「K A R Y Y N」と一致するもの

Zed Bias - ele-king

 マッドスリンキーの名義でダブステップに乗り換えたのかと思っていたデイヴ・ジョーンズがやはりというか、勢いづくUKガラージにカムバック。ブレイクビート・ガラージの元祖と目されるプロデューサーで、グライムに与えた影響も少なからずとされながら、フューチュリスティックス名義の『フィール・イット・アウト』がすでに8年前となることもあり、若手のディプロやスウィッチに追い上げられて(?)、サウンドも適度に刷新。ブレイクビート・ガラージの「その後」を自ら回収するようなアルバムに仕上がった。

 サスペンス映画を模したイントロダクション(インサートとして全体で4パートに渡るラジオ・ドラマ仕立て)に続いてラガマフィンがまずは3連発。セロシー、ダイナマイトMC、ロスコ・トリムと軽快に飛ばしていく。ここでコールドカット"ストップ・ディス・クレイジー・シング"を思い出すようなロートルは次で息が詰まる思いをしたかもしれない(僕は思い出さなかった)。長い付き合いとなるジェナ・G(『ビッチフォーク』参照)を起用し、ソウル2ソウルの初ヒット"フェアプレイ"へと続くからである。ハウスのテンポでカヴァーされた同曲はそれこそセカンド・サマー・オブ・ラヴのイントロダクションをなした曲だった。パンチの効きまくったGのヴォーカルが過去と現在を瞬く間に往復する。思ってもみないほど増幅されたスウィング感。これはやられた。

 さらにシーン全体からのリスペクトを反映するかのようにトッドラ・Tとの"クールエイド"は初期808ステイト風、現アフリカ・ハイテックのマーク・プリチャードと組んだ"トラブル・イン・ザ・ストリーツ"は妙にストイックで、しんみりとしたフォルティDLとの"ルシッド・ドリームス"と曲調は千変万化しつつ、エレクトロとガラージの接点が様々な角度から検証される。ベース以外にはスネアだけをループさせるなどシンプルな構成が目立ち、メイジャー・レイザーにはない円熟味が演出される。あるいはジェイムズ・ブレイクや彼が参考にしたともいわれるサブモーション・オーケストラのように深く沈み込んでしまうパートもなく、ある一定のレヴェルをうろつく感じはいかにもDJ的。、サム・フランクとのR&B、典型的なアシッド・ハウスといえる"サルサ・ファンク"と続いて、まるでスクリームみたいだなと思ったら、実際にスクリームとの"バッドネス"で一気にクライマックスへ(これがシングル・カット)。ベスト・トラックはスペシャリスト・モスを起用した"クールナーマン"かな。

 基本的には地味なベース・ミュージックだし、まとまりの良さはあまりにもイギリス的。ニュー・オーダーやベースメント・ジャックスがベース・アルバムをつくったら、きっとこんな感じになることでしょう。

 ゴリラズやギル・スコット・ヘロンにも飛び火したUKベースは、ゾンビーの2作目やサブトラクトからアフリカ・ハイテック、クルードスン、アンチ-Gと広範囲にクロスオーヴァーを進め、ナイト・スラッグスを運営するジェイムズ・コノリーのデビュー作はまっすぐそこに着地した。同レーベルからはガール・ユニットやエジプトリックスといったUKガラージの変化球を送り出し、マッド・ディセントでは爆笑モードを展開してきた人物なので、何を軸にしている人なのかいまひとつ掴めなかったのだけれど、人工と自然を刺し違えたようなタイトルとデザインの交錯が楽しい『ネオン・ドリームス』は、ナイト・スラッグスからの先行シングル「フォーエヴァー・ユー」に導かれるようにして全体的にはガラージ王道のつくりとなったのである。シンプルでストレートもいいところというか、ロック的な刹那さとはどこかで距離があり、これもシンセ-ポップ・リヴァイヴァルの一環だとすると、1980年前後にジノ・ソシオやフリーズが発揮していたファッション性と同調するものがあり、アディーヴァやヤズなどセカンド・サマー・オブ・ラヴのイントロダクションとして数限りなく消費したダンス・ポップも髣髴とさせる。もしか...しなくても、新たな時代の「フェアプレイ」を生み出そうというつもりなのだろう。新たにシングル・カットされた「ロスト・イン・ラヴ」ではジェイヴィオン・マッカーシーがクールにラヴ・ソングを歌い上げる。

 過剰な切なさと儚いムードの探求は主にニック・フックとの共同作業から導かれている。微妙なニュアンスを散りばめた「ザ・ビーチ」に、ミニマルな装飾で最大限の効果を上げようとする「アイ・フィール・イット」など、まるでハウス・ミュージックの誕生に立ち会い直しているような気分の曲が前半を占め、TTCのテキ・ラテックス(現サウンド・ペリグリーノ)とパラ・ワンを迎えてパリで共作された3曲が中盤でそれらを横切るようにして差し挟まれる。とはいえ、テキ・ラテックスもかつてのコミカルなイメージではなく、これも切ないヴォーカルに徹するなど、全体のイメージを裏切るようなことはない。どこにも何も残さない「フィール・ザ・ヴォイド」。ファッションとして一瞬で消費される覚悟はできている。あいつがこんなに2枚目でいいんだろうか...。

 どこまでもロマンティックで虚無的。ある種の無力感はここで救われるような気がしないでもない。それこそフクシマを忘却するために、これほどよくできた装置はないだろう。「エヴリワン・ニーズ・ア・テーマ・チューン」が話題のジュリー・バッシュモアも「ワン・モア・デイ」でフィーチャーされている。


Jeff Mills
Fantastic Voyage

Amazon


Jeff Mills
2087

Amazon

 ジェフ・ミルズの〈アクシス〉レーベルと神戸の〈Underground Gallery〉から、ele-king読者へのメッセージですよ~。

 ジェフ・ミルズの新作アルバム『Fantastic Voyage』の発売を記念して、本人直筆サイン+メッセージ入り特大ポスター(60cm X 90cm)を抽選で1名の方にプレゼントいたします。
 ご希望の方は、『氏名・年齢・送付希望先住所・連絡先』、そして「ジェフ・ミルズへ将来やって欲しいこと」(またはジェフ・ミルズへのメッセージ)を書いて、『AXIS ポスター希望』と添えて、<axisposter@undergroundgallery.jp>まで、メールにてどしどしご応募ください。  なお、11月30日を応募締切とし、当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。


 なお、アルバム『Fantastic Voyage』に関するジェフ・ミルズからのメッセージはこちらをどうぞ!
/ele-king/news/001987/

■10/20(thu) CMJ 3日目

Tom Tom Magazine CMJ Fest @ woods
9:15 pm The Suzan
8:30 pm TEEN
7:45 pm Coasting
7:00 pm Hard Nips
6:15 pm Pearl And The Beard
5:30 pm Brute Heart (Minneapolis)
4:45 pm Satellite Sky(LA)
4:00 pm Baybee Teeth

 ......というわけで、CMJレポート第二弾はここからスタート。
『トム・トム・マガジン』ショーケース。女の子のドラマーというコンセプトで、定期的にショーも開催している(一号前はビヨンセにドラマーの特集だった)。主催がドラマー雑誌ということで、どのバンドもかなりレベルが高く(ドラマーはもちろん、バンドも)、主催者ミンディのバンドを見る目、CMJでは今回初めてのヴェニューでオフィシャル・ショーケースを開催してしまうという、その度胸が素晴らしい。
 彼女自身もテクニカルなドラマーだが、今回の共同主催者であるヴィヴィアン・ガールズのドラマー、フィオナもすごい。彼女のバンド、コースティングは2ピースでドラムとギター、技術があるだけあって見ていても安心感がある。
 女の子のドラマーというコンセプトなので、ジャンルやスタイルはさまざまだった。コーラス重視で歌を聞かせるグループ、ストリングスをいれたクラシカルなバンドなど、普段は見ることのないバンドも少なくない。全体的にローキーではあるが、面白いコンセプトのショーケースだと思う。
 ニューヨークで活躍する、日本人女の子バンド、ザ・スーザンとハードニップスも、このショーケースで一緒にプレイしたので、緊急特別企画、インタヴューをお届けしましょう。話してくれたのはドラマーのおふたり。NICO(スーザン)、エミ・ニップス(ハード・ニップス)です。


特別対談、ザ・スーザン×ハード・ニップス

どちらもニューヨークをベースにし音楽活動を行っている日本人のガールズバンドですが、何があなたたちをニューヨークに引き連れたのでしょうか。

NICO:ニューヨークに引き連れた......というほどの理由はなく、ただたんにブルックリンのレーベル〈Fool's Gold〉からのアルバムのリリースが決まったので、「んじゃニューヨーク行きますか」という感じで来ました。

エミ・ニップス:「ニューヨークとはやはり世界に通じるミュージシャンの集まるところで~」とかカッコイイこと言ってみたいですが、単純にアメリカのなか(世界中?)でいちばん好きなことができる都市だからです。東京のほうがより大きな都市だと思いますが、私にとっては東京の堅苦しいなかの便利さよりも、ニューヨークの「何でもアリ」の環境で柔軟にやりたいように生きる形が好きです。

最初にこちらに来た印象は? 最初にプレイしたヴェニューはどこですか? また、ショーに対して、どんな印象でしたか?

