「K A R Y Y N」と一致するもの

RP Boo - ele-king

 3年ぶりのセカンド・アルバム『Fingers, Bank Pads & Shoe Prints』を携えて、フットワークのオリジネーター、RP・ブーが今週末ふたたび来日する。前回は“これからくる音楽”だったジューク/フットワークも、いまや時代の音として揺るぎない影響力を持つにいたった。今回のアルバム、そしてツアーでは、どんな風景を見せてくれるのだろうか。

■RP Boo Japan Tour 2016

4.2 sat at Circus Osaka | SOMETHINN Vo.14
w/ EYヨ、行松陽介、D.J.Fulltono、etc

https://circus-osaka.com/events/somethinn-vo-14-rp-boo-japan-tour-2016/

4.3 sun at Circus Tokyo | BONDAID #8
w/ OMSB & Hi'Spec、食品まつり a.k.a foodman、D.J.Fulltono、etc

https://meltingbot.net/event/bondaid8-rp-boo

ダンスとアヴァンが交じる現代アフロ・インテリジェンスの雄、世界標準から異種交配を繰り返し未来へと向かうフットワークの神RP Boo再来日!

シカゴ・ゲットー発のダンス・ミュージック・カルチャー、ジューク / フットワークのオリジネーターとしてシーンで最も敬愛されるRP Booが3年ぶりにセカンド・アルバム『Fingers, Bank Pads & Shoe
Prints』を携え再来日。シカゴ・ハウスの伝説的なダンス・クルー〔House-O-Matics〕の洗礼を受けキャリアをスタート、再評価を受けるゲットー・ハウスの老舗〈Dace Mania〉から90年代後期にデビュー、初期作品を含め数々のクラシックスを残し、フットワークに共通する無秩序にシンコペートするリズム・パターンはRP Booの作品に起因すると言われ、ジューク / フットワークの歴史その物であり、古代から発掘されたフューチャー・クラシックスとも称されている。〈Planet Mu〉や〈Hyperdub〉を筆頭としたUKベース・ミュージックを経由し、同世代のベテランTraxmanや英雄となった故DJ Rashadのブレイクによって世界標準へと上り詰め、その後も若手の新鋭プロダクション・クルー〔Teklife〕やダンス・クルー〔The Era〕の世界的な活躍、昨年にはRP Booの秘蔵っ子である才女Jlinが新人では異例の英WIREマガジン年間ベスト第1位を獲得、フットワークは着実な進化をみせている。またその振れ幅も広がり、ここ最近ではヒップホップ界の若手最注目株Chance The Rapper、テクノ/電子音楽界ではMark FellやVladislav Delayといった他ジャンルや大御所も自らのプロダクションに取り入れ、US、UK、ヨーロッパ、そして日本の先鋭プロデューサーを刺激しながら、3連符を軸とした奇怪なグルーヴと同様にダンス・ミュージックの枠をはみだし、先鋭的な電子音楽やアヴァンギャルド・ミュージックとしても未知の領域に踏み込んでいる。大阪公演はEYヨを軸とした電子音楽/アヴァンギャルド、東京公演はOMSBを軸としたヒップホップ/ハウスといったフットワークの枠を飛び越えRP Booの多層的な黒いリズムとグルーヴをフィーチャー。

主催 : CIRCUS
PR : melting bot
制作 : BONDAID, SOMETHINN

【ツアー詳細】
https://meltingbot.net/event/rp-boo-japan-tour-2016

■バイオグラフィ
RP Boo [Planet Mu from Chicago]

本名ケヴィン・スペース。シカゴの西部で生まれ、80年代に南部へと移住し、 多くのジューク / フットワークのパイオニアと同じようにシカゴ・ハウス / ジュークの伝説的なダンス一派House -O-Maticsの洗礼を受け、〈Dance Mania〉から数多くのクラシックスを生み出したゲットー・ハウスのパイオニアDj Deeon、Dj MiltonからDjを、Dj Slugoからはプロデュースを学び、それまであったRolandのドラム・サウンドの全てにアクセス、またパンチインを可能にした、現在も使い続けるRoland R-70をメインの機材にしながらトラックを作り始め、1997年に作られた‘Baby Come On’はフットワークと呼ばれるスタイルを固めた最初のトラックであり、その後1999年に作られたゴジラのテーマをチョップしたゴジラ・トラックとして知られる‘11-47-99’はシーンのアンセムとなり、数多くのフットワークのトラックに共通する無秩序にシンコペートするリズム・パターンはRP Booのトラックに起因すると言われる。地元ではシーンの才女Jlinも所属するクルー〔D’Dynamic〕を主宰し、〈Planet Mu〉よりリリースのフットワーク・コンピレーション『Bangs & Works Vol.1』(2010)、『Bangs & Works Vol.2』(2011)に収録され、2013年にデビュー・アルバム『Legacy』、2015年にセカンド・フル『Fingers, Bank Pads & Shoe Prints』を同レーベルより発表。フットワークの肝である3連を基調とした簡素なドラム・マシーンのレイヤーとシンコペーションによる複雑かつ大胆なリズムワークに、コラージュにも近いアプローチでラップような自身のボイスとサンプリングを催眠的にすり込ませ、テクノにも似たドライでミニマルな唯一無二の驚異的なグルーヴを披露。古代から発掘されたフューチャー・クラシックスとも称され、先鋭的な電子音楽やアヴァンギャルドとしてもシーンを超えて崇められるフットワークの神的存在。

