「K A R Y Y N」と一致するもの

THE ORB - METALLIC SPHERES JAPAN TOUR 2011 - ele-king

 昨年リリースされた『メタリック・スフィアーズ』を聴いて『チルアウト』を思い出した人も多いはずだ。なにせデヴィッド・ギルモアのメロウな泣きのギターとアンビエント・ハウスとのブレンドである。『メタリック・スフィア』は、楽天性を欠いたメランコリックな『チルアウト』だと僕は思った。
 そしてジ・オーブは、今週末から金曜日と土曜日にライヴをやる。宇宙に飛びたい人、集まろう!

1.21 fri @ 大阪 SOUND-CHANNEL "テクノ喫茶 SPECIAL"

Live:
THE ORB, TERRAs
DJs: ALEX PATERSON (THE ORB), nakamoto, kobayashi, mongoose, kanadiann
Bar Space DJs: 威力, mikiako, yoshi, HaRuKa, makishi, kunio asai, YURI OGUSHI
VJ: HiraLion Deco: ONA, chancom a.k.a Emile
SHOP: parampara, 甘茶蔓, Lily Deva, abetica, ArihiruA

Open / Start: 20:00-
¥3,000 (Advance), ¥3,500 (Door) 共に w/ 1 Drink
Info: 06-6212-5552 (SOUND-CHANNEL) www.sound-channel.jp
TICKETS: newtone records (06-6281-0403), tamtamcafe (06-6568-9774), sound-channel (manager@sound-channel.jp), sea of green (info-seaofgreen01@hotmail.com) *上記アドレスまでパーティー開催日/お名前/ご連絡先/枚数を明記の上、送信ください。当日エントランスでの支払いとなります。

1.22 sat @ 東京 UNT "UBIK"

Live: THE ORB
DJs: ALEX PATERSON (THE ORB), yoshiki (Runch, op.disc), DJ SODEYAMA (ARCHIPEL, NO:MORE REC)
Saloon: Timothy Really Lab - Ryujiro Tamaki, tosi, y., kon, Sisi, Ngtom

Open / Start: 23:30-
¥3,000 (Advance), ¥3,500 (w/ Flyer), ¥4,000 (Door)
Info: 03-5459-8630 (UNIT) www.unit-tokyo.com
TICKETS: PIA (126-724), LAWSON (76503), e+ (eplus.jp), DISK UNION CLUB MUSIC SHOP (SHIBUYA, SHINJUKU, SHIMOKITAZAWA), DISK UNION (IKEBUKURO, KICHIJOJI), TECHNIQUE, WARSZAWA

THE ORB(ジ・オーブ)
www.theorb.com www.myspace.com/orbisms

イギリス出身のDJ/プロデューサー、アレックス・パターソンとThe KLFのジミー・コーティーによって、88年に結成。ジミー・コーティーの脱退以降、スラッシュや、キリング・ジョークのユース、システム7のスティーヴ・ヒレッジなど多数のアーティストがアルバム毎に参加。移り変わりの激しいエレクトロニック・ミュージック・シーンに於いて、常に時最先端で革新的な作品を送り出し続けている。代表作は『The Orb's Adventures Beyond The Ultraworld』『U.F.Orb』『Orbus Terrarum』など数知れない。

「アンビエント・ハウス」というチルアウト・ミュージックのジャンルを事実上具現化したアーティストであり、その後のエレクトロニック・ミュージックに多大な影響を与えた。近年はファースト・アルバム以来の盟友でありジャーマン・エレクトロニック・ミュージック界の重鎮トーマス・フェルマンとの共同作業が多く、2005年にはヨーロッパに於ける最優良テクノ・レーベルKOMPAKTから『Okie Dokie It's The Orb On Kompakt』、2009年にはドキュメンタリー映画「Plastic Planet」のサウンドトラック『Baghdad Batteries』など、ミニマル~クリック以降のテクノの潮流を独自解釈しながらも、The Orb本来のサウンドスケープを継承する珠玉の作品をリリースしている。
2010年12月、元ピンク・フロイドの伝説的ギターリスト、デヴィッド・ギルモアをフィーチャーした『Metallic Spheres』をリリースしたばかりである。

interview with Simi lab - ele-king

 神奈川県は相模原を拠点とするヒップホップ・ポッセ、シミラボはまだオリジナル・アルバムを出していない。が、しかし、彼らが2009年12月にYouTubeに何気なくアップした1本のミュージック・ヴィデオの衝撃だけで、彼らを現時点でele-kingに紹介するのには十分であると確信している。
 シミラボは突如として現れた異邦人たちである。これはある意味でメタファーであるが、そうでないとも言える。彼らの存在はわれわれが生きる社会の常識や固定観念に揺さぶりをかけているようにさえ思える。たかがヒップホップ・グループと侮ってはいけない。

 "WALKMAN"と名付けられた曲のMVには、ふたりの黒人男性のラッパーとラテン系と思しき女性ラッパー、そして小柄な東洋系の男性ラッパーが登場する。と、何の情報もなかった僕は最初そう認識した。妖しげなミニマル・ファンク・トラックの上で4人全員が日本語でラップしている。それが英語訛りの日本語なのか、それともネイティヴの日本語なのか。それさえ判別がつかなかった。4人ともおそらく20歳かそこそこだろうと思った(いくつかの思い違いはインタヴューで明らかになる)。
 部屋のなかで愉しげにラップし、コンビニに買い物に出かけ、夜道を颯爽と歩く。ただそれだけの、おそらく彼らのなんの変哲も無い日常を捉えたチープな映像だったが、この国の現実の速度に自分の感覚や想像力が追いつけていないことをまざまざと思い知らされた気がした。いったい彼らは何者なのだろうか? シミラボの瑞々しくユーモラスな音楽――奇妙なファンクネスが漂うトラック、変則的でリズミカルなラップ、人を煙に巻くようなリリック、それらには特別な輝きがあり、未知の可能性を秘めていることは間違いなかった。


QN From SIMI LAB
THE SHELL

ファイルレコード

Amazon iTunes

 2010年7月に〈ファイル〉からリリースされた、シミラボのリーダー的存在のQNのソロ・デビュー・アルバム『THE SHELL』も素晴らしかった。また、今年の3月にリリースされる予定の、アース・ノー・マッド(QNのトラックメイカー名義)のファースト・アルバム『Mud Day』の仮ミックス段階の音源を聴いたが、これはきっとさらにユニークな作品となって完成することだろう。"WALKMAN"はこのアルバムに収録される。グループとしてのアルバムも今年出す予定だという。
 正直言えば、僕はシミラボについてまだ上手く言葉にできていないでいる。しかし、答えを急ぐ必要はない。まずは彼らの話を聞こう。今回、取材に参加してくれたのは、ディープライド(DyyPRIDE)、マリア(MARIA)、QN、オムスビーツ(OMSB`EATS)、ハイスペック(Hi`Spec)の5人だ。シミラボとして初となるロング・インタヴューをお送りする。

シミラボのひとりひとりがマイノリティの世界で生きてきた人たちで、世界や社会を外から細かいところまで見てた人たちだと思うんです。この歳にしてはわかりきっちゃってる部分もある。もともとマイノリティだったものが集まって化学反応が起こったんだと思う。


QN

"WALKMAN"のMVを観て、シミラボに興味を持ったんです。まず「何者なの?」というのがあって。肌の色も性別もいろいろだし、しかも、みんな、日本語でラップしている。HPを見ても全貌がつかめないし(笑)。トラック、ラップ、リリック、すべてが斬新だと思いました。これまでにないユニークなスタイルを持った人たちが現れたことに興奮したんです。

マリア:うんうん。

新代田の〈フィーヴァー〉のライヴにも行きました。で、とにかく会って話したいと思ったんです。今日はみなさんの音楽的、人種的ルーツも含めてじっくり話を訊ければと思ってます。まずはひとりひとり軽く自己紹介からお願いできますか。

QN:そういうのはやっぱディープライドからじゃない。

ディープライド:いま21歳です。親父はアフリカのガーナの人です。

お父さんはどういう経緯で日本に来たんですか?

