「K A R Y Y N」と一致するもの

peechboy (SWC) - ele-king

最近自宅や人前などでかけることが多い曲たちをご紹介します


1
Kenton Slash Demon - Sun - Tartelet

2
Sound Stream - Tease Me - Sound Stream

3
Gay Marvine - Lost In Music - It's Bath House Etiquette

4
A Forest Mighty Black - Back Up Days - Drumpoet Community

5
Cherryboy Function - Tornado - ExT

6
Don Froth - 10,000cc - Phonica

7
Steller - Terrence(Johnny D Remix) - Soweso

8
Timmy Regisford - At The Club - Tribe

9
Ikeda X - P-212.515 - -

10
Orange Muse feat. Ania - Psychedelic Behaviour - Colorful

NOOLIO a.k.a. Norio Shimizu (PART2STYLE) - ele-king

SKA & SHUFFLE 十選


1
Mungo's Hi Fi and Marina P - Divorce A L'italienne - Scotch Bonnet

2
Soothsayers Horns - Ganja Free - Universal Roots

3
Longsy D - This Is Ska (Rydem Wiv Acid Mix) - Warlock

4
Mule Train - Devil's Shack - Lamb Star Records

5
The Tchiky's - Oide - Rudiments

6
Natacha Atlas - Hayati Inta (Mickey Moonlight Remix) - Mo'Zik Records

7
Stevie Wonder - Higher Ground - Motown

8
Cirillo Pres. Trio Dubbales - Shalla Balla - White

9
Thomas Fehlmann - The Road - Kompakt

10
Dub Insurgent - Caballo Bounce - Near & Far Records

神聖かまってちゃん
ワンマンライヴ2010
- ele-king

 喧嘩したり骨折ったりパソコン壊したり途中で終わったりやる曲を決めてなかったり、ざっくばらんかつスキャンダラスな無法地帯であるやに漏れ聞いていた神聖かまってちゃんのライヴもリキッドルームでのワンマンということで、アルバム発売日の12月22日に早くも仕事納めを終えたつもりで出かけたが、知り合いには会わなかった。やっぱまだ仕事納める日じゃなかったんだな......。

 2曲続けて演奏されるということがない。1曲終わると何かしゃべり、次の曲をの子が決めてmonoに伝え、それをmonoはなんとか秘密裏にメンバーだけに伝えようとするのだが、monoのジタバタをあっさり無視しての子はマイクでこれからなにを演奏するかを呟いたり宣言したりする。2番目にやった"あるてぃめっとレイザー"を何度も初めてのように提案するの子にそれはもうやったからと説得しつつ、その繰り返しで進むライヴは、けれども別にほのぼのアットホームというわけではない。ギクシャクもしていないが、花壇や曲がり角や風鈴や洗濯物に気を取られながら、気になるたびに座って覗き込んでまた歩き出す散歩のようにいつの間にか進んでいる。

 男性客の多さが意外だった。パンクというジャンルではたいてい、怒りは他者に向かうことが多いだろう。反戦や政治のことでなくても、情けない自分がいれば必ずその対照に何らかの他者がいて、自分の内面への言及もその他者を意識したものになる。けれどもの子の詞に他者の存在はほとんどない。ひたすら内心の描写が続き、しかもそれを変えたい、変えようという願望も明確には表されてはいない。
 神聖かまってちゃんのライヴの雰囲気は、このの子の詩の世界を具現化したもののように思える。多くの若い男性客がバンドのなにに惹かれているのかは分からないが、ここでだけは他者のいる世界を抜け出し、自分を変えたいなどと神経をすり減らすこともなく、かといって非現実的な希望や"あるべき自分像"を押し付けられるようなストレスにさらされることもない。