https://twitter.com/RP_BOO
https://soundcloud.com/rp_boo

interview with Bibio - ele-king


Bibio
A Mineral Love

BEAT / WARP

PopsFolktronica

Tower HMV Amazon

 これはビビオのソウル・レコードである。もちろんそこは「ビビオの」という注釈を強調しておかなければならないのだが、フォークとエレクトロニカ、それにヒップホップの愛らしい出会いを演出してきたビビオことスティーヴン・ウィルキンソンの8枚めのアルバム『ア・ミネラル・ラヴ』は、甘い歌声に彩られたポップ・ソングのコレクションになっている。“タウン&カントリー”や“フィーリング”のジャズとファンク、“ウィズ・ザ・ソート・オブ・アス”のエレクトロとハウス、“セ・ラ・ヴィ”のダウンテンポ、“ガソリン&ミラーズ”のシンセ・ポップと楽曲によってスタイルは異なれど(“レン・テイルズ”、“セイント・トーマス”のようなインストのフォーク・トラックを除けば)、とくに7、80年代のブラック・ミュージックの気配が消えることはなく、そしてほとんどの曲でスムースな歌を聴くことができる。オーガニックな感触の生楽器と、よくシンコペートするメロディ。ゴティエ、オリヴィエ・セイント・ルイスといったゲスト・シンガーの貢献もあるが、何よりスティーヴン・ウィルキンソン自身のヴォーカルが線は細くも情熱的になっており、“ライト・アップ・ザ・スカイ”では近年のR&Bメール・シンガーに引けを取らないファルセットを聞かせてくれる。

 とはいえ、ビビオが紡ぎ出す牧歌的なユートピアは、音の姿を変えることはあっても、あの美しいジャケットの『ファイ』から変わることはない。それはベッドルームで見る夢と言うよりは部屋から窓の外をふと見たときの風景であり、そのままぶらりと出かけるような足取りの軽さもある。緩やかなグルーヴが持続する『ア・ミネラル・ラヴ』ではゆっくりと身体を揺らしながら、子どもの頃の記憶をたどることもできるだろう。それはカラフルでどこまでも優しくて……聴き手のなかにあるピースフルな感覚を、たとえどんなに殺伐とした気分のときにも引っ張り出そうとする。たとえばいま、春の到来に胸の高鳴りがどうしたって感じられるように。
たくさんの音楽的な記憶が小さな生き物たちのように息づき共存しているビビオの音は、さらなる甘美さを携えつつ、いまも豊かな水彩画を描いている。

イギリス人プロデューサー。2005年に〈マッシュ〉よりデビュー・アルバム『ファイ』(2005)をアルバムをリリース。その後数枚のリリースを経て〈ワープ〉に移籍し、『アンビバレンス・アヴェニュー』(2009)、『マインド・ボケ』(2011)、『シルヴァー・ウィルキンソン』(2013)をリリース。CM音楽などを幅広く手掛け、2012年にはHONDAのCM「負けるもんか」がADCグランプリを受賞。2016年に7枚めとなるアルバム『ア・ミネラル・ラヴ』を発表した。

僕は、キャッチーでメロディックな音楽、そしてグルーヴと意味、永続性をもった曲を書きたいんだ。

あなたの新作『ア・ミネラル・ラヴ』を聴いて、私がこの作品をレヴューするとすれば「これはビビオのソウル・レコードである」という一文からはじめようと思いました。こうした意見をどう思われますか?

スティーヴン・ウィルキンソン(以下SW):はは。その意見には賛成だね。でも、僕は自分がソウル・シンガーだとは思わない(そうだったらいいんだけど)。このアルバムは、確実に70年代と80年代のソウル、ファンク、そしてディスコに影響を受けているよ。

もちろん、ソウル以外にも多様な音楽性が『ア・ミネラル・ラヴ』のなかにはあるのですが、あなたのディスコグラフィのなかでもっとも(「トラック」と言うよりは)「ソング」としての体裁が整ったものだと思えたんです。制作しているとき、本作をソングブックにしたいという想いはありましたか?