ディープライド: 曾じいさんが、1960年にガーナ大使館が建つときにはじめて日本に来たガーナ大使一行のひとりだったんです。親父はじいさんにその話を聞いてて、20歳から10年間エジブトで家庭教師をしたあと日本に来たらしいです。オレがまだ小さくて両親がいっしょだった頃、親父は現場仕事、工場、英会話教師をやってたみたいです。寝ないで働いてたって聞きました。最近、ガーナに不動産を買ったらしく、そろそろ帰るみたいですね。

お母さんは日本人の方ですか?

ディープライド:そうです。

ディープライドくんは日本生まれ日本育ち?

ディープライド:横浜生まれのちらほら育ちって感じっす(笑)。中学時代はオレのねぐらは押し入れでしたね。引きこもってました。ドラえもんみたいなもんです。CDプレイヤーと漫画を持って、押し入れにこもってずっと音楽を聴いてたりしてた。映画のサントラ集とか。その頃から、リリックじゃないけど、殴り書きはしてました。そこからラップを歌い出すまでに2、3年ぐらいかかってる。兄貴がDJやってて、親父が昔のR&Bとか聴いてたから、ラップとか音楽をやるようになったのはそういうのもあるかもしれない。

引きこもってたんだね。

ディープライド:押し入れのなかにこもってばかりだったオレが行けるような高校は私立で3つぐらいしかなかったから、定時制に行くつもりだったんだけど、母ちゃんが「昼間の学校に行けよ」って言ってくれて、頭の弱い高校になんとか入れてもらいましたね。卒業してからは普通に仕事してて、ラップをはじめたのは1年半前ぐらいです。

最初にガツンとやられた音楽はなんだった?

ディープライド:はじめて自分で買ったCDが50セントの『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』でしたね。試聴して言葉じゃ説明できないぐらい食らって、CD買ったんですよ。あとからいろいろ調べて、50セントの逆境に立ち向かう姿にも感銘を受けて。50セントは自分のなかにあった反骨精神に火を付ける引き金になったと言っても過言ではないと思いますね。ほんとに衝撃だった。

なるほど。まずはそんなところで、次はマリアさんお願いできますか。

マリア:22歳です。お父さんはアメリカ人でお母さんは日本人です。小学生のときにぜんぜん友だちがいなくて。日本の学校に通っていたから、米軍にも友だちがいなかったんです。

お父さんが米軍の人なんですか?

マリア:そうです。私の出身は青森の三沢基地で、そこから横浜にある根岸の米軍基地のPハウスに引っ越しました。基地のなかにティーン・センターみたいな10代の子たちが集まる施設があったんです。みんなの溜まり場みたいなところ。友だちはいなかったんですけど、そこでいつも映画とか観たりしてました。米軍のなかには白人のハーフより黒人のハーフが多くて、みんなヒップホップとかR&Bを聴いてて、小4ぐらいのときにスヌープ・ドッグの"ザ・ネクスト・エピソード"が出たんですよ。

うんうん。ドクター・ドレの曲だ。

マリア:そう、あれをみんな超かけてて。密かにカッコイイなって思ってたんですよ(笑)。小学校から中学校に上がっていくに連れて、自分から音楽を聴くようになって、高校に入ってはじめてブッダ・ブランドを聴いたんです。ニップスのラップを聴いたときに、日本のヒップホップってこんなカッコイイんだってはじめて実感したんですね。自分もラップしようと思ったのは15歳のときです。だから、やりはじめてからはけっこう長いです。高校に入ってからはヒップホップはどういうルーツで来ているかにすごく興味が沸いて、ファンクとかソウルを聴くようになって、いまは自分なりにいちばんカッコイイと思うやり方をしてます。

歌も歌ってますよね?

マリア:そうですね。デバージやアイズレー・ブラザーズなんかのソウルも好きだし、やっぱりブーツィー・コリンズは外せないですね。エアロスミスやマリリン・マンソンみたいなロックも好きです。あとは、アーハの"テイク・オン・ミー"とかクラウデッド・ハウスの"ドント・ ドリーム・ イズ・ オーヴァー"とか、ビリー・ジョエルも外せないですね。気持ちに残る爽やかなメロディが好きなんで、歌も少しやってる状態ですね。

なるほど。

マリア:ヤバい! チョー緊張する! 

お互いどんどんツッコミ合っていいですよ。

ディープライド:マリアはジャーマンの血も入ってるでしょ。

マリア:うちの父親がアメリカとドイツのハーフですね。

ディープライド:親父がハーフなの?! じゃあ、マリアはクォーターなのか。

マリア:そう。まあ、ハーフでもクォーターでもなんでもいいんだけどさ!

ディープライド:でも、言っとくけど、クォーターがいちばんモテるからね。

一同:ハハハハハッ!

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アメリカと日本のハーフです! 小さい頃に離婚して親父はいないんですけど、結婚したときに挨拶がてらに日本に来て住み着いたんだと思います。親父の仕事は足が臭かったんで土木だと思います。ちなみにいまはアメリカの従兄弟の家に居候してて、シャブ中らしいです(笑)。


OMSB'Eats

では、QNさん、お願いします。


QN From SIMI LAB
THE SHELL

ファイルレコード

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QN:僕はいま20歳で、母ちゃんはよくフィリピン人に間違えられる日本人です(笑)。親父は普通の日本人です。僕のルーツはなによりうちの姉ちゃんで、姉ちゃんがヒップホップが好きですごい聴かされてました。中学ぐらいで何を思ったか、吹奏楽に入ったりもしました。あと、オレ、事故にあって、かなり重症だったんです。生存確率が50%の事故で脳みそがいまでも右だけ腫れてるらしいんです。みんなにそれを話したら、「だから、QNって音楽的にすごいんだね」って。喜んでいいのかなんなのか。自分の才能には事故にあったことがでかいのかなって思ってますね。

ディープライド:よかったんじゃない!

QN:あと、気づいたら、自分がマイノリティっていうか少数派であることのほうが似合ってるんじゃないかなって思いはじめて。3人ぐらいで風呂行こうよって言って、けっきょく15人ぐらいで行くことになったときとか、じゃあ、オレ行かないって。

マイノリティってそういうことか(笑)。

QN:みんな行くならオレいいやって。

天邪鬼なところがあるんだね。

QN:そうっすね。オレの世代はやっぱエミネムがでかくて。『8マイル』があったし、流行ってました。みんながエミネム聴くなら、オレは他の聴こうって。それでスティーヴィー・ワンダーとか、そっちに行きました。

ラップやトラックを作りはじめたのはいくつぐらいですか?

QN:DJは中学3年のときにはじめました。親父の仕事先を手伝って、溜まった金でターンテーブルを買いました。それから2年後ぐらいに自分でトラック作るようになって、ラップするヤツもいないし、ラップもしようかなって。自分でやったほうが調子がいいなって。

最初はひとりではじめたんだね。

QN:そうっすね。中学の頃に仲良かったヤツをむりやり「やるぞ!」って誘ったけど、そいつは野球部で忙しくて。

オムスビーツ:いま、あいつはギャルちゃんとよく遊んでるけどね!(笑)

ハハハ。じゃあ、次はオムスビーツさんにお願いしますか。

オムスビーツ:21歳です。アメリカと日本のハーフです! 小さい頃に離婚して親父はいないんですけど、結婚したときに挨拶がてらに日本に来て住み着いたんだと思います。親父の仕事は足が臭かったんで土木だと思います。ちなみにいまはアメリカの従兄弟の家に居候してて、シャブ中らしいです(笑)。義理の父親がいるんですけど、そっちのほうが付き合いが長いしマトモなんで、父親って感じですね。

そうなんだね。

オムスビーツ:僕はもともと音楽とか嫌いだったんですよ。小さい頃、親が車でヒップホップを爆音で流してて、「音、下げろよ!」とかずっと言ってました。当時、ビギーが流行ってたから、『レディ・トゥ・ダイ』の"ギミ・ザ・ルート"のフレーズをよく覚えてますね。

へー、すごい小さいときですよね。

QN:子供のころ、オムスビーツがなにかを聴いて踊ってる写真があるよね?

オムスビーツ:MCハマーでしょ。あ、違う、R・ケリーだ!

ませた子供だねー。それも親が持ってたCDだったの?