NICO:ニューヨークをメインに活動をはじめて、実はまだ1年も経っていません。でも7年前くらいからちょこちょこ海外活動はしていたので、最初にニューヨークでギグをしたのはたしか5~6年前の冬......。〈Pianos〉や旧〈CBGB〉、旧〈Knitting Factory〉などでやりました。お客さんは3人くらいしかいませんでした。その頃はヨーロッパの活動のほうを多くしていたので、ロンドンやパリ、ベルリンと比べてなんだかバンド文化が大人しいなあと感じたのを覚えています。その頃はUKロックが流行っていたからかな。

エミ・ニップス:私はアメリカ生まれなので、何度も遊びに来たことはあったのですが、移り住んだばかりのときはすべてが本当にキラキラした印象で、楽しくてしょうがなかったです。引っ越した後、初めて遊びに出た夜の小さなライヴハウスで、スマッシング・パンプキンスのジェイムス・イーハに会ったりして、これぞニューヨークでしょと思いました。ハード・ニップスで最初にプレーしたヴェニューは〈Death by Audio〉。私は以前にも他にもバンドをやっていたので、このヴェニューも初めてではなかったのですが、まだ結成して間もないニップスとよちよちドラマーの私はワン・セット切り抜けられるのか気が気じゃなかったです。初ライヴということで来てくれたたくさんの友だちに助けられて、とても楽しかったです。

バンドは何年活動していますか? 目標とするバンドは?

NICO:バンドは約8年だと思います。目標とするバンドはいません。型にはまらず自由にやっていきたいです。

エミ・ニップス:もうすぐ3年経ちます。目標はクイーン・オブ・ザ・ストーン・エイジ、目指せAC/DC!

今回の『トム・トム・マガジン』ショーケースですが、主催者のミンディとはどのように知り合ったにでしょうか?

NICO:今年の2月にあった『トム・トム・マガジン』のリリース・パーティに、友人のMNDRが出演することになっていたので、メンバーみんなで遊びに行こうとしました。でも、なんだかライヴがしたくなったので、どうせ遊びに行くならライヴさせてもらおうと思って、イヴェントの前夜にミンディーに直接「ライヴさせてください」とメールしました。どうせだめだろうと思ってたのですが、ミンディーから「いいよーやりなよー」的な乗り気なメールが返ってきて、結局当日ちゃっかりライヴさせてもらいました。それがミンディーとの出会いでした。

エミ・ニップス:ブルックリンで活動するもの同士の友だちです。『トム・トム・マガジン』は私もお手伝いをしていて、ボアダムズのヨシミさん、ブン・ブン・サテライツの福田洋子さん、MI-GUのあらきゆうこちゃん、元あふりらんぽのPIKA☆のインタヴュー記事を書かせてもらいました。

いままでどのくらい彼女のショーケースでプレイしていますか?

NICO:4~5回だと思います。

何か好きな点でなにが悪い点ですか? 今日のショーケースはいかがでしたか?

NICO:好きな点は、美しくかっこいい女たちがうじゃうじゃしているところ。悪い点は、美しくかっこいい女たちばかりで自分が霞んでしまうところ。今日のショーケースは、ザ・スーザンが最後にプレイさせていただいてうれしかったです。『トム・トム・マガジン』のショーケースのトリを務めたらもう何も怖いものありませんわ。

エミ・ニップス:ブルックリンでも、SXSWでも、ほぼ毎回のショーケースに参加させてもらっています。好きな点は、知らない素晴らしい女子ドラマーといっぱい知り合えること。悪い点は、「女子ドラマー」という枠によって、逆にレズビアン以外のストレートな女子に広まりにくいこと。今日のショーケースはいろんなたくさんの人が来てくれたことと、すべてのバンドがすごく上手いミュージシャンだったので、いままででいちばん良い『トム・トム・マガジン』のショーでした。

今回CMJでは他にどのショーケースでプレイしますか?

NICO:オンリー『トムトム』です!

エミ・ニップス:Moves Gallery というブルックリンデザイナーの服屋のギャラリー・スペースで、そこのファンキーな服を着てライヴします。

また今回CMJでぜひ見たいアーティストは誰ですか?

NICO:とくににありません。

エミ・ニップス:あらきゆうこさんがドラムを叩くチボマットが見たかったのですが、私たちのライヴと重なって行けませんでした。後は、ナッシュヴィルから来てる、Turbo Fruits。

ザ・スーザンにお聞きしますアメリカに来た最大の理由は? 日本での活動はどんな感じだったのでしょうか? 日本のレーベルはどこだったのでしょう? 彼らにアメリカで活動する理解はありましたか?

NICO:アメリカに来たいちばん理由は、レーベルが〈Fool's Gold〉だったからです。もしこれがイギリスやスウェーデンなどのレーベルだったらそこに行っていたと思います。でもニューヨークに来て良かった。ここには世界最大の成功をつかむチャンスがゴロゴロしてますからね。日本での活動は本当にアンダーグラウンドでした。日本では曽我部恵一さんのレーベル、〈Rose Records〉からCDは出していますが、とくに所属はしていません。どこにも所属せず、すべて自力でやってました。自力で海外ヴェニューとのコンタクトをとってツアーを組んでました。USでのリリースが決まってからは日本でも国内盤を出すにあたって〈Hostess〉にお世話になっていました。アルバムが出てからジャパン・ツアーをして、サイン会やインストア・ギグやレコード店まわりなどを初めてして、なんだかアイドルみたいな気分になりました。ま、ほんの一瞬でしたけど......。結局、バンドをはじめるときから海外で活動することが私たちの活動ベースだったので、私たちがニューヨークをベースに活動することに対してはとくに誰も気にしないというかなんというか......止められるようなことはいっさいありませんでした。

いまのレーベル、〈Fool's Gold〉とはどのように知り合ったのでしょう?

NICO:私たちのプロデューサーであるPeter Bjorn & JohnのBjornの紹介です。まだUSの音楽業界についてなにも知らない私たちを、いきなりめちゃHIP HOPなレーベルに投げ込んだんです。おかげで普通のバンドには経験できないようなことも経験できてると思います。

実際来て見て、日本にいるときより何か違うモノを得られていますか。だとしたらそれはなんでしょうか? 逆に日本でなければ得られなかったことは?

NICO:やはり海外で生活している誰もが感じることだと思いますが、日本にいるときとは比べ物にならないほど視野が広がりました。よって目標も大きくなりますし、やる気もでます。日本でなければえられなかったこと......? ストレスかな。ストレス大国日本ですわ。

ニューヨーク以外のアメリカにいったことがありますか? エピソードがあれば簡単に教えて下さい。

NICO:ツアーでちょこちょこ回りました。今年の2月にあったChromeoとのツアーでは3週間くらいアメリカ中を回りました。カナダにも行きました。Chromeoパイセンのレヴェルになると、ヴェニューの規模が2000人~3000人で、バックステージの豪華さがハンパなかったです。また、毎日2000人のお客さんと向き合うことで、ずいぶん度胸もつけさせてもらいました。

これから先、音楽業界はさらに厳しくなって行く感じです。それぞれ音楽が好きで、いまのことをやっていると思うのですが、最初に音楽にはまったきっかけ、またどのようにこのメンバーがあつまったのか教えてください。

NICO:ザ・スーザンの結成は、キーボードのRIEとヴォーカルのSaoriのデモ作りからはじまりました。彼女たちが自宅の和室で作ったデモ音源がそのままRose Records〉からリリースされ、必然的にライヴをしなくてはいけない状況に追い込まれ、急遽当時暇そうだった友人たちをかき集めてバンドを編成したのが初期ザ・スーザンです。私もドラムなんて触ったことも見たこともなかったのに、ただたんに「力があってリズム感があって暇そうだから」という理由で任命されました。初ライヴはベルリンでした。

エミ・ニップス:ニップスの場合は、みんなそれぞれ音楽は大好きですが、それ以上に一緒にいて楽しかったのがきっかけです。グーチ(b)とマリコ(g)とは、バーバラという洋服のデザイナーの友だちを通してお互いを知り合い、日本人同士「せっかくですので、ご飯でも」的なことから急速に仲良くなり、マリコがもうひとり面白いのがいるよと、ヨーコ(v) を連れてきて、何となくいつでも一緒にいるようになった。あまりにもしょっちゅう一緒にいるため、他の友だちにバンドでもやれば? と言われて、それは楽しそうだ! とはじめた。

一緒にいるときは、おもにどんな会話をしているのでしょうか?

