨーコ・オノからも呼び声がかかるという宅録女子、ジュリアナ・バーウィック。来い! ドローン・フォークからインダストリアルなダンス・ミュージックへ鮮やかに突き抜け、もはやブレイク寸前の超知性派ノイズ・アイドル、ピート・スワンソンも来い! フェリックス・Kやセイント・ペプシなんかもいると楽しいな! 〈ビートインク〉はきっとやってくれるでしょう......昨年同様、外れたらスミマセン!!
 胸を高鳴らせて続報を待とう。

国内最大級のエレクトロニック~ダンス・ミュージック・フェス〈エレクトラグライド〉、今年も開催決定!

electraglide
2013/11/29(FRI)
幕張メッセ

FEATURING:
JAMES BLAKE
!!!
SHERWOOD & PINCH
FACTORY FLOOR
MACHINEDRUM
PLUS MUCH, MUCH MORE ...

日本最大級かつ最も刺激的でクリエイティヴなエレクトロニック~ダンス・ミュージック・フェス〈エレクトラグライド〉!
オービタル、フライング・ロータス、アモン・トビンなどを擁し大盛況のうちに幕を閉じた昨年に続き今年も開催決定!
まずは第一弾ラインナップ(5組)を発表! そして今週末8月24日(土)より主催者先行発売がお得な早割価格¥7,800で開始!

James Blake

2011年1stアルバムで衝撃的デビューを飾り、初来日公演はすべてソールドアウト、2012年のフジロックではWHITEステージのヘッドライナーとして圧巻のライヴを披露、そして今年、2ndアルバム『オーヴァーグロウン』発売後に開催された来日公演でも、追加公演を含む東京2公演を完売! 久しぶりにシーンに登場したニュー・ヒーロー、ジェイムス・ブレイクが、エレグラに登場!

!!!

アルバム『スリラー』リリース後行われた緊急来日公演(完売!)で、噂通りの最狂ライヴでフロアを絶頂へ導いた!!!(チック・チック・チック)

Sherwood & Pinch 

もはやUKベース・ミュージック・シーンの伝説的存在であり、最近もエイジアン・ダブ・ファウンデイションの最新作をプロデュースするなど未だ活発な活動を続けるOn-U Sound総帥エイドリアン・シャーウッドと、ベース・ミュージック新世代の最重要人物ピンチによるドリーム・タッグ=シャーウッド&ピンチ!

Factory Floor

すこぶる高い評価を得た一昨年のフジロックでのライヴも忘れがたい、そして間もなく最新アルバムも発売されるファクトリー・フロア!

Machinedrum

エレクトロニック~ダンス・シーンにおいて絶大かつ強固な信頼を集め、間もなくアルバムが〈ニンジャチューン〉より発売されるマシーンドラム!


今後、続々追加ラインナップを発表していきます!
次回発表も乞うご期待!


■日時
2013/11/29(Fri)

■場所
幕張メッセ

■Open/Start
20:00

■Ticket
主催者先行早割:7,800yen(8/24~9/2)
前売:8,800yen
当日:9,800yen
※18歳未満の入場は不可、入場の際IDの提示をお願い致します。

前売TICKET詳細
◆主催者先行(先着):https://l-tike.com/electraglideticket/
[8/24(SAT)12:00~9/2(MON) 23:00]
先行早割価格 7,800YEN

◆一般発売:9月7日(土)から
前売 8,800YEN
チケットぴあ 0570-02-9999[https://t.pia.jp/] (Pコード:209-961) 初日特電:0570-02-4480
ローソンチケット 0570-084-003 (Lコード:72626) 初日特電:0570-084-637
イープラス [https://eplus.jp]

ビートインク [www.beatink.com] ※先行発売:9月3日より

GANBAN 03-3477-5710 (店頭販売のみ)

※お買い求めいただいたチケットは返品できません。

企画制作:BEATINK / SMASH / DOOBIE
後援:SHIBUYA TELEVISION
INFO:
BEATINK 03-5768-1277 beatink.com
SMASH 03-3444-6751 smash-jpn.com smash-mobile.com
HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999 doobie-web.com

www.electraglide.info

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