SW:そうでもないね。いまの自分がソングライティングにより興味を持っているだけだと思う。僕は、キャッチーでメロディックな音楽、そしてグルーヴと意味、永続性をもった曲を書きたいんだ。それはすごくやりがいのあることで、曲作りのあいだは気が抜けないんだよ。

あなたは好きなソウルやR&Bのアーティストとしてはスティーヴィー・ワンダー、ホール&オーツ、スティーリー・ダンなどを挙げていますが、いまでもあなたが好きなソウル・ミュージックは、やはり子どもの頃に親しんだものが多いですか?

SW:いや、昔はヘビメタにハマっていたんだ。でも音楽史を学ぶと、すべてはアフリカン・アメリカン・ミュージック、とくにブルースに遡ることがわかる。15か16歳くらいの時、僕はジャズやヒップホップ、そしてサンプリングを好みはじめた。ヒップホップを聴くという経験のおかげで、ソウル・ミュージックがいかに美しいかを知ることができたと思う。16歳のときは、DJシャドウのようなアーティストたちの作品を通じて、美しくてあまり知られていないソウル・レコードの存在を知ったし、その後はディラやドゥーム、マッドリブからそれを学んだんだ。ヒップホップは、70年代からソウル・ミュージックに影響を受けているからね。

最近のヒップホップのことはあまりよく知らないんだ。多くのヒップホップがトラップ・サウンドに移行しているし、たくさんの人々が808を使っているから、音が少しつまらなくなっていると思う。

ヒップホップからの影響はあなたの音楽においてとても重要です。Jディラやマッドリブへのシンパシーを以前からあなたは表明していましたが、とくに最近のヒップホップに評価しているものはありますか?

SW:とくにないね。最近のヒップホップのことはあまりよく知らないんだ。多くのヒップホップがトラップ・サウンドに移行しているし、たくさんの人々が808を使っているから、音が少しつまらなくなっていると思う。でも、すごく印象深いアーティストが一人いるよ。トゥリーっていうシカゴのラッパーで、彼は自分の音楽を「ソウル・トラップ」と呼んでいるんだ。彼のトラックのうち数曲か好きなものがあって、そのほとんどが加工されていないアグレッシヴなサウンドなんだけど、そこには同時にメロディと感情が含まれている。僕のお気に入りのトラックは“トゥリー・シット”。あと、KNXWLEDGE(フィラデルフィアのヒップホップ・アーティスト)っていうアーティストもクールだと思う。彼はたくさん作品をリリースするから、彼のすべての作品をチェックするのはすごく大変なんだけど、彼が作る作品はたいてい気に入るんだ。

本作ではゲスト・ヴォーカルを迎えていますが、あなたが歌う曲と、ゲストが歌う曲とを分けるポイントは何でしょう?

SW:“ホヮイ・ソー・シリアス?”は、僕がインストのパートをオリヴィエ・セイント・ルイスに送ったことからはじまったんだ。本当に強い声を持った本物のソウル・シンガーに歌われることでより価値を増す曲だと思ったから、素晴らしいシンガーであり、自分のトラックに適したスタイルとトーンを作り出すことができる彼に送ることにしたんだよ。僕には彼があのトラックでやっていることはできなかったと思う。僕には、あの曲に合う声やヴォーカル・スキルが備わっていないんだ。“ザ・ウェイ・ユー・トーク”は、じつは自分の声でいくつかのヴァージョンをレコーディングしたんだよ。それはそれで悪くはなかったんだけど、ゴティエの声の方があのトラックのスタイルに合ってると思ったんだよね。

イージーリスニングという言葉は現在あまりいい意味で使われないことも多いですが、いいものもたくさんありますし、のちに与えた影響も大きいですよね。という前置きをした上での質問なのですが、あなたにはイージーリスニングと呼ばれるものからの影響はあると言えますか?

SW:僕が思う「イージーリスニング」は、中古屋やフリーマーケットで見つけるような安いレコード、もしくは自分の祖父母が聴くような音楽。その多くがかなり時代遅れでお決まりのサウンドだけど、じつは、その多くのプロダクション・クオリティやミュージシャンシップは素晴らしい。時代遅れでダサいのはメロディなんだと思う。昔のイージーリスニングのレコードには、サンプルするのにいい要素やインスピレーションを受ける部分が多少はあると思うよ。どこかで読んだんだけど、ウィリアム・バシンスキは『ディスインテグレーション・ループス』の一部をミューザック・レイディオの音楽の断片をレコーディングして作ったらしい。すでに存在している音楽をまったく違うものに変えるというアートは大好きなんだ。ヒップホップのサンプリングというアートもそのひとつだと思うね。

本作の“ホヮイ・ソー・シリアス?”という曲名にも表れていますが、あなたの音楽ではリラックスしていること、心地よいことがとても重要なのだと感じます。それはどうしてだと思いますか?