オムスビーツ:そうですね。R&Bで踊ってました。あんま音楽とかどうでもよかったんですけど、中学の頃に地元の神奈川TVで『サクサク』っていう音楽番組がやってて、そこで紹介されるインディーズ・ロックが面白くなって。

たとえば、どういうバンド?

オムスビーツ:木村カエラが司会の番組だったんですけど、いきものがかりとかが出てましたね。その流れでヒット・チャートの音楽が好きになった。

親がヒップホップを聴いてたことにたいする反動があったの?

オムスビーツ:いや、反動ではないと思います。中学の頃にエミネムの"ルーズ・ユアセルフ"と"ウィズアウト・ミー"が流行ってて、それを聴いて「ヤバイ!」って思いましたよ。それから親が持ってるCDをパクりはじめた。『レディ・トゥ・ダイ』を聴いて、「あれ?! これ聴いたことあるな」って。当時はビギーより2パックのほうがリスペクトされてて、やんちゃな中学生Bボーイは2パックが好きだったから、ビギーを貸しても「微妙だな」って言われてた。でも、オレはビギーが好きだった。高校になって、ひたすら親のCDをパクって聴いてましたね。

QN:悪いね。

オムスビーツ:高校になってバイトをはじめて、やっと自分でCDを買うようになった。それからサウスに行きました。スリー・シックス・マフィアが"ステイ・フライ"を出して爆発寸前の時期ぐらいにそれのスクリューを聴いてた。ああ、気持ちいい~って。

マリア:ヤバイね。

オムスビーツ:それで、オレ、DJやるわってなって、高2ぐらいのときにタンテを買った。そのときに『ソース・マガジン』もゲトって。MFドゥームとマッドリブのマッドヴィレインってあるじゃないですか? あれをジャケ買いしてすごく良かったから、それぐらいからサウスが抜けてきた感じですね。

それからラップを自然にやるようになったんですか?

オムスビーツ:いまもシミラボのメンバーにいるDJアット(ATTO)っていうヤツと高校の頃に知り合って、よく遊ぶようになった。そしたら、たまたま知り合った、前はシミラボのメンバーだったマグってヤツと3人で音楽やりたいってなったんです。マグのフリースタイルを見て、自分もラップしたいと思って、その3人でIDBってグループを作りました。そいつらと〈サグ・ダウン〉(神奈川の相模原を拠点とするヒップホップ・ポッセ、SDPのパーティのこと)に遊び行ったときに、QNが当時やってたイヴェントのフライヤーを配ってて、オレがそれに遊びに行ったんです。それでなんか気が合って、オレとマグとアットとQNと当時いたヤツらでシミラボができたんです。

シミラボ結成の話はまたあとでじっくり訊こうと思いますが、最後にハイスペックさん、よろしくです。

ハイスペック:23歳です。父親と母親は純日本人です。

一同:フフフフフッ。

どうしたの?

ハイスペック:いや、オレ、いつもメキに見られるんで。

メキ?

ハイスペック:メキシカンの血が入ってるんじゃないかって。

ああ、掘りが深い顔してますもんね。

ハイスペック:だから、あえて純日本人だって言ったんです。自分が中1、2ぐらいのときに兄貴がDJをはじめて、オレもヒップホップを聴くようになりました。ちょこちょこターンテーブルを触らせてもらうようになって、そこから興味持ちはじめたのが高校入ってぐらいからですね。高校の文化祭で人の曲を使ってラップしたりして、高校卒業したら自分たちでちゃんとやりたいなって。

最初はどういう音楽だったんですか?

ハイスペック:湘南乃風とかですね。

オムスビーツ:レゲエじゃん。

ハイスペック:最初にはまったヒップホップはウェストサイドでしたね。『アップ・イン・スモーク』が流行ってて。卒業してグループ作って、自分もMCやる予定だったけど、DJがいなかったから、オレがDJやることになった感じです。ライヴも1回しかやってないんですけど。

で、いまはシミラボのメインバックDJですよね?

ハイスペック:そうです。オレが本厚木のほうでイヴェントをやってて、そのときにいっしょにやってた友だちがジョーダンを誘ってきて。

オムスビーツ:ジョーダンじゃわからないだろ!

ハイスペック:あ、オムスビーツのことです。

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私が横須賀のクラブでディープライドをカッコイイなって思って逆ナンしたんですよ。でも、彼女がいたからそのときは諦めて。そのあと、私は1年ぐらいアメリカに行ってて、帰って来て久しぶりにディープライドと遊んだんです。「お前、まだ音楽やってるか? オレ、ヤバいヤツらと知り合ったんだよ」ってディープライドが言うから、いっしょにQNの家に遊びに行ったんです。


MARIA

さっきも少し話が出ましたけど、シミラボが結成された経緯を教えてもらえますか。


QN From SIMI LAB
THE SHELL

ファイルレコード

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オムスビーツ:やっぱりQNが中心でしょ。

マリア:まず私が横須賀のクラブでダン......、あ、ディープライドをカッコイイなって思って逆ナンしたんですよ。でも、彼女がいたからそのときは諦めて。そのあと、私は1年ぐらいアメリカに行ってて、日本に帰って来て久しぶりにディープライドと遊んだんです。「お前、まだ音楽やってるか? オレ、ヤバいヤツらと知り合ったんだよ」ってディープライドが言うから、いっしょにQNの家に遊びに行ったんです。そこではじめてみんなと会ったんだよね。

クラブとかで知り合ってじょじょに形成された感じだ。みんな同じ地元や学校ではない?

一同:ぜんぜん違います!

高校のころからクラブに遊びに行ってたんですね?

ディープライド:ぜんぜんしてましたね。

クラブのIDチェックとか厳しかったから大変だったんじゃない?

オムスビーツ:厳しかった。

QN:うん、厳しかったよ。

マリア:でも、六本木はぜんぜん厳しくなかったよ。

ディープライド:マリアは女だからだよ。

オムスビーツ:しかも、マリアは老けてるし。

マリア:うるせーよ!

ディープライド:女だと甘いよね。男だと目くじら立ててさ。「わかってんのかよ!」って怒られるけど、女の子だと入れる。

どんなところに遊びに行ってたんですか?

ディープライド:みんなけっこう違うんだよね。この3人(QN、オムスビーツ、ハイスペック)が軽くまとまってる感じで、このふたり(マリア、ディープライド)は遊んでた場所がまたちょっと違いますね。

QN:渋谷のクラブでDJするときも普通にIDチェックされて、顔が若いからライヴがあるのに入れないって言われたりしてた。

3人が遊んでたクラブとふたりが遊んでたクラブの違いはどういったところにあるの?

ディープライド:クラブやジャンルで違いをうまく説明できないけど、オレは当時ウェッサイどっぷりだったから、横浜が多くて、都内なら六本木でした。高校時代はずっと昔のウェッサイばっかり聴いてたから。それ以外は音楽として興味ないぐらい。イージー・E、アイス・キューブ、スヌープ・ドッグ、ほんと西ばっかりでしたね。20歳ぐらいになってから、ルーツ・レゲエとかウェッサイの元ネタになってるファンクやソウルを聴くようになりましたけど。

オムスビーツ:オレがはじめて会ったとき、ディープライドはアフロだったよね。

マリア:私がナンパしたときもアフロだった。

QN:そのときスティード乗ってたよね。あれでヘルメット被るんだって。

ディープライド:2年間もアフロをすきもしないで、伸ばし放題だったから。いまの髪の毛の7倍ぐらいあった。当時は地下への階段を転げ落ちるぐらい飲んで、綺麗なお姉さんと遊ぶことしか頭になかったです。というか、当時はそれが最高の現実逃避の処世術でしたね。

マリア:私は普段六本木なんですけど、友だちがすごく黒人が好きで米軍の近くの横須賀のクラブに行ったときがあったんです。そこで、「めっちゃイケメンじゃん」と思った人がいて、それがディープライドだった。あのときはまわりの女がみんな敵に見えましたね。

ハハハ。シミラボは気づいたら出来上がっていた感じなんだね。

マリア:ほんとそうだよね。

オムスビーツ:やっちゃおうよって。

マリア:"WALKMAN"のPVもノリで撮ったしね。QNが「このパソコンでPV作れるぜ」って言ってて、じゃあやろっかってなったんだよね。

"WALKMAN"が話題になったことについてはどう思ってる?