NICO:もうお互い家族同然なので、とくに大した会話もしません。スーパーのお得情報交換や、1日にあったできごとをサラッと、あと1日に1回は絶対に全員で練習しています。

エミ・ニップス:1、男の話。2、美味しいものの話。3、新しい面白いことの話。

影響を受けたアーティストをそれぞれ教えてください。

NICO:マリリン・マンソン。

エミ・ニップス:Sebastian Paulson ブルックリン在住のドラマー。表現力豊かで見ていて惚れ惚れする。ブン・ブン・サテライツの福田洋子さん。私はテクノも好きなので、彼女のような永遠なるリズムを叩けることを夢見る。PIKA☆ 。いい音を伝えることを学ぶ。さらに、Liturgy のGreg Foxのメタルドラム・テクニック、Soft Circle のHisham Bharoochaのドラムに対する精神、Call of the Wild のAllison Busch のピュアな格好良さ。

曲作りについて。どのように曲や歌詞を作り上げていっていますか? 中心になる人はいますか。

NICO:曲作りはRIE、SAORIがやっています。

エミ・ニップス:曲によって変わりますが、大体は全員で作る感じです。Sebastian Paulson やその他の別格ミュージシャンの友だちが多いので、表現やトランジションなど大いに助けてもらいもします。

どのように楽器や歌を習っていったのでしょうか?

NICO:習わなくちゃいけないなあと思いつつ、7年たってしまいました。誰からも何も教わったことがなくて、いまでも自分のドラミングには自信がありません。ドラムの機材についても何も知らないし、自分のドラムセットも持ってません。

エミ・ニップス:これも、初めはさっき言ったミュージシャン友だちにいちから教わりました。そこからは練習するのみです。でも「音楽を演奏したい」という気持ちをサポートする、本当にすてきなミュージシャン友だちに恵まれていると思います。

この先はまだアメリカに滞在予定ですか?

NICO:しばらくは滞在予定です。

エミ・ニップス:はい

お互い日本人の女の子バンドですが、こちらで活躍するにあたり良い点,悪い点。お互いのバンドの批評をお願いします。

NICO:あまり女の子バンドととして扱ってもらってことが無いのでなんとも......。きっと可愛いガールズ・バンドは取り巻きのメンズたちが「あ、オレ持つよ」とかいって機材を運んでくれるんでしょうけど、私は毎回自力で全部運んでます。バスドラとか片手で持てます。あ、でも『トム・トム・マガジン』のような、日本にはあまりない感じの女性たちの独特なフィールドにちょこちょこ顔を出させてもらえるのはうれしいです。

エミ・ニップス:良い点は、やはり日本人の女の子4人のバンドというのは、白人4人などに比べても、それだけで面白いし、違う味を持っているので、それを存分に活躍させられるとより良いと思う。悪い点は、上手なバンドはたくさんいるので、バンドとしてのパフォーマンス力をどんどん上げていかないとそういったギミック部分しか評価されない。スーザンはハーレムに住んでるので、遠すぎ! と思います。若いロック・ミュージシャンの多くが住んでいるブルックリンは、毎日の生活のなかでミュージシャン同士の付き合いも多く、バーでやライヴに行く機会も自然と増えるので、その分バンドへの刺激が増すと思う。

さらに、こちらで活躍する女の子の日本人バンドで尊敬するバンドはいますか? よくつるんでいる仲の良いバンドは?

NICO:つるんだことはありませんが、HARD NIPSパイセン。

エミ・ニップス:こちら在住の「女の子の日本人バンド」は他に知らないです。あげるとしたら、昨日もCMJのライブを見たのですが、少年ナイフのライヴはつねにタイトで、人もたくさん呼べて、かっこいいです。あとはチボマットの羽鳥ミホさんは人としてもミュージシャンとしても素敵だと思うし、そのチボのライヴでドラムを叩いた、MI-GUのあらきゆうこちゃん(ヨーコ・オノ・プラスティック・オノ・バンドのドラマーでもある)のプロフェッショナル・ドラマーとしての生き方はドラマーの神のようです。仲良いバンドは、Cheeseburger とCall of the Wildと、Peelander-Z。

自分がかなり日本人だなと思う瞬間、またかなりアメリカナイズされてるなと思う瞬間。

NICO:毎日白いご飯を食べたくなるとき、あー日本人だねと思います。毎晩でっかいアイスクリームをボックスのまま抱えて食べているとき、アメリカナイズされたなと思います。

エミ・ニップス:日本人だと思うのは、ツアーなどに行ってもどうにも米が食いたいとき。と、日本の笑いが面白いとき。私はアメリカの生活のほうが長いので、通常はどちらかと言うとアメリカンだと思う。

ショーが入っていない普通の日の1日の流れを教えてください。

NICO:朝起きてバイトに行って、夜帰ってきて即練習。メールやネットのチェックなどもろもろの用事をすませてシャワー浴びてなんだかんだで3時くらいに寝ます。

エミ・ニップス:仕事してますよ! フリーランスでのウェブや翻訳の仕事のうえに、バンドのブッキングからオンラインのプロモ作業、ドラムの練習、等々を済ませて、夜はライヴか飲みへゴー。

これから先、具体的に2011年の終わりまでの予定を教えてください。

NICO:11月は、ギグが数本。いま、私たちはちょうど次のアルバムの制作をしているので、そのリハーサルやレコーディングもあります。12月もそんな感じ......だと思います。

エミ・ニップス:仕上がったばかりのニュー・アルバムを出してくれるレーベルを見つけるために、いろんな人に聴いてもらいので、ライヴの本数と人に会う機会を増やします。11月14日は、St. Vitus とライヴ、11月18日は少年ナイフとライヴ。年末か年明けにヨーロッパに行けるかもしれない? いや、行きたいぞという予定。

共演してみたいバンド。また乗ってみたいレーベルをそれぞれ教えてください。

NICO:TurboNegro。レーベル......よくわかりませんが、韓国のYG entやJYP、SM entに興味本位で入ってみたい☆

エミ・ニップス:バンドはCerebral Ballzy、Endless Boogie、Pampers、レーベルは、Adult Swim、True Panther、National Geographic。

最近見た感動したバンドは?

NICO:Hilly Eye、Amy from Titus Andronicusとは古い友人なのですが、彼女のギター・プレイはいつみても感動的。

エミ・ニップス:Com Truise。エレクトロ系だけど、生ドラマーが叩いてて上手いしセンスが良い!

お互いへのメッセージ。

NICO:エミパイセン、ディープなクラブ連れて行って下さい。あと何かドラムの機材でいらなくなったものあったらください。

エミ・ニップス:日本人だからいっしょに楽しめること、そうじゃなくても音楽を通していっしょに楽しめることの両方をこれからも分かち合って、ニューヨーク・ライフをより楽しくして行こうぜい!

言い忘れたこと。つけたしておきたいこと。

NICO:よく間違われますが、スーザンズではなくザ・スーザンです!

エミ・ニップス:ザ・スーザンが、初めて一緒にやったときよりずっと打ち解けてくれてウレシイ。ライヴもいい意味でほぐれてて、パワーアップしてる!!

どうもありがとうございました!!!

NICO of THE SUZAN thesuzan.com

EMI NIPS of HARD NIPS hardnipsbrooklyn.com [[SplitPage]]

■10/21(fri) CMJ 4日目

 ミッドタウンのオシャレホテル、エイスホテルで、シアトルのカレッジラジオkexpが、公開ライブをCMJの期間中やっているというので、どんな様子か見に行ってみる。
 ちなみにこれまでのラインナップは以下。
▼10/19(wed)
10:30 Zola Jesus
12:30 we are Augustine
2:30 Portugal , The Man
4:30 Clap Your Hands Say Yeah
▼10/20(thu)
10:30 Widowspeak
12:30 Givers
2:30 Dum Dum Girls
4:30 The Lonely Forest

見たいバンドが多いのに、見れていない。スポンサーはトヨタ。そして今日金曜日のラインナップは以下。

Kexp Seattle collage radio day party @ Ace hotel
10:30 Waters
12:30 EMA
2:30 Caveman
4:30 Atlas Sound

人はいるが、かなり普通のお客さんが多い(普段ここに来る人はヒップスターばかり)。ポスターを配っていたおじさんに聞くと、Cavemenがちょうど終わり、アトラス・サウンズがはじまる1時間半前とのこと。タイム・オーガナイズが出来てない!レコードマットとシルクスクリーンのビッグポスターだけをもらって退散。

Sub pop CMJ showcase @Bowery ballroom
12:00 am Dum Dum girls
11:00 pm Crocodiles
10:00 pm Royal Baths
9:00 pm popstrangers
polica

 夜はダム・ダム・ガールズを〈バワリー・ボール・ルーム〉に見に行く。ディ・ディの旦那のバンド、クロコダイルズが前なので、間に合うように10時ぐらいに到着。ダム・ダム・ガールズは、昨日はマーキュリー・ラウンジ、その前はスマート・ラウンジ、エイス・ホテルなど、CMJ期間内でもっともプレイしたバンドのNo.5には入る。今日のショーはソールド・アウトで、さらにアフターパーティが〈リット〉であるという。着くとロイヤル・バスというバンドがプレイしている。4ピースの〈Woodsist〉レーベルの若いバンドで、メランコリーなヴェルヴェット・アンダー・グラウンドという感じ。ギター2本(ツインボーカル)、ベース、ドラム編成。