SW:おもしろい意見だね。僕自身にとっては、そのトラックはダンスしたくなるトラックなんだけど(笑)。僕の音楽にとって大切なのは、さまざまなフィーリング。暖かみがあってリラックスできる音楽をたくさん作ってはいるけど、ラウドでアフレッシヴなものもときどき作るよ。

自分がどれだけ高い声で歌えるかを試したかったんだ(笑)。“ライト・アップ・ザ・スカイ”では僕のヴォーカルがすごく前面に出ているから、ひとの前でプレイするのがすごく恥ずかしい。

ラストの“ライト・アップ・ザ・スカイ”はとてもスウィートなR&Bで、私は本作でもっとも驚かされました。この曲において、あなたのチャレンジしたいテーマはどのようなものでしたか?

SW:自分がどれだけ高い声で歌えるかを試したかったんだ(笑)。何でかはわからないけど、そうなったんだよね。計画してやったことではなかった。クラビネットのコードからはじまって、そのあとヴォーカル部分を思いついたんだ。あのトラックでは僕のヴォーカルがすごく前面に出ているから、ひとの前でプレイするのがすごく恥ずかしい。でも、いまのところみんなのリアクションはいいよ。これまでの自分の作品とはぜんぜん違ったトラックだと思う。前にもファルセットで歌ったことはあるけど、今回の歌い方はとくに高いし、より中性的なんだ。プリンスとコクトー・ツインズのコンビネーションといった感じかな。でももちろん、プリンスとエリザベス・フレイザーは僕と比べものにならないくらい素晴らしいシンガーだけどね。

その“ライト・アップ・ザ・スカイ”や“フィーリング”ではファンク・シンガー風の歌を披露されていますが、本作において「歌う」という感覚はいままでのアルバムと異なるテーマやチャレンジがあったと言えますか?

SW:自分ではそう思ってる。訓練を重ねたから、ヴォーカルを前よりもよりコントロールできるようになっているんだ。だから、今回はこれまでに試したことのないスタイルを探求することができたし、もしそれを過去に試したことがあるとしても、もっとそれを単純化することができた。ニューアルバムでは、シンガーとしての自分がより前に出ていると思う。自分でできるのかどうか確信が持てなかったことを、このアルバムで試してみたんだ。

本作では子どもの頃に観たTV番組のテーマ曲がインスピレーションになっているそうですが、どのような番組が好きな子どもでしたか?

SW:メランコリックなギターやフルートの音楽が流れる野生生物のドキュメンタリーが好きだったね。そういった感じの番組や、『ナイトライダー』みたいな番組が好きだった。でも、イギリスの番組と見た目やサウンドがぜんぜん違うアメリカのテレビ番組もたくさん見ていたよ。そのときのサウンドをなんとなく覚えていて、それをこのレコードでは参考にしたんだ。何か明確なものから影響を受けているわけではないんだけどね。あと、『セサミストリートみたいに自分が子どもの頃とくに好きではなかった番組のことも思い出してみた。自分の好みとかけ離れていて昔は好きじゃなかったんだけど、あのスタイルとクオリティからは確実にインスピレーションを受けている。いまはそういうのがYouTubeで見れるけど、70年代や80年代の『セサミストリート』では本当に素晴らしい音楽が使われているんだよ。

いま自分が子ども番組を参考にするときというのは、悲しみや喪失感、純粋さを失う感覚を曲に取り込みたいときなんだよ。

あなたの音楽にはどこか、子どものような無邪気さや明るさが感じられます。あなたはご自身の音楽を通じて、子ども時代を再訪しているような感覚を持つことはありますか?

SW:子ども時代のものに大人のテーマを乗せたものを作るのが好きなんだ。“タウン&カントリー”のようなトラックでは、70年代や80年代のアメリカのテレビ番組のようなメロディが流れるけれど、歌詞の内容は葛藤や困難、逃避に関してだったりする。自分が子どもの頃でさえ、僕はすでに悲しい音楽や映画、テレビ番組が好きだった。いま自分が子ども番組を参考にするときというのは、悲しみや喪失感、純粋さを失う感覚を曲に取り込みたいときなんだよ。もしも何か過去のものを参照したりほのめかすことで人びとの心の奥底に隠れたフィーリングに刺激を与えることができるとしたら、それはすごく大きな効果だと思う。“ラヴァーズ・カーヴィングス”のようなトラックで聴くことができるノスタルジックな感覚は、トラックが成功した主な理由のひとつだと思うし、みんなにとってあの感覚は、なぜか馴染みのあるものでありながらも耳に新しい要素なんだよ。

あるいは“セ・ラ・ヴィ”のような曲ではあなたの得意とする心地よいメロウさがあります。「セ・ラ・ヴィ」というタイトルでこのような物悲しさが出てくるのがおもしろいなと思ったのですが、あなたにとってメロウな感覚は自分にしっくりくる、居心地のいいものなのでしょうか?