オムスビーツ:もういいかなって(笑)。"WALKMAN"のイメージが付いちゃってるとイヤだ。他にもいろんなこともできるのに。

QN:逆にイメージ付いてるからそれを壊したときのインパクトがあるよ。

あれはいつ作ったんですか?

QN:去年の冬だからもうすぐ1年経つよね。

マリア:もう1年経ったよ!

どんな反応がいちばん多かった?

QN:ポンっといきなりアップされたから、まずこの人たちは誰? みたいな反応ですよね。

マリア:具だくさんだしさ。わけわかんない色が集まってるから、何系みたいな? ヒップホップなのはわかるけど、こいつら日本語話せちゃうんだって反応もあった。

QN:感想で「日本語でラップするガイジンのPV」みたいのがあった。

一同:ハハハハハッ!

英語は話せるの?

マリア:私しかしゃべれない。

自分のネイティヴの言語は日本語?

ディープライド:そうです。ネイティヴって意味ではマリアもそうかもしれないし。

マリア:日本語ですね。

オムスビーツ:英語が嫌いになりそうだよ。

ディープライド:恨んだこともあるよ。

オムスビーツ:あるある。

それは「英語を話せるんだろ」って見られるから?

オムスビーツ:そうそうそう。ガイジンにも日本人にもそう思われるから。

いちいち説明しなくちゃいけないよね。

オムスビーツ:そう、とにかくめんどくさかったですね。

マリア:やっぱりハーフとして生まれると英語が話せないってほんとにコンプレックスだよね。私ももともとも聴くぐらいしかできなくて、アメリカに行ってはじめて話せるようになった。

QN:それは純日本人のオレが見ても感じたね。ディープライドはとくにそういうのを意識してる部分があるし。

ディープライド:意識し過ぎちゃいました(笑)。

オムスビーツ:オレはそれも通り過ぎて、どうでもよくなっちゃった。

QN:そういう意味では開き直ってるオムスビーツと先に知り合ってたから、マリアやダン(ディープライド)と知り合ったときにぜんぜん違和感なく入っていけた。

マリア:だからよかったのかもね。

QN:オムスビーツなんてうちにはじめて遊びに来たときに......

オムスビーツ:納豆食ったもんね!

一同:ワハハハハハッ!!

QN:旨そうに納豆食ってるから、「あ、こいつ日本人なんだ」って。

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オレは当時ウェッサイどっぷりだったから、横浜が多くて、都内なら六本木でした。高校時代はずっと昔のウェッサイばっかり聴いてたから。それ以外は音楽として興味ないぐらい。イージー・E、アイス・キューブ、スヌープ・ドッグ、ほんと西ばっかりでしたね。


DyyPRIDE

"WALKMAN"が話題になったとき、驚く反面、当然だろうなって気持ちもあった?


QN From SIMI LAB
THE SHELL

ファイルレコード

Amazon iTunes

オムスビーツ:まあね! みたいな。

QN:ぶっちゃけ、"WALKMAN"でこれだけ話題になって、「これでいいの?」っていうのはあった。

オムスビーツ:それはあったよね。

マリア:これからだよね。

QN:ぜんぜんまだスタートしてない。

「こいつら何者だ?」というのもあったけど、やっぱりトラックとラップが格好良かったからここまで評判になったんだと思いますよ。

マリア:それはQN様様だと思いますよ。はじめてあのトラックを聴いたとき、私はニヤニヤして帰ったもん。

オムスビーツ:ほんとにー?!

マリア:ほんとだよ。私はDJじゃないけど、それなりに幅広いジャンルを聴いてるし、ヒップホップはとくに深く聴いてるから、QNのあのトラックは間違いないと思った。

これまでとは違った何かを感じましたね。

マリア:タイム感ですかね。

:そうそうそう。

ディープライド:なにそれ?

マリア:なにそれじゃないよ。いまさら言うなよ!

オムスビーツ:マリア、説明して!

マリア:普通の人は普通に歩くじゃない。うちらはちょっとつまずいてる感じ。

上手い表現しますね。

ディープライド:みんな変わってるんだよね。すべての感覚が変わってる。そうとしか言いようがないよね。普通の人がラップしてもありがちなラップにしかならないけど、良くも悪くも変わってるんだと思いますよ。

QNくんは、ソロ・アルバムもそうだったけど、すごくオープンマインドな感覚で音楽を作ってますよね。アフロ・ファンク・テイストのトラックやソウルフルなR&Bテイストの曲やGファンク風の曲があったかと思えば、一方で"WALKMAN"みたいのも作るし。

オムスビーツ:QNに会うたびに、「これがヤバイんだよ!」ってCDを持って行ってたし、QNがうちに来たときはCDの山をごっそり貸してましたね。

QN:ごっそりね。

オムスビーツ:そういうのが何束かあるよね。

そこにはどんなCDがあったんですか?

QN:う~ん、なんだろう? たとえば、エドガー・アレン・フローとか。具体的には忘れちゃったけど、オムスビーツと知り合う前は「90年代がヤバイ!」ってずっとDJプレミアのビートとかばっかりにやられてて、最近のメインストリームなんてヒップホップじゃねぇって感じだった。

オムスビーツ:デム、マザーファッカー!

QN:っていう感じだったんですけど。オムスビーツがカンパニー・フロウとかリヴィング・レジェンズを聴かせてくれた。オムスビーツが「ヤバイ」って言ってるから、とりあえず、オレも「ヤバイ」って言うようにしてた。

ディープライド:ハッハッ!

オムスビーツ:「あぁ、知ってる、知ってる」って。

QN:こいつがヤバイって言ってるなら、聴きこもうっていうのはあった。マッドヴィレインもオムスビーツから教えてもらった。

マリア:"WALKMAN"に関しては、オープン......なんでしたっけ? 

オープンマインドですね。

マリア:そう。QNは決め付けることをしないで何でも聴くから。昭和のアニメのサントラを聴いてたり。

オムスビーツ:フォークも聴くしね。

マリア:ヒップホップの人があまりしない聴き方って言ったらおかしいかもしれないですけど、昭和の日本的なエッセンスも混ぜてるから、こういう妖しい雰囲気が出てくるんだと思う。

中古で昔のCDやレコードを買ったりもしてるんですか?

QN:ずっとしてますね。中学からDJやってたから。高校に入ったらみんなバイクとか車に興味を持つところなんですけど......

ディープライド:オレとかね。

QN:オレは、「そのマフラー、2スト? 4スト?」とかそれぐらいしかわからないから。

オムスビーツ:それぐらいわかれば十分でしょ。

QN:とりあえず、金があったらレコード買ってましたね。

音好きだったんだね。

QN:みんなと同じことをやりたくないっていうのがあったんです。

そこも天邪鬼だったんだ。シミラボがいまのシミラボとして精力的に活動し始めたのはここ1年ぐらいと考えていいのかな?

オムスビーツ:シミラボはとっくにあったけど......

ディープライド:いまの形で活動しはじめたのは1年ぐらい前っすね。

QN:そうだね。ここ1、2年だね。"WALKMAN"はマリアとダンがいてこそだよね。

オムスビーツ:絶対そうでしょ。

QN:最初のほうは「マリアとダンは最近入ったばかりで関係ないでしょ」みたいな感じだったけど。

ディープライド:そんなに!

QN:いや、ちょっといまの話は盛ったけどさ。いまとなってはマリアとダンがいなければ、あそこまで話題になってないよ。それはほんとに思う。この4人っていうのがやっぱりでかかった。

でも、まだまだいろんなメンバーがいるらしいですね。

QN:この3倍ぐらいはいますね。

マリア:いる。

オムスビーツ:いるいる。しかも強いよね。

なんかウータン・クランみたいな感じだね。

QN:最初はそんなことを考えてましたね。

オムスビーツ:2軍とか作りたいよねって。ウータンは3軍、4軍までいるからね。

マリア:へ~。

ところで、シミラボっていう名前の由来はなんですか?