 それから私は初めて観た神聖かまってちゃんのそのライヴで、なによりもの子という〈ヴォーカリスト〉を発見した、と思った。CDでは絶妙なバランスで整理され、美しく、爽快なまでに「完璧」と思えるほどのバランス感覚で施されているミックスが、当然だがライヴではある程度は混沌とする。そんな行儀がいいとは言えない空間で、意図的な混沌が塊と広がりのせめぎあいでフロアを包み込もうとしている。
 細い体でバイセクシャルの雰囲気をもつロックンロール・ヴォーカリストというのは珍しい存在ではない。ミック・ジャガーにイギー・ポップ、マーク・ボランとかジョニー・ロットンとか忌野清志郎とかね。の子はその系譜にいるとてもステージ映えのするヴォーカリストだ。曲間のMCというのはきっとけっこう難しいんだろう。でも煽るMC(例えば清志郎)であれ畏まるMC(例えばどんと)であれ、長話であれ小咄であれ愚痴であれ、気取っていても素顔を見せても、「板(ステージ)」についているMCとついていないMCがあるだけで、それは最初からかなり運命づけられているように思う。22日のの子はAラインのシャツがさらに華奢なシルエットを際立たせ、さながら、えー、森のこびとのようだった。そして1000人を前にしてそのファンタジックなパンク・ヴォーカリストはまるごと板についていた。

 そもそもが穿ち過ぎだったと言われるかもしれないが、音程を変えて女性のような声を使うのは、CDを聴いているときには、そのまま性別不明感、あるいはバイセックスを表すものとして聴こえていた。けれどもステージから発せられるの子の声は少し違って聴こえたのだった。熱いがなり声が突然平坦、あるいは冷淡なつぶやきに転換することもそうだが、そうした独特なヴォーカルの変化は、CDで聴こえていたような、例えばことにジェンダーを含んだ多重人格的なキャラクターの使い分けのようなものとしてではなく、の子というひとりの人格としてのヴォーカリストのつながりのある心象表現として届いてきた。両者の違いはけっきょくのところ些細なことでもあるが、歌の届き方の点で私はずいぶんと違った印象を受けた。

 数個の人格がさまざまな感情や気分を持っている、いわば小さな社会があるのではなく、あくまでもひとりの人間のなかにそれだけ複雑な感情や気分が去来するのだということを生々しく突きつける。激しく、まっすぐに。なぜだろう。ひとつには、ライヴならではのミックスで制御からはみ出してくる地声の存在感があったかもしれない。そしてなにより「板」に着くヴォーカリストの説得力があったと思う。

 後半、の子の声はますますよく出てくるようになっていった。"いかれたニート""怒鳴るゆめ""ねこラジ"、そしてただでさえヴォーカルが多くを語る"いくつになっても"と、"しょっちゅう座り込みながらの散歩"というペースは少しも変わっていないのに、気持ちは耳は目はまっすぐにステージに、の子に貼り付いたままになっていく。"東京では初めて"だし、ちゃんとできるか自信がないと言ってはじめた"いくつになっても"はたしかに歌詞は間違っていたけれど、神聖かまってちゃんの、の子の、具体的な形としてではないにしても、過去から未来までのその心象風景にちらちら揺れる光や影を見晴らすように強く迫るものがあった。

 その後の"天使じゃ地上じゃちっそく死"から本編ラストの"学校に行きたくない"までは、気ままに曲を選んでいるようでいて実は明晰に考えてるんじゃん! と確信したくなる圧倒的な構成となった。の子が、会場の終焉予定時刻を牽制するようにアンコールの延長をほのめかす気持ちも分かる気がするほど、彼の"声"はまだまだこれから、って言っていた。

Chart by JETSET 2010.12.27 - ele-king

Shop Chart


1

DISCO 3000

DISCO 3000 HIT & RUN LOVER / THE NELSON HIGHRISE (SECTOR ONE) »COMMENT GET MUSIC
Erol Alkanによる匿名リエディット"Disco 3000"第2弾です。Dusty Springfield"That's the Kind of Love I've Got for You"ネタの'09年の第1弾もこの手のリエディット物としては異例の爆発的ヒットでしたが、今回もかなりのポテンシャルを秘めた一枚です!!

2

G.RINA

G.RINA MASHED PIECES #2 VINYL EP »COMMENT GET MUSIC
国産辺境ビートが超ポップに暴れまわる最高ニュー・アルバムから、アナログ盤EPがリリース!!当店大人気のSSW、G.Rinaさんが、今最も面白い国内トラックメイカーとコラボしたニュー・アルバム『Mashed Pieces #2』からのアナログ盤!Luvraw & BTB、TofubeatsにBeta Panama、さらにE-MuraにSkyfishがガチンコでせめぎ合う強力作!