SW:あまり気にかけたことはないな。もちろんあのトラックには「メロウ」以外のさまざまなフィーリングが取り込まれている。だから、僕は自分の音楽が「チル」と呼ばれることが好きではないんだ。その言葉には何の意味もないし、使われすぎていると思う。僕は、音楽を言葉で表現しようとはしない。それは無駄なことだと思うね。

『ファイ』や『アンビヴァレンス・アヴェニュー』のアートワークのイメージが大きいかもしれませんが、あなたの音楽には自然や風景を聴き手に喚起させる力があるように思います。あなた自身が『ア・ミネラル・ラヴ』から連想する風景はどのようなものがありますか?

SW:それはトラックによるよ。“フィーリング” や“タウン&カントリー” のようなトラックでは、たぶん70年代のニューヨークがイメージできると思うし、“レン・テイルズ”のようなトラックでは、イギリスの牧草地に通じる隠れた小道のような風景が想像できると思う。トラックのなかにはそれがすごく抽象的なものもあるしね。僕は都会よりも田舎を好むけど、それと同時に僕の音楽の世界はいつもファンタジーでもある。だから都会についての音楽を書くこともできるし、それは何年もずっとやってきたことでもあるんだ。でも、それは8ミリフィルムを通して見える都会。もっとノスタルジックでユートピアのような都市。僕は都会には絶対に住めないけど、観光で行くのは好きなんだよね。美しい環境は僕にとって大切なんだ。もし自分がそうでない環境にいたら、僕は不安を感じてしまう。僕は歴史がある街が好きだし、そこから何かあたたかいものを感じるような、不安定なビルが並ぶ町並みが好きなんだ。

季節はどうでしょう? 私は『ア・ミネラル・ラヴ』には夏のはじまりのイメージを感じたのですが、あなたにとってはどんな季節、あるいはどんな天気のレコードですか?

SW:このアルバムは春にリリースされるけど、春はパーフェクトなタイミングだと思うね。まあ、南半球では春じゃないけど……。南アメリカとオーストラリアのファンにとっては違ってくるけど、花が咲き出し満開になる時期にみんながこのレコードを聴いてくれるのがすごくうれしいよ。

『ファイ』はいまでもアーティストとしての自分にとってすごく大きな意味のある作品だね。

『ファイ』から10年が経ち昨年リイシューもされましたが、ご自身のなかで、当時ともっとも変わったことは何だと思いますか? あるいは、本質的には何も変わっていない?

SW:もう11年経つんだよね。信じられないよ。いまはスタジオを持っていてるけど、『ファイ』を書いていたときのほとんどは、マイク、サンプラー、テープレコーダー、ミニディスクレコーダー、そしてG3 iMacを使っていた。でもいまは前よりも音楽プロダクションの知識があるし、歌にも自信が持てるようになっていると思う。でも、いまでも『ファイ』のようなサウンドを作ろうとするときもあるし、いつかそれをリリースするつもりだよ。『ファイ』の制作は、僕にとって本当に特別な経験だった。当時自分がどのようにして音楽にアプローチしていたか、自分が何からインスピレーションを受けていたかをいまでもよく振り返るんだ。僕はぐんと前進したし、いまはたくさんの「ポップ・ソング」を作ってはいるけど、『ファイ』はいまでもアーティストとしての自分にとってすごく大きな意味のある作品だね。

ビビオの音楽を聴いていると、私がいつも感じるのは「まぎれもなく人が作ったものである」ということです。手作りのものだと感じるのです。そのような、人の手が入った質感というのはあなたにとって重要なことですか?

SW:そうだね。僕はマシンも好きだけど、ひとの手から作られたもののほうが、サウンドが豊かになると思う。当時おそらく未来的であることとエレクトロニックであることを意識して作られていたであろう80年代のブギー・ミュージックを聴いていると、すごく豪華な質感を感じることができる。なぜかというと、それは経験を積んだミュージシャンたちによって楽器が演奏されているからなんだ。多くのモダン・ミュージックがコンピュータによって作られているし、それは効果的なアプローチだとは思うけど、僕はそれに加えて何か人間味を感じられる音楽を聴きたいと思う。自分の手を使って物理的にプレイすれば、ドラムマシンのパターンやシンセのメロディにグルーヴやフィーリングを取り込みやすくなるんだ。だから、たまにドラム・パターンを口を使って作ってみたり、それをさらに複雑にするために物を動かしてみたりする。本物の電子ピアノの音、本物のベースギターの音、本物のサックスの音なんかも大好きだね。そういったサウンドはソフトウェア・ヴァージョンよりも変化しやすいし、深みがある。それに、それを自分の手でプレイすることで、いい意味での不完全さが生まれる。それが、サウンドに手作り感を与えるんだよ。

Riki Hidaka - ele-king

 4月は残酷な月……と言ったのはT.S.エリオットだが、しかしなんなんだろう、この世捨て人のような音楽は。ボヘミアニズムをためらうことなくにおわせる彼が生きている世界とは、どんな世界だ。日高理樹が息を吸って吐いている世界……それはぼくと同じ世界である。