QN:クルーとしても、音楽としても"染み渡る"という意味からきてますね。友だちだけでもないし、家族でもない。「just a simi lab」という感じですね。でも、家族ぐらいの絆なのかもしれないし。

ディープライド:結束しようとし過ぎてないからそこがいいと思いますね。

ラップや歌やトラックを作ったり、音楽をやるのはエネルギーのいることじゃないですか。表現欲求はどこから出てくるんですか?

ディープライド:もちろんヒップホップをカッコイイと思ってたけど、2、3年ぐらいひきこもってたときにいろいろ書いてて、ラップはその延長ですね。ラップは自分のなかのものを吐き出す術ですね。どうせ紙に書いたものがあるなら、ヒップホップが好きだし、ラップをやろうと思いました。

マリア:私はもともとソウルとかロックも好きだったし、詩もよく見てたんです。自分も音楽で人を動かせたらいいなって気持ちが強い。それではじめたのが大きいです。とくにいまなんか仕事もバリバリやってるから、音楽をやるのはエネルギーがす~ごいいるんです。ちょっと仕事で疲れてるから、QNのところに行くの今日は止めておこうと思ってると自分はそのレヴェルで止まってしまって、まわりが成長していくっていう現状があって。でも、みんなと会うことで刺激を受けて、いいものを作ろうって思える。みんなのことをどんどん好きになれるし。仕事は大変ですけど、エネルギーを使う価値があると思ってます。

QN:フフフフフ。

マリア:なに笑ってんの! いますごいいい話してるのにさ!

QN:思い出し笑いしちゃった(笑)。「みんなのことをどんどん好きになれる」って言ったからさ。最初は、ジョーダンは超ブサイクだし、オレはぜんぜん愛想のないヤツみたいなことをマリアは言ってたから。

オムスビーツ:お前、そんなこと言ってたの!

マリア:アハハハハッ!

オムスビーツ:超ブサイクか~。

マリア:最初はしょうがないじゃん。

オムスビーツ:ああ、オレは超ブサイクだよ! あ~、泣ける。

マリア:それは表向きだけだよ。でも、なんか、みんなと会ってるうちに見慣れてきた。いまとなってはみんなめっちゃ好き!

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最近、英語を勉強してて、再来年ぐらいから英語でラップしようと思ってますね。ディープライドと話したんだけど、日本語訛りの英語がカッコイイってヤツがいるかもしれないじゃんって。日本語訛りの英語のフロウがあっちでヤバイじゃんってなるかもしれないし。


DJ HI'SPEC

みんな仲が良いね(笑)。やっぱ、ヒップホップや音楽をやる悦びってみんなで集まって何かを作ることだったりする?


QN From SIMI LAB
THE SHELL

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マリア:それはすごいある。

オムスビーツ:でも、集まるけど、何かを作ろうってなかなかつながらないんだよ。

マリア:でも、いまは何かをやろうってなってるでしょ。

オムスビーツ:そうだね。ここ最近だよね。

遊びの延長線上でやっている感じ?

ディープライド:オレはそんなのないな。遊びじゃない。オレはさっきも言いましたけど、自分のなかから出てくる炸裂した脳細胞を処理していますね。他のみんなは違うかもしれないけどね。

『Mud Day』に入ってる"Madness Lab"のディープライドくんのラップで、「あっしの故郷はエイジアの極東/ジャパニーズ・ソサヤティ/(中略)こんな僕なんてほっといてちょうだい/さもなきゃ包丁から飛び出しナイフ」という歌詞があるじゃないですか。そこで表現しているのは疎外感ですか?

ディープライド:いや、劣等感ですね。

QN:第三者的にダンを見る限りだけど、ほんとに最初オレらと知り合ったときは、自分から言葉が漏れてくる感じがした。

ディープライド:そうだね。

QN:でも、ここ最近のラップを聴いてると、そこを脱してやっとラップっていうひとつの表現方法を楽しみはじめてる感じが伝わってくる。

ディープライド:前まで自分の腕を切ってたりしてて、「お前はもう死んだほうがいい」っていう声がずっと聞こえてた。

マリア:ほんとヤバかったよ。

ディープライド:そうなると、物とかがすべてゆがんで見えるんですよ。自分の意識が夢を見てるだけみたいな。そういうときに言葉しかなかったんですよ。

劣等感を感じてしまう理由はなんだったんですか?

ディープライド:それはさっきも話したけど、日本語しかしゃべれないことをバカにされることとか。あと、家族のなかでハーフが自分だけなんですよ。兄弟はいるけど、ハーフはオレだけで、自分が不自然な存在に思えるんです。なにが普通なのかがわからなくなったりしてた。劣等感はそういうところから来てるんでしょうね。どんなに真面目にやっててもお前は普通じゃないと言われるし。

QN:ダンがそういうこと言うのはほんとに冗談じゃないから。そういうことですごい共感しちゃう部分もあるし、ぜんぜんついていけない部分もある。

オムスビーツ:ダンの話を聞いてると、オレはそういうことを何も考えてなかったなって思う。

QN:いまはいっしょかもしれないけど、ぜんぜん違う世界を生きてきたんだなってことが伝わってくる。ダンはほんとに大変な思いをしてきたんだろうけど、ある意味僕らからしたら魅力的な経験をしてるとも思う。

オムスビーツ:毎日、そういうこと話されるのはいいけど、花金とかにあって、そういうこと話されるのは楽しい。

QN:たしかに毎日だと勘ぐるもんね。オレも精神的に病んでるときは、ダンが言った「普通なんてないよ」っていう言葉に1週間ぐらい考えさせられたりする。

マリア:だから、ラッパー・ネームがDyyPRIDEなんですよ。

たとえば、"WALKMAN"や"知らない先輩"にはいい意味で生意気な態度が出てると思ったんですよ。年功序列や世間の常識に媚びてないというか、媚びたくないっていう気持ちが強く出てるなって。

QN:シミラボのひとりひとりがマイノリティの世界で生きてきた人たちで、世界や社会を外から細かいところまで見てた人たちだと思うんです。絶対そうでしょ? ある意味冷たい部分もあったりするだろうし。この歳にしてはわかりきっちゃってる部分もある。もともとマイノリティだったものが集まって化学反応が起こったんだと思う。

マリア:ひとりひとりの家庭の事情もあったし。普通に育ってきたらマイノリティの考えなんて生まれなかったと思うんですよ。やっぱりそれなりにラフな道のりがあったから。人からいろんなことを言われたり、客観的に自分を見ることが多かった。

シミラボのHPのプロフィールやMVを観ると、観る側を煙に巻こうみたいな感じもするんだけど、あれは意識的にやってる?

QN:いや、HPに関して言えば、オムスとオレが遊びでやってるだけですね。

マリア:私も知らない。

QN:自分で自分の解析するのもあれですけど、オレはけっこう物わかりがいいんじゃないかなって思う。オレ自身、すごい人生を歩んできたわけではないし、こんなに変わった人たちといっしょに同じレヴェルで会話できたり、同じ遊びができるのは......。

ディープライド:でも、QNは天才バカボンだよね。バカと天才は紙一重って言うじゃないですか。スゲェ変な言葉使いをするし、右に行くと思ったら、左に行くような感じがある。人がわからないようなイメージを持ってて、立体映像を見ているような脳みその持ち主なんですよ。

シミラボってシリアスな部分とユーモアの部分のバランスがいいですよね。今日の話を聞いてても思ったけど。真面目にふざけてる感じがあるというか。

ディープライド:真面目にふざけてるっていい言葉ですね。

ところで、日本のヒップホップはそんなに聴いてきたわけではないんですか? やっぱ海外のもの?

マリア:私は洋楽が普通だったから、日本の曲はまじダセェって思ってました。カッコイイと思ったのはXジャパンぐらいだった(笑)。それもおかしな話なんですけど。やっぱりニップスにすごく影響されました。他にはジブラとかドラゴンアッシュとか。あと、スケボーキングのラップがすごい好きでよく聴いてました。どういう日本語のラップがカッコイイんだろうって観点で日本語ラップを聴いてました。

QN:オムスやオレやハイスペックは、敏感とまでは言えないけど、日本のヒップホップ・シーンにある程度アンテナを張っていて、マリアやディープライドがオレらの知らない音楽を持ってくる感じですね。

なるほど。これからの展望は何かありますか? 人生的にも音楽的にも。

QN:全体的に将来こうしようっていうのはあるのかな?