 クロコダイルズは、「地元に帰って来て嬉しい」とMCしていたが、たしか、サンディエゴ出身? エクスペリメンタル・ノイズにブルージー・スワッガー、ちょっとシューゲイズよりでもある、オールド・ロックに新しい血を注入しようという姿勢があるが、キーボーディストとドラムが可愛い、かっこよい女の子という印象以外は、あまり記憶に残らなかった(すいません!)。
 ツインギターとベースの5人編成。映像アーティストが、白黒、カラーを織り交ぜ、ファンシーな照明を演出。中盤でこの日は、ギターのチャールスの誕生日だったらしく、バースデーケーキが登場。ブランドン(クロコダイルズのメイン・ガイで、ダム・ダム・ガールズのディ・ディの旦那)&ダムダム女子総出でハッピー・バースデー・ソングを合唱。ディ・ディは、登場ついでに(?)、そのままヴォーカル・ゲストで、クロコダイルズに1曲参加。

 今回、ダム・ダム・ガールズにはセット・アップをするローディー(2,3人)がいた。以前、半年ぐらい前に〈ブルワー・フォールズ〉というブルックリンの会場で見たときはいなかった(クロコダイルズは自分たちでしていた)。 セッティングに15分ぐらい要し、ダム・ダムは登場した。
 クロコダイルズのライヴは2階席から見ていて快適だったので、いちどステージ前に行ってから戻ろうとすると、すでに前にも後ろにも動けない状態になっていた。いちばん前で見ることになる。
 オープニングはニュー・アルバムの1曲目でもある"Always Looking"。毎日のツアーで鍛えられたのか、バンドのチームワークはかなりタイト。ディ・ディの歌は聞いているのがちょっとつらくなるほど感情がこもっている。古い曲、新しく曲を平等にミックスし、全部で15曲、プラス、アンコール1曲。ハイライトは"hold your hand ""waisted away""in my head"、ラストの"There is a light"あたりで、演奏中はとくにMCをしない。ディディが「私の旦那、 ブランドンへ」と前置きして歌った"in my head"では会場から声援が飛んでいた。個人的に好きな"caught in one"をやらなかったのが残念だが、あらためてディ・ディの歌唱力に脱帽、似た曲も多いが、それでも何だかんだ聞き入ってしまう。
 全体を通して、アルバム内容もあるが、何か辛そうな印象をうけた。演出なのか本当なのか。アンコールの"Coming Down"は、納得のエンディングだった。 彼女たちは翌日の22日はDCへ、そして23日はフィリーへ。24日のホーボーケンでひとまずUSツアーは終了で、11月3日からヨーロッパツアーがスタートする。

 今日ほかに行きたかったショーは......

Caithlin De marrais @ littlefield
元レイナーマリアのベーシストのソロ。
11月にもういちどショーがあるので、そちらに行くつもり。

Brooklyn Vegan showcase @ music hall of williamsburg
10:00 Braids
9:00 Active Child
11:00 Weekend
8:00 Pepper Rabbit
こちらも間に合わずだったが、明日のパーテーに参加予定。明日で最後!

■10/22(sat) CMJ 5日目 最終日

CMJ最終日は、昼からAAMと『ブルックリン・ヴィーガン』のパーティにでかける。

AAM day party @knitting factory
Vacationer
Casiokids
Memoryhouse
1,2,3
dom

ここについたのが、1時半ぐらい。バンドはまだで、セットアップ中だった。速足で次のヴェニューへむかう。

brooklyn vegan CMJ day party @ public assembly
2:30 Friends
2:30 Stepkids

 毎年この辺にはお世話になっているが、いつもスポンサーがPOPチップ、エナジーバー、リカー系(今回はスパイス・ラムだった)で、今回も昼間から、たくさんの人で賑わっていた。
 今回のCMJではここ、パブリック・アセンブリーにお世話になった。昼も夜もパーティ続きに加え、何と言ってもアクセスがよい。こうなったらこの辺のヴェニューを集めて、ここを本部にして、ミニチュアCMJでも開催するべきかも。
 バンドは、ステップキッズとフレンズを観る(フロントルーム,バックルーム)。

@ Move Brooklyn
7:00 Hard nips
6:00 Eola
5:00 Punks on mars
4:00 Guardian alien
3:00 Prince Rama

 その後、プリンス・ラマとガーディアン・エイリアンを見にMoves brooklyngへ。彼らは、過去にレポートして居る、ウィリアムスバーグ・ファッション・ウィークエンドでもショーをしていて、カラフルな色使い、斬新なデザインとコンセプトで注目を浴びている。キャラクター的にダウンタウン・アーティストである、ガーラン・ジーンズとかぶるところがあるが、どちらも現在を引っ張るカッティングエッジなアーティスト/デザイナーだと思う。

CSS, MEN, EMA @Webster hall

 そして、ハイライト(?)、アルファベット3文字組み合わせが面白かったので、これに行くことにラスト・ミニッツで決めた。
 10時頃つくと、何だかノリが違う......。イケイケ・パーティ・モードのクラウドで賑わってる? 何と、アーリー・ショーで、すでに終了していた(6時からはじまったらしい)。この場所は、私達が見たいバンドがプレイしているインディ会場と思いきや、有名なダンス・クラブでもあるのだ。週末の夜は、イケイケ・ヒップホップ、ギャング・パーティの定番となり、ギラギラしたボーイズ&ガールズで賑わっている。CMJ期間内でもこれは譲れなかったらしい。仕方が無いので、ブルックリンにとんぼ返り。パナシェ・パーティに乗り込む。昼間と同じ場所だけど......。

Panache booking & Bruise Cruise showcase @ public Assembly
(Front)
12:30 Shonen Knife
11:30 David Liebe Hart
10:30 White Fence

(Back)
12:00 am Vockah Redu
11:00 pm Turbo Fruits
10:00 pm Jacuzi Boys

 着いたら、変な海賊ハットをかぶったパフォーマーがプレイして居る。ステージで見たと思ったら、次の瞬間にはフォトブースでお客さんと記念撮影をしていた。もしかしてショーケースの単なる余興? そう言えば、ここは、パナシェ&ブルーズ・クルーズのショーケースだった。ブルーズ・クルーズ、彼らはバハマに向かう船のなかでショーを開催する海賊(輩)なのだ(ブッキングはいつもパナシェ)。次の航海は2月。寒中のニューヨークを抜け出して、バンドと一緒にビーチでマルガリータなど飲んだりして、遊び放題。何から何まですべてエンターテイン。彼らにすべて委ねればもう安心。ただ、このクルーズに参加すると帰って現実に戻れないので注意。
 そんなショーケースで、見たかったターボ・フルーツは見逃したが,少年ナイフがはじまった。なんと今年でバンド結成30周年なのだそう。それにしても相変わらず、なんてピュアで可愛いんでしょう。プレイしている曲も、新旧ミックスで、お客さんの心をわしづかみしている。
 今回のCMJでは女の子バンドを見た率が多く、思い出しても、ワイルド・フラッグ,エレノア・フレイドバーガー、ダム・ダム・ガールズ、ザ・スーザン、少年ナイフ、プリンス・ラマ......それぞれ個性もあって、つくづく女の子が台頭している時代なんだろう。
 そんなことを思いながら怒涛のCMJ期間が終了。カバンからはバッヂをピックアップしたところでもらったレッドブルが出てきた。家に帰ろう。

Twin Sister - ele-king

 今日のドリーム・ポップがラウンジ・ミュージックへと着地したものの、いまのところ最良の成果。敢えて"ソウル"を欠いたような、たとえばサトミ・マツザキを彷彿させるヴォーカルに「ディアフーフのポップの脱構築主義を思い出す」という人もいたが、僕はビーチ・ハウスをずいぶんと小洒落に展開したような印象を受ける。ロング・アイランド出身の4人組は、昨年の「Color Your Life」を聴いたときはステレオラブ的な、つまりクラウトロックとラウンジの融合を感じたのだけれど、彼らの最初のアルバムとなる『イン・ヘヴン』は、そうしたある種のアーティな素人臭さからは脱皮している。バンドは明らかにポップス(洗練)を指標し、そしてポップ・ミュージックに疲れ切ったリスナーでさえ振り向かせるであろう、魅惑的な甘いにおいをはなっている。こじんまりとしているが芸人根性を感じるし、音楽性は多彩で、きめ細かく、キュートだ。参照性の高さと洗練さにおいて、渋谷系なるタームを思い出す年配のリスナーもいるんじゃないだろうか。

 16ビートのファンクを展開する"Bad Street"はこのアルバムの魅力を象徴する1曲だ。ディスコ・ビート、そしてファンクのギターとベースは脈打つグルーヴを持ちながら、ブラック・ファンクやブラック・ディスコの下半身臭さがなく、アンドレア・エステラのヴォーカルもまたスウィングしているけれど黒さはない。が、しかし逆にそうした情念を欠いた薄味の良さがここにはあるのだ。R&Bナンバーの"Stop"にもそれが言える。かつてアリーヤが歌っていたような曲を、ツイン・シスターはさわやかなラウンド・ミュージックへと変換してしまう。
 ドリーム・ポップのお手本のような"Kimmi In a Rice Field"、ベッドルーム時代におけるバラード"Luna's Theme"、ラテン・ポップに挑戦した"Spain"、あるいはレトロなラジオ・ポップスを意識した"Saturday Sunday"や"Gene Ciampi"などなど、アルバムは佳作揃いで、手の込んだ曲作りからはバンドの勤勉さをうかがい知ることができる。『イン・ヘヴン』とはポップの桃源郷を意味しているのだろう。柔らかい布団のうえでうたた寝しているような音楽で、深刻さを忌避しながら音楽の軽さを主張しているようなこのアルバムを歓迎したいリスナーは決して少なくないと思われる。

Chart by STRADA RECORDS 2011.10.25 - ele-king

Shop Chart


1

RON TRENT

RON TRENT TELL ME EP FUTURE VISION(US) »COMMENT GET MUSIC
Ron TrentのFuture Vision Recordsからの強力盤!ピアノやシンセが交錯するディープなトラックにAleemやBlack Ivoryでの活躍で知られるレジェンダリーなアーティストLeroy Burgessのヴォーカルをフィーチャー!B面の小気味良くもディープなナンバーも◎!