 トリクルダウン(は幻に 終わった新自由主義)がもたらす冷酷な世界。考えてみればロック文化が世界的に、あるいは米国において昔にくらべて弱体化したのも、中間層の弱体化と関係しているのかもしれない。それは白人史観だと言われそうだが、なんだかんだいって大戦後の大衆音楽文化を支えた主成分は彼らであり、ウッドストックもそうだった。それがパンクでは、あらゆる階層が交錯したかもしれない。しかしいま下北沢を歩いても、新宿2丁目あたりを歩いても、残酷なほどクリーンになっている。数年前に改築された下北沢の小田急の駅は不便極まりないし。
 90年代までは日高理樹のような人が下北にはたくさんいた。平日の昼下がりに暇を持てあました若者が道ばたに座っている風景も、珍しくはなかった。しかしいまでは観光客の外国人が道ばたに座っているその横を、まるでそれが視界に入っていないかのように、人はさくさく歩いている。日高理樹の音楽も同じように、それがなかったかのように忘れられるのだろう。聴こえない人には聴こえない音楽。見えない人には目の前にいても見えない人。

 彼はすでに2枚のアルバムを発表しているようだ。これは3枚目のアルバムになるのだろうか、リリース元は広島のレコード店〈Sereo Records〉。グルーパーのようなドローン・フォーク調の曲があり、物静かな作品ではあるが、90年代末のキャレクシコのようなローファイ宅録ならではの捻りと面白味をもった曲もある。何も持たない人間が多重録音して作った音楽で、スタイルこそまったく別ものだが、ムーンドッグの音楽のような無邪気さ/誠実さも感じる。タイトルが言うように、彼は「見捨てられた(Abandoned)」領域に侵入する。ドアを開けて部屋に佇み、静かに微笑んでいる。
 わからない。彼の音楽に気がつく人は、ぼくが考えているより多くいるかもしれない。ぼくがこんな仕事を続けているのも、こういう人たちがいるからで、日高理樹のような人たちがいない世界を望んでいないからだと思う。というか、間違いなくそうだ。

Lafawndah - ele-king

 いつも少し遅い。だがそれゆえいつも質が高く、ポイントは外さない。それが〈Warp〉というレーベルの性格である。
 昨年リリースされたフューチャー・ブラウンのアルバムからも聴き取ることができたように、近年のベース・ミュージックは、従来ならワールド・ミュージックという言葉で呼称されたであろう領域から様々な要素を貪欲に摂取し、どんどんその境界線を書き換えていっている。あるいは南アフリカのシャンガーン・エレクトロやリスボンのゲットー・サウンドがそうであるように、いまやワールド・ミュージックそれ自体がベース・ミュージックという文脈の中で生き直しを図っているのかもしれない。
 ともあれ、そのようにベース・ミュージックとワールド・ミュージックとが混淆していく様を数年遅れで少しずつパッケージしてきた〈Warp〉が、ここにまたひとり新たな才能を送り出した。

 ラファウンダことヤスミン・デュボワはパリで生まれ育ち、現在はニューヨークを拠点に活動しているシンガー/プロデューサーである。かつてソルボンヌで美術史を研究していたという彼女は、ニューヨークやメキシコでギャラリーのキュレイターを務めた後、ラファウンダという名義で音楽活動を開始する。2014年には〈ナイト・スラッグス〉のボスであるエルヴィス1990やケレラと一緒にレコーディングをおこなったり、ティーンガール・ファンタジーのEPに客演したりしながら、デビューEP “Lafawndah” を発表。日本で開催された Red Bull Music Academy Tokyo 2014 にも参加している。そして2015年の秋、ケレラに続く形で〈Warp〉と契約を交わし、年明け後セカンドEPとなる本作をリリースした。
 グアドループで録音された前作ではズークが参照されつつも、ラテン・ミュージックのステレオタイプを解体していくような独自のダンス・ミュージックが展開されていたが、本作でもそのようなリズムの探求は続けられている。

 エルヴィス1990との共作である “Town Crier” は、軍隊的でもあり土着的でもあるドラムが前面に押し出されており、インダストリアルからの影響を聴き取ることができる。このトラックは、昨年大統領選への出馬が取り沙汰された法学者ローレンス・レッシグに対しラファウンダ自らがおこなった、「市民的不服従」をめぐるインタヴューとセットで公開されたもので、彼女のポリティカルな側面が打ち出されたマニフェストとして聴くことも可能だろう。

 続く “Ally” では、彼女の標榜する「儀式的クラブ・ミュージック」の側面が強調されている。アーロン・デヴィッド・ロス(ゲイトキーパー)とニック・ワイス(ティーンガール・ファンタジー)との共作であるこのトラックでは、軽やかに転がるパーカッションの上を狂ったようなパンパイプが吹き荒れ、どことなく M.I.A. を思わせるラファウンダのヴォーカルが、それらに追い立てられるように疾走していく。