マリア:あんまりないかな。私、女だし。

オムスビーツ:意味わかんないよ。

QN:ハイスペックはどう? 今後どうしたいかいちばん訊いてみたいよ。

ディープライド:ハイスペック、YO!

QN:2年後は?

ハイスペック:日本だけじゃなくて、広い世界でやりたいとはほんとに思います。日本だけだと人も少ないし、世界で考えたら、オレらの音楽を気に入ってくれる人はもっとたくさんいるわけで。

QN:人によっては「なに言ってるんだよ!」っていう人もいるかもしれないけど、「見てろよ!」って感じですね。2011年はディープライド、アース・ノー・マッド、オレのEP、シミラボのアルバム、あとはハイスペック、オムスビーツ、アース・ノー・マッドのミックスCDを出すつもりです。日本でシミラボの地位をがっつり上げて、再来年ぐらいから本気で世界的なプロモーションができればなって。マリアは英語しゃべれるしね。

ディープライド:英語しゃべれちゃうしね!(笑)

マリア:六本木のガイジンに"WALKMAN"を聴かせたりすると、「オー、ナイスビーツ!」とか言うし。

オムスビーツ:ソー・クール・メ~ン!

マリア:向こうのみんなにも受け入れられるものがあると思う。実際、日本人も洋楽の意味ってわかってなかったりするから、日本語が他の国の人にわからなくてもいいものができれば浸透していくと思うし。

QN:最近、英語を勉強してて、再来年ぐらいから英語でラップしようと思ってますね。ディープライドと話したんだけど、日本語訛りの英語がカッコイイってヤツがいるかもしれないじゃんって。日本語訛りの英語のフロウがあっちでヤバイじゃんってなるかもしれないし。

マリア:そうだよ。

QN:フィリピン人がUSでデビューしたり、韓国人だって英語でラップしてるじゃん。

ファー・イースト・ムーヴメントなんていまアメリカで凄いでしょ。

マリア:ヤバイっすよね。

QN:日本っていう環境でほとんど英語が話せないのもすごいまずいことだし、英語で言いたいことを表現できれば、地球規模の音楽として評価されることもあるだろうし。そこらへんはオムスビーツのビートにしても、マリアの歌にしても、ディープライドの表現にしても、ガイジンに劣ってるかって言ったら、通用する自信はかなりあるので。

マリア:自信があったからここまでやってこれたしね。

ディープライド:オレは他にもやりたいことがいっぱいありますね。映画を撮りたいと思ってるし、自分自身の本も書きたい。

ディープライドくんにとってラップは表現方法のひとつなんですね。表現欲求がまずさきに溢れ出てくる感じだ。

ディープライド:そうですね。言葉でつながっていきたい。

QN:じゃあ、ハイスペック最後に一言!

ハイスペック:トラックも作っていきたいっすね。そこをどんどん前に出していきたい。みんなのライヴをしやすいように、バックDJもやっていきますけど。

ディープライド:自分もちゃんと目立ってくれないとね!

マリア:そうだよ。

オムスビーツ:脱ぐぐらいしないと!

Chart by UNION 2011.01.11 - ele-king

Shop Chart


1

LONE

LONE Emerald Fantasy Tracks(国内仕様盤) MAGIC WIRE / JPN / »COMMENT GET MUSIC
FLYING LOTUSミーツBOARDS OF CANADAと騒がれた逸材LONEが新たなるステップへと歩みを進めた傑作サードアルバム!!ACTRESS主宰のWERK DISCSからセカンド・アルバムをリリースし、FLYING LOTUSとBOARDS OF CANADAのミクスチャーと評され話題をさらった、ノッティンガム出身のMATT CUTLERによるプロジェクト・LONEのサード・アルバムが早くも登場!

2

DJ COLE MEDINA/SOCIAL DISCO CLUB

DJ COLE MEDINA/SOCIAL DISCO CLUB Glove Money AMERICAN STANDARD / US / »COMMENT GET MUSIC
西海岸地下から良質なディスコ~バレアリック~ビートダウンハウスをリリースするAmerican StandardからのNewシングル! Mindless Boogieでも活躍するポルトガルNu Discoシーンの新鋭Social Disco Club、そしてDJ Cole MedinaによるMJトリビュート!

3

SKOOBY LAPOSKY

SKOOBY LAPOSKY Timpani Waves EP(Theo Parrish Remix) ORATAI SOUND SALON / US / »COMMENT GET MUSIC
02年にリリースされ、現在廃盤となっている12インチをCD化したものでNYはブルックリンのとあるギャラリーでしか入手できないハンドメイドの限定盤。カードボードジャケットにハンドスタンプ、何より注目なのは当時の12インチにも収録されなかった、この1枚でしか聴くことが出来ないTheo Parrishによる完全未発表リミックス!

4

THEO PARRISH

THEO PARRISH Sketches SOUND SIGNATURE / US / »COMMENT GET MUSIC
からはこれまでの作品にも参加しているDumminie Deporres、そしてUKからはNew Sector Movements としても活動してきたベテランIG Culture、さらには名門Blue NoteにおいてBobbi HumphreyやDonald ByrdをプロデュースしてきたLarry Mizellもフィーチャーしている。

5

RYOSUKE & KABUTO

RYOSUKE & KABUTO Paste Of Time Vol.2 JPN / CD / »COMMENT GET MUSIC
一晩の流れを40分に詰込み再現したかのようなRYOSUKEのミックスは心地よくハウシーな入り口。幅を持たせた選曲に体を揺らされながらも次第にタイトになる音に体の自由を奪われ、終盤に向けて沼と化す!そしてKABUTOは時間と重力を操るように、捻じ曲がるサイケデリックなハメを演出。40分という制限では再現不可能と思われる展開を、見事に凝縮。比較的ウワものと抜き差しに重点を置いた前半~中盤と、ベースラインでグルーヴを作り出した中盤~後半への流れも完璧。

6

MIKE PARKER

MIKE PARKER Aquaplano Ltd. 02 AQUAPLANO LTD. / GER / »COMMENT GET MUSIC
MIKE PARKER最新作!!DONATO DOZZYとNUELによるアンダーグラウンド・ミニマル・レーベルAQUAPLANOの更にリミテッドなシリーズ"AQUAPLANO LTD. "、その名の如く完全生産限定盤の第二弾にあのNYで気を吐くミニマリスト、GEOPHONEレーベル主宰のMIKE PARKERが登場!!!超絶にヘビーな硬質インダストリアル・グルーヴはとことんタフでソリッド。時折ブチブチと走るノイズや鬼気迫るアシッドなシンセ、力強くしなるビートと強烈なフロア・トラック。ノン・ビート・トラックA-1に至るまで終始一貫した硬派なサウンドにシビれます。

7

OMAR S & KAI ALCE

OMAR S & KAI ALCE Jive Time FXHE RECORDS / US / »COMMENT GET MUSIC
Kai Alceサイドは初期KMSのMarc Kitchenの1stシングルを彷彿とさせるオールドスクール・ハウスなトラックに、1つ1つのディティールは綿密に磨かれたウワもの、特にドリーミーな響きのキーボードリフが深く弾ける作品!一方のOmar Sは初期Daniel Bellのように空間を意識させる「間」を重視したディープ・アシッド・ミニマル。全体に散りばめたシカゴ影響下のラフなクラップの下で、淡々と響くアシッドシンセのリフはメンタルを奥深くまで誘うドープなトラックに仕上がっている!