3

ILLUM SPHERE

ILLUM SPHERE THE PLAN IS DEAD »COMMENT GET MUSIC
またもハズレ無し! Illum Sphereの5トラックス12"が登場。ポスト・ダブステップ~ウォンキーを経由して今作もキレにキレた楽曲が揃っています! 特に、A-2やB-1のような攻めたトラックは必聴です!

4

TIME & SPACE MACHINE

TIME & SPACE MACHINE VOLUME THREE »COMMENT GET MUSIC
お馴染みRichard Norris(Beyond The Wizards Sleeve)によるソロ・ユニット、久々のリエディット・リリース!!2010年はTirkから1st.アルバム『Set Phaser to Stun』を発表して絶好調のThe Time & Space Machineですが、久々のリエディット集もやはり壮絶。ファズ・ギター、シタール、その他諸々なんでもこい!のサイケ闇鍋状態!!

5

FLAKO

FLAKO REAL THANG / YOU WANNA TAKE THIS »COMMENT GET MUSIC
シリーズ第9弾は、注目のジャーマン・ビートメイカーFlakoの超絶リミックス!Erykah Badu"Real Thang"をA-Side、そしてB-SideにはOh No & Kaziによる"You Wanna Take This"のリワークを収録!

6

KENNETH BAGER EXPERIENCE

KENNETH BAGER EXPERIENCE FRAGMENT 2 »COMMENT GET MUSIC
至福の音とはまさにこのこと。スーパー・ビューティフル・チルアウト・ディスコ特大傑作!!素晴らしすぎ激烈オススメ盤★Julee Cruiseの透き通るヴォーカルと優しいアコギ、ピースフルに蕩けるシンセ、柔らかく高揚するディスコ・ビート。これが天国じゃないわけがない!!

7

KOOL DJ DUST

KOOL DJ DUST DISCOFIL DESPERADOS PRESENTS »COMMENT GET MUSIC
Skweee生みの親Daniel SavioことKool DJ Dustによる最高のネタが詰まったリエディット作品!!主宰のServiceからはCos/Mesの7"をリリース、Beats In Spaceに挙がったミックスは何がなんだか判らなくて最高だった、そして最近では数々のスクウィー7"を世界各国からリリースと、要するにセンス抜群なスウェーデンの先輩、Kool DJ Dust師によるこれまたビンビンにいきり立ったセンス炸裂のリエディット3トラックス!!

8

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.1 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

9

DJ NATURE

DJ NATURE SUNTOUCHER REMIX PT.2 »COMMENT GET MUSIC
ex. Wild Bunchの生ける伝説DJ Milo a.k.a. DJ Natureによる新作EP pt.1!!。DJ Mil'o名義での03年リリース・アルバム"Suntoucher"の収録楽曲を、DJ Nature名義にてリワークを施した1枚です。

10

DAFT PUNK

DAFT PUNK TRON LEGACY »COMMENT GET MUSIC
話題騒然"Tron:Legacy"サントラから、6曲を抜粋したサンプラー・プロモ・12インチ!!既に人気沸騰のキラー・トラック"Drezzed"もモチロン収録。"Human After All"以来約5年ぶりのDaft Punkのフル・アルバムとしても絶対注目です!

Lil B - ele-king

 そもそも、アルバム・レヴューというこのコーナー自体が、古い想像力の産物なのではないか。と、インターネットでは3ヶ月"も"前から話題になっていたアルバムを、いまさら、レヴューしようとする筆者は、自らを棚に上げる。