 そして白眉は何と言ってもタイトル・トラックの “Tan” だろう。
 タイトルの "tan" という語は、デューク・エリントンのミュージカル『ジャンプ・フォー・ジョイ』でアフリカン・アメリカンを指すために用いられた "suntanned" (「日焼けした」)という語から採られている。ニーナ・シモンから影響を受けたというラファウンダだが、このタイトルが仄めかしているのは、エジプト人とイラン人との間に生まれた彼女が、西欧社会で暮らしながらブラック・ミュージックを受容することによって獲得した、独特のゆがみやねじれだろう。まさにそのゆがみやねじれこそがこのトラックの低音を作り上げている。
 変則的なドラムがヴォーカル・サンプルにまとわりつかれながらトラック全体の時間を支配し、狂騒の後に訪れる静寂を際立たせる。まるで単調なリズムに身を任せて享楽に耽ることに対し異議を申し立てているかのような、それでいてダンスへの意志は絶対に放棄しない、そういう稀有な作りになっている。これはいわば慣習への抵抗であり、おそらくは彼女の「市民的不服従」の思想とも照応しているのだろう。

 ところで、この特異な音楽にはまだ名前がない。ベース・ミュージックにしろワールド・ミュージックにしろ、それらはあくまで抽象的な総称である。現在ラファウンダはアルバムを制作中とのことだが、彼女が今後も本作のような刺戟的なリズムの探求を継続し、両者の境界を攪乱し尽くした後になってから、ようやく新しい言葉が生み出されるのだろう。
 いつも少し遅い。〈Warp〉がではない。言葉がだ。

珍盤亭娯楽師匠 - ele-king

カンフー映画・サントラ7inch record

DJ SHIBATA (探心音 / THE OATH) - ele-king

2016.03.Chart

DYGL - ele-king

 格好いい男の子たちはいつ見てもいいもの。Ykiki Beatのメンバー3人を擁す噂のインディ・ロック・バンド、DYGL(デイグロー)のデビューEP『Don’t Know Where It Is』(6曲入り)が5月4日にリリースされる。ワイキキをガレージに変換しながらキュアーをやったような、ワイキキ同様にニューウェイヴ時代のインディ・バンドの良いところを手際よくコラージュしたような感じで、じつにお洒落で格好いい。まずはyutubeを見よ。
 

 ほら、格好いいでしょう。いまどき男子だけのバンドはアナクロだなんて言わせませんよ。だから格好いい男の子たち、英語が苦手なぼくたちのために早く日本語で歌ってくれ、声優に負けるな! 


DYGL
Don’t Know Where It Is)

2016.5.4 ON SALE
(CD、ヴァイナル、カセット)
*カセットのみ4月6日の発売
【収録曲目】
1. Let It Sway
2. Don't Know Where It Is
3. I'm Waiting For You
4. Let's Get Into Your Car
5. Slizzard
6. Thousand Miles

■オフィシャルWEB:https://dayglotheband.com/

※また、デイグローの曲は、SaToA、Cairo、Burgh、Yuksen Buyers House、Batman Winksなど、新世代のインディ・バンドを集めたコンピレーション・アルバム『Rhyming Slang Tour Van』(Pヴァイン)の1曲目にも収録されています。

こちらは3月29日に発売されています。

Re+ - ele-king

最近よく聴く曲

きのこ漫画名作選 - ele-king

この商品は3月30日刊行同名書籍の訂正版です


「すべての"きのこ中毒者"へ」

カバー前面に金箔を施した、
初版限定3000部の超豪華特殊装幀本!

白土三平、つげ義春、松本零士、白川まり奈ほか、漫画家が描く「きのこモチーフ」作品を多数収録!
きのこマニアときのこファンに捧げる、ありそうで無かった「きのこ漫画」アンソロジー! !

食材としてはもちろん、雑貨、切手、写真、文学、音楽、映画、アート、アプリなど、コレクションアイテムとしても絶大な人気を誇るきのこ。
本書は、『きのこ文学大全』や『マジカル・マッシュルーム・ツアー』など、きのこ関係の著書が多い飯沢耕太郎が、数万冊ある蔵書のなかから、きのこ漫画のみを厳選。
ありそうで無かった「きのこ漫画アンソロジー」が誕生した。

装幀は『きのこ文学名作選』、『胞子文学名作選』を手がけた吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)。
植物ではなく動物でもない、滋養を持ち毒を持つきのこの、謎、毒、神秘性をブックデザインで体現する。
きのこを愛するすべての人たち必携の一冊! !