8

DJ NOBU

DJ NOBU On MUSIC MINE / JPN / »COMMENT GET MUSIC
Future Terror主宰、今日本のアンダーグラウンドで最も勢いのある話題のDJ、DJ NOBUの100%現場を詰め込んだ最新DJミックスが登場。脳の「ある部分」へ染み渡るような快楽性を持った音に、張り詰めた緊張感を持たせた独特な雰囲気は、もはや比較できるMIX-CDは殆ど存在しない。突き詰めて到達した「究極の音世界」、DJ Nobu自身がいま最も伝えたいであろう「世界観」を体感すべし。

9

SHACKLETON / シャックルトン

SHACKLETON / シャックルトン Fabric 55 FABRIC / UK / »COMMENT GET MUSIC
ロングセラーを記録中のこちらは全22曲シャクルトンの楽曲のみでミックスされ、うち14曲が未発表音源という超豪華な内容! 既に解散している APPLEBLIM とのレーベル・SKULL DISCO からのリリース曲や、Perlon、Hotflush からの既存リリース曲も、オリジナルからかなり形を変えて収録されたSHACKLETON節全開の怪作。

10

SCHERMATE

SCHERMATE Schermate 011 + CD Card SCHERMATE / ITA / »COMMENT GET MUSIC
とてつもないリリース・ペースで2010年を駆け抜けたSCHERMATEの最新作11番! 今回は12"に名刺サイズのカードCD(R)を付属した特別仕様! シンプルで強靭なキックとヒプノティックかつ麻薬的なウワモノのループによりすさまじいグルーヴを生み出すA面、地下深くを突き進むようなくぐもった極悪ベースと冷気漂うウワモノが交錯するヘビー・テクノB面と、今回も一部の隙もない完成度!

山本精一 - ele-king

 「僕は僕から離れていく(I could walk away from me)」......、ルー・リードの歌う"キャンディズ・セズ"を高校生の頃、自分の足りない英語力で一生懸命に訳したときに、この美しい歌の最後のフレーズが心に残った。それは......やはり男が男を止めて女になることを意味しているのだろうか、いや、それともアルチュール・ランボーが「酩酊船」で幻視したような、歴史に作られた「俺」から逃れるように、荒れ狂う大海原に放たれた「俺」と同じような感覚なのだろうか、それとも強力なドラッグ体験によるある種の離脱感覚なのだろうか、そもそもなぜ「僕」が「僕」から離れることをルー・リードはこの不思議な歌の最後の締めにもってきたのだろうか......、実際のところそこにどんな意味が込められていようとも、それは実に象徴的な言葉として鋭く機能して、どこまでも思いを巡らせるのだ。そして、「僕は僕から離れていく」というその感覚は、山本精一がカヴァーするに相応しいと僕は思う。彼の音楽からは、多くの人が執着する何かを思い切り突き放した果ての妙な静寂さを感じるのだけれど(それは悟りや諦念といった言葉に置き換えたくはない何かである)、新作では彼の"キャンディズ・セズ"が聴けるのだ。

 『プレイグラウンド~アコースティック』は、昨年の『プレイグラウンド』に収録された曲のうち8曲、そしてPhewといっしょに作ったマスターピース『幸福のすみか』からの2曲ほか"キャンディズ・セズ"のカヴァーなどを加えた、アコースティック・ギターによる弾き語りアルバムである。つまり、山本精一の"言葉"と"歌"が際だつ作品となっている。言うまでもなく山本精一は詩人と呼びうる言葉を持った音楽家のひとりなので、早くから彼の言葉を感受していたリスナーのみならず、七尾旅人や前野健太や豊田道倫らを通じてフォークに傾倒しているリスナーにとっても興味深い作品と言えるだろう。
 そう、山本精一の"言葉"......とはいえ、アルバムのはじまりは『幸福のすみか』の1曲目に収録されたPhewの作詞の"鼻"で、しかし実に平明な言葉で綴られたアナーキーな歌は、本作の内容の序章としては最高の効果を生んでいる。山本精一は、あの歌の言葉の素晴らしさをあらためて伝えたかったという思いもあったのかもしれないけれど、"鼻"で歌われる、幸せではないと自覚しながら悲しくもないと感じる見事に裏返った感覚は、そのまま『プレイグラウンド』における日常へと流れ込むようだ。

 「コトバの海であたりは水浸し」......代わり映えのない、かつて永山則夫が銃口を向けた日本の退屈な風景をスリーヴアートにした『プレイグラウンド』は、たいした深みを持たずに使い捨てられていく表面的には前向きな言葉たちへの鎮魂歌のように聴こえる。「こんなに多くの声と交わって/だれひとりの声も知らないで」......アコースティック・ヴァージョンの"PLAYGROUND"からは、痛みがさらにヒリヒリと伝わってくる。「手紙が来るのは いつごろだろう」、素晴らしい絶望が美しいメロディとともに広がる。私たちはどこに行けない、実は本当は、どこにも行けない、『プレイグラウンド』の曲はそう訴えている。
 そして彼は、うちに秘めた憤怒をそう簡単に見せたりはしない。「静かな場所が嫌いだ」とルー・ルードは歌っているが、山本精一は「思ったより世界は静かだ」と歌いはじめている。その曲"待ち合わせ"には、山本精一の歌の、簡単には割り切れない深さが滲み出ている。「であいはいつも孤独/きれいな人にであい/小さな闇に気づき/その闇はしだいに深い朝へ変わる」
 真面目に生きれば生きるほど小さな闇に気づいてしまう。山本精一はさらに"宝石の海"でこう歌う。「限られた部屋でいつも叫んでいる/こころさえも見せずに」......苦しみや絶望のない音楽など信用するに値しない、とまでは僕は言わないけれど、しかしそれを持っている確実に表現は飽きられることはない、大切に聴かれ続けるのだ、"キャンディズ・セズ"のように。

 『プレイグラウンド~アコースティック』は、山本精一の控えめな狂気が、古典的なポップ・ソングの様式を用いた親しみやすいメロディのなかで礼儀正しく踊っている。このアルバムを聴けば彼が魅力的なソングライターであることを誰もが認めるだろう。"待ち合わせ"や"PLAYGROUND"にしても、"宝石の海"にしても、このヴァージョンで聴いてあらてめて曲そのものの輝きを思い知る。そしてすべての曲はヴェルヴェット・アンダーグラウンドのサード・アルバムの通称クローゼット・ミックスのように、生々しく録音されている。ちなみにファンのあいだで名曲として知られる(そしていつもele-kingで写真を撮ってくれる小原泰弘君が酒に酔うと必ず歌い出す)"まさおの夢"(作詞はPhew)のアコースティック・ヴァージョンも収録されている。

Chart by JET SET - ele-king

Shop Chart


1

JEBSKI

JEBSKI PAD »COMMENT GET MUSIC
全曲シングル・カット級の強力ナンバーがズラリと並んだ、Jebski待望のソロ・アルバム!楽曲は全てインストながらも大胆な展開や、圧倒的なメロディーセンスでエモーショナルなエレクトリック・ミュージックを創り出す音Jebskiの世界観を堪能できる傑作1st!

2

INNER SCIENCE

INNER SCIENCE ELEGANT CONFECTIONS »COMMENT GET MUSIC
唯一無二のエレクトロニック・ミュージックを追求する、Inner Scienceの4年ぶりとなるニュー・アルバムがついに登場!繊細かつ緻密なメロディー・センスとフロア・ライクで骨太なビート・メイクに定評のあるinner Science。その世界感を存分に楽しめる、2枚組でリリース。

3

EFEEL

EFEEL DO WHAT YOU DO »COMMENT GET MUSIC
International Feelのリエディット・ライン"EFEEL"第4弾!!10cc"I'm Not In Love"リエディットを皮切りに、こちらもヒット連発のInternational Feelリエディット部門"EFEEL"。本作もまたリリースと同時に廃盤、ショート入荷につきお早めの確保をお願いします!!

4

ZO!

ZO! SUNSTORM »COMMENT GET MUSIC
美しく艶やかに、豪華客演陣と共に奏でられる極上ニュー・ソウル!実力派キーボーディスト、Zo!待望の新作。Lady Alma、Yahzarah、Jesse BoykinsⅢ、Sy Smithなど、豪華ゲスト陣が参加。

5

MAKAM

MAKAM YOU MIGHT LOSE IT »COMMENT GET MUSIC
Kerri Chandlerの新リミックス!!シカゴ重鎮Chez Damierリミックスの前作Soulmate"Set Fire to My Feet"と同様に『Tessera』リミクシーズには未収録のミックスを収めた限定片面プレス盤。Kerri Chandlerだけに間違いはありません!!