 DJクワイエットストームのblogによると、グッチ・メインはこの4年間で150枚以上のアルバムを出しているという。もちろん、ほとんどはネット上に発表されたミックステープ(フリースタイル集)で、本人が関わっていないものも多いだろうが、それでも、その数はダントツだ。また、グッチ自身も、他人のビートをジャックしているし、知名度を上げ、評判を煽るために、自身の音源が無断で使用されることをなかば容認しているようなところがあるので、ここでは、通常のブート/オフィシャルの区分けは無意味だろう。さらに、なかには無料でダウンロードができる音源もあって、例えば、今年のベスト・リミックス・アルバムに挙げられる、〈マッド・ディッセント〉による『フリー・グッチ』や、前述したクワイエットストームによる『ライブラリー』シリーズがそうだ。

 昨年のベストセラー『フリー』(クリス・アンダーソン著)は、「ネット経済圏ではフリー(無料)は避けれない、むしろ、それを活用するべきだ」と提案して話題になった。同書で、フリーのビジネス・モデルは4つに分類されているが、ヒップホップのミックテープ市場は、この内、(3)「フリーミアム」と(4)「非貨幣市場」が組み合わさったものと言えるだろう。度重なる逮捕により、才能があるにもかかわらず、キャリアを分断されていたグッチは、ブロードバンドで巨大化したミックステープ市場を上手く活用し、勝ち上がった、典型的なパターンである。
 ただ、興味深いのは、「玉石混合のミックステープで興味を引き、高い製作費をかけた、ポップなオフィシャル・アルバムへと導く」というプロモーションに対して、耳の肥えたファンほど、「本当のグッチはミックステープのなかにいる」と主張することだ。フリースタイルが基本のミックステープは、当然、生々しく、ハードコアなラップが聴けるので、そう思うのも無理はないが、重要なのは、そこで言うミックステープとは、ある具体的な1本ではなく、むしろ、ミックステープというメディアそのものであり、ひいては、それらが連鎖的に生まれて行くネット環境そのものを指す点だ。
 つまり、4年間で150枚以上ものアルバム(単位の音源)を、なかば意図的にネット上に散乱させているグッチ・メインのようなアーティストの魅力を知りたければ、これまでのように、オフィシャル・アルバムを買ったり、ライヴに足を運んでいるだけでは駄目だ。彼の"本当の姿"は、ネット上に像を結ぶのだから。それにしても、そんな状況において、レヴューすべき"アルバム"とは何なのだろうか?
 そして、グッチ・メインよりも10歳近く若いリル・Bにとってネットは、さらに重要......というか、自然な場所になっているように思える。カリフォルニアはバークレー出身の本名=ブランドン・マッカートニーは、16歳で地元のスケーター仲間とラップ・グループ=ザ・パックを結成して6年、いまや彼の持ち曲は1000曲以上になるという。ザ・パックはハイフィの新世代として早くから評価を得ていたものの、リル・Bの名がバズ・ワードになったのは、彼がYoutubeに連日のようにアップする、膨大な、それこそ玉石混合のソロ・トラックを通してだった。

 リル・Bは自身のスタイルを"ベイスト"と称しており、それは、音楽評論家の小林雅明によると、クラックを指すスラングだそうなのだが、その実態は、言ってみれば"マッシュアップ+フリースタイル"のようなものだ。彼は、恐らくネット上から出鱈目に引っ張って来た音源(エリオット・スミスから浜崎あゆみまで!)の上で、ストーンした状態でひたすら、ナンセンスなライミング――いや、ポエトリー・リーティングと言ったほうが良いだろうか――を煙とともに吐き出す。そのなかには良くできたポップ・ソングもあれば、聴くに耐えないジャンキーの戯言もあるのだけれど、適当に画像を巡回していると、いつの間にか甲高い濁声が耳にへばりつき、中毒になってしまったという人は多いだろう。サンプリングは、黒人音楽の再解釈と拡大という建設的な側面を持っていたが、リル・Bのやっていることは、ネット上にフラットに並んだ情報から適当なものを摘んでいるだけで、そこに大した意味を求めようにもない。それでも、そこに歌の原始の姿とでも言うべき魅力があるのは何故なのだろうか。
 iTunesの登場以降、ポップ・ミュージックのメイン・フォーマットは"アルバム"から"シングル"へ久しぶりに回帰したと言われる。しかし、正確には"シングル"ではなく、"ソング"である。そこでは、もはや、アーティストやレーベルの意思より、リスナーの欲望のほうが優先されるのだから。また、その現象はiTunesというよりも、情報がフラット化するネット環境に依拠するもので、旧来的な情報が切り崩された結果、ポップ・ミュージックの最小単位が姿を表したのだ。Youtubeの面白さもそこにあるだろうし、あるいは、ミックステープは、それらを"アルバム"という旧来的なフォーマットに押し込むために発明されたものと考えられるかもしれない。さらに、リル・Bの場合は、そんなポップ・ミュージック的な"ソング"からさえはみ出しつつあるとは言えないだろうか。彼の"ソング"は、子供の出任せであり、狂人の鼻歌であり、太古の歌なのだと。