2

SIMON WEISS

SIMON WEISS WHAT'S NEW IN TOKYO CITY EP DEEPERMOTIONS MUSIC(US) »COMMENT GET MUSIC
オランダ人クリエイターSIMON WEISSによる注目のジャジー・ハウス!A1にはナントRICK WADEによるリミックスを収録!ジャジーなエレピにRICK WADEならではの軽快なハウス・トラックがバッチリ!ビートダウン・ハウス的なA2、生音全開モロにジャズなオリジナルのB2もグッド!

3

OSUNLADE

OSUNLADE ENVISION(10inch) YORUBA (UK) »COMMENT GET MUSIC
INNERVISIONSからリリースされたAMEとDIXONによるリミックス盤が好評なOSUNLADE「ENVISION」、そのオリジナル・ヴァージョンが自身が主宰するYORUBAから登場!マリンバのアクセントの効いた極上&クールなアフロ・ディープ・ハウスな「ENVISION (YORUBA SOUL MIX)」と、透き通った空間にマレット系の民族楽器が鳴り響く神秘的なアフロ・トライバル・ハウスの「ATSUTA JINGU」をカップリング!

4

THEO PARRISH

THEO PARRISH MEETS MANCINGELANI HONEST JON'S (UK) »COMMENT GET MUSIC
HONEST JON'Sからリリースされた現在南アフリカで盛り上がっているSHANGAAN ELECTROなる新ジャンルのコンピ『SHANGAAN ELECTRO - NEW WAVE DANCE MUSICFROM SOUTH AFRICA』収録曲のリミックス・カット・シリーズに遂にTHEO PARRISHが登場!エレクトロニクスとアフロが融合した、ある意味デトロイト・テクノ的とも言える同ジャンルだけにTHEOとの相性もバッチリで、サイケデリック感覚溢れる飛び道具としても重宝しそうな仕上がりです!B面はNONPLACE等で活躍中のBURNT FRIEDMANによるもので音空間をうまく使ったローテンポのアフロ・ダブで両サイド大スイセン!

5

ZAKES BANTWINI

ZAKES BANTWINI WASTING MY TIME REAL TONE (FR) »COMMENT GET MUSIC
FRANCK ROGER主宰のREAL TONEからデビュー、あっという間にシーンの最重要アーティストとなったBLACK COFFEEと、CITY DEEPからの12インチ「JUJU」でタッグを組んだシンガーZAKES BANTWINIのリミックス・シングルがリリース!BLACK COFFEEがオリジナルを手掛けた本作は、DAN GHENACIA、ROCCOによるクールなミックスもナカナカながら、アフリカン・パーカッションを前面に打ち出したFRANCK ROGERのアフロ・ビート・ハウスが圧巻の出来!TIMMY REGISFORD~SHELTERファンも要チェック!

6

CHOCKY

CHOCKY CHOCKY EP DISCONNECTED SOUNDS(UK) »COMMENT GET MUSIC
手書きシリアル・ナンバー入り限定300枚!】詳細不明の新人さんChockyによるアンダーグランドなEPが入荷!A面は実験的なブレイク・ビーツ~エレクトロニカみたいなサウンドですがB面がカッコイイ!濃厚なジャズ~ビートダウン・ハウスのB1、生っぽいパーカッションに美しく繊細なシンセが絡むインスト・ハウスのB2共にクオリティー高し!

7

VAKULA

VAKULA SATURDAY-REMIXES 3RD STRIKE(UK) »COMMENT GET MUSIC
UNDER THE SHADE傘下の3RD STRIKEからリリースされたVAKULAの大ヒット作「SATURDAY」をテック・ハウス~ビートダウンで人気のアーティスト5名がリミックスした12インチが登場!DEETRON、JEFF SHAREL、LEGOWELT、FUDGE FINGAS、SADの5人によるものでA面1曲目のDEETRONからB面ラストのSADへ向かうにつれシリアスさ&ディープさが増していく感じで、原曲の魅力を損なうことなくそれぞれの持ち味を発揮した幅広く使えるオススメの一枚です!

8

THE KDMS

THE KDMS TONIGHT-MORGAN GEIST REMIXES GOMMA(GER) »COMMENT GET MUSIC
Vacationからのリリースでお馴染みの女性シンガーKathy Diamondと、Under The Shade等からリリースしているポーランドのクリエイターMaximilianSkibaによるユニットThe KDMSの12インチ!Metro AreaのMorgan Geistがリミキサーで参加したキッチュなエレクトリック・ディスコです!

9

VA

VA KOCMOHABT AREA 51(EU) »COMMENT GET MUSIC
QUANTEC等のリリースで注目を集めるダブ・テクノ・レーベルAREA51からのコンピレーションEP!これに収録されているBule「Weg」が最高にクールで気持ちの良いフローティング・ハウスでオスス

10

BOMBAY BICYCLE CLUB

BOMBAY BICYCLE CLUB SHUFFLE-LEO ZERO REMIXES LET'S GET LOST(UK) »COMMENT GET MUSIC
KZAが主宰するリエディット系レーベルLET'S GET LOSTからの第10弾!UKのインディー・ロック・バンドBombay Bicycle Clubの作品をA Mountain Of OneのLeo Zeroがリミックス!適度にポップなバレアリック・ディスコ・ロック的な仕上がり!

 これはマジ、すごい!!!
 かつてその音楽は怨歌と形容され、70年代の日本のアンダーグラウンドの脅威のひとつだった歌手、いまや欧州では裸のラリーズなみに評価の高い、JAP ROCKの巨匠、三上博と土生剛と二羽高次とのコラボレーションである!!

 『新世界』1周年記念スペシャルLIVEにて、弾き語りの巨人(ジャイアント)と呼ぶに相応しいリビングレジェンドが、西麻布「新世界」に遂に初登場!
現代詩が持つ調和無きジオメタリックを、シュールリアリズムとも称される東北の土着性で溶解し三上流の演歌=怨歌にまで昇華した巨人、三上寛。90年代を境に、演奏はエレキ・ギターとなり、歌はエモーション溢れる寛流のブルーズ/浄瑠璃に。詩はモノリスのような言葉へと変換。世紀をまたぎ、現在、その評価は国内に止まらず、欧州、中米、アジアにまで拡大飛び火中である。

 巨人に挑むは、リトル・テンポのバンマス、土生"TICO"剛(ときたけし)とブレスマーク=二羽高次(ふたばこうじ)から成る異色デュオ「たけしこうじ」。各々のルーティーンバンドの音楽性とは一線を画す、ディープな歌世界を探求。"巡礼"と称す神出鬼没な辺境ライブ活動で、波止場、田んぼ、盛り場、はたまた鎮守の森にまで!

三上 寛 (みかみ かん) プロフィール

 1950(昭和25)年青森県小泊村(現中泊町)出身。警察学校中退後、上京し、音楽活動を始める。71年、(21歳の時) レコードデビュー、アルバム『三上寛の世界』をリリース。同年の中津川フォーク・ジャンボリーで伝説的なライヴ・パフォーマンスを行い一躍脚光を浴びる。翌年、藤圭子のヒット曲『夢は夜ひらく』を三上寛流の演歌=怨歌に昇華。74年、山下洋輔トリオのメンバーやカットアップの手法なども取り入れた『BANG!』をリリース、78年には、"70'S三上寛スタイル"の完成をみた『負ける時もあるだろう』をリリース。それまでの活動に対して、本人は「これまでにオレの作詞方法は、現代詩から学んだ技術の延長上にあった。そこで言葉はデザイン化され、オレの『声質』がそれを細かく選択していく、とういう風に作られていったように思う。」と著書で語っている。

 79年には、処女詩集『お父さんが見た海』を発表。又、俳優としても活躍。寺山修司監督の『田園に死す』(1974年)を皮切りに、『新仁義なき戦い組長の首』(1975年/監督:深作欣二)、『戦場のメリークリスマス』(1983年/監督:大島渚)、『トパーズ』(1992年/監督:村上龍)、日活ロマンポルノ作品など20本近い映画やTVドラマに出演、映画音楽も手懸ける。ちなみに映画出演で親交を深めたピラニア軍団のアルバムもプロデュースしている。80年代は、2枚のアルバムをリリースするが、新曲のリリースは無く、82年を最後に8年もの間、レコーディング活動から遠ざかる事になる。この時期は、TVのレポーター、司会、コメンティーターとして繁栄に出演、役者として活動、エッセイの連載などで、新たなる才能が知れ渡るようになる。