6

ILLMATIC BUDDHA MC'S AKA BUDDHA BRAND

ILLMATIC BUDDHA MC'S AKA BUDDHA BRAND D.L PRESENTS : OFFICIAL BOOTLEG MIX-CD "ILLDWELLERS" G.K.A ILLMATIC BUDDHA MC'S MIXED BY MUTA »COMMENT GET MUSIC
Illの概念と共に日本を襲った、あの黒船の衝撃をもう一度! Buddha関連公式ミックス登場!偽ベスト盤に業を煮やしたD.L.氏が自ら完全監修、彼が信頼を寄せる注目株DJ Muta(Juswanna / Groundwork DJs)をミックスに迎えた、無敵の3本マイク公式ミックスCDが登場!

7

POP & EYE

POP & EYE OUT TO PUNCH EP »COMMENT GET MUSIC
Tiger & Woodsでお馴染みの人気レーベル"Editainment"第5弾!!今回も間違いの無いクォリティで送る最上級リエディットです!!

8

DOP

DOP NO MORE DADDY (AME REMIX) »COMMENT GET MUSIC
AMEリミックス収録!ユーモアのセンスを兼ね備えた独特なスタイルで2010年には"ベスト・アーティスト"の名を欲しいままにした、フレンチ・トリオ、dOPによるニュー・シングル!!

9

V.A.

V.A. WALTZ EDIT VOL. 4 »COMMENT GET MUSIC
奇才、Altzのリエディット専科『Waltz Edit』の第四弾が辺境の地から到着!今回はアフロでサイケデリックな強力3トラックを収録。Waltz / Blendmixで放った第三弾も大好評だった信頼の高いエディット・シリーズ。本作はAltzが奇才といわれる所以が垣間見えるリエディットを披露したシリーズ史上極めて異彩を放つエキゾチックな1枚!

10

KENNETH BAGER EXPERIENCE

KENNETH BAGER EXPERIENCE FRAGMENT 2 »COMMENT GET MUSIC
極上のダウンテンポ・ナンバーがズラリ!!Kenneth Bager Experience率いるデンマーク発チルアウト/ダウンテンポ・レーベルMusic For Dreamsからの新作EP。LTJ Experienceによるミドル・テンポに繰り広げられたブギー・リミックスがお勧めです!!!

DJ Nob (KAMOME SOUND SYSTEM) - ele-king

最近現場に持って行くレコードバッグから10枚


1
Black Jazz Constitution - The Om - Soul People Music

2
TRENTEMOLLER VS. DJ LAB - Rauta EP - ECHOCORD

3
Zimmermann - Flusenstaub - Room Recordings

4
Luca Bacchetti - Rolling Brooklyn - Wagon Repair

5
A Number Of Names - Sharevari - Capriccio Records

6
Even Tuell - Thanden Strakk - Meakusma

7
The Question Of Teething Fever / You Are My Sculpture - Strange Desire Recordings

8
Public Image Limited - Religion(Acapela)

9
MAXXI & ZEUS - American Dreamer - International Feel

10
Burnt Island Casuals - Truth & Temptation - Under The Shade

Latin Quarter (Pan Pacific Playa) - ele-king

新譜を中心にレコードバッグによく入っていたレコードです。
早過ぎず遅すぎず、上げ過ぎず下げ過ぎず。


1
AFMB - Back Up Days - Drumpoet Community

2
Alex Agore - Promised You Love - Kolour LTD

3
Francis Inferno Orchestra - Meet Me In Salt Lake City(Eddie C Remix) - Under The Shade

4
The Reboot Joy Confession - 1999(Untitled) - Philpot

5
TAZZ - Unrestrained - Underground Quality

6
Tigerskin - Tony's Riff - Ladies And Gentlemen.

7
Slow Supreme - Green Tea - Jazid Collective

8
The Future Soul Orchestra - Movin' On - House Of 909

9
Unknown - Where Da Party At? - Unknown

10
Billy Palmier - Free - Citywurl

復刊! ele-king - ele-king

 というわけで、紙版が蘇りました。
以下、目次です。せっかくの紙版なので、店頭で、ぜひ実物を手にとってください。
宇川デザインのラメ入り表紙が怪しく光っています。

ele-king Vol.1

4 巻頭グラビア 「風景 抽象」 鵜飼悠

10 EKジャーナル
〝世界〟を席巻したチップチューンのセカイ 三田格
 デイヴィッド・リンチのストレート・テクノ 松村正人

12 ユタカワサキバンド改めucnvバンド インタヴュー ばるぼら

20 TAL-KING 1
巻頭対談:戸川純×の子(神聖かまってちゃん) 水越真紀/三田格/小林エリカ

36 特集 最期の実験 松村正人/塩田正幸
 拡張するusアンダーグラウンド 野田努
 マーク・マッガイア(エメラルズ) インタヴュー 野田努
 エクスペリメンタル・ナウ&ゼン 往復書簡:松村正人×三田格
 〈解析・〉実験の伝統/伝統の実験 畠中実
 〈解析・〉アニコレ的サイケデリアの拡散 橋元優歩
 ワンオウトリックス・ポイント・ネヴァー インタヴュー 三田格
 ジェイムズ・プロトキン インタヴュー 三田格
 最後の最後の実験~40の実験ディスク 松村正人/三田格

74 no ele-king
 豊田道倫 磯部涼/菊池良助

82 小特集
 ポスト・ダブステップ・カタログ
 ダブステップの現在 野田努
 ダブステップ以降の加速的な広がりに関するレヴュー 飯島直樹/野田努

91 論考
 ヘテロフォニック・グルーヴ・ミュージック 山口元輝

96 TAL-KING 2
 PSG インタヴュー 磯部涼/小原泰広

104 連載コラム
 20禁のおもひで Shitaraba
 キャッチ&リリース tomad
 私の好きな 牛尾憲輔(agraph)
 編年体ノイズ正史 T・美川/グレート・ザ・歌舞伎町
カルチャーコラム
 EKかっとあっぷあっぷ
 文芸/思想 五所純子
 漫画 三田格
 映画 粉川哲夫
 アート 結城加代子
 写真 小原真史
 演劇 プルサーマル・フジコ

128 TAL-KING 3
 シーフィール インタヴュー 野田努

134 再録
 ウェブ・エレキング・より、2010年ジャンル別レヴュー集

174 特別対談
 宇川直宏×三田格 DOMMUNEが可視化したテン年代の音との戯れ

巻末特集
 2010年、私の選ぶ10枚
  agraph、E-JIMA、今里、Eccy、加藤綾一、Shitaraba、渋谷慶一郎、
  DJ NOBU、テツジ・タナカ、チン中村、tomad、永井聖一、ナカコー、
  野田努、二木信、Phew、やくしまるえつこ、world's end girlfriend

表1、4 宇川直宏
表2、3 高橋恭司

Masahiro Mizumo - ele-king

Tech Tribe December 2010 Chart


1
Jim Rivers - Junk - Dieb Audio

2
Butch - Eyes Wide Open - Bouq

3
Arado, Marco Faraone - STRANGE NEIGHBORS - MOON HARBOUR

4
Marc Romboy - 616 seconds - Herzblut Recordings

5
Christopher Sylvester, Matt Tolfrey - Almost There - Rekids

6
Re-UP, Marc Antona - The Owl EP - Dissonant

7
Kuhlmannmensink - A_B/C - Wolfskuil Records

8
Discodeine - Synchronize feat.Jarvis Cocker - DFA Records

9
Amir - Vernissage Three - Klimaks

10
Matthias Meyer - Miss Appre Gate EP - Liebe Detail

yoshimitsu - ele-king

singles & albums 2010


1
Michel Cleis - Gilles Peterson Presents Havana Cultura: Remixed - Brownswood Recordings

2
Theo Parrish - (You are)More Than Paradise(Theo Parrish Translation"Long Version 1" ) - Crue-L

3
DJ Nature - Win Lose And Dance - GOLF CHANNEL

4
Pal Joey - Somewhere In New York Sampler 1 - Pal Joey Music

5
Danny Krivit - Edits by Mr.K vol.2 limited 12" sampler #2. - Strut

6
Bilal - Airtight's Revenge - PlugResearch

7
Moodymann -Ol' Dirty Vinyl - KDJ

8
Dam-Funk - Adolescent Funk - Stones Throw

9
Mulatu Astatke - Timeless - Mochila

10
John Legend & The Roots - Wake Up! - G.O.O.D. Music/Columbia
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