 先述したように、89年生まれのリル・Bにとってはネットこそが自然であり、だからこそ、彼の歌はYoutubeにアップされたトラックをランダムに聴くという、極めてネット的なリスニング・スタイルと相性が良い。別の言い方をすれば、リル・Bにとってはネットこそがシーンであり、そのため、彼の表現からは旧来的なヒップホップ特有の地域性は失われ、ネットから登場したスターの先駆けであるアトランタのソウルジャ・ボーイとともに新たな勢力を築きつつあるのも納得がいく。さらに、そこでは、旧来的なヒップホップ特有のアイデンティティを元にした本質主義的なキャラクターは時代遅れとなり、キャッチーなアイデアを生むスピードから残像のように浮かび上がるキャラクターこそが重要視され、そのことは野田努氏がニッキー・ミナージュのレヴューで書いていた議論に繋がって行くのだが......話が長くなったので、またの機会にしよう。ひとつ思い出して欲しいのは、数年前、ソウルジャ・ボーイが登場して来たとき、ベテランのラッパーたちがどうしてあんなにも過剰に否定的な反応を示したかということだ。
 とは言え、不安なのは、リル・B自身がネットを足掛かりに、旧来的なマーケットでも名を挙げようとしている節があるというところだ。セカンド以降、苦戦しているソウルジャ・ボーイ同様、リル・Bもいわゆる"アルバム"というフォーマットとは相性が悪い。ここでも、便宜上、珍しくCDでもリリースされ、流通にも乗っている本作(リリース元は三田格氏も取り上げていたエクスペリメンタル・レーベルの〈ウィアード・フォレスト〉)を取り上げたが、これだけを聴いても、ローファイなアンビエントの上で、延々と呟き続けるばかりで、まったくもって意味不明だろう。逆に、先日発売されたザ・パックのセカンド・アルバム『ウルフパック・パーティ』では、気負い過ぎて、彼ら特有の緩い雰囲気が死んでしまっていた。そこで試みられていたビート・コンシャスなヴェクトルに関しては、メンバーでメイン・トラック・メーカー=ヤング・Lのミックステープ『L-E-N』の方が断然できが良い。リル・B自身は、来年、初のオフィシャル・アルバム『スラックス・キッス』のリリースが予定されているというが......。

 国や地域に縛られず、ネットという広大で平坦な空間にシーンを築くという試みは、おそらくブレイクコアによってはじまった。例えばチルウェイヴはそれを引き継ぎつつ、データと平行して、カセット・テープやヴァイナル(データの容器に過ぎないCDではなく)をリリースすることで、その可能性の一部をリアルな世界に帰し、さらに多面的なシーンをつくろうとしている。また、ダブステップやウォンキーにもその傾向は見られる。インディ・ラップの場合は、頭の上にアーバン・ミュージックという巨大なマーケットがあることで、なかなか独自の展開へと踏み出せなくなっているような気もするのだが、さて、今後、どうなるだろうか。

DJ Yogurt / DJ ヨーグルト (Upset Recordings) - ele-king

2010年秋以後にゲットしたレコードの中から10枚。


1
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 - 機嫌なおしておくれよREMIX - Upset Recordings-Sneeker Blues Record-Jet Set

2
シグナレス - y.s.s.p.(DJ Yogurt&Koyas Remix) - Felicity

3
ジェブスキ - Still - P.A.D.