■収録作品(収録順)
つげ義春「初茸がり」(『ねじ式 異色傑作選1』)
長崎訓子「夢野久作 きのこ会議」(『Ebony and Irony 短編漫画集』)
青井秋「爪先に光路図 前篇」(『爪先に光路図』)
秋山亜由子「山の幸」(『虫けら様』)
坂田靖子「キノコのベターライフ」(『ピーターとピスターチ』)
松本零士「妄想の夜行列車」(『男おいどん 第1集』)
新國みなみ「オニフスベ」(『きのこくーちか1』)
友沢ミミヨ「きのこ旅行」(『きのこ旅行』)
林田球「キノコの山は食べ盛り」(『ドロヘドロ』3巻)
吾妻ひでお「きのこの部屋」(『吾妻ひでお作品集成 夜の帳の中で』)
花輪和一「茸の精」(『朱雀門』)
みを・まこと「キノコ?キノコ」(『キノコ?キノコ』)
萩尾望都「ぼくの地下室へおいで」(『ブラッドベリSF傑作選 ウは宇宙船のウ』)
大庭賢哉「6:45」(『郵便配達と夜の国」)
村山慶「きのこ人間の結婚♯1」(『きのこ人間の結婚』)
白土三平「第二話 冬虫夏草の巻」(『??????』)
白川まり奈「侵略円盤キノコンガ」(『侵略円盤キノコンガ』)
ますむらひろし「冬虫夏草」(『オーロラ放送局(下)』)

■編者プロフィール
飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
1954年、宮城県生まれ。写真評論家。きのこ文学研究家。1977年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新/1996)、『デジグラフィ』(中央公論新社/2004)、『きのこ文学大全』(平凡社新書/2008)、『写真的思考』(河出ブックス/2009)、『マジカル・マッシュルーム・ツアー』(東京キララ社/2009)『深読み! 日本写真の超名作100』(パイインターナショナル/2012)、『きのこ文学ワンダーランド』(DU BOOKS/2013)、主な共著に『きのこの国のアリス』(ステュディオ・パラボリカ/2015)などがある。

Leftfield Groove 2 - ele-king

 ダンス・ミュージックで使われるレフトフィールドという言葉はとてもざっくりとしている。ハウス、テクノ、ヒップホップ、ドラム&ベース、ダブステップなど、何か特定のジャンルを指しているわけではないけれど、そのいずれにもレフトフィールドと呼べる領域は存在していて、レコード店でのポップなどにこの言葉が添えられる作品には、おしなべて共通した雰囲気が漂っている。
それを「自由で実験的」と言ってしまえばそれまでだが、最も重要なのは作品のどこかにダンスフロアとの接点が必ず残されている点だ。なぜなら「レフト」が存在するためには「センター」という前提が必要で、ダンス・ミュージックの「センター」に位置するダンスフロアという起点があるからこそ、レフトフィールドとしての意義が明確になるからだ。
 起点から遠く離れるほど異質になっていくが、それでもやはりフロアで機能し得るこの手のトラックはDJにとって非常にプレイのしがいがあるもので、上手くセットに組み込めば驚くほど新鮮で不思議な体験をもたらしてくれる。踊る側にとってもドラミングにおけるシンコペーションのように、そこにはズレによる心地よさがある。今回ここに選んだのは、前回とは違うかたちで素敵なレフトフィールドぶりを響かせている5作品だ。


Dynamo Dreesen, SVN & A Made Up Sound - Untitled - SUED

 ダブステップ・シーンから火が点いた2562ことア・メイド・アップ・サウンドは近年、そのイメージから離れていくように、尖った実験性を持ってダンスフロアに面白い提案を投げかけている。レフトフィールド・サウンド筆頭レーベル〈スード〉から発表したこのコラボレーションもそのひとつ。

Don't DJ - Gammellan - Berceuse Heroique

 ドント・ディージェイという名前からもレフトフィールドぶりが伝わって来る彼は、デビューから一貫してポリリズムによるミニマルな陶酔性を探求している。中でも特にこの”ガムラン”は出色の仕上がり。

PST & SVN - Recordings 1 - 4 - Recording

 何度も制作を共にしているポーン・ソード・タバコ(PST)とSVNのふたり。簡素な4つ打ちリズムの中に潜むロウなテクスチャーとじんわりと滲み出てくるトロピカルなムードによる反復の快楽がたまらない。

Frank Wiedemann - Moorthon EP - Innervisions

 00年代を代表するアンセム“レイ”を生んだアムの一員、フランク・ヴィーデマンの初ソロ作品に収録されているトラック。電子音による特異なセッション空間とグルーヴを実現している。

The Durian Brothers / Harmonious Thelonious / Don't DJ - Diskanted - Emotional Response

 ドント・ディージェイ、そして彼が参加するプロジェクトであるザ・ドリアン・ブラザーズ、ひび割れたトロピカルサウンドが特徴的なハーモニウス・セロニウスの楽曲をコンパイル。その共通項にあるのはやはりポリリズム。

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