 90年代に入り<PSF Records>から怒濤のリリース・ラッシュが開始される。自己のアルバムを毎年1枚ずつのペースでリリース。吉沢元治/灰野敬とのコラボレーション、石塚俊明/灰野敬二とのバンド「バサラ」でのリリースなど、80年代から一転して90年代は歌手・三上寛の改たな幕開けとなった。これまでの演奏、曲作り、歌い方とは違うスタイル~演奏はエレキ・ギターとなり、歌はエモーション溢れる寛流ブルーズに。詩はモノリスのような言葉が立ちはだかった。2000年には、音楽活動30周年記念の13枚組『三上寛ボックス』を発表、自伝の書籍『三上寛怨歌に生きる』も刊行する。

 2000年代も、その活動ペースは更なる加速が加わる。自己のアルバムの定期的なリリース。古沢良治郎/明田川之/林栄一/國中勝男/小山彰太/ JOJO広重/山本精一/辛恵英/佐藤通弘/沢田としき、とのコラボレーション。浦邊雅祥/石塚俊明とのバンド「三社」、そして「バサラ」のリリース。又2004年にはフランスのレーベルからもアルバムがリリースされ、海外でのライブ活動も繁栄化して行く~ 〇2004年/フランスツアー【パリ、ブレスト、ナント、リヨン、ジュネーブ、マルセイユ、メッツ】、〇2005年/イギリス【グラスゴー】、〇2006年/イギリス【ニューキャッスル】、〇2007年/ヨーロッパツアー【ブルックセル、リヨン、ジュネーブ、メッツ、ブレスト、パリ、マルセイユ】、〇2008年/ベルリン/ポーランド、/ イギリス【ロンドン】、/ヨーロッパツアー【パリ、リール、ナント、リヨン、ジュネーブ、オランダ、ベルギー、イギリス】、〇2009年/フランス【ニーム】、/イギリス【ロンドン】、〇2010年/キム・ドウス招聘~韓国【ソウル、テグ】、〇2011年/メキシコ、等。昨年、還暦を迎えるも、その音楽は止まる事を知らず、近年は寛流の浄瑠璃<語りもの音楽>といった方が判りやすい唯一無比なスタイルへと辿り着ている。別格な、声、言葉、ギターを三位一体に、前人未踏の荒野に足を踏み込んでいる、今の三上寛のブッ飛び方、半端ないっス!!

☆「新世界」HPにて、三上寛の最新インタヴューがUPされています、
滅茶苦茶面白いので、是非御覧下さい!
https://shinsekai9.jp/yorimichi/2011/10/03/mikami-interview/

たけしこうじ プロフィール

 波止場、田んぼ、盛り場、はたまた鎮守の森にまで!?
現在地、推定不能の巡礼活動。究極の唄ものを探求する、Little Tempoのバンマス土生"TICO"剛(ときたけし)とBREATH MARK=二羽高次(ふたばこうじ)の異色デュオ「たけしこうじ」。日本発、最高峰のレゲエ・インスト・バンド"LITTLE TEMPO"のバンマス、土生"TICO"剛と、ワン&オンリーな声と歌唱を持つシンガーソングライター"BREATH MARK"=二羽高次の夢のコラボレーション!
ルーティーンバンドのコンテンポラリー性とは一線を画す、そのディープな歌世界を引っさげ全国絶賛ドサまわり巡礼中!
愛に溢れる繊細な音色のスティール・パン!魂を鷲掴みにされる、圧倒的な唄声!フォークより無骨で、島唄のような懐かしさがタイムレスな感覚を誘う。日本人の心(ゲノム)を思い出させる、魂の唄の数々 (感動、泣けマス)
https://www.littletempo.com/
https://myspace.com/breathmarkofficial

●イベントタイトル:
『新世界』1周年記念スペシャルLIVE!
最高峰の"弾き語り・歌もの"クラッシュ!!

●出演
三上寛:Vocal & Guitar
VS
たけしこうじ
 土生"TICO"剛(リトルテンポ):Steel pan
 二羽高次(BREATH MARK):Vocal & Guitar

●公演日:
11月2日(水・祝日前)
開場:19:00 / 開演:20:00 / ☆限定100人

●会場:
西麻布「新世界」

●料金:
前売予約:¥2,800 (ドリンク別)
当日券: ¥3,300 (ドリンク別)

●インフォ・チケット予約・お問い合わせ先
西麻布「新世界 」 
https://shinsekai9.jp/
https://shinsekai9.jp/2011/11/02/mikami1/
TEL: 03-5772-6767 (15:00~19:00)
東京都港区西麻布1-8-4 三保谷硝子 B1F

Chart by JET SET 2011.10.24 - ele-king

Shop Chart


1

BORIS

BORIS BLACK ORIGINAL - REMIX EP »COMMENT GET MUSIC

2

HARVEY PRESENTS LOCUSSOLUS

HARVEY PRESENTS LOCUSSOLUS TAN SEDAN / THROWDOWN REMIXES »COMMENT GET MUSIC
Dr. Dunks & Com Truiseによる話題の2リミックスが遂に12"リリース!!DJ Harveyによる"Locussolus"プロジェクトの1stフル・アルバムから、先行カット第二弾として登場し爆発的なセールスを記録した人気タイトル"Tan Sedan / Throwdown"のリミキシーズ12"が限定500枚にてリリース。

3

PHIL WEEKS

PHIL WEEKS BY MY SIDE »COMMENT GET MUSIC
2000年設立以降、良質かつ即戦力のハウス・トラックをコンスタントに輩出してきたフレンチ・ハウスの代表レーベル"Robsoul Recordings"から、オーナーPhil Weeksによるカタログ100番が登場。

4

THEO PARRISH / BURNT FRIEDMAN

THEO PARRISH / BURNT FRIEDMAN MEET MANCINGELANI AND ZINJA HLUNGWANI »COMMENT GET MUSIC
南アフリカ発起の高速辺境ビートをコンパイルした奇天烈コンピ「Shangaan Electro」のリミキシーズ最新作。Oni AyhunやRicardo Villalobosらに続いて、Theo Parrish & Burnt Friedmanの重鎮コンビが参戦。

5

SOFT ROCKS

SOFT ROCKS WE HUNT BUFFALO NOW »COMMENT GET MUSIC
サイキック・ダブワイズ傑作が先行カット!!Andrew Weatherallによるキラー・リミックス収録!!Lovefingers主宰"ESP Institute"から、UKのハード・ディガー・ユニットSoft Rocksによるニュー・アルバム「Curse Of Soft Rock」からの第一弾先行シングル・カットが登場。

6

LARGE PROFESSOR

LARGE PROFESSOR KEY TO THE CITY »COMMENT GET MUSIC
新作が待たれるLarege教授の先行カットが登場! スクラッチにはRob Swift!全ヒップホップ・ヘッズ待望の新作12"は、Side-Bに別リミックスMad Scientist Remix、インスト、アカペラ収録の間違いない内容! *クリアー・バイナル、ダウンロード・カード付。

7

LORD ECHO

LORD ECHO MELODIES SAMPLER EP »COMMENT GET MUSIC
Reggae~DubバンドであるThe Black Seedsの核を担うギタリスト、Mike Fabulousの新プロジェクトがLord Echo。Wonderful Noiseからまたしても素晴らしいタイトルがリリース!

8

SHE & HIM

SHE & HIM A VERY SHE & HIM CHRISTMAS »COMMENT GET MUSIC
人気女優Zooey DeschanelとギタリストM. WardによるShe & Him。3枚目となるアルバムは、全曲クリスマス・ソングのカヴァーという素敵すぎる贈り物です!!

9

AEROPLANE

AEROPLANE IN FLIGHT ENTERTAINMENT SAMPLER 1 »COMMENT GET MUSIC
オフィシャル・ミックス"In Flight Entertainment"からのアナログ・サンプラー1/2!!エクスクルーシヴ音源のみで構成された話題のマンスリー・ミックス・シリーズ初のCD化に合わせ、収録4楽曲が抜粋されたアナログ・サンプラーが2作同時入荷。

10

KASHMERE STAGE BAND

KASHMERE STAGE BAND TEXAS THUNDER SOUL 1968-1974 (DELUXE EDITION) »COMMENT GET MUSIC
史上最強高校生ファンク・バンドのアンソロジーがデラックス・エディション新装版にて再登場!!Bonus LP + DVDを追加収録!!DJ Shadow"Holy Calamity"にてサンプリングされた"Kashmere"、Dennis Coffey"Scoripo"カヴァーなど、末恐ろしいレア音源満載のディープ・ファンク・クラシック!!