4
Bob Holroyd - African Drug(Four Tet Remix) - Phonica

5
Daddy Mckane - Say The Word(Big Daddy's Rebel Dub) - Not Safe For Work

6
Serena Maneesh - Ayisha Abyss(Lindstrom Remix) - 4AD

7
Maxime Dangles - Astroneff - Skryptom

8
Passarani & Sacco - Flora(Original) - Desolat

9
Seahawks VS Bad Drawn Boy - You Lied(Lies And Manipulation) - UNKNOWN

10
Pastor T.L.Barrett And The Youth For Christ Choir Sings! - Like A Ship...(Without A Sail) - Light In The Attic Records

DJ WADA (Sublime) - ele-king

2010/12/14現在のチャート


1
Moodymanc - Seedz - Tsuba

2
Scuba - Tracers (Deadbeat Remix) - Hotflush recordings

3
Steevio - Ty (Deep Mix) - Mind Tours Records

4
Alexi Delano - Un Do Me - Leena Music

5
BCR Boys - The Myth - Perc Trax

6
Grischa Lichtenberger - Calipso - Raster-Noton

7
Martyn - Left Hander - 3024

8
Scuba - Lights Out - Holtflush Records

9
James T Cotton - Take Care of The Incompleted and The Sick - Ghostly International

10
Margaret Dygas - See You around - Non Standard Prodaction

Nearest 10


1
VX (Virgil Enzinger & Xavier Morel) - Fiction Remixes Part 2 - Nachtstrom Schallplatten

2
Lucy - Beautiful People - Mote Evolver

3
SAWLIN & MOERBECK - #3 - Vault Series

4
TRAVERSABLE WORMHOLE - The Remixes PT.05 - CLR

5
CLAUDIO PRC - Clear Depth EP - PROLOGUE

6
Jichael Mackson - Just In Time - Musique Risquee

7
GUMMIHZ & NIKOLA GALA - Sapfo - Claap

8
Grand High Priest - Jimmy Go Boom - We-Ze

9
Bakey Ustl - EP1 - Unthank

10
V.A. - 10 Years Anniversary Pt#1 - Neroli

MASANORI MORITA (STUDIO APARTMENT) - ele-king

2010 BEST TRACK LIST


1
DJ T - Dis (Kink Remix) - Get Physical

2
DJ Gregory & Gregor Salto featuring Dama Pancha & DJ Mankila - Vem Rebola (Main Acid Mix) - Faya Combo

3
Florian Kruse, Nils Nuernberg - The Extra Breath Of Life - GalaktiKa Records

4
Harry Choo Choo Romero - Phuture (Original Mix) - Ovum Recordings

5
Riva Starr, Starr Traxx - More (KINK Remix) - Snatch! Records

6
Luca M - Grumpli (Original Mix) - Starlight Unlimited

7
Martin Dawson - Double Six (Ramon Tapia Remix) - King Klong

8
Franky Rizardo - Afrika (Original Mix) - Rizardo Records

9
Fritz Zander - For Your Love (Original Mix) - Suol

10
Tong & Spoon - Muchness (KiNK Mix) - Size Records

DJ FUKUBA (Smoker, Gallery, Junk) - ele-king

ティーンエイジなボクのハートに深い爪痕を残した愛しの10曲 "ディスコ編"


1
Leif Garrett - I Was Made For Dancin' - Atlantic

2
Claudja Barry - Boogie Woogie Dancin'Shoes - Chrysalis

3
Skatt Bros. - Walk The Night - Casablanca

4
Gazebo - Lunatic - Quality

5
Philip Bailey&Phil Collins - Eazy Lover - CBS Sony

6
Magazine 60 - Don Quichotte - Baja

7
Evelyn Thomas - High Energy - TSR

8
Expose - Point of No Return - Arista

9
Lime - Unexpected Lovers - TSR

10
Mary Jane Girls - In My House - Motown
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639 640 641 642 643 644 645 646 647 648 649 650 651 652 653 654 655 656 657 658 659 660 661 662 663 664 665 666 667 668 669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693 694 695 696 697 698 699 700 701 702 703 704 705 706 707 708 709 710 711 712 713 714 715 716 717 718 719 720 721 722 723 724 725 726 727