HEXSTATIC - ele-king

 SBTRKTとアニマル・コレクティヴとホワイト・ストライプスとキッド・カディとアフリカ・ハイテックをミックスすDJがいるかって? いるんですよ。これ見て(https://vimeo.com/30103637)。
 UKの〈ニンジャ・チューン〉レーベルを主宰するコールドカットは、1987年にDJのミックス文化にウィリアム・S・バロウズのカットアップの手法を持ち込んで、そうした脈絡のないミックスを実現した。ヘックスタティックは、コールドカットの初心とも言えるミックス文化を継承するレーベルの映像チーム。そんな彼らのヴィデオ・ミックスが無料配信されている。くだんのリンクは、1時間にもおよぶ驚愕の映像音楽体験です。

 今週末、世界初披露となるHalloween Audio Visual Setを組み上げて〈エレクトロニック・トライブ〉(通称、エレトラ)に出演する! 彼ら御機嫌なパフォーマンスは祝祭にバッチリはまるはず。とくにハロウィーン好きは必聴で必見。パーティには他にも個性的な出演者が登場するので、詳しくはホームページをご参照ください。

【ELECTRONIC TRIBE HALLOWEEN PARTY 2011】

ELECTRONIC TRIBE HALLOWEEN PARTY 2011
ELECTRONIC TRIBE HALLOWEEN PARTY 2011

2011年10月29日(土) 23:00 開場/開演
@UNIT/SALOON/UNICE 
渋谷区恵比寿西1-34-17ザ・ハウスビルB1、B2、B3
HP: www.unit-tokyo.com

出演者
HEXSTATIC -Halloween Audio Visual Set- (Ninja Tune/UK)
O.N.O a.k.a. MACHINE LIVE (THA BLUE HERB/JPN)
80KIDZ (Kidz Rec./KSR/JPN)
DJ OLIVE (the Agriculture/USA)
KAORU INOUE (SEEDS AND GROUND/JPN)
DE DE MOUSE (JPN)
ALTZ (Flower of Life/Altzmusica/JPN)
NUMB (Revirth/JPN)
IAN O'BRIEN (Peacefrog/UK)
QUARTA330 (Hyperdub/Lo-bit Playground/JPN)
CALM (Music Conception/JPN)
VJ : SO IN THE HOUSE (JPN)

前売り券&W/F : ¥3,000、当日券: ¥3,500
仮装割引 : フル・コスチューム無料!、セミ・コスチューム ¥2,000!

www.electronic-tribe.com/hw

 

■HEXSTATIC (Ninja Tune/UK)

古くからNinja Tuneで映像部門の中枢にいたStuart Warren Hilと、グラフィック・デザイナー、DJのRobin Brunsonによるユニット。95年の結成以来、ヴィジュアル素材をコラージュ&マッシュアップする手法で、常に革新的なオーディオ・ビジュアル・エンターテイメントのフィールドを開拓し続けてきた。第1回目のBig Chillフェスティバルでの映像がきっかけでNinja Tuneの伝説的イベント"Stealth Night"に参加。レジデントVJとしてキャリアをスタートさせることになる。その後、彼らの映像作品は数々の賞を獲得し世界の主要フェスに出演するなど、現在オーディオ・ヴィジュアルの領域においては向かう所敵無しである。また映像だけでなく音楽面においてもコラージュ・センスを発揮。00年にUK初のオーディオ・ヴィジュアル・アルバムとして発表された『Rewind』や、3Dメガネをかけて立体映像が楽しめる2ndアルバム『Master View』、07年の3rdアルバム『When Robots Go Bad』などはクラブ・シーンのみならず芸術作品として多方面で評価されてきた。昨年も4thアルバム『Trailer Trax』を全曲無料ダウンロードでリリースし大きな話題を呼んだ。現在、Robin Brunsonのみでのライヴ活動を新たに始動させ、映像と音楽をシンクロさせた遊び心溢れるステージで世界中を賑わしている。.今回なんと4年振りの来日となるハロウィーンにあわせHalloween Audio Visual Setという特別なライヴをセッティング。観る者を虜にさせる御機嫌なパフォーマンスは必見だ。

The Smiths - ele-king

蹴りを入れたい連中に向かって
どうして僕は微笑まなければならないんだろう "ヘヴン・ノウズ・アイム・ミゼラブル・ナウ"

 負の感情――報われない愛、貧困と失業、うまくいかなさ、社会に阻まれる夢、他人への不信、地元への嫌悪、持たざる者の惨めさ、自信の喪失、社会からはじかれる前科者、果てしない負の連鎖すなわち絶望感、そうした、おそらく多くの人が人生を送るうえであまり考えたくないようなもの、すなわち夜が明けても続く暗闇があるという認識を思慮深い言葉と美しいギターで表現したロック・バンドがザ・スミスだった。「このじめじめとした陰気な国にさようなら」、「酔っていたときは幸せだった」、「若死にしたいからタバコを吸う」、「学校で学んだ最良のことは学校を辞めること」、「この仕事を続けたら魂が腐りそう」、「君らとは分かち合いたくない」......、1983年にマンチェスターから登場して、1987年に解散したこのバンドは、ときにフィル・スペクターめいたポップのファンタジーを毒々しい態度で利用して、そして未来を夢見るポップとは真逆の、未来のなさを認識しながら生きる人たちの避難所となった。それは若き日の自分に突き刺さり、こうしていまふたたびびそれが容赦なく突き刺さる。いや~、参ったね。橋元優歩に嘲笑されようとかまわない。3.11以降、諸事情が重なり、僕はザ・スミスを25年ぶりに繰り返し聴いていたのである。

 思春期において、その言葉と音をほじくるように聴いていたリスナーが3.11以降に真っ先に思い出した曲は、チェルノブイリ原発事故の報道でパニックに陥るUKを描いていた"パニック"、そしてモリッシーの最初のソロ・アルバム収録の、核爆発後の人気のない浜辺の町を歌う"エヴリデイ・イズ・ライク・サンデー"の2曲だったことだろう。僕はそうだった(暴動に揺れ動くUKでは、"ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド・ユナイト"が蘇っているのだろうか......まさか"スウィート・アンド・テンダー・フーリガン"ではないと思うが......)。"アイ・ウォント・ザ・ワン・アイ・キャント・ハヴ"や"ゼア・イズ・ア・ライト・ザット・ネヴァー・ゴーズ・アウト"のような曲が描き出す希望のない人生のなかの小さな輝きは、若気のいたりとはいえ......というか若かったからこそ、それが発表された当時はずいぶんと深く、そしてバカみたいにハードに聴いていたけれど、よもやこの歳(48歳)になってまたしてもこの音楽を親身に聴くとは人生わからないものだ。最悪の時代を生きているという認識がザ・スミスに向かわせているというよりも、いまだこれに匹敵するほどのやりきれなさを引き受けている音楽を他に知らない......といったところが大きい。

 今月リリースされた『コンプリート』は、全アルバムのリマスター盤によるボックス・セットで、オリジナル・アルバムが4枚、ベスト盤が2枚、編集盤が1枚、ライヴ盤が1枚の計8枚が入っている。さすが3万5千円もするコレクターズ・セットには手を出せないけれど、このボックスのほうは我慢できずに買ってしまった。もしも、ある種の前向きさに居心地の悪さを感じている若い人がいたら、いまからおよそ25年前の、放射能汚染と冷酷な格差社会の脅威に翻弄されながら生きた、この美しくロマンティックな"負"の音楽を紹介したい。値段は張るが、言葉が素晴らしいので、歌詞が載っている日本盤をお薦めする(金がなければ、とりあえずディスクユニオンあたりで4枚のオリジナルと2枚のベストを中古で探せばいい。2枚だけ選ぶなら『ミート・イズ・マーダー』と『ザ・クイーン・イズ・デッド』)。

心の成長が身体のそれに追いついたとき
僕は手に入れることのできないものを欲しい
欲しくて欲しくて仕方がない
僕の顔に書いてあるだろう
ダブルベッド
心の通じ合った恋人
それが貧乏人の贅沢だ "アイ・ウォント・ザ・ワン・アイ・キャント・ハヴ"

vol.15 : CMJ 2011 (1) - ele-king

今年で17回目を迎えたCMJ(カッレジ・ミュージック・ジャーナル)。大学のラジオ(カレッジ・ラジオ)から発生したこの音楽見本市は、本来目的としていたインディ・バンドのショーケースするという領域を越えて、すでに有名なバンド、世界中のインディ(メジャーもあり)バンドをこれでもか、というぐらい見れる4日間という、いわば、お祭り騒ぎになっている(もちろん、名の知れないインディ・バンドがプレイするヴェニューもあるが、とって付けたような扱いとなっている)。
昼間はパネル(モデレーターとパネリストがいろんな課題、例えば、これからのカレッジ・ラジオはどうなるか、音楽イヴェントを成功させるには......などについて、5人ぐらいで白熱論議をする)&ディパーティ(ほとんどフリーショーで、さらにスポンサーがついて、ビーガンのブリトー、ビールなどがふるまわれる)、夜は公式のショーケース、夜中は朝までダンス・パーティ、さらには公式とはまったく関係ない場所で、それに乗っかったショーケース(アンオフィシャル)も加わり、まったく寝る間がない音楽漬けの4日間(火曜日から土曜日)となる。いわゆる音楽がらみの自分のビジネスを宣伝する場所ということもあり、いろんなフリーのアイテムが手に入る。スポンサーがレッドブルというのも納得だが、みんなレッドブルを飲みながらショーに参加する様子はスポンサーの効果大......というか、これこそお手本にすべき宣伝効果とも言える。
 それでは、はじまり。


CMJの本部になっているニューヨーク大学へ

■10/17(月)
Oh my rockness CMJ kick off party @ pianos
 Jonquil
 Ski Lodge
 The Hairs
 Gross Relations
 Sea Monsters

 何故かまだ月曜日なのにプレCMJキック・オフ・パーティが、オー・マイ・ロックネスというバンド・リスト・サイトがスポンサーで開催された。バンド自体は、ルタード・ゾーン(『ピッチフォーク』がスポンサーをしているエレクトロ・サイト)がらみのバンドもいて、そこそこ人も入っていてよい感じ。ただ、これからの長いイヴェントを考えると、今日はそこそこにして切り上げる。明日からの怒濤の日を祝う。

■10/18(火)
 朝いちで、CMJバッジをピックアップにニューヨーク・ユニヴァーシティ内のジャドソン・メモリアル・チャーチに出向く。ここがCMJの本部になっている。大学のイヴェントなので、講堂みたいなところでバッジをピックアップする。
 バッジを無事ピックアップしたあとはギフト・バッグをもらいに( というかそれは文句で、スポンサーのショーケースに向かわされる)、隣のキメル・センターへと急ぐ。大学の校舎の各階では、CMJのいろんなパネルがおこなわれている。
 スポンサーには、チャンピオン(洋服ブランド)、ソニック・ビッズ(インディ・ミュージックをサポートするサイト)、サウンド・エクスチェンジ(インディバンドの権利を守る機関)、フーチューン(新しい音楽のデジタル・サイト)、チャック(マーケティング・カンパニー)、ファンフリー(ペーパーレス・チケットのアンチ機関)、アスキャップ(音楽権利機関)、サウンドタップ(カレッジ・ラジオを選べるサイト)、ヴォリ(ライトヴォッカ)などから、国際的な国を代表したテーブル(彼らはそれぞれの国ごとにショーケースを持つ)、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、フランス、スウェーデン、台湾、カナダ、(日本はなかった)が所狭しと並んでいた。

火曜日に行く予定だったショーは以下。

Merge records showcase @ bowery ballroom
 11:00 Wild Flag
 10:00 Eleanor Friedberger
 9:00 Hospitality

school night NY showcase with East village radio & MFG @ bowery hotel 335 bowery @ great jones
 Duke Sprit (DJ)
 11:00 Drop the Lime (DJ)
 10:30 U.S. Royalty
 9:30 The Silent comedy
 8:30 Duke Sprit

9:30 pm Zola Jesus @knitting factory

Carpark CMJ showcase @ public Assembly (front)
 1:00 Class Actress
 12:00 Dent May
 11:00 Cloud Nothing
 10:00 Young Magic
 9:00 Adventure

Mexican Summer CMJ showcase @ public Assembly (back)
 12:00 Light Asylum
 11:30 Radio people
 10:15 Date Palms
 9:30 Quilt
 8:45 Home Blitz
 8:00 Xander Duell

Afro-punk presents "Death to Hiphop" A CMJ showcase @ music hall of williamsburg
 Death
 Cerebral Ballzy
 Ninjasonik

 まずは〈バワリー・ボールルーム〉へ。最初に登場したバンド、ホスピタリティーは若い感じだったが、そんなに印象には残らなかった。早くはじまったので、そのあいだに数ブロック離れたバワリーホテルで友だちのUS ロイヤリティのショーを見に行く。
 が、......彼らはまだその後だったらしく、代わりにデューク・スピリットというロンドン出身のバンドを見た。ケイト・モスによく似た女の子がフロントにいるパワフルなサウンドで、パフォーマンス的に好きだったが、これもそこまで印象に残らず、フェアリー・ファーナシスのエレノア・フレイドバーガーを見に〈バワリー・ボールルーム〉に戻る。あわよくば少し見てUS ロイヤリティに帰って来れるかなと思いながら......。この時点で〈ミュージック・ホール〉のセレブラル・ボルジーは諦めた。
 〈バワリー・ボールルーム〉ではちょうどエレノア・フレイドバーガーが始まったばかりだった。からし色の前あきシャツをからし色のコーデュロイのパンツ(リーバイス)にタックインし、ウエスタン・ブーツを履いているのが上からでもわかる。その上に星マークの紺色のカーディガン。メンバーはギター(パンチ・パーマ、もしかして、もじゃもじゃしているだけかも)、タータン・チェックのシャツにジージャン)、ベース(天然パーマ、白の前あきシャツにジーンズ)、ドラム(彼だけサングラスにオールバックとちょっと浮いていた)......外見だけ見ると、とてもじゃないが現在のバンドと思えない、レトロ感に満ち溢れているバンドだ。が、エレノア・フレイドバーガーは予想よりも素晴らしかった。MCで「地元に帰ってきて嬉しい」と言っていたのでツアー中だったのだろう、メンバーの息はぴったりで、とても快適にプレイしている。特別なことをしていないのに良い。トイレに行きたかったのに行けなかったほどに......ショーのあとの物販は、きちんと本人たちがしていた。

素晴らしいライヴのEleanor Friedberger (photos : Brooklyn Vegan)

 今回のCMJでもっとも注目されているのがワイルド・フラッグだ。このバンドは、スリーター・キニー(キャリー、ジャネット)、ヘリウム(メアリー)、マインダーズの(レベッカ)メンバーで結成された、いわばスーパー・ガールズ・バンド。この日のメインでもある。
 実は、本来はパブリック・アセンブリーに〈メキシカン・サマー〉と〈カーパーク〉のショーケースを見に行こうと考えていてたので、ワイルド・フラッグに関してはとりあえず見てみようと思っていたのだが、まだ初日というのに、おそらく今回のショーでいちばん良いショーになった。演奏が上手いのはもちろん、音楽、パフォーマンス、メンバーの動き、衣装、タイミング、すべのバランス最高で完璧。格好いいガールズ・バンドはたくさんいるが、ここまでオーディエンスの印象に残るようなバンドはレアだ。オーディエンスがほとんど女の子というのも納得。最前列は女の子で溢れかえっていたし、黄色い声がガンガン飛んでた。私は背が小さいので、いつもなら難なく前に入れてもらえるのだが、今回ばかりはガッツり断られてしまった!
 メアリー・ティモニー(ギター)とキャリー・ブラウンスタイン(ギター)がツイン・ボーカルで、交互に歌うのだが,メアリーは女の子よりの歌い方で、スパンコールのトップにタイト・スカートにアミタイツにフラット・シューズ。キャリーは、サーモン・ピンクのリボン付きノースリーブにピタピタの黒のパンツ、ブーツ・カットの黒ハイヒールでキリッと男前でカッコ良い。ジャネット・ワイス(ドラム)はピンクのスパンコールが胸のところにあしらわれたチューブ・トップにジーンズ、レベッカ・コール(キーボード)は黒のスパンコール・タンクトップにジーンズ。みんな光りものが好きなのか......。バックコーラスも完璧で、最後のアンコールには、ビールを客席にけり上げて終了。最後にまわりの人たちと「最高だったね~」と言いながら、家路についた。パブリックアセンブリーには興奮していけなかった。あ、ゾラ・ジーザスも......。

デビュー・アルバムのリリースも控えている、Wild Flagの圧倒的なライヴ (photos : Brooklyn Vegan)

■10/19(水)
True panther & popgun presents CMJ showcase @ glasslands (9-3am)
 Trash Talk
 Tanlines
 King Krule
 Little Red
 Teengirl Fantasy
 Lemonade

noisey.com,SUPRA NYC showcase @Santos party house
 TWIN SHADOW
 MAIN ATTRAKIONZ
 BLEACHED
 CAVEMAN
 INC
 PUJOL
 FIDLAR

Jagjaguwar/secretly canadian/dead oceans CMJ showcase @ union pool
 A place to bury strangers
 Gauntlet Hair
 Parts & labour
 Porcelain Raft
 Exitmusic

The Fixed CMJ Freakout! @ public Assembly (9-4 am)
 Teengirl Fantasy
 Still Corners
 CFCF (DJ)
 Warm Ghost
 Chad Valley
 Radio people
 Lemonade (DJ)
 JDH and Dave P

 昨日行けなかったパブリック・アセンブリーに行くとまだはじまっていない。よく考えるとグラスランズとメンツが被っているので、そういうことかー、と思いグラスランズに移動。ちょうどティーンエイジ・ファンタジーの真っ最中。CMJは同じバンドが同じ日にいろんな場所でやるので時間配分がとても難しい。CMJのオフィシャル・サイトには時間まで載っていないこともあるので、ある意味賭けなのである。例えば、ブルックリンとマンハッタンをはしごする場合、もう帰って来れない、という危機感がつきまとうが、ブルックリン内、マンハッタン内では、行ったり来たりするのが、CMJの定番。実際歩いているとパスをかけた物同士が、道ばたで「~はいま行くと良いよ」、など情報交換している場面に遭遇する。実際私もパスをかけている人に「~に行くんだけどいまどんな感じ?」と聞いたり、友だちになったりもする。


CMJ #2 (10/20-10/22)に続く。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639 640 641 642 643 644 645 646 647 648 649 650 651 652 653 654 655 656 657 658 659 660 661 662 663 664 665 666 667 668 669 670 671 672 673 674 675 676 677 678 679 680 681 682 683 684 685 686 687 688 689 690 691 692 693 694 695 696 697 698 699 700 701 702 703 704 705 706 707 708 709 710 711 712 713 714 715 716 717 718 719 720 721 722 723 724 725